専属モデルによるウェブサイトの表紙デザイン考

今年の3月からスタートした新しいウェブサイトは私にとってさまざまな事象の研究材料であり新しい事へのステップになるだろうと考えたうえの公開だった。だからあえて大々的に告知もせずここまできたが、ありがたいことにページビュー的には当ブログのそれを越える勢いだ。


2016年という一年で個人的に印象深いことのひとつは新しくウェブサイトを公開したことだ。Adobe Muse CCを使って構築しているが、ここに来てやっとまずまず一通りのことがわかってきたといえる。
現行のブログはニュースを別にすれば基本は一日置きごとに何らかのアーティクルをアップし、別途土曜日には「ラテ飼育格闘日記」の掲載を目指してきた。

対して新しいウェブサイト「MacTechnology Lab.」は特に大きな枷を自分に課してはいない。掲載するネタがなければもしかすると1か月もの間なんの更新もないかも知れない。またネタもサイトのタイトルはともかくとしてアップルやコンピュータネタに限らずWindowsのネタでもなんでも自分が面白いと思ったことをご紹介してみようと考えている。
ただひとつ「MacTechnology Lab.」で考え続けてきたことはトップページのデザインだった。Adobe Muse CCの自由度を満喫しつつ思うがままのデザインをと思ったもののAdobe Muse CCの機能のあれこれを自分のものにするのに時間がかかった。

最初からご覧いただいている方ならその経過はご存じと思うが、タイトルからしてマッチングしない、あるいは違和感のあるトップ画面だというご指摘もいただいた(笑)。
実は良し悪しはともかくこの10月からはじめた女性月刊誌の表紙をイメージしたデザインがそもそもやってみたかったことなのだ。大げさだがやっと半年をオーバーしてそれなりに納得するものができたと思っているし、左サイドバーなどに採用したデザインフォントもやっとこれで意味をなしてきたと考えている。

ところで、アイキャッチングとして一番効果的なアイテムはといえば、それは人の顔だと信じている。経験がおありだろうが例え写真であってもテーブルの上に大きめの人の顔が載っている雑誌があれば、その視線を意識してしまうときがあるほどだ。人の顔に我々は本能的に敏感であり、他者の表情から敵意や好感といった情報を素早く見いだすことが大げさに言えば生存にかかわってきたからに違いない。

ただし男の端くれとして私は男性の顔にはほとんど興味はない(笑)。反面自分が美しいと思う女性の顔はずっと見ていても飽きないものだ。そこでアイキャッチングとデザイン性を鑑み、女性の顔をメインにしたデザインをと考えたとき真っ先に思い浮かんだのが女性誌の表紙だった。
しかしそうしたデザインを続けていく第一のポイントは申し上げるまでもなく女性モデルの存在だ。市販の女性誌をみれば、時世に合った話題性のある女優やタレントをモデルにしている場合が多いし、雑誌によっては常に同じモデルを起用しているケースもある。

本来なら、たかが私設のウェブサイトに著作権をクリアした人の顔を載せ続けることは予算もかかる大変なことに違いない。しかし嬉しいことにすでに私にはモデルを "誰" にするかの腹は決まっていた。
それは昨年秋からとある仕事に関係し撮影小物のつもりで調べ始めたマネキンが発端となったが、結果偶然手に入れたヘッドマネキンをベースにボディと両腕を自分で造形することになった結果、一体の実寸大フィギュアともいうべき “女性” が仕事場に存在している。

自画自賛だが、これに適宜Wigを着けると生き生きしてくるから面白いし、その表情はお馴染みの女優や美形といわれているタレントたちに引けを取らない美しさと気品さえ感じさせる大のお気に入りとなった。まあ、好みというバイアスもあるが...。

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※バックドロップを設営し照明をセッティングして撮影開始。ただし当該写真は照明の位置など意図的にフレーム内に入るよう演出している


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※モデルにWigと衣裳を着け、ポーズを考えて表紙用の撮影をしているところ


そこでモデルは決まったが、表情も変わらない実寸大フィギュア...マネキンを月刊誌のように月一で表紙のモデルとして採用し、バリエーションを考えながら工夫してみるのも面白いと思い立った。笑顔もなければ、首ひとつ回すことができない "ELIZA" と名付けた専属モデルをどれだけ毎号違ったイメージでお見せできるか、工夫してみることにした。

無論こうした一連の作業が自身にとって苦痛になっては続かない。しかし手前味噌だが、仕事部屋に大きめのバックドロップを設置して簡易スタジオとし、照明を適宜いくつかセッティングの上で ELIZA をセットする。勿論Wigだけでなく衣裳もそれぞれ季節などに応じ変化に富んだものが欲しいところだが予算がかけられないので時に女房のカーディガンを借りたりと苦労している。後は撮影のアングルと照明のあり方などで結構面白い絵が作れるように思う。

なによりも無精な私が、バックドロップの設営から専属モデルのセッティングおよび撮影に楽しみを見いだしていることが我ながら面白いと思っている。無論最大の利点はモデル料が必要ないことだ(笑)。
お気に入りの美しい顔を表紙として作り込むのも楽しいし、その過程でAdobe Muse CCは勿論さまざまなソフトウェアの機能に助けられながらオペレーションするのも実に愉快だ。そしてデジタルカメラによる撮影技法もいまさらながら試行錯誤をしながらも復習中だ。

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※来年4月号までの表紙案を作ってみた


一応試作として向こう半年ほどまでの表紙案を考えてみたが、これらは決定ではなくまだまだ変えていくつもりだ。そして一ヶ月間、ビジュアルは変えないものの記事(テキスト)等はその都度変化させていくことができるのもウェブならではの利点である。

このウェブサイト、今のところどこに向かうのかも正直自分でも分からないが、当ブログと違ってゆるい感じで続けて行けたら良いと考えているのだが…。







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Author:mactechlab
主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。また直近では「木挽町お鶴捕物控え」を発表している。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中であり2021年からはレーザー加工機にも目を向けている。ゆうMUG会員