ラテ飼育格闘日記(43)

ラテには毎日いろいろなオヤツを必要とする。それぞれ量は大したことはないものの散歩用とか訓練時の褒美用、あるいは純粋に主食の補足といった感じのものなどを用意しているが、この度オトーサン自らオヤツを手作りしてみた。 


ラテもここのところ生意気になりオヤツにも好き嫌いを示すようになった。何だか仕方なく食べている...食べてやっているといったものから飛びかからんばかりに引きがよいものまでいろいろだ。 
スーパーのペットコーナーを覗けば本当にさまざまなワンコ用の食品が並んでいる。主食は別にしてもガム系、ビーフジャッキー系、パン・ビスケット系だけでなくマシュマロまであるし、ワンコ用のミルクは勿論スポーツ飲料まである。そして国産ものから輸入物までさまざまだが、中にはなかなか高価なものまで揃っている。 

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※ラテ用オヤツのあれこれ...


ラテ用にそれらの中から選ぶ基準は何と言っても喜んで食べるモノであり、かつ健康に良いもの、コストがなるべく安いということが重要だ。何しろ毎日のことなのだから...。 
この9ヶ月あまりの試行錯誤の結果、いまのところラテが好むもののひとつが煮干しである。これは塩を使っていないというワンコ用のものだが、何かの褒美用として日々持ち歩いているものだ。 

ところで先日、散歩の折に公園でよく出会うゴールデン・レトリーバーのオカーサンから耳寄りな情報を聞いた...。そのとき持参されたオヤツをラテもいただいたが、他のワンコと同様大変な引きの良さを見せた。聞けば手作りだというし、人間が食べても良い食材だからというのでオトーサンもひとついただいてみた。ラテはオトーサンが食べているものまで欲しいとせがむ始末...。 
口にするとサーモンとゴマの香ばしい香りがして触感はもちもちしている。レシピなどをお聞きしたところ、サーモンの水炊き缶詰と全粒粉(パン用小麦粉)そしてすりごまだという。それをよく混ぜて練り、適当な大きさに伸ばし、油を使わないフライパンで焼いたとのこと。 
なるほど...ほんの少し塩分を感じるのはサーモン自体の塩味なのかも知れないし、香ばしいのはゴマが入っているからだろう。これに塩こしょうでもすれば立派にビールのつまみにもなる感じ...。 

ともかく驚いたのは前記したようにワンコの反応が凄いことだった。食いしん坊のラテはもうひとつ欲しいとゴールデン・レトリーバーのオカーサンから離れない...(笑)。 
その様子を見ていたオトーサンとしては健康にもよく安価で安心なオヤツであるなら手間を惜しまないで自分でも手作りしてみようと思い立った...。 
もともとオトーサンは若いときにはDIY(Do It Yourself)精神に溢れており、パソコンの組立は勿論、人形、仏像、宝石箱からギター、リュートまで自作したこともあるわけだから、ワンコのオヤツなど簡単なはずである(笑)。 
早速翌日の昼はスーパーに立ち寄り、サーモンの水煮の缶詰(90g入り)と全粒粉そして小分けされていたすりゴマを買ってきた。そしてボールに缶詰の中身を入れてスプーンで細かく砕く。この水煮には骨とか皮がそのまま含まれているが柔らかくスプーンで砕くことができる。 

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※今回の手作りオヤツの材料たち


その後、全粒粉を大さじ5杯程度とすりゴマを入れ丁寧に練る。缶詰の水分がほどよく固めのペースト状に仕上がるのでワンコが食べやすい大きさ薄さに形を整えてから油をひかないフライパンで両面を焼けば完成である。何しろ初めてなので全粒粉の量や焼き加減がよく分からなかったが、まあラテが喜べばよいので気は楽だ(笑)。 

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※材料を固めによく練ってから形を整える


焼き上がったものを少しさましてからオトーサン自身で食べてみると昨日いただいたものとほぼ同じ香りと食感だ。ただもう少しモチモチしていたような気がするが全粒粉の量が少なかったのかも知れない。 
ともかくその日、夕方の散歩にこれを持参して仲間のワンコたちに振る舞ってみたが、その食いつきの良さにオトーサンは少し自信がついた次第。 

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※フライパンで油をひかずに両面をよく焼けば完成


ご承知のことと思うが、全粒粉とは小麦の粒を種皮であるふすまや胚芽等を取らず粉砕し粉にしたもので、ビタミン類、繊維質、カルシウムや鉄分などのミネラルが豊富で栄養価に優れているという。 

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※お気に入りのオヤツも食べたし、さて帰ろうか...ラテ


ともかく比較的簡単に、そしてワンコたちが喜んでくれるオヤツ作りを覚えたのでいろいろとバリエーションを研究してみたいと思っている。結局その翌日にはクッキーの型抜きでワンコ型バージョン2.0を作ってみた(笑)。 
肝心のラテだが、最近は主食をなかなか食べずに困っているがこのオトーサン手作りのオヤツはお気に入りのようで、差し出すと目をキラキラさせて飛びついてくる。まずは汗をかいた甲斐はあった(笑)。

ラテ飼育格闘日記(42)

ラテとの日課である散歩は単にワンコのリードを引いているというだけでなく様々なシーンに出くわす。文字通り「犬も歩けば棒に当たる」...である。


その、犬も歩けば棒に当たる...という格言の解釈も今ではいろいろあるようだが、ここではあくまで「色々なことに出くわす」といった程度の意味である。 
ともかく昔のようにいつも同じ時間帯の電車に乗り、会社に出勤してまた帰宅するといった生活では味わえない一風変わった事柄に出くわすことが多々ある...。 

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※見回りの警察官に向かって吼え立てるラテ(笑)


先週のある日の夕刻、ラテがいつもの時間より早めに散歩に出たいと吼え出す。そうそう思い通りにさせてはまずいわけだが、あまりに五月蠅いので少し早めに出かけた。空模様は今にも降り出しそうなので面倒だがビニール傘を持参することに...。 
いつもの散歩道をラテの思うように...時にはオトーサンの力ずくで粛々と進み、最終目的の公園に入ろうとしたそのとき、前方からスーパーの買い物袋を下げた人がスローモーションを見ているようにゆっくりと崩れ落ち、地面に伏せてしまった...。 
私たちとの距離は...そう100メートルほどあっただろうか。一瞬急いで駆け出そうとするも現代人の悪い習性だが「これは何かあるのかも?」といった疑念がわく(笑)。まさかどっきりカメラであるわけは無いのだが、辺りは木々が茂っており、天気も悪いので少々薄暗い。視力のよくない私には倒れたのが男か女かも分からなかったのである。 

前後を確認しても他に人はいない。これはまずはかけより、必要なら救急車でも呼ばなければならないとラテのリードを引いて駆け出した。近づいてみると倒れていたのは女性で、スーパーのビニール袋と中身が周りに散乱している。 
私の「いかがされましたか?」という呼びかけより先にラテの「ワンワン!」という吠え声で伏せていた女性は気がつき顔を上げたもののその顔色は血の気を失っていた。 
「大丈夫ですか?」との問いかけに弱々しく「ありがとうございます。大丈夫です」という返事が返ってきたので少し安心したが、続けて「救急車を呼びましょうか?」との問いかけには再び「大丈夫です...」と返事をされながらゆっくりと起き上がった。 
相手が男性なら肩でも貸して起き上がる手助けも出来るが女性となるとそうはいかない...。 

その間ラテは不安からなのだろう、リードを張ったまま、近寄らずに吼え続けている。 
オトーサンはラテのリードを引き寄せると共に散乱していたスーパーの袋と中身をひとつにまとめたが、女性はやっと半身を起こしたところだった。そのとき自転車連れの2人が怪訝な顔をしながら通り過ぎる...。ともかく女性は弱々しいものの立ち上がったので大丈夫だと判断して、ビニール袋を渡しながら「お気を付けて...」と声をかけた。「すみません...ありがとうございます。」と礼を言いながら歩き出したが、少し揺らいでいるその姿が遠くなるまでラテと見送ってから公園に入った。 

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※暗くならないうちにとワンコの集団下校が始まる(爆)


これから天気が崩れる模様だとみえて、広い公園には人は勿論ワンコを散歩させている人も見えなかったが、ラテと公園の周りの道をゆっくりと歩き出し、半周ほど行ったところで11歳の黒いラブラドール犬に出会う。飼い主さんはラテがしきりに遊ぼうと挑発するのを見て「ごめんね...この子はお婆さんだから遊べないんだ」と言ってくれるがラテはお構いなしだ(笑)。 
そのとき急に雨がばらついてきたと思った途端にバケツでもひっくり返したような強い雨が降り出した。ビニール傘を差すまもなくびしょ濡れに...。これでは散歩もできないので「ラテ急いで帰ろう!」と道を急ぐ。ラテは殊勝にもオトーサンの左足に触れるように早足で歩いている。無論その方が傘の下になり雨に濡れにくいからでもある。 
すれ違った女性2人がそんなラテを見て「可愛いわねぇ...ちゃんと傘に入ってるのね」と褒めてくれるが、ラテは強い雨に眼を細め、耳を倒して無言だった(笑)。 

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※こんな穏やかで優しい表情も見せるようになった...


オトーサンは全身びしょ濡れのまま、玄関で靴下だけ脱ぎ、ラテの身体を拭き始める。取り急ぎ雨で濡れた身体と足元を軽く拭き、肉球やその間まで雑巾できれいに拭く...。続いてシャンプータオルというワンコ専用のクリーニング不織布で雨の臭いをきれいに取り去り、石鹸の香りがする大きなバスタオルを取り出した瞬間ラテが珍しく顔をオトーサンの手にあるバスタオルに突き入れてきた(笑)。やはり濡れているのが嫌なのだろうが、こんなことは滅多にないのだ。それだけ雨脚が強かったのだと思う。 
オトーサンは先ほどのことを思い出し「オトーサンが散歩の途中で倒れたらラテは吼えて人を呼んでくれるのかなあ...」とラテを拭きながらポツリと言うと、バスタオルから顔を出したラテはオトーサンの口元をぺろりと舐めた。

ラテ飼育格闘日記(41)

ラテも約1歳3ヶ月が過ぎ身体が大きくなっただけでなく動作や態度にも落ち着きと共に新しいことを学ぼうとする行動がより見られるようになってきた。本当は何か適当な作業というか仕事を与えたいところだが、思いつかない...(笑)。


ラテが我が家に来た当時の写真と比べると随分と変わった。勿論身体が大きくなったことが一番だが、顔つきも大分違ってきたし毎日の行動にも落ち着きと共に感情表現が著しくなったように思える。 
外観的に変わった点といえば、来た当時の両耳は垂れていたが左耳のみ立ってきたことが目立つ点か...。 
勿論最初に出会った当時の顔つきと現在の顔つきとを比較するなら随分大人らしくなった感じもするが、まだ1歳3ヶ月なのだからその行動はまだまだ子供っぽい。 

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※ラテは暇があれば出窓のたたきに乗って外を眺めるようになった...


ただしその行動も微妙に変化していることがわかる。例えばオモチャとして与えるボールなども以前はとにかくがむしゃらに食らいつき、パンクさせては引きちぎり、最悪はその小さな破片を食べてしまうという暴挙に出ていた(笑)。まあ幸いウンチと共に出てきたから良かったが...。 
しかし最近はボールが好きなことは変わらないものの、無闇に壊すこともなくなったので比較的安心して見ていられるようになった。 

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※小学生の女の子たちに「ラテちゃ〜ん」と声をかけられれば、すぐにお腹を出す(笑)


オトーサンとの遊びもバリエーションが増えると同時に随分と高度になった(笑)。ラテはボールやガムを口でくわえ、自分でそのまま放り投げるという乱暴な技を持っている。油断すると固いガムがオトーサンの頬に当たったこともある。まあ娘は意図的に喧嘩を売っているのではないだろうが、見ているには大変面白い。 
時には空中に放り出したブツをまた口でキャッチしてそれを繰り返すというリフティングのような機敏な動作をすることもある。 
それを眺めていたオトーサンは閃いたのだ!「ラテとキャッチボールができないかと...」 
ラテが口に咥えたボールをオトーサンに投げる。それをオトーサンはキャッチしてラテに投げ返すとラテは口でキャッチして繰り返す...。それができたら素敵だなあと考えた。もともとワンコはボール遊びが好きだ。ボールを投げてもらいたいためにそれを咥えてしつこいほど飼い主の所に繰り返して持ってくる習性を持っている。 

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※ガムを口で放り投げて床に落とさず咥えるというリフティング技を披露するラテ

その日から毎日少しずつ訓練を始めた。どのようにしたら効果が上がるのかは分からないが重要なのは繰り返すことと、そしてオトーサンがそのキャッチボールを喜んでいることをラテに知らせる事だと思った。 
訓練を始める前からラテがボールやガムを投げるとき、思わず「ポイッ!」と声をかけていたから、彼女がボールやガムを咥えたときに「ポイッ!」と言うと放り投げるようにする所から始めた。これは意外に簡単に覚えたが、何のコントロールも無しに、何の脈絡も無しに放り投げるのと、ボールやガムを数回でも継続して行き来させることはかなり意味が違う。 
それに口に咥えて投げるにしてもオトーサンのいる方向に投げるのはなかなか難しいはずだ。 

ラテの放り投げがまずまずオトーサンの前に落ちたら手を叩いて喜び、そして撫で撫でしてあげると同時にそのボールやガムをラテに向かって投げることを続けた。まあ、投げると言ってもせいぜい1メートル以内の話であるが...。 
結局ラテはオトーサンの投げたボールを口に咥え(時にはダイレクトキャッチもあるが)ほぼこちらに向かって放り投げるまでになった。そしてたかだか3,4回だがそれを繰り返すことも覚えた。 
問題は飽きっぽい気分屋の娘だから、いつもこちらの都合の良いようには相手をしてくれないことだ(笑)。窓の外から子供の声でもすればオトーサンに断りなく窓際に向かってしまう...。 

今もラテは半分パンクしたボールをフガフガと口に咥えながら投げ上げては口でダイレクトキャッチするというリフティングを繰り返している。やはりワンコの間でもキャッチボール...すなわちベースボールよりサッカーの方が流行なのだろうか(笑)。

ラテ飼育格闘日記(40)

昔、近所のワンコの飼い主が犬に口移しで食べさせるところを見て「いやだねぇ、気が知れない!」と言っていた母が、猫を飼いだした途端に自分も同じ事をやっていたことをしばし思い出す(笑)。


犬猫が嫌いな人にとって、口移しで食べ物をあげるなど想像もつかないことだろうが、ワンコは大変喜ぶ...。もともと子犬の一時期、母犬の吐き戻しを餌とすることがあるからだそうで、ワンコにとっては自然なことのようだ。 
しかしワンコの現実は散歩の途中でミミズを口にしたり、断末魔の蝉にちょっかいを出したり、そしてマーキングの臭いを嗅いだり舐めたりと、我々の感覚すれば大変バッチイことばかりしている。家の中だってハエを追いかけたり、オシッコの後で自分のお尻を舐めたりするわけで、その直後にチューを迫られても正直躊躇する...(笑)。 
しかし他人のワンコはともかく、愛犬は可愛い。理窟抜きで可愛い...。だからキラキラした目つきでチューを迫られれば悪い気はしない。 
ワンコ自体は強力な殺菌作用を持つ唾液と消化システムを持っているから大抵のものを食べてもお腹を壊すようなことはないという。もともとワンコは死肉を食す生き物だったわけなのだからその点は丈夫なはずだ...。 

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※散歩の途中の河川敷で鴨を猫が狙っている姿をラテが発見(笑)


さてラテのチューだが、前にも書いたように残念ながらその行動は「愛してる」というサインばかりではないらしい。一番多いのはその場の雰囲気を和らげるというか、ちょっとしたご機嫌取りのつもりの行動だ。 
例えばオトーサンが床に腹ばいになって雑誌でも見ているとするとラテはその雑誌を囓ろうと近づいてくる。オトーサンは「ダメ!」と強く拒否。そんなときラテは横を通過する際に「チョロッ」とオトーサンの口を舐めていく...。 
あと、抱っこしてやったとき、ご機嫌だと「サンキュー」のつもりなのか、同様に「ペロッ」とやる。さらに雨の散歩から戻ったとき、丁寧に身体を拭かなければならないが、その途中でさも嬉しいといった感じでオトーサンの口元を舐めてくれる。 
こうしたシンプルなチュー(笑)とは別にこれまでもご紹介したが濃厚なディープキスをしてくれるときがある。しかし面白いのはチューひとつでもオトーサンと女房に対してはかなりその対応が違うのだ。 

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※本来は入室禁止のオトーサンの仕事部屋に乱入し椅子を占拠して喜ぶラテ


オトーサンに対してラテは舌を使ったテクニックで攻めてくる(笑)。口元だけでなく耳や顔中なめ回す時もたまたま口の中に舌を入れてくるディープキスの時も、それは舌だけであり口を開けたり、歯を立てたり、甘噛みすることはない。しかし一見同じような行動に見えても、それが女房に対してとなると大きく違うのである。 
まずは頻度が違う...。女房に対しては実に多々後ろ足で立ち上がり、身体を預けながら口元を舐めるだけでなく甘噛みする。勿論本当に噛んだりはしないものの、ラテの歯は鋭いから唇に当たっただけでも痛い...。だから女房は喜びながらもたじたじである(笑)。 
それにオトーサンが女房を指さして「ママにチューしろ」と言うとラテは飛びついていく。その姿は大げさでなくオトーサンにとっては感動モノのシーンなのだが、どうもラテは女房と公園で会う仲間のワンコと同一視しているようにも思えて面白い(笑)。やはり自分に甘い女房に対しては遊び感覚なのだろうか。しかし正直そうした姿を見ていると羨ましいと思う...(笑)。 

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※女房に執拗なチュー攻撃をかけるラテ


女房とペロペロしているラテに「オトーサンにもチューしろ」といってもラテはまず素直にしてくれない。やはり怖い存在なのかも知れない。一端こちらに近づいても身体をねじって戻ってしまうし、たまたま口元に鼻面を近づけたとしてもほんの「チロッ」と挨拶程度である。 
そんなラテの姿を見ていると、今更ではあるが猫に対峙していた亡き母の姿を思い出す。ふと戌年でワンコが大好きだった母にラテを見せてあげたかったという気持ちが起こったが、無理な相談である(笑)。しかしもし千の風になった母がラテと向き合ったらきっと「いやだねぇ...犬と口移しなど...」と言いながらも可愛がってくれるに違いない...。 
なぜか寝付けない夜半、爆睡している女房の寝顔を眺めながらそんなことを考えているオトーサンであった(笑)。

ラテ飼育格闘日記(39)

ラテの食欲が落ち、好みも変わった...。暑さのせいなのだろうか。あれほど一日2回の餌に飛びつき、ガツガツと食べたラテが餌を見せてもなかなかハウスから出てこない...。オトーサンとしてはいささか心配である。


暑さのためか、ラテの食欲に大きな変化が出た。なぜならこれまでのドッグフード(ドライフード)には見向きもしなくなったのだ。 
「本当にお腹が減れば何でも食べるだろう」という理窟はわかるが、愛犬にひもじい思いをさせたくないオトーサンはいろいろと工夫するはめになる...。 
観察するに食欲そのものが落ちたというより嗜好が変わったようだ。あれほど好きだったヨーグルトを見向きもしないことがあるのだから...これは変だ。しかしオヤツ的なもの...特にワンコ用煮干しとか我々のおこぼれのご飯などは食いつきがいいのだから、既存の主食に飽きたと言うことなのかも知れない。 

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※朝起こしてもなかなかハウスから出なくなった...


まあ、オトーサンも感覚としては分からないでもないのだ。 
余談だがオトーサンはいわゆるビスケット類が好みでない。なにか口の中の唾液を全部吸い取られてしまうような感じで嫌なのだ...(笑)。ラテも暑いこともあって、カリカリしたドライフードは口当たりが良くないのかも知れないと思う。したがって、これまで続けてきたドライフードに蒸かしたサツマイモをトッピングという食事は考え直さなければならないことになった。ではどうするか...。 

たまたま立ち寄ったコンビニでお米で作ったワンコの餌が売っていた。おじや的というかスープ的というか、水分たっぷりの食事だという。試しにと一袋一食分を買ってラテに与えてみたら喜んで食べるではないか! 
問題はそのレトルトの餌は高いのである(笑)。一食200円近い食事はこれまでのドッグフードと比較すると3倍近くにもなり、これではオトーサンの昼食代がなくなる(笑)。 

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※スープタイプの餌。ラテはこれらには食いつきがよい


ともかく、「なるほど...ウェットにすれば良いのかも...」と悟ったオトーサンはこれまでのドライフードにミルクを浸して出してみたが、これは完全に無視される...(笑)。 
仕方なくスーパーで売っていた缶詰の「ペディグリーチャム」シリーズのいくつかを買って与えたが大変食いつきがよい。これはドライではなく牛肉などをベースにしたウェットの食べ物であり総合栄養食だという。 

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※「ペディグリーチャム」の400g缶詰。どうやらこれが主食になりそうだ


「ペディグリーチャム」だけだとやはりコストがかかるから、まずは従来のドライフードを混ぜてラテにあげてみることにする。 
しかし、いやはや失礼な娘である...。「ペディグリーチャム」のざく切りビーフだけはきちんと食べるが、ドライフードは完全に残すだけでなく一部は食器の外に出しやがった...(笑)。 
しばらく置いておけば食べるかも知れないと考え、観察していたら、何と言うことか...食べるどころかその食器をさも嫌だというように鼻で壁際に押しつけて食器を反転させ、餌を床にばらまく始末...。「この生意気なションベン娘め!」。 

そこでスーパーのペット食品コーナーを丹念に眺めると、ドライでもなく「ペディグリーチャム」のようにウェットでもない「半生タイプ」というペットフードがあることを知る。 
この「半生タイプ」のドッグフードはこれまで買っていたドライフードに比べてもコストはそんなに違わない。結局「ペディグリーチャム」をベースに「半生タイプ」のドッグフードを混ぜて一日2回の主食とすることにした。 
まあ、ラテは主食の他に量はともかく結構いろいろなものを食べている。散歩の公園では他の飼い主の方々に「ラテチャン!」と可愛がっていただき、我が家のものとは違う種類のオヤツをいただく。 
また我が家でのオヤツは煮干し、ペット用ガム、チーズ、ビーフスティック、ペット用パンなどなど多彩だが、オトーサンの食事のおこぼれもばかにはならないはずだ...。おこぼれはあげるにしてもなるべくホンの少し、形だけにしようとするがラテに見つめられ、濡れた鼻でツンツンされると思わず食べられそうなものをあげてしまう。 
ご飯、焼き海苔、パンは大好物である。うどんやマカロニも食べるしピザの切れ端も好きだ。アイスクリームやプリンにも目がない...。しまいにはペットボトルのお茶まで飲む。それにワンコは酢が苦手と聞いていたが、寿司飯まで喜んで食べるのだから変なワンコである。 

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※朝晩の主食を嫌う割には「ラテちゃん最近太めかな...」などと言われる(笑)


本来はこうした味の濃い人間用の食べ物はワンコに食させてはいけないというし、ある意味でペットフードより美味いものがあるということを教えてはいけないという話しも聞く。まあ...確かにそうなんだろうが、そこは一緒に生活している家族であるからして、臭いだけ嗅がしておくのも可哀想な気もするし、完全に分離するのも難しいことからつい甘くなってしまう。 
しかしねえ...考えてみれば私が子供の頃の近隣のワンコやノラワンコは今では食べてはいけないという塩分の濃い味噌汁を残ったご飯にぶっかけて食べていたものだ。それも食べさせてはいけないと物の本に書いてあるネギ類の味噌汁だったことも多々あるはずだ。それでもそんなに早死にしたという記憶はない。 
だからというわけではないが...オトーサンは「少しだけだぞ...」といいながらキラキラした目で見上げるラテにアイスクリームを指の先ほどあげてしまうのだ。 

結局「ペディグリーチャム」をベースに「半生タイプ」のドッグフードにしてから数日、ラテは早くもその「半生タイプ」を食べないという自体に...(嗚呼)。 
まあ病気でなければ一日や二日食べなくても死ぬこともないだろうし、空腹になればこの娘も我が儘ばかりは言っていられないと思うが、オトーサンとしては心配で数種の缶詰とバリエーション豊かなペットフードの袋をずらりと並べ、頭を抱えている...。 

【追伸】現在は「ペディグリーチャム」缶に同じメーカーのスープ仕立てのものをかけて与えている。この数日気温も低くなったからか基本的にはきちんと食べるようになってきた。

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プロフィール

mactechlab

Author:mactechlab
主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。また直近では「木挽町お鶴捕物控え」を発表している。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中であり2021年からはレーザー加工機にも目を向けている。ゆうMUG会員