Bluetooth対応ウェアラブル・カムコーダ LOOXCIE LX1の画質に迫る

ここのところ、Bluetooth対応ウェアラブル・カムコーダ LOOXCIE LX1を日々身につけて試しているが煩わしい部分もあるものの実に面白い。今後はUstreamなどへも対応可能になってくるものと思うし動向に目が離せないが、多くの方の最大の興味は画質に関するスペックではないだろうか。                                                                             

今回は「LX1」の画質に関する話題だが、最初に申し上げておくことは現在安価なコンデジで撮った動画もハイビジョンだったりするから、「LX1」の高画質モード、すなわち640×480ピクセル(VGA 30fps, 4000kbps)での撮影はどうしても劣って見えてしまうかも知れない。事実その640×480での撮影映像を見ていると一昔前に多くの時間を費やしたHi-8ビデオカメラ(アナログ)を思い出す...。

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※Bluetooth対応ウェアラブル・カムコーダ LOOXCIE LX1


「LX1」で高画質モードによる撮影を行うとバッテリーはフル充電で2時間持つが本体の容量の問題で実際の撮影は約1時間強が限度であり、そのデータ容量を確認すると2GB強といったところになる。
その「LX1」で撮ったデータをデスクトップ用のアプリケーション「LooxcieDesktop」を使ってMacのハードディスクにコピーするのに筆者のMac Proで約30分ほどかかる。
ただし良い条件下で撮れた映像をQuickTime Playerで再生すると正直画質は気にならないしApple 30インチ Cinema HD Diaplsyにフルスクリーンにして観ても動画であるからして粗はそんなに気にならない。
そもそも「LX1」に課された使命といえば撮影者は常に動いていることを前提にしている。
私のように犬の散歩時であったり、サイクリングであったり、あるいはもっと激しいスポーツであっても「LX1」は撮影者の両手を解放してくれるというメリットを活かし、普通では撮りにくい...撮れないシーンを残すことが可能になる。とはいえビデオ撮影ではカメラが大きくぶれたり早く動かすことを一番嫌うものだが「LX1」は逆にそうした場面で使われる傾向が多いわけで、その映像はもともと見やすいものではないのだ(笑)。

実は映像のクオリティに関わる「LX1」のスペックは詳しく公開されていないようなのでほとんど分からない。分かっているのはレンズのF値が2.8であること、コーデックはMPEG-4 video AAC Audioであること、そして露出やホワイトバランスはオートといったくらいだ。
ということでとにかく様々なシーンを撮影してみようと一週間ほど使い続けたがその撮影結果をご覧いただきながら「LX1」の特性を考えて見たい...。
ともかく最初に実際の動画をご覧いただきたい。音声を消去するなど些かデータを編集しているがモニター上での見栄えは元データとほとんど変わらないはずだ。



※「LX1」による高画質モード( 640×480ピクセル/30fps)での撮影例。音声は消去してある


さて実際の動画をご覧になってどのような感想を持たれただろうか...。
まず画質に関係する一番の問題がレンズである。なんだかピンホールカメラに毛が生えた程度のレンズに見えるが、監視カメラなどに使われている程度のものなのかも知れない。正直今少し良いものを採用して欲しいと思う。
ともかく露出をオートで撮った結果から判断するとフォーカスはパンフォーカスうんぬん以前にレンズから数十センチからせいぜい1メートル程度までにピントが合うよう設計されているように思える。

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※レンズから近い距離ではなかなかよくピントが合う(上)。この事は地面のタイルを撮った例でもよくわかると思う(下)


もっと具体的にいうなら撮影者の両手を伸ばした範囲はピントが合うように設計されている感じを受ける。したがって例えば母親が子供を両手に抱き上げて「高い高い!」などをする距離や1メートルほど離れている相手と会話するようなケースがベストということになる。だから、遠景というか風景を撮ったところであまり見栄えはよくない。

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※遠景の木々のディテールはほぼ潰れている


そしてピントが合う範囲が狭いことと同時に画面の四隅はノイズも多くクオリティはかなり落ちている。

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※特に四隅は映像が流れ画質が落ちている


とはいえこうした認識は動画の1フレームをキャプチャすると目立つが動画を普通に再生している際には前記したように30インチのApple Cinema HD Displayのフルスクリーンモードで観てもそんなに気にならないのも事実だ。
ただし、いかんせん...ビデオ映像から特定のフレームをキャプチャしてプリンタへ印刷を試みる...という目的にはキツイ...。

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※本例はナンバープレート一部にモザイクを入れてあるが、条件が良ければこの距離で車のナンバーが認識できる


そうしたあれこれを理解した上でもう1度「LX1」の画質の意味に迫ってみよう。
繰り返しになるがそもそも「LX1」はヘッドセット型のビデオカメラであり耳に装着する。ということは我々がそれを着け何かを撮影する際にはビデオカメラとしてはかなり過酷なというか本来諫められるような使い方をすることになる。
「LX1」の使用時に、まさか視線をほとんど動かさずその場に立ち尽くして撮影する...といった用途はほとんどなく、撮影者自身が歩き時には走るといったことになるわけで、もし「LX1」がハイビジョン仕様になったところで大きく株が上がるようには思えない(笑)。無論画像は良いに越したことはないがその分データ容量は大きくなりBlutoothやUSBを使ったパフォーマンスや扱いも難しくなるだろう。
「LX1」を生かすも殺すも当然のことながらユーザーの工夫次第ということか...。
それからついでに音質に関して記しておくと、レンズ部位...すなわち正面にマイクロフォンが位置しているため風が強い時はモロにノイズを拾ってしまう。また少々エコーがかかったような音質になるのが気がかりだが、これが仕様なのかも知れない。

ということで私にとって「LX1」は画質を最優先した目的のために利用する機器ではない。しかし日常には「LX1」が生きるシーンは多々存在することも事実。要は適材適所ということなのだろう。
ただし現実問題として低解像度モードでの撮影は例えYouTubeなどへのアップロードが目的としても使うつもりはないが、できるだけ外に持ち出して様々な機会に活用していきたいと考えている。

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Author:appletechlab

主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。マネキン造形研究中。日本シャーロック・ホームズクラブ会員。日本リュート協会会員。ゆうMUG会員