Apple II で5インチフロッピーのコピー作成を紹介
VisiCalcを起動しようとApple II など押し入れの奥にしまい込んでいる機器をセットアップしたついでといってはなんだが、Apple II とDISK II による5インチフロッピーディスクのコピー手順とその実際をご覧いただこうと動画を撮ってみた。しかし何をやるにもまずは忘れていることを思い出さなければならないのが面倒だ...。
現在のパソコンでなら、ボリュームにしろファイルにしろメディアによって多少のあれこれはあり得るもののその複製を作るのは簡単だ。しかしまだハードディスクといった周辺機器がユーザーのところまで降りていないApple II の時代はけっこう面倒な作業だった。
今回は懐古趣味といわれるかも知れないが、Apple II 時代主流のメディアであった5インチフロッピーディスクを丸ごとコピーする手順をご紹介したいと思う。
※今回使用するApple II Plusとグリーンモニター、そして1台のDisk II。さらにDOS3.3のマスターディスクとブランクディスク
コピーしようとするオリジナルフロッピーは「DOS 3.3」のシステムディスクだ。当時もこのフロッピーディスクが頼りだったこともあり、ほとんどのApple II ユーザーはその複製を作って万一の場合に備えていた。
この「DOS 3.3」を未使用のブランクフロッピーディスクにそのままコピーしようというわけだが、勿論フロッピーディスクのコピーを作るのにはそれを読み書きできるディスクドライブが必要だ。したがってApple純正の Disk II に登場してもらうことにしよう。
まずシステム構成を記しておくと、Apple II Plusとグリーンモニター、そしてDisk II 1台だ。
事情に詳しい方なら、Disk II が2台あればコピーが楽だとご存じだろう。一方のディスクからオリジナルのシステムデイスク内容を読み、もう一方のディスクに入れたブランクフロッピーディスクへ書き込めばよい理屈だ。勿論...というか我が研究所にもDisk II は2台あるからそうすれば簡便だ。
ただしせっかく?のチャンスだ。当時Disk II ドライブは高価でドライブのコピー品まで登場したほどだからApple II ユーザーでもDisk II が1台でがんばった方も多いのだ。
ということで今回はディスクドライブ1台であえてコピーをやってみようと考えた。確かにひどく面倒だが、当時こうしたことに慣れてはいたものの現在の便利さといかに違うかを感じていただければ嬉しい。
さて実際、一連の手順は動画に収録したのでそれを参考にしていただきたいが、ここでは手順の概要を記しておきたい。
まずはDOS 3.3 のオリジナルディスクを使ってApple II をブートしてみる。
問題なく起動し "]" のプロンプトが表示し入力待ちのカーソルが点滅している。
※フロッピーディスクの複製を作る過程を動画でご紹介。はなかなかに面倒だったことがお分かりになるはずだ
ここでシステムディスクに収録されているコピープログラムを実行するわけだが、ここでは "]RUN COPYA" と入力してリターンキーを押す。
ちなみにここでApple II の詳しいコマンド云々を解説するつもりはないが、Apple II は整数BASICとApplesoftと呼ぶ浮動小数点BASICが使え、それぞれ切替て使うことができるが、プロンプトが "*" なら整数BASIC、 "]" ならApplesoftと区別がつく。
そして整数BASIC時にコピープログラムを走らせるには "RUN COPY" というコマンドになるが、Applesoftの場合は "RUN COPYA" となる。
するとコピープログラムが起動し、オリジナルディスクが入っているドライブのインターフェースカードスロット番号とドライブ番号を聞いてくる。SLOTは初期値の "6" なのでそのままリターンを押し、続いてのDRIVE番号も初期値の "1" なのでこれまたリターンキーを押して先に進む。
※Disk II のインターフェースカードは#6スロットにセットしてある
続いて同じくデュプリケートするディスクのスロットと ドライブ番号を聞いてくるが、SLOTは同じく "6" のままリターンキーを押すが、DRIVE番号は "2" と表示されているものを キーボードから "1" と入力して変更する。
これで1台のフロッピードライブを使ってコピーする準備ができたことになる。
後は指示にしたがってフロッピーディスクドライブにマスターフロッピーとコピーフロッピーを入れ替えつつリターンキーを押していけばよい。
ただし入れ替えはかなりの回数を覚悟しなければならない。実際にカウントしたら18回で仕入していた。
コピーが終わると "DO YOU WISH TO MAKE ANOTHER COPY?" と表示されればコピーが終了したことを意味し、続けてコピーを行わない場合は "N" を入力してコピープログラムを終了する。
問題はブランクディスクに問題なくDOS 3.3がコピーされたかだ。これはブートしてみれば確認出来るわけだから、Disk II にコピーしたフロッピーディスクをセットしてApple II を再起動させれば一目瞭然だ。
幸いこの例では旨くコピーができようでDOS 3.3が正常に起動したのでこれでミッションは完了である。
※コピーしたフロッピーディスクは正常に起動した
いまでは3.5インチのフロッピーディスクでさえ見たことがないユーザーが増えているという。ましてや5インチのフロッピーの扱いなど知る由もない方々も多いと思うので当時のオペレーションの一端を知っていただければと思う。
こうして古い機器をたまに使ってみると、いかに現在のパソコンが便利かをあらためて思い知らされる。それにしてもあれだけ夢中になって勉強したあれこれだが、忘れていることの多い事にも驚く。
楽をすればそれまでの苦労は簡単に忘れてしまうものなんですな。少なくとも私は...(笑)。
現在のパソコンでなら、ボリュームにしろファイルにしろメディアによって多少のあれこれはあり得るもののその複製を作るのは簡単だ。しかしまだハードディスクといった周辺機器がユーザーのところまで降りていないApple II の時代はけっこう面倒な作業だった。
今回は懐古趣味といわれるかも知れないが、Apple II 時代主流のメディアであった5インチフロッピーディスクを丸ごとコピーする手順をご紹介したいと思う。
※今回使用するApple II Plusとグリーンモニター、そして1台のDisk II。さらにDOS3.3のマスターディスクとブランクディスク
コピーしようとするオリジナルフロッピーは「DOS 3.3」のシステムディスクだ。当時もこのフロッピーディスクが頼りだったこともあり、ほとんどのApple II ユーザーはその複製を作って万一の場合に備えていた。
この「DOS 3.3」を未使用のブランクフロッピーディスクにそのままコピーしようというわけだが、勿論フロッピーディスクのコピーを作るのにはそれを読み書きできるディスクドライブが必要だ。したがってApple純正の Disk II に登場してもらうことにしよう。
まずシステム構成を記しておくと、Apple II Plusとグリーンモニター、そしてDisk II 1台だ。
事情に詳しい方なら、Disk II が2台あればコピーが楽だとご存じだろう。一方のディスクからオリジナルのシステムデイスク内容を読み、もう一方のディスクに入れたブランクフロッピーディスクへ書き込めばよい理屈だ。勿論...というか我が研究所にもDisk II は2台あるからそうすれば簡便だ。
ただしせっかく?のチャンスだ。当時Disk II ドライブは高価でドライブのコピー品まで登場したほどだからApple II ユーザーでもDisk II が1台でがんばった方も多いのだ。
ということで今回はディスクドライブ1台であえてコピーをやってみようと考えた。確かにひどく面倒だが、当時こうしたことに慣れてはいたものの現在の便利さといかに違うかを感じていただければ嬉しい。
さて実際、一連の手順は動画に収録したのでそれを参考にしていただきたいが、ここでは手順の概要を記しておきたい。
まずはDOS 3.3 のオリジナルディスクを使ってApple II をブートしてみる。
問題なく起動し "]" のプロンプトが表示し入力待ちのカーソルが点滅している。
※フロッピーディスクの複製を作る過程を動画でご紹介。はなかなかに面倒だったことがお分かりになるはずだ
ここでシステムディスクに収録されているコピープログラムを実行するわけだが、ここでは "]RUN COPYA" と入力してリターンキーを押す。
ちなみにここでApple II の詳しいコマンド云々を解説するつもりはないが、Apple II は整数BASICとApplesoftと呼ぶ浮動小数点BASICが使え、それぞれ切替て使うことができるが、プロンプトが "*" なら整数BASIC、 "]" ならApplesoftと区別がつく。
そして整数BASIC時にコピープログラムを走らせるには "RUN COPY" というコマンドになるが、Applesoftの場合は "RUN COPYA" となる。
するとコピープログラムが起動し、オリジナルディスクが入っているドライブのインターフェースカードスロット番号とドライブ番号を聞いてくる。SLOTは初期値の "6" なのでそのままリターンを押し、続いてのDRIVE番号も初期値の "1" なのでこれまたリターンキーを押して先に進む。
※Disk II のインターフェースカードは#6スロットにセットしてある
続いて同じくデュプリケートするディスクのスロットと ドライブ番号を聞いてくるが、SLOTは同じく "6" のままリターンキーを押すが、DRIVE番号は "2" と表示されているものを キーボードから "1" と入力して変更する。
これで1台のフロッピードライブを使ってコピーする準備ができたことになる。
後は指示にしたがってフロッピーディスクドライブにマスターフロッピーとコピーフロッピーを入れ替えつつリターンキーを押していけばよい。
ただし入れ替えはかなりの回数を覚悟しなければならない。実際にカウントしたら18回で仕入していた。
コピーが終わると "DO YOU WISH TO MAKE ANOTHER COPY?" と表示されればコピーが終了したことを意味し、続けてコピーを行わない場合は "N" を入力してコピープログラムを終了する。
問題はブランクディスクに問題なくDOS 3.3がコピーされたかだ。これはブートしてみれば確認出来るわけだから、Disk II にコピーしたフロッピーディスクをセットしてApple II を再起動させれば一目瞭然だ。
幸いこの例では旨くコピーができようでDOS 3.3が正常に起動したのでこれでミッションは完了である。
※コピーしたフロッピーディスクは正常に起動した
いまでは3.5インチのフロッピーディスクでさえ見たことがないユーザーが増えているという。ましてや5インチのフロッピーの扱いなど知る由もない方々も多いと思うので当時のオペレーションの一端を知っていただければと思う。
こうして古い機器をたまに使ってみると、いかに現在のパソコンが便利かをあらためて思い知らされる。それにしてもあれだけ夢中になって勉強したあれこれだが、忘れていることの多い事にも驚く。
楽をすればそれまでの苦労は簡単に忘れてしまうものなんですな。少なくとも私は...(笑)。
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