iZiggi HD ワイヤレス書画カメラを iPadで使う〜ファーストインプレッション

教育/プレゼンテーション用デジタルガジェットとPC等のアクセサリーを設計販売するIPEVO社の製品である「iZiggi HD ワイヤレス書画カメラ」を使ってみたのでまずはそのファーストインプレッションをお届けしたい。もともとZiggi HDはその自在なアーム仕様により様々なアプローチが可能な製品だが、ワイヤレス機能が付いて一段と便利になった。


当ブログでは昨年(2013年)に同社のUSB書画カメラ「Ziggi HD」の紹介やその使い勝手をレポートした経緯がある。それらは「IPEVO Ziggi USB書画カメラ HDバージョン使用記」ならびに「Ziggi HDの利点を再考する」といった記事だったが、少々目を離していた間にWi-Fiによるワイヤレス接続が可能な新製品「iZiggi HD」がリリースされていた…。ちょっと分かりづらいかも知れないが新バージョンの製品名の頭には “i” がついている。

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※iZiggi HD ワイヤレス書画カメラkパッケージ(上)とフレキシブルなアーム構造の本体(下)


その他、HD版以前のIPEVO Ziggi USB書画カメラに関しては以下のアーティクルに詳しいので書画カメラとはどのような製品なのかについてご参考にしていただきたい。

IPEVO Ziggi USB書画カメラ
IPEVO Ziggi USB書画カメラ~ソフト篇
IPEVO Ziggi USB書画カメラ~実用篇

早速だが、この種の製品がUSBケーブルの長さにより置き場所が縛られることは意外と使いづらいものだが、これまでは致し方がなくUSB延長ケーブルなどでなんとか工夫するしかなかった。しかしWi-Fiをサポートし内蔵バッテリーで動作する「iZiggi HD」はケーブルに依存しなくなった以上のメリットをユーザーに与えてくれる…。

「書画カメラとはなにか?」について先のレポートを繰り返すことはしないが一般的なドキュメントスキャナといった製品との違いや長所短所を知っておくことは重要だ。
「iZiggi HD」は “書画カメラ” と呼ぶようにスキャナではなく “ビデオカメラ" なのだ。したがって「iZiggi HD」のレンズが捉えた映像は5メガピクセルCMOSセンサーにより最大解像度 2592×1944ピクセル大の静止画(.jpg)として撮影できるだけでなく動画(.mov)として残すこともできる。

しかし一枚の写真として考えれば昨今のドキュメントスキャナ類のクオリティには及ばないし、無論OCRとかPDFにするといった機能は持っていない。要は目的が違うのだ...。
ではこの「iZiggi HD」書画カメラはどのような使い方が適しているのか。それはiPadにしろMacにしろ、あるいは別途用意するプロジェクターやApple TVなどで「iZiggi HD」で捉えた映像を複数の人たちと "一緒に見る…見せる” ことが大きな長所である。いわゆるリアルタイム映像・画像を活かす点にこの書画カメラの利点はあるに違いない...。

会議のプレゼンあるいは学校の授業などを想像していただければ分かりやすいと思うが、プレゼンターが「iZiggi HD」で資料を撮り、それを一堂に会した複数の人たちに見せるということだ。その際に「iZiggi HD」なら紙ベースの資料や図版だけでなく立体物をも捉えることができるわけで、かつプレゼンターはビデオの画面に手描きの文字や線などを任意の色と太さで書き加えたりもできる...。

私自身はこれまでの製品、すなわちZiggi HDで一番便利に使ってきたことはFaceTimeで接続先の人と話し合う際に手元の資料を見せるために活用してきた。デスクトップマシンのiMacにしろノート型のMacBookにしてもカメラの位置は固定であり、特定の場所・位置にある物を捉えるにはマシンを動かさなければならないか、対象物をマシンのカメラが捕らえられる範囲に移動しなければならなかった。
iZiggi HDもUSB接続した場合はFaceTimeで入力カメラを切り換えられるので通話者の姿と手元の資料などを適宜切り換えて見ていただくために重宝している。

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※Macと接続しFaceTimeの高画質なウェブカメラとしての使用例。Ma内蔵カメラとiZiggi HDとを切り換えながらの説明は説得力を増す。下はFaceTimeのカメラ切替メニュー部分


さて、ここからが今回の本題だが、まずは iZiggi HDとiPadをダイレクトにWi-Fiで繋いで使う手順などをご紹介してみよう。とはいっても驚くほど簡単なのだが...。
まずiZiggi HDをワイヤレスで、かつ置き場所の自由度を考慮して使うためにフル充電をしておこう。なおフル充電には3時間ほどかかるが、バッテリー駆動の使用可能時間は同じく約3時間だという。

またAppStoreから無料でダウンロードできる専用ソフトウェア “Whiteboard” をiPadにインストールしておく。そういえばパッケージに同梱されている "User Manual" は日本語による記述がないので別途 IPEVO Japanのサイトから日本語マニュアル(PDF)をダウンロードしておくこともお勧めしたい。

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※iOS版とMac版のアプリは名称が違う


続いてiZiggi-HD側の準備だが、iZiggi-HDのUSBケーブルを本体ベースにあるUSBポートに接続する。後は電源を入れてみよう...。「PWR」LEDが緑色に点灯し「WIFI」LEDはオレンジ色に点滅した後、後述するように接続が完了すると緑色に点灯するはずだ。そうならない場合は何かしら不都合が生じているのでやり直しをしてみる。

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※iZiggi-HDのUSBケーブルを本体ベースにあるUSBポートに接続(上)。本体ベース上の電源スイッチボタンとインジケータ部


iZiggi-HDの電源を入れたらiPadの「設定」を開き、Wi-Fiをタップする。しばらくするとそのネットワークリストに "iZiggi_xxxx" が加わるはずだ。なお "xxxx" 部位は実際には機器固有のSSID番号が入る。早速その "iZiggi_xxxx" を選択する。

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※iPadの接続ネットワークリストから iZiggi_xxxx を選択


これでiPadにあらかじめインストールした専用アプリケーション “Whiteboard” を起動すれば、カメラからの映像がiPadに表示されるはずだ。もし表示されなければアプリの リアルタイム映像アイコンをタップしてみよう。またフォーカスが合っていなければフォーカスアイコンをタップすればよい。

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※iZiggi-HDで取り込んだ映像がリアルタイムにiPad上に表示


iZiggi-HDの多関節のアーム構造とヘッド部位が左右90度ずつ回転出来ること、そして今般ワイヤレスになったことが相俟って、取り込む対象のとらえ方は自在になるに違いない。

基本はこれだけだ。なおこの “Whiteboard” アプリでは映像の上に手描きの文字や図を書き加えることができるし、他者へのプレゼンなどで重宝するだろう矢印のポインタを表示させ任意の位置に置くことも出来る。

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※映像の上に手描きの文字や図形を重ねることが可能(上)。さらにホワイトボードモードもある(下)


またアプリの名の通りホワイトボードモードにすれば背景色を設定の上で必要事項を手描きすることができるし、消しゴムで一部を消去したり画面全体の手描きを一瞬で消すこともできる。また画面左下にある “?” アイコンをタップすればヘルプモードになり、各アイコンの説明(英語)が表示される。

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※ヘルプモード。各アイコンなどの機能が一覧で説明表示する


要は…例えばiPadに「Lightning – VGAアダプタ」を接続してプロジェクターを利用すればiZiggi-HDで取り込む映像をリアルタイムにプレゼン利用でき、手描き機能を含めて分かりやすい説明が可能となる。またApple TVのAirPlayを活用すれば、iZiggi-HDのリアルタイム映像とホワイトボード上のコメントや描写を大画面へ表示もできるので会議や小規模のプレゼンでも威力を発揮するだろう。

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※Apple TVのネットワークをiZigg_xxxxにすればAirPlayでiZiggi-HDのリアルタイム映像がTVにも表示可能となる


無論リアルタイムに映像を映すだけでなくカメラアイコンで当該表示映像をキャプチャして保存したり、ビデオアイコンをタップしてリアルタイム映像を動画として記録保存もできる。
その際にもiZiggi-HDはiPadとケーブルで接続する必要がないわけだから、置き場所や設置位置の自由度は大きく違う。iPadだってケーブルで繋がっていないからWi-Fiが届く範囲ならiZiggi-HDと離れて使えるわけだしその利便性はとても大きい。

最後にひとつ重要なことを記しておきたい。それはこれまでのやり方だと確かに容易にiPadとiZiggi-HDが直接Wi-Fiで繋がり目的を達成できることはわかった。とはいえそのiPadのワイヤレス接続はiZiggi-HD専用となってしまうわけでそのままではインターネットにアクセスできないことになる。
しかしiZiggi-HDを経由したインターネットへのアクセスが可能なように設定もできることは知っておいて損はない。したがってiZiggi-HDを使いつつ、他のこと…例えばSafariに切り換えてサイトにアクセスするといったことが可能なわけだ。そして一度セットすればiZiggi HDの電源をOFFにしても再度設定変更するまで設定は変わらないのも具合がよろしい!

良い事尽くめのiZiggi-HDだが、あえて注文をつけるとすれば、ひとつはソフトウエアのメニューを日本語化して欲しいことだ。Macは勿論iPadなどを積極的に使うユーザーもかつてのような強者ユーザーに取って代わり、まだまだ経験の浅いユーザーが多くなった昨今だけに日本語化は以前より求められているように思う。そして2つ目はその日本語マニュアルがダウンロードできるのは良いが、最新版のアプリケーションとマニュアルの記述が適合していない部分が多々ありユーザーとしては混乱する。印刷物ではなくデジタル(PDF)なのだからなるべく最新の情報を盛り込んで欲しいとお願いしたい。

今回このiZiggi-HDを手にしてつくづくワイヤレスの便利さを再認識したと共にApple TVのAirPlayでTVにiZiggi-HDの映像を映し出すことができることも素晴らしい。ということで、プレゼンやコミュニケーション時の有効なツールとして期待しつつ、iOSだけでなくMacとの接続も考慮し、より便利な使い方をも考察してみようという気になっている。

IPEVO



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Author:appletechlab

主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。マネキン造形研究中。日本シャーロック・ホームズクラブ会員。日本リュート協会会員。ゆうMUG会員