ブログの解析でApple Inc.からのおかしなアクセスを発見?!

ウェブサイトやブログの運営をされている方であれば少なからず不正アクセスや様々な攻撃を受けた経験があるに違いない。最近でも米国ソニーピクチャーズがハッキングを受けてデータやコンテンツが流出したというニュースにも接した。ソニーがどれほど強固なネット環境を構築していたのか、あるいはしていなかったかについては不明だが、世界有数の企業に対してハッキングが起こる時代に一個人のサイトやブログが安泰であるはずもない...。


Macテクノロジー研究所のウェブサイトが2013年6月にハッキングされ閉鎖に追い込まれた経緯は「サイト攻撃を受け情報発信をブログに変更する顛末記」を参照願いたいが、この種の無益な戦いは怒りの矛先を向ける相手が見えないだけに実に空虚な気持ちにさせられる。
ともあれ大晦日に締めくくりの意味を含めあまり愉快な話ではないものの、最近当該ブログのアクセス解析で分かった妖しい訪問者のお話しをさせていただこう...。

ブログの運営にとってアクセス解析は重要な情報である。それがどれほど正しく現状に即しているデータ結果なのかは検証のしようもないが、ある種の傾向を示している点は間違いないだろうと考え運営の参考にしている…。とはいえ日々そのアクセス解析に目を光らせているわけではないが、これまでにも特にアクセス数が多いときにトラブルが起こる確率が高いので注視している。

先日も気がついたら午前中のアクセス数が丸一日のアクセス数に匹敵する値を示していた。これは何かあるかも...とブログの解析機能にあるホストの追跡を確認してみた。これは文字通りブログにアクセスした訪問者のニックネーム/ホスト名とアクセス数などを示してくれるもので、例えば大学名や一般企業名あるいはgoogleクローラーとかネット接続業者等々がリストアップされるわけだ。無論すべての訪問者が明確に表示されるわけではなく "不明" となっているものも多い。

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※ホストの追跡を確認すると上位5番目までが同類のIPアドレスによるかなり多いアクセスがあった。具体的なアクセス数は隠してあるがパーセンテージを見ていただければこの時点でかなり多くのアクセスだったことはご承知いただけるだろう


その日の訪問者リストを確認してみて瞬時に妖しいと感じた。なぜなら類似のIPアドレス5種によるアクセス数がその時間帯でトップに列んでいたからだ。普段ならトップはGoogleクローラーあたりなのだが、これは変だ...。
よりそのアクセス頻度を確認してみると午前3時、8時、10時といった時間帯に3秒おきにこれまた2,3秒間隔という大変短い時間アクセスを数百回連続で繰り返していることがわかった。

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※訪問者はご覧の通り3秒おきに2秒あるいは3秒という短いアクセスを連続に行っている(リストは極一部)


どこの誰がアクセスしているのか…確認の手順としてそのIPアドレスの当事者を確認することが先決だ。お詳しい方には今更ではあるがIPアドレスから逆引きしてホスト名を確認することができるし、要するにWhoisの情報を見ればアクセス先の名前や接続業者、サーバーの所在場所などがわかる仕組みになっている。

いくつかのツールで当該IPアドレス5種を確認してみたが驚いたことに Apple Inc. USと表示されたのだ(笑)。一瞬何事かと思ったが、もしAppleが何らかの目的を持って我がブログを訪れたとするなら前記したアクセスは不自然だ。

Appleに限らず、ブログやサイトの確認のために2,3秒間隔数百回もまるでネットワークの負荷を増やすだけのようなアクセスは迷惑だ。これは明らかに内容を確認するといった目的にはそぐわず、まるでブログのセキュリティホールを探しつつ総当たり攻撃手法によるパスワードを解析し盗もうとしているように思える...。それとも別途何か意味があるのだろうか?

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※IP逆引きでWhois情報を閲覧してみたら...何とApple Inc.と出た!しかし一部はApple Computer Inc.と古い社名もあるしWhoisを偽装しているように思えるが? なお一応訪問者のIPアドレスなどは消してある


問題はWhoisの情報だって偽装可能なことだ。そう考えて本物のApple Inc.のWhoisを確認してみると内容は先のものとはまったく違う。Appleも多くのデビジョンがあるのだろうが IPアドレスも IPロケーションも、そして Whoisの表記のありかたも違う。
反面、当該IPはインターネット創生期に保有したApple所有のClassA IPアドレスだという情報もあって何が本当なのか疑心暗鬼になってしまう。そもそも私に判断する技量が不足しているのでなにが本当なのか分からない...。

少なくとも当ブログにとって歓迎すべきアクセスではないと考えた。もしAppleでなければ最悪ログインパスワードを盗むためにアクセスを繰り返しているに違いないと考えたが、当事者としてできることは限られている。
まず念のためだがパスワードを変更した。情報処理推進機構のウェブページの情報によれば英数ならびに英文字大小を組み合わせたパスワードを一般的な総当たり攻撃手法で解読しようとすると6桁で約5日、8桁で約50年、10桁だと約20万年という計算になるという…。2桁増やすだけでガードは桁違いに強固になることがわかる。

無論これは最大解読時間であって現実にはもっと早く解読出来てしまう可能性もあるし、アルゴリズムの進化はもとより昨今のコンピュータは益々処理スピードを増しているので解析に必要な時間も短縮されるはずだから単純に安心は出来ない。しかしパスワードをどのようにすべきかの指針にはなるだろう。

この場でパスワードの詳しい話しをするつもりはないが、安全を期すなら8桁では不足。10桁以上の英数および大文字小文字を混ぜて使い、システムが可能なら記号も混ぜるべきだ。そしてポピュラーな名詞や誕生日、電話番号などは避け、例えば "KOHSHIN" とする場合に "K0hSH1N" のように "O" を "0" に "I" を "1"に置き換えると尚よいはずだ。
だとすればこの手法と共に定期的にパスワードを変えていけば、別途IDとの照合もあるしよほどの事がない限りパスワードを解読されることはないと思うが、安心は禁物だからしてログインの履歴など普段からの注意も必要になる。

話しを戻すが、Apple Inc.であるかどうかは断定できないまま、その5個のIPアドレスを拒否IPとして設定しブロックした。ただFC2ブログではワイルドカードが使えないのですべてのIPを完全にブロックすることはできないが...。
もし本当にAppleからのアクセスだったら「Apple Inc.からのアクセスをブロックした」珍しいApple関連ブログになるかもしれない(笑)。まあ正月休みに可能な限り詳しく調べて見たいと思っている。

今のところFC2側から脆弱状態になったとか2段階ログインへの移行案内などはないので今回の問題がそのまま大きなトラブルになることはないだろうと考えているが、数度のサイト攻撃を受けて閉鎖や大幅改変を余儀なくされた経験者としては正直心安らかではない...。

最後にこの種のことは決して私のブログだけに起きていることではないはずだ。サイトやブログを運営している方々には釈迦に説法だと思うが、完全に安全な方策はないとしてもできる限り対策は怠らないようにしたいものだ。そして年末年始をよい機会にして、今一度自身のパスワードについて再考してみたらいかがだろうか。
ともあれよい新年をお迎えいただき、来年も当該ブログをよろしくお引き立ていただければ幸いである。

【追加情報】
結局、後になって分かったことだが、この 17.0.0.0 ネットワークブロックはAppleのWebクローラー、Applebot のようだ。Applebot は、Siri や Spotlight 検索候補などの製品で使用されているとのこと。こうした情報が公開されたのは2015年3月のことだったから、当時はテスト運用でもしていたのだろうか...。




メーカー公表値3800ルーメンのLEDライトTrustFire TR-3T6/GREEXM-Lとは?

愛犬との散歩に携帯する目的で数年使い込んだハンディライトが接触不良となったので新しく買い直すことにした。その際により明るいものをと探した結果かなり大型だがTrustFireのTR-3T6/GREEXM-L というLED3灯仕様の製品を選んでみた。専用電池でメーカー公表値の3800ルーメンの真偽はともかくメチャ明るいことは事実だ…。


冬至は過ぎたとはいえ夕方の散歩は帰り道には照明なしだと歩けなくなるほど暗い。無論街灯がある場所を選んで歩くようにしているが場所によっては街灯がないか、あるいは少なくてかなり暗く視力も弱っている私には手持ち照明は不可欠なのだ。ただし光量が多い製品は当然のことだがバッテリーも大型、本体も大型となるわけで兼ね合いが難しいが、今般小型の製品の他にこのTrustFireのTR-3T6/GREEXM-LというLED3灯仕様の製品を買ってみた。

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※TrustFireのTR-3T6/GREEXM-L(ダンボール箱)と専用バッテリーおよび充電器


夕刻から夜間にかけての愛犬との散歩はやはり明るい日中とは違って気を遣う点が多い。その第一は進路方向の路面の確認、すなわち危ないものやバッチイものは落ちていないか等を確認しながら歩くことだ。またウンチをした場合にも場所によっては照明なくしては綺麗に処置できない。そしてなによりも照明を点けて歩くことは周りの人たちや自転車あるいは車に対してこちらの存在をはっきり示すことにもなり安全対策上、防犯上でも必要だと考えている。

しかし余談ながら行き交う犬と飼い主を見ると真っ暗だというのに明かりも点さず歩いているケースを多々見るが、あれでは愛犬がウンチをしたとしても処置もできないのではないかと他人事ながら心配になってくる。そんなわけで春が過ぎる頃までは散歩に照明は欠かせないのだが、その選択はなかなかに難しい…。
さて今回手に入れたライトは以前のものと比べるとかなり大きくて重いが明るさは抜群とのことなので届くのを楽しみにしていた。

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※ヘッド部位にはLEDチップが3個装備(上)。ボディチューブをフルに繋ぐと全長約280mmになる(下)


特長としてはLEDチップを3個ヘッドに備えていること、そしてバッテリーを装填するボディチューブを脱着することでバッテリー2本から4本での使用が可能となっていることだ。そのバッテリーも専用バッテリーともいえるTrustFire 18650 3000mAhだけでなく14500、単三(ニッケル水素充電式/エネループも可)、CR123Aと4種類の電池を使えその組み合わせによってボディチューブの長さも長短と可変できるわけだ。

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※ボディチューブは脱着でき、使用するバッテリーと本数に関係して短くもできる


ちなみに最後尾のチューブも付け、単3電池(充電式)を4本入れた際のボディの長さは約280mmとなり、重量が約475gだった。また最後尾のチューブを外し専用のTF18650 3000mAhバッテリーを2本にした場合の長さは約215mmで重さは約429gだった。

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※TF18650 3000mAhバッテリーと単3形電池とのサイズ比較


確かに長い間持ち続けるには決して軽くないがAmazonの評価の中に「…作りもしっかりしているため破壊力があり、暴漢が襲ってきたときの武器としての使用も可能」とあったとおり護身用のアイテムになるかも知れない存在感がある。

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※バッテリー入れの蓋部分が電源スイッチ。光量の変化やフラッシュさせることも可能


さて肝心の明るさに関してだが、一般電球の60W形はLED電球だと約810ルーメンに匹敵するらしい。だとすればTrustFireのTR-3T6/GREEXM-L のメーカー公表値であるTF18650 3000mAhバッテリーを3個備えた場合のメーカー公表値3800ルーメンは60W形電球の3.6倍もの明るさということになる…。
ただし実際にはそれほどではなく最大でも公表値の5割程度ではないかと感じるが、それでも夜間に使うと驚くほどの明るさだ。勿論前記したようにTF18650 3000mAhバッテリーとニッケル水素充電式とでは連続使用可能時間も違ってくるし単3充電式だと連続使用40分程度で光量が急速に落ちてくるのがわかる。

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※単3形リチウム充電池を4本使って深夜路面を照らした例。中央がより明るい


まずは単3電池(ニッケル水素充電式)を4本入れて早速夕方愛犬との散歩で実際に確認してみたが、これまでのライトと比較するとやはり雲泥の差の明るさと言ってよい。ただし一番明るい設定でも全体的に均一な照らし方というより中央が特に明るい。というかフル充電したバッテリーを入れ最初にスイッチを付けるとき、慣れないこともあり異様に明るく感じるし、事実すれ違う人が何事かと思うのだろうか、避けて通るほどだ(笑)。勿論ボディチューブ端末部位のスイッチで光量を落とすことやフラッシュさせることも可能だ。

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※夜間街灯の明かりが届かない場所(上)をTrustFire TR-3T6/GREEXM-Lで照らした例(下)。写真より実際の方が明るく感じる


また別途専用のバッテリーであるTF18650 3000mAhバッテリーを3本にして使ったが、これは前記した単3乾電池4本の場合とはスイッチを初めて入れた際の光量のレベルはそんなに違わないように思えるが連続使用時間が長い。このTF18650 3000mAhバッテリーで使う際にバッテリーは2本にして最後尾のボディチューブを外すと前記のように短くして使える。無論その際には使用時間も短くなるわけだ。

繰り返すが使い方としては暗くなった散歩の帰り道に使うわけで、通常30分とか40分しっかりと照らしてくれれば問題ない。問題があるとすればやはりその筐体のサイズと重さだろう。とはいえ散歩の往路は肩から斜めがけのバッグに入れておき復路で暗くなった際に取り出して使うことを考えるとそうそう苦にはならない…。確かに雨のときには傘を差してこのライトを保持するのは苦慮する点もあるだろうが、別途小型の製品との併用も含めて安心安全のためだと割り切りいろいろと持ち方やその為の工夫を考えてみようと思う。

また長時間連続使用すると本体がかなり熱くなるという。それは手袋が必要になるほどだというが、私がこれを愛用するのは秋も深まった頃から春先までのいわゆる日が短い時期の話しだ。当然そうした時期は気温も低いし手袋もしているのでまずは問題ないだろう。
後の心配は耐久性だが、ボディそのものは前記したように護身用になるほど丈夫な作りのようだし金属製なのでメカ的に壊れなければ長い間愛用できるものと思う。

そういえばこれまたAmazonの評価に書かれていたことだが、バッテリー共々粗悪な偽物も出回っているらしい。まずは正規製品を手に入れることに注視すべきだが、本物でもパッケージはダンボール製だし取説も入っていない。したがって私のようにAmazonで購入したとなれば購入直後の不良は返品やらが可能だとしても使用中の故障などに対しては対処できないものと考えていた方がよいかも知れない。まあこれだけの製品が本体のみで3,000円代で購入できるのだから良しとしよう…。
今回本体と共に専用バッテリー2本組およびバッテリーチャージャーを手に入れたが、製品確認後にそのTrustFire 18650 3000mAhバッテリーをさらに2本追加注文した次第。新しい発見などがあったらまたご報告したいと思う。






ラテ飼育格闘日記(421)

犬は頭が良いと言われる。ワンコが人間たちの言語や感情を程度問題としても理解し、反応していることは疑いもない事実だと確信しているが、なかなか事は断片的で「これだ!」というシーンに出会うチャンスは少ない。しかし先日些細なことながら久しぶりにオトーサンはあらためてラテとコミュニケーションが取れていることを確信し、親バカとは承知の上だが、我が娘の知能の高さを再認識することになった…。


それは女房と共にラテを朝の散歩に連れだそうと準備をしていた最中だった。いつも決まり切ったことだとしても散歩に出かけるには相応の準備が必要だ。
散歩用のバッグに必要なアイテム、特にラテ用の飲み水を入れたペットボトル、ラテの糞を始末する袋、そして多少のオヤツなどの他にオトーサンは恒例になったウェアブルカメラを身につけ、左足の膝にはサポーターをする。さらにこの時期としてネックウォーマーを被り両手の指が出る手袋をし、ダウンジャケットを着てキャップを被る…といった一連の準備をしていた。

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※我が娘は何を考えているのだろうか...


すべての準備ができたらラテにハーネスを着せてリードを付けるわけだが、ラテは暖房がついた女房の部屋で腹ばいになって我々の進捗状況を見ている。
オトーサンは忘れ物がないようにとバッグと共に手袋を玄関の定位置に置いてペットボトルに新しい水を入れていた。そんなとき「ラテ、オトーサンの手袋で遊んではダメ!」という女房の声がした。

そういえばいつもと言うわけではないものの興が乗るとこの手袋は女房の靴下やスリッパと同様にラテにとって最適のオモチャとなっている。なにしろ食卓のテーブル下にラテが陣取っているとき、女房にかまってもらいたいのだろうがスリッパを奪ったり、時には履いている靴下を脱がせて興味を引こうとするのだ(笑)。

いやはやスリッパは比較的簡単に奪い取れるのは分かるが靴下は短いものだとはいえ足に履いているものだ。それを皮膚に傷を付けたり噛まないよう前歯を使い絶妙なコントロールで少しずつ引っ張り、脱がせて振り回す…。そしてそれを取り戻そうとする女房との間で遊びのバトルが繰り返される…のがラテの楽しみのひとつなのだ。

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※オトーサンとお話し中です!


さて、待っていて焦れたのか、そこにオトーサンの手袋があるのを見て取ったラテは飛びつき振り回し、それを抱えて腹ばいになって噛み…両前足で押さえながら引っ張っている。
すべてを承知しているオトーサンはラテの前に陣取り「ラテ、返して!」と手を出す。ラテはそれを待っていたわけでマズルにシワを寄せて歯を少しむき出しながら「ウウ~」と唸る。「嫌だ!」という意思表示だ。

オトーサンがより手を手袋に近づけるとラテは「ガウッ」と攻撃の姿勢を見せるが勿論それは遊びだからして本当にオトーサンの手に噛みつくつもりではない。それは十分知っているが、ラテの歯はオトーサンのアカギレだらけの手に当たっただけでも血が出る時期だし、ここはラテに花を持たせなければならない(笑)。無理に取らなくても秘策があるのだ。

オトーサンはラテが低く唸っているその頭を軽く叩きながら立ち上がりキッチンに戻り散歩に持参する牛肉を乾したオヤツを小さくちぎって容器に入れはじめた。必ずラテが来るということを知りつつ…。さすがに手袋よりオヤツの方が魅力的なのだ(笑)。
ラテはオトーサンが手袋を取り戻すためにもう少し遊んでくれるかと思ったのかも知れないが、オヤツの準備をはじめたのであればそのおこぼれを欲しいと作戦を変更しオトーサンの様子を覗きに来た。

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※散歩から戻り頭を拭いてやると実に気持ちが良いという表情をする


オトーサンはラテが足元にいることを知りながら知らない振りをしてオヤツを小さく切っていた。しびれを切らしたラテはオトーサンの脹ら脛の上あたりをマズルで「ツン!」と突き「ねえねえ、オトーサン、オヤツ頂戴」と意思表示を始めた。
普段ならここでラテにひとつふたつの小さな肉片を与え、それに注視しているときに手袋を奪い返す。しかし遊び心というか行き掛かり上というか、オトーサンはラテが膝を突いたとき「ダメ!手袋持ってきたらオヤツ上げるよ」と言い張ったのである。

勿論ラテが女房の部屋に戻り置きっ放しの手袋をわざわざ持ってくるとは考えもしなかった。巷では新聞を取ってくるワンコも見聞きするが、ラテにそうした訓練をしたことはないからただの言葉の遊びである。しかし驚いたことにその時ラテはオトーサンの裾を離れスタスタと女房のいる部屋、手袋のある所に戻っていっただけでなくその手袋をしっかりと咥えて再びキッチンに来て…なんとオトーサンの足元に置いたのだ!

なんだか当のオトーサン自身がウソっぽいと思うほどその行動は自然だった。オトーサンの言葉がそのまま人間同士のように理解されたとは思っていないが、その状況下において「どうしたらオヤツを貰えるのか」をラテなりに判断した結果なのだろう。
ラテがオトーサンの足元に唾液に濡れた手袋をポイッと落としたとき、オトーサンは正直驚いたと共に感動していつもより大きめの干し肉をあげてしまった…(笑)。



撮影した写真が語るCanon PowerShot SX50HSの凄さと面白さ

今年の4月に手に入れた高倍率ズーム搭載のキヤノン PowerShot SX50HSは当初考えていた以上の活躍をしている。本カメラは「脅威の高倍率ズーム搭載 Canon PowerShot SX50HS ファーストインプレッション」でご紹介通り愛犬との散歩に使う文字通りの “お散歩カメラ” として位置づけていたが実に楽しめるカメラである…。その後をご報告したい。


散歩時に持ち出すカメラとしては些かサイズが大きいとも思ったが、その光学50倍で1200ミリ相当、さらに100倍すなわち2400ミリ相当の撮影まで可能(デジタルズームを使えば4800ミリ相当まで可能)という驚異のズームを搭載している魅力に期待して購入した。

そもそもが愛犬との散歩でカメラを使うのは私の役目ではなく女房の役割になっている…。それはリードを引いている私本人が撮影に夢中になってはトラブルが起きかねないと考えたからだ。問題は、だからこそデジタルカメラなどに興味のない女房が使いこなせるものでなければならない(笑)。

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※お散歩カメラとして我が家で定着したCanon PowerShot SX50HS


勿論最新鋭の機種でもあるPowerShot SX50HSには撮影をサポートする様々な機能が搭載されているが、重要なのはオート撮影に設定し電源を入れ、ズーミングとフレーミング、そしてピントを合わせて手ブレしないようシャッターを切ることだ。その最低限必要な手順を女房に教え失敗を重ねつつ半年以上が過ぎたが、完全とはいいがたいもののまずまず使いこなしている…。

本体が大型であるのも逆にホールドがしっかりできているようだ。
このカメラを持ってから、その撮影範囲が広がった…。勿論一番の目的は愛犬を含む我々ファミリーの記録だが、これまで出来なかったことのひとつ、野鳥を撮影することに興味を持った。しかしこれまで野鳥や鳥の名を覚える努力も機会もなかったからともかくスズメやカラスなどを含めて練習の意味で鳥だと見れば手当たり次第なんでも追いかけることになった。

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※ガビチョウ(画眉鳥)スズメ目チメドリ科に分類されるという


野鳥の撮影に限らないが、高倍率ズームを使う難しさの第一はフレーミングである。PowerShot SX50HSにはそのサポートのための機能もあるが、それにしても数十メートル…あるいはもっと先に見える…何とか目視できる野鳥にカメラを向け、ファインダー(液晶)に捉えるのがなかなかに難しい。捉えられればピンとを合わせつつとにかく迷わず沢山シャッターを押すしかない。鳥はじっとしていてくれずシャッターチャンスなどを狙っていてはすぐにフレームから逃げてしまう。
何だか頼りない撮影だが、三脚にカメラを備えてチャンスを待ち続けるといったことはできないからすべて手持ち撮影だしまずは目視で野鳥を探すことから始めなければならない。

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※ヒヨドリ。スズメ目ヒヨドリ科ヒヨドリ属に分類される鳥だそうだが、木々や電柱のケーブルなどでよく見かけるので比較的撮りやすい


そしてPowerShot SX50HSはその高倍率でFULL HDの動画も撮れるので、静止画で追うのが難しいときには動画撮影ボタンを押す。フレーミングが出来ていればシャッターを押すよりその姿を捉える確率は増すことになる。
とはいっても確実性を追って近づけば野鳥は飛び去ってしまうしこちらの都合の良いポーズを取ってくれるはずもないから素人としては偶然のチャンスをいかに活かすかがポイントになってくるわけだ。

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※アオゲラ(緑啄木鳥)は、鳥綱キツツキ目キツツキ科アオゲラ属に分類される。どこか鳥類が恐竜から進化したという話しを思い出すようなどう猛な面構えだった


また野鳥といっても人前に姿を現す鳥と雑林の中に溶け込んで「声はすれども姿は見せず」といった鳥も多い。結局最初に撮ったのは木々のてっぺんの枝や電柱の上などに姿を現す「ヒヨドリ」と地面に群れて姿を見せる「ムクドリ」だった。

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※コゲラ。これまたキツツキ目キツツキ科に分類されるという。その名の通り小ぶりな鳥だった


いや、「ヒヨドリ」だとか「ムクドリ」といったところでその姿と名前がすぐに結び付くはずもない。何とか確認できる写真を見ながらウェブで検索しようとするが数々の野鳥図鑑サイトにしてもまったく名前を知らない鳥を探し出すのはなかなかに難しい。結局Twitterで「この鳥なんでしょう?」とツィートの上でフォロワーさんに教えていただくということから始まった。

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※クチボソカラス。馴染みの深い鳥ではあるが普段あまり観察することがないのであらためて見るとなかなか精悍でバランスのよい肢体をしている


ということでこれまでPowerShot SX50HSで撮った野鳥は「ヒヨドリ」と「ムクドリ」の他に「鴨」「ガビチョウ」「シジュウガラ」「オナガ」「カラス」「アオゲラ」「スズメ」「コゲラ」「ジョウビタキ」「ハクセキレイ」などだが、あれほど鳴き声に釣られて追っかけたウグイスはいまだにゲットできていない…。事実ウグイスを捉えるのは難しいらしい。

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※ハクセキレイの雌のようだが、地表に降りて意外に物怖じしないので撮りやすかった


そういえばPowerShot SX50HSで撮った生き物は野鳥だけではない。やはり気に入ったカメラを手にしているとこれまで見えていなかったものが見えるようになるものらしい。結果遠方に見える富士山や雄大な夕焼けはもとより蝶やトンポといった昆虫にも眼が向くし真面に撮ったことのない月面まで撮影することができた。こうなればすでに望遠鏡の世界でありPowerShot SX50HSの威力をあらためて見せつけられた。

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※上からモンシロチョウ、ツバグロヒョウモンそしてナツアカネ


ともあれ今回載せた野鳥写真のほとんどは女房が撮ったものだ。カメラだとか写真といったものにほとんど興味のない人間がPowerShot SX50HSを手にし試行錯誤を続けているうちに次第に新しい視点を持つようになり、それがまたカメラを向ける楽しさに気がつくという面白いサイクルを経験しつつある。
PowerShot SX50HSは超マクロ側から超望遠までを自在にこなしてくれるから、昆虫や草花からそれこそ満月に至るまでを撮ってみたくなるのだ。

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※これは私が撮った一枚。初めてこれだけズーミングした月を撮ったので感動


ただひとつ欠点というか注意すべきは開放F値:F3.4(W)-F6.5(T)というそのレンズのスペックだ。レンズが些か暗いために明るい場所では抜群の解像度を見せてくれるものの夕方になると手撮りしていることでもあり、手ブレ補正を頼りにしてもブレが目立つようになる。そしてピント自体が合わなくなってくる…。
まあ、PowerShot SX50HSはプロフェッショナルが使うカメラではないし時に色彩の深みに欠けると思われる場合もあるが、キヤノンというカメラを知り尽くしたメーカーの手になるコストパフォーマンスが高いオールマイティーなデジタルカメラであり、写真を楽しむためには最適の製品ではないだろうか。なお現在は後継機種でよりズーム倍率の高いPowerShot SX60HSがリリースされPowerShot SX50 HSの実売価格も下がっているので決め時かも知れない…。





バード電子、PFU社のSnapLite専用のランプシェードLSシリーズ(4色)発売

iPhoneをスキャナーとするSnapLiteはスキャンしない時は白色と黄色2種類のLEDを採用したデスクライトとしても活用できるスタンド。LSシリーズはSnapLiteのライト機能をより充実させるためのオプション品。


LITE SHADE

<製品の特長>
・SnapLiteにただ乗せるだけでお好みの照明色に
・光源が目に入る位置で使用しても眩しさを目に優しいレベルに軽減
・濁りのないハンドメイド仕上のアクリル素材を採用

"iPhoneを高性能スキャナにする照明器具” としてお馴染みのPFU社製SnapLite。照明器具としてだけ見ても、白色と黄色の二種類のLEDを採用していたり、iPhoneから明るさ調整を行えたり、USBポートの搭載によりiPhoneを充電できたりなど、デスクライトとして(また間接照明器具としても)優れた製品。

となればSnapLiteを “照明器具”としてより自分好みの存在に育てたいと考えるユーザーにお勧めするのが、この「LITE SHADE(ライトシェード)」シリーズ。
いわゆるランプシェードだが、SnapLiteの光源部に乗せるだけの簡単設置。加えて四色を用意したので、SnapLiteの光源部にポンと乗せるだけで、好みの照明色で使うことが出来る。また光源部を覆う設計になっているため、光源が直接目に入ることによる眩しさを軽減することができる。

素材には、透明感に優れたアクリル板を採用。このアクリル板をSnapLiteの曲面に合わせて丁寧にハンドメイドで成形しました。そのため、プラスチックの射出成形のような濁りが生ぜず、光をきれいに通すことができる。
4色の色味は下記のとおり。いずれも手作りの少量生産。

△ホワイト SnapLiteの光源色をそのまま再現する乳白色
△グリーン アメリカ映画やドラマによく登場するバンカーライトの緑色
△ブルー  間接照明としても美しいコバルトブルーの色味
△オレンジ 電球光を組み合わせた暖かみのあるオレンジは冬期におすすめ

価格は単色がひとつ3,000 円、4色のセットで10,000 円(税別)。

LITE SHADE 4色セット



愛用する気にさせるパナソニック、ウェアラブルカメラ HX-A500の画質考察

パナソニック、ウェアラブルカメラ HX-A500を使い始めて早くも2ヶ月が過ぎた。相変わらずこのウェアラブルカメラは愛犬との散歩時にヘッドマウントに取り付けて毎日朝夕ともに撮影を続けている。その一連の撮影の中で日々感じることはその画質の素晴らしさである。あらためてその美しい画質に関してのご紹介をしてみたい。


申し上げるまでもなくパナソニック、ウェアラブルカメラ HX-A500はハイビジョンの4倍もの画素数による撮影をサポートした製品でありその画質の良さが売りである。ただし旅行先で使うわけでもなく毎日愛犬との散歩時に一種のドライブレコーダー兼防犯カメラのつもりで一時間から一時間半を撮影していることでもあり HX-A500の最高画質である3840×2160/30pではなく、より長時間撮れる1920×1080/60p で撮っている。したがって4Kによる撮影が高画質なのは当然として、ここでは日常活用している1920×1080/60p による画質についての考察である。

さてHX-A500による撮影は前記したとおりカメラ部をヘッドマウントに取り付けているため散歩途中とはいえ両手が空くこと、そして撮影に気を取られて注意が散漫になる危険性がないのが大きな利点と考えている。したがって散歩途中のほとんどは何かを撮影しようと考えてカメラを向ける行為はしない。

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※パナソニック、ウェアラブルカメラ HX-A500。カメラはヘッドマウントに装着


一番重要な散歩途中の安全を確保するため私の視線は進行方向の地面は勿論、左右の確認や後ろから来る自転車などの確認などのために頻繁にカメラを振ることになるためそれらのシーンは後から見ると酔ってしまいそうだしその多くは記録として残しておこうとする対象ではないのだ。
その日の散歩で特に見るべき出来事がなく無事に過ごせたなら「パナソニック、ウェアラブルカメラ HX-A500で困ったこと」でも記したようにデータ容量が大きいために後々まで残すデータはごく限られた日の動画の他、後は動画からキャプチャした静止画を写真として記録しその日の動画は消去することにしている…。

とはいってもふと前方を見ると見事な夕焼けだったりすればいま見ているシーンをそのまま封じ込めたいという気持ちで十数秒足を止め、カメラの向く方向をなるべく固定して撮影を意識することもある。無論ヘッドマウントにあるカメラと実際の視野との差は歴然としているからそれが意図したような映像であったかはまた別の問題だ。しかしその広角の映像は自身の視線が向いたエリアを時に思いがけないほど魅力的に切り取ることがある。

したがって散歩から戻って動画を確認するのも楽しみになっている。なおこれからいくつかご紹介する静止画は動画の画面から任意にキャプチャしたものであり正確に1920×1080のサイズではないものがほとんどたが、画質や色味など一切後からレタッチしていない。

さてまずご覧いただきたいのは橋の左右に張り巡らせた網状の防護柵を撮ったものだ。勿論くどいようだが橋を通るときカメラがブレないようにと特に注意を払って撮ったものではない。ヘッドマウントに着けたカメラを意識することなく愛犬の存在に注意を払いながらたまたまその防護柵が写っていたというケースである。

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ひと目ご覧いただければお分かりの通り、金属製の網状の部分が実にシャープに写っていることがわかる。 HX-A500はピントを合わすとかズーム機能があるわけではないからして対象物との距離感もまったく意識していない。この文字通り抜けるような青空との対比で白く塗られた防護柵は独特の広角表現ながらも実に美しい。

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※一見モノクロームの写真のようだが、左上に写っている信号機と日の出前の僅かに明るくなっていくグラデーションがカラーだと気づかせてくれる1枚。三日月に気がつき振り仰いだときの映像。独特のワイド感とシャープなシルエットは何の変哲もないシーンを魅力的に見せてくれる。【クリックで拡大】


朝日の当たる風景からすでに日が落ちて手元の照明がないと歩きにくい夕闇の中に至るまでをHX-A500は撮影し続けているわけだが、日々そんなに珍しい場所を歩き回るわけでもない。しかし映像が美しいから撮ってみようという気にもなる…。
以下下手な解説は不要だと思うが、簡単なコメントを含めてHX-A500で撮った映像をご紹介するが、HX-A500の魅力をお伝えできれば幸いである。


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※手前の橋の欄干から遠景にある富士山までピントが合っている。青い空もブロックノイズが目立たず美しい。【クリックで拡大】


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※自動販売機が映っていたが、明るければ文字やデザインなどもしっかり読める。したがって気になった看板や掲示板なども数秒立ち止まって視線を向けておくと後で確認が可能だ。【クリックで拡大】



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※自撮りが流行っているそうでそのための棒状の製品まで登場している。これは自撮りではないが両手が空くことを活用すれば、自分でカメラの撮影やらをやっているその行程が記録できるのだから面白い。【クリックで拡大】


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※夕闇が迫る頃のシーンだが、明るさやスピードそして距離、あるいはHX-A500の動かし方などに依存するもすれ違う車のナンバーが読めるからドライブレコーダーならぬ散歩レコーダーとして十分な性能だ。ナンバーは一部消してある。【クリックで拡大】


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※雨の日の夕刻のシーン。HX-A500は防水仕様であり繰り返すが両手が空くので雨の日にも活用できるのが気に入っている。勿論雨の日には雨の日にしか見られないシーンもあるわけで路面のマンホールのデザインまでもがきちんと確認できる。【クリックで拡大】


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※本命の用途だが、散歩途中の愛犬も一般的カメラのようにフレーミングやピントを気にせず、しっかりと撮れる。【クリックで拡大】


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※これは夜22時頃、近所の交差点のシーンだ。ご覧のように雨降りの日だったが日中の明るい時のようにはいかないが個人的にはこれだけ撮れていれば十分と考えている。【クリックで拡大】


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※紅葉が進んだ大木を見上げただけだが、液晶モニターを確認しつつ撮ったわけでもない。後で動画を早回しして見ると当人にとっても意外なシーンがあったりと楽しみである。【クリックで拡大】


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※この独特の広角が時に面白い空気感を伝えてくれることがあって素晴らしい。【クリックで拡大】


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※路面の草木や花なども後でその名を調べて見ようと思わせるシャープさで撮れている。動かない草花は勿論、目の前を飛び交う蝶や落葉といったシーンもあらためてカメラを構えるといった準備も不要なのでいわゆるシャッターチャンスに強い(動画だから当然だが)。【クリックで拡大】


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※HX-A500は動く物を追いかけたくなる。【クリックで拡大】


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※日が落ちてからの撮影だが、ショーウィンドウのような明るい場所では当然ながらよく撮れている。HX-A500によるウインドウ・ショッピングも楽しいかも...。【クリックで拡大】


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※夕暮れのグラデーションがなかなか綺麗に出ているし鉄塔や高圧線もシャープに映っている。一般的なデジカメを向けるのとは違った意外性があって面白い。【クリックで拡大】


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※まだ夜明け前の団地群。まるで不夜城のようだが街灯だけでこれだけ撮れているのは心強い。【クリックで拡大】






ホームコンピュータの元祖「Altair 8800」物語(6)

2011年に「ホームコンピュータの元祖 Altair 8800 物語」と題して5話を続けたが、今般新しい資料も含めてその続きを一篇付け加えたいと思う。5話目ではMITS社がパーテック(Pertec)社に身売りしたものの2年も経たないうちに消滅の憂き目を見たまでをご紹介した…。


なぜ今更40年も前になるコンピュータに思いを馳せるのか…。それはApple II が登場する2年ほど前、それまでコンピュータといえば大企業や大学などで広い一室を占有していたしミニコンと呼ばれた小型のものでも導入することは生易しいことではなかった時代にそのコンピュータを個人が所有し占有することに目覚めさせたのがAltair8800だったからだ。

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※Altair8800 (当研究所所有のAltair8800 Clone)


1975年1月号のポピュラーエレクトロニクス誌の表紙を飾ったAltair8800は組み立てキットが $397、組立済みの完成品で $498 という、CPUの価格だけで$360ほどもする時代に破格の安さと後にS-100バスと呼ばれるバスを有していた拡張性を買われ最初の2週間ほどで4,000台を超えるオーダーを記録した。そして繰り返しになるが、そのポピュラーエレクトロニクス誌の記事を見てポール・アレンは友人のビル・ゲイツと共にAltair8800用にBASICを移植する過程でマイクロソフト社を起業することになる…。

ともかくMITS社は市場における予想外の反応に答えられる体制が整っておらず、大幅に納期が遅れただけでなく完成品が動かないケースがあったりユーザーが組み立てたキットのサポートなどが十分に対応できずに市場の牽引力を失っていく。そして1977年5月にPertec社に身売りすることになった…。
なぜPertec社だったのかについてだが、それまでMITS社ではAltair8800を本格駆動させる周辺機器としてPertec社のターミナルやフロッピーディスク装置などをAltairブランドで扱ったからだ。

そうした理由とは別にMITS社社長のエド・ロバーツにとって魅力的な条件をPertec社が出したことが決め手となった。実はMITS社としてもPertec社への売却を決めるまでいくつかの半導体メーカーと交渉していたがPertec社はロバーツに会社の株式保有だけでなく研究所開発施設を提供し自由に使って良いという条件提示をした。ロバーツにとってそこで新製品を開発し新しいチャンスを夢見たかったし、できることならMITS社に自身の存在をつなぎ止めておきたいと考えた。一方ロバーツは会社経営という頂上から降りたかったのだ…。

問題はPertec社にとってMITS社買収は得なビジネスだったのだろうか。Pertec社側からMITS社買収を見れば、これまでにない安価なコンピュータと自社の周辺機器との組み合わせによりコスト的に大変魅力のあるコンピュータシステムが組めるという思惑があったのだろう。
Pertec社の傘下にMITS社が入ったのは前記したように1977年5月だというが「ホームコンピュータの元祖 Altair 8800 物語(5)」でも書いたようにPertec社のAltairコンピュータに対する期待はホビーストへ向けられたものではなかった。事実Pertec Computer CorporationのMicrosystems DivisionとなったMITSだが、Altairの販売戦略はそれまでとは大きく違った。

ちなみにAltairにもいくつかのラインナップがあった。1975年に出荷されたモデルAltair8800を初期型とするとAltair8800a(中間型)、Altair8800b(後期型)が存在し、さらにフロントパネルから入力用のスイッチなどが省かれ電源を入れるだけで接続したフロッピーディスクからCP/M等を起動できるTURN-Keyモデルが存在した。またCPUにi8080ではなくモトローラのMC6800を採用したAltair680もリリースしたがそのTURN-Keyモデルもあった。

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※カラー28ページからなるAltair総合カタログ。そこではAltair8800bなどをメインフレームと称している


実は今般新しい資料として28ページにもなるカラー刷りの Altair カタログとMITS社がユーザー向けに会報誌として1975年から1978年初頭に至るまで配布していた「Computer Notes」のほぼ全容を手に入れた。特に「Computer Notes」は全米各地のホビーストクラブの紹介はもとより、ビル・ゲイツやポール・アレンを始めとして当時の名だたる人たちが記事を書いていることもあって、当時の米国マイコン界の状況を知る第一級の資料であることは間違いない。

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※「Computer Notes」1976年4月号表紙部分 Volume One Issue One【クリックで拡大】


ビル・ゲイツが「The Status of BASIC」といったBASICの開発状況を解説する記事などは当時の期待の高さを感じさせてくれるに十分だ…。
なお先般「ソフトウェアのコピー問題に注意を喚起した最初のプログラマはビル・ゲイツだった」も「Computer Notes」を参照する形でご紹介したものだ。

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※「Computer Notes」1975年4月号(上)にはテッド・ネルソンやレス・ソロモンの姿が。また別のページにはソフトウェアコンテストの発表を行うポール・アレンの姿が載っている(下)。【クリックで拡大】


さてカタログだが、正確な発行時期を知るデータはないもののどうやらPertec社の傘下に入ってからのものに違いない。なぜならそこにあるイメージ写真はすでにホビー用ではなく明らかにスモールビジネスを指向したものであることだ。
TURN-Keyモデルとフロッピーディスクドライブ、そしてラインプリンターがあり、その中央にはCRTターミナルまでが専用のデスク上に納まっているからだ。そして何よりもAltairコンピュータはメインフレームというカテゴリーに分類されている…。もともとAltair8800はホビーコンピュータとかミニコンピュータとは呼ばれていたがメインフレームという呼び方はやはりホビーストというかまったくの個人利用を想定したシステムではないと考えるべきだろう。

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※Altairカタログ最初のページにはメインフレームとしてのフルセットを思わせる写真が見開きで載っている【クリックで拡大】


とはいえAltairシリーズを実用的に活用しようと思えば当然ながら本体だけではどうしようもない。テレタイプやCRTターミナルはもとよりフロッピーディスクドライブ程度の周辺機器および増設メモリは不可欠と考えなければならない。だとすればすでにそのシステムは気軽にホビースト用などとは言ってはいられない…。それに時代はハードウエアの探求を楽しむということよりBASICやCP/Mを走らせて何らかの実用的な用途に活かすことを考える人たちが多くなっていく。

そしてこのカタログには初期型Altair8800は載っていない。さすがにPertec社としてAltair8800bがあれば良しと考えたのだろう。とはいえAltair680b は扱っている所を見るとAltair8800の故障率やサポートに手がかかる事を避けたのかも知れない。
繰り返すが本カタログではAltairシリーズはビジネスマシン扱いだ。周辺機器としてAltair Mini SystemやAltair Floppy Diskがあり、CRT ターミナルが2機種とプリンターが2機種、そしてグラフィック・プリンターが1機種載っている。

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※Altairカタログよりターミナル紹介ページ(上)とプリンタ紹介ページ(下)【クリックで拡大】


さらにPlug in Optionとして増設RAMボード、PROM メモリボード、シリアルインターフェースボード、パラレルインターフェースボード、オーディオカセットインターフェースボード、TTLシリアルインターフェースなどをはじめアナログ/デジタルコンバータなどのS-100バスボードとして掲載されているが、全てが供給されていたかは不明だ。

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※各種増設ボード類のページ(部分)【クリックで拡大】


そういえば ALTAIR SOFTWARE のページがあるが、これらがMITSの純正品ソフトウェアとして供給されたものなのだろう...Altair BASICとして4K, 8K, Extended BASICおよびDiskバージョンの他Altair680b 用のBASIC、Altair Timesharing BAISC、Altair Disk Operating System、Altair 680 Assembly Language Development System、PROM Bootstrap Loadersが、また内容が不明だがPackage II というものもある。

すべてのハードウェアあるいはソフトウェアがきちんと供給され、問題なく稼働したのかどうかはわからない。またこのカタログを見て面白いと思った点がひとつある。それは28ページにもなるカラー写真とデータで構成されているカタログのどこにも “Pertic” の名がないことだ。あくまで MITS とか Altair ブランドとしてアピールしているのが逆に何らかの意図を感じる。

ところでAltairを “Mainframe” と呼び始めたのは前記したように当初Pertec社の傘下に入ってからだと考えていたが、MITS社がユーザー向けに配布していた「Computer Notes」によれば1976年7月号にAltair8800bの広告中 “The Aitair 8800b is here today, and it may very well be the mainframe of the 70 s.” とある。しかしそのニュアンスはAltair8800bが70年代のメインフレームに匹敵する…といった意味合いとしてだろう。とはいえ市場の拡大や変化に伴いMITS社もホビー向けだけでなくビジネス用途も意識し始めた頃なのかも知れない。

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※「Computer Notes」1976年7月号に載ったAltair8800bの広告【クリックで拡大】


「Computer Notes」をはじめ多くの資料すべての一字一句に目を通すことはできないので話しは限定的になるが、これらを精査することで当時の市場がいかにAltairに期待していたか、あるいはMITS社がどのような販売戦略をもっていたかの片鱗を知ることができる。あのホームブリュー・コンピュータクラブにしても事実上Altair8800の存在がクラブ設立のきっかけとなったのだから…。
そしてもっと具体的なこと、例えばMITS社のロゴがいつ頃変わったのか…などについても「Computer Notes」を精査することで推察ができるに違いない。

さて、結局Pertic社のMITSデビジョンは成功しなかった。その原因は単純ではないのだろうが一言でいえば中途半端な製品群だったということにあったと思われる。
個人やホビーストたちならAltair8800がそうであったように安価なことが第一の魅力だ。そして動作させるにもに活用するにしても基本的な責任はユーザー自身の問題となる。しかしMITSのメインフレームとなれば話しは違ってくる。

安価であることは歓迎としてもビジネス利用となればまずメーカーのサポートやメンテナンスといったサービスは不可欠だし故障も度々では話しにならない。無論ハードウエアだけの問題ではなく周辺機器やソフトウェア類の供給体制もきちんとしていなければ実用とならない。
それにもともとホビーストや個人向けにと開発されたAltairシリーズはいわゆる本格的なメインフレームというべきミニコンと、台頭してきたApple II といったパーソナルコンピュータの狭間で急速に影が薄くなったものと思われる。そればかりではなかった…。Altair8800に触発され、互換機のIMSAI 8080やプロセッサ・テクノロジー社のSolなど強力なライバルたちも登場し始めた。

事実売却後、Pertic社側はほとんどのMITS社幹部を遠ざけ、MITS社をあたかも既成産業の中の大企業のように運営し始めたこともあり、市場はもとよりユーザーも離れていく。前記のカタログを見ればそれは察することができるだろう。結局Pertic社は買収後約1年間Altairを生産し続けたものの2年も経たないうちにMITS社は消滅する。

ともあれパーソナルコンヒュータの歴史においてMITS社とAltair…特にAltair8800の重要性は声を大にしても評価し過ぎることはない。MITS社は個人用のコンピュータ・キットを開発しただけでなく新しい産業を生み出したのだ。マイクロコンピュータがほとんど実用的でなかった時に始めて年商数十億ドルの産業を開発しただけでなく、それ以上のことをした…。
最初の大衆価格のコンピュータを発売しただけでなくコンピュータの展示会、コンピュータの小売り、会報誌の発行、ユーザー会開催、キャラバン・セミナーの実施、ソフトウェアコンテストの開催そして様々なハードウェアとソフトウェア製品の先駆者でありその後の業界のあり方を示し、後進へのレールをひくことにもなったのである。

【主な参考資料】
・マグロウヒル社刊「パソコン革命の英雄たち~ハッカーズ25年の功績~」



ラテ飼育格闘日記(420)

さて…どうでもよいこじつけだが、今回のラテ日記は420回目だ。それが2014年の20日(土曜日)に載ることに気がついて思わず「なるほど…」と自分で声を上げた(笑)。ところで朝晩の散歩はかなり気温が低くなり、オトーサンは完全防備で出かけるにしてもラテは夏冬兼用の一張羅(毛皮)なのでちょっと心配なのだが、お陰様で元気一杯だ。


散歩に関して最近ひとつだけ変化があった。それはリードを首輪に付けるのではなく新しいハーネスを購入しそれに付けるようにしたことだ。勿論ハーネスの利点というか効用はリードを引く際に首関節にすべての力がかかることを避けることができるわけだ。
ラテは機嫌良く歩いている際にはリードが外れているのではないかと心配になるほどオトーサンの歩調に合わせて歩く。したがってリードへの力がほとんどかからないが一度「アタシここから動かないわ」といった感じで座り込んだりすると体重が重いこともあって始末が悪くなる。

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※ラテはお陰様で元気です!


そんなときはリードを強く引くと当然その向きによっては喉を圧迫することになり「ゲッ…」とやりながらも抵抗するのだから困ってしまう。
そうしたことが重なると少々心配なのでハーネスを使おうとしたが、ラテが太ったこともありこれまでのものはキツイ感じなので新しい…それもなるべく圧迫感がなさそうなものをと選んで新調した。

新しいハーネスはこれまでのものとデザインがかなり違う製品で、比較の問題だがラテも嫌いながら少しは納得しているように思う。ただしラテに対する保護は優しくなったがオトーサンたちのリードさばきが慣れないこともあっていささか難しくなった。
どういうことかといえば、首輪にリードを付ける場合と新しいハーネスの位置がかなり違うのだ。新しいハーネスは背中の位置にリードを繋ぐリングがある。そのリードを付けるリングの位置には別途介護の時などにも役立つと思われる取っ手…すなわち上に持ち上げるハンドルが付いているのだ。

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※新しいハーネスはリードを着ける位置が背中になるので少々勝手が違う


リードの取付位置の問題に関してはあまり考えずにハーネスを選んだが、リードの根元が首であるのと背中とは感触はもとより散歩中のリードさばきにも大いに影響することがわかった…。
長い間の習慣でラテとオトーサンの距離感はほぼ定まっている。ラテがオトーサンの左側にいても右側にいても真っ直ぐに歩く際のオトーサンとの離具合だけでなく前後の距離感もお互いが不都合のないようにと経験で培った位置が決まっている。

前記したように何も刺激がなくオトーサンとアイコンタクトしながら歩くラテはリードを前後に引くこともなく実に上手な距離感を保っている。そうしたときオトーサンも多少緩めにリードを保持しているがまるでリードが繋がっていないように思えるほどである。
しかしそうした場合ばかりではなく猫が前を横切ったり、関心のあるワンコが向こうから歩いてくるのを発見したりといった場合は前に出ようとするケースがあるし、人と近くですれ違う場合はもとよりだが何か落ちている物を咥えようとした時にはオトーサンもリードを引いて阻止しなければならない。

しかしこの新しいハーネスはこれまで約8年間で習慣付けられたリードの位置より約15センチほど後ろにある…。したがって拾い食いを阻止させようと以前の要領でリードを引いてもラテの首は地面から離れにくいのだ。引くのではなく意識して上に持ち上げないと目的を達することはできない場合が出てくる。

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※オトーサン!ハーネスはともかく、早くレインコート脱がしてくれませんか...とラテ(笑)


それだけでなく例えばラテが前方に飛びかかろうとしたとき、オトーサンがリード引いて阻止する際にも大げさにいうならこれまでに培ってきたタイミングで引くとリードが付いている位置が以前より後ろにあるため、すでに15センチから20センチ程度ラテが前に出ている計算になるので危ない…。
まあ、現実にはそうした切迫したタイミングにならないように事前にリードを張っておくなどしておくがオトーサンたちも慣れなければならないことがわかった。

ともかく夏場では考えられないほどラテは歩きたがる。それはオトーサンにとって負担が増すことになるが色々な場所に行けばそれなりに出会いのチャンスも増えるという理屈で、事実ここのところ初対面の子供たちとの接触が増えているのは嬉しい…。
登校や下校の途中でラテに声をかけてくれるのはほとんど小学生の女子たちだ。「わっ可愛い!」とか「撫でてもいいですか?」と近寄ってくれる女子たちにラテは大喜びだし最高の笑顔で答える。すでに数回出会った子供もいてラテは幸せそうだ。

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※初対面の小学生女子2人に撫でられて喜ぶラテ


出会いといえば散歩の途中で行き交うのは子供より大人の方が多い。先日など前方から歩いて来たお婆さんがすれ違い様に歩みを止めてラテに笑顔を向けた。ラテは大人、それも年寄りには吠えることが多いのでリードを引いたときお婆さんは「まあまあ、よく肥えたワンコだねぇ…」といいながら立ち去った。
オトーサンがいま最も気にしていることでもあり、ムッとしたのはラテではなくオトーサンであった(笑)。



iPhoneを モニターとして利用できる次世代のワイヤレス魚群探知機発売

フォーカルポイント株式会社は12月19日、リトアニアFriday Lab社と総代理店契約を締結し、iPhoneやスマートフォンの高精細なディスプレイをモニターとして利用できる全く新しい次世代のワイヤレス魚群探知機「Deeper ワイヤレススマート魚群探知機」を全国の家電量販店および専門店などを通じて発売すると発表。同社の運営するオンラインストアでも32,800円(税抜)で予約受付を開始した。


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【Deeper ワイヤレススマート魚群探知機 について】
Deeper ワイヤレススマート魚群探知機(ディーパー ワイヤレススマート魚群探知機 以下、本製品)はiPhoneやスマートフォンの高精細なカラーディスプレイを魚群探知機のモニターとして利用できる、全く新しいコンセプトを持った次世代の魚群探知機。iPhoneやスマートフォンとの接続はワイヤレスで接続するので、ケーブル不要で使用できる。

[製品の主な特徴]
1.全く新しいポータブル魚群探知機
  重さはわずか100グラム、直径もわずか65mmの小型軽量のボディを採用。iPhoneやスマートフォンの高精細なディスプレイを、魚群探知機に必要不可欠な魚影を移すためのモニターとして利用することで、ポケットやタックルボックスに収まるコンパクトなデザインに仕上げることができた。

2.魚影や底質を素早く描写
  本製品に搭載された最新技術により、水中の魚影やストラクチャー、底質の様子をiPhoneやスマートフォンに鮮明に映し出す。また、ストラクチャーや底質と分けて魚影を映し出せるので、従来の魚群探知機で採用されている不鮮明なソナー画像から苦労して魚影を読み解く必要がない。

3.2つの周波数で広範囲にサーチ
  本製品は、ワイドビームの90kHz(55°)とナロービームの290kHz(15°)の2つの異なる周波数に対応している。ワイドビームでは、ポイントのストラクチャーや底質、ベイトフィッシュや魚影の存在などを広範囲にサーチするのに役立つ。ナロービームでは、より高精細なデータを得ることができる。2つの周波数を切り替えることで状況に応じた適切なサーチを行うことが可能。

4.様々な機能を搭載した完全無料の専用アプリ
  専用アプリ「Deeper」は、魚影を映し出すだけでなく、ソナーの感度調整や周波数の選択、水温の表示や水深の表示、魚影アラームの設定などを行うことができる。また、本体を省エネ設定のスリープモードに変更したり、スリープモードからの復帰を行うことも可能。マップ機能を使えば、iPhoneやスマートフォンのGPS機能から現在の位置情報を測定し、ポイントとして記録する。ボートフィッシングなどの場合には、次回以降も同じ場所で釣行を行う際に便利。

5.本体のワイヤレスアップデートに対応
  本製品は、専用アプリ「Deeper」経由で常に最新版にアップデートすることが可能。ほとんどの魚群探知機ではファームウェアのアップデートはメーカー対応やメンテナンス扱いとなるが、Deeperではユーザーがアプリから簡単な操作を行うだけで常に最新のファームウェアにアップデートできる。

6.TwitterやFacebookにデータを共有
  iPhoneやスマートフォンと連携できるDeeperなら、即座にFacebookやTwitterにデータを共有できる。大物を釣り上げたり、熱くなる魚影を見つけたら仲間と手軽に写真や場所を共有できるのが、本製品の魅力のひとつ。

7.幅広いスマートフォンに対応
  専用アプリは、iOS版とAndroid版の2種類を用意しているので数多くのiPhoneやスマートフォンの機種に対応。Bluetoothを搭載し、システム要件を満たした機種であれば、iPhoneやiPad、Androidスマートフォンやタブレットなど幅広いモデルで使用可能。

[同梱品]
・ワイヤレススマート魚群探知機 本体
・アタッチメントボルト x2
・ミニポーチ
・本体充電用USBケーブル

[対応モデル]
・iPhone ※1
・iPad ※1
・Androidスマートフォン、タブレット ※2

※1 iOS 5以上
※2 Android 2.3以上

価格はオープンプライスだが、オンライン直販価格は32,800円(税抜)。12月下旬発売予定。

Deeper ワイヤレススマート魚群探知機





Vintage Computer、今年最後のセール中

Vintage Computer社は12月19日、今年最後のセールとして1万円以上お買い上げで、全品表示価格より10%引きとなる年末セールを実施すると発表。期間は最終営業日の12/24まで。


高額なPCIe SSDや話題のMac mini SSDキット、OS X Yosemite で4K@60Hz表示に対応しているMac Pro用ハイパフォーマンスビデオカード、そして撮った後でピント合わせが可能な Lytroカメラなどが今年の最終営業日12/24まで10%引きとなる。

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【お買い得商品一例】
・Mac mini Late 2014, Air Mid 2013~, Retina Late 2013~用SSD
・Samsung 1TB SSD PCIe 4x SSD ¥114,800 ¥103,320
・Samsung 512GB SSD PCIe SSD ¥65,800 ¥59,220

・Mac mini Late 2014用 PCIe SSD増設キット ¥10,980 ¥9,882

・EVGA GeForce GTX 680 2GB Mac Edition ¥88,000 ¥79,220

・Lytro カメラ 16GB ブルー 充電器付き ¥16,800 ¥15,120
・Lytro カメラ 16GB ブルー スリーブ・充電器付き ¥14,800 ¥13,320
・Lytro カメラ8GB ゴールド 充電器付き ¥12,800 ¥11,520
・Lytro カメラ 8GB ゴールド スリーブ・充電器付き ¥10,800 ¥9,720

Vintage Computer Inc.




ドメイン話しとブックマーク再確認のお願い

今回は少々お願い事も含めた私的ドメインの話題である。当ブログ/サイトを始めたのは2003年からだから早くも11年が過ぎようとしている...。その間ご覧いただいている舞台裏ではそれなりのトラブルや苦悩もあったが、ドメインの取得及びその管理に関しても気を遣わざるを得ない...。


さて2003年に個人用サイトを運用開始するにあたり、その名を "MacTechnology Lab." すなわち "Macテクノロジー研究所" とすることにした。そして最初にやったことはそれに該当するドメインを取得することだった。
勿論その表記はサイト名を意味するにふさわしくかつ簡素なものが理想だと考え結局 "mactechlab.jp" とした。

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とはいえご承知のようにドメインもトップレベルドメインは「com」「net」「jp」などなど種類があるが日本語だけの運用だからと考えて .jp だけでよいと判断した。
しかし長い間インターネットの恩恵を受けているもののサイト構築はもとよりドメインだとかレジストラだとかWhoisだとか…に関してはそもそもあまり詳しくはない。ただただ運用するためだけの知識を得、詳しい友人に助けられて今日まできた次第だから偉そうな物言いはできない(笑)。

その後現在までいろいろと環境の変化もあった。最初は友人が管理していたレンタルサーバーの一郭を借りてサイトをオープンしたが、後に中古のPowerMacを自宅サーバーに仕立てて文字通り自宅マシンの手軽さを満喫した。そして同時にゼロから自宅サーバーを構築する過程で新しい知識を得ようとも考えた。

しかしアクセス数が増大するとトップ画面を書き換えられたり記事を消されたりというハッキングが繰り返され、その戦いに疲れた私はまたまたレンタルサーバーによるサイト運営に切り換えたが、これまた数年後には攻撃対象となり管理運用の簡便さを第一に考えて現行のブログに落ち着いたという経緯がある。

そうした過程でいくつかのドメインを確保した。まあ私のようなサイトやブログをひとつしか持たないものは基本的にドメインはひとつで良い理屈である。ただし現実問題としては類似のドメインを持つサイトがそれこそ似たような内容のサイトを始めたりすれば穏やかでないし、ましてやアダルト系サイトだったりすると間違われるかも知れず嫌だ...。
それにそもそも前記したトップレベルドメインは「com」と「jp」そして「co.jp」くらいで新設することは難しいと聞いたことがあったが、近年は「net」「tokyo」「co」「xyz」「mobi」「asia」「club」「org」「biz」「pink」「me」等々と何でもありみたいに新しいのがぞろぞろと出ている。その仕組みに疎い者としては迷惑きわまりない(笑)。

ドメイン運営管理企業からは「類似と見られるドメインを取得しておかないと困ることがある」といったニュアンスのいわゆる広告がドシドシ送られてくる。確かに mactechlab.sexy という過激なサイトがあったりすれば気持ちの良いことではない(実害があるかどうかは不明だが)。まあ一般企業であればイメージに影響があるかもしれないからと関連するトップレベルドメインは軒並み取得しておいた方が良いのかも知れないが、個人のサイトやブログでは費用面から現実的でない。また実際にはトップレベルドメインの違いなど問題視することもないのかも知れない...。

それでも最低限の守りとしていくつかのトップレベルドメインや日本語ドメインである “macテクノロジー研究所” といったドメインも取得してきた。
ブログに変えてからはメインのドメインを “appletechlab.jp” として「jp」「com」そして”appleテクノロジー研究所.com” という日本語ドメインも確保した。また将来の展望 (何が=笑) を考慮して "applemactechlab.com" というドメインも取得しこれらはすべて “appletechlab.jp” にリダイレクト転送するよう設定してある。

ただしこうした経緯はこちらの都合に過ぎず、アクセスや検索していただく方にとっては煩雑きわまりないことに違いない。実際にブログのアクセス解析を参考にすると “http://www.mactechlab.jp” をブックマークされている方は次第に少なくなってはいるものの割合としてまだまだ多い。
リダイレクト転送となっているため一度ブックマークを付けていただければ問題なく現行ブログにアクセスできる理屈だが、Googleなど検索リストに載る個別の過去情報だとアクセス出来ない...。というわけで今後の改変の可能性も睨み、できれば...このアクセスを機会にもし他のURLにてブックマークされている場合は…是非是非 “appletechlab.jp” としてURL登録...ブックマークをし直していただければと思っている..。

それから一部の方よりご指摘をいただいたことがある。長い間 “mactechlab” というタイトルならびにドメインに愛着を持っていたから “appletechlab” はまだ馴染めないというご指摘である。それ以前にお前のブログの正規なタイトルは「Appleテクノロジー研究所なのか、Macテクノロジー研究所なのか?どっちだ?」というご質問もいただいた(笑)。
いやはや正直な話し、「Apple / Macテクノロジー研究所」としている理由は自分でも迷いが現れていると思う..。そもそもMac関連の情報をと始めたサイトだったが、昨今はMacの話題よりiPhoneやらiPadといったデバイスの情報が求められMacに拘っているのは可笑しいという友人知人達の指摘もあり、対象範囲を広げる意味をも含めて Apple / Macとした(笑)。しかし「Macテクノロジー研究所」といった名にはそれなりに愛着も拘りもあり捨てるつもりはないのでいま暫くは現行のままでお許し願いたい。

最近ドメイン取得に関わる費用も一時期と比べれば現実的な価格だし安くなってきた。しかし現行取得している7つのドメインの年間合計費用はチリツモで馬鹿にならない。一日も早くせめて2種程度に縮小したいと考えている。
ともあれ今後もそして来年もよろしくお付き合いいただければ嬉しい。


インスタグラム、5つの新しいフィルタを追加し、写真の世界観作りがより多様に

写真・動画のソーシャルネットワーキングサービス、インスタグラムは12月16日(米国時間)、5つの新しいフィルタを発表した。これらのフィルタを使って、撮影した写真のトーンをワンタップで編集し、自分の世界観やその瞬間の感情、ストーリーをより的確に表現することができる。


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従来の19種類のフィルタに、新たにSlumber、Crema、Ludwig、Perpetua、Adenの5つのフィルタが加わった。これらのフィルタは、写真・アート・ファッション・デザイン分野のコミュニティからインスパイアされて開発され、かつてないほどに繊細でありながら、クリエイティビティの高いより美しい写真を簡単に制作することができる。

新しいフィルタの追加にあわせて、フィルタ画面のインターフェースと機能も更新された。フィルタボタンには、それぞれのフィルタをかけた後のぼやけたイメージが並んで表示されるようになり、フィルタボタンをタップしなくても編集後の写真の雰囲気が確認できるようになった。
また、フィルタのカスタム表示ができる「Manage(管理)」ボタンが加わり、フィルタの表示順序を選択したり、あまり使用しないフィルタを非表示にすることができる。

このフィルタの他に、3つの新機能も加わった。
傾いている被写体を、水平垂直に修正できる「Perspective(遠近)」機能や、フィードを更新することなく、友人からのコメントがリアルタイムで見られるリアルタイムコメント機能がつき、モバイルに保存しているスローモーション動画を選択し、編集・シェアすることも可能になった。


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手の指のアカギレ対策としてチタン合金入り「指しっとりサポーター」を使う

子供の頃には冬時になれば手足にしもやけを作った記憶はあるが、成人してからはしもやけの経験もなくなった。暖房設備もよくなり食べ物だって幼少期よりは良くなった筈だし、無防備に外で遊ぶこともなくなったからだろうか。しかし8年前に埼玉からこの地に引っ越ししてから冬期にアカギレができはじめた…。


水仕事といったって女房の手伝い程度だし、朝夕の散歩の後に愛犬の四つ脚を洗うといった程度の毎日だ。ただし散歩で朝夕小一時間ほどはよほどのことがない限り劇寒の中でも外に出るが、そもそもこの地は東京都ではあるものの23区と比べると冬場の気温は3度ほど低いことも関係するのだろうか…。無論加齢というファクターもあるかも知れない。

ともかくアカギレという奴、思ったより悩ましく両手の甲はガサガサになり、強く力を入れたりするとまるで紙でも破れるようにピッと小さな切り傷ができるし軽く壁にぶつけただけで傷が増える感じだ。
一番困るというか痛いのは指先の爪の両サイドあたりが切れることだ。この位置はどういうわけか手の甲より傷が深くて痛い…。それに指先はなにかと使わざるを得ないので痛さが増すし直りにくいように思う。

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※汚い手で申し訳ないが、特に指先のアカギレは辛い(上)。酷いときにはこんな風になってしまう(下)


アカギレの原因はなにか…。気温の低さ、手洗いの頻度、洗剤、水で洗うかお湯か…などなどに関係するものと思うが、防止の第一は普段のケアだということは承知している。手を洗ったら保湿クリームや万一傷ができたら薬をすり込み手当を頻繁にするということになる。しかしこれがなかなか難しい。

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※傷対策として常用しているのが白色ワセリンとヒビプロという薬剤だ


日中のほとんどをパソコンの前に座り、キーボードを叩いている身として指先がベタベタ・ヌルヌルはまずい…。クリームタイプやローションタイプなどなどこれまでにも様々なケア用品や塗り薬を使ってはみたが、ベタベタするものほど皮膚に残るので傷にはよさそうだが、そのままガジェット類を扱ったりキーボードを叩いたりはやりたくない。
アカギレが酷いときには手袋して読書でもすればよいかと考えたが、手袋したままで本のページをめくるのはイライラするし、思わずページをめくる際に手袋してある指を舐めたりしている自分がいる(笑)。確かに手袋をはめていれば治りも早いのだろうが、手袋をしていては細かな用事はできないし寝る際に手袋するのは大嫌いなのだ。

まあ、人様に手を見せるような仕事でも日常でもないので多少の手荒れやアカギレなどで四の五の言うつもりはないが不思議というか当然というか毎年11月に入ると決まったように手がボロボロになっていく。そして4月頃になると自然に治っているのだから不思議といえば不思議だ。
そもそもこれまで手のケアなど考えたこともないオヤジだからして今更ではあるが、痛いだけでなく差し障りが出てくることもある。

その第一が前記したがキーボードだ。パカッっと傷口の開いている指先でキートップを叩くなどやはりやりたくない。それ以上に無理なのがリュートの演奏だ。これは申し上げるまでもなく弦を文字通りの指先で弾くわけで、傷によっては傷口に弦が挟まったりして飛び上がることになる…。キーボードは指先に傷バンなどを貼っても何とか打てるがさすがにリュートはそれも出来ないから直らないと練習もできないのが辛い。

一応これまでの体験経験上、白色ワセリンとヒビプロというチューブ入りの薬を愛用している。白色ワセリンは安価で安全なものとしてお勧めだし切り傷や擦り傷の場合の簡単な血止め剤にもなるので便利だがベタつくのが難点だ。ヒビプロは傷にはよく効くがこれまたベタつくのと臭いが強いので食事時や愛犬と接する場合には避けなければならない。

相変わらず?前置きが長くて申し訳ないが、なにか良い手はないか…少なくとも傷ができたら早めに直して痛みを軽減する方法はないかと調べた結果「保湿保護〜チタン合金入り 指しっとりサポーター」というものをネットで見つけたので試しにと買ってみた。

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※「保湿保護〜チタン合金入り 指しっとりサポーター」のパッケージ(上)と内容(下)。両手10指分がセットになっている


要は指専用のチタン合金入りの保湿&保護用サポーターである。指先を酷使する…例えば美容師の人たちにも朗報だという触れ込みの商品だ。
材質はナイロンにクロロプレーンゴムとチタンを使っているという。なぜチタンなのかは説明がないが、耐食性に優れた金属だからだろうか。効能をみれば、乾燥から指を保護することは勿論だが、ひび割れなどの痛みを軽減してくれ、保湿効果でしっとりするという。さらに指先の温度が上がり更には手の甲の温度も上昇させる効果があるという。

疑り深いオヤジなのでその効用全てを鵜呑みにしている訳ではないが、指先の傷に前記したヒビプロを塗り、この指サポーターを被せておくことを数日続けてみた。
本製品は両手の指すべてが同時に使えるように長短10個のサポーターがセットになっている。まさか5本の指全部に被せるようなことは考えていないが、取り急ぎ傷が深い右手の中指に薬を塗ってこのサポーターを被せてみた。私が購入したサイズはMサイズだが緩くもなくそして圧迫感もなくこれなら寝るときにも苦にならない。

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※フィット感はなかなかよろしい!


さらに洗える点もよろしい…。結局このサポーターをしたままでキーボードを叩くことになった。勿論力を入れれば傷は痛いがかなり楽だし私には合っているかも…。
ただし中間層に合成ゴムを使っている関係上最初は少々臭いが気になる人がいるかも知れないし肌に合わないという人もいるのでその辺は注意が必要か…。

ともかく水仕事などをする際にはサポーターを外し、用が終われば指に薬を塗ってサポーターをするということを心がけてみたがその効果があったのか傷の治りが早いように思える。そして例えば半日ほど装着した後でサポーターを取ってみると指先は乾燥せずにほどよい湿気に包まれていることが分かる。しかし傷バンを貼ったように蒸れて皮膚がふやけたりしていないのも良い具合だ。

ただし前記したように洗って使えるとはいえ、そして両手10本指分のセットとしても安くはないのが難点だが、少なくとも絆創膏類を貼ることに比べて格段のフィット感と使い勝手が良いのでこの冬は常用してみようと考えている。






2014年Macテクノロジー研究所的10大ニュース

今年...すなわち2014年も後半月ほどの日数を残すだけとなった。世界や世情の激しくも不安な動向と比べれば我が研究所の1年など語るに値しないと思うしノー天気な内容だが、昨年同様にささやかではあるもののこの1年の目立つ足取りを追ってみたい。


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今年の10大ニュース...といった趣向で自分なりに重要な出来事だと思われるあれこれを書き出し、順番に並べてみたが、あまり意識をしていなかったもののリストを見ると今年はカメラの1年だといってよいのかも知れない。
なぜならご覧の通り、SIGMA DP3 Merrillをはじめキヤノン高倍率ズームPowerShot SX50HS、そしてパナソニック ウェアラブルカメラ HX-A500といった製品を購入しているからだ。

こうした結果は私にとって写真とか映像への期待や面白さがまたまたワンステージ上がったことを意味していると思う…。そしてデジイチ1台で何もかも済ますというのではなく超ズームで野鳥などを狙うにはPowerShot SX50HS、画質優先の1枚を撮るにはDP3 Merrill 、そして散歩途中の出来事を意識せず4K画質で撮影できるウェアラブルカメラ HX-A500と用途によってはっきりと棲み分けして使うようになった。

カメラ類を別にしたハードウェアとしてはやはりiPhone 6 Plusを手にした感慨は後々まで記憶に残るに違いない。当初は大きすぎるのでは?とも考えていたiPhone 6 Plusだが、3ヶ月もしないうちにこれが当然のサイズだと思うようになっている。そして視力に難が出ている私にはこのiPhone 6 Plusはすでに手放せないデバイスとなった。

ハードウェアといえばAltair8800 Cloneを入手したことは個人的にはiPhone 6 Plusを手にしたこと以上のインパクトを与えてくれている。昨年のApple 1 レプリカ同様Altair8800など多くの人たちにとってすでに骨董趣味の無意味なマシンになっているだろうが、パーソナルコンピュータの歴史を追っている一人としてはAppleが登場する前夜の状況を知る上でAltair8800は欠かせないマシンでもある。
以下今年のまとめとして該当する主なアーティクルとリンクをリストにしてみる。ご興味のある記事があれば振り返ってご覧いただければ幸いである。

(1)iPhone 6 Plus
iPhone 6 Plusのサイズは使いづらいのだろうか?
Macテクノロジー研究所的 iPhone 6 Plus ファーストインプレッション〜サイズ編

(2)Altair8800 Clone入手
Altair8800 Cloneに思いを寄せて〜 Altair8800 って、どんなコンピュータなのか?
Altair8800によるテストプログラミング例の紹介

(3)Apple WatchとWatchKitの発表
遂に登場したWATCH、まずは腕時計としての第一印象は?
WATCHに見る腕時計型ガジェットの使命とは
Apple、WatchKitソフトウェアツールをデベロッパ向けに提供開始

(4)SIGMA DP3 Merrill
SIGMA DP3 Merrill を手にして
SIGMA DP3 Merrill ファーストインプレッション
DP3 Merrill 用リチャード フラニエック氏製のカスタムグリップ購入
私の桜・サクラ・さくら...考

(5)パナソニック ウェアラブルカメラ HX-A500 (HX-A100)
ウェアラブルカメラ HX-A100使用記〜準備編
ウェアラブルカメラ HX-A100使用記〜撮影編
ウェアラブルカメラ HX-A100使用記〜画質応用編
ウェアラブルカメラ HX-A100使用記 〜 イヤーフックとヘッドマウント比較
パナソニック、ウェアラブルカメラ HX-A500を手にして
パナソニック、ウェアラブルカメラ HX-A500で困ったこと

(6)キヤノン高倍率ズームPowerShot SX50HS
脅威の高倍率ズーム搭載 Canon PowerShot SX50HS ファーストインプレッション
脅威の高倍率ズーム搭載 Canon PowerShot SX50HS レポート
ラテ飼育格闘日記(387)

(7)東洋リビング 防湿庫
当研究所に本格的なオートクリーニングドライ防湿庫を備えた

(8)Apple MacBook Air 11インチ mid 2013
アップデートされたNew MacBook Air 11インチが届いた!

(9)Beatsオーバーイヤーヘッドフォンstudio wireless
Beats Studio ワイヤレス オーバーイヤーヘッドフォン 〜 準備編
Beats Studio ワイヤレス オーバーイヤーヘッドフォン 〜 実践編

(10)Samsung SSD840EVO ノートパソコンキット500GB MZ-7TE500L/IT
外付 SSDでOS X のクローンを用意した!
500GBのSSDをケースに収納して実用開始

【番外編】
総務省がこの5月に独創的な人向け特別枠(仮称) 通称 "変な人" を支援するプログラムが発表され話題となった。当初はそれを皮肉る気持ちもあって、もっとスティーブ・ジョブズの真実を知ろうと「ジョブズ学」と命名し一連の関係するアーティクルをまとめてみた。
その後に思うところがありジョブズの成功の秘密を探ろうといくつかの原稿を載せたが、これが意外といってはなんだが大きな反響をいただいた。スティーブ・ジョブズを真似しようとか新しい時代のスティーブ・ジョブズを生み出そうといった試みは正直バカげていると思うが、その成功の秘密といったことなら我々にも参考となる点が多々あるに違いないと考えてのことである。

ジョブズ学入門
ジョブズ学入門講座「成功の秘密」【1】〜大人の使命
ジョブズ学入門講座「成功の秘密」【2】〜生涯を左右する友人たちとの出会い
ジョブズ学入門講座「成功の秘密」【3】〜工業製品と芸術の狭間で
ジョブズ学入門講座「成功の秘密」【4】〜企業トップが自社製品のユーザーたれ
ジョブズ学入門講座「成功の秘密」【5】〜 企業の歯車では成功は難しい
ジョブズ学入門講座「成功の秘密」【6】〜 優秀な人材を得る心得
ジョブズ学入門講座「成功の秘密」【7】〜 孤高の人
ジョブズ学入門講座「成功の秘密」【8】〜 自分の意見、考えに固執しない清さ

以上、当ブログの1年間のポイントとなるあれこれを振り返ってみた。来年はApple Watchの登場を楽しみにしていると共に相変わらずだがApple 1とかAltair8800といった古い時代のコンピュータについても引き続き調べてみたいと考えている。来年は「Apple考古学入門」でも連載しようか…。
ともあれ今年もお世話になりました。ご挨拶としては少々早いが、素敵な年末年始をお迎えください!



ラテ飼育格闘日記(419)

前回「元気で12月10日の記念日を迎えられることは…」と書いたが少々心配事が勃発…。それは12月1日の夕刻、女房が仕事先から帰ってきて夕食が終わった頃に…その女房が妙なことを言いだした。「ラテ、全然声を出さないし吠えないけど、どこか悪いのかな?」と。


ワンコだって機嫌が良いときと悪いときがある。いつもいつもノー天気なわけではない。またラテは家の中では、特にオトーサンと一緒の日中は勿論、無駄吠えはほとんどしないし夜間に吠えることもほとんどない…。
ただし夕食が終わり興が乗れば「遊んで!」という意思表示なのだろう、時に女房やオトーサンに向かって吠え出すことがあるくらいだ。大体、わんこが吠えないことは喜ばしいことだからしてラテが一日でどれほど吠えたのか、吠えなかったか…といったデータを取った試しはないし気にしたこともなかった。

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※オトーサン、アタシに何か御用ですかぁ?


しかしそんなことを言われると急に気になってくる…心配になった。そういえば確かに今日は些か元気がないようにも思えるし吠えるとか遠吠えといったことは勿論「ウフッ」といった声も聞いていないことに気がついた。
女房は「ラテ、なにか喋ってごらん!」とアホなことを言いだしている(笑)。勿論「はい、分かりました」と吠え出すわけはない…。「風邪でもひいて声がでないのかな?」と女房はさかんに “ラテ元気ない説” を唱えるがラテは黙して語らずでますます心配になってくる。

外は雨で散歩も充実したものではなかったし確かにラテとしても楽しい出会いはなかったから面白くない一日だったのかも知れない。しかしそんなことは多々あるわけで今始まったわけでもない。
なるほど…オトーサンもラテだって機嫌の良いときも悪いときもあるだろうことは知っているが、機嫌がよいときの印象というか記憶は多々あっても機嫌が悪いときのあれこれはほとんど覚えていないことに気づかされた。

機嫌が悪いからとあちらこちらに物を投げたり噛みついたりするわけではないから、ただじっとしているだけであればそんなに注視することもなく毎日が過ぎていくわけだ。体調が悪いとなれば別だが、ワンコのご機嫌取りで時間をつぶすのもいかがなものかと思うし(笑)。
とはいえその日のラテは夕食も完食したし痛いところがあるようには見えない。ただただどこか元気がないというか、遊ぼうよという誘いもないしオトーサンたちに寄ってこない。結局そのまま寝ることになった。

翌朝、我が家はめざまし時計のベルで起きるが、ラテはオトーサンたちが朝食の準備をするまでぐたぐたしている。そしてご飯を出すまで寝そべったままだしうなり声ひとつ、吠え声ひとつ上げない。無論オトーサンたちが心配して気遣うからそんなことを思うのであってこれまでも…毎日こんな感じだったとも思うが、ラテもオトーサンたちがこれだけ心配しているのだからひと吠えしてくれたって良いではないか…とこれまた勝手なことを考えるオトーサンだ(笑)。

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※やはりこうした元気な笑顔がないと心配してしまう...


朝食も残さず食べたし散歩に連れ出すときも特に嫌がることもなくいつもの通りに外出した。オトーサンとしては途中で苦手なワンコたちに出会ってラテが「ガウガウ!」と声を出してくれれば一安心するのに…とまたまた勝手なことを思いながらラテと歩くが、そうしたときに限って他のワンコと出会わないし吠えるような刺激もない。まったく世の中は皮肉なものである。

そんなわけでその朝小一時間の散歩途中でもラテの吠え声を一度も聞かずに帰宅することになった。まあ実に良い娘である(笑)。玄関で身体を綺麗にし開放したら女房からメールが入っていた。
「ラテの雄叫びが無いと心配です。もし一日中、抗議の声も無かったら夕方の散歩の後に動物病院に連れて行ってください。よろしくお願いします。」という内容だ。しかし病院に行って「先生、こいつ吠えないんですが…」と相談するのも変だ(笑)。
ともかく様子を見ようと気にしていたがオトーサンが昼飯を食べ終わっても小さな声ひとつ出さない。嗚呼これはやはり夕方に病院行きかなあ…と考えていたとき「ピンポ〜ン」とチャイムがなり郵便物が届けられた。ラテを飛び出さないようにして玄関のドアを開け郵便物を受け取った。

配達してくれた方の声が聞こえたのだろう、ラテが「ウォッ!」という声を上げた。「おっ声出るじゃん」とオトーサンはちょっぴり安堵したが後が続かない(笑)。しかしワンコが吠えるのを待っている飼い主というのも実に間抜けなものだが、心配は心配だからしてオトーサンは真剣である。
そして夕方の散歩に連れ出すが、ラテは元気なようで吠え声こそ上げないが遠くの公園めがけてスタスタと歩く。嬉しいことに初対面ではあったが小学生の女子三人に「撫でていいですか?」と声をかけられたラテはご機嫌だったし、その後も数分歩くとまたまた女の子に撫でられご満悦なラテはいそいそと公園に向かった。

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※広い公園に向かう途中で小学生女子たちに囲まれご満悦のラテ


結局久しぶりの公園に入ったが知り合いの方々はいらっしゃらなかったので15分程散策して来た道を戻ることにする。途中自販機でオトーサンはペットボトルの水を買い、残りをラテに飲ませ夕闇が迫る中、ひたすら歩いた。幸いラテも途中で座り込んだりすることもなく帰宅できたしその後の夕食も綺麗に平らげた。ただしまだ吠え声は聞いていない…。

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※広い公園には残念ながらお馴染みのワンコたちはいなかった。薄暗くなってきた空には上弦の月が歓迎してくれていた...


いつもなら夕食が終わった後に「オトーサン、遊ぼう!」とでもいうようにオトーサンに近づき雄叫びを上げる頃なのに…と思った途端「ウォ〜ン、ワンワンワン」と久しぶりに五月蠅い吠え声が響いた。これで動物病院へ行くのは見合わせだと喜びながらオトーサンはラテの眼前に四つん這いになり「ワン!」と吠えたら、ラテはオトーサンの鼻面をペロリと舐めた。



ソフトウェアのコピー問題に注意を喚起した最初のプログラマはビル・ゲイツだった

約14年間アップルのデベロッパーとしてMac専門のソフトウェア開発会社を営んだ経験を振り返ると厄介なことのひとつはソフトウェアの不法コピー行為への対処だった。「ハードウェアは簡単にコピーできないから金を払って買うしかないがソフトウェアは簡単にコピーできるからいいね」と公言する輩も沢山いた...。


ソフトハウスをやっていると自社ソフトの不法コピーの問題には当然のことながら敏感にならざるを得ない。8万円で販売していたパッケージソフトが大手放送局で公然とコピーされ使われていることを知ればそれは抗議する権利と義務もある。問題を放置しては正規に買っていただいた多くのユーザーに申し訳が立たない。

1990年代の半ばの時代としておこう...ある日サポートに電話がかかってきた。聞けば自分の使っているアプリケーションをバージョンアップして欲しいという要請だった。型どおり名前とシリアルナンバーを聞いたところ登録ユーザーの名前とは違う人物だった。それを指摘すると悪びれることなく「部下からもらった」という(笑)。

それは不法コピーでありバージョンアップどころか法的に問題がある行為だから即刻使用を止めて欲しいと申し上げると居直ったか「コピーして何が悪い、皆やっていることではないか」と言いだした。
正規ユーザーの人は某放送局勤務の方であり、その国際部という部署に所属しているということがわかったが電話をしてきた当人は部長といった購入者の上司らしい。

これが個人なら「またか…」で粛々とそれは不正使用だから止めてくださいと型どおりの通知を出すところだが、大手放送局の国際部で自社開発のアプリケーションが公然とコピーされ配布されていることを知り、本来は著作物の権利を一番気にしなければならない類の仕事に就きながらその認識の甘さと無礼な物言いに久しぶりに頭にきて顧問弁護士から正式な警告の文書を送って貰った。

購入者本人からはすぐに正式な謝罪が届いたものの、上司から「お前それコピーして俺にもよこせ」と言われれば断りきれなかったらしい。問題は電話をかけてきたその上司で、こうした輩は権威に弱い(笑)。それまでずっと高飛車に出ていたが弁護士から使用の中止と謝罪がなければ正式に訴えを起こすと聞かされ、やっと謝罪と始末書を送ってきた。無論こうした輩はその性根がすぐに直るとは思われないが一矢報いなければこちらも気が済まない。いまでも記念品としてその文書は保管している...(笑)。

さて個人で所有するコンピュータがAltair8800で現実となった1975年以降だが、早くもソフトウェアの不法コピーに怒っていた人物がいた。それがあのビル・ゲイツ...正式にはウィリアム・ヘンリー・ゲイツ三世であった。

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※若かりし頃のビル・ゲイツ


ビル・ゲイツとポール・アレンは1975年1月号のポピュラーエレクトロニクス誌にAltair8800の記事が出たことを知り、早速そのAltair8800用のBASICを開発してMITS社に売り込んだ。結果それがマイクロソフト社起業のきっかけとなったのである。

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※Altair8800。写真は当研究所所有のAltair8800 clone


しかし彼らがMITSに使用権を売り商品化したAltair BASICはまたたく間にコピーされホームブリュー・コンピュータクラブなどを始めとしてばらまかれた。
MITS社が売れないボードと抱き合わせ販売するなどして単体価格が高かったことも原因だといわれるが、値段の高い安いはこの際問題ではない。高いから…買えないからコピーして良いという理屈はあり得ない。問題はこの時代のコンピュータクラブなどでは情報の共有が美徳と考えられていたこともコピーが広がった一因であった...。

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※Altair BASICは当初こうした鑽孔テープで供給された。写真はその拡張BASIC版(当研究所所有)


そんな風潮の時代、「ホビイストたちへの公開状 ( "AN OPEN LETTER TO HOBBYISTS" )」を書きMITS社のユーザー向け会報誌「Computer Notes」などで文書公開したプログラマがいた。それがビル・ゲイツだった。
筆者の手元にある1976年2月号の「Computer Notes」にその一文が載っているが、それはかなり辛辣な文章であり当時のゲイツの怒りがよく表れているようだ。

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open letter to hobbyists

※ゲイツの公開状が載った「Computer Notes」1976年2月号トップページ(上)とゲイツの公開状【クリックで拡大】(下)


「...大半のホビースト達が承知のように、彼らは自分たちの使うソフトウェアを盗んでいる...」とホビイスト達を真っ向から盗人呼ばわりした。販売するMITS社も効果的な対策を講じなかったことでもありAltair BASICの記録された紙テープはコピーされ続けた。

しかしゲイツの痛烈な批難は「金の亡者め」といった批判こそあれホビイスト達には何ら効果がなかった。当時は個人所有のコンピュータがやっと手に入るようになったばかりであり、ソフトウェアを開発してビジネスにする...と考えた人はビル・ゲイツやポール・アレンくらいしかいなかったようだ。それに当時の世相も反映していたに違いない。
例えば少し後の時代の話しだがAppleの創業者でApple 1やApple IIの開発者で知られるスティーブ・ウォズニアックは自身の設計図やROMのデータなどを惜しげもなくホームブリュー・コンピュータクラブなどで公開していた。そしてそれは美徳であり、いまでもウォズニアックが気前よく情報公開したことは彼の人間性評価のポイントにもなっている(笑)。無料で公開することは善であり、金を取ろうとすることは悪だというどこか都合の良い図式が浸透していた時代でもあった。

ただしボビーストらにも言い分があった。それは...BASIC言語自体は、米国のダートマス大学のJohn.G.KemenyとThomas E.Kurtzが初心者用のプログラミング言語として1964年に開発したもので、すでにパブリック・ドメイン・ソフトウェアとして無償公開されている。ゲイツとアレンはそれをAltair8800上で動くように移植をしただけではないか...。「盗っ人猛々しいとはゲイツらのことではないか」という主張だ。
さらにゲイツらは移植に際してハーバード大学のコンピュータを利用したからそのタイムシェアリングのコストがかかっているというが「実際その大学のシステムは米国国防省先端技術研究計画局が提供したものであり、いわばコンピュータの利用料金は米国国民の税金で支払われたに等しいではないか」と主張しゲイツらに強く反発したのだった。

「ホビイストたちへの公開状」の反応に一番驚いたの当のゲイツであったに違いない。批難したつもりが本人が悪者にされているという事実に...(笑)。
早速彼は「Computer Notes」の1976年4月号に「A Second and Final Letter」という一文を掲載する。それまでの間、どのような反論や苦情あるいは罵倒があったのかはともかく大きな論争となったことは間違いない。しかしそれがすべてゲイツ個人に向けられた罵詈雑言であったようで、ゲイツは「自分はMITSの従業員ではない」と断りながら、当のMITSの誰もが私(ゲイツ)の考え方に同意していないと嘆いている。

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※公開状の反応に対するゲイツの思いが載った「Computer Notes」1976年4月号トップページ(上)とゲイツの公開状「A Second and Final Letter」【クリックで拡大】(下)


そして「Micro-Softも含めて開発に必要な莫大な時間という投資に見合う合理的な収益なしで大規模なソフトウェアを開発することができない」としながら、この問題による不当な反撃を収束したかったのだろう "To avoid an endless dialogue, and to keep the current controversy centered on the primary issue, this is the last open letter I will write on this subject." と…これが最後の公開状であるとし、自分の意図はこの種の問題を喚起することにあったとしている。

後にMITS社がPertic社に身売りする際、Altair BASICの所有権の問題でビル・ゲイツとMITS社が争うことになり事件は調停に付されゲイツの主張が支持され結局MITS社はゲイツに20万ドルほどを払って所有権を取得したという。
こうしたあれこれを記すといつの時代もゲイツが悪者になりがちだが、盗人呼ばわりはともかくソフトウェアには著作権があり所有者がいることを当時のホビイスト達に喚起した功績は大きかったのではないだろうか。ただし前記したとおり実用的な効果があったかどうかについては疑わしい…。

どうもソフトウェアはハードウェアを買えば付属するものであり、それはお互いが無償で共有し合うべきだという意識が強く当時のクリエイティブなユーザー、市場の立役者たちにもあったことは不思議に思える。逆にいえばビル・ゲイツはそのソフトウェアに価値を見いだし、巨大なソフトウェア王国を築いたたわけで、先見の明があったことは認めなければならない。
ともあれソフトウェアとは何ものなのか、これは現在でも時々クライアントらと意見が対立する古くて新しい問題である…。

【主な参考資料】
・マグロウヒル社刊「パソコン革命の英雄たち」
・MITS社発行「Computer Notes」


AppleとIBM、第1弾となるIBM MobileFirst for iOS Appsの提供を開始

Apple Japanは12月11日、米国報道発表資料抄訳として10日にAppleとIBMは、新しいクラスのビジネス向けアプリケーションであり、IBMのビッグデータおよびアナリティクスの能力を企業のiPhoneおよびiPadユーザにもたらすクラウド・サービスをサポートする、IBM MobileFirst for iOSソリューションの第1弾を提供することを発表と報じた。


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AppleとIBMの協業の成果であるIBM MobileFirst for iOSソリューションは、本日から銀行、小売、保険、金融サービス、通信、行政、航空分野の顧客向けに提供される。また、IBMの顧客であるCiti、Air Canada、Sprint、BanorteがIBM MobileFirst for iOSソリューションへの支援を表明している。

IBM MobileFirst for iOSアプリケーションは、各業種における主要な機会や優先度を見定めて、業務用モビリティのレベルをさらに深め、社員が顧客とやりとりする場合はいつでも、かつてないほどより速く容易に、また、より安全に会社のすべての機能にアクセスができるよう支援する。

iPhoneおよびiPad専用に構築されたIBM MobileFirst for iOSアプリケーションは、安全な環境で提供され、アナリティクスが組み込まれ、中核の業務プロセスにつながるもの。これらのアプリケーションは、データ、アプリケーション、デバイスにわたりセキュリティが担保され、組織に合わせてカスタマイズが可能で、容易に運用ができ、iOS端末専用のIBMクラウド・サービスから管理とアップグレードができる。第1弾のIBM MobileFirst for iOSソリューション・パッケージは複数の業種向けに本日から提供され、今後もさらにアプリケーションが設計・開発される。

Apple Press Info



幅広いジャンルの音楽を楽しめるマイクコントローラー付きカナル型イヤホン発売

フォーカルポイント株式会社は12月10日、iPhoneやスマートフォンで幅広いジャンルの音楽を楽しめるマイクコントローラー付きカナル型イヤホン「TUNEWEAR TUNESONIC for スマートフォン」を全国の家電量販店および雑貨店舗などを通じて発売すると発表。同社の運営するオンラインストアでも各2,680円(税抜)で本日より販売を開始した。


【TUNEWEAR TUNESONIC for スマートフォン について】
TUNEWEAR TUNESONIC for スマートフォン(チューンウェア チューンソニック フォー スマートフォン 以下、本製品)は、iPhoneやスマートフォンで幅広いジャンルの音楽を楽しめるマイクコントローラー付きカナル型イヤホン。本体素材には軽量かつ耐久性の高いアルミニウムを採用している。

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[製品の主な特徴]
1.9mmの小型ネオジムレート・レアアースマグネット採用
  本製品のドライバには9mmの小型ネオジムレート・レアアースマグネットが採用されており、クリアでダイナミックなサウンドを奏でる。ポップやロック、ヒップホップからジャズやクラシックまで、幅広いジャンルに最適。

2.遮音性の高いカナル型イヤホン
  イヤホン部分は、遮音性能の高いカナル型シリコンイヤーパッドを採用した。これにより、外部への音漏れだけでなく、屋外や地下鉄など騒音の多い場所でも雑音を軽減し、好きな音楽を高音質で楽しめる。シリコンイヤーパッドはSS、S、M、Lの4サイズが付属するので、自分の耳とのフィット感も調整可能。

3.スマートフォンで便利なマイクコントローラー搭載
  マイクコントローラーを使用して、iPhoneやスマートフォンを操作することなく再生/一時停止、曲送り、曲戻しなどの選曲操作を行うことができる。また、スマートフォンに電話がかかってきた際はコントローラー部分に搭載されているマイクで通話をすることができる。

4.ツートンカラーも楽しめるカラフルな3色ラインナップ
  本製品には、ケーブルと本体の両方にブラックを採用して通勤時でもフォーマルに使用できる「ブラック/ブラック」、ケーブルにホワイトを使用して本体の一部にゴールドを取り入れた高級感のある「ホワイト/ゴールド」、ケーブルのピンクと本体のブラックが印象的なコントラストの「ピンク/ブラック」のカラフルな3
色を用意。

[同梱品]
・TUNEWEAR TUNESONIC for スマートフォン 本体
・シリコンイヤーパッド(SS、S、M、L)1組ずつ

[対応モデル]
・iPhone
・iPad
・iPod touch
・iPod nano
・スマートフォン
・タブレット端末
・ポータブルオーディオプレーヤーなど

[製品仕様]
      ドライバ:ダイナミック
    感度(1kHz):88 dB SPL/mW
インピーダンス(1kHz):16 Ω
     周波数特性:20Hz - 20,000Hz
    プラグタイプ:3.5mm ステレオミニジャック
        重量:約13.8g

価格はオープンプライスだが、オンライン直販価格は各2,680円(税抜)。

TUNEWEAR TUNESONIC for スマートフォン 製品ページ


Vintage Computer、Mac mini Late 2014の増設キット発売

米国Vintage Computerは12月10日、Mac mini Late 2014のHDDオンリーのモデルにPCIe SSDを増設するためのキットおよび PCIe SSDオンリーのモデルに、2.5インチ HDD/SSDを増設するためのキットを発売すると発表。ただいま予約販売特価で予約受付中。


△ HDDのみモデル用
  Mac mini Late 2014用 PCIe SSD増設キット ¥9,980

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※画像に映っている SSDは別売り


Mac Mini Late 2014 ハードドライブのみのモデルに、PCIe SSDを増設するためのキット。
Mac Mini Late 2014モデルは、PCIe SSDと2.5インチ HDDが1台ずつ内蔵可能になっている。しかし、ハードドライブのみのモデルには、ケーブル等必要なパーツが内蔵されていないため、PCIe SSDを用意しただけでは増設することはできないが本キットにより、増設可能となる。

【キット内容 】
・PCIe ケーブル付きドライブマウント 1個
・コネクタ固定用リテーナープレート 1個
・リテーナープレート用T6ネジ 2個
・SSD固定用T5ネジ 1個

なお取り付けにはMac miniの分解が必要で中級程度の分解、取り付けのスキルが必要。オプションで、分解に必要なツールキットも選ぶことができる。

△ PCIe SSDのみモデル用
  Mac mini Late 2014用 2.5 HDD/SSD増設キット ¥7,980

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Mac Mini Late 2014 ハードドライブのみのモデルにPCIe SSDを増設するためのキット。
Mac Mini Late 2014モデルは、PCIe SSDと2.5インチ HDD/SSDが1台ずつ内蔵可能になっている。しかし、PCIe SSDのみのモデルには、ケーブル等必要なパーツが内蔵されていないため、2.5インチドライブを用意しただけでは増設することはできないが本キットにより、増設可能になる。

【キット内容 】
・2.5インチドライブ用SATAフレキケーブル 1個
・コネクタ固定用リテーナープレート 1個
・リテーナープレート用T6ネジ 1個

なお取り付けにはMac miniの分解が必要で中級程度の分解、取り付けのスキルが必要。オプションで、分解に必要なツールキットも選ぶことができる。

Vintage Computer Inc.



スティーブ・ウォズニアックの発言が変だ!?

スティーブ・ジョブズが元気な時期はAppleを起業した相棒…スティーブ・ウォズニアックの動向はほとんど入ってこなかった。新型iPhoneが売り出されるときAppleStoreの列に並んだとかセグウェイを乗り回しているとか、どこか奇人然としたニュースを聞く程度だったがここのところ彼のスピーチがいろいろと耳に入ってくる。しかし…気に入らない(笑)。


スティーブ・ウォズニアックの言動は悪気があるはずもないにしても私にはジョブズが亡くなってからどこか余計な発言があれこれ目立つように思う。
マスコミやメディアにしてみればウォズを担ぎ出してインタビューでも取れればそこそこ注目を浴びることができるからという魂胆なのかも知れないが、ウォズの発言はその時々で食い違っている部分も目立ち、悪いけどそのまま鵜呑みにはできない。

スティーブ・ウォズニアックに関しては「パソコン世界を創造した傑物たち【第6話】〜 スティーブ・ウォズニアック」で詳しくご紹介したつもりなのでそのまま繰り返さない。しかし今回ビジネスウィークの取材によるウォズの発言を見ていると報道通りなら正直「なんだかなあ…」と思わざるを得ない。無論これは個人的な感想であってそう思わない方もいるに違いないが...。

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※Apple IIc発表時にApple 1と共にお披露目するスティーブ・ウォズニアックとスティーブ・ジョブズ


まあ、ウォズに喧嘩を売るつもりはないが、最近の発言はジョブズへ遠慮の必要がなくなったからだろうか、辛辣な物言いが目立つような気もする。
まず「Apple 1 の設計は自分がやった」という発言は間違いないわけだが、こう「自分が」「1人で」と言われると鼻についてくる(笑)。しかしこれだけは繰り返したい…。

当時のウォズは優れたエンジニアだったにしても当然のことながらコンピュータの設計は素人の立場だった。勤務先のヒューレット・パッカード社では電卓の設計担当だったようだがそのHP社がコンピュータの設計をやることになってもウォズには何の音沙汰もなかったという。無論会社はApple 1などの実績を承知した上でだ...。ウォズは自著で憤慨というか残念がっている...。
すなわちコンピュータの設計に関してはアマチュアと評価されていたに違いない。無論当時個人用のコンピュータを設計するプロフェッショナルなどほとんど存在しなかったし一部Altair8800などを別にすれば市場自体が存在しなかった。ウォズが作ったApple 1はだからこその独創的なマシンでもあった…。

ちなみにこの時代のスティーブ・ウォズニアックをアマチュアと称すると「彼はアマチュアではない」とお叱りをいただくことがままある...。まあ見解の相違といってしまえばそれで終わりだが「パソコン世界を創造した傑物たち【第6話】〜 スティーブ・ウォズニアック」の中でも述べたようにApple II にしても量産するための正確な回路図さえなかったという。そして試作は動作しなかったしウォズニアック自身にもどうしてよいかわからなかったのだ。仕方なくビル・フェルナンデスがウォズニアックが方眼紙に書いたメモを頼りに作り直した配線図があったればこそ製品化ができAppleの歴史が始まったのだ。この時代のウォズニアックが天才であったことは認めてもコンピュータエンジニアのプロフェッショナルと称することは私にはできない...。

話しをApple 1に戻すが、彼自身が自分の為にApple 1を作ったといっているとおり、そもそもが大量生産して販売するつもりの製品ではなかった。確かにビデオターミナル開発の経験からキーボード入力したテキストがTVにそのまま表示するという快挙は新しい時代の個人用コンピュータを感じさせるに十分だったが、それが現在のように評価され歴史の一コマとして語られているのは少数とは言え商品として販売を実現したスティーブ・ジョブズのおかげである。

さて本題だが、ビジネスウィークの取材でいくつか裏話を紹介しているわけだがその中で私が注目した点は以下の3つだ。何故ならこれまでの発言や他の資料を当たった結果と比較して矛盾が目立つからである。特に3番目の発言はこれまでの通説と違うこともあって広く報道されたから...ウォズの真意を知りたいものだ。

「Apple I の販売台数は100台程度だった。」
  いまとなってはApple 1の販売数などどうでも良いが(笑)ウォズ自身の発言となれば無視できない。彼はこのビジネスウィークの取材でApple 1の販売数を100台程度と答えている。しかし自著「アップルを創った怪物~もうひとりの創業者、ウォズニアック自伝」では「1976年始めまでに、僕らは150台ほどのコンピュータを売った」といっている。またアスキー出版局刊「マッキントッシュ伝説」では斎藤由多加氏のインタビューに「175台製造して、おそらく150台が売れたと思います。」と答えている。そもそもが175台程度しか製造しなかったとすれば150台と100台の差は決してどうでもよいことではない。時代の生き証人であるならしっかりしろ…ウォズ!

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※Apple 1 (レプリカ)。当研究所所有


「表計算用ソフトを設計したことがApple II の販売数に貢献した」というニュアンスの発言?
  ビジネスウィークの記事を素直に読めば「そのあと私たちは表計算プログラムを設計した……」と受け取ってしまうかも...。またこの表計算ソフトは時期的な意味においても VisiCalc(ビジカルク) のことらしいが、だとすればそれは事実とは違う。世界初のパーソナルコンピュータ向け表計算ソフトといわれるビジカルクの誕生はスティーブ・ウォズニアックやマイク・マークラの支援によるものではないしその誕生にAppleはもとよりウォズが関与していたという事実はないはずだ。

ただしBusunessweekの記事は括弧つきで we design となっており、これは編者がウォズの言葉が足りないと意図して説明のために加筆したものだからしてウォズ自身の発言とは違うかも知れない...。とはいえ事実ここのサイトでは「その後僕らはあるデジタルの表計算ソフトを設計して(注:VisiCalcのこと)、とある1つの小さな会社がペンと紙で10年かかる作業をたった1時間で終わらせることができるようにしたんだ。」と訳されている。

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※VISICALCのマニュアル兼パッケージ(当研究所所有)


ともあれ「Calculedger (カルキュレジャー)」というVisiCalcのβ版は当時ハーバード・ビジネス・スクールの学生ダニエル・ブルックリンと友人のマサチューセッツ工科大学に在籍していたロバート・フランクストンが自身らの会社であるソフトウェア・アーツ社で開発したものだった。

1979年1月、Apple Soft BASICで開発された「Calculedger」をパーソナルソフトウェア社ダン・フィルストラがAppleのスティーブ・ジョブズとマイク・マークラらに見せたという…。しかし彼らはこのアプリケーションがその後自社のApple IIの販売を大きく伸ばす原動力になるとは夢にも思わず対応は冷淡でマイクロソフト社のビル・ゲイツ同様に直接扱うことを断った。だからこそパーソナルソフトウェア社は1979年5月、ウエスト・コンピュータ・フェアに自ら出展しビジブル・カリキュレータ(visible calculator)にちなんでビジカルク(VisiCalc)と名付け当該ソフトウェアを一般公開する。
VisiCalcとウォズとの接点があるとすればそれがApple II で開発され、しばらくの間はApple IIでしか動かなかったという事実だけだ。したがって念のためだがウォズたちApple側がVisiCalcの設計開発に関わったと受け取ることのないようにしたいものだ。

  ※VISICALCに関しては「Apple II 用として開発された表計算ソフト「VisiCalc」再考」を参照されたい。


「ガレージ (から起業)は神話だ。ジョブズの自宅のガレージでは生産は行っていない。」
  アップルはガレージから起業したということになっている。ガレージから始まって世界一の企業に成長したというサクセスストーリーは確かに絵になるし話題に事欠かない。しかしウォズは今般、ガレージで生産(Apple 1)はやっていないという。無論ここでいう生産・製造とはApple 1を組み立てることを意味する。

ジョブズの案で作ったプリント基板に必要な部品をハンダ付けして実装する作業だ。勿論オートメーションであるはずもなくすべて手作業で行ったが、それはバイトショップから完成品を1ヶ月以内に納品できれば現金で支払うという思いもしなかった注文が入ったからだ。それまでジョブズたちは20ドルで製造したプリント基板を1枚40ドルで販売するといった程度のことしか考えていなかった。

ともかくこのApple 1の組み立ては場所と人材が必要だ。いくら何でも2人のスティーブだけでは間に合わない。
私自身Apple 1のレブリカを手に入れ、実物とおなじく基板上に全てのソケットや部品をハンダ付けし、ICをセットした実経験からいうが、1台を組み立てるのは慣れた人だとしても集中力も必要だし時間がかかることは間違いない。簡単なことではないし、手抜きをすれば当然それは動かない...。

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※Apple 1のレプリカ組み立てキット。私は実際に組み立てたから明言できるが、プリント基板にすべての部品を実装するのは生易しいことではない。以下はその組み立て過程


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※上から基板のみの状態、ソケットをハンダ付け、コンデンサや抵抗をハンダ付け、すべてのICをソケットに実装【すべてクリックで拡大します】


事実ウォズの自著「アップルを創った怪物~もうひとりの創業者、ウォズニアック自伝」によれば、プリント基板が届くとジョブズの妹や友人のダン・コトケにボード1枚1ドルでチップを差し込むバイトをしてもらったこと、そして「クリスト通りにあるスティーブ・ジョブズの実家のガレージで僕らは作業台に向かう…」とウォズ自身が言っている。要はガレージか寝室かはともかくジョブズの自宅の一室で生産を行ったということだ。実際には他にも後にAppleの社員となったビル・フェルナンデスも手伝った。

さて、スティーブ・ジョブズという人物は最初から「嫌なヤツ」とバイアスがかかっていることもあって(笑)どんな情報にも驚かないが、スティーブ・ウォズニアックは善人であり正直者で多くの人たちにその人間性ゆえに慕われているという。それだけにこうしたズレがどこから来るのかは分からないものの真実を語る中で事実を歪めるとすれば残念だ…。勿論私が「これが正しい」と言えるはずもない。彼がこれまでに発言した内容とのギャップを指摘したに過ぎないが、ビジネスウィークの報道が正しいとすれば...ウォズはどうしたのだろうか?

【主な参考資料】
・アスキー出版局刊「マッキントッシュ伝説」
・京電機大学出版局刊「スティーブ・ジョブズ 青春の光と影」
・ダイヤモンド社刊「アップルを創った怪物〜もうひとりの創業者、ウォズニアック自伝」
・アスキー出版局刊「実録!天才発明家」


Altair8800によるテストプログラミング例の紹介

Altair8800による機械語のプログラミング例をご紹介してみる。私自身もまだまだ十分に理解できたわけではないが、フロントパネルにあるLEDとスイッチだけでどのようにプログラミングするかの一例をご覧頂きたいと思う。なお操作の全体はムービーに撮ったものをご覧いただければお分かりだと思うが、動画で言葉が足りなかったり分かりづらい点も多々あると思うので以下はその補足といった意味も含め説明を進めてみたい。


本プログラムはポピュラーエレクトロニクス誌1975年2月号「 BUILD THE ALTAIR 8800 MINICOMPUTER PART TWO」でAltair8800の開発者であるMITS社社長のエド・ローバーツと技術者のウィリアム・イエーツにより書かれたものだ。なおプログラムの内容は「メモリ128番地と129番地に格納された数値を足してメモリ130番地に演算結果を格納する」という至極シンプルなものである。

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※当研究所所有、ポピュラーエレクトロニクス誌1975年2月号表紙(上)と「 BUILD THE ALTAIR 8800 MINICOMPUTER PART TWO」が掲載されているページ(下)


Altair8800本体にはモニタもキーボードも、ましてやマウスといったデバイスはついていない。フロントパネルにある36個のLEDと25個の金属製スイッチが全てであり、これらを駆使してプログラミングおよびその結果を確認することになる。

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※Altair8800 Clone本体


Altair8800 (Clone)を手に入れてからなるべく正確でより良い情報を得たいとその操作方法を探るべくネットでググってはみたが、英語圏の映像や参考となるウェブサイトは意外とあったものの日本語で詳細がわかるような資料はほとんど見つからなかった。無論すでに40年近くも時が過ぎ、今となっては時代錯誤とも思えるマシンだからして当然なのだろう。仕方なく前記したように本家のMITS社が提供したポピュラーエレクトロニクス誌記事のポイントを自身で訳しながらカタツムリのようにゆっくりと…ではあるものの理解を深めつつある。ともあれサンプルプログラムを入力してみる中でAltair8800によるオペレーションに情趣の片鱗を感じている。



※日本語によるAltair8800の操作例、特に動画がほとんどないので無謀ながらまずは挑戦してみた。言葉が足りなかったり分かりにくい箇所もあるはずだが、以下のテキストを参考にしながらご覧頂きたい【音声あり=音量にご注意ください】。


△ステップ1
 パワースイッチをONにし、RESET/CLRスイッチでRESETを実行する。

△ステップ2
 アドレススイッチのA0からA15までをすべて0位置(下向き)にしてEXAMINE/EXAMINE NEXTスイッチでEXAMINEを実行。これでアドレスのLEDがA0からA15 まで全部が消灯状態になっていればOK。なおD0からD7のデータLEDのいくつかが点灯する場合があるが、それはアドレス0番地にある現在のデータ値を示しているだけなのでここでは無視。

△ステップ3
 アキュムレータへのロード命令(58)をD0からD7スイッチにより2進数 (00 111 010)でアドレス0番地に書き込む。D0からD7スイッチをD7から順番に下/下/上/上/上/下/上/下にセットしDEPOSITを実行。これでアドレス0番地に値が書き込まれる。
その際にデータLEDの表示を確認していただきたい。その表示は書き込まれた値通りに点灯しているはずだ。無論LEDの点灯が1を表し消灯が0を表す。また指示通り操作していれば、A0~A15のLEDは全て消灯状態で0番地を指しているはずだ。

△ステップ4
 続いてアドレスを指定するが、例えば128番地といったアドレスは16ビットの2進数で表す。具体的にはアドレスの下位8ビットの値はステップ3で実行したアキュムレータへのロード命令に続いて格納し、上位8ビットの値はその次に格納する。
128番地の16ビットの2進数は 0 000 000 010 000 000 だからしてまずD0~D7スイッチを10 000 000(下位8ビット)にしてDEPOSIT NEXTを実行。これで値がメモリ1番地に書き込まれ、A0のLEDが点灯する。なおA0からA7までのLEDを点灯確認する意味はその点灯位置がビット表示としてメモリの番地を表しているからだ。したがってD0~D7の表示と共に、メモリの何番地にデータを間違いなく書き込んだという確認ができるわけだ。
さらにD0~D7スイッチを全て0にしてDEPOSIT NEXTを…。これで上位8ビットの値がメモリ2番地(A1のLEDのみ点灯=00000010)に書き込まれ、「128番地のメモリの値をアキュムレータに読み込め」という指示ができたことになる。

△ステップ5
 アキュムレータ内にある数値にもう1つ別の数値を足すためには、現在ある数値を汎用レジスタに移す必要がある。今回の例ではBレジスタを使うが、Aレジスタの値をBレジスタに移せという命令を行う。ちなみにAレジスタとはアキュムレータのことだ。当該の命令は2進数で表現すると01 000 111となるので、D0~D7スイッチでこれを設定しDEPOSIT NEXTを行えばメモリ3番地 (A1とA0のLEDが点灯=00000011) に命令が格納される。

△ステップ6
 続いてはメモリ129番地の値をアキュムレータに書き込むロード命令を行う。 操作はステップ3およびステップ4と同様だ。まずD0~D7スイッチを 00 111 010としてDEPOSIT NEXTを実行。これでアキュムレータへのロード命令がメモリ4番地 (A2のLEDが点灯=00000100) に格納された。それからD0~D7スイッチを10 000 001 とし(129の下位8ビット)、DEPOSIT NEXTを実行してメモリ5番地 (A2とA0のLEDが点灯=00000101) に格納する。さらにD0~D7スイッチを全て0 (129の上位8ビット)にしてDEPOSIT NEXTを実行してこの値をメモリ6番地 (A2とA1のLEDが点灯=00000110) に格納する。

△ステップ7
 次にD0~D7スイッチを10 000 000(128)としてDEPOSIT NEXTを実行し、メモリ7番地 (A2とA1とA0のLEDが点灯=00000111) に加算命令を書き込む。この命令はBレジスタの値をアキュムレータの値に加算するものだ。

△ステップ8
 今度はメモリ130番地に加算結果を書き込むために、まずD0~D7スイッチを 00 110 010としてからDEPOSIT NEXTを実行しメモリ8番地 (A3のLEDが点灯=00001000) に加算命令を書き込む。
次にD0~D7スイッチを10 000 010にしてからDEPOSIT NEXTを行う。これで130番地を表す2進数の下位8ビットがメモリ9番地 (A3とA0のLEDが点灯=00001001) に格納された。さらにD0~D7スイッチを全て0にしてDEPOSIT NEXTを実行し、130番地を表す2進数の上位8ビットをメモリ10番地 (A3とA1のLEDが点灯=00001010) に格納。

△ステップ9
 これでメモリ128番地の値と129番地の値を加算し、結果を130番地に書き込むプログラムが入力できたことになる。後はジャンプ命令を使って0番地に処理を戻せば、この加算処理を好きなだけ繰り返せるわけだ。
D0~D7スイッチを11 000 011にしてDEPOSIT NEXTで11番地 (A3とA1とA0のLEDが点灯=00001011) にジャンプ命令を書き込み、さらにD0~D7スイッチを全て0にしてからDEPOSIT NEXTを2回実行する。これにて0番地を示す値がメモリ12番地と13番地 (A3とA2とA0のLEDが点灯=00001101) に格納できたことになる。

△プログラムの実行
 以上で加算プログラムは入力できたが実行前に加算する数値をメモリ128番地と129番地に入力する必要がある。ここでは128番地には 12 を、そして129番地には 8 を入力し12+8 の計算を行う。
A0~A15スイッチを 0 000 000 010 000 000 (128の2進数表記) にしてからEXAMINEを行い (A7のLEDが点灯=10000000)、D0~D7スイッチで00 001 100 (12の2進数表記) を設定してDEPOSITを行う。さらにD0~D7スイッチを 00 001 000 (8の2進数表記) にしてDEPOSIT NEXTを行い12と8をそれぞれ128番地と129番地に格納する。

次にA0~A15スイッチを全て0にしてEXAMINEを行う。これでアドレスLEDは全て消灯になっていることを確認。そしてRUNスイッチでプログラムの実行を開始する。D0~07およびA0~A7のLEDが中途半端に点灯しているように見えるが、これはプログラムが毎秒3万回ほどのスピードで実行していることを示すものだ。

△演算結果を確認
 頃合いを見てSTOPスイッチで動作を止める。A0~A15スイッチで加算結果が格納されている130番地 (0 000 000 010 000 010) を指定しEXAMINEを実行するとD0~D7のLED表示が 00 010 100 となる。これは申し上げるまでもなく2進数で10進数では 20 を意味する。すなわち 12+8 の加算結果が正確に演算されたことを示している。

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※参考資料のひとつ、ALTAIR COMPUTER SYSTEMのドキュメンテーション(当研究所所有)


以上のオペレーションのうちで加算プログラムに関係する部分、すなわち上記のステップ3からステップ9までをニーモニックおよびビットパターンで表すと次のようになる。

MNEMONIC.png


■エピローグ
 本稿は冒頭でご説明したとおり、ポピュラーエレクトロニクス誌に載った記事の抄訳のつもりであり、かつその記事に沿って実機を操作した結果である。とはいえまだまだ未熟なマシン語のプログラミングに関することでもあり大いなる勘違いや間違いを犯している可能性もあるが、オペレーションした結果は前記「演算の結果を確認」のとおり、正しい演算結果を導き出したことは確かだ。

それにしてもモニターもキーボードもないコンピュータというものがどれほど不便なのかという事を再認識したが、反面このスイッチとLEDしかない最低限のシステムを前にすると最新鋭のパソコンには感じられない不思議な魅力に圧倒される。そしてスイッチをひとつひとつ「カチッ、カチッ」と操作するとき、キーボードを打つのに慣れた指先に新しい感覚が宿ってくるようにも思える。またこのAltair8800を使い倒した先人たちにとってこのマシンは現在のパソコンに向かう我々とは違い、決してブラックボックスではなかったのだろうと想像している。
動作原理を理解し、かつ可能性と限界を知りつつ、ビル・ゲイツやスティーブ・ドンビアあるいはホームブリュー・コンピュータ・クラブの面々は嬉々としてこのマシンに自分たちの未来を覗いていたに違いない…。




ラテ飼育格闘日記(418)

今年も12月10日が近づいている。ラテが我が家に連れてこられて家族となった記念日だ。怒濤のような丸8年が経過したわけだが、とはいってもこのお嬢様は実に我が物顔で日々を過ごしているように思えるものの、さて本人(犬)はどう感じているのだろうか。


最近特に思うことは人間とワンコという種の違い…大きな溝というか壁はあるものの、お互いに手の内をすべてみせたという気がする。
どういうことかといえば、オトーサンからラテを見るとき、ラテの性格や性向はもとより、好き嫌いや瞬間瞬間に出会う様々なシーンや出来事に対してラテがどのように反応するのかが分かってきたということだ。そしてラテから見ればオトーサンたちの日常の生活パターンやその動きは勿論のこと、好き嫌いや弱点までもを理解しているように思える…。

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※ダイエットをしなければ...


正直、オトーサンにしても最初の2, 3年はラテの行動にはまだまだ多くの未知数な部分が隠されていると思わざるを得なかった。例えば子供と対峙したとき、子供が尻尾を引いたり背中にまたがったりしたときにラテがどのような反応、すなわち怒り出して噛みつこうとするのか、それともされるべきままにしているのか、あるいは逃げるという行動を起こすのかといったことが分からなかったから常に不安要素を抱えていた。

日常の散歩のときならずとも、多くの見知らぬ人間やワンコたちが行き来しており、それらの人々やワンコの存在を無視してオトーサンたちの生活も成り立たない。すれ違い様にワンコ同士がいがみ合う場合もあるし逆に気が会って尻尾を振り合う場合もある。とはいえワンコ同士は通常お互いがリードで繋がれていることもあってそうそうトラブルはないが、やはり気を遣うのは対人間の場合だ。

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※オカーサンと一緒


勿論ラテはこれまで人に噛みついたことはないし室内ではほとんど吠えない。しかし「よい番犬になれるね」と皮肉交じりに言われることも多々あったほど外では吠えるケースが目立った。多分に怖がりなのだと思うが、すれ違い様に吠えられた方は驚くだろうし気持ちのよいことではないだろう。
当然他人と近距離ですれ違う場合にオトーサンはリードを短く持ち、ラテの急な動きにも対処できるように、そして吠えないようにと注意を怠らない。

ただしワンコを飼っている方はよく知っているはずだが、我々が「吠える」と一言で切り捨てるその行為も実は様々な気持ちのバリエーションがあるようで決して吠えたから攻撃しようとか噛みつこうとするものではない…。ワンコは我々のように言葉は喋れず、声を出せば吠え声になってしまう傾向があるが、ワンコ嫌いの人にとってはその違いなどに興味もないだろうし、ただただ怖くて不快なことに違いない。

事実、ラテの吠え方を観察してきたが一見同じように思えても「嫌いだ、あっちへ行け」「来るなら戦うぞ」といった攻撃に結び付く吠え方だけでなく「久しぶりだね」「会いたかったよ」といった挨拶のための吠え方もあることがわかる。その挨拶の吠え方はそもそもがこれまでに会ったことがある、かつラテが好きな人たちがほとんどなので問題はないがそれでも吠えながら近づくワンコには尻込みする子供もいるわけで吠えないに越したことはない…。

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※大嫌いなレインコートを着せられて出かけるのを嫌がる...


とはいえ近年はラテが吠えそうな場面や人たちがオトーサンにもわかるようになったから可能な限り事前に対策を講じることができるようになった。まあ気疲れするが…(笑)。
面白いといっては語弊があるが、ラテが人に対して吠える場合はいくつかのパターンがある。一昔前は警察官やガードマン、あるいは工事現場の人たちといったような制服を着ている人たちに警戒して吠えたが最近はほとんど吠えなくなった。ただしラテが吠える場合の相手(人間)はひとことでいえばオトーサンが見ても一瞬不審に思うケースが多いのだ。

例えば夜にラテを短時間連れ出すことがあるが、マンションを出て交差点を渡ろうと歩き出したとき自動販売機や電柱の前に一人ぽつんと立っている人がいると、そこに近づけばまず吠えると思って間違いない…。その人にとってはそこにいる理由があるに違いないが、街灯や自販機の周り以外は真っ暗なのだからラテ以前にオトーサンだって意識をして通り過ぎるわけで…失礼ながら確かに妖しいのだ(笑)。また歩道の真ん中に立ちスマホを操作していたり、お年寄りが腰を曲げて一休みしている…といった姿もラテにとって平常時の姿ではないと思うらしい。ましてやそのお婆さんがすれ違い様に「あら、ワンちゃん!」などと声をかけたりすればラテは間違いなく吠え出す…。

その他にも多々ある。紙袋を沢山ぶら下げていたり、長い棒や工事の鉄パイプなどを抱えているオニーサン、歩道の車止めのパイプを使ってストレッチをしているオジサン、杖をつき身体を大きく揺らしながら歩いてくるお年寄り…などなどは申し訳ないがラテにとっては注意を要する相手のようなのだ。
しかしこの我が娘は好きな人たちには意外と積極的で、小学生女子数人が楽しそうに遊んでいると立ち止まって座り込む。勿論それは子供たちが声をかけてくれるのを待つ姿勢だから可笑しい。あわよくば一緒に遊びたいのだろうが、多くの子供たちはワンコが座り込んでハアハアしている姿を見て怖いと思うのだろう、声をかけてくれるどころか近づいてくれなかったり片側に寄り添って通り過ぎるとラテはさも残念といった感じで肩を落とす(笑)。見え見えのラテの行動だ…。

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※子供たちが声をかけてくれるのを座り込んで待つラテ(笑)


しかしラテの好みというか行動パターンの多くは理解しているつもりのオトーサンだが、過信は禁物だと自分に言い聞かせてもいる。どんなことでも分かったつもりで慣れてくるころに油断が出るものだ。喜怒哀楽が激しいラテだが、まだまだオトーサンたちに見せていない顔や姿があるのかも知れない。
ともあれ今年の12月10日という記念日をまたまた健康で祝うことができるのは何よりも嬉しい…。


MJSOFT、InnerExileブランドのiPhone 6用ケースをリリース

株式会社MJSOFTは12月5日、台湾 InnerExileブランドのiPhone 6用ケース、InnerExileのGlacier(グレイシア)をリリースしたと発表。発売開始は12月12日。


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InnerExileのGlacier(グレイシア)は、ボリュームボタンと電源ボタンまでカバーする機能を搭載した、iPhone 6用ポリカーボネート製クリアケース。
ボリュームボタン、電源ボタン部分は付属するパーツと取り替えが可能で、好みのカラーが選択できる。
またInnerExileがスマートフォンケースの為に開発した独自の特殊コーティングを施すことで、ケース表面につく軽度の傷を自己修復する。
なんと1000g荷重の銅製ブラシテストでも傷の自己修復が確認されている(メーカー試験による)。

仕様:
・寸法:約71.5 (W)x 8.18 (D)x 133.4 (H) mm
・重量:約13.2 g
・素材:ポリカーボネート
・スクリーンプロテクターフィルム、ボタンカバーパーツ(各3色)
・台湾製

価格は想定販売価格:3,900 円(税別)。

Glacier




iZiggi HD ワイヤレス書画カメラを iPadで使う〜ファーストインプレッション

教育/プレゼンテーション用デジタルガジェットとPC等のアクセサリーを設計販売するIPEVO社の製品である「iZiggi HD ワイヤレス書画カメラ」を使ってみたのでまずはそのファーストインプレッションをお届けしたい。もともとZiggi HDはその自在なアーム仕様により様々なアプローチが可能な製品だが、ワイヤレス機能が付いて一段と便利になった。


当ブログでは昨年(2013年)に同社のUSB書画カメラ「Ziggi HD」の紹介やその使い勝手をレポートした経緯がある。それらは「IPEVO Ziggi USB書画カメラ HDバージョン使用記」ならびに「Ziggi HDの利点を再考する」といった記事だったが、少々目を離していた間にWi-Fiによるワイヤレス接続が可能な新製品「iZiggi HD」がリリースされていた…。ちょっと分かりづらいかも知れないが新バージョンの製品名の頭には “i” がついている。

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※iZiggi HD ワイヤレス書画カメラkパッケージ(上)とフレキシブルなアーム構造の本体(下)


その他、HD版以前のIPEVO Ziggi USB書画カメラに関しては以下のアーティクルに詳しいので書画カメラとはどのような製品なのかについてご参考にしていただきたい。

IPEVO Ziggi USB書画カメラ
IPEVO Ziggi USB書画カメラ~ソフト篇
IPEVO Ziggi USB書画カメラ~実用篇

早速だが、この種の製品がUSBケーブルの長さにより置き場所が縛られることは意外と使いづらいものだが、これまでは致し方がなくUSB延長ケーブルなどでなんとか工夫するしかなかった。しかしWi-Fiをサポートし内蔵バッテリーで動作する「iZiggi HD」はケーブルに依存しなくなった以上のメリットをユーザーに与えてくれる…。

「書画カメラとはなにか?」について先のレポートを繰り返すことはしないが一般的なドキュメントスキャナといった製品との違いや長所短所を知っておくことは重要だ。
「iZiggi HD」は “書画カメラ” と呼ぶようにスキャナではなく “ビデオカメラ" なのだ。したがって「iZiggi HD」のレンズが捉えた映像は5メガピクセルCMOSセンサーにより最大解像度 2592×1944ピクセル大の静止画(.jpg)として撮影できるだけでなく動画(.mov)として残すこともできる。

しかし一枚の写真として考えれば昨今のドキュメントスキャナ類のクオリティには及ばないし、無論OCRとかPDFにするといった機能は持っていない。要は目的が違うのだ...。
ではこの「iZiggi HD」書画カメラはどのような使い方が適しているのか。それはiPadにしろMacにしろ、あるいは別途用意するプロジェクターやApple TVなどで「iZiggi HD」で捉えた映像を複数の人たちと "一緒に見る…見せる” ことが大きな長所である。いわゆるリアルタイム映像・画像を活かす点にこの書画カメラの利点はあるに違いない...。

会議のプレゼンあるいは学校の授業などを想像していただければ分かりやすいと思うが、プレゼンターが「iZiggi HD」で資料を撮り、それを一堂に会した複数の人たちに見せるということだ。その際に「iZiggi HD」なら紙ベースの資料や図版だけでなく立体物をも捉えることができるわけで、かつプレゼンターはビデオの画面に手描きの文字や線などを任意の色と太さで書き加えたりもできる...。

私自身はこれまでの製品、すなわちZiggi HDで一番便利に使ってきたことはFaceTimeで接続先の人と話し合う際に手元の資料を見せるために活用してきた。デスクトップマシンのiMacにしろノート型のMacBookにしてもカメラの位置は固定であり、特定の場所・位置にある物を捉えるにはマシンを動かさなければならないか、対象物をマシンのカメラが捕らえられる範囲に移動しなければならなかった。
iZiggi HDもUSB接続した場合はFaceTimeで入力カメラを切り換えられるので通話者の姿と手元の資料などを適宜切り換えて見ていただくために重宝している。

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※Macと接続しFaceTimeの高画質なウェブカメラとしての使用例。Ma内蔵カメラとiZiggi HDとを切り換えながらの説明は説得力を増す。下はFaceTimeのカメラ切替メニュー部分


さて、ここからが今回の本題だが、まずは iZiggi HDとiPadをダイレクトにWi-Fiで繋いで使う手順などをご紹介してみよう。とはいっても驚くほど簡単なのだが...。
まずiZiggi HDをワイヤレスで、かつ置き場所の自由度を考慮して使うためにフル充電をしておこう。なおフル充電には3時間ほどかかるが、バッテリー駆動の使用可能時間は同じく約3時間だという。

またAppStoreから無料でダウンロードできる専用ソフトウェア “Whiteboard” をiPadにインストールしておく。そういえばパッケージに同梱されている "User Manual" は日本語による記述がないので別途 IPEVO Japanのサイトから日本語マニュアル(PDF)をダウンロードしておくこともお勧めしたい。

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※iOS版とMac版のアプリは名称が違う


続いてiZiggi-HD側の準備だが、iZiggi-HDのUSBケーブルを本体ベースにあるUSBポートに接続する。後は電源を入れてみよう...。「PWR」LEDが緑色に点灯し「WIFI」LEDはオレンジ色に点滅した後、後述するように接続が完了すると緑色に点灯するはずだ。そうならない場合は何かしら不都合が生じているのでやり直しをしてみる。

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※iZiggi-HDのUSBケーブルを本体ベースにあるUSBポートに接続(上)。本体ベース上の電源スイッチボタンとインジケータ部


iZiggi-HDの電源を入れたらiPadの「設定」を開き、Wi-Fiをタップする。しばらくするとそのネットワークリストに "iZiggi_xxxx" が加わるはずだ。なお "xxxx" 部位は実際には機器固有のSSID番号が入る。早速その "iZiggi_xxxx" を選択する。

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※iPadの接続ネットワークリストから iZiggi_xxxx を選択


これでiPadにあらかじめインストールした専用アプリケーション “Whiteboard” を起動すれば、カメラからの映像がiPadに表示されるはずだ。もし表示されなければアプリの リアルタイム映像アイコンをタップしてみよう。またフォーカスが合っていなければフォーカスアイコンをタップすればよい。

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※iZiggi-HDで取り込んだ映像がリアルタイムにiPad上に表示


iZiggi-HDの多関節のアーム構造とヘッド部位が左右90度ずつ回転出来ること、そして今般ワイヤレスになったことが相俟って、取り込む対象のとらえ方は自在になるに違いない。

基本はこれだけだ。なおこの “Whiteboard” アプリでは映像の上に手描きの文字や図を書き加えることができるし、他者へのプレゼンなどで重宝するだろう矢印のポインタを表示させ任意の位置に置くことも出来る。

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※映像の上に手描きの文字や図形を重ねることが可能(上)。さらにホワイトボードモードもある(下)


またアプリの名の通りホワイトボードモードにすれば背景色を設定の上で必要事項を手描きすることができるし、消しゴムで一部を消去したり画面全体の手描きを一瞬で消すこともできる。また画面左下にある “?” アイコンをタップすればヘルプモードになり、各アイコンの説明(英語)が表示される。

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※ヘルプモード。各アイコンなどの機能が一覧で説明表示する


要は…例えばiPadに「Lightning – VGAアダプタ」を接続してプロジェクターを利用すればiZiggi-HDで取り込む映像をリアルタイムにプレゼン利用でき、手描き機能を含めて分かりやすい説明が可能となる。またApple TVのAirPlayを活用すれば、iZiggi-HDのリアルタイム映像とホワイトボード上のコメントや描写を大画面へ表示もできるので会議や小規模のプレゼンでも威力を発揮するだろう。

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※Apple TVのネットワークをiZigg_xxxxにすればAirPlayでiZiggi-HDのリアルタイム映像がTVにも表示可能となる


無論リアルタイムに映像を映すだけでなくカメラアイコンで当該表示映像をキャプチャして保存したり、ビデオアイコンをタップしてリアルタイム映像を動画として記録保存もできる。
その際にもiZiggi-HDはiPadとケーブルで接続する必要がないわけだから、置き場所や設置位置の自由度は大きく違う。iPadだってケーブルで繋がっていないからWi-Fiが届く範囲ならiZiggi-HDと離れて使えるわけだしその利便性はとても大きい。

最後にひとつ重要なことを記しておきたい。それはこれまでのやり方だと確かに容易にiPadとiZiggi-HDが直接Wi-Fiで繋がり目的を達成できることはわかった。とはいえそのiPadのワイヤレス接続はiZiggi-HD専用となってしまうわけでそのままではインターネットにアクセスできないことになる。
しかしiZiggi-HDを経由したインターネットへのアクセスが可能なように設定もできることは知っておいて損はない。したがってiZiggi-HDを使いつつ、他のこと…例えばSafariに切り換えてサイトにアクセスするといったことが可能なわけだ。そして一度セットすればiZiggi HDの電源をOFFにしても再度設定変更するまで設定は変わらないのも具合がよろしい!

良い事尽くめのiZiggi-HDだが、あえて注文をつけるとすれば、ひとつはソフトウエアのメニューを日本語化して欲しいことだ。Macは勿論iPadなどを積極的に使うユーザーもかつてのような強者ユーザーに取って代わり、まだまだ経験の浅いユーザーが多くなった昨今だけに日本語化は以前より求められているように思う。そして2つ目はその日本語マニュアルがダウンロードできるのは良いが、最新版のアプリケーションとマニュアルの記述が適合していない部分が多々ありユーザーとしては混乱する。印刷物ではなくデジタル(PDF)なのだからなるべく最新の情報を盛り込んで欲しいとお願いしたい。

今回このiZiggi-HDを手にしてつくづくワイヤレスの便利さを再認識したと共にApple TVのAirPlayでTVにiZiggi-HDの映像を映し出すことができることも素晴らしい。ということで、プレゼンやコミュニケーション時の有効なツールとして期待しつつ、iOSだけでなくMacとの接続も考慮し、より便利な使い方をも考察してみようという気になっている。

IPEVO



iPhoneなどの落下防止、スタンド機能としても利用可能な多機能ストラップ発売

フォーカルポイント株式会社は12月4日、iPhoneやスマートフォンの落下防止やスタンド機能のほか、デジタルカメラなどのストラップとしても利用可能な3色セットの多機能ストラップ「TUNEWEAR Ring Strap Stand for スマートフォン」を全国の家電量販店および雑貨店舗などを通じて発売すると発表。同社の運営するオンラインストアでも各980円(税抜)で予約受付中。


Ring Strap Stand

【TUNEWEAR Ring Strap Stand for スマートフォン について】
TUNEWEAR Ring Strap Stand for スマートフォン(チューンウェア リング・ストラップ・スタンド フォー スマートフォン 以下、本製品)は、iPhoneやスマートフォンの落下防止やスタンド機能のほか、デジタルカメラなどのストラップとしても利用可能な3色セットの多機能ストラップ。

[製品の主な特徴]
1.大きめのスマートフォンの落下防止に ※1
  本製品をスマートフォンやiPhoneケースのストラップホールに取り付けて、リングの部分に指を通して使用することで、不意な落下を防止する。片手では持ちづらい大きめのスマートフォンやデジタルカメラを使用する際も、安心して取り扱うことができる。

2.ポケットや鞄からの取り出しも簡単に
  取り付けたリング・ストラップ・スタンドをポケットやバッグからのぞかせておくことで、スマートフォンなどの機器を素早く取り出すことができる。また、鞄の中でスマートフォンが見つからない、といった不便さも解消される。

3.カメラ撮影時の手ブレ防止に
  スマートフォンやデジタルカメラに本製品を取り付けてカメラ利用時にリングの部分に指を通して撮影することで、より安定して機器を持つことができるため、写真や動画撮影時の手ブレ防止にも役立つ。

4.イヤホンのケーブルワインダーに
  スマートフォンで使用するイヤホンの余ったケーブルや未使用時の収納の際に、ストラップにケーブルを巻き付けて長さを調整することができるケーブルワインダーとして使用できる。

5.iPhoneのスタンド機能に ※2
  ストラップでiPhoneを挟むように取り付ければ、ムービー鑑賞などに便利なスタンドとして無段階に角度を調整して使用可能。eggshellやSOFTSHELLなどの薄型ケースに装着した状態でも、ケースを付け替えることなく簡単にスタンド機能をプラスすることができる。

6.複数の機器で使える3色入り、2つのサイズから
  本製品は、ブラック、ホワイト、レッドの3色がセットになっているので、手持ちのスマートフォンやデジタルカメラなど複数の機器でそれぞれの色の組み合わせに応じて使える。また、スタンド機能使用時のiPhone対応機種によってSサイズとLサイズの2種がある。

※1  iPhoneやストラップホールがないスマートフォンで使用する際は、別途ストラップホール搭載のケース等との併用で利用可能。
※2  本製品のスタンド機能はiPhoneのみサポートしている。

[同梱品]
・Ring Strap Stand for スマートフォン(ブラック)
・Ring Strap Stand for スマートフォン(ホワイト)
・Ring Strap Stand for スマートフォン(レッド)

[対応モデル]
・ストラップホールのあるケース等を装着したiPhone
・ストラップホールのあるスマートフォン
・その他、ストラップホールが搭載されている機器など

[スタンド機能 対応モデル]
Sサイズ
・iPhone 6
・iPhone 5s
・iPhone 5c
・iPhone 4s
・iPhone 4

Lサイズ
・iPhone 6 Plus

定価はオープンプライスだが、オンライン直販価格:各980円(税抜)。

TUNEWEAR Ring Strap Stand for スマートフォン 製品ページ





ギターの名曲、アランフェス協奏曲聞き比べ

私のクラシックギター歴は16歳のときからだ。途中フラメンコギターを習ったりもしたものの現在では腱鞘炎などによりギターはきつくなったので一昨年から古楽器のリュートを楽しんでいる…。さてそのクラシックギターの世界にも幾多の名曲があるが、ギター協奏曲といえば「アランフェス協奏曲」というのが定番だ。


私はコンサート会場で若かりし頃の荘村清志の演奏を生で聴いたのをかわきりに多くのアーチストによる「アランフェス協奏曲」を見聞きした。ただし当時はまだまだクラシックギターというものに理解がなかった時代だったためか、良いオーケストラとの競演が難しかったらしく、荘村清志によるある時のコンサートはオーケストラの管楽器が下手で音を外し正直楽しんで聞いていられる状態ではなかった…。

ともあれ名曲中の名曲である「アランフェス協奏曲」だから内外のほとんどのギタリスト(アンドレス・セゴビア以外は...といってもいいかも知れない)がこの曲をレパートリーとしている。だからクラシックギターファンとしては正直「耳タコ」状態で…といっても良いかもしれない。
しかし先日久しぶりにデビュー直後の録音だったか、木村 大とスペイン王立セビリア交響楽団によるCDを聴き感動を新たにしたのでその木村 大による「アランフェス協奏曲」の話しを軸にして新譜ではないものの他のいくつかの名演をもご紹介したい。

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※すでに30年以上も前に手に入れた愛器と木村 大による「アランフェス協奏曲」CD


■アランフェス協奏曲とは
アランフェス協奏曲は特にギターに縁のない人達にもおなじみの曲であろう。それは第2楽章のアダージョのメロディが魅力的なため、ポピュラー音楽やジャズにアレンジされ多々知られているからだ。
さてこのアランフェス協奏曲とは20世紀のスペインを代表する作曲家、ホアキン・ロドリーゴ(1901-1999)により作曲されたギターとオーケストラのために書かれた曲である。そして作曲に際し技術面でサポートしたスペインの名ギタリスト、レヒーノ・サインス・デ・ラ・マーサ(マドリード国立音楽院ギター科主任教授)により1936年初演され絶賛を博した。

ホアキン・ロドリーゴはスペインの地中海岸の町であるサグントで生まれ、スペイン楽壇の最長老として敬愛されていた。
彼は三歳半のとき悪性のジフテリアにかかり視力を失った。ただし幼少から音楽の才能を示しバレンシア音楽院を経てパリのエコール・ノルマルに留学し近代フランス音楽の大家、ポール・デュカスに師事している。

曲名となっているアランフェスとはよく知られている通り、スペインの首都マドリードから南へ47キロほど離れたタホ川左岸に位置する土地の名前である。乾燥地帯が多い中央スペイン高原にあってこのアランフェス一帯には緑がありオアシスを形作っている理由で古くから王侯たちの避暑地となった。

アランフェス協奏曲はロドリーゴがここに16世紀に建てられ世界遺産にも登録されたという美しい花壇と噴水のある庭園を持つアランフェス宮殿からインスピレーションを得て作曲されたと言われている。そしてアランフェス協奏曲は現代におけるギター協奏曲というジャンルに先鞭をつけたものとなったが、ピアノやヴァイオリンと比較して音量が小さなギターを考慮し小編成のオーケストラを用いるのが一般的である。またギターを効果的に聞かせるためにラスゲアード奏法や単音のパッセージを多用したことも成功の鍵だったといわれる。
曲は3楽章で成り立ち次のように指定されている。

第一楽章 Allegro con spirito 二長調 8分の6拍子
第二楽章 Adagio ロ短調 4分の4拍子
第三楽章 Allegro gentile 二長調 2/4と3/4の複合拍子

■木村 大のアランフェス協奏曲は素晴らしい !
私は彼のファーストアルバム「ザ・カデンツァ17」をリリースと同時に手に入れ、そのみずみずしく若さがほとばしるような演奏、そして素晴らしい音楽性に興味をもったファンのひとりだ。なおそのCDはクラシックとしては5万枚を売り上げる大ヒットとなった。

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※木村 大が17歳の時のデビューCD。彼が好きだというヴィラ・ロボスが収録されている他、最も注目されるのはアメリカのクラシックギタリスト兼作曲家であるアンドリュー・ヨーク(1958-  )が木村のために書いた「ムーンタン」を録音していること


木村 大は1982年に茨城県に生まれたそうだが父や兄弟もギタリストという環境に育ったという。小学一年生のときに第13回全国学生ギターコンクール・小学低学年の部で一位を得たのをかわきりに多くのコンクールで優勝した。そしてついに第40回東京国際ギターコンクールにおいて第一位に輝いた。

若いときから才能がきらめくギタリストは勿論他にもいる。山下和仁や村治佳織らが頭にうかぶ。ただ私の個人的な印象だが木村はギタリスト...アーティスト然といったところがなく例えば「プログラマー」といっても納得するほどどこにでもいそうなナチュラルな風貌である(笑)。

以前、北野 武らが司会を務めるテレビ番組「誰でもピカソ」などに出演したときもその自然さはゲストというより番組を見に来た高校生といった感じにも見えるほどだった。しかしひとたびギターを手にするとそこからは天才としか言いようのない音楽を紡ぎ出す…。ロックやヘビメタなども好んでいるという彼はこれからどのような成長を見せてくれるのだろうか。

さてその木村 大は10代の区切りに本場スペインのスペイン王立セビリア交響楽団とアランフェス協奏曲を録音した。それがいま手元にあるCD、「Aranjuez~concierto de aranjuez」(SONY RECORDS INTERNATIONAL・SICC 20)で聴くことができる。

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※「Aranjuez~concierto de aranjuez」はアランフェス協奏曲のみが収録されている


重ねて記すがアランフェス協奏曲を録音したギタリストは多い。私が実際にコンサートやCDで聴いただけでもナルシソ・イエペス、ジョン・ウィリアムス、荘村清志、山下和仁、村治佳織らがすぐに思い浮かぶ。
しかし特に日本人の若手が本場スペインのオーケストラと競演するとき、いくらソリストだといっても思ったように自己主張ができずその演奏はオケに引っ張られ、無難に終わってしまうケースがほとんどだと思う。それはある意味仕方のないことで例えば本場スペインの、それも老練で経験豊富な指揮者と競演するなら彼らの音楽志向が強く主張反映されるのが普通なのではないだろうか。

しかしこの「Aranjuez~concierto de aranjuez」ではそのライナーノートに濱田滋郎氏による批評があるとおり、珍しく小気味がよいほど木村の思うとおりの演奏になっていると感じた。彼の意志が如実に現れている演奏だと思えるのだ。
全体的にスピーディなそれでいて完璧といえるテクニックに裏打ちされた第一楽章も印象的だが第二楽章の中盤から終盤にかけての間の取り方などは無難な演奏を心がけるだけの演奏者には出来得ない演奏ではないかと思う。といって決してその演奏は場違いなものではなくその結果としてある意味では聞き古したこのアランフェス協奏曲に新たな感動を生むキーポイントとなっているといえよう。

■その他のアーティストによるアランフェス協奏曲について
では新譜ではないものの、私のお薦めのアランフェス協奏曲を4種類ご紹介したい。

1)Rodrigo CONCERTO DE ARANJUEZ [R32E-1056]
  山下和仁(ギター)
  ジャン=フランソワ・パイヤール指揮 パイヤール室内管弦楽団

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※アランフェス協奏曲の他にはL.バークリーの「ギター協奏曲 作品88」、ロドリーゴの「ある貴紳のための幻想曲」がアランフェス協奏曲と同じくジャン=フランソワ・パイヤール指揮 パイヤール室内管弦楽団の競演で収録されている


クラシック・ギターを愛し、つたない演奏だとはいえいくつかのレパートリーを持っていた時期もある私はギターの難しさを身にしみて分かっているつもりだ。だからよく知っている曲、それも途中で挫折はしたものの楽譜を手にして苦労したことのある曲などをコンサート会場で聴いていると心配で心配で、演奏を楽しんでいるどころではない場合がある(^_^;)。

いいかえるなら「間違いどころ」を知っているからなのだ。演奏者によってはその演奏を聴きつつも「ほら、やっぱり音を外した!」などと粗がめだって仕方がない。
しかしそうした心配はこと山下和仁においては一度も感じたことはなかった。驚異的なテクニックと完璧な演奏を常に聴かせてくれる希有な一人であり、やはり天才というしかないであろう。
その山下がパイヤール室内管弦楽団とアランフェス協奏曲を奏したのがこの一枚であり日本の演奏家における最高の一例ではないだろうか。

2)パコ・デ・ルシアのアランフェス協奏曲 [PHCA-110]
  パコ・デ・ルシア(ギター)
  カダケス・オーケストラ

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※アランフェス協奏曲の他にはイサーク・アルベニスの組曲「イベリア」より「トリアーナ」、「アルバイシン」そして「プエルト」をホセ・マリア・バンデーラおよびファン・マヌエル・カニサーレスという二人のギタリストと共に好演している


あらためて説明するまでもなくフラメンコ・ギター界のスーパー・スターであり天才という名を欲しいままにしているパコ・デ・ルシアがクラシックの名曲をそれもオーケストラと共に原曲どおりに演奏するというのだから興味を持たないギター愛好家はいないだろう。「原曲どおり」というのは言うまでもなくフラメンコには基本的に楽譜などは存在せず、それを越えた世界にいる彼が何故にクラシックのアランフェス協奏曲を...と思う人も多いと思う。まあ難しいことはともかく、そうしたいわば相反する部分が興味をそそるわけだが、さらに興味といえば実はこのCDに収められたアランフェスはライブであり、かつ当時89歳で健在だった作曲者のロドリーゴが会場に招かれていたというのだからパコであっても相当なプレッシャーではなかったか。勿論ロドリーゴはパコの演奏に心からの賛辞を送ったという。

それはともかく彼の演奏はやはりラスゲアードやピカードといった奏法時にフラメンコ・ギタリストとしての感性が如実に現れている。ひとことでいえば鋭さが一般のクラシックギター奏者のそれとは違う。それから第二楽章のソロ部分における演奏、特に6弦の使い方などはフラメンコ・ギター奏者のそれであり、かなり駒に近い箇所で弾いていると思われる硬質な音色が新鮮だ。
そのパコ・デ・ルシアも今年(2014年)2月、鬼籍に入ってしまった…。

3)JIM HALL CONCIERTO [K32Y 6009]
  ジム・ホール(ギター)、ローランド・ハナ(ピアノ)、ロン・カーター(ベース)、ステ  ィーヴ・ガッド(ドラムス)、チェット・ベイカー(トランペット)、ポール・デスモン  ド(アルト・サックス)、ドン・セベスキー(アレンジ)

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※アランフェス協奏曲の他にはジム・ホール自身のオリジナルを含む「YOU'D BE SO NICE TO COME HOME TO」、「TWO'S BLUES」そして「THE ANSWER IS YES」の3曲が収録されている


ジム・ホールは1930年にニューヨークで生まれ、ジャス・ギターの世界だけでなくジャズ界においても巨匠であり長老的な存在の一人である。
最初にジム・ホールの演奏に触れたとき「地味な演奏だな」と思った。トリッキーな演奏をするでもなくシングルトーンなどと呼ばれる単旋律なその演奏は面白味に欠けると感じたのだ。だが正直このアランフェス協奏曲はいい...。
知り尽くしたアランフェス協奏曲が見違えるように新鮮にそしてゾクゾクするほどのミステリアスな面を見せる。そしてチェット・ベイカーのトランペットやポール・デスモンドのサックスらとの掛け合いは絶妙というしかない。

特に演奏開始後、3分40秒当たりからベースにリードされてジム・ホールのギターがからんでくる以降は注目である。また6分40秒からのサックスのリードがこれまた素敵でありひとつの山場となる。その後もトランペットからピアノに主導権が移り14分22秒あたりからまたジム・ホールのギターがリードをとり16分26秒あたりから再びアランフェス協奏曲の主題が明確になって終盤を迎える。
そういえばジム・ホールも昨年(2013年)12月に亡くなった。

4)CONTRASTES [DVD:VIBC-6, VHS:VIVC-36]
  村治佳織(ギター)
  ホセ・ラモン・エンシナル指揮 マドリッド州立交響楽団

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※アランフェス協奏曲の他にはファリア「ドビュッシー讃歌」、ロドリーゴ「古風なティエント」、ロドリーゴ「祈りと踊り」、E.サインス・デ・ラ・マーサ「暁の鐘」、ロドリーゴ「小麦畑で」、トゥリーナ「ファンダンギーリョ」そしてファリア「粉屋の踊り」が収録場所や衣装も新たに収録されている


ロドリーゴ生誕100周年を記念して企画され、アランフェス宮殿内で収録されたアルバム。DVDとVHSによりリリースされている。私はDVDを手に入れたが滅多に実現できないであろうアランフェス宮殿内部と村治佳織の演奏映像を見ることができるのだからこれはほおってはおけない(^_^)。なぜなら収録したアランフェス宮殿はいわばスペインの国宝級の建物であり、特に今回収録された礼拝堂は普段立ち入ることさえ禁止されているエリアなのである。
ちなみにタイトルの「コントラステス」はスペイン語だが英語だと「コントラスト」。すなわち光りと影といった意味からつけられたのだろうか。

村治佳織は三歳からギタリストである父の手ほどきを受け、1992年には史上最年少で東京国際ギターコンクールに優勝した。一時と比較すれば女性ギタリストも多くはなったが村治佳織は「女性の...」というあらためての前置きを必要としない我が国が誇るクラシックギター界の若きスターである。しかし昨年7月に長期休養を発表したので心配していたが、現在は状況が安定したようで充電をしながら活動を続けていくようだし、この度(2014年7月)結婚を発表した…。光陰矢のごとしとはよく言ったものである。

ところで20年以上も前になるが、私が新宿に事務所をかまえていたころ、近くの商店街にあるレストランの女将から村治佳織の近況を知らされたことがあった。勿論クラシック・ギターを趣味としている私だから、その頃台頭してきた彼女の名前を知らなかったわけではないが、女将の子供さんが村治佳織の師匠である福田進一にギターを習いに行っているということを聞き、身近に感じたのがそもそもの発端だった。
その後デビューアルバムを買ったり彼女のコンサートに出かけたりしてその卓越した音楽性とテクニックに強い印象を受けたものだ。

このアルバムの特徴はくどいようだがアランフェス宮殿の中で収録された演奏だということである。そしてその美しい映像と共に村治佳織の他を圧倒する凛とした姿が"見られる"ことについ注目してしまうが、やはりその演奏自体に耳を傾けるべきだしその価値がある優れたアランフェス協奏曲のひとつとなっている。しかし、あの繊細なか細い指からは想像できないほど彼女の演奏はダイナミックである。
彼女は既に新日本フィルとの競演でアランフェス協奏曲を録音しCDをリリースしているが今回の演奏と聴き比べてみるのもまた楽しいのではないだろうか。

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※「アランフェス協奏曲/村治佳織(ギター)」[VICC 60192]。アランフェス協奏曲の他にはアーノルド「ギターと弦楽のためのセレナード」、カステルヌオーヴォ・テデスコ「ギター協奏曲 第1番ニ長調 作品99」、ディアンス「タンゴ・アン・スカイ(ギターと弦楽合奏版)」が収録されている


■エピローグ
私にとって音楽は人生において不可欠のアイテムであることは勿論だが、一番興味のある点は同じ曲を違うプレイヤーで(場合によっては録音年代が違う同一プレイヤーでもよい)その演奏が手軽に比較できることにある。
物事をはっきりとらえ、その秀でたところあるいは拙いところなどを明確にするには同種のものと比較することが一番なのは音楽だけではない。しかしありがたいことに音楽は世界的な名演を居ながらにして比較が可能なのだから贅沢この上ない楽しみである。
また木村 大のような若き天才が今後どのような進歩・変化をみせてくれるのかをファンの一人として見続けていけるのも大きな楽しみであり喜びでもある。



バード電子、iPhone 6 Plus用本革製ラヂオケース使用レポート

愛用のiPhone 6 Plusを常時携帯するためにベルトクリップ式のケースを探した結果やっと先般トリニティ社の横型ケースを使うようになった。そして今般その登場を待っていたバード電子の本革縦型ケース「ラヂオケース Tr-6 Plus」がリリースされたので早速注文した次第。


ラヂオケースとはバード電子が昭和30年のトランジスタラジオのケースをイメージしてデザインしたもので、最初はiPod用として製作された製品だった。その後ベルトフックタイプに変更してiPhone用として製品化し現在に至っている。
私自身も2011年から愛用し続けておりiPhone 6 Plusに機種変更するiPhone 5Sもずっとこのラヂオケースだった。

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※バード電子、iPhone 6 Plus用本革製「ラヂオケース Tr-6 Plus」


しかしサイズがまったく違うiPhone 6 Plusだからして継続利用は諦めるしかなく、一日も早くiPhone 6 Plus用の製品をリリースして欲しいと待っていた一人である。
「ラヂオケース Tr-6 Plus」のデザインは従来のものを踏襲しているが、材質や縫製については改良されているという。特に大型のiPhone 6 Plus用のベルトクリップケースにはその形状からか横型のケースが多いように思うが、当該製品は従来通りの縦型であり、手慣れた使い勝手を待ち望んでいたユーザーには朗報であろう。

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※「ラヂオケース Tr-6 Plus」とこれまで愛用してきたiPhone 5用のラヂオケース。随分と傷だらけだが本来ならまだまだ安心して使える


今回リリースされたiPhone 6 PlusならびにiPhone 6用の製品には私が購入した合成タンニンにより仕上げられたブラック仕様(Tr-6PlusB)の他に「マレンマ」というベジタブルタンニンを使った赤茶仕様(Tr-6PlusX)がある。
届いたラヂオケースを早速ベルトに通し、クリアケースの背面にこれまたバード電子のTOTTEを貼り付けたiPhone 6 Plusを収納してみたが余裕で出し入れができる。ウェブページの説明によれば厚めのケースでなければ各社のケースを付けたままラヂオケースに収納できるようだ。

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※iPhone 6 Plusにクリアケースを付け、バード電子製のTOTTEを付けたままで収納可能(上)。iPhone 6 Plusを入れてカバーを閉めた例(下)


続いて実際にベルトに取り付けてみた。その印象だが、確かにiPhone 5用のケースサイズとは違ってかなり大きくなったものの背面の取り付け用ループの位置が絶妙なこともあり、心配していたような立ち振る舞い時に邪魔になるようなこともないことが分かった。
ケースに収納後、スナップカバーで落ちないように留める仕様だが、全てが長く使ってきた手慣れた作りだけに違和感がなくて素晴らしい。

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※確かにサイズは大きいが実際にベルトに装着して見ると具合はよろしい


ただしデザインが同じとはいってもTr-6Plusはフロント側の別ポケットもサイズが大きい分だけ実用的だと思うし、内側を確認したらカードサイズの内ポケットも付いていた。ここに各種カード類や名刺といった類を常備しておくことができるのもありがたい。

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※フロントのポケット内にさらに小さなポケットがあった


そして確かにその本革の風合いもワンランク上がったことが分かる上質なもので、その丁寧な縫製と共に長く愛用できる逸品である。ということで縦型のベルトケースを望んでいた方にはお勧めである。

iPhone 6 & Plus用本革製ラヂオケース



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Author:appletechlab

主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。マネキン造形研究中。日本シャーロック・ホームズクラブ会員。日本リュート協会会員。ゆうMUG会員