Legacy8080が "Popular Electronics誌" 4月号の表紙に掲載された!

株式会社技術少年出版が開発し先行販売が開始された8ビット・マイクロコンピュータキット「Legacy8080」。その雄姿が米国「Popular Electronics (ポピュラーエレクトロニクス)」誌の4月号表紙に掲載された…。日本製のマイクロコンピュータが同誌表紙を飾るのは初めてであり快挙!


これまでにも機会がある毎にご紹介してきたが、Legacy8080は1975年に世界で初めて発売された伝説の8bitマイクロコンピュータキット「Altair8800」と互換性を持ち、1975年から1980年代に開発・販売されマイコンの歴史を創った著名なソフトウエアを多数動作させることができるマシン。

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※米国「Popular Electronics (ポピュラーエレクトロニクス)」誌の4月号表紙に掲載されたLegacy8080の雄姿


「Legacy8080」開発の目的は、今の小中学生がLegacy8080を操りプログラムすることによりコンピューターを原理から学び、将来ビル・ゲイツ級の腕利き技術者に育つことを狙っているという。
(株)技術少年出版ではスマートフォンのアプリ開発レベルではなく、次世代のOSやCPUの開発、人工知能の開発が出来るレベルの腕利き技術者を育てるにはコンピュータアーキテクチャやアセンブラを小中学生から体験するのが必要であると考え、コンピュータアーキテクチャーを子供でも理解できる8bitマイコン入門機として提供することに力を注いできた。

MITS社のホビーマイクロコンピュータ「Altair8800」が1975年にPopular Electronics誌の表紙を飾ったことが個人がコンピュータを所有するというブームとなり、現在のパーソナルコンピュータ登場の先駆けともなったように「Legacy8080」が同誌の表紙を飾ったことでそのブームの再来が期待される。

ところで(株)技術少年出版からの情報によれば、先行販売告知記事に写真を掲載しているシャーシータイプのケースが消費税増税前の駆け込み通販購入による物流大混乱に巻き込まれ、行方不明になるというアクシデントがあったという。
配送会社自慢のコンピュータ管理による荷物追跡システムが示す場所に該当荷物は無く行方不明状態となり、そのままでは試作品ケースを作り直すことになるため先行販売が大幅に遅れると危惧されたが、幸い配送会社に大捜索を依頼し最終的には発見できたという。
この情報を知ったとき、あまりにも前記した「Altair8800」発売当時の状況に似ているエピソードだったので強い印象を受けた。

何故ならMITS社では「Altair8800」の試作品を徹夜仕事で組立て、「Popular Electronics」誌の表紙撮影の目的で編集部に送ったものの届かなかったのだ。当時鉄道による運送網はストライキの影響を受け混乱していたため行方不明になってしまう。雑誌発売の時期を延ばすことはできず、かといって「Altair8800」を最初から作り直すことは時間的に無理だった。
MITS社の技術者ビル・イエーツは急遽金属製の箱に穴を開け、小さなランプとスイッチをそれらしく付けて編集部に再送付する。
要するにPopular Electronics誌の表紙を飾った「Altair8800」はダミーを使うしかすべがなかったのである。

Altair8800Kit2.jpg

※1975年に発売されたらMITS社「Altair8800」の組み立てキット


「Legacy8080」が一時行方不明となったことを考えると因縁を感じる出来事である。ただし「Legacy8080」先行販売告知に使われている写真はダミーでなく実物である。
ということで、技術少年出版の秘密基地では先行販売に合わせ、ロボット「フライデー」によるLegacy8080の組立が進んでいた。

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※絶賛組立中!


なお「Altair8800」の歴史については以下一連のアーティクルを参考にしていただきたい。
ホームコンピュータの元祖「Altair 8800」物語(1)
ホームコンピュータの元祖「Altair 8800」物語(2)
ホームコンピュータの元祖「Altair 8800」物語(3)
ホームコンピュータの元祖「Altair 8800」物語(4)
ホームコンピュータの元祖「Altair 8800」物語(5)


【本情報は(株)技術少年出版より許可を受けたエイプリルフール・ネタです…
m(_ _;)m。ただしPopular Electronics誌表紙にLegacy8080が載ったという件およびロボットによるLegacy8080組立以外の内容は事実です :-) 】

【追伸】
ところで、「Altair8800」と「Legacy8080」との因縁はまだ続く…。なぜなら本日4月1日はMITSの創業者エド・ロバーツの命日なのだ。エド・ロバーツは2010年4月1日、68歳で亡くなったが、奇しくもこの4月1日付けエイプリルフールネタはエド・ロバーツの追悼企画ともなったのである。

株式会社技術少年出版



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Author:mactechlab
主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。また直近では「木挽町お鶴捕物控え」を発表している。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中であり2021年からはレーザー加工機にも目を向けている。ゆうMUG会員