ラテ飼育格闘日記(569)

秋らしい季節になったと思ったら雨の日が続き、ラテはストレスを溜めているように思える。しかしこればかりはオトーサンの工夫や努力で何とかできるものではないから甘んじて受けるしかない。とにかく雨の日は人ともワンコとも会えないから機嫌が悪いのだ。


先週のミッションとしては年1度の予防接種である5種混合ワクチンの注射をやってきた。
この5種混合ワクチンは、犬ジステンバー、犬アデノウィルス(2型)感染症、犬伝染性肝炎、犬パラインフルエンザそして犬パルボウイルス感染症を予防する注射だという。

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※ラテは雨続きで機嫌が悪い


行きつけの動物病院では、強い薬でもあるので午前中に来院するようにとのアドバイスをもらった。場合によっては体調不良などを起こす可能性もありうるので、診療が終わってしまった後だと緊急時に対処できないからだという。
とはいえラテを飼い始めてから毎年欠かさず接種してきたので要領は分かっているが、激しい運動やシャンプー、入浴は避けなければならない。

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※予防接種証明書


診療台の上に乗せるのに少し抵抗したが、腰に注射をされたものの何ごともなかったように大人しくしているのは見事である。
天気は雨、なかなか散歩もままならないが、念のため一日二日は安静にして様子を見ていなければならない。まあまあ天気が悪いから動き回れないし丁度いいのかも (笑)。

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※ラテの待ち姿はどこか哀愁が漂う(笑)


ということで朝夕の散歩も数分で戻り後はずっと室内で寝ている。
そろそろ寒くなってきたしラテ用の寝具をいつもの場所に常設しているのに、天の邪鬼の娘は相変わらずフローリングの堅いところで横になっているが、体が痛くならないのかと思ってしまうオトーサンだ。

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※大好きな女子がラテを見つけて駆け寄ってくれる。ラテは幸せなワンコだ


では何の問題もなく大人しく寝ているかといえば残念ながらそうではない。
アトピーの症状が出ているのか、ここのところ肉球を舐め・噛む仕草が増えているのが心配である。舐めるのはともかく激しく噛み続ければ必ず傷が付き出血までに至る。そうなれば余計に気になるから続けて舐め・噛むという悪循環に陥る。
それを避けるのは噛み始めたら止めることだ。しかしこれがなかなか難しい。

肉球を噛む姿勢はほとんど伏せて行う。そして当然のことながら足を固定し前歯でガシガシと掻くように噛むわけで、そのときには少なからず音がする。
1番分かりやすいのは首輪に付けている鑑札と狂犬病予防注射接種の証明タグだ。これがフローリングの床に当たって音を立てる。そうするとオトーサンが止めに入るというわけ…。

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※子供とワンコが一緒のシーンは1枚の絵になる…


しかし敵も然る者、いや…ラテも親馬鹿だが頭の良いところを見せる。次第に音をさせないで肉球を噛むステルスモードを覚えたようなのだ。それでも動きは明白だ。激しく口を動かせば頭が動き気配が伝わる。

ラテなりに、オトーサンに制止されずに肉球を噛む方法はないかものかと考えたのだろうか、最近はカーテンの中に頭だけ入れ、そこでやるようになった。何だか知恵比べである(笑)。
痒いのであれば本音として止めるのは辛いものがあるが、例え憎まれ役だとしても大事に至らないようにするのもオトーサンの役目だと思い時に「ウウッ」と威嚇されながらも止めに入っている…。



ラテ飼育格闘日記(568)

秋らしくなってきた。雨が降れば別だが、天気が良い日は空気が乾燥してきたのも実感する。とはいえオトーサンたちとラテの散歩は年中無休だから変わらないが、夕方の時間帯はこれまでより早めに自宅を出るようになる。無論それは日没が早くなっているからだ。


よい季節になってはきたが、ラテはそんなに長距離を歩こうとはしない。やはり歳なのだろうか。ただし幸いなことに眼も耳も衰えは感じさせないし興が乗ればオトーサンと一緒に走るものの普段の歩きは随分とゆっくりになった。
そののんびりさは時にオトーサンをイライラさせるが、当のオトーサンだってラテを飼い始めた頃のように駆けずり回るわけにはいかず、歩くのも辛いときがあるからお互い様か…。

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※元気には元気だが、のんびりした散歩が続く


ところで昔から「犬が人を噛んでもニュースにならないが、人が犬を噛めばニュースになる」といった類の諺がある。
先日、朝食中にオトーサンがラテの舌を噛んでしまった事を告白したい(笑)。
どうだろうか…。飼い犬に手を噛まれるという諺もあるくらいだから飼い犬に甘噛みされたりという人は珍しくないと思うが、犬の舌を噛んだことのある飼い主はあまりいないに違いない。

まあワンコのトレーナーや動物病院の医者には叱られそうだが、オトーサンたちの食事中にラテはオトーサンとオカーサンの間に座り込んでおこぼれをと哀願するのが日課となってしまった。勿論人の食べ物は味が濃いからとパンの耳でさえ食べさせてはいけないと昔医者から言われたが、なにしろ狭い空間に同居しているわけで完全にラテを無視するのは難しいのだ。ま、言い訳だけど。

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※雨模様の朝、ドアの外に出た途端に拒絶反応(笑)


ともかくオトーサンたちの朝食はパン食であり、ハムとかソーセージといった類のものが並ぶからラテは欲しくて堪らないわけで、少しでも貰いたいとじっと居座っている。
そんな朝のメニューの中でラテが1番気に入っているのは卵料理である。これらのメニューはすべてオトーサンが台所で用意する毎日だが、ときに目玉焼き、砂糖を入れた卵焼きといったものとなる。

ラテはハムとかソーセージといった類をオトーサンたちが食べているときには普通静かに待ちの状態だ。しかし卵料理をオトーサンが口に入れ出すと俄然アクティブになる。黙って静かに待っていられないのだ。
例えば卵焼きの一切れをオトーサンが口に入れる…入れようとすると「アタシにも頂戴」とオトーサンの膝に両前足をかけて要求するが、それはまだ良い方で、ラテはオトーサンの腕を前足で押さえ、口に運べないようにと邪魔をして自分が狙うといった行動に出る。

まあ、本心を言えばその程度の強攻策など振り払えば済むことだが、普段なかなかオトーサンに触れてくることのないラテだからしてオトーサン自身結構そのシチュエーションを楽しんでいるのである。
それでもオトーサンは強引に卵焼きを口の中に入れようとし、事実入れるが、ラテも簡単には諦めない。オトーサンの口元を舐めるだけでなく時にオトーサンの口の中に長い舌を差し込んで卵焼きを奪おうとする(笑)。

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※大好きなファミリーの女の子を舐めようとするラテ。随分と舌が長いことがわかる


しようがないので少し吐き出すと嬉々として食べ、オトーサンの口元を舐め回すが、ワンコ嫌いな人から見たら壮絶で危険極まりないシーンに思えるかも知れない。しかし感心なことに唇を前歯で挟まれたことはあるが噛まれたことはない。実に上手に目的を達成するのだ。

その朝も相変わらず卵焼きの攻防戦が始まったが、今日は一段とラテは積極的だった。何しろオトーサンの腕に前足を引っかけてオトーサンの体を自分の方に向けようとする。そしてオトーサンの口元を舐めるだけでなく口の中にまで舌を差し込んで卵焼きを奪おうとする…。
しかしそこまでやるにしてもラテはオトーサンの口から鼻までベロベロにするものの傷付けるようなことはなく上手に攻撃を続ける。

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※手作りのクッキーをいただきました。"L" は Latte、"M" は Matsudaのイニシャルだそうだ!


オトーサンもいつものように、一部は取られても良い、あるいは取らせてあげようと思いながらもこれは自分の食事だからと食べるわけだが、いきなりラテが「キャン!」と悲鳴をあげて飛び退いた。
何が起こったのかはオトーサン自身が自覚していたのでわかったが、それはあまりにラテの舌がオトーサンの口の奥に入り込んだからかラテの舌をオトーサンが噛んだのだ(笑)。
オトーサンの歯先にその感覚があった瞬間当然だがストップしたし、そもそもが強く噛むところまでには至っていなかったが、ラテが驚いたことは間違いない。
しかし「キャン!」と叫んだときに、よくオトーサンの唇を噛まなかったなと感心!

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※珍しく男の子たちだけに囲まれた


念のため、ラテの口を開けて舌を点検したが傷がついているとか色が変わっているとか、ましてや出血しているといったことはなく、その後も躊躇なく食べていたので大事にはならなかったが、オトーサンがラテの舌を噛んだのは確かだった。
自戒の意味も含めてここに告白をしておくが、また明日も同じ卵焼き攻防戦が繰り広げられるに違いない。





ラテ飼育格闘日記(567)

ラテとの散歩に欠かせないリードを新調した。先日、散歩で公園に入ったとき、馴染みの女の子から「ラテのリード随分と古そうね。ここ剥がれているよ」と指摘された。汚れて剥がれているのは確かだがいずれも安全性には問題ないししっかりした使いやすいリードだったのでずっとこれ一本で散歩を続けてきた。


しかしまあ…そう言われてみれば確かに随分と年季が入っているのは一目でわかる。早速この「ラテ飼育格闘日記」で調べて見るとどうやら2008年7月から使い始めているので丸9年が過ぎたことになる。そりゃあ確かに古めかしくなる…。
そんなことをオカーサンにいったら、それでは新調しようということになり二本のリードを買ってくれた。

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※9年前(2歳)、新調したばかりのリードで散歩するラテ。体毛が随分と黒かったことがわかる


リードといえば単なる紐であれば良いと考えるかも知れないが、まずは丈夫なことに注視して選ばなくてはならない。小型犬用のは細くて可愛らしいものが多いが、リードには何キログラムまでの引きにも絶えられるかが明記されているので十分な強度のものを選ぶ必要がある。
なおリードの丈夫さは紐の材質や縫製の仕方にもよるし、もうひとつは金具類がしっかりとできていなければ持たない。

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※今回オカーサンが買ってくれた2種のリード。上は中央部位が伸びるタイプ。結局ノーマルな下のリードを使うことに…


ただし丈夫なリードは必然的に太くなり、それは重さにも関係してくる。そして柔軟でないと繋がれているワンコも気持ち悪いだろうしそれを手に保持している飼い主も疲れやすかったり手が痛かったりでは困るわけだ。
それからデザインも大切である。
デザインというと見た目といった印象があるが、この場合は色や模様の類のことではなく「作り」そのもののことだ。
1メートル数十センチの長さとして、飼い主側の先端が輪になっているか。また短く保持したいときにはワンコ側の方にも物理的な輪があると安全性は高くなる。

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※子供たちに囲まれ、次々に「お座り、お手、お代わり、伏せ」を強要される(笑)


そんなあれこれをと考えてくれたのだろう、オカーサンは今回二種類のリードを買ってくれたのである。
一本は細かな点はともかく、これまで使っていたリードを踏襲したような作りのもの、もう一本はどうやら今風のリードのようだが、両端にナスカンが付き、いわゆるマルチファンクションリードとでもいうのだろうか、2箇所にD環がつき中央部分はゴムが入っていて伸びるようになっている。
したがってどこかに一時的につなぎ止めたりする場合に便利なことは確かだし、両端のナスカンをフル活用するなら2頭一緒に散歩させるにもよいかも知れない。

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※大好きな小学生の女子が鉄棒で逆さまになっていると近寄って顔を舐めた


手に入れたものは大型犬でも大丈夫な太めの布製で手触りがよくベタつかないのはよかったが、目玉の “強く引くと伸びる” という機能がどうしても気に入らなかったのだ。
ではなぜリードの一部がせいぜい倍程度ではあるものの伸びるようになっているのだろうか。これはどうやらリードを引く側と引かれるワンコ側の両方に強い力が瞬間にかかることを避けるためのクッションの意味らしい。

Amazonなどで同種製品の解説をみると、この種のリードは飼い主の腰ベルトに着けて活用するとメリットがあるように書いてある。
要は手に持つのではなく腰ベルトにナスカンをつなぎ、そのままワンコと一緒に飼い主はランニングしたりウォーキングしたりする場合、急に強い力が加わると飼い主は転倒の危険性もあるからといったニュアンスだ。

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※これまた大好きなファミリーのオカーサンの姿を発見すると声を上げて喜ぶ


しかし一般的なリードとしての役割を考えると、飼い主がリードを引くときは拾い食いを止めるとか、ワンコ同士の喧嘩などの際にその鼻面を引き離すためだ。これは大げさでなく場合によっては瞬時でなければならない。
それでもせっかくだからと試しに早速使ってみた。しかしすぐにこれは危ないという気がしてこれまでの古いリードも一緒にハーネスに取り付け安全面を考えつつ新しいリードを試してみた。

結果、伸びるリードははっきりいって役に立たないというのがオトーサンの結論であり、製品としては大変よく出来ているものの予備用として保管し、もう一本のノーマルなリードを日常使うことにした。
通常リード、リードと気楽に呼ぶが、大げさに言うなら文字通り命綱そのものなのであり真剣に向き合い、扱わなければならないと考えている。



ラテ飼育格闘日記(566)

彼岸も明け、過ごしやすくなった。とはいえ数年前みたいに遠出の散歩は歩きが遅くて帰りが大変だからなかなか行けないがそれでもお陰様でラテは元気に過ごしている。食欲はもとより好奇心も相変わらず強く常に新しい事に興味を持つ。


時間の長い短いはともかく、朝夕の散歩は欠かせない。その日の体調や天気を考えてルートを決めるがオトーサンの思考とラテの思考はまったく違うようで、これがなかなかに折り合わない。
人間は視覚でほとんどのことを判断するが、ワンコは嗅覚の世界の生き物だ。とにかく気になる臭いに従って行動するから我々人間にとってはなかなか相容れないものがある。

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※お陰様でラテは元気です。オトーサンは…?


臭いと言えば、ワンコにはマーキングという行為がある。電信柱や草木に自分の存在を示すためといわれているが、要はオシッコをするのだ。どうやらそうした臭いにはワンコの性別や健康状態あるいは年齢、そしてどの程度前にここを通ったか…といった多くの情報が含まれており、それを嗅ぐことでワンコは近隣にどのようなワンコがいるかを知ることができるのだという。いわゆる情報の共有である。

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※さあ、ラテ。散歩へ出発だ!


以前このコラムでワンコのマーキングをツィッターに例え、臭いを嗅ぐのは我々がタイムラインを読むようなもの、そしてその上にマーキングするのはリツィートであり、自身のことをアピールする行為でもあると記したら随分多くの反応をいただいた。
だから散歩の途中で様々な場所の臭いを嗅ぐのはワンコの本能であるばかりか情報を得るための大切な行為だからむやみにリードを引くことは避けたいと思っている。しかし我々人間にとってはバッチイ行為に思えるし、ましてや他人様の家の周りなどへのマーキングはさせないよう飼い主は心得なければならない。

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※オトーサンが撮影をしているときにラテが乱入 :-P


そのマーキングだが、ラテはそもそも人間は好きだがワンコはほんの限られた数しか友達がいない。逆に親の敵みたいにその姿に気づいただけで猛烈に吠える相手がいる。
一度ノーリードで自宅から出てくるところだったその小型犬数匹に囲まれたことを根に持っているのか、とにかくそのワンコの姿やその自宅付近はラテに取って特別な存在らしいのだ。

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※大好きなファミリーのオカーサンに出会うと「ウォオオン」と声をかける


例えば雨の日、ラテはレインコートを着せられることもあって排泄だけのために外に出るといった感じでものの数分で帰ってくる。
先のワンコの家は近くでもあるが、ラテは必ずと言ってよいほどそのワンコの家の前を通り、歩道際に生えている雑草などにオシッコしてスタスタと戻る。そしてときにその家の窓から宿敵?ワンコに吠えられると、自分が通ったことをアピールしたいのか、一旦通り過ぎてからまた思い出したようにUターンしてまたまたその家の前を通る。当然のように家からは吠えられるわけだが、これはラテが嫌がらせをしているようにも思えてオトーサンは苦笑せざるを得ない。

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※ファミリーの男の子と朝のタッチ!


反対側の歩道を歩いていてもその家の付近になるとラテはその家を注視し、ワンコ自体が出てきたときはもとより家人が出てきたり、入っていったりするだけで植え込みの前で後ろ足で立ち上がって様子を伺うのだ。

この辺がオトーサンには分からない。嫌いでイヤならわざわざ近づかなければよいし逃げればよいと思うが、まるでストーカのように気にするのだ。
まったくこれがツィッターの書込合戦なら絶対炎上だと思うが(笑)、唸り合うほどの相手なのに注視し近づこうとするのがいまだに分からないものの、オトーサンは相手のワンコの姿を発見したときにはいたづらに吠え会うのはお互い嫌だからとルートを変えたりもして常に注意をしているが、出会い頭などで出会うとこれまた大変なことになる。

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※ファミリーの女子から六枚の折り紙で作ったキューブをいただく。I LOVE LATTE♡ と書いてあった :-)


ノーリードも困りものだが、散歩中にリードをかなり伸ばしたまま、飼い主はスマホに夢中というのも危なくて仕方ない。あんな散歩のさせ方では途中複数のワンコがウンチをしても飼い主は気がつかないに違いない。
やはり問題はワンコにあるのではなく常に飼い主側にあることをお互いに自覚しておかなければね…。





ラテ飼育格闘日記(565)

どうにも天候が不順だ。朝晩は急に寒くなったのはともかく台風の影響があったりと散歩にも大きく影響する。それでもオトーサンとラテはとにもかくにも散歩に出る。例え数分で戻ろうとも…。そんな娘と来月で出会ってから丸12年目に入る。


ワンコと飼い主との間にも倦怠期ってあるのだろうか(笑)。最近のラテの様子を見ているとまあまあ飼い主無視(特にオトーサンに対して)な感じ。とはいえ決してオトーサンに喧嘩を売ったりするわけではない。
お互いに相手に傷を負わせたり、酷い目に合わせたりはしない確たる自負と信頼があってのことだが、お互いそのぬるま湯の中に浸って温々としているといった感じか。

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※我が娘はなかなか強かだ


思えばラテは我が家に生後6ヶ月で来ることになったが、反逆児ではないものの自己主張が強いワンコだったように思う。
その一ヶ月前に横浜のとある動物病院で開かれた里親会なるものに参加し、そこでラテと出会った。
子犬だからして当然なのだが頭が大きく、瞼が腫れぼったい感じで第一印象は決して100点満点ではなかった。しかし不思議なことにメチャクチャにフレンドリーだった。

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※近所の多くのワンコの中でラテが鼻面を付き合わせ、時に遊ぼうのポーズを取るのはたった2匹の柴犬およびこの柴犬の雑種だけなのは興味深い


オトーサンが手に持っていたキャップを囓って唾液だらけにしただけでなくリードを持った手はもとより目が合うと口元を舐めてくれた。
他の10匹ほどのワンコとは違い一度も吠えなかったしリードを引くようなこともなかった。そしてその場でオシッコするワンコもいたがそうした粗相もなかった。
とはいえどこから見ても100%雑種な子犬は誰も指名する人がいなかったし一緒に行った女房が「ワンコらしくていいんじゃない」といったのをきっかけに我が子とすることにした。

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※大好きな女子と登校中に出会う。ラテの表情がすべてを物語っている


ともかく優しく寄り添ってくるような子犬だった。
それがいざ我が家で暮らし始めると本性を現してきたように面白い事が多々起こった。
ラテは決して大人しく単純にオトーサンたちの思うがままに生きるワンコではなかったというべきか。
健康診断のため動物病院に連れて行ったとき、医者から後足がしっかりしているしこの子は大き目な犬に育つと言われた。そして散歩一日目でその引きの強さにオトーサンの腕はギシギシと鳴った。

人混みの中を初めて歩いた時、すれ違う人たちに迷惑をかけてはと思いリードを極端に短く持ち、オトーサンの左にピタリと引きつけて歩いた。それが気にくわなかったのか人がまばらになってリードを緩めたら後ろ足立ちしてオトーサンの腰を両前足で「ドーン」と叩くのだ。それも一回ではなく連続して何回も。
「あんな歩き方やだよ」と言われているような気がした。なんだかワンコに蹴られているようで恥ずかしかった。
また靴紐がほどけたからとこれまたリードを短めにしてしゃがみ込んだところ、ラテはオトーサンの背を台にするように前足を置き目線を高くして前方を覗いたりもした。

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※久しぶりに散歩中のツーショットだ


無論そうした悪戯だけでなくオトーサンをホロリとさせる行動も取った。
雨の日の事、傘をさしてラテと散歩をはじめたが、これまた靴紐が外れたので開いた傘を肩にしたまましゃがみ込んだ。そのときなんとラテは両前足を腰を落としたオトーサンの両肩に掛けたのだった。そのまま前方を見ると大きな水溜まりがあったが「あの中を歩きたくないのかな」と思い小雨降る中傘をたたみ、オトーサンが両手を差し出すとそのまま素直に抱っことなった。
中型犬の抱っこの仕方としてはあまり例はないようだが、それから現在に至るまでラテはそうした人間の子を抱くようなポーズで抱っこを要求する…。

また飼い始めて一ヶ月ほど経ったとき、札幌に一泊で行くことになり始めてラテを一晩オカーサンに預けることになった。
翌日、地元の駅まで戻るとカフェでオカーサンとラテが迎えに来てくれていたが、オトーサンが「ラテ!」と呼んでしゃがみ込むとオカーサンを引っ張るように駆けてきてオトーサンに飛びつき、口元だけでなく顔中舐め回した。なにしろオトーサンの眼鏡が役に立たなくなるほどベタベタになった。

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※普段オトーサンには近づかないが、時に仕事部屋のケーブルや照明器具そしてオトーサンの椅子のキャスターすれすれに顔を寄せることも…


それがどうしたことか、最近は「ラテ、コンビニに行ってくるぞ」と声をかけ、玄関の戸を開けても我が娘は頭を上げもしない(笑)。「ただいま!」とドアを開けても、出たときと同じくお尻を向けたままで耳をピクリとも動かさない。その上、狭い玄関を塞ぐように大きな体を横たえたままだ。
仕方がないのでオトーサンはその上を跨ぐが、これまたラテは微動だにしない。
まあまあよく捉えるなら、お互いの手の内をすべてわかっているということなのだし、ここまでくるのに十年ほどかかったと捉えることもできる。

ときにしゃくに障り、その寝顔に見惚れ、思わず抱きしめたくなるラテ。いつもそこにいるだけで多くのことを教えてくれるラテ。お前を見ているとオトーサンは自分の短気さが身にしみる。もっとゆっくり、マイペースで物事を考えればいいんだと…。
そろそろ秋らしくなり、そしてお前の好きな冬が来る。
オトーサンは膝に湿布をはりつつもラテとの散歩を楽しみにしているのだ。



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プロフィール

appletechlab

Author:appletechlab

主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。マネキン造形研究中。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。日本シャーロック・ホームズクラブ会員。日本リュート協会会員。ゆうMUG会員