iPhone 6 Plusの iSightカメラ交換プログラム顛末記

アップルはこの21日に「 iPhone 6 Plus iSight カメラ交換プログラム」を発表した。2014年9月から2015年1月までの間に販売され、シリアル番号が特定の範囲内にあるごく一部の iPhone 6 Plusで、iSightカメラのコンポーネントの一部が故障し、撮影した写真がぼやけて見える場合があることが判明したからだという。


相変わらずこうした際、アップルの物言いはシンプルでない…。私のiPhone 6 Plusは発表と同時に申し込んだものだ。それが交換対象だということはシリアル番号云々という以前に初期出荷の多くに問題があったと考えても不自然ではないだろう。したがって「シリアル番号が特定の範囲内にあるごく一部」とは考えにくく、かなりの範囲に拡大しているのではないか…。

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※アップルが8月21日に告知した「 iPhone 6 Plus iSight カメラ交換プログラム」のウェブページ


さらに「撮影した写真がぼやけて見える場合がある」という言い回しは不良品をユーザーの目のせいにするという何とも卑劣な表現ではないか…(笑)。「ぼやけて見える」というのは見る方の視力の問題というニュアンスではないか。「ぼやけて見える」のではなく「ぼやけて撮れてしまう」となぜ素直に言えないのだろうか。

しゃくにさわることに念のためと自分のiPhone 6 Plusのシリアルナンバーを確認したらバッチシ...交換対象製品だったので早速アップルに電話し、交換の手続きをすることにした。

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※ iSightカメラ交換プログラムとはいえ実際はiPhone 6 Plus丸ごと交換になる


iPhone 6 PlusのiSightカメラは結果としてあまり使っていなかった。お恥ずかしいことにその写真が鮮明でないことは認識していたものの、外出時は別途デジカメやウェアブルカメラを持参することが多くiPhoneの出番はほとんどなかった。それにiPhoneカメラを使う場合は室内が多く、ボケ気味の結果は光量不足や手ブレかな...と漠然と考えており、まさかiSightカメラの不良とは思いもしなかった...。

ともかく早々に交換しなければならないが、問題はライフライン同様のiPhoneだからして数日使えないとなれば色々な支障が出てくる。なんとかタイムラグを最小にすることはできないかとAppleCareプロテクション・プランに加入していたこともでもありAppleCareサービス窓口に相談も含めて電話をしてみた。

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※iPhoneもAppleCareに加入していた...


予想していたことだが、交換プログラムには大別して2つの方法があるという。ひとつは近隣のサービスプロバイダへ足を運びその場で交換を要求する方法だ。ただしそのお店に在庫がなければ新しいiPhoneを手にするのに時間がかかってしまうから事前に問い合わせた上で店頭に行くことがポイントか...。

2つ目はアップルが手配する宅配便に対象のiPhone 6 Plusを渡し、数日後に新しい製品を送って貰うという方法だ。しかしこれだと小1週間はかかるという。
事が事だからiPhoneが手元にない状況は防ぎようもないように思えるが、それは最小限にしたい。何しろ我が家は固定電話がないから iPhoneが唯一の電話であり無いと実に困る。勿論Skypeといった類のIP電話やFaceTimeを活用することは可能だが、相手がある事だけに不安が増す。

そんなことを考えながら電話口で迷っていると担当者は「エクスプレス交換プログラム」というサービスもあると第3案を教えてくれた。ただしこれは事前にクレジットカード・ナンバーを登録する必要があるとのこと。
どういうことか...。

この「エクスプレス交換プログラム」サービスなら宅配便のドライバーが交換用のiPhone 6 Plusを玄関口まで届けてくれ、その際に不良品を手渡すということで交換プログラムが完了するというシステムなのだ。これなら直前までiPhone 6 Plusはこれまでどおり利用できるわけで、タイムラグは新しいiPhoneを現行システムに復元する時間だけで済む。

ちょっと躊躇ったのはクレジットカード・ナンバーを告知しなければならない点だ。ただしアップルの担当者いわく、この電話口でお聞きするのではなくこの後お送りするメールのリンクを踏んでカードナンバーを登録するようにとのこと…。セキュリティにも万全の配慮をしていることも力説された。

なぜクレジットカード・ナンバーなのかについて念のため聞いてみた。「エクスプレス交換プログラム」はユーザーにとって簡便で便利なサービスではあるものの、アップル側はリスクを伴う…。
例えばユーザーが宅配便のドライバーに渡すべきiPhone 6 Plusを偽って別のものを差し出したり、カメラ以外にも重大な損傷や改造跡があるiPhone 6 Plusだったりする万一のリスクを回避するためのものだという。もしこうした不正行為があった場合は当該クレジットカードからiPhone 6 Plus本体価格を引き落とされることになる…。

さて、「エクスプレス交換プログラム」の具体的な注意事項だが、宅配便のドライバーに渡す前に問題のiPhoneのSIMを抜くこと、ケース類や液晶保護フィルムなども外しておかないと処分されてしまう。勿論直前のデータをバックアップしておくことは当然だ...。

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※バックアップは勿論だが iMessageやiPhoneを探すをオフ、そして全てのコンテンツと設定を消去の上で電源を切り、SIMを抜く


こうして私のiPhone 6 Plusは…アップルに電話をした翌々日に早くも交換用の製品が届き、バックアップから復元する手間と時間は必要だったが首尾良く最短時間で交換できた。そして環境復元後にあらためてiSightカメラで写真を撮ってみたが、笑ってしまうほど綺麗な写真が撮れる(笑)。しかしこれまで何故気がつかなかったのか...。自己嫌悪に陥りそうだ。

ちなみにiPhone 6 Plusの「エクスプレス交換プログラム」のサービス料金だが、AppleCare+ に加入の場合は料金はかからない。しかし加入していない場合は3,400 円のエクスプレス交換サービス料金が必要となるとのことだ。

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※申込み2日後に早くも交換用iPhone 6 Plusが届いた


結果良ければすべてよしとすべきなのだろうしアップルとしてはスピーディに対処してくれたわけだが、ユーザーとしては正直非常に迷惑な話だ。iPhoneが一時期も使えないことは勿論、iPhone復元とApple Watchの再ペアリングに3時間は費やした。それでもハードウェア関連アプリのいくつかは設定をやりなおす必要がある。さらにけち臭いようだが、液晶保護のために貼っていたお気に入りの強化ガラスフィルムも新しくせざるを得ない。

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※約3時間ほどで復元の基本とApple Watchの再ペアリングが終わった...

やはりこうした事はないにこしたことはない…。
それにしてもだ…マーケティング上の製品寿命が2年ほどの製品なのに不具合の対応が発売から1年近くにもなってからというのはアップルの怠慢というか製品管理に問題があると思わざるを得ない…。厄介なことではあった。

iPhone 6 Plus iSight カメラ交換プログラム



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Author:appletechlab

主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。マネキン造形研究中。日本シャーロック・ホームズクラブ会員。日本リュート協会会員。ゆうMUG会員