パソコンを知らない世代が新たに生まれている?!

最近というかここ二三年で考えさせられることに多々遭遇した。決して私が私がといった自慢話ではないが1977年にワンボードマイコンに出会い、PET2001、Apple II、そしてMacintoshなどなど多くのパーソナルコンピュータを手にしそのソフトウェア開発を仕事にしてしまった一人としての衝撃である。


結論からいってしまうと「パソコンを知らない人たちがあっというまに増えた」という感覚にとらわれていることだ。
個人的な感じだけならともかくどうやらいくつかの現実を眼前にしたことを考えれば事実のようなのだ。

私らが個人で使えるコンピュータに夢中になったとき、それらは社会の極一部の感覚だった。友人たちも会社の同僚たちにもパソコンのユーザーなど大げさでなく一人もいなかった。
あのスティーブ・ジョブズは「パソコンは知的自転車」といったが、日本では個人の頭脳の拡張云々というよりもっぱら表計算ソフトやワードプロセッサとしてのいわば事務機として企業に普及した。そしてまたたく間に無くてはならない道具となった。

2000年代に入ってからもしばらくは就職するにもパソコンが使える、エクセルが使えることが求められたし老いも若きも遅れてはならないと自宅にパソコンを買った。
しかしそれがMacであれWindowsであれ、大半の人たちにとってそれは面白い、あるいは楽しい娯楽や趣味の世界のアイテムではなく、会社の仕事の延長の象徴でありすぐに埃を被ったに違いない。

それでもパソコンの習得はビジネスマン、ビジネスウーマンにとっては必須であり最低限のことは覚えたい、覚えなくてはならないとストレスを増やしていたはずだ。
無論いまでもパソコンは創造性を発揮するために類の無いアイテムだが、相変わらず多く人にとっては会社におけるルーチンワークの道具でありそれを使って新しい創造をと考えることなどほとんどないに違いない。
いや、それについて良いとか悪いとかを論ずるつもりはない…。

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ここのところ組織の中に入り込み、長い間時間を共にすると言った経験から遠ざかった生活をしていることもあるが、近年一昔前のようにパソコンを知らない人たちと遭遇することが多くなった。
知らないといっても30年の「知らない」とは些かニュアンスは違うが、分からないというより所有していない人たちが多くなった。無論その一番の原因はスマートフォンの普及に違いない。
確かにこれ一つあれば、メールの送受信はもとよりメッセージのやりとり、ウェブブラウザでインターネットへの接続だけでなくゲームもできれば電子書籍も読めるし、多彩なアプリケーションも使える。
まさしく私などが30年前、20年前に夢見たことが現実となった。だから設置場所も必要な大きなパソコンなど不要だという意味はよくわかる。

このことは例えば最新のカラーインクジェットプリンタを購入した際にも思い知らされた。
同梱されている簡単な導入マニュアルにはパソコン接続による使用の説明ではなくWi-Fi 接続にしろ印刷にしろ、デジカメ写真の扱い方にしろ、スマートフォンとのやり取りが基本になっているのだ。
このことは利便性といった理由はもとよりだが、そもそもこうしたプリンターを購入する顧客がパソコンを持っている率は少なくスマートフォンしか所有していないユーザーの要求に即した結果なのだろう。

パソコンが使えるというだけで特殊な人間だと思われた1980年代、一家に一台パソコンをとメーカーが躍起になっていた1900年代を通ってきた人間にとってパソコンは当たり前の道具であり、多くの人たちに支持され生活にも不可欠なアイテムとなったと思ったら、いつの間にかスマートフォンしか経験がなく、会社で使わされているパソコン以外使ったことはないというサラリーマン、スマートフォンしか知らない主婦の方々が目立つようになり、納得する反面少々驚いている…。

確かにスマートフォンはパソコン同様コンピュータであることは間違いないしできることもオーバーラップしている。スマートフォンで文章は書けるし作曲もできる。また写真の編集やお絵かきだってできるからパソコンは不要なのだという声も多い。
しかし果たしてそうなのだろうか。
コンピュータは道具である…といった意味ではパソコンとスマートフォンは同じだが、道具が能率とか効率あるいは使い勝手といったものをより追い求めるものであるなら、どう考えてもスマートフォンよりノートパソコン、ノートパソコンよりデスクトップパソコンの方が利点が多いといっても良いだろう。可搬性の問題は別にして…。

いや、申し上げたいことはスマートフォン、それはそれで結構だが、我々の目指したいこと、能力を増幅し、より世界を広く見るにはパソコンの方が優れていると申し上げたいのだが…。
とはいえ現実を見ればパソコンは確かに売れなくなり、多くのメーカーが撤退したことでもそれは明らかだ。しかし古いパソコンユーザーの私にとって人生という航海に必要な母船であるべきディスカバリー号は依然として iMacだし、iPhoneはあくまで船外作業用のスペース・ポッドなのだ。スペース・ポッドで広い宇宙を航行することはできないのである。
そんな意味において、個人的にはもっともっとパソコンを使って欲しいなあと思う今日この頃である。




専属モデル造形第3弾、両足活用編

当初、撮影のほとんどはバストアップだから足など不要と豪語していたが、いざシリコン製の両足を手に入れ試みてみるとやはり素晴らしい…。素晴らしいのは間違いないが、考えていたほどセットアップは容易ではないことがわかり苦慮してもいる。しかしその解決方法をひとつひとつ探るのがまた楽しい(笑)。


しかし、いまさらだがシリコン製の実寸大両足だなんて誰が買うんだろうか(爆)。
理屈ではストッキングや靴下、それに靴などといったアイテムの陳列・展示には最適だろうが、この片足は容易に自立しないから展示には不向きだし、それなら一般的な樹脂製のものの方が安価だし扱い易いことは間違いない。
自分で手に入れておいて暴言を吐くが、足フェチの御用達でもあるのだろうか(笑)。
ともあれ、その造形は素晴らしい。若い女性の御御足をしげしげと眺める機会などないものの、超リアルで美しさは抜群だ。だからお気に入りのトルソーモデルに組み込めば最良の一体になるだろうと考えたわけだ。

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※実寸大の超リアルな女性の両足モデル。高級医療シリコン製(医療用シリコンエラストマー)


とはいえ概要は前編「専属モデル造形第3弾、両足準備編」にも記したとおり、トルソーモデルの前に2本の脚を置けば済むということではないのが難点なのだ。
トルソーは股下約8センチほどまで太腿がある。したがってその先に両足を置いたのでは体の位置が上過ぎてあり得ない体型になってしまう。したがってトルソーの付け根前に何らかの台座を置き、その上に両足を置く必要があるが、現実問題それ自体がなかなか難しいことがわかった。

その要因はいくつかあるが、まずは足の形状だ。膝と足首は曲げられるものの足の太腿は言うまでもなく円形で転がりやすく、そもそもが片足にしても自立できる形状ではないから思った位置に固定するのが難しい事。その上にこの片足の重さは5キロほどもあり、安定した置き方を見つけるのも難しい。

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※フレアスカートのような場合には粗隠しが容易なのでまずまずのビジュアルが期待できた


そうしたあれこれを念頭にいれつつ、今回は一番望んでいる座るポーズを重点的に考察してみた。
とはいっても基本は前回の準備編で述べたことでしかないが、膝の反発力などを考えると低めの椅子に座すポーズは難しい事がわかってきた。そして膝の角度も90度曲げるのが限界だから、それらを考慮すると自ずと限界が見えてくる。
繰り返すが、一番の限界はそもそもがトルソーのボディそのものが股の関節を折ることができるはずもないことから、その前に両足を置き、いかにそれらしく見せるかにある…。

さて、準備編で感触を掴んだとおり、例えばフレアスカートのようなゆったりしたスカートを穿かせた場合なら粗がほとんど隠れるために容易であった。
座面の高さが45センチの椅子の奥側にボディを置き、その両太腿の前面に両足を適度な膝角度で列べるわけだが、そのままでは転がってしまうためと、股の高さ・位置を自然なものにするため8センチほど座面から高くしようと発泡スチロールの形を工夫して両足の下に敷いた。勿論前後の位置(距離)も考えての上だ。

場合によってはボディと両足との隙間を布きれなどを使って詰め込み、柔らかで自然な形を作る。
そうしてスカートを被せればまずまずの形が出来上がった。
とはいえ写真でおわかりだと思うが、前記したあれこれ、制約から実際の座面より10センチほど高い位置に座っているイメージとなる。そうしたことからもゆったりとしたソファーなどは適さず、座面の面積が狭いものの方が見栄えがよい。

次は同じスカートでもタイトスカートといった場合はどうかと考えた。極端な場合は別にしてボディ・コンシャス…ボディコンで椅子に座すポーズも実現したいと考えたものの、前記した制約は否定的なことばかりだったが、まずはやってみた。
そもそもモデルの全身像、すなわち頭から足の指先までの前身を撮ることなどほとんどないので撮影の角度やトリミングで許される範囲でもよいから活用したいと思ったが、これまた程度問題工夫すればなんとかそれらしい絵が作れることが分かった。

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※タイトスカートやボディコンといった場合はなかなか難しいが工夫次第といったところか


まだまだあれこれと希望・要望があるが、少し大がかりになるものの専用モデル専用の椅子を作ってしまうというアイデアも浮かんでる(笑)。
それであればトルソーの下部が少し椅子の座面に埋まるようにし、両足が転がらないような形状ならびに何らかのストッパーなどを装備した椅子を作れば姿勢やポーズに余裕ができると考えている。
しかしまあ、なぜにこれほど拘りたくなるのか、自分でもよく分からない(爆)。



当ブログから重要なお知らせ

いつも当ブログにアクセスいただき、ありがとうございます。さて、これまで長い間当ブログの更新は土日と祭日を別にして、またニュースを別枠として週3回と土曜日の「ラテ飼育格闘日記」のアップを自らに課して続けてきましたがそのペースを落としたいと考え、9月末を機会にお知らせいたします。


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気がつけば自分でも信じられない年齢になり、体力的にも衰えを自覚せざるを得ません。しかし幸い好きな対象には好奇心を持って取り組むパワーを残しています。
やはり歳のせいでしょうか、本当に今この時にしたいこと、やりたいことに時間を費やすべきだと思うに至りました。

思えばマイコンに出会ってから40年、Appleの製品に出会って35年、起業しアップルジャパンのデベロッパーとなってから28年、その間、I/OやRAMといったマイコン雑誌を皮切りにMACLIFEやMacJapan、MacFanといったMac関連雑誌などを通じ最新情報をと心がけ、Mac関連ライターの先駆けと言われるようにもなりました。そして起業後はMacらしいオリジナルアプリの開発に全力を尽くしました。
しかし時代は確実に変わっています。いや変わりました。
そして、良い悪いではありませんが、私が嬉々として追い求めたAppleはすでにありません…。

ともあれこれまでAppleに対して「製品好きの企業嫌い」のスタンスを貫いてきましたが、近年は若く優秀なライターやジャーナリストの方々が多くなりました。したがって最新情報などをお伝えするのに私の出る幕はありません。
そしてきれい事を申し上げるなら、時代が後押ししてくれ、時代に求められた役割をまずまず果たし終えたので一休み…といったところでしょうか。
コンピュータの世界の1年は他業界の10年に匹敵する…といわれるほど劇的な進化・変化をとげてきたなかで一応の使命と思えることを果たしてこれたのは幸せだと思っています。

なにしろ、いまは時代小説を書く面白さを知ってしまったこと、あるいは40年もデジタルな世界を追い求めてきたわけですが、近年はアナログというか、この手で触れることが出来るものを造形することにも喜びを感じています。
そしてこれまで時間的な余裕がなく観る機会がなかった多くの映画を鑑賞し、好きな絵を描き、沢山の本を読みたいと思うからでもあります。さらに音楽にも再度向かい合いたいと考えています。そう、愛犬ともこれまで以上に一緒の時間を作りたいと願っています。とにかく時間が欲しいのです。

とはいえ、ブログはこれからも維持し不定期ながら更新を続けますし、これはと思うニュースはその都度掲載させていただきます。また「ラテ飼育格闘日記」は変わらず毎週土曜日にアップし続けたいと思います。そしてTwitterでも呟かせていただきます(@mactechlab)。
さらにこれまで当ブログの膨大な記事の中には大切なメッセージも多いと自負していますので、引き続きお付き合いいただければ幸いです。
よろしくお願いします。



専属モデル造形第3弾、両足準備編

ヘッドマネキンの首だけとトルソーを組合せ、両手を造形して取り急ぎ目的の形を作り上げた。そもそもが女性の上半身の写真を撮るのが目的だったからこれで納得…と考えたものの、ひとつの難関を突破するとまたその先の欲が出た。当初はまったく考えていなかった両足が欲しいと思うようになった…。


しかし単純に立ち位置のポーズが必要なら一般的なマネキンで良いではないか…という声も聞こえてきそうだが、この専属モデル造形第3弾では首が左右に動かせるし、長袖に限るが両手のポーズもまずまず自在に取ることができるからそこいらのマネキンでは出来ないことができている。

さて両手、両腕がなんとか様になってきたら足が欲しくなってきた。
例えば両手を両足に乗せるとしよう。するとスカートから膝頭がのぞいている…といったシーン程度を目指してみたが、もし両足のシーンが撮れるなら当然のことながら撮影の範囲は拡がるだろう。

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※手に入れた両足モデルをテスト的に配した例


とはいえジーンズにくるぶしまで隠した造形なら両腕と同様に何とかできる自信はできたが、前記したようにスカートを履いたシーンとなれば丈の長短はともかく単なる棒状のものではダメだ。といってゼロから両足の爪の先までを実物大にリアルに作ることは現状ではまず無理。

ということであらためて調べて見ると両腕はなかったものの両足の丁度良いものが販売されているではないか。
当該の両足モデルはシリコン製で、膝とくるぶしが動かせることもあって少々高かったが、個人的にはiPhone 8よりこちらが優先だ(笑)。

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※実寸大の超リアルな女性の両足モデル。高級医療シリコン製(医療用シリコンエラストマー)。足フェチには堪らないかも(笑)


それにまるで誂えたようなスペックでもあった。
ボディに使ったトルソーは股下数センチほどの太ももまでだが、両足のモデルは寸法的にそこから継ぎ足すとバランスがよく、身長が約168センチほどになる計算だ。それに両足のモデルの太腿切断面の径がトルソーのそれとほぼ一致しているではないか。

したがってスカートにせよパンツにせよこの両足を通せば非常にリアルな造成が組み立てられることになるわけだ。
ただし全てが万々歳というわけにはいかない。
立ち位置の場合は前記したようにボディ側の太ももと両足モデルの径がほぼ同じなので、ボディを丁度良い高さに吊り下げジェルクッションでトルソー側と両足モデルを仮止めすれば一応様になる。

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※仮止めと滑り止めに便利なジェルクッション


ちなみにトルソーの襟首部位にスタンドなどを取り付けるためだと思うが穴が空いていたのでその穴を活用し、ワイヤーで上半身を吊り上げ、両足を配することになる。ただし足の膝関節などが動かせるものの直立に近いポーズは応用が難しい…。

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※これまでの造形と両足モデルを立ちポーズで繋いだ一例


そして一番の問題は座るポーズをいかにしたら自然に表現できるかだった。
理屈は簡単だ。そもそもが股下数センチで直立しているモデルにスカートを履かせ、両足の付け根位置に両足モデルを配置すればスカートの上からはそれらしく見えるだろうと考えた。

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※膝頭が見える程度ならなんとか様になりそうだ


しかし現実の座るポーズを確認すると股下数センチの部分がそのままでは座った場合の太ももの位置が下過ぎて可笑しいのだ。
違和感なく両足モデルの太ももを配置するならそれこそトルソーの最下部より10数センチ上から太ももが出なくてはならないため、トルソーの両足前に何らかのブロックでも置き、そこに両太ももの先端を乗せることになる。それもトルソーに密着しては膝までの大腿の長さが短くなるのでこれまた数センチほど離して設置しなくてはならない。
問題はこの方法ではタイトスカートのようなヒップラインを見せるようなことはできないが撮影の角度を調整すれば座っているシーンも期待できそうだ。
後はいかにトルソー前に両足を思い通りの高さと位置のまま保持するにはどうしたらよいかを考えなければならない。

それからこれは始めから分かっていたことだから欠点とは思っていないが、超リアルなこの足モデルは片足で5キロの重さがある。この重量感は設置・配置にプラスに働く場合とマイナスの場合があるがリアルさに免じて納得しなければならない。実際、例えば体重50キロの人間の片足は8キロ少しあるようだから仕方がないのだが、重い…。

そのリアルさだが、形状は勿論足裏や爪にいたるまで、素晴らしくよく出来ている。そして触感も高級医療シリコン製(医療用シリコンエラストマー)のため実際の人間の皮膚に近い手触り感があり取り扱っても無害で安全だという。
さらに骨格付きのため、膝は90度まで曲げられ足首も角度をつけられる。無論靴のサイズは22.5 センチなので市販の靴を履かせることもできる。

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※リアルなだけに靴を履かせても様になる


最後にシリコンの臭いを軽減するためか甘い香りがするのが気になった。梱包のダンボールから取り出した際には「うわっ」と思ったものの、2,3日後には気にならなくなったので良しとしよう。
ともあれこの両足モデルは実によく出来ているわけだが、実際に手にしてみて今更ながら気づいたこと、それは…私は足フェチではなかったようである(笑)。
今回は最良の材料が手に入ったというレポートだが、さてこれまで概要を記したとおり、実際に必要なポーズを取らせるにはどうしたらよいかを工夫していきたい。



専属モデル造形における手の考察と覚書

専属モデル造形第3弾は両腕の完成をもってひとまず終了となったが、その腕を含めて日々気がつく点などを改良し続けている。今回は腕の先となる手についての考察、覚書である。しかしボディもそうだが、手の造形物などありそうでなかなか見つからずこれまで不本意なものをいくつも買ったが、ここに来て使えるアイテムが手に入るという面白い現象も体験した。


可動式の両腕が必要だと自分なりに苦労して作ってきたが、手の造形を1から作るわけにはなかなかいかない。したがってハンドマネキンとでもいうのだろうか、指輪やブレスレットのディスプレイ用のようなものを探し出してきたがリアルさにおいてなかなか満足できるものはなかった。
それにそうしたものは例えば右手があったとしても同じ仕様で左手も販売されているといった例はほとんどなかった。しかしそれでは両手にならない。

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※腕の先にはPVC製の手をつけてある


そのうち、ベストだと思われるものを見つけた。やはり何らかのディスプレイ用なのだろうかシリコン製で指先に骨の役割をする金属が入っていて指が動かせる製品だ。造形も実際に人の手から型をとったと思われるリアルさがあり爪もある。
これを自作した両腕の先端に組み入れればかなり良い結果となるだろうと喜んで手に入れたが、なかなかそうは問屋が卸してくれなかった。

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※立ててあるのがシリコン製のリアルな両手。ただし重すぎる


ひとつには仕方がないことだとは言え値段が張ることだ。二つ目は出来は申し分がないものの片手の重さが470グラムほどもあり、これを自作した腕に取り付けると重すぎて関節が抜けたりするし、ポーズをと考えても思うようにいかないのだ。
とにかく軽量に作ることも使い勝手を良くするための方策だから残念ながらシリコン製の手は腕に付けることは断念した。
仕方なくネイルアートの練習用だという造形的には三流品を取り付け、アップを撮るときだけ前記シリコン製を使うと言った工夫をしてきた。

そしてその後もeBayやAmazonなどを中心により使い勝手が良くリアルな手をと探し続けてきたがここに来ていきなりというのも変だがPVC製の両手を見つけたのだった。

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※PVC製の両手を見つけた。これは軽くてよいしリアルさもまずまずだ


それはシリコン製のものより少し小ぶりで片手の重さが約110グラムと軽い。また腕に続くところは型抜きの穴が空いたままになっていてこれはジョイントもやりやすいし簡易的だが爪もある。難点があるとすれば色味がモデル本体と些か違うことだが、これは撮影時にどうにでもなるだろう。

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※PVC製のは空洞なので手の甲と掌との肉厚が薄く不自然なのが不満だった


ということで実際に自作の腕に取り付けてみた。バランスは大変良いしサイズ的にも申し分ない。しかしひとつ気に入らないところを発見…。
それは中が空洞のため成型が些か潰れて肉厚のない薄っぺらな手になってしまうことだった。それを回避するには中になにかを詰めればよいことは分かるが形を崩さずそして軽いものはと考えた結果ポリエステル100%の手芸用の綿を思いついた。
これなら軽くて軽い反発性もあり、量を加減することで適度にふっくら感も出せるし、作業中にも飛び散らない。

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※手の空洞部分にポリエステル100%の手芸用の綿を詰めることに


早速ポリエステル綿を適宜にちぎって詰め込んでみるとやっと女性の手というか思い通りの感じになってきた。
ひとつひとつはたわいもない工夫や思いつきだが、それにより少しでも造形モデルの完成度が上がるのは嬉しいし楽しいのである。

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※綿を詰めることでふっくら感が出た


余談ながら工夫といえば、衣裳変えにも生身の人間とは違って面倒というか厄介な場合も生じる。ブラウスやシャツにしてもサイズに合わせて手に入れるようにはしているが人間のように体に柔軟性がないので長袖の服は着せづらい。

そうした場合には腕を一旦肩から外して着せ、後から腕を袖に通して…ということをやる場合もあるし体にピッタリな場合はとても着せづらいことも多い。ではどうするか…。

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※両手の出来に満足


モデルの撮影は正面は勿論だがせいぜい横からといったものが多く、背中側から撮ることはあまりない。
だからというわけではないが、衣裳によっては買ったばかりの服を背中で真っ二つに切ってしまうこともやる。そうすれば着せるのが楽になるわけで、ピンなどで仮止めしておけば撮影には困らない。
こうしたいろいろと突飛なことを考えるのも物作りというか、専属モデル造形計画の面白いところなのだ。


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プロフィール

appletechlab

Author:appletechlab

主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。マネキン造形研究中。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。日本シャーロック・ホームズクラブ会員。日本リュート協会会員。ゆうMUG会員