ラテ飼育格闘日記(565)

どうにも天候が不順だ。朝晩は急に寒くなったのはともかく台風の影響があったりと散歩にも大きく影響する。それでもオトーサンとラテはとにもかくにも散歩に出る。例え数分で戻ろうとも…。そんな娘と来月で出会ってから丸12年目に入る。


ワンコと飼い主との間にも倦怠期ってあるのだろうか(笑)。最近のラテの様子を見ているとまあまあ飼い主無視(特にオトーサンに対して)な感じ。とはいえ決してオトーサンに喧嘩を売ったりするわけではない。
お互いに相手に傷を負わせたり、酷い目に合わせたりはしない確たる自負と信頼があってのことだが、お互いそのぬるま湯の中に浸って温々としているといった感じか。

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※我が娘はなかなか強かだ


思えばラテは我が家に生後6ヶ月で来ることになったが、反逆児ではないものの自己主張が強いワンコだったように思う。
その一ヶ月前に横浜のとある動物病院で開かれた里親会なるものに参加し、そこでラテと出会った。
子犬だからして当然なのだが頭が大きく、瞼が腫れぼったい感じで第一印象は決して100点満点ではなかった。しかし不思議なことにメチャクチャにフレンドリーだった。

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※近所の多くのワンコの中でラテが鼻面を付き合わせ、時に遊ぼうのポーズを取るのはたった2匹の柴犬およびこの柴犬の雑種だけなのは興味深い


オトーサンが手に持っていたキャップを囓って唾液だらけにしただけでなくリードを持った手はもとより目が合うと口元を舐めてくれた。
他の10匹ほどのワンコとは違い一度も吠えなかったしリードを引くようなこともなかった。そしてその場でオシッコするワンコもいたがそうした粗相もなかった。
とはいえどこから見ても100%雑種な子犬は誰も指名する人がいなかったし一緒に行った女房が「ワンコらしくていいんじゃない」といったのをきっかけに我が子とすることにした。

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※大好きな女子と登校中に出会う。ラテの表情がすべてを物語っている


ともかく優しく寄り添ってくるような子犬だった。
それがいざ我が家で暮らし始めると本性を現してきたように面白い事が多々起こった。
ラテは決して大人しく単純にオトーサンたちの思うがままに生きるワンコではなかったというべきか。
健康診断のため動物病院に連れて行ったとき、医者から後足がしっかりしているしこの子は大き目な犬に育つと言われた。そして散歩一日目でその引きの強さにオトーサンの腕はギシギシと鳴った。

人混みの中を初めて歩いた時、すれ違う人たちに迷惑をかけてはと思いリードを極端に短く持ち、オトーサンの左にピタリと引きつけて歩いた。それが気にくわなかったのか人がまばらになってリードを緩めたら後ろ足立ちしてオトーサンの腰を両前足で「ドーン」と叩くのだ。それも一回ではなく連続して何回も。
「あんな歩き方やだよ」と言われているような気がした。なんだかワンコに蹴られているようで恥ずかしかった。
また靴紐がほどけたからとこれまたリードを短めにしてしゃがみ込んだところ、ラテはオトーサンの背を台にするように前足を置き目線を高くして前方を覗いたりもした。

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※久しぶりに散歩中のツーショットだ


無論そうした悪戯だけでなくオトーサンをホロリとさせる行動も取った。
雨の日の事、傘をさしてラテと散歩をはじめたが、これまた靴紐が外れたので開いた傘を肩にしたまましゃがみ込んだ。そのときなんとラテは両前足を腰を落としたオトーサンの両肩に掛けたのだった。そのまま前方を見ると大きな水溜まりがあったが「あの中を歩きたくないのかな」と思い小雨降る中傘をたたみ、オトーサンが両手を差し出すとそのまま素直に抱っことなった。
中型犬の抱っこの仕方としてはあまり例はないようだが、それから現在に至るまでラテはそうした人間の子を抱くようなポーズで抱っこを要求する…。

また飼い始めて一ヶ月ほど経ったとき、札幌に一泊で行くことになり始めてラテを一晩オカーサンに預けることになった。
翌日、地元の駅まで戻るとカフェでオカーサンとラテが迎えに来てくれていたが、オトーサンが「ラテ!」と呼んでしゃがみ込むとオカーサンを引っ張るように駆けてきてオトーサンに飛びつき、口元だけでなく顔中舐め回した。なにしろオトーサンの眼鏡が役に立たなくなるほどベタベタになった。

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※普段オトーサンには近づかないが、時に仕事部屋のケーブルや照明器具そしてオトーサンの椅子のキャスターすれすれに顔を寄せることも…


それがどうしたことか、最近は「ラテ、コンビニに行ってくるぞ」と声をかけ、玄関の戸を開けても我が娘は頭を上げもしない(笑)。「ただいま!」とドアを開けても、出たときと同じくお尻を向けたままで耳をピクリとも動かさない。その上、狭い玄関を塞ぐように大きな体を横たえたままだ。
仕方がないのでオトーサンはその上を跨ぐが、これまたラテは微動だにしない。
まあまあよく捉えるなら、お互いの手の内をすべてわかっているということなのだし、ここまでくるのに十年ほどかかったと捉えることもできる。

ときにしゃくに障り、その寝顔に見惚れ、思わず抱きしめたくなるラテ。いつもそこにいるだけで多くのことを教えてくれるラテ。お前を見ているとオトーサンは自分の短気さが身にしみる。もっとゆっくり、マイペースで物事を考えればいいんだと…。
そろそろ秋らしくなり、そしてお前の好きな冬が来る。
オトーサンは膝に湿布をはりつつもラテとの散歩を楽しみにしているのだ。



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主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。マネキン造形研究中。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。日本シャーロック・ホームズクラブ会員。日本リュート協会会員。ゆうMUG会員