ナカバヤシ「簡易パーティション クロス張り」を撮影のバックドロップとして使う試み

室内でのブツ撮りのため仕事部屋に常設の小さな撮影場所を用意していることは以前「当研究所の簡易ミニ・スタジオ公開」でご紹介した。それは現在でも日々役に立っているが申し上げるまでもなくこの設備で撮影できるものはガジェット類のような小ぶりのアイテムでしかない。


この簡易ミニ・スタジオでは役に立たないアイテムの撮影もままあるが、その最たるものは自分が造形したマネキンの撮影といった場合だ。そうしたサイズの大きなものの撮影時には別の部屋にバックドロップのための背景スタンドを設置し、撮影用背景布と照明を複数配して目的を達成している。
この設備は高さと幅共に2メートル程度にすることもできるため人物撮影も可能だが、唯一の欠点は設置と片付けが面倒なことである。

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※ナカバヤシ製「簡易パーティション クロス張り」グレー PTS-1680N


左右のスタンドを組立、背景幕をぶら下げつつそのポールを組み上げることは難しいことではないがそれだけでは済まない。照明器具も通常最低二組、場合によっては三組を仕事部屋の収納位置から組み立てたバックドロップの場所に置き換える必要もあるし、当然のことながらカメラを三脚にセットするとなればそれなりのスペースや距離も必要だ。したがってそうしたあれこれを頻繁にやろうという気もおきないがそれでは作業に支障をきたす。

無論理想はこうした撮影設備を常設利用できるスペースがあればよい理屈だが現実問題としては難しい。しかし何とか仕事部屋のレイアウトを工夫してみようと考えたものの組立式のスタンドはスペースを必要とするし煩雑だ。そんなことを考えていたとき、ふと思いついたことがあった。
そもそも今回仕事部屋のレイアウトを変える際にシンプルな間仕切り...パーティションをひとつ買おうかと考えていた。そのためにネットであれこれと調べていたところパーティションの素材が布製/クロス張りの製品があることをあらためて知り、表面の出来とカラーが適切なら撮影時のバックドロップにも使えるのではないかと思って試してみた...。

購入したパーティションはナカバヤシ製「簡易パーティション クロス張り」グレー PTS-1680Nという製品で幅80cm×高さ160cmといったサイズのものだ。他に幅80cm×高さ120cmと幅120cm×高さ160cmがあるが幅120センチが理想にしてもその幅のスペースが取れないので幅80cm×高さ160cmにした。
製品は組立式で外枠のパイプはスチールに粉体塗装を施したものだが、クロスはポリエステル製だから汚れたら洗濯可能で中温度でのアイロンも使える。なお本体重量は4.2kgと見た目より軽い。

その組立も説明書に沿って行えば簡単だ。ベースパイプ2本にそれぞれ2つずつのアジャスターを取り付けた後、縦パイプをベースパイプにネジ留めする。そうして組み立てた左右2本の縦パイプの上下を間口パイプ(橫棒)で補強し最後にクロスを上から被せればOKだ。

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※ベースパイプにアジャスターをつける


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※ベースパイプと縦パイプを接続(2組)


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※縦パイプの間を上下に間口パイプでつなげる


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※組み立てたパイプにクロスを被せる


ただしポイントは2つある。
ひとつはベースパイプと縦パイプとのネジ留めだが、もともとベースパイプは複数のパーティションを繋いで使用することも含め、角度を付けた設置も想定している。したがってきつくネジ留めしても動きやすいというか緩みやすいが反面設置場所でベースパイプがフレキシブルな位置で使えるため(パーティションが安全に立つことが重要だが)狭い場所や床にあれこれと物が置いてある場合には便利かも知れない。

2つめのポイントはクロスのことだ。ぴったりと設置しても布製なので皺が目立つ場合があるかも知れない。その場合にはあらかじめ中温度でのアイロンをかけることでより見栄えがよくなる。
ちなみに私は被せた後に、ハンディースチーマーで目立つ皺を伸ばしたがパーティションとしては勿論、バックドロップとしても皺はないほうがよい。

さて、パーティションをバックドロップに使うなどプロフェッショナルから見れば実にいい加減なアプローチだと批難されるかも知れないが、ある意味これは私のようにマネキンの上半身などを撮るには大変使いやすいのである。サイズが幅80cm×高さ160cmだから生身の人間を撮るには小さいがアングルが限られる被写体の場合はほとんど問題は生じない。

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※こうした背景を抜く撮影にも最適のようだ


また撮影後、フォトレタッチソフトで背景を合成処理するのが一般的なのでグレーのクロスはまずまず都合が良いし、簡易的な背景布を設置した場合のようにいたずらに皺が気にならないのもよい。なお今回私が求めたのはグレーのクロスなわけだが他にブルー、ベージュ、ライトグリーン、ライトブルーのバリエーションがある。
勿論来客があったりした場合には一部のコーナーを隠す役割も果たしてくれる ^^;
これは役に立ちそうだ。







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主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。マネキン造形研究中。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。日本シャーロック・ホームズクラブ会員。ゆうMUG会員