ウェアラブルカメラ HX-A100使用記〜画質応用編

パナソニックのウェアラブルカメラ HX-A100を日々使っている。実際に使ってみれば要望も出てくるし気に入った点より気になる部分が目立って来るものだが、コストパフォーマンスは大変よい製品なのではないか…。今回は画質に関しての考察を中心に応用編として話を進めてみたい。


まだまだすべての機能につき納得の上で使い込むという段階には至っていないが、毎日愛犬との散歩時に使い続けている。勿論雨の日でも防水仕様なので安心して使える。
さて、この種の製品を活用するにあたり1番気になることはなんといってもその画質だろう。前回「撮影編」で実際の動画をいくつかご紹介したので概要は知っていただけたと思うが、HX-A100の設定によりかなり画質に良し悪しが違うことが分かった。

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※キャップに別売アクセサリーのヘッドマウントでHX-A100を使った例


無論HX-A100はイヤーフックなりで顔の横にカメラを装着して使うウェアブルカメラだ。したがって一般的なビデオカメラのように三脚に固定するとかできうる限りカメラを動かさないよう注意しながら撮影するといったこととは反した使い方をする製品である。常に歩くにしても自転車などに固定するにしてもカメラはときに激しく左右上下に振れることになり動画の撮影条件としては厳しいものである点はまず認識しておく必要がある。

HX-A100には電子式ブレ防止機能というのがあるが、揺れが大きな場合はあまり役に立たないようだ。それに後述するようにブレ補正機能をONとOFFでは映像素子の有効画素数に30万画素ほど違いが生じることでもあり、ブレ補正機能を使うかどうかは目的と結果を鑑みて十分に考える必要があると思う。

まずは結論めくが、屋外で天気がよい(十分な明るさのある)風景や場所の撮影ならカメラをなるべく振らないようにすればかなり綺麗な映像が撮れる。手前3メートルほどの距離はしっかりとピントが合い、路面の質感やらもしっかりと出ている。そしてその画質もカメラに近い距離ではそこにある細かな文字も判読できるほどだ。

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※日中の明るい場所なら、近間の文字やすれ違う車のナンバーなども確認できる。ここではペットボトルの文字もきちんと読める【クリックで拡大】


このときお勧めの撮影モード設定としては「通常撮影モード」の際、「1920 × 1080/60p」にして画角モードは「スタンダード」さらに「ブレ補正OFF」にすることだ。
実は先のアーティクル「ウェアラブルカメラ HX-A100使用記~撮影編」の動画映像のうち、最初の「Panasonic ウェアブルカメラ HX-A100 撮影例その1」のみ1920 × 1080/60p」で撮ったもので後はすべて 30p である。

その理由だが、通常撮影モードでは「1920 × 1080」が1番の高画質設定なので迷わず選択すればよい。問題は当該モードには「30p」と「60p」のモードが選択できることだがこれまた迷わず「60p」を選択しよう。くどいようだがHX-A100はどうしてもカメラの動きが伴う撮影になるわけだが、簡単にいえばフレームレートが「60p」による撮影は再生が滑らかで綺麗に見えることになる。さらに画角だが「ワイド」と「スタンダード」があるものの、ワイドの方が有効画素数が多くなるものの撮影した映像は四隅周辺へ行くほど極端に歪む…。

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※1920 × 1080/30pでの撮影例キャプチャ【クリックで拡大】

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※前記とほぼ同じ場所を1920 × 1080/60pで撮影例をキャプチャ。比較していただければ画質の差は歴然だ【クリックで拡大】


勿論 HX-A100のレンズは実際の映像をご覧のとおり、かなり四隅にいくほど広角となるのでスタンダードでも歪むがワイドだとそれが極端となる。
私は動画からまずまずよく撮れているシーンをキャプチャーして1枚の写真としても使いたいのでなるべく歪みはない方がよいのだ。したがって個人的には「ワイド」での撮影は極力しないつもりである。

そして私のようにブレ補正機能をONにしてもあまり効果がないと考える場合は撮影時になるべくカメラを急に振らないよう気を付けるとして(まあ無理だが…)ブレ補正機能はOFFにする。そうすると画角が「スタンダード」の場合に有効画素数が約162万画素となり、補正0Nの場合より31万画素多い画素数で撮影ができる理屈となる。
事実「1920 × 1080/60p」および「スタンダード」、そして「ブレ補正OFF」が1番のお勧めで通常はすべてこの設定で撮影しているが気に入っている。



※「1920 × 1080/60p」「スタンダード」そして「ブレ補正OFF」で撮影した例


あと、撮影機会はそうそうないが、夜の撮影も基本設定は同じだ。ただしHX-A100には「カラーナイトビュー」をONにすると感度があがり、暗い場所でも明るく撮影ができる設定がある。ただし撮影した映像はコマ落としのような結果となるのでこれまた良し悪しだ…。
では「カラーナイトビュー」をONにしないと夜景は撮れないのか…といえば当然ながらケースバイケースということになる。ともあれ実験をしてみようと夜の10時頃に近くの交差点に出て撮影してみた。交差点だからして真っ暗闇ではなく信号は勿論街灯も点いている。しかし夜の商店街といった場所ではないので少し脇道に入れば街灯だけが頼りといった場所である。

結果だが、「カラーナイトビュー」は特別のケースは別にしてもOFFのままで良いと考える。勿論ONにした方が明るく撮影できるわけだが昼間のように写るわけでもなく前記したようにその動画を再生時、かなりブレが続くようでウェアラブルカメラとしての利用には向かない。かえって「カラーナイトビュー」をOFFにしたままの撮影の方がリアルな絵が撮れると思う。無論真っ暗な場所では撮影できないが…。

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※夜間、外での撮影例(キャプチャ)を2つご紹介しておく。共に「カラーナイトビュー」はOFFにしている【クリックで拡大】


なお1920 × 1080/60p のモードで撮影すると動画データは自動的に10分毎の別ファイルとして記録される。例えば約55分の撮影をした場合、記録されるファイルはスタートから順に10分毎のファイルが5つ、そして5分間のファイルが1つとなり、計6つのファイルに分割されることになる。

というわけでHX-A100 の画質は昨今のコンデジで撮った動画と比較すれば貧弱だとしても動き回っている最中の映像としてはまずまず楽しめるものだと考えている。それにデータは画質が良いほどファイル容量も膨大になる。前記した設定で撮った10分間の動画ファイル容量でも2GB強にもなる。したがって1時間フルに撮影すればその記録スペースは12GB必要となり、数日はともかく頻繁に必要なものとそうでないものをセレクトしながら楽しまないとハードディスクのスペースが無駄になる。
私のHX-A100 探求は続く…。





ラテ飼育格闘日記(408)

オトーサンたちが散歩で歩くいくつかの道は小学校と中学校への通学路と重なる。したがってウィークディとその時間帯によるが散歩中に登校途中の子供たちとすれ違ったり一緒になったりする。ラテは面識のない子供たちを見上げつつ、声でもかけてくれればいいなあという笑顔で通り過ぎるが、当然ほとんどの子供たちは無視か怖がって離れていく…。


そんなとき、ラテの見るからに残念といった表情を見ているとオトーサンたちもなんとかきっかけを作ってあげたいと思うが、こればかりは簡単にいかないし昨今は大人が知らない子供に声をかけることすら憚れる時代なので難しい…。
しかし時々ラッキーなことに子供たちの方から声をかけてくれることがある。無論ラテは尻尾を大きく振りながら、そして太めの身体を捻るようにして子供たちに近づき愛想を振りまく。今回はそんなたわいもない出会いをいくつか紹介してみたい。

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※子供たちにはとても愛想がよいラテなのだが...


まずは朝の散歩だったが小学校の脇を通った。日々向かう場所ではないが、子供たちの声が校庭から聞こえるからだろうかラテがそちらの方向にリードを引くことがある。
その日、オトーサンはラテの意向を聞いてやろうとそのまま足を向けた。小学校の校門のひとつの前を通り過ぎようとしたらそこに数人の男子が集まっていた。
この時間に何事かと思ったら「あいさつ運動」といった幟がはためいている。どうやら登校する子供たち同士、あるいは先生たちや近隣の人たちを含めて気持ちの良いスタートにしようと積極的に挨拶しましょう…という運動中だったようだ。無論オトーサンたちが近づいたとき、誰からともなく「おはようございます!」という元気な声がかかったから、オトーサンたちも「おはようございます」と答えた。

ラテは何かを期待してか息を荒くしている(笑)。と、そのとき1人の男子が躊躇いもなくラテに近づきしゃがみ込んで「撫でてもいいですか?」という。オトーサンさんは思わず「お願いします」と答えた。「何犬ですか?」といった会話をしているともう1人の男子も近づき座り込んだラテと対峙している。
ラテはといえば最初に声をかけてくれた男子の口元を早くも舐め始めたが、男子は嫌がらずにラテに触れたままだ。

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※校門付近にいた男子たちが近寄ってくれた(上)。そして2人の子供たちがしゃがみ込んでくれたのが嬉しいのか、ラテは最高の笑顔を振りまく(下)


ほんの数十秒間といった短い時間だったと思うが男子たちは「さよなら」といいながらラテから離れてそもそもの役割を果たすべく校門に列んだ。オトーサンは「ありがとうございました」とお礼を言いながら立ち去ろうとすると子供たちとの様子を見ながら前方から歩いてきた女性の教師(だと思う)がニコニコしながらラテに近づいた…。子供たちの顔を舐めているようなフレンドリーなワンコなのだからと思って近づいてくれたのだろうが、そこはラテの困ったところで初対面の大人はダメなのだ。
威嚇といった表情ではないものの「ワンワンワンワン!」と吠え立てる。驚きながらも女性はばつの悪そうな表情をしながら学校に入っていった.オカーサンは「すみません」と謝っている…。

別の日の夕方、相変わらず帰り道になってラテがぐずりだした。まだ抱っこするには早すぎる場所だし、ここは何とか騙しだまししながら少しでも歩かせたいとオトーサンは思案しながらリードを揺らしていた。
そこへ母親と一緒にすれ違った未就学児童と思われる女の子が、母親が先に行くのもかまわずに「ワンちゃんを撫でたい」とステップを踏みながら近づいて来た。
ラテは女子とその子が持っている縫いぐるみに魅せられてか、早くも笑顔を見せている。女の子は結局ラテの頭を何度か撫で、満足したのか「じゃあね、ワンちゃん!」といって母親の方へ走って行った。
ラテはその後暫く、機嫌が良く歩いてくれた(笑)。

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※初対面の女の子に撫でられご機嫌なラテ


さて、これまたある日の夕方のこと、帰路の途中の階段上でラテは急に動かなくなった。本気で抵抗するとき、その力は大変なものだしオトーサンが腕力でリードを引き上げれば出来ないことはないものの、それは完全な首つり状態となる。
さすがのラテも「ゲッ」となるわけだが、強情な娘はそれでも動こうともしない。オトーサンの方が大丈夫かと気がかりで弱気になってしまう…。
解決策は抱っこだが(笑)。これも自宅までの距離を計算しておかないとしばらく抱いて降ろしたとしても、2度目の抱っこを要求されたときこちらの体力と気力が残っていないとどうしようもないから、手当たり次第に抱っこはできないのである。

コンクリートで出来た古い階段の上で、さてさて困ったなあと思案していると階段下から「あっ!」という声がした。見ればこのエリアで数回会ったことがある小学生の男子ではないか。オトーサンは「しめた!」と心の中で声を上げた(笑)。
ここでラテのモチベーションが上がれば、しばらくの間はちゃあんと歩くに違いないからだ。そんな勝手なことを考えていたオトーサンの前に階段を上がってきた子は「こんにちは、オヤツあげていいですか?」と勝手を知った発言を…。オトーサンも「こんにちは。久しぶりだねえ」と言いながらラテ用のオヤツを2つ取り出して「ではお願いします」と男子に手渡した。

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※頑固に座り込んでいたラテは男子の誘いに大人しく階段を降り始めた


勝手知ったる男子は自分が階段を下がりながら「こっちだよ」とラテをリードしてくれる。ラテはオヤツより顔見知りの子供が寄ってきてくれたことが嬉しいのだろう、今まであれほど頑なに立ち上がらなかったのにいそいそと階段を降りた。そして座り込んだ男の子にお手をしつつオヤツを貰って笑顔を見せている。

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※お馴染みとなった男子にお手をするラテ


気がつくとそろそろ夕闇が迫っている時刻だ。オトーサンは男子に「ありがとう。真っ直ぐ帰るんだよ」と余計なことをいうが、男子は素直に「はいっ。さよなら」と踵を返した。無論ラテはその後、引っかかりながらも自宅までの距離を歩き通したのでありました(笑)。
そして面白いことに極近所に住んでいるわけでもないのにこの男子には会う機会がけっこうあるのだ…。その数日後、朝の散歩でも学校に向かうその子に「あっ、ワンちゃん」と声をかけられた。それまでグダグダ歩いていたラテは笑顔となり、早速遊ぼうとポーズを取った。

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※朝の散歩途中でまたまたその男子に会い、遊びのポーズを取ってはしゃぐラテ


いつも思うけど、ホントに子供とワンコの取り合わせというのは絵になるものだ。ラテにとってワンコ同士の友達も増えないと困るが、こうしたラテを可愛がってくれる子供たちの存在も大切に育てたいとオトーサンは勝手に願っている。



「ハイパーラプス」に自撮りが楽しめる新しいカメラ機能「#セルフィーラプス」登場

写真・動画のソーシャルネットワーキングサービス、インスタグラムは9月25日(米国時間)、iOS版「ハイパーラプス(Hyperlapse from Instagram)」をアップデートし、新しいカメラ機能「#セルフィーラプス(selfielapse)」を追加したと発表。

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これにより、前向きカメラを使って、モバイルで手軽にタイムラプス動画(*)の自撮り(セルフィー)を楽しむことができるようになった。
アプリを起動すると、ホーム画面に「#セルフィーラプス」の新しいカメラアイコンが表示され、ワンタップで簡単に、前向きカメラか後ろ向きカメラかを選ぶことができる。撮影後、ハイパーラプス動画と同様に再生速度を7段階から指定し、インスタグラムもしくはフェイスブックに共有するか、カメラロールに保存し後で編集するかを選択できる。

*タイムラプス動画とは、普段より低いフレームレート(1秒当たりのコマ数)で撮影し、それを通常のフレームレートで再生した動画。「ハイパーラプス」アプリを使うと、街中の人の動きなど、長時間にわたる景色の変化を短時間のタイムラプス動画に凝縮できる。

「ハイパーラプス」iOS版





お宅のエアコン、ボコボコと異音しませんか?

現在のマンションに引っ越しして1年が経とうとしている。エアコンは2基付けているが過日奇妙な経験をした。エアコン使用中に風が吹き出る通常の音とは別にどこからか「パタ、パタ、ポコポコ…」と何かを叩いているような音に気がついた。近づいて確認するとその異音はどうやら動作中のエアコン室内機からのようだった。故障か?とスイッチを切ったが異音は止まない…。


エアコンを止めてもエアコンからの音が消えない…。念のためコンセントを抜いてみたが異音は続く。初めての経験だったが気がついたのは夜だったため明日にでも修理を依頼しようかと考えた。このまま使用して室内機から水でも漏れ出すと大変だとは思ったが、エアコンを止めたままでは辛いので様子をみながら使ってみることにした。
ただし就寝時もこの音が続くとすると困るなあ…と思いながらしばらくしてふと気がつくと不思議なことにあの異音はしなくなっていた。まあ、たまたま何か詰まったりしたものの自然に解消したのかな…などといい加減な納得をしてそのままにしておいた。

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※「ルームエアコン用エバック消音バルブ」と2個セットに同梱されていたビニールテープ


またまた暫くして同じことが起こった。そうなると持ち前の好奇心が頭を持ち上げてくる。無論私はエアコンに関して技術的なことはまったく知らないど素人だが推論は勝手だ。
電源プラグを抜き、エアコンが確実に動作していないのに音がする。ということは空気の流れとか気圧差なんてことが関係していると疑らざるを得ないではないか…。無論エアコンの取付は専門業者にお願いしたもので見かけもきちんとした出来だしこれまでトラブルはなかった。

ふと思いつき、キッチンの換気扇を止めてみた。するとあら不思議、エアコンの異音が「スウ〜」と消えたではないか。試しに再度換気扇を付けたら暫くして異音がし始めた。
ミステリーの一端が分かったものの、換気扇を使わない訳にもいかないし、第一換気扇が回っていても異音がしない場合もある。そしてなにか対策の情報がないかをサイトで検索してみた。

結果、やはり特殊な出来事ではないようで、なんと「ルームエアコン用エバック消音バルブ」という製品が販売されていることが分かった。そして具体的な理由も解説されていたので早速「消音バルブ」の2個セットを注文した。
その販売サイトによればやはり異音は電気的なことではなく、機密性の高い住宅ほど空気の流れや室内外の気圧差、あるいは台風などのときに室外にあるドレンホースから室内に向かって外気が入り、室内機内部を通過する際にパタパタ、ボコボコと音を発することがあるという。

例えば、換気扇を使用しているときなどに、窓を少しだけ開けると風が勢いよく入ってくる、あるいは少しだけ空けてあったドアが「バタン!」と閉じるといった経験は日常多いが、この理屈で壁に穴が空いていると同様な意味でドレンホースから空気の流れがあるというわけだ。普段気にしてはいないが、ドレンホースは立派な壁に開いた穴なのだ。

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※全長が73mmほどの「消音バルブ」


ということは入ってくるのは風だけではない。外の臭いは勿論、虫類たちの進入経路になる可能性もある。そして例えばそうした虫たちや汚れなどでドレンホースが詰まれば本来室外に排出されなければならないドレン水が正常に処理されず、溜まって室内機から溢れ出るという可能性も出てくる。そうなれば素人にはどしようもなく修理代をかけても専門家に直して貰わなければならない。

「消音バルブ」の理屈だが、通常(消音バルブを取付けない状態)はドレンホース末端から送り込まれた空気は、そのまま室内へと流れるが、消音バルブ取付け後は途中の黒い部品(逆流防止弁)から外へ向かって空気が放出されるため、室内に空気が向かわず、したがって異音も発生しないという。無論室内機からドレン水が流れた場合には、水が弁を開いて排水をおこなうので問題はないという。

なるほど…。よい機会だからと考えて「ルームエアコン用エバック消音バルブ」の2個セットを買ってみた。ありがたいことに即発送してくれたようで注文した翌日には早くも届き早速2台のエアコンのドレンホースに取り付けた。

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※説明書に従い「消音バルブ」をドレンホース先端に取り付けた例


「消音バルブ」はΦ14・Φ16の2種類の径に対応するよう作られているが、ありがたいと言えばこの「消音バルブ」はドレンホースの末端あるいは中間に差し込み、ビニールテープでしっかりと固定する。そのビニールテープまで同梱されていた…。

これでドレン水の排水には支障なく、空気や虫類の侵入もなくなるはずだが、取説によればエアコン内部やドレンホース内の汚れにより、逆流防止弁が目詰まりを起こすことがあるので定期的な点検と掃除が必要とのことだ。その掃除も逆流防止弁は簡単に取り外せるので、掃除や点検が容易である点もよい。
もし同じような悩みをお持ちの方がいらしたら、確認してみてはいかがだろうか。

アイディー・シー株式会社



iPhone 6、iPhone 6 Plusに対応、カラーマーカー「COPIC」とのコラボ極薄ケース発売

トリニティ株式会社は9月24日、9月19日発売のiPhone 6、iPhone 6 Plusに対応したCOPICコラボ極薄ケース「0.7mm Ultra Thin Case」をコンピューター周辺機器取扱店ならびに全国の家電量販店を通じて販売すると発表。なお、本製品はTrinity Online Storeでも取り扱いする。


Simplism 0.7mm Ultra Thin Case for iPhone 6/6 Plus(iPhone 6/6 Plus 0.7mm極薄ケース)は、iPhoneを傷や埃からしっかりと守る専用ハードケースと保護フィルムのセット。

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0.7mm極薄ケース
[ 0.7mm Ultra Thin Case for iPhone 6 ]
[ 0.7mm Ultra Thin Case for iPhone 6 Plus ]

・コピックカラーシステムからのセレクトカラー
・Simplism×COPICのWネームロゴ
・極薄ながらも割れない新素材を採用し、長期間の使用が可能
・ケース、フィルム共に雑菌の繁殖を抑え、キレイをキープする抗菌仕様
・ストラップホール装備
・安定感のあるホールドと落下を防止する、シリコン製ストラップ同梱
・気泡が残りにくい、バブルレス光沢フィルム付属
・クリーニングクロス、埃取りテープ、補助カードの3種の神器同梱
・余分なイヤフォンケーブルをすっきりまとめるケーブルマネージャー付属

COPIC(コピック)は、株式会社Tooが開発したカラーマーカーのブランドで、イラストレーションやデザインといったさまざまなジャンルで幅広く利用されている。
本製品は、COPICのプラスチック製色見本「コピックプラスチックカラー・ソリッドチップ」全288色の中から8色を厳選して採用した、COPICとのコラボモデル。

各色は、色成分が含まれていない透明のカラーレスブレンダー、わずかに青みがかった黒のブラック、青みがかった紫色のブルー・バイオレット、深くて鮮やかな赤色のクリムゾン、「カナリアの黄色」として有名な伝統色のカナリア・イエロー、緑がかった青色のアクア、魚類の「サーモン」の身の色に由来するサーモン・ピンク、シルク糸をつむいだような薄いベージュ色のロー・シルク。
各カラーにはSimplism× Copicのロゴが刻印され、COPICユーザーにとっても親和性の高い製品となっている。

価格はオープン価格だが、市場予想価格は各色共にiPhone 6用が1,800円、iPhone 6 Plus用が2,000円(税別)。

■製品ページ

 ・iPhone 6用
 ・iPhone 6 Plus用


Macテクノロジー研究所的 iPhone 6 Plus ファーストインプレッション〜サイズ編

発売日から3日後の9月21日、やっとiPhone 6 Plusが届いた。ご承知のようにカラーバリエーションは3色だが、今回は64GBのシルバーを選んだ。すでにお手元に届いている方も沢山いらっしゃると思うが、型どおりとは言え、まずはMacテクノロジー研究所的ファーストインプレッションをお届けしたい。


相変わらずiPhone 6に対しても「すばらしい」あるいは反対に「デザインや質感がよくない、期待外れ」などといった賛否両論が飛び交っているが、iPhone 5sと1番違うのはサイズだけでなく全体的にラウンドエッジ処理されたそのデザインに違いない。そしてこれを女性的過ぎると酷評する人もいるが、実際にiPhone 6 Plusの実機を手にしてみると手にフィットして持ちやすい。また 5sの重量が112gで 6 Plusは172gと当然iPhone 6 Plusの方が重いのに、意外に軽く感じるのもそのデザインの関係なのかも知れない。

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※iPhone 6 Plusのパッケージを開けたところ


ともあれ実機を手にして最初にやることはUSIMカードの取り付け、電話機切り換え手続き、そしてアクティベーションおよび各種データの移行である。こればかりは端折るわけにはいかないのでキャリアのウェブページの案内に沿って確実に済ませる。

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※USIMをiPhone 6 PlusのSIMトレーにセット


何度やっても緊張するし、この時だけはiPhoneもコンピュータであることを再認識させられる…。
せっかちな私も経験上、ステップ毎に注意を払って作業しないことにはトラブルに巻き込まれることを承知しているので焦らず確実に実行…。そしてすべての移行を終えるのに2時間ほどかかったが、幸い問題もなくiPhone 5sの環境が新しいiPhone 6 Plusに移行できた。ということで今回はiPhone 6 Plusのサイズに拘ってフーストインプレッションをお届けしたい。

そのiPhone 6 Plus最大の特徴はといえばやはりサイズであろう。事前に実寸大のモックアップを作っていろいろと確認していたこともあり、あらためて驚くことはないが、大きいことは間違いない。
私自身iPhone 6の発表があったとき、正直Plusはやり過ぎではないかとも思った。確かに画面サイズが大きな製品を求めているユーザーも多いと聞くが、サイズを大きくすると言うことは画面の見やすさは向上しても通話はもとより使い勝手を犠牲にしてしまうのではないかと危惧した。

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※iPhone 6 PlusとiPhone 5sとのサイズ比較


その点を確認するために実寸大のモックアップを作って検証したが大きな違和感は感じられなかった。しかし気がついたことはスマートフォンの価値というか存在意義というもの自体が時代と共に変化してきたのではないかということだ。
初代iPhoneを発表したとき、スティーブ・ジョブズは、ワイドスクリーンを持ちタッチオペレーションできるiPodであり、革新的なモバイルフォン、そして進化したインターネット・コミュニケーターだと説明し、それら3つの機能がiPhone1台に集約されていると豪語した。彼はさらに「我々は携帯電話を再発明した」とも明言…。

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※2007年1月10日、Macworld Expo/San FranciscoでiPhoneを発表するスティーブ・ジョブズ



確かに私たちはiPhone1台でゲームを楽しみ、ニュースを拾い、Twitterで情報交換し、メールで知人友人あるいは仕事相手とコミュニケーションをとる。そして天気予報アプリで天気の推移を確認し、接続したヘッドフォンで音楽やビデオを楽しむ。さらに便利で優秀なデジタルカメラとして日常のスナップや気に入ったシーンを撮影する。ラジオを聴き、テレビ番組表を確認し、初めて訪れた場所をマップで確認する。そう、FaceTimeで相手の顔を見ながらコミュニケーションもできる。
専用の外部ハードウェアと連携すれば自身の健康管理ができ、ガイガーカウンタにもなれば、優秀な録音機器や編集マシンとしても使える。

無論電話をかけるし着信を受けることもある。しかしよくよく考えてみれば、近年 私たちはiPhoneに限らず、電話機を使う機会は大変少なくなったように思う。これは私自身の事だけでなく周りの数人の方たちにも聞いてみたが総じて同じ感覚を持っているようだ。
スティーブ・ジョブズが言った「iPod」「Phone」「Internet」という大別して3種類のコンセプトを統合した製品のiPhoneは、名前こそ電話機だがすでに電話機としての使命は影が薄くなっているのではないか…。

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※手の小振りな女性が持っても使いづらいということはない


通話は声を出してのコミュニケーションだが、確かに暫く前、雑踏の中に身を委ねればあちらこちらで必要以上に大きな声を出しながら携帯電話を使っている人たちが目立った。しかし比較の問題ではあるものの近年はそうしたシーンは減少したように感じる。通話の多くはメール利用に変わったようだ…。要は良し悪しを別にしてもスマートフォンに対する役割の期待が当初より違ってきているのだろう…。

実際にiPhone 6 Plusの画面を見れば、拡大モードうんぬん以前に視力の弱っている、あるいは老眼が進んでいる私には大変見やすい。そして簡易な情報伝達手段は通話ではなくメールやメッセージでやりとりし、ブラウザでインターネットにアクセスして様々な情報を精査するとすれば、液晶画面は小さなものより大きい方がよい。

こうした話しになると「それならiPadを使えばよい」という議論が出てくるに違いない。確かに一理あると思うが、さすがにiPad miniのサイズで「iPod」「Phone」「Internet」というすべての機能を期待するのはサイズがでかすぎる。いや、もし iPhone 6 Plus が市場でより歓迎されるとすれば iPadの役割はよりサイズが大きな方向へシフトするのではないかと思っている。例えばA4判のiPadが登場…といったふうに。

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※iPad miniとiPhone 6 Plusのサイズ比較


勿論製品に何を求めるかは人それぞれだし、これまでiPhone 5sのユーザーだった1人として、5sのサイズの絶妙さには好感をもっているが、iPhone 6 Plusも “あり” だと思う。
それにiPhone 6 Plusはサイズの分だけ内蔵バッテリーも大きいから持ちもよい。私の場合は特別のプレゼンといったケース以外はMacBook AirもiPadも持ち出さず、ほとんどがiPhoneで済ませて来たのでiPhone 6 Plusの登場でそれが加速されるだけでなく、情報の扱いがよりやりやすくなってくると期待している。

これまでノート型パソコンはもとより、Palm、ザウルス、Newtonなどなどを手にしつつも「これひとつあれば良し」とするデバイスの登場を心待ちにしていた。それがiPhone 6 Plusで叶ったとも思える。
先に「iPhoneもコンピュータであることを再認識させられる」と書いたが、iPhone 6 Plusはまさしく超小型のコンピュータであると考えればより納得できるのではないか…。

私の場合、問題があるとすれば日常どのようにして身につけるかだ…。私はこれまでベルトクリップ式のケースにiPhoneを収めて常に携帯していたが、これまで買い集めたiPhone 5s用の各種ケースや周辺製品は皆使い物にならなくなったのは些か悲しい。ともあれ暫くすれば各サードパーティからアイデアに富んだケース類が登場するだろうが、取り急ぎはサイズを考慮して買って置いた小型のシザーケースをベルトに付け、それにiPhone 6 Plusを収納して使うつもりだ。

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※理想のケースが登場するまでこのシザーケースにiPhone 6 Plusを収納して身につけるつもり


ということで、Appleは今回 iPhoneのラインナップをiPhone 6/iPhone 6/iPhone 5sの3種とした。もしかしたらAppleは次世代においてもこの3種類のサイズを継承し、いわゆる大中小を揃えるつもりなのかも知れない。
「ユーザーの声があるとしてもAppleはこれまでと違って躊躇もせずに大型のiPhoneを出した。節操がない」といった批難もあるが、これまでのように単一モデルしか出さないというのはコンセプトに対して清いかも知れないものの、市場にバリエーションを望む声があるなら、それに答えようとするのもまた企業活動の本道ではないだろうか。

確かにここにもスティーブ・ジョブズの時代に決別するような選択が見られる気がするものの、iPhone 6およびiPhone 6 Plusの初日の予約注文数が過去最高となり、最初の24時間で400万台以上に達したというからまずは大型化は市場に受けいられたことになろう。問題は今後、これらのサイズが定着するかどうかだが、私自身もこれまで経験のない大きなサイズのiPhoneを手にしてとまどうのではないかと考えてもいた。しかし面白いといっては語弊があるが、この大判iPhoneのサイズは2,3時間手にして使ってみたら自然なものと思えてくるのだから不思議である。
繰り返すが、個人的にはiPhone 6 Plusのサイズはひとつの選択肢として存在する意味があると考えているが、次回はデザインという視点からこのiPhone 6 Plus を評価してみたい。


Apple、iPhoneの販売台数が最初の週末で1,000万台を突破と発表

Apple Japanは9月23日、前日付米国Appleの発表を要約して公表した。それによれば、新発売のiPhone 6およびiPhone 6 Plusモデルの販売台数が、9月19日の発売からわずか3日で1,000万台を超え、新記録を樹立したという。


iPhone 6およびiPhone 6 Plusは、日本、米国、オーストラリア、カナダ、フランス、ドイツ、香港、プエルトリコ、シンガポール、英国で発売中で、9月26日にはさらに20カ国以上で発売が開始される予定。新しいiPhoneの2つのモデルは、年末までに115カ国で販売される予定。

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iPhone 6とiPhone 6 PlusはiPhone史上最大の進歩を遂げた2つのモデルで、美しい4.7インチと5.5インチのRetina HDディスプレイを搭載し、まったく新しくなった劇的に薄い継ぎ目のないデザインに革新的なテクノロジーを詰め込みながら、これまでと同様の持ちやすさと使いやすさを実現している。あらゆる面でさらに進化した両モデルは、Appleが設計したA8チップを搭載して第二世代の64ビットデスクトップクラスアーキテクチャによる超高速パフォーマンスと電力効率を実現し、先進のiSightカメラとFaceTime HDカメラ、超高速ワイヤレステクノロジー、指で触れるだけで安全に支払いをするためのより簡単な方法であるApple Payを備えている。

新しいiPhoneは、App Storeの登場以来最大のリリースとなるiOS 8を搭載し、より簡単、より素早く、より直感的なユーザエクスペリエンスと、メッセージと写真の新機能、予測タイピングを備えたAppleのQuickTypeキーボード、ファミリー共有を特長としている。iOS 8はまた、健康やフィットネスに関するデータの概要をわかりやすく一箇所で見られる新しいヘルスケアアプリケーションや、どこからでもファイルの保管とアクセスを実現するiCloud Driveも備えている。

※Apple Payは現状では米国内のみのサービス

Apple Press Info



ダグ・メネズ著「無敵の天才たち〜スティーブ・ジョブズが駆け抜けたシリコンバレーの歴史的瞬間」読了

ダグ・メネズ著「無敵の天才たち〜スティーブ・ジョブズが駆け抜けたシリコンバレーの歴史的瞬間」という大型本が翔泳社から発刊されたので早速手に入れた。本書は副題がそのまま内容を表しているが、スティーブ・ジョブズだけではなく 1985年から2000年までシリコンバレーで撮られた天才たちの写真集である。


本書に登場する人々をまずは紹介しておくと…スティーブ・ジョブズ、ジョン・ワーノック、ジョン・スカリー、ビル・ゲイツ、ジョン・ドーア、ビル・ジョイ、ゴードン・ムーア、アンディ・グローブ、マーク・アンドリーセン、ジェフ・ベゾスらだが、ロス・ペローやスーザン・ケアやスティーブ・ウォズアックの姿も写っている。

fearless genius Book

※ダグ・メネズ著/山形浩生訳「無敵の天才たち〜スティーブ・ジョブズが駆け抜けたシリコンバレーの歴史的瞬間」


写真集といってもそれぞれがリラックスしたプラペート空間で撮られている写真ではない。仕事場でさまざまな感情が吹き上がるその瞬間を写真家ダグ・メネズが捉えたものだ。
そもそもこうしたいまとなっては貴重な写真が記録され残ったのはダグ・メネズの運としかいいようがない。彼は1981年、ワシントンポストのキャリアを皮切りにフリーランスのドキュメンタリー写真家として活躍してきたが、折も折…スティーブ・ジョブズがAppleを辞めてNeXT社を起業するタイミングに出会い、ジョブズの許諾を受け自由に写真を撮ることを許されたのがきっかけだった。

ダグ・メネズが幸運だったのは気むずかしいスティーブ・ジョブズがNeXT社内を自由に歩かせ、撮影を許可したことだけでなく、その事実がシリコンバレーに知れ渡ると、AdobeやMicrosoft、Autodeskといった企業もダグ・メネズを信頼して同様な自由度を与えたことだ。それが後になってそれぞれの写真が意味のあるものとなり、貴重な記録として認知されるに至ったのだから面白い…。

ダグ・メネズ自身が本書の冒頭で述べているとおり彼は1985年から2000年の15年間、シリコンバレーでうごめく企業集団の活動を記録し続けた。彼はオフィシャルな写真ではなく企業の人々の日常生活を記録したかったという。無論穏やかなシーンは少なく緊張が伝わってくるような写真も多い。なぜなら彼・彼女らは成功を夢見て自身が持っている全てを危険にさらしていたからだ。
健康、正気、家族、キャリアもなにもかもだ。当然犠牲は大きく、結婚生活は破綻し、母親たちはオフィスの一郭で育児をするはめとなったり、エンジニアは発狂し、知り合いのプログラマは自殺したという。
成功ばかりが目立つシリコンバレーだが同じように失敗や挫折も大きかったのだ。

ダグ・メネズのカメラはその一瞬一瞬を共有しているかのように人々の歓喜や苦悩あるいは忘我の一瞬を捉えているように思える。
本書の序文でエリオット・アーウィットはいう。「メネズ氏はカメラ片手にその場に立ち会い、デジタル革命の重要な時期を記録し続けた。その主要なプレーヤーの多くと深く関わり合い、特別に許されたアクセスを最高に活用し、驚くべき天才ぶりを発揮する人々とその活躍が起きた時と場所を目撃し続けたのだった。」と…。

本書の魅力的な写真は手にとっていただかなければわからないが、私が本書に惹かれたのは珍しいスティーブ・ジョブズの写真といったものだけでなく、実はそれらが撮られたのが1985年から2000年の15年間だという点にある。
ダグ・メネズが記録したこの15年間はコンピュータテクノロジーが最も光輝いた時代であり、社会と人々の生活を大きく変えていった希有な時代であった。なによりも米国と日本という違いはあっても、私自身がこの同じ時期にパーソナルコンピュータテクノロジーの風を受けながらその業界内にいたという事実はいまとなっては凄いことだと思わざるを得ない。

1985年といえばMacintoshが登場した翌年である。個人的なことだが私はこの頃から100%趣味だったパソコンへの興味が仕事になっていくことを日にちを追う毎に実感し始めた時代だった。そして4年後の1989年に起業し2003年までアップルジャパンのデベロッパーとしてMac専門のソフトウェア開発会社を営んできた。
ただしビジネスとして光輝いていたのは1999年初頭あたりまでだったが、実にダグ・メネズが体験した15年はシリコンバレーと東京の違いはともかく、本書の帯にあるように「この夢のような瞬間は二度とこない」とある如くまさしくその時代に行き会わせた幸運は私の人生にとって何にも代え難いことであった。

本書の写真一枚一枚を眼前に開き、隅々まで眺めていると大げさでなく私にはスティーブ・ジョブズらの姿の向こうに同じ時期、一緒に仕事をさせていただいた各メーカーの方たちや親しくしていただいた業界の方たちの姿が浮かんでくる。
事のスケールは違ったとしても、コンピュータテクノロジーの大きなうねりのなかで意志を通じ合い、苦労を共にしたクライアントの人たちの表情が克明に浮かんでくる。写真の人々の表情を見るにつけ他人事とは思えず、自分自身の当時とすり合わせてしまう…。
とはいえ残念ながら私の身近にダグ・メネズはいなかったが、本書何十冊分のシャッターチャンスがまだまだ記憶の中に、そして心の中に溜まっているからこそ今でも意欲を失わずなんとか自分の立ち位置を保っていられるのだと思っている。




iPhone 6 Plus

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iPhone 6 PlusおよびiPhone 6は、2014年9月9日(米国時間)に発表され同月の19日から発売された。
iPhone 6 PlusとiPhone 6は、第二世代の64ビットデスクトップクラスアーキテクチャを持ち、超高速パフォーマンスと電力効率を実現する、Appleが設計したA8チップ、先進のiSightカメラとFaceTime HDカメラ、超高速ワイヤレステクノロジー、そして指で触れるだけで簡単かつ安全に支払いをするためのより簡単な方法であるApple Pay※といった革新的な新技術が詰め込まれている。

世界で最も先進的なモバイルオペレーティングシステムの最新バージョンであるiOS 8を搭載し、新しいメッセージおよび写真機能、QuickTypeキーボード、新しいヘルスケアアプリケーション、ファミリー共有そしてiCloud Driveを用いた、より簡単で、より素早くそして直感的なユーザエクスペリエンスを特長としている。

なお iPhone 6 Plusは、解像度が1,920 × 1,080の大きな5.5インチRetina HDディスプレイを特長とし、iPhone 5sと比べて88%広い表示領域とおよそ3倍の画素数を提供。Retina HDディスプレイは、より深い黒を表現するより高いコントラストや、より広い視野角でより正確な色を表現するデュアルドメインピクセルといった、先進のテクノロジーを提供している。
容量は16GB、64GBそして128GBの3種でカラーリングは、シルバー、ゴールド、スペースグレイ。

※Apple Payは現時点では米国のみのサービス



ラテ飼育格闘日記(407)

夏場はラテが歩かないし雨の日はそれ以上に出たがらない。とはいえ排泄も重要なミッションだからとオトーサンたちは暑い日も雨の日も欠かさずラテを外に引っ張り出すが、そうした際にはどうしても短い時間で戻ってしまう。したがって他のワンコたちに出会う機会も少なく、ここの所ラテは少々人恋しい…ワンコ恋しい時期が続いていた…。


この地に引っ越してから来月で早くも1年となる。オトーサンたちは納得して選んだ住居であり環境だから不満はないし、ラテとの散歩を楽しむ場所も沢山あり満足している。ただひとつ問題があるといえば、ラテの気むずかしさもあって友達ワンコができないこと、そして歩かないから以前の馴染みの方向へ足を向けないこともあって、ここのところ旧知の飼い主さんやワンコたちに出会う機会がなかったことだ。

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※誰かを待つようにしゃがみ込み、遠くを見つめるラテ


それでも最近は遊ぶことはないにしても近所のワンコたちに出会っても吠え合うことが少なくなったように思う。しかしどうしたわけか喧嘩したわけでもないのに天敵のように唸り合い吠え合うワンコもいてなかなか気を許せない。
おかしいのは向かい合えば敵意丸出しのワンコを何故かラテは追いかけることだ。まるでストーカーである。

そのワンコがちょうど散歩から戻って自宅に向かうときに遭遇するとそれまでクタクタと歩いていたラテは俄然元気になりオトーサンが許せば全速力で走りそのワンコに近づこうとする。勿論それをやっては相手に失礼だから姿が見えなくなった頃合いを見計らい、オトーサンはリードを緩めてラテが走り出すのに合わせるが、速いこと速いこと!

そのワンコの臭いを探し回り、階段を駆け下り、周りをキョロキョロと見渡しまた走る。なぜ向かい合えば敵意をむき出しにする相手を追いかけるのだろうか…。嫌いなら離れればよいのにとオトーサンは単純に思うが、許されるなら大立ち回りでもしたいのだろうか?小心者のラテなのに(笑)。
大好きなワンコを追うのは理屈で分かるが、どうにもオトーサンにはラテの気持ちが分からない。しかし散歩中に何の刺激もないよりはそんな場面があった方がよいのかも知れないとも思うが、喧嘩相手より遊び相手を沢山見つけて欲しいと思う。

ともかくオトーサンたちの単純な思い過ごしかも知れないが、ここのところラテのメンタルな部分を満足する散歩は少なかったように思えたが、こればかりは我々の問題だけではないのでどうしようもない。その分、オトーサンたちが盛り上げて少しでも楽しい散歩にするよう努力しなければならないが、ラテが歩かなければ散歩は成立しない(笑)。

ところで先日の日曜日、朝の散歩に出たが天気も良し、そして気温も低かったからかラテは元気に歩き出した。自宅を早めに出たこともありオトーサンの目論見では徒歩で40分ほど歩く馴染みだった公園に向かってみようと思った。この時間帯、そこにいけばお馴染みのワンコたちと飼い主さんたちにも会える確率が高いわけだが、すでに5ヶ月もの間、その公園には足を向けていなかった。
ただしラテが身体をぶつけ合って遊べる唯一のワンコ、ボーダーコリーのボーちゃんは6月に亡くなってしまったから昔通りにはいかないのだが…。

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※ウエスティーのクーンちゃんと鼻をつき合わせる


気候がよいこともあってラテも嫌がらずにその公園に向かった。久しぶりの公園に入ったらウエスティーのクーンちゃんと飼い主さんがすでにいらした。その後二組の飼い主さんらで先般亡くなられたプリンちゃんのオトーサンや6月に亡くなったボーちゃんの思い出話などで一時を過ごしたが昨日の雨のせいか、草むらがまだびしょ濡れで遊ばせる雰囲気ではなかった。それが原因なのかラテは早々に抱っこを要求する…。

本来ならなかなか来られない場所でもあり、「ビーグルのハリーちゃんやボストンテリアのボビーちゃんと飼い主さんにお会いしたかったね」と女房といいながら皆さんとお別れして公園を後にした。
問題は帰り道だ。オトーサンはオカーサンに「望めば希望は叶うというから、ここからハリーちゃんやマキちゃんに会えるといいなあ」と口に出しながらラテを引っ張った。無論冗談だが、そうそう上手いようにことは運ぶはずがない…。これからが大変だと話しながら大きな歩道橋を渡り始めた。と、女房が「あっ、ハリーちゃんだ!」と歩道橋の先を見つめながら叫んだ。

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※ハリーちゃんとオカーサンが走ってきてくれた(上)。ハリーのオカーサンの膝に乗り熱烈なチューを(下)


ハリーのオカーサン(飼い主さん)もこちらに気がつき早くもハリーちゃんと一緒に駆けてくれていた。この歩道橋を渡りきったところにハリーちゃんちのマンションがあるとはいえ、少々話が上手すぎるが事実なのだからしょうがない(笑)。振り返ればハリーのオカーサンにも5ヶ月ほどはお会いしてなかったはずだし本当に久しぶりなのである。

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※久しぶりのハリーちゃんにもご挨拶


相変わらずの近況をお話ししていたらハリーのオカーサンが我々が渡ってきた歩道橋の向こうを見ながら「あれ…ボビーちゃんよ!」という。まさしく嘘みたいな話だが、ボビーとオトーサン(飼い主さん)がこちらに走ってくる!

聞けば我々が公園を後にしたことを知り、間に合うかも知れないと走って追いかけてくれたのだという。それももしハリーちゃんと会わなかったらすでに数百メートルは先に進んでいたと思うので、もしかしたらボビーちゃんたちも諦めて戻られたかも知れないと思うと大げさでなくご縁とは不思議なものだと思う。

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※ボビーちゃんのオトーサンの顔もペロペロだ(笑)


ラテと言えばハリーのオカーサンとボビーのオトーサンの膝に前脚をかけ、相変わらずその口元を舐めている。これまた久しぶりに至福の時を過ごさせていただいた。
名残は惜しいが皆さん忙しい朝の一時だ。ラテを引きはがすようにしてボビーちゃん、ハリーちゃんたちと別れて帰り道を進み始めた。

今日は本当にラッキーな朝だといいながら…。しかしその朝はそれで終わりではなかった。なぜならしばらく進むと女性がワンコを連れてこちらに歩いてくる姿が目に付いた。ワンコによっては吠え合うこともあるのでいつものとおりラテをオトーサンの反対側に付かせてすれ違おうとしたとき、その方の笑顔に気がついた。
「引っ越しなさったとんですね」という問いに頷きながら「ご無沙汰してます」と挨拶を返したが、以前住んでいたときにはよくすれ違うワンコで幼犬時代は年格好も姿もラテに似ているワンコだった。

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※これまた久しぶりにお会いした飼い主さんとワンコ。お孫さんが生まれたとかで笑顔が溢れていた


オトーサンが「ご家族皆さんお変わりありませんか?」とお聞きするとこれまたニコニコされながら「孫ができまして」といわれる。オトーサンが「一番上のオネーサンですか?」とお聞きすると「ええ…」という答え。若いおばーちゃんになられた喜びに溢れていてこちらも笑顔になる。

実は詳しい事は知る由もないが、ラテを飼い始めたころ、小学校から出てきた女子がラテを可愛がってくれるようになった。しばらくしてその女子は3人姉妹の末っ子だということ、別途見知っていたラテに似た顔のワンコをつれていらした方がオカーサンだということがわかった。その後もトンネルでラテが歩きたくないとダダをこねていたとき、たまたまご家族が通りかかり「ラテちゃんどうしたの…一緒に歩こう」と声をかけてくれることもあった。現金なラテは急に笑顔になり女子の生足を舐めながら途中まで元気に歩き出す…ということもあった。

結局最後はオトーサンがむりやりリードを引っ張るようにして帰宅したが、時計を見ると家を出てから2時間を過ぎていた。しかし時間の長短はともかく散歩に出たとしてもこうした知り合いの方々にお会いする機会はなかなかあり得ない。ましてや夏場は暑いからと10数分で戻ってくるような散歩では出会いもへったくりもない(笑)。
ともあれお陰様でこの日曜日はラテにとってもオトーサンたちにとっても暫くぶりに充実した散歩となった。



石田伸也著「ちあきなおみに会いたい。」徳間文庫刊再読と彼女の歌声に酔う

2年ほど前に出版された石田伸也著「ちあきなおみに会いたい。」(徳間文庫)を引っ張り出して再読した。先日Twitterで彼女が歌う「夜へ急ぐ人」という曲についてのツィートが目に止まり、忘れていた思いを新たにしたからだ。そして久しぶりに彼女の歌をあらためて聞いてみた。現役当時は特にファンだったわけでもないが、その強烈な個性に近年惹かれるようになり数枚のCDを愛聴している。


歌手であり女優でもあった ちあきなおみ は東京都板橋区の出身だという。また女性の年齢をとやかく申し上げるのは野暮ではあるが、彼女は私よりひとつ年上だ。
実は私も11歳から所帯を持つまで板橋区に住んでいた…。だからというわけではないが、どこか親近感を感じて注目していた。とはいえ特別にファンというわけでもなくコンサートに出向いたこともない。しかし近年いくつかの歌を聴いたことをきっかけにその強烈な存在にあらためて注目しはじめた…。

ちあきなおみ は「四つのお願い」「喝采」といった曲で一世を風靡した異色の歌姫だった。個人的には美空ひばりよりその歌声は好きだった。なんと説明したらよいか…艶があり大人の色気を感じさせるキーの低い声がとてもよい…。

とはいえ失礼ながらアイドルではないし、私にとっては「少々化粧の濃い、色っぽくて歌の巧い歌手」といった印象に過ぎなかった。しかし彼女は1992年に夫だった俳優の郷鍈治の死去以来、引退声明を出したわけでもないのにいっさいの芸能活動から身をひいたまま現在に至っている。ちあきなおみ はすでに伝説となりつつある…。

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※石田伸也著「ちあきなおみに会いたい。」徳間文庫刊


徳間文庫「ちあきなおみに会いたい。」は、その ちあきなおみ が表舞台を去って20年、レコード大賞を受賞した「喝采」の発表から40年となる一昨年の2012年、今なお復活が希求される伝説の歌姫はどんな生き様を経てきたのか、今どこでどうしているのか…。船村徹、中村泰士、吉田旺、美川憲一、こまどり姉妹、友川かずき、杉本眞人らの証言から、その人間像に肉迫するドキュメント本なのだ。

ところでその ちあきなおみ が歌う歌で近年好きなのが「夜へ急ぐ人」という曲である。1977年9月にリリースされた彼女のシングルだがフォークシンガー、シンガーソングライターの友川かずきが提供した曲だ。この曲が ちあきなおみ を単なる歌が巧い歌手としか認識していなかった私に強烈なインパクトを与え、あらためて振り向かせた歌だった…。

「夜へ急ぐ人」がリリースされた1977年の「第28回NHK紅白歌合戦」に ちあきなおみ も出場し本曲が歌われたその姿をテレビで見たとき、まだ若かった(彼女も若かった)私は正直怖じ気を振るった…。
合法ではないだろうが、その時の映像はいまでもYouTubeで見ることが出来るので興味のある方は是非検索して見ていただきたい。

彼女が歌う「夜へ急ぐ人」にまったく予備知識がなかった私は紹介された彼女が舞台に登場しイントロが流れ出したとき、「乗りの良い曲だな」と思ったが、次第に怖くなってきた。
これってNHKで、それも大晦日の紅白歌合戦の茶の間に流してよい歌(映像)なのか…と余計なことも頭をよぎった。 まるで ちあきなおみ が壊れてぶち切れたみたいに思えた。
魂を抱え込むようなアクションの後「…おいで おいで…」と髪を振り乱し、あの三白眼で見つめ、これまたまっすぐにこちらに向けた手で誘うような姿はテレビに吸い込まれそうで正視できなかった。

さらに曲間に台詞が入り、その後に続く間奏部(アルバム版ではスキャット)は悲鳴とうめき声…あえぎにも聞こえて熱唱といった穏やかな物言いでは表現できない…その姿はまさしく鬼気迫るものだった。事実歌い終わったとき、白組司会者の山川静夫アナウンサーが「なんとも気持ち悪い歌ですね…」といったことは語りぐさになっている。

いや、そもそもこの曲のテーマは「女の狂乱」だそうだから、ちあきなおみ は文字通り最高のパフォーマンスを見せてくれたことになる。前記した「ちあきなおみに会いたい。」によれば、近年彼女の再評価は「歌を物語として演じる」部分にこそあるという。さもありなんと思う…。そしてどこか美輪明宏が歌う「よいとまけの歌」を初めて聞いたときの衝撃を思い出した。

冷静になったとき、私の ちあきなおみ に対するイメージがよい意味で変わったことに気づいた。
それまでは少々厚化粧で歌の巧い女性歌手といった認識しかなかったものが、本当の歌手の凄さを見せつけられた思いがした。

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※筆者所有、ちあきなおみのCDパッケージ


その後この「夜へ急ぐ人」をカバーする他の歌手(友川かずきも含む)を聴いてもすべて物足りなく、あらためて ちあきなおみ ならではの歌声とパフォーマンスにプロフェッショナルの意気を感じたのだった。

わずか数分の歌で人を感動させるだけでなく、聴き手にストーリーを想像させ、不安と畏怖の次元に迷い込ませることができる歌い手などそうそういるものではない…。
5歳から米軍キャンプを回っていたことも功を奏したのだろうしその魅力ある声は天性のものなのだろうが、演歌からジャズ、シャンソンに至るまで幅広いジャンルを歌い、聞く者を感動させる歌手は数少ない。

「夜へ急ぐ人」は、勿論作詞作曲した友川かずきの個性が見事に開花した曲なのだが、それはまた ちあきなおみ の深層をあぶり出したようで iTunes に入れてある同曲を聴く度に最初にテレビで見たときの衝撃を思い出す。

私にとって ちあきなおみ といえばもう一曲特別な歌がある。それが「黄昏のビギン」だ。
この曲はもともと作詞は永六輔、作曲が中村八大の名コンビニより制作され、水原弘のシングルとして発表されたものだ。多くの歌手が後にカバーしたが、私見ながら ちあきなおみ の歌が1番だと思うし、彼女の真骨頂の一曲でもある。

その証拠といっては何だが、2011年暮れにビートたけしと木村拓哉の共演によるトヨタ自動車のコマーシャル「ReBORN DRIVE FOR TOHOKU」でたおやかに流れた曲は ちあきなおみ が歌うその「黄昏のビギン」だった。
それだけでなく彼女の歌う「黄昏のビギン」は1991年に京成電鉄の「スカイライナー」、1999年~2003年には4期連続でネスカフェの「プレジデント」のCMでも使用され話題となった。



※いつ消されるかわからないが、YouTubeで見つけた「黄昏のビギン」を歌う "ちあきなおみ" の映像を参考としてご紹介しておく


引退するまでもなく一般的に芸能人はテレビに出ないとすぐに忘れられるという。しかし1992年の9月以降一度も公の場に出ていないにもかかわらず、 ちあきなおみ は2000年に6枚組のCDが発売され高セールスを記録する。そして本人不在のまま再ブームが起こった…。

NHKで放映された「歌伝説 ちあきなおみの世界」は大きな反響に6回も再放送を繰り返したし、テレビ東京「たけしの誰でもピカソ」で2度も特集を組んだ。そして前記したコマーシャルや映画でも ちあきなおみ の曲が使われている。そういえばTVの歌真似といった番組で彼女の熱演を多々見たことを思い出したが、「美空ひばり大会」では歌唱力を認めない歌手には真似を許さなかったひばりだったが、その美空ひばりが認めた唯一の歌手はやはりというか ちあきなおみ だった。その美空ひばりは ちあき の真似を評し「憎らしいほど」と賛美を送ったという。

ではなぜ、彼女は多くの音楽関係者はもとより、沢山のファンが再びその歌声を聴きたいと願っているのに世間から隔絶するかのように閉じこもっているのだろうか。
石田伸也は著書「ちあきなおみに会いたい。」の中でなるほどと思うようなあれこれを記しているが、好きな歌を好きなように…自分の思うままに歌えないのが芸能界という所なのであり、5歳から人前で歌ってきた天性の歌姫は決して歌が嫌いになったのではなく、そこに渦巻く人々への不信感から人前に出たくないのかも知れない。

さらに本書の中でCMを一緒に撮って話題となった美川憲一はいう。「ちあきちゃんが歌手になったのは、極端な人見知りを直すためにお母さんが歌を習わせたって…」と。
ちあきなおみ は幼少のころから母を喜ばせるために、そして結婚後は最愛の夫が喜んでくれるからと歌った。しかしその夫もいなくなった。ちあきなおみ という女性は芸能界に不向きな歌姫だったのかも知れない…。

さて…普段はクラシックを好み、古楽器のリュート演奏を楽しんでいる私だが、時々無性に美空ひばりや ちあきなおみ の歌が聴きたくなるときがある。
今夜はやはり彼女の「黄昏のビギン」を聴きながら寝支度をしようか…。





ウェアラブルカメラ HX-A100使用記〜撮影編

パナソニックのウェアラブルカメラ HX-A100 を使い始めた。朝夕の犬の散歩時に試行錯誤を重ねつつ、使い勝手とその能力を試している。ただし1920×1080の高精細なフルハイビジョンムービーといっても、MOSセンサーの有効画素数はスタンダードでかつブレ補正OFFの設定時は162万画素だからして昨今のコンデジとは違うしその画質に多大な期待は禁物だ。とはいえドライブレコーダーならぬ散歩レコーダーとしての役目を果たしてくれるかが興味のあるところだ…。


ウェアラブルカメラ HX-A100 の詳しいスペックはメーカーサイトを参照いただきたいが、ポイントを記せばMOSセンサーの総画素数が332万画素、レンズはF2.5で焦点は単焦点、シャッター速度は1/30~1/12000、最短撮影距離は30センチで撮影機能としては電子式ブレ補正や傾き補正機能を持っている。
また記録方式は動画の場合がMPEG-4 AVC/H.264、静止画はJPEG(DCF/Exif2.2準拠)、そして音声の記録方式はAACだが内蔵されているマイクはモノラルだ。

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※パナソニックのウェアラブルカメラ HX-A100を同梱されているイヤーフックにセットした例


この手の製品に、より高画質を求める場合は上位機種のHX-A500という4K 30pに対応した製品もあるが、価格は倍以上となる。興味のある方は比較されてみることをお勧めする。
私はといえばくどいようだが犬との散歩時にドライブレコーダー的使い方が目的であり、画質も綺麗に越したことはないもののあくまで画質より操作性や使いやすさを求めて入手した次第…。
要は記録用であり、言い訳めくがこれで撮影したデータからなにかのコンテンツを生み出そうと考えているわけではないのでこの程度の画質で十分なのだ。とはいえ十分な明るさがあり、カメラが静止状態のときには大変ピントが合った綺麗な絵作りができるときもある。
本編は実際に HX-A100 で撮影したいくつかの動画をご覧頂きながらその実力と限界を解説したい。

さて早速付属品のイヤーフックにカメラを取り付け、本体を散歩専用着衣のベストにある胸ポケットに入れて使ってみた。
イヤーフックの装着感は安定しており決して悪くはないものの、やはり慣れないとイヤーフックで両耳を挟み圧迫しているのが少々気になる。しかし安定感は抜群で歩き始めれば注意が犬のことに向けられるのでまったく違和感は感じなくなる(笑)。これなら歩くのは勿論、走っても落ちると言った心配は無用だろう。

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※筆者が実際にHX-A100をイヤーフックで耳に装着した例


HX-A100 による動画撮影はWi-Fi機能を使い、無料でダウンロードできる Panasonic image App によりiPhoneとペアリングすることでiPhone側で画像を確認しつつ録画開始やストップなどの操作が可能だ。しかし操作を iPhoneで行うことは魅力でもその都度 iPhone を取り出す必要があるし、当然のことながらバッテリーの消耗も気になる。
したがってお勧めは撮影メニューによる各種撮影設定は iPhone 側で行うが、後は外出直前にイヤーフックに取り付けたカメラの位置や傾き具合を iPhone アプリのプレビューで確認したら接続を切り、後は HX-A100 本体だけで操作することが望ましいと思う。

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※ HX-A100 の本体操作部


ということで家を出る際に HX-A100 の電源を入れ、録画ボタンをONにした後、ロックボタンも押してロックしておけば散歩中不用意に録画がOFFになったりといった誤操作を防ぐことができる。
そうした基本だけに注意を向けつつ、まずは小一時間の散歩時に使ってみた…。ちなみに動画の撮影モードは画角モードをスタンダード、1920×1080/30p にした。

自宅に戻り早速データをMacにコピーする。HX-A100 の電源を入れてから付属のUSBケーブルでMacと接続するとHX-A100 カードリーダーモードとしてデスクトップにボリュームがマウントする。
該当のフォルダを開くと撮影データが表示するので通常通りそれらをドラッグ&ドロップでMacの任意の場所にコピーした。
問題のデータだが、例えば60分連続撮影をしたとしても HX-A100 の仕様により1920×1080/30p の場合は約19分、1920×1080/60pの場合なら約10分のデータファイルとして分割記録されるのが特長だ。無論、上限以下の時間の場合は当然ひとつのファイルとして保存される。

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※設定した1920×1080/30p モードの場合は約19分毎にファイルが分割保存される。図は小一時間の連続撮影データが3分割されている例


ともかく以前使っていたLOOXCIEといった製品もそうだったが、視線の向きにカメラをセットしてあるもののカメラと肉眼とは画角が違うため、目で見た…顔を向けた位置のエリアをきちんと撮影したい場合はそれなりに気を遣う必要がある。なにしろ歩きながらの撮影は電子式ブレ補正をONにしたとしても後述のとおりブレが大きく補正はあまり当てにならない。というか歩き方に依存するわけだが、犬との散歩だと視点はどうしても地面に向けがちであるばかりか、あちらこちらに注視しなければならないため、頭は頻繁に左右上下に振っていることにあらためて気がつく。

 

※ウェアブルカメラ HX-A100を愛犬との散歩時にイヤーフックを使って撮影した一例。1920 × 1080/60p で画角はスタンダードに設定。逆光気味な道を歩いているが近距離3メートルあたりまではかなりピントが合っている。なおサウンドはON


さらに歩く際に愛犬のリードを引いていること、そして長い間の散歩で左膝を痛め、サポーターを巻いて歩いていることから自分では苦もなく正常に歩いているつもりでも些か足を引いているのか、撮影した映像は左右にガタガタと傾きながら進んでいる。したがって動画を楽しんで振り返るのはかなりシンドイ(笑)。



※ウェアブルカメラ HX-A100をイヤーフックを使って撮影した一例。1920 × 1080/30p で画角はスタンダードに設定。遠景を意識してカメラを向けた。サウンドはON


そして、結果カメラはかなりの頻度であちらこちらに振られ、ために画質は安定せず総じてよくない場合が多い。ただしふと立ち止まったり、頭のブレが止まった瞬間の映像はかなり綺麗で、路面の質感はもとより道路脇に植えられている植樹などのディテールなどもきちんと確認できるほどだ。



※ウェアブルカメラ HX-A100を愛犬との散歩時にイヤーフックを使って撮影した一例。1920 × 1080/30p で画角はスタンダードに設定。動く対象をと考え、通過する電車を録ってみた。なおサウンドはON


夕方の散歩時には薄暗くなり、街灯が点くようになった時間帯でも撮影してみた。予想されるように画質は昼間と比較すればブロックノイズだらけで綺麗とはいいがたいが、記録という役割においては十分に思える。勿論 HX-A100には約1ルクスに対応するカラーナイトビューモードもあるので最初から暗い場所の撮影はモードを切り換えるとよいだろう。



※ウェアブルカメラ HX-A100を愛犬との散歩時にイヤーフックを使って撮影した一例。1920 × 1080/30p で画角はスタンダードに設定。夕方6時を過ぎて街並みに照明が灯ったころに電車の通過を撮影。なおサウンドはON


というわけで欲をいえばきりがないが、私にとってはまずまずの製品であり、しばらくの間は様々なアプローチをしながら楽しんで使ってみようと考えている。



※ウェアブルカメラ HX-A100を愛犬との散歩時にイヤーフックを使って撮影した一例。1920 × 1080/30p で画角はスタンダードに設定。近い焦点を意識して水を飲む愛犬を撮影。毛並みの艶がわかるほどピントが合っていてクリアだ。ただしカメラの取付位置が悪くキャップのツバの一部が映り込んでしまった(泣)。なおサウンドはON


なお使用にあたって注意する点がひとつある。HX-A100 は本体とカメラが別れた形になっており約80センチのケーブルで繋がっている。ケーブルの両端はきちんと処理されており、通常使用では切れたり外れたりといった心配はないが、カメラをイヤーフックを使う、あるいは自転車などに取り付けるにしろ走行中にケーブルがすれ違うあれこれに引っかかないよう十分に配慮することが重要である。
検証は続く…。





Apple、iPhone 6およびiPhone 6 Plusの予約注文が過去最高記録を更新したと発表

Apple Japanは9月16日、米国報道発表資料抄訳として、iPhone 6およびiPhone 6 Plusの初日の予約注文数が過去最高となり、最初の24時間で400万台以上に達して、iPhoneの歴史における最大の躍進を遂げたことを発表した。


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新しいiPhoneに対する需要は初回の予約注文に対する供給量を超過し、顧客に対しては今週金曜日より9月の間、相当数が納品されるが、新しいiPhoneの予約注文については10月中の納品が予定されている。予約注文以外のiPhone 6およびiPhone 6 Plusは、現地時間の9月19日(金)午前8時に直営店のApple Storeに来店した顧客に対して提供される。したがって早い時間に来店するか、またはオンラインのApple Storeを通じてオンラインで注文し、店舗での受け取り、もしくは出荷予定日を確約されることを勧めている。どちらのモデルも今週金曜日から、NTTドコモ、KDDI、そしてソフトバンクを通じて購入可能。

新しいiPhoneは両モデルともに、App Storeの登場以来最大のリリースとなるiOS 8を搭載し、より簡単、より素早く、より直感的なユーザエクスペリエンスと、メッセージと写真の新機能、予測タイピング機能を備えたAppleのQuickTypeキーボード、ファミリー共有を特長としている。iOS 8はまた、健康やフィットネスに関するデータの概要を一覧できる新しいヘルスケアアプリケーションや、どこからでもファイルの保管とアクセスを実現するiCloud Driveも備えている。

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WATCHに見る腕時計型ガジェットの使命とは

(Apple)WATCHが発表された。相変わらずではあるが早速デザインが女性的だのセックスアピールが足りない、あるいは斬新さがなく当たり前の形だというような批判が出ている。そしてそもそも腕時計など必要ないし、Appleも今更腕時計など開発してどうするのか…といったネガティブな意見も目立つ。


先般私は「遂に登場したWATCH、まずは腕時計としての第一印象は?」と題した話題をアップしたが、腕時計好きの1人としてまずは気になった点を記してみた。ただしWATCHをただ最新のテクノロジーを駆使して開発した “腕時計” といった意味だけで捉えるのは正しくないことを知るべきだろう。
WATCHは、腕時計の姿を持った最新鋭のガジェット、極小の端末だというのが真のとらえ方に違いない。したがって自分は腕時計などしないし、今更腕時計でもないだろう…という評価は短絡的すぎると思う。

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※先のスペシャルイベントでApple Watchを発表するティム・クック CEO


ではなぜいま、AppleはWATCHを開発したのか。確かにその名には時計という名が付いているものの、Appleは決して腕時計メーカーを目指しているわけではない。
Appleは、iPhoneと連携させて使う新しいコンセプトを持った極小デバイスを開発し、近未来を想像するならそもそもiPhoneは不要となり、WATCHだけで事が済む時代を想定しているのかも知れない…。

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※WATCHは、しばらくの間iPhoneと共に活用すべきデバイスだが、そのうちこれ単独で用が足りる能力を持つかも知れない


そもそも時計のようなアイテムを腕に巻くということにどのような意味があるのだろうか。腕時計の歴史を見てみるとそもそもはブレスレット同様高貴な女性たちの宝飾品だったようだ。無論現在のように小型のものが作れたわけでもなく大量生産も不可能だったから、それらは一品物であり非常に高価なものであった。そして実用的な腕時計の発祥はといえば、他の多くのアイテム同様軍事に関わる話となるようだ…。

当時からいまのような腕時計があったわけでもなく、小型化され持ち運べる時計といえば懐中時計だった。とはいえ1900年代の軍隊ならずとも正確な時間を計り、物事のタイミングを図ることは特別な使命を帯びていた人たちには重要な意味を持っていた。
当時砲弾を発射するにも懐中時計を見ながらタイミングを図らなければならなかったし、パイロットたちは時間経過を正確に捉えていなければ安全を確保できなかった。したがって高度な戦略が必要な砲兵や歩兵の将校たちにとって時計は欠かせない存在だったのである。

しかし砲弾を発射するタイミングにしろ、飛行機を操縦しながらにしても懐中時計を取り出して確認するといった行為は非常に不便だったし危険も伴った。したがってそれらの人々の中には懐中時計を革バンドなどを使い、自分の腕に縛り付け、それを確認しながら命令を実行する人たちが見受けられたという。

その後、とあるパイロットが友人の時計職人に懐中時計に変わる戦時に便利な腕時計を作ってくれと依頼した話なども伝わっている。そして1879年、ドイツ皇帝ヴィルヘルム1世がドイツ海軍用としてジラール・ペルゴに腕時計を2,000個製作させたという記録が残っているそうだが、この時計は文字盤を保護する網目状の金属製カバーを備えていた。

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※ジラール・ペルゴがドイツ海軍将校用に製造した史上初の量産型腕時計。ウィキペディアより転載


ともあれ手首に巻き付けた時計は申し上げるまでもなく両手でなんらかの作業をしながらも確認できる点がポイントだ。なぜなら手による作業のほとんどは手を胸の前に突き出して行う。したがって自然に手首に巻いた時計に視線が向くし、作業に集中していても時計は視野に入る…。
いちいちパンツのポケットやジャヶットのポケットから時計を取り出すのではチャンスを逃したりタイミングを不明確にする。その点手首に巻いた時計はなんとも使いよいわけだ。
当時腕に巻かれた腕時計は無論ゼンマイ式だったが、その時代としては最新のウェアラブルなマシンだったのだ。

勿論いまは1900年代と違い、時計の役割はかなり違ってきた。いや、時計というか時間が我々の生活に果たす役割に大きな違いはないものの100年前よりずっと短い時間に追われて生活していることも確かだ。また私たちは100年前よりずっと時間にしばられているともいえよう。
ただし大草原のまっただ中といった場所でない限り、どこにいてもどこかに時計があり時間を知ることが可能だろう。したがって都会であれば手首を圧迫する時計など不要だしいまの我々にはスマートフォンがあるではないか…という意見も多い。

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※WATCH SPORTのバリエーション


しかし繰り返すが100年前の軍人たち以上に現在の我々は好むと好まざるとを問わず、時間だけでなく桁違いに多くの情報を得ながら生活していることを再認識すべきだろう。
そのために iPhoneを鞄から取り出す、iPhoneをポケットから取り出すことはある意味、懐中時計を取り出すに等しいことになる。腕にWATCHがあればMacの前に座りキーボード入力中でも、あるいは走っていても、車に乗っていても自然体で情報を受けることが出来る。無論懐中時計とは違い、WATCHは情報発信もできるし扱える情報は量・質共に桁違いだが、手首に巻いているというその事が新しい利便性を生むのではないか。

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※Apple WatchのDigital Touch機能は新しいコミュニケーション手段となる


したがってWATCHを新しい時代の腕時計としてだけ捉えて評価批判するのはピントが外れていることになる。WATCHはその名やデザインは時計であることを主張しているが、手首に常駐することで、そしてiPhoneと共に活用することでこれまでにない新しい世界観を私たちに見せてくれるような気がするのだ。これは時計型のウェアラブル情報端末なのである。
それにWATCHは登場したばかりだ。iPodが登場したとき、iPhoneが登場したときも「こんなものは売れない」といったネガティブな意見が多々飛び交ったことを忘れてはならない。

ただしApple側にも不用意な言動があるように思える。あのジョナサン・アイブが、WATCHの登場でこれまでの時計メーカーが嫉妬困惑するだろうという意味の発言をしたらしい。それはセールストークとして捉えればどうという事もない話であるが、アイブ自身がWATCHを腕時計としてこれまでの時計メーカーを刺激しているのは幼稚ではないか…。
そうした話に引きずられ、WATCHの登場で旧来の腕時計メーカーが不振となる…といったことも危惧されているようだが、確かに他社のスマートウォッチはもしかすると全滅かも知れない。しかし時計好きの1人としてアイブの話は逆ではないかと思っている。

すなわちWATCHは時計業界にとってよい刺激であり朗報になるかも知れないということだ。なぜならこれまでに述べたように近年時間を確認する方法は多々あるだけでなくスマホや携帯電話の台頭で腕時計を使う人は激減した。しかし腕時計は本来ある意味装飾品でありブランドを楽しむアイテムでもある。
例えば高価な超精密機械式腕時計を腕にはめて楽しむのは、それがステイタスであるばかりでなく人類の叡智と高い技術の結晶だからだ。だとすればWATCHはそのデジタル版ととらえることもできるだろう。
もしWATCHが多くの人たちの腕を飾るようになれば、人々は再び腕時計というものの利便性とその楽しみに気がつき、再び時計を腕に着け始めるかも知れないではないか。まあ、かなり楽観的な考えだとは思うが…(笑)。

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※Appleのプロモーションビデオの一シーン


ともあれ、WATCHは腕時計であることも確かだからして、個人的に夢見ていることは来年のバーゼル・フェアにWATCHが展示されると楽しいと考えている。優れた腕時計として、そして世界を変えてきたAppleというブランド名が世界中の時計や宝飾品のデザイナーたち、あるいはマニアやバイヤーたちにもアピールできる最良の場だと思うからである。

しかしこれほど手にするのを待ち遠しいと思う製品はiPhone以来だ。そういえば、WATCHは来年早々に発売と発表された。その予定通りであれば 2015年の3月とか遅くとも4月でなければならないが、個人的には発売がWWDCの時期あたりに遅れるのではないかといった危惧を持っている。はっきりした根拠があるわけではないが、バッテリー周りはまだまだ未完成のように思えるし、キラーアプリもいまひとつ有益で面白いものがあって良いと思うからだが、さて私の危惧が外れてくれればよいのだが…。





ラテ飼育格闘日記(406)

季節が変わり目を迎えている…。天気の良い日はまだまだ日射しは強くかなり蒸し暑い。しかしどこか夏が過ぎゆく気配を感じながらオトーサンたちは相変わらず雨の日も強い日射しの日もラテとの散歩を続けている。ふと気がつくと蝉の音と共に秋の虫の鳴き声も目立つようになった。


このつたない「ラテ飼育格闘日記」にもたまたま激励のメールをいただくことがある。その多くは実際にワンコを飼っている、あるいは飼っていたことのある方たちがほとんどだが、励みになりありがたいことだ。
そもそも当ページはその名の通りオトーサン自身が日記を書き綴るというコンセプトでスタートした。

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※ラテとのツーショット。オトーサンの左頬には新しいウェアプルカメラが見える


ワンコを飼うことを決心したものの、右も左もわからず生後6ヶ月という雌の雑種をボランティアの組織から譲り受けた。想像するにかなり大変な事だろうとは覚悟していたし、オトーサンたちの生活の規範自体に大きな影響を与えることも想像できた。無論それが実際にどのようなものなのかについては分かりようもなかったが、その足取りを記録しておこうと考えた。そして間違いなく人生の後半戦となるこれからを子供時代からの夢だったワンコと一緒に過ごすにあたり、日々体験する様々な出来事を過ぎ去るままにしておくのはもったいないと思った。それがこの「ラテ飼育格闘日記」となった。

そのラテとの生活も後3ヶ月もすれば早いもので丸8年が経過することになる。感覚的にはあっと言う間という気がするし激動の8年間だという思いも強い。勿論積み重なった思い出や記憶のほとんどはそれまで体験したことのない素晴らしいあれこれだったが、やはりラテが怪我をしたりアトピーで顔を掻きむしって無残な姿になったりしたときには無力を感じて悔しい思いもしたものだ…。

初めてのワンコということで振り返って見るとかなり厳しい対応を、特に最初の3年間ほどはやったつもりなのでラテにとってオトーサンは怖くて五月蠅い飼い主に違いない。だからもし時間を巻き戻すことができるなら、ずっと優しいオトーサン役をやってみたいと思うが、こればかりはやり直しが利かないので致し方ない…。

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※ラテの抱っこ要求にオトーサンが片膝をつく(上)。そしていつものように抱っこだが、ラテは「ヤッター」という表情をしている


ともあれ、ラテとの思い出を日々積み重ねていく大きなよすがはほぼ毎日デジタルカメラで撮り続けてきたラテの姿である。台風とか大雨といった日は別にしてもラテが我が家に来た日からずっと写真による記録が続いている。
文字通り膨大な量の写真だが、無論それらの多くはスナップであり保存しておくに足らないものかも知れない。しかし二度と撮り直しが利かないものだけにオトーサンたちにとっては宝物でもある。そしてそれらの中から毎週数枚の写真を文章と共に公開してきたわけだ…。
それらの中には自分でも素敵だと思う写真と、ある種の妥協の上で採用した写真とがあるが、すべてその瞬間瞬間の記録であることは間違いない。

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※中秋の名月の翌日、9月9日のスーパームーンをオトーサンがデジカメでベランダから激写!


さてそうしてデジタルカメラを持ち歩く中で写真ではなく動画として残してきたデータもあるが、写真もそうだがオトーサン目線によるものは大変少ない。それはラテのリードを引いているのはほとんどオトーサン自身であるからで、散歩中は写真や動画を撮るほど余裕がないからだ。したがってそのほとんどはオカーサンの手になるものである。
それはそれで貴重なデータだが、是非自分の見たままの動画も記録していきたいとも思ってきた。というわけで本職のページに詳しいレポートを順次挙げるつもりだが、今般ウェアプルカメラ を購入して散歩に使い始めている。

これは耳掛け用のフックやヘッドセットのようなものに筒状の小型カメラを取り付けて使うものだが、防水仕様でもあり、雨のときにも使えるし両手が空くので散歩そのものに集中できるのが利点だ。
そういえば車を運転する方はドライブレコーダーを装備しているケースが多くなっているそうだが、散歩の途中をオトーサン目線で動画記録してくれる本製品は “散歩レコーダー” といったものだと考えている。そしてなによりもこうした新しいアイテムを取り入れることでラテとの散歩に意欲が湧くのも大きなポイントなのだ。

しかし…である。確かにラテとの散歩を気楽に記録出ることは間違いないのだが、考えておかなかったことがひとつあった。
それはオトーサンがウェアプルカメラを着けていようがいまいが、ラテはかまわずに抱っこを要求することだ(笑)。

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※ラテを抱っこしたもののウェアブルカメラの前に娘の顔があって役に立たない(笑)


過日、仕方がないので要求通りにウェアブルカメラを着けたままでラテを抱き上げてみたが、それ自体はいつものとおりだとしてもラテは無遠慮にその頭で邪魔だとばかりカメラを押しやり、せっかくのセッティングを曲げてしまっただけでなくレンズをその頭で塞いでしまったりとやりたい放題となった(笑)。
自宅に戻り、念のために動画を確認してみたが、画面いっぱいに毛むくじゃらな怪獣が写っていた…。嗚呼!



MJSOFT、米moshiブランドのノートPC対応バッグ「moshi Urbana」と「moshi Venturo」発売

株式会社MJSOFTは9月12日、米moshiブランドのノートPC対応バッグ「moshi Urbana」と「moshi Venturo」をリリースしたと発表。UrbanaはスタイリッシュなPC対応のリーフケースでVenturoは、クロスボディデザインを採用したスリムなラップトップ用リュックサック。


1)moshi Urbana
Moshi のUrbana(アーバナ)はスタイリッシュなPC対応のブリーフケース。Urbana は、スリムなプロフィールにもかかわらず、内部にはMacBook Pro 15 インチ(Retina)などラップトップ(36 x 25 x 2 cm程度まで)や iPadと一緒に、書籍やフォルダなどの書類が収納できる空間を持っている。


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仕様:
・素材: ポリエステル、PUレザー、ナイロンほか
・寸法:約 420 (W)x 290 (H) x 100 (D) mm
・重量:約 950g

販売想定価格 14,800円(税別)+税

本日より販売開始

moshi Urbana


2)moshi Venturo
MoshiのVenturo(ベンチュロ)は、クロスボディデザインを採用した、スリムなラップトップ用リュックサック。背中から身体前面に移動させて、すばやくお使いの機器にアクセスすることができる。
広いバッグ内側は、独立したクッション付きコンパートメントに分割され、MacBook Pro 15インチなどのラップトップ (39 x 26 x 2.5 cm程度まで) や iPad / タブレットを安全に収納することができる。
Veturoには、シンプルな「Charcoal Black」と「Steel Blue」の他に、表面とストラップ部、ハンドル部等にPUレザーの装飾のある「Navy Blue」「Titanium Gray」がある。

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仕様:
・素材:ポリエステル、PUレザーほか
・寸法:約 370 (W)x 510 (H) x 105 (D) mm
・重量:約950g 〜1000g

・moshi Venturo (Charcoal Black/ Steel Blue)
 販売想定価格 14800円(税別)+税
・moshi Venturo (Navy Blue / Titanium Gray)
 販売想定価格 17800円(税別)+税

共に本日より販売開始。

moshi Venturo (Charcoal Black/ Steel Blue)
moshi Venturo (Navy Blue / Titanium Gray)



iPhone 6 Plusのサイズは使いづらいのだろうか?

AppleのスペシャルイベントでiPhone 6が発表され、早くも予約がこの12日午後4時から開始される。発売は19日からだそうだが、iPhone 5sで特に不足を感じていないユーザーとしてはiPhone 6はでかすぎると難癖をつけ今回は無視しようかと思ったが、当初1番あり得ないだろうと考えていたiPhone 6 Plusの存在がにわかに魅力的に思えてきた…。


iPhoneが登場してこの方、キャリアとは2年縛りでの契約だが、新製品が登場する度に…ということは毎年新機種に替えてきた経緯がある。
当初の頃は新機種が明らかにパワーアップしているからこその魅力だったがiPhone 5sといったある意味での完成形とも思える製品を手にしているとiOSやらアプリケーションへの不満を別にすればハードウェアへの不満はほとんどない…。

そうした思惑をAppleはせせら笑うように今回は大きな液晶を備えた、それも2種類のサイズを用意して新製品を投入してきた。「どうですか、これでは機種変更しない理由はなくなりましたね」とでも言うように…。
しかしiPhoneはその名の通り基本機能としては携帯電話である。机上に置き、スピーカーモードにすればハンズブリーで通話ができるが、一般的には片手で持って耳に当てて通話する。その際にサイズが大きいと違和感があるばかりか使いづらいのではないか…と思った。さらに片手の操作ではオペレーション出来なくなるかも知れないとも…。

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※写真をダンボール紙に貼っただけの手製 iPhone 6 Plus モックアップとiPhone 5sを並べて見た


スペシャルイベントが終わった直後から様々な情報がそれこそ突風のように入ってきたが、どうやら片手操作が容易なように工夫もされていてホームボタンに2回タッチするだけで、画面全体が親指の方向に降りてくるという。それに実サイズを実感するには一万円札とほぼ同じサイズだからしてシミュレーションできるといったユニークな情報もあった。どうやら一万円札を71枚合わせると厚みもほぼ一緒だという(笑)。
問題はやってみたくても現生がないので容易に体験できないのが残念であった。

ふとiPadが登場した際にそのサイズを確認するためダンボールに裏表の写真を貼って実物大のいわゆるモックアップを作ったことを思い出し、今回もそれをやってみようと思い立った。iPadのとき日本ではすぐに発売しなかったこともあって、そのモックアップが役に立ってくれたことを思い出したからだ。

特に自慢するような精密なものではないがサイズだけはきちんと実寸で作った。厚みと重さはまったくの適当である。
カラーインクジェットプリンターに写真印刷用光沢紙をセットしてプリントしたこともあり、単なる印刷物とはいえ見る角度によって光沢も感じられ我ながらリアルな雰囲気が出ていると思う。
その第一印象だが「iPhone 6 Plusは思ったほど、憂慮するほどデカイものではない」ということだった。

確かにiPhone 5sと並べれば高さで20ミリ、幅で10.8ミリ大きくその存在感はかなり違う。そのディプレイサイズもiPhone 5sが対角4.7インチだったのが iPhone 6 Plusでは5.5インチとなっている。
早速作ったばかりのモックアップを左手に持ち、通話のポーズをとってみた…。第一印象は特に違和感がなく持ちづらいという大きさでないことがわかった。

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※原寸大 iPhone 6 Plusのでモックアップで女房に通話ポーズをやってもらったが、意外とサイズは気にならない


私の手は男性として特に大きいわけではないが、念のためと女房に持たせてみたが、電話することを想定しても持ちづらくはないという。ちょっと意外だったが、やはり実際にやってみることが大切なのだとあらためて感じた次第…。それに当初 iPad miniとサイズ的に競合となるのではないか…といった危惧もあったが、実際に手元のiPad miniと並べて見たら一目瞭然…その両者のサイズはまったく違う。

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※愛用のiPad miniとiPhone 6 Plusモックアップを並べて見た。サイズはまったく違う


それに大きくなったRetina HDディスプレイは解像度が高く、新たに高いコントラスと共により広い視野角でさらに正確な色を映し出すデュアルドメインピクセルを備えているという。要は見やすいということだ。
このことはド近眼の上に乱視、そして老眼を抱えている私にとって重要なことだとあらためて考えさせられた。なにしろ iPhoneの日常生活における依存度は至極高いのである。その iPhone 5sのディスプレイを眉間に皺を寄せて近くで見ている自分を思えば iPhone 6 Plusは最適なのではないかと思った。なお大きくなったことで使いやすさが増したと思われることもある。実際にモックアップであれこれと試して見たが、iPhone 6 Plusで写真を撮るときのホールド感がサイズが大きくなったことで良くなったように思う。

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※iPhone 6 Plusのモックアップで写真を撮るシミュレーションをしてみたが大きくなっただけにホールドがしやすい


それに来年早々に登場するというApple Watchだが、それが私の腕にあるなら日常の確認の多くはiPhone 6 Plusを取り出さなくても情報の確認ややり取りができるはずだ。双方の存在で私たちの日常世界がまたまた大きく変わるかも知れない…。

勿論iPhone 6 Plusは単に大きいだけではない。iPhone 5sと比較しても性能がパワーアップしている。例えばiSightカメラはFocus Pixelsを搭載した新しいセンサーに進化した顔検出、オートフォーカスがより速く、露出コントロールといった機能が追加。そして60fpsの1080p HDビデオ撮影や240fpsのスローモーション撮影、タイムラプスビデオ撮影などの新機能も追加されている。さらに光学式手ブレ補正機能まで備わった。さらに肝心のバッテリーの持ちも連続待受時間は最大16日間(384時間)にも及ぶ。

とはいえ現時点で少々気になる点がある。それは iPhoneを寝るとき以外は片時も身体から離さず身につけているユーザーとして、iPhone 6 Plusは当然のことサイズ的な問題でこれまで買い集めたケースやらは一切使えないだけでなく現時点でベルトクリップ式のケースといったものがあるわけではないことだ。
外出時に鞄やらに収納するのであれば何の問題もないが、ポケットに入れるにしろベルトに下げるにしろ、サイズが大きな事はこれまでと違った注意を必要とする。
まあ、冷静になってみれば予約をしたところでまだまだ実際に手に入るまでには時間がかかりそうだからして、なにも今から心配をする必要もないわけだが(笑)。

本当の問題があるとすればiPhone 6 Plusのサイズが真にユーザーの支持を得られるかにある。他のスマートフォンのサイズに影響されてiPhoneも大きいのを出した…というのであれは論外だし、この種のガジェットは本来強く好みが分かれる製品でもあるからしていくつかのバリエーションはあって良いだろう。

私にしても現段階で100% iPhone 6 Plusが最高のiPhoneといえるかどうかは分からない。それは実機を手にしてからの評価になるが、今回の判断が根本的な間違いではなかったことを裏付けできるなら嬉しい。
まあ、使わないうちに批判するよりまずは自分のインスピレーションを信じて使ってみようと思っている。

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Apple、U2のアルバム「Songs of Innocence」を5億人以上の音楽ファンにプレゼント

AppleとUniversal Music Group、および伝説のロックバンドであるU2は、世界中のiTunes Store向けにアルバム「Songs of Innocence」のリリースを発表した。このアルバムは今後5週間、iTunes限定で、119か国のiTunes Storeアカウントを持っているユーザ向けに無料で提供されると発表。


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このリリースは配信数が5億以上となる最大のアルバムリリースになる見込み。このアルバムにはU2の新しい11の楽曲が含まれており、70年代のロック/パンクロックの影響が色濃かったバンド結成当時から、80年代初めのエレクトロニックミュージックやソウルミュージックまでの変遷がうかがえる内容になっている。
AppleはiTunes Storeアカウントを持っているユーザ向けに「Songs of Innocence」を無料で提供する。今後5週間以内にiTunes Storeにサインアップすると、このアルバムを無料で入手できる。

AppleとU2は音楽を通して特別な関係を育んでいる。U2は2003年のiTunes Store開始時の重要なパートナー。AppleはiPod U2 Special EditionでもU2とコラボレーションし、「The Complete U2」ボックスセットを共同制作した。U2は現在もiTunes Storeで最も人気のあるバンドの1つで、Appleはボノおよび(RED)とのパートナーシップにより、(PRODUCT)RED製品の制作によってエイズ撲滅に向けた活動を行ってきた。その結果、Appleは世界基金に対して7,500万ドル以上の資金を生み出している。

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Apple、iPhone 6とiPhone 6 Plusを発表

アップルジャパンは9月10日、米国発2014年9月9日付けで米国Appleが発表した「iPhone 6およびiPhone 6 Plus」に関するニュースリリースを日本語に翻訳して告知した。それによれば iPhone史上最大の進歩を遂げた2つのモデルは、美しい4.7インチと5.5インチのRetina® HDディスプレイを搭載、まったく新しくなった、劇的に薄い継ぎ目のないデザインに革新的なテクノロジーを詰め込んでいる。


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新しいiPhoneは、ディスプレイのシェイプされたガラスに継ぎ目なくつながる、酸化皮膜処理されたアルミニウムからなる精密なユニボディの筐体を特長とし、完全になめらかで連続的な表面を特長としている。iPhone 6とiPhone 6 Plusはこれまでで最も薄くなるように設計されており、より大きなディスプレイを、持ちやすく使いやすいデザインで実現している。
 
iPhone 6とiPhone 6 Plusには、第二世代の64ビットデスクトップクラスアーキテクチャを持ち、超高速パフォーマンスと電力効率を実現する、Appleが設計したA8チップ、先進のiSight®カメラとFaceTime HDカメラ、超高速ワイヤレステクノロジー、そして指で触れるだけで簡単かつ安全に支払いをするためのより簡単な方法であるApple Payといった革新的な新技術が詰め込まれている。両モデルとも世界で最も先進的なモバイルオペレーティングシステムの最新バージョンであるiOS 8を搭載し、新しいメッセージおよび写真機能、QuickTypeキーボード、新しいヘルスケアアプリケーション、ファミリー共有そしてiCloud Driveを用いた、より簡単で、より素早くそして直感的なユーザエクスペリエンスを特長としている。

iPhoneでは初めて、2つのサイズが提供されるようになります。iPhone 6は1,334 × 750の解像度を持つ、美しい4.7インチRetina® HDディスプレイを特長とし、iPhone 5sより38%大きな表示領域を提供します。iPhone 6 Plusは、解像度が1,920 × 1,080のさらに大きな5.5インチRetina HDディスプレイを特長とし、iPhone 5sと比べて88%広い表示領域とおよそ3倍の画素数を提供。Retina HDディスプレイは、より深い黒を表現するより高いコントラストや、より広い視野角でより正確な色を表現するデュアルドメインピクセルといった、先進のテクノロジーを提供する。
 
第二世代の64ビットデスクトップクラスのアーキテクチャを持つ、まったく新しいA8チップは、より速いパフォーマンスを提供し、エネルギー効率もより高くなっている。その結果、かつてない速いパフォーマンスを維持しながら素晴らしいバッテリー駆動時間を実現。iOS 8の新しいグラフィックステクノロジーであるMetalを用いると、デベロッパはA8チップのパフォーマンスをさらに活用し、コンソールクラスの3DゲームをiPhoneで提供することができるようになる。A8チップには、Appleの設計による、新しい、パワフルな画像信号プロセッサが搭載されており、高度な静止画および動画機能を可能にしています。
 
両モデルとも、加速度センサー、ジャイロスコープ、コンパス、そして気圧を感知して相対的な高度のデータを提供する気圧計からの動作データを集めるM8モーションコプロセッサを搭載している。M8モーションコプロセッサは、デバイスがスリープ中であってもユーザの運動データを連続的に測ることができるため、一日中センサーを使うフィットネスアプリケーションの電池寿命を節約することができる。iOS 8を使うと、M8からの動作データがヘルスケアアプリケーションに表示されるため、例えば階段を何段分上ったか、どれだけの距離を歩いたか、走ったかなどを見ることが可能。デベロッパはM8とHealthKitを利用するCoreMotion APIを使って、ユーザの健康とフィットネスをよりよく管理するアプリケーションを作ることができる。
 
iPhone 6とiPhone 6 Plusには、物理的な店舗にある商品やサービスを購入したり、アプリケーションを購入したりする際に、指で触れるだけで安全に支払をするための簡単な方法であるApple Payが初めて採用される。ユーザはTouch IDの上に指を置いたまま非接触リーダーの近くに端末をかざすだけで、店舗で安全かつ便利に支払をすることができます。iPhoneのロック解除をしたり、アプリケーションを立ち上げたりする必要はありません。Apple Payを使うと、クレジットカードや配送先の情報を入力することなく、アプリケーションの中からワンタッチで購入することもできる。すべての支払情報は、新しいiPhoneの内部にあるSecure Elementというチップだけに、暗号化された状態で厳重に保存される。
 
iSightカメラは、より高速なオートフォーカスを可能にするFocus Pixelsを持つ新しいセンサーにより、さらに良くなった。これによりどんな瞬間でも素早く撮影することがこれまで以上に簡単になる。iPhone 6 Plusのユーザはさらに、低照度下での手ぶれを補正し、iOS 8と連携して被写体ぶれを減少させる光学式手ぶれ補正を利用することもできる。iPhoneのHDビデオは、1080pビデオで60fpsまで、スローモーションで240fpsまでのより速いフレームレートや、連続オートフォーカス、映画レベルのビデオ手ぶれ補正、そしてタイムラプスビデオといった機能により、さらに良くなった。FaceTime HDカメラは、新しいセンサー、より大きなf/2.2の開口部、そしてバーストモードやHDRビデオといった先進の新機能により、これまでより80%以上多くの光を捉えることができる。
 
これまでより速い、最大150 MbpsのLTEダウンロードスピードにより、iPhone 6およびiPhone 6 Plusのユーザは、コンテンツをこれまで以上に速く閲覧、ダウンロードそしてストリーミングすることができる。新しいiPhoneはまた、LTE (VoLTE) およびWi-Fi通話を使った高品質音声通話をサポートしています。世界のどのスマートフォンよりも多い最大20のLTEワイヤレスバンドをサポートすることにより、新しいiPhoneモデルでは世界中の高速ネットワークを体験することがこれまで以上に簡単になっています。両モデルとも、最大433 Mbpsのスピードで動作する802.11ac Wi-FiとBluetooth 4.0を搭載している。
 
新しいiPhoneは、App Storeの登場以来最大のリリースとなるiOS 8を搭載し、より簡単、より素早く、より直感的なユーザエクスペリエンスと、QuickTypeキーボード、新しいヘルスケアアプリケーション、ファミリー共有そしてiCloud Driveを含む新しい機能を提供。4,000以上の新しいAPIを持つiOS 8は、デベロッパが主要な拡張機能や、HealthKitおよびHomeKitのような頑健なフレームワークを使って、ユーザエクスペリエンスをさらにカスタマイズすることを可能にする。iPhone 6およびiPhone 6 Plusのユーザはまた、世界155カ国のiPhone、iPadそしてiPod touch®のユーザに130万本以上のアプリケーションを提供している革新的なApp Storeにアクセスすることができる。

iPhone 6およびiPhone 6 Plusは、米国、オーストラリア、カナダ、フランス、ドイツ、香港、日本、プエルトリコ、シンガポール、そして英国で、9月19日(金曜日)から販売され、日本ではNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクが取り扱いする。また両モデルとも、9月12日(金曜日)から先行予約の受け付けが始まる。

※Apple Payは米国でのみ利用

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Apple、Apple Watchを発表

アップルジャパンは9月10日、米国発2014年9月9日付けで米国Appleが発表した「Apple Watch」に関するニュースリリースを日本語に翻訳して告知した。それによるとApple Watchは、より小さなデバイスのために特に作られた、革新的なデザインとiOSベースのユーザーインターフェイスを初めて採用している。


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Apple Watchは、スクロール、ズーム、ナビゲートといった操作を、ディスプレイを指で覆うことなく流れるように行うための革新的な方法であるデジタルクラウンを搭載。デジタルクラウンはホームボタンとしても機能するほか、Siriにアクセスするための便利な方法でもある。Apple WatchのRetinaディスプレイにはタップとプレスの違いを検知するForce Touchという技術が採用され、この技術による新しい方法により、アプリケーションの中で素早く、簡単にコントロールにアクセスすることができるようになる。

Apple Watchは新たに採用したTaptic Engineと内蔵スピーカーの組み合わせることで、アラート音や通知をまったく新しい方法で、控えめに、耳でも肌でも知ることができる。Appleは、コンピュータアーキテクチャ全体を一つのチップに小型化する、独自のS1 SiP (System in Package)を専用にデザインした。Apple Watchはまた、Wi-Fi 802.11b/gおよびBluetooth 4.0を搭載しており、iPhoneとシームレスにペアリングをすることができる。
 
Apple Watchは、Apple Watch、Apple Watch Sport、Apple Watch Editionという3つの特徴のあるコレクションで提供される。それぞれに38mmと42mmの2つのサイズを用意。美しくデザインされた耐久性に富む筐体は、ポリッシュ仕上げまたはスペースブラックのステンレススチール、スペースグレーまたはシルバーの酸化皮膜処理されたアルミニウム、そして18金のローズまたはイエローゴールドなどの特別な合金から精巧に作られている。Appleはまた、豊富な種類の時計ストラップも作った。高機能エラストマー製スポーツバンド、しなやかなマグネット式ステンレススチールメッシュ製のミラネーゼループ、素早く固定、調整をするためのマグネットが隠れたソフトなキルトレザー製のレザーループ、無垢のバックルで留める革製のモダンバックル、革製のクラシックバックル、そしてステンレススチール製のリンクブレスレットだ。Apple WatchはAppleのMagSafe技術と電磁誘導充電を組み合わせ、素早く位置を合わせて接続することができるユニークな充電システムを採用している。
 
Apple Watchは極めて正確な時計であると同時に自分を表現するためにカスタマイズすることもできる。Apple Watchには、トラディショナルなアナログ文字盤から、ダイナミックなタイムラプス文字盤、地球、太陽、月そして惑星のインタラクティブなリアルタイム3Dモデルであるアストロノミー文字盤、現代的な日時計であるソーラー文字盤など、11種類の文字盤が用意されている。Apple Watchは、次の予定、月の満ち欠けまたはユーザのアクティビティレベルなどの追加情報で外観や機能をパーソナライズすることができ、何百万種類もの構成が可能。
 
Apple Watchは、腕につけているということの利点を生かし、タイムリーな情報を一目で分かるように提供する。Smart Replies機能と音声入力機能を使うと、メッセージに素早く返答することができる。Handoff機能を使うと、Apple Watchでメッセージの作成を始め、途中からiPhoneで続けることができる。文字盤を上方向にスワイプしてグランスを表示させると、ユーザが知りたい情報、例えば現在の位置や、株価、次のミーティングなどをすぐに見ることも可能。横のボタンを押すと、お気に入りの人々を表示するフレンド画面が表れ、素早く簡単に連絡を取ることができる。Digital Touch機能を使うと、スケッチ、穏やかなタップ、Walkie Talkieを使った音声メッセージ、あるいは自分の心拍までを送信することもできる。
 
Apple Watchには、一日を通じてもっと行動的になるよう動機づけするようにデザインされた画期的なアクティビティアプリケーションや、真剣にトレーニングしている最中に必要な測定値を提供するためにデザインされた、まったく新しいWorkoutアプリケーションが含まれている。Apple Watchは加速時計、内蔵された心拍センサー、GPSそしてiPhoneからのWi-Fiを用いることで、ユーザの毎日の活動をまとめて見ることができる。アクティビティアプリケーションは、燃焼カロリー、活発な活動、そして一日の間に何回立ち上がったかという、運動の3つの異なった側面を計測する。Workoutアプリケーションは、ランニングやサイクリングなど人気のあるセッションベースのトレーニング中の目標設定とペーシングを提供。iPhone上の対応するFitnessアプリケーションがこれらの活動データを集めるため、ユーザは自分の活動歴をより詳しく知ることができる。Apple Watchはこの履歴を使って、ユーザに適したパーソナルな、現実的な目標を提案し、一定の目標をクリアするごとにほうびを与え、モチベーションをキープさせる。
 
Appleが新たに導入するWatchKitは、手首用にデザインされたユニークなエクスペリエンスをデベロッパが作るための新しいツールとAPIを提供。Apple Watchでは、デベロッパは、アクション通知や、タイムリーな情報を提供するグランスを取り入れたWatchKitアプリケーションを作ることができる。来年後半からは、デベロッパはApple Watch用の完全にネイティブなアプリケーションを作ることができるようになる。

Apple Watchは3つのコレクションで提供される。ポリッシュ仕上げまたはスペースブラックのステンレススチールケースと選べるストラップからなるApple Watch、スペースグレーまたはシルバーの酸化皮膜処理したアルミニウムケースとスポーツバンドからなるApple Watch Sport、そして18金ローズまたはイエローゴールドケースとこのコレクション専用の選べるストラップからなるApple Watch Editionです。Apple Watchのストラップには、ブラック、ブルー、グリーン、ピンクおよびホワイトのスポーツバンド、ブラックおよびミッドナイトブルーのクラシックバックル、ブライトブルー、ライトブラウンそしてストーンのレザーループ、ミッドナイトブルー、ブラウン、ソフトピンク、ローズグレーそしてブライトレッドのモダンバックル、ステンレススチールのミラネーゼループ、そしてブラシ仕上げのステンレススチールとポリッシュ仕上げのスペースブラックのリンクブレスレットが用意されている。Apple Watchは2015年初めに販売開始され、価格は349ドル(米国)からとなる。Apple Watchは最新バージョンのiOS 8を搭載したiPhone 5、iPhone 5c、iPhone 5s、iPhone 6またはiPhone 6 Plusと一緒に使うことができる。

Apple Press Info





Apple、iOS 8を9月17日から提供することを発表

アップルジャパンは9月10日、米国発2014年9月9日付けで米国Appleが発表した「iOS 8の提供」に関するニュースリリースを日本語に翻訳して告知した。それによれば、App Store登場以来最大のリリースとなるiOS 8を9月17日、水曜日よりiPhone、iPad、iPod touchユーザに対する無料のソフトウェアアップデートとして提供するという。


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iOS 8はよりシンプルで手早く直観的なユーザエクスペリエンスを実現し、メッセージと写真の新機能、予測タイピング機能を備えたAppleのQuickTypeキーボード、ファミリー共有といった新機能を提供します。iOS 8はまた、健康やフィットネスに関するデータの概要を一覧できる新しいヘルスケアアプリケーションや、どこからでもファイルの保管とアクセスを実現するiCloud Driveも備えている。新たに4,000以上のAPIをデベロッパに向けて提供するiOS 8では、主要な拡張機能や、HealthKitおよびHomeKitなどの堅牢なフレームワークを通じて、さらなるユーザエクスペリエンスのカスタマイズも可能になる。

Apple Press Info



遂に登場したWATCH、まずは腕時計としての第一印象は?

Appleは9月9日(日本時間10日)、スペシャルイベントにおいて長い間噂されていた腕時計型デバイス「Apple Watch」を発表した。デザインは大別して3種類用意され、38mmと42mmの2サイズがある。ケース裏にはセンサー部があり心拍数を検知する機能などがある。発売は2015年の早い時期と発表されているが取り急ぎ腕時計としての印象を考察してみたい…。


さて腕時計好きの人間から見て WATCH は欲しいアイテムであることは間違いない。ただしデジタル/アナログといった区別はともかく、これはこれまでの腕時計の枠に単純には収まらない製品であるからして少々複雑な気持ちである。
正確に言うなら確かに腕時計の形はしているものの、最新のITデバイスであり、機能のうちのひとつに時計機能を持っていると言った方がよいのだろう。

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かねがねAppleから “iWatch” が出るとは推測されていたし、もしAppleがそうしたデバイスを開発するのであればこれまでの同種の製品のようにある意味中途半端なものではなく予測もできないユニークで有能、そして楽しい機能が満載になると考えていたから、そうした意味においては期待を裏切らない出来に違いない。
ただしまがりなりにも腕時計という範疇に入る製品であるなら注文もある。発表されたばかりで発売は来年早々という製品に対して早々にいちゃもんを付けるわけではないが、今後の製品開発に対しての希望と考えていただいてもよい…。

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まず腕時計の形である。ご承知のように絶妙なデザインではあるが WATCH は四角い形であった。個人的には腕時計…それもシンプルを真骨頂とするAppleなら是非丸いベゼルの製品であって欲しいと考えていた。勿論極々限られたスペースにあれだけの機能を盛り込むには部品実装を極限まで小さくしなければならず、円形より四角形の方が収めやすかったに違いない。
ということで初代 WATCH のベゼルはこれで仕方がないとしても是非次のアップデート製品の機会には丸形を出して欲しいと願っている。

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さらに今回の発表では詳しく触れられていないだけに不安材料もある。その1番はやはりというべきかバッテリーに関してだ。採用されたテクノロジーはAppleのMagSafeテクノロジーと電磁誘導充電を組み合わせたもので充電用コネクタを WATCH の裏面にもっていくだけでマグネットが充電部に吸い寄せられぴったりと接続されるという仕組みだ。

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※充電はMagSafeテクノロジーと電磁誘導充電を組み合わせたもので容易に充電ができる


それは素敵なアイデアで嬉しいが、やはり問題はフル充電にどれほど時間がかかるのか、そしてフル充電でどれほど連続使用ができるのかが問題だ。

本体が小型の製品だけに1度の充電で長くは使えないようにも思うが、まさか5,6時間といったことなら実用上は使えない代物になってしまう。ただしアップルのウェブページにもまだそうしたスペックについては詳しく記されていないので不明だが、もしかしたら発売時期というか、製造に時間を必要としているのはそうした最終的なチューニングすべき事案がいくつか残っているからなのかも知れない。
ともかく発売されたら間違いなくひとつ手に入れようと思っているが、機能面ではなくその名称に関しても気になった点がある…。

それは噂されていたとおりの名称 "iWatch" でなく "WATCH" となったことだ。勿論 "iWatch" が商標として使えなかったということもあるのかも知れないが "APPLE WATCH" と少々長ったらしく当たり前の名称にしたのが気になった。
今回のスペシャルイベントで別途発表されたサービスに "Pay" があるが、これも "iPay" でないのが引っかかる(笑)。これまた想像の域を出ないが、Appleとしては今回 WATCHというこれまでにない新しいジャンルの製品を発表するにあたり、新生アップルを強烈にアピールしたかったのではなかったか。

Appleはいまだにスティーブ・ジョブズの影が色濃く残っている。それは良い面と悪い面の両面を持っているに違いないが、プロダクト名の頭に "i" を付けるのはまさしくスティーブ・ジョブズ時代の象徴でもある。したがってそろそろそうした過去を引きずっている印象を払拭したいとティム・クック CEOらは考えたのかも知れない。そして正式名称は"APPLE WATCH" や "APPLE PAY" だとしてもよりシンプルにイメージできるようにとアップルロゴを使って "WATCH" , "Pay" にしたのではないだろうか。
だとすればそのうち "iMac" は "Mac" に、iPhoneやiPadは "Phone" とか "Pad" に変更されるのかも知れない(笑)。

今回のスペシャルイベントを最初からずっとストリーミングで見ていたが、ティム・クックは少々はしゃぎすぎではないかと思って見ていた。裏を返せば彼がCEOになって初めて新しいカテゴリーの製品を発表できたことに心から喜びを感じているのだろう。そしてなによりも WATCH はスタートしたばかりでありiPhoneやiPodがそうであったと同様、これからも大きな進化を見せてくれるに違いない。
またデベロッパーから WATCH 用のキラーアプリも多々登場するであろうから、期待は膨らむばかりだ。
誰だ!Appleを「沈みゆく帝国」などと言った奴は…(笑)。

そうだ、WATCHが世界最大規模の時計と宝飾品の見本市であるバーゼル・フェアに出展したら面白いなあ…。


WATCH



佐伯泰英著「惜櫟荘だより」岩波書店刊を読了

著者初のエッセイ集、佐伯泰英著「惜櫟荘だより」というハードカバーの本を購入した…。勿論筆者は「居眠り磐音江戸双紙」「酔いどれ小籐次」そして「吉原裏同心」などなど時代小説の売れっ子作家である。本書を手にしたのはそれらの作品にどっぷりと浸かった読者の1人としてその著者に興味を覚えたことが1番の原因である。


ただし本書は小説ではない。岩波書店の創業者岩波茂雄が昭和16年(1941)に建てた熱海の別荘を、作家佐伯泰英が縁あって譲り受けた。別荘の名は惜櫟荘(せきれきそう)という。本書はこの歴史的な建物を完全修復するまでを描いたドキュメントなのだ。

1941年,岩波書店の創業者である岩波茂雄は静養を目的とし,熱海に別荘惜櫟荘を建てた。建築家、吉田五十八が手掛けたその近代数寄屋建築最高峰の家屋を、熱海に仕事場を構えていた佐伯が縁あって譲り受けることになった。
惜櫟荘は引き受け手を探していると聞き「もし開発業者の手に渡ったら二度と残らない」と危惧した佐伯は、別荘を含む土地を私財を投じて購入することになる。

さらに佐伯は建物を後世に残すべく現状保全だけでは満足せず、いったん解体して地盤を整備し耐震工事をした上で建築当時そっくりに復元するという壮大な計画を実行する。
傷みの激しい浴室の床など一部を除き「何もつけ足さず、何も削らない」というコンセプトで、プロジェクトは繊細にかつ大胆に進められた。そうした拘りを実現するため、復元には吉田五十八の教え子である建築家・板垣元彬や、かつて一度修復を手掛けたことがあるという水澤工務店などに依頼することになる。
しかし設計図もない中,手探りで解体・復元作業が進められ、やがて趣向に満ちた建築の創造性が明らかになる…。

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とはいえ特に建築の知識などない私だが、ふと興味を持った要因は建物が岩波書店の創業者の別荘だったということ。そしてげすのかんぐりと承知はしているものの、買取はもとより解体と完全修復と聞き、膨大な金が掛かるはず…。さすがに佐伯は印税で高額な収入を得たに違いないと思いつつ、それに値する建物とはどのようなものなのか…と興味を持った(笑)。
そして「惜櫟荘は文庫で建てられ文庫が守った建物」というコピーにも惹かれた…。

いまでこそ「居眠り磐音江戸双紙」「酔いどれ小籐次」「吉原裏同心」そして「夏目影二郎始末旅」などでベストセラーを続けている佐伯泰英だが、実は遅咲きの人であり57歳で時代小説に転身するまで売れない現代小説の書き手であり、その前は写真家だった。
本書には惜櫟荘とその出会いおよび建物を完全修復するまでの興味深いドキュメントが綴られているわけだが、カメラマン時代、スペインでの生活や当時出会った作家の堀田善衛、英文学者の永川玲二、詩人の田村隆一らのエピソードが合間にはさまれ、佐伯の人生の一端を覗くことができるのも興味深い。特に俳優で読書家としても知られた故児玉清とのエピソードは素敵だった。

さらに知る由もなかったが文庫書き下ろしという出版方法は大手出版社では歓迎されるものではなく佐伯自身、どこか文庫書き下ろしの時代小説という形態に引け目を感じていたという。筆者はあとがきに書いているが、この形態は十数年前までは存在しなかったという。そして文芸書籍が売れなくなった昨今、中堅の出版社が一発勝負の文庫書き下ろしを手がけ、筆者など(本人曰く)売れない作家がこの戦線で生き残りを図ったのが始まりであり「際物出版」だったという。

そのある意味筆者自身が後ろめたくも感じていた文庫書き下ろしだったが十数年書き続けてきた結果、百八十余冊の文庫と累計四千万部という大ベストセラー作家となり、これが惜櫟荘買い取りと修復の原費になった。まさしく「惜櫟荘は文庫で建てられ文庫が守った建物」だということになる。

結果、本書がきっかけとなり佐伯は2014年度の文化賞を日本建築学会から送られることになった。無論それは本書のテーマである惜櫟荘の修復保存とその刊行における建築文化への貢献に対してである。
ともあれ佐伯の小説の中で…例えば「酔いどれ小籐次」では “おりょう” が住み暮らす須崎村の「望外川荘」の描写は日本建築や茶室などに疎い私などにも目の前にその情景が浮かぶような気がするほど生々しい。きっと惜櫟荘の修復修繕の過程で得た知識が作品にも生きているのではないだろうか。

佐伯はいう。「先の希望も見つからず、日々不条理に身悶えし、不安を抱えながら生きている人々に、満員電車の中で読む佐伯ワールドは束の間の救いになればとの信念で書いている」と…。そして最も多く読まれている「居眠り磐音」の主人公・坂崎磐音にしても、親友を斬り、婚約者を失い、故郷を捨てて浪々の身となり様々な苦悩を背負っている…。

磐音は、生きるためとはいえ用心棒やウナギ割きなど何でもしながら、春風のように穏やかなやさしさを失わない人物だ…。日溜りでまどろむ猫のようなと形容される彼は、それでいて滅法強い。そしてさまざまな出来事に翻弄されながら六畳一間の金兵衛長屋で懸命に生き、周辺に住む人情あふれる人たちと接しながら成長していく。その姿に我々は共感を覚え、爽快さ痛快さを感じて読み続けるのだろう。
確かに佐伯の言うとおり、彼の小説にはまっている間は至福のときだ。世間の嫌なことをすべて忘れて佐伯ワールドにのめり込むことができる。

さて、建築のことはほとんど知識のない私だが、このエッセイを読み進むうちに何か大切なことを知り得ているという思いをしてきた。本書のテーマは惜櫟荘という実在する建築物ではあるが、飽きさせないのはさすがである。また時間を作り、ゆっくりと再読してみたいと思っている。





ウェアラブルカメラ HX-A100使用記〜準備編

新製品ではないし人によっては中途半端な製品に思えるかも知れないものの、犬の散歩用を考えてパナソニックのウェアラブルカメラ HX-A100を手に入れた。これまではオモチャ同然の製品を使っていたのでこれでも大幅な進歩なのだ(笑)。価格もまずまず手頃だったからこその選択だが、さて…使い物になるのだろうか。


ウェアラブルカメラというといまGoProなどが人気のようだ。ただし私はそもそもアウトドア派ではないし自転車やバイクに取り付けて…というのではなくあくまで愛犬との散歩時に使いたいと考えた…。したがってHX-A100なら付属のイヤーフックや別売のヘッドセットを使えば顔が向いているエリアの撮影ができるし筒型で小型、軽量、そして防水というのが気に入って買ってみた。使い勝手はこれから順次確認し、ご紹介できたらと考えているが、スペックはなかなかである。

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※パナソニック ウェアラブルカメラ HX-A100パッケージ


ちなみに HX-A100 にはブラックとオレンジのカラーバリエーションがある。ウェアブルカメラにカラーバリエーションというのも珍しいと思うが、私は目立たないブラックにした…。

まず特長は約30gの小型カメラと約117gのコンパクトな本体が80センチほどの長さのケーブルで繋がっているというセパレート型の製品だ。

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※ウェアラブルカメラ HX-A100は本体とカメラがケーブルで繋がっているセパレート型だ


操作部本体は腕に巻くといった使い方ができ、長時間装着しても負担にならない軽さである。また1920×1080/60pの高精細なフルハイビジョンムービーを撮影可能なこと、ウェアラブルカメラで発生しやすい傾き・ブレを自動で補正する機能を搭載している上に水深1.5m/30分であれば水中撮影も可能な防水仕様だ。
さらに1/4.1型 高感度MOSセンサーを搭載。開放絞り値F2.5の明るさを実現するレンズの採用で、暗いシーンでも、ノイズを低減したクリアな映像を撮影できるという。

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※iPhone 5sとのサイズ比較


その他、ハイビジョンクオリティでのスローモーション撮影、風雑音を抑制する「風音低減モード」搭載、最長撮影可能時間約140分の長時間バッテリー搭載と私が望んでいる機能以上のスペックを持っている。
そういえばセパレート型の本体に液晶部はないが、Wi-Fiをサポートしており、無料でダウンロードできるPanasonic Image Appを使えば iPhone などのスマホと接続し、iPhoneから本体のリモート操作が可能で映像の確認も手軽にできる。

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※Wi-FiでiPhoneと接続し無料アプリのPanasonic Image Appを使えばiPhoneから本体のリモート操作が可能となる


動画フォーマットはMP4を採用し、Panasonic Image App を使って、撮影映像をスマートフォンからすぐにSNSや動画共有サイトにアップロードも可能だ。そして記録メディアは本体側にmicroSDおよびmicroSDHCを装着する仕様だ。私は32GBのmicroSDHCを使うことにした。

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※記録メディア(microSDおよびmicroSDHC)は本体に収納する。防水仕様のカバーを開けるとカードスロットとmicro USBスロットがある


さてまずはHX-A100をフル充電し、HX-A100の電源を入れ、Wi-Fiボタンを押した後にiPhoneからWi-Fi接続を “A100-wearable” にすることで iPhone とHX-A100の接続が図られ、iPhoneにインストールした Panasonic Image App で各種の設定や撮影のリモート操作が可能になるが、最初だけはSSIDおよびパスワード入力が求められる。
問題なく接続ができれば起動した Panasonic Image App の画面にカメラ部からの映像が表示されるはずだ。勿論iPhoneを使わずHX-A100本体だけで撮影を行うこともできる。

問題の撮影だがカメラと本体は前記したように約80センチほどのケーブルで接続されており、取り外しなどはできない。したがってカメラ部をイヤーフックに装着して使うとすれば本体はシャツやジャケットの胸ポケットあたりまでしか届かず、例えば肩に掛けたバッグの中に入れるようなことは難しい。

定番の使い方としてはイヤーフックやヘッドセットにカメラを取り付けて使う場合、本体は付属のアームバンドケースに入れ、左の二の腕にしっかりとベルクロで巻き付けることになる。しかし私はといえば散歩用ベストの胸ポケットがちょうど良い位置なのでそこに本体を入れて使うことにした。

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※同梱のアームバンドケース


無論カメラ本体を手に持って撮影することもできるが、80センチほどのケーブル長を常に念頭に入れておく必要がある。またオプションで様々な場所に取り付けて活用できるアダプターも販売されているので数種手に入れることにした…。

早速定番ともいえる付属のイヤーフックでカメラ部を顔の横に取り付けてみることに…。普段眼鏡をかけているので少々心配だったものの特に問題はなく大きな違和感もなく装着ができた。
実際に装着すると重さは感じないが、丁度頬骨あたりにカメラが寄り添うので慣れないといささか鬱陶しい(笑)。そして鏡に映してみると思ったよりカメラが目立つ。特にイヤーフックだとキャップをかぶっても存在感がある。とはいえ別に盗撮しようと考えているわけではないので問題はないが…(笑)。

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※本体はベストの胸ポケットに収納し、カメラをイヤーフックで使った例


そもそもHX-A100は犬との散歩時に活用してみようと思ったわけだが、具体的な目的というか期待する効用は多々あるのだ。
散歩途中には大げさでなく思いもよらない出来事や風景に出会うことも多い。無論女房と一緒に出るときにはどちらかがデジカメを持参しているが、私1人で散歩に出るときは犬のリードを引きながらだと思うような写真など撮れないし撮影に気を取られていると危険である。

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※イヤーフックにカメラを取り付ける


さらに雨の日はデジカメを濡らしたくないので持参できない。どうしても撮影したいときにはiPhoneを取り出すものの思いついてからではシャッターチャンスなどとっくの昔に過ぎ去ってしまう。
その点HX-A100なら常時視線の方向にカメラを向けてありチャンスを逃さないで済むはずだ。そして両手を塞ぐこともないし防水仕様なので雨の日にも使える。

また単に動画や写真に残しておきたいという目的だけでなく、散歩時は後ろから肩にぶつかるようにして無理に通り過ぎる自転車があったりと油断ができないことも多い。したがってHX-A100 はある意味、”ドライブレコーダー” ならぬ “散歩レコーダー” として常用するのもイザというときに役に立ってくれると考えるからだ…。無論ハイビジョン画質の動画からならウェブに掲載する程度の写真は取り出せるだろうし、事実動画ではなく適宜写真(静止画)を撮ることも可能だ。
勿論 HX-A100の魅力は使い方次第とも思うので次回は実際に映像を撮っていきながら色々と気がついたことをご紹介したいと考えている。





ラテ飼育格闘日記(405)〜プリンちゃんのオトーサンの思い出

1ヶ月半、いや2ヶ月近くになるだろうか。片道30分ほど歩かなければならない馴染みだった公園に久しぶりに足を向けた。少ししのぎやすい日だったからか、ラテが往路はいそいそと歩いたからだ。そこでこれまた久しぶりに柴犬のぽん吉君とオカーサンにお会いしたが、別の飼い主さんから悲しい情報も教えて頂いた…。


それはコーギー犬の飼い主さんとして知り得ていたご主人が8月8日に亡くなられたというお話しだった。
実はご本人から癌だとお聞きしていたし、状況の概要は承知していた。思えば3ヶ月ほどお目にかかっていなかったはずだが、確か5月にお会いしたときには「流動食も喉に通らなくなりました」とおっしゃっていたものの矍鑠とした歩き方だったし外見はお元気そうに見えた。

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※我が娘は横になりながらもオカーサンの一挙一動を追っている


おかしなことにお互いがワンコ連れで出会い、最初は会釈だけ、そのうち当たり障りのない時候の挨拶程度のお話しをするという飼い主さんがほとんどで、お名前は勿論どこに住んでいるのか、お仕事はなにか…といったことは知らないままでいることが多い。
その飼い主さん(以後Aさん)とはラテが公園デビューした2007年初頭から知り合ったが、私には寡黙な方に思えた。愛犬はコーギー犬でビーチボールを鼻先に乗せ、上手にリフティングしながら独特の鳴き声と共に公園を駆けずり回っていた。

その声は公園に向かう大きな歩道橋あたりですでに聞こえ、「あっプーちゃんが来てるね」と分かったほど元気だった。ちなみにプーちゃんの本当の名は “プリン” ちゃんだった。ただしラテよりずっと先輩のワンコだったからか、ラテは吠えたりはしないもののプーちゃんには近づかなかった。したがってしばらくの間は顔を会わせてもAさんとは挨拶程度の接触でしかなかった。

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※出会った直後のコーギー犬「プリンちゃん」と飼い主のご主人。2007年3月撮影


時は流れ、そのプーちゃんは病気のために後ろ足が動かなくなった。私はワンコの車椅子というか、歩くための補助輪というのをはじめて見たが、飼い主さんの暖かく懸命な努力で後ろ足の代わりになる車をつけて公園を散歩する姿が目立つようになった。歩くのが不自由なので以前のようにボール遊びはできないし公園まではワゴンに乗り、飼い主さんが押して散歩をされていた。
そういえばそのワゴンを押している際に車にはねられるという事故にあった。プーちゃんには大きな問題はなかったが飼い主さんがしばらく入院されたと聞いた…。

ともかく車椅子がなければ歩けないワンコを献身的に世話する飼い主さんご夫婦の姿はオトーサンの目に焼き付いた。Aさんは時折、高倍率のズームレンズを付けたニコンの一眼レフカメラを持参してプーちゃんはもとより一緒に遊んでいるワンコたちの写真を撮っていた。そして2,3そのプリントしたものを見せて頂いたが、写真の出来は素晴らしく、その腕前はプロのように思えた。

なにがきっかけだったか、プーちゃんをワゴンに乗せて公園に来られるころから話をするようになった。どなたから聞かれたのだろうか、オトーサンがAppleのMacやiPhoneのユーザーであるだけでなくそのソフトウェア開発を仕事にしていることを知られたようだ。そしてAさんご自身もMacユーザーだということで「iPadっていいですか?」といった話題で10数分花が咲いたこともあった。しかしラテはプーちゃんが怖いのか、オトーサンがリードを緩めにしてもワゴンに近づくことはほとんどなかったしその飼い主さんに懐くこともなかった。

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※後ろからオトーサンがついてくるかを確認するラテ


ある日、いつものように公園に出向いたオトーサンたちはプーちゃんを連れていないAさんと出会った。プーちゃんは病気が進行しAさんご夫婦の看病もむなしくお二人の腕の中で亡くなったとのことだった。
「プーは亡くなりました」とつとめて明るくお話しされていたAさんだったが、そのとき不思議なことにラテはAさんの足元に近づき、顔を見上げながらその足元にうずくまった。初めてのことだった…。Aさんは「ラテ、お前…慰めてくれるのか? お利口だねえ」と頭を撫でてくれた。

Aさんの年齢をお聞きしたことがないので不明だが、オトーサンよりはずっと年上なはずだ。人生の後半をすべてプーちゃんにかけたようなご夫婦だったからさぞや気落ちしているだろうと僭越ながら心配していた。とはいえ、なかなか真似できないほどの手厚い看病を続けてきたことでもあり、Aさんは「気持ちの整理がつきました」ともおっしゃっていた。
そんなおり「実は…私は癌でしてねぇ」というお話しを聞いた。そして歳も歳だから手術や入院をせず通院だけで過ごそうと決めたのだとラテの頭を撫でながら告白した。続けて「手術でもすればこうして1人で歩き回れませんしね」とレンタルビデオ屋の袋を見せながら苦笑された。

プーちゃんの思い出が強すぎたので次のワンコを飼いたくてもなかなか思い切れないということを言われていたがある日、奥様が見るからに子犬のコーギー犬を連れて公園に来られたのを見て、ペットロスは少し和らいだのかとオトーサンも微笑んだ。
聞けば今度のワンコの名は「アラモード」ちゃんといい、「アーちゃん、アーちゃん」と呼んでいた。無論前のワンコの名が「プリン」であることを意識した命名だ(笑)。

そんな公園での立ち話しでしかお付き合いがなかったAさんだが、いつだったか駅前の商店街にあるカフェ内に入ったとき席についているAさんがいらした。
オトーサンも1人だったし、会釈をしたまま離れた席に座るのも水くさいと思い「同席させてもらってよろしいですか?」と声をおかけし一緒に珈琲を飲み、結局二人だけで小一時間もお話しした…。
そのとき初めてAさんの職業やら趣味などを知った。そして病気の仔細についても…。
前記したようにAさんは年齢的なこともあり手術はせず、通院で対処すると笑顔で話しをしてくださった。私も母が口内にできた癌を大学病院であれこれといじくり回されたあげく苦痛ばかりで死に至らせた経験から「その方がいいかも知れませんね」と申し上げた。

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※今日も散歩のフィニッシュは抱っこです!


そのときAさんは手にした袋からディアゴスティーニの帆船組み立てキットを取り出し「ぼけないように暇つぶしで組み立ててみようと思って…」と意欲も見せた。「ただし組み立て前に命が尽きるかもしれないけどねぇ」と苦笑いしながら…。

その後も数回、昔プーちゃんが駆けずり回っていた広い公園でレンタルビデオを返しに行くというAさんと会った。不思議にラテが大人しくAさんの足元にうずくまるのに目を細めながら「犬っていいよねぇ」としみじみ言われた言葉が強く記憶に残っている。
去り際に振り返りながら「こんどのMac Pro…買いですか?」と問われた姿も忘れられない…。

お互いの人生の途中でほんの少し触れ合っただけのご縁だったが、Aさんは良い意味で男臭いダンディズムを漂わせた印象深い方だった。心からご冥福をお祈りしたい…。
Aさんはきっと天国で最愛のプーちゃんとボール遊びをしているに違いない…。合掌



MacPeople誌が休刊!に徒然思うこと

MacPeople誌が休刊だというニュースはさすがに考えさせられた…。これでMac専門月刊誌はMac Fanだけとなってしまった。雑誌だけでなく活字離れの時代といわれて久しいが、売れている本もあるわけでやはり売れない理由をもっともっと精査する必要があるに違いない。


勿論、月刊誌を発行されてきた当事者たちにとっては死活問題だからして日々改善策を模索してきたに違いないし、当初開発者向けの雑誌にシフトする…といった情報があり、その後休刊というニュースが入ってきた。その混乱ぶりは出版の継続実現を含め、現場では様々な思惑と厳しい現実の狭間で苦悩があったであろうことが想像できる。

Mac雑誌とかパソコン雑誌というジャンルに限っていえば、思うように売れない理由はすでにアナログだから…デジタルだから…といった問題ではなくもっともっと根が深いに違いない。
とはいえ、それ見たことかと偉そうな物言いをするつもりもないし、起死回生の奇策があるわけでもないが、Macの黎明期からMACLIFE、MacJapanそしてMac Fan各誌の創刊に立ち会い、お世話になったライターの1人として他人事とは思えないのである。

1冊 800円程度の月刊誌がなぜ売れないのか。その背景・理由は世相の不安や低所得層が増えたという事実をも踏まえて様々な視点から再考する必要があるに違いない。というわけで以下常に考えてきた点について私なりに考察してみたいが、もしかしたら関係者の方々を不快にするであろう物言いもあるかも知れない。事情をご高察いただきご容赦願いたい。

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※MacPeople誌とMac Fan誌、共に2014年10月号表紙


まず簡単にいってしまえば読者も編者側にもまったく余裕がない時代になったことがあげられよう。例えば一昔前の私は一時期、Mac雑誌からパソコンには関係ない話題を書けと依頼され、音楽雑誌からは音楽に関係ない話題を書けとの依頼を受けて連載を続けたことがある(笑)。いまでは考えられないことだが、案の定次第に世知辛くなり、そうした企画は無駄と考えられるようになった…。

企画、コンテンツ、ライターそしてデザインや表紙などなど雑誌を構成する要素はいろいろとあるわけだが、1番重要なのは申し上げるまでもなく記事でありコンテンツだ。しかしユニークで面白く正確な情報を書ける人はそう多くはない。またMac雑誌という枠から外れた企画は前記したようにほとんど実現しないから、ある意味で周知の情報を切り口を変え、書き手を変えて提供することが多くなる。

第一肝心のApple製品情報のあれこれに関しても極一部の開発中の製品は別にして日々多くのメディアやユーザーによって詳細が白日の下にさらされており、そうそう物珍しい話など転がっていない時代となった。
「Mac雑誌はリアルタイムの記事より未来と過去の話題に重点を置いた方が良いのではないか…」と半分本気で思うほど本来貴重なはずの旬の話題・テーマは魅力的でないことが多くなった。

さらにライターや編集側は本来読者よりその分野や仕事について経験と知識など明らかに優れた技量を持っていることは当然だが、昨今は情報過多の時代といわれ、ほとんどの人がインターネットに接続すれば望む情報を即座に得られる時代だ。無論その情報が正確で的確なものであるかは別問題だが…。
その上にプロとアマチュアの間に昔ほど明確な線引きができない時代となり、全てではないもの専門家と素人の間がボーダーレスの時代だともいえる。したがって黎明期と違い読者が「この程度の内容なら金を払う必要がない」と考えてしまう傾向は否めない…。

そうしたあれこれを踏まえ今度はライター側の視点で言わせていただくと、昨今はコンピュータ雑誌に寄稿するメリットというか喜びが薄れてきたと感じる。
その理由のひとつは刻々と新しいニュースが入ってくる時代にひと月一度の発刊では旬の話題ほど出版した際に情報が早くも古びてしまう可能性があることだ。

さらに世相を反映しているといわれれば頷くしかないが、この十数年いわゆる原稿料というものがかなり安くなっている。私自身に提示される例をご紹介するなら20年ほど前と比較して現在の1ページあたりの原稿料は 1/3 近くになっている…。
生意気を申し上げるようで恐縮だが、これではユニークで面白い良質の記事を独占的に提供してもらうことは難しいのではないか。結局経費節減およびタイムリーな書き手が見つからなければ編集部自身で主要な記事を書くはめになる…。

あらためて問うてみるが…読者はMac雑誌になにを求めて購入するのだろうか。無論そのコンテンツであり情報の質の高さと他媒体からでは求められない斬新さとユニークな情報を欲しいからに違いない。しかし矛盾するようだが、基本的に記事の内容だけでは雑誌が売れないことはすでに現実だ。
結局これまでの慣習にとらわれないまったく新しい発想で雑誌作りを考えないと魅力のあるものはできないと思うし申し訳ないことに近年私自身も特別のケースを除いてMacPeopleやMac Fanを買っても読んでいない…。

ではどのような誌面だったら読みたい、買いたいと思うのかを無責任ながら考えてみた。
真っ先に頭に浮かんだことは…例えばの話だが「林信行氏責任編集、丸ごと1冊Mac Fan」とか「月極編集長、大谷和利氏、丸ごと1冊MacPeople」といった雑誌なら内容など確認せずに書店に出向いても買うと思う。いや、「松田純一、丸ごとムックでマック!」というのも勿論ありだ(笑)。しかしそのための雑誌作りには相応のコストがかかるはずだからして残念ながら現行の出版コンセプトでは実現は難しいに違いない。

なにを申し上げたいのかといえば、要はMacPeopleにしてもMac Fanにしてもブランド力が以前と違って薄れてきたと思うのだ。決して昔の方が良かったと単純に申し上げるつもりはないが、黎明期の雑誌作りはどの出版社も編集長を含めた編集部そのものがある種のブランドだったし、無論ライターたちも光っていた。作り手は読者にとって常に憧れの対象だった!

そもそも定期刊行物としての「雑誌」とは一定の編集者と読者を持つものであり、定めた編集方針の元で予定通りの記事が掲載されるのが普通だ。したがって理屈をいうなら読者はライターとか今月号のコンテンツを確認して月刊誌を買うというより、編集部の方針というかその出版コンセプトに信頼と共感を抱き、その技の妙を好むからこそ毎月雑誌を手に取るのである。

したがって本来…といっては語弊があるが、月刊誌の楽しみは手にしてから「今月はどんな記事があるのだろうか?」と期待しながらページを開くものであり、書店で目次を見て、あるいは表紙のタイトルを確認して「今月は買わな〜い」という判断をさせるようなメディアではなかったはずだ。だからこそ年間購読という制度も生きてきた。したがって暴論を吐くなら、私はよく雑誌の最後ページにある「次号予告ページ」など不要と思っているほどだ…。

というわけで簡単に結論が出せるはずもないが、雑誌が売れない理由としてすぐに誌面の刷新が問われるものの、私たちがMacの月刊誌に求め期待しているのは決してコンテンツとかある種のイノベーションだけではなく毎月書店で、あるいは定期購読で送られてくる1冊を手にするときに感じる眩しいような “ブランド力” なのではあるまいか。
是非MacPeopleには復活して欲しいし、Mac Fanにはさらなる飛躍を期待してこの稿を締めくくるとしよう…。

※林信行氏、大谷和利氏のお名前はジャーナリスト、ライターとして大御所でありつとに著名な方々なので好例として使わせていただきました。



Apple、著名人の写真に関する調査状況の報告を公開

Apple Japanは9月3日、米国報道発表資料抄訳として著名人の写真が流出した事件に関し「著名人の写真に関する調査状況の報告」と題したプレスリリースを公開した。


著名人の写真が盗まれた件に関してAppleは事件を知り大変憤慨し、顧客のプライバシーとセキュリティは自社にとって最も重要なものだとしてすぐに流出源を突き止めるべくAppleのエンジニア達を調査に当たらせたという。

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※2011年6月6日 WWDC基調講演でiCloud発表に関して建設中のデータセンターを公開するスティーブ・ジョブズ


40時間を超える調査の結果、インターネットで最近非常に多くなっている、ユーザ名、パスワード、セキュリティーのための質問を対象とした非常に的を絞った攻撃により、特定の著名人のアカウントが乗っ取られたことが明らかになったとしている。したがってAppleが調査したケースのどれもが、iCloudやFind my iPhoneを含むAppleのシステムに欠陥があったことから発生したものではないと釈明している。なおAppleは、引き続き本件に関わった犯罪者の特定に向け、捜査当局と協力を続けるという。

Apple Press Info





形状記憶素材により様々なシーンで使いやすい10cmのLightningケーブル発売

フォーカルポイント株式会社は9月3日、アップル純正コネクタを使用した、形状記憶で様々なシーンで使いやすい10cmのLightningケーブル「mophie Lightning 形状記憶ケーブル(0.1m)」を全国の家電量販店および雑貨店舗などを通じて発売すると発表。同社の運営するオンラインストアでも各2,800円(税抜き)で発売中。


【mophie Lightning 形状記憶ケーブル(0.1m) について】
mophie Lightning 形状記憶ケーブル(0.1m)は、アップル社が定める性能基準を満たしていることを保証する「Made for iPhone」「Made for iPad」「Made for iPod」を取得した、形状記憶の素材を採用して様々なシーンで使用できるLightningケーブル。ケーブルの長さは0.1m(10cm)と、通常のケーブルよりもかなり短めに設計されているため、かさばらずに出張や外出の際の持ち運びに最適。

mophie Lightning


[製品の主な特徴]
1)短めに設計された0.1mケーブル
  本製品は、0.1mの短めのケーブルを採用しているので、出張・旅行時などの外出時はもちろん、デスク周りでもケーブルがかさばらず様々なシーンで便利に使用できる。また、ケーブルが絡まることもない。

2)形状記憶のケーブルを採用
  ケーブル部分には、形状記憶の素材を採用している。モバイルバッテリーなどとiPhoneを接続する際にも、ケーブルを接続したまま重ねて持ちやすくなる。

3)純正Lightningコネクタを搭載
  アップル純正のLightningコネクタを製品に使用。そのため、iPhoneのソフトウェアアップデートにより使用できなくなる心配はない。

4)スタイルに合わせた3色展開
  本製品は、ビジネスシーンでも使用できるブラックに加えて、カラフルなブルーとピンクの3色のケーブルカラーから選択できる。

[製品仕様]
本体サイズ:約105(H)×16(W)×7(D)mm (ケーブル全長)
   重さ:約8g

定価はオープンプライスだが、オンライン直販価格:各2,800円(税抜)。

mophie Lightning 形状記憶ケーブル(0.1m) 製品ページ



Beats Studio ワイヤレス オーバーイヤーヘッドフォン 〜 実践編

初めてBeatsのヘッドフォンを手にした。オーバーイヤーヘッドフォンの studio wireless である。Bluetoothによるワイヤレス機能を持ったノイズキャンセリングの製品だが、今回は1週間程度実際に使ってみた印象をご報告してみたい。なお本製品は付属のオーディオケーブルを接続しても使えるが、個人的にはあくまでワイヤレス利用に拘りたい…。


まず最初にお断りしておきたいが、私の使い方としては studio wireless は音楽を聴く際には iPhone 5sとペアリングして活用するつもりだ。また前回にも記したようにデュアルモード ANC (アダプティブノイズキャンセリング) 機能が文字通り使えるものであるなら、読書や仕事などで集中したいときにANC 専用モードにして理想の静寂環境を期待したいと考えている。

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※とっておきの静寂を期待できるBeats Studio ワイヤレス オーバーイヤーヘッドフォン


我々は意識していなくても通常様々なノイズに囲まれている。当研究所のMacの前に座った場合を考えても、机上のハードディスク音、家族が見ているテレビ音声、エアコン室内機、換気扇の音といった生活音はもとより電車の通過音、交差点を行き来する自動車やバイクの音、学生やらの話し声、蝉の鳴き声などなど多様な騒音を耳にしていることになる。

そうした音の中には気にならない音と気になる音があるが、時には静寂の中にいたいと思うときがあるものだ。しかしそれは防音設備でもしなければ無理な相談だが、ノイズキャンセリング機能によりある意味手軽に静寂を手にすることができるのであれば安いものではないか…。問題はそのノイズキャンセリングの能力が期待できるものであるかどうかだ。

勿論iPhoneで音楽を楽しむ場合にも余計なノイズはない方が良い。ただし飛行機の中や新幹線といった乗り物の中で音楽を聴く際にはノイズキャンセリング機能は是非とも有効だが、日常ではそうしたヘッドフォンやイヤーフォンを装着しての外出は周りの音が聞こえない分、大変危険なので注意が必要だ。勿論自転車に乗りながらの利用は以ての外である。特に studio wireless は電源を入れればノイズキャンセリング機能がONとなり、ノイズキャンセリングをOFFにして使うことはできないのでその特性を十分に承知の上で活用しなければならない。

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※ studio wireless はヘッドセットの両端を折りたたむことができる


さて、電源を入れ “b” を2秒ほど押せばペアリングモードに入りiPhoneなどとの接続は何ら難しいことはない。一度ペアリングをすれば次からはヘッドフォンの電源を入れればペアリングは完了する。そして音楽を聴いているときは、ANC によってオーディオと外界のバランスが自動的に調整されるからユーザーはボリュームのみ調整すればよい。
また外部のノイズを遮断するためだけにヘッドホンを使用するときは、電源ボタンを押しながら “b” ボタンを押すことでANC 専用モードとなり、ノイズキャンセリングのレベルが自動的に上がり、一層の静寂を期待できるようになる…。

取り急ぎiPhone 5sとペアリングし、インストールしてあるミュージックライブラリのいくつかを studio wireless で聴いてみた…。
studio wireless はオーバーイヤータイプのヘッドフォンであること、そしてカップの材質なども効果的なのだろうが装着するだけでかなり外部の音は軽減される。そしてiPhone 5sのミュージックライブラリを流してみたが…悪くない(笑)。

確かに低音が強調され気味だと感じる曲もあったが、そもそもがロックやヒップホップ、エレクトロニック、R&B といった類の音楽向けとして人気があると聞いていたから室内楽やギターあるいはリュートといったジャンルには向かないのかと危惧していた。しかしあくまで個人的な感じ方ではあるが、クラシックからジャズあるいはリュートやハープシコードといった類の音楽にしても期待以上の音が出ている。

勿論背景としてノイズキャンセリング機能が働き、外部のノイズを極力消している効果もあり、一本のギターやそもそもが音が小さいリュートといった楽曲も堪能できることがわかった。それにどうしてもという場合には、例えばDenon Audioといった iOSアプリとそのアプリ内課金によるイコライザ機能を使えばよりユーザーのイメージしたサウンドを楽しめるだろう。

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※ iOS アプリの "Denon Audio" の課金オプションによるイコライザ利用例


結局、Hopkinson Smithのバロックリュート、木村大のアランフェス協奏曲、Glenn Gouldのバッハ、Guldaのバッハ、Buena Vista Social Clubのライヴ、Chuck BerryのJohnny B Goode、Django Reinhardtのギター、Jacques Loussier のPlays Bach、Paco De Luciaのフラメンコギター、ラッツ & スターのランナウェイ、Michael JacksonのBeat It、Eric ClaptonのLayla、ヴィヴァルディ:調和の霊感、川井郁子のヴァイオリン、ニューヨーク・ジャズ・トリオのモダン・ジャズ名曲100選などなどをランダムに聴いてみた。これまでノイズキャンセリングのヘッドフォンはどうしても音質が犠牲になるといわれてきたがそのサウンドは上々だったし音に艶もある。

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※ロックからライヴ、室内楽、ジャズそしてクラシックなどなど様々な音楽を聴いてみたが studio wireless の音質は予想以上だった


なお音楽を聴くのではなく外部のノイズを遮断するためのANC 専用モードも試してみた。それには繰り返すが電源ボタンを押しながら “b” ボタンを押せばよい。これで音楽を聴くのではなく、ヘッドフォンのノイズキャンセリング機能のみが働き静寂が得られるわけだがフッ…と静かになるのが分かる。
勿論まったく無音になるわけではないが studio wireless をそのまま耳から外してみればその能力がどれほどのものなのかが理解できる。その静寂感を文字で伝えるのは難しいが、目の前のキーボードを打つ音がほとんど聞こえない…。上出来だと思う。

ということで、Beatsの studio wireless ヘッドフォン…私にとって嬉しいことに期待以上の製品だった!



佐伯泰英氏の時代小説「吉原裏同心」の魅力

佐伯泰英氏による人気時代小説である「吉原裏同心」を全21巻と読本1巻すべてを読破した。作者の小説は「居眠り磐音江戸双紙」および「酔いどれ小籐次」以来3作目を楽しんだわけだ。本作「吉原裏同心」は「居眠り磐音江戸双紙」「酔いどれ小籐次」と比べると奥の深さはあまり感じられないもののプロットの妙が実に魅力的なのだ。


居眠り磐音江戸双紙」で佐伯泰英ワールドにはまってしまった私は続いて「酔いどれ小籐次」を、そしてその勢いで「吉原裏同心」全21巻を嬉々として読み終えてしまった。
時間つぶし…というと語弊があるがこれまで池波正太郎や藤沢周平らの時代小説を楽しんできた読者として同じような…いやできるならもっと刺激のある時代小説を読みたいと考えていたとき、NHKで放映していた「居眠り磐音江戸双紙」のTVドラマを知り、それから逆に小説にはまってしまった…。

続けて同じ作者だから面白いかも知れないと「酔いどれ小籐次」に手を出したがこれまた見事に身動きできないほどどっぷりと浸かってしまったが何度もくり返し読んではいるものの作者はより多様な作品もかかえているようで、おいそれと新作が登場しないのが残念なところだ。
そういえばやっと酔いどれ小籐次の新作「神隠し」が発刊された!

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※新酔いどれ小籐次の第1巻「神隠し」文春文庫刊


「居眠り磐音江戸双紙」「酔いどれ小籐次」の新作が多々望めないのであればつなぎとしてまたまた別の作品を読んでみようかと考えていたところ、これまたNHKで「吉原裏同心」が放映されたことを知り、その文庫本を全部買ってみた(笑)。

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※佐伯泰英氏の時代小説「吉原裏同心」文庫本全巻


「吉原裏同心」はその名の通り、舞台は吉原というのだからまずは興味を持ったが、実は「居眠り磐音江戸双紙」「酔いどれ小籐次」にも吉原のシーンはけっこう登場し大門をくぐってすぐ右手にある吉原会所の主である四郎兵衛なども登場するのでこれら3つの小説を読んでいるとどこか平行世界を覗いているようで面白い。

馬鹿な想像だが、例えば坂崎磐音と「吉原裏同心」の主人公、神守幹次郎が吉原のどこかですれ違っていたりする場面を描いたら楽しいなあと思ってしまう(笑)。なぜなら共に田沼時代が終焉を迎える時代を描いているからでもあるが…。
それはともかく「吉原裏同心」は幼なじみの2人、すなわち神守幹次郎と年上の汀女が手を取り合って故郷を捨てて逃げ、吉原にたどり着く。そして会所の四郎兵衛に剣の腕と人柄を見込まれ、女房の汀女と共に吉原の手足および目と耳の役割を依頼され、幹次郎は用心棒として働くことになるというストーリー。

吉原を舞台にした小説あるいは映画やドラマは数々あるわけだが、この「吉原裏同心」はそのプロットの妙が実に興味深い。幼なじみで三歳年上の汀女の婚姻が理不尽なものであることを知って駆け落ちし、妻仇討(めがたきうち)の追っ手を避けながら、十年の歳月を流浪の旅に費やしたふたりだったが、江戸吉原の四郎兵衛会所の主・七代目四郎兵衛と出会い吉原を夫婦安住の地とすべく遊郭の裏同心として働くことになる…。

見所は当然のこととはいえ薩摩示現流およびその弱点を補うべく身につけた眼志流居合の使い手、神守幹次郎の剣さばきだ。そして神守幹次郎と汀女の堅い絆、そして独特の文化を持つ吉原および四郎兵衛会所の面々との信頼関係が読む者を強く惹きつけて放さない。
恋女房が年上でもあるからだろう、幹次郎を「幹さま」と呼び、幹次郎が汀女を「姉さま」と呼ぶその心情が読む者に伝わってくるようで微笑ましくもあり羨ましくもある(笑)。

そんな折り、2014年6月よりNHK総合テレビの木曜時代劇枠にてテレビドラマ化されたことを知りこちらも楽しみにしている。個人的には神守幹次郎役の小出恵介や汀女役の貫地谷しほりは原作のイメージを壊さないし楽しめるが、最も気に入っているのは近藤正臣演じる四郎兵衛か…。
昨今ではとんとお目にかかれないであろう粋でいなせなその存在はストーリーに欠かせない。また生まれも育ちも吉原だという四郎兵衛会所の男衆である仙右衛門を演じる山内圭哉も不思議な存在感を出して好演している。そういえば先日亡くなった林隆三の最後の出演となった医師・柴田相庵役も渋くて素敵である。

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※愛用の大刀(居合い練習用模造刀)


ただしTVドラマの中で個人的に原作と大きくイメージが違ったのが江戸時代吉原三千人と言われる遊女の頂点に立つという薄墨太夫演じる野々すみ花の花魁姿だ…。まあ好みの問題かも知れないが(笑)、文字通り吉原三千人と言われる遊女の頂点に立つ絶世の美女というには少々違和感があるのだが…。
ともあれこの「吉原裏同心」も続く限り座右の書となるに違いない。



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Author:appletechlab

主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。マネキン造形研究中。日本シャーロック・ホームズクラブ会員。日本リュート協会会員。ゆうMUG会員