ラテ飼育格闘日記(276)

「犬も歩けば棒に当たる」とはいうが、事実朝夕の散歩に出ていると様々な光景を目にする機会がある。それらは美しい空だったり自然に微笑んでしまうような母と子のやりとりだったりするが、交通事故の現場に出会ったことはこれまでなかった。しかし先週の日曜日の朝、いつもの公園でラテを遊ばせていたとき大きな音がした…。


土曜日が雨だったこともあり、オトーサンたちは日曜日の朝は早めに起きていつもの公園へと急いだ。とはいってもオトーサンは足を引きずりながらだが、いつもの時間に行けば友達ワンコのボーちゃんと遊べるだろうという心づもりからである。
無論お互いに「土曜日曜はここで何時に会いましょうね」と約束したわけではないが、長い間の習慣でその時間帯に出向けば仲間のワンコが集まるであろうことが暗黙の了解となっているわけだ。ただし雨とか雨の直後は水捌けの悪い公園の地面はびしょびしょでもあり、遊ばせるのをはばかられたり、あるいは飼い主さんたちの都合で来られない時もあるがそれはお互い様である…。

ラテとボーちゃんが遊び始めて少し経ったころ文字通り「ドッカーン!」といった大きな音がしたのでその方向に目をやると木々の陰に隠れてはいるものの道路沿いであろう電柱のケーブルが大きく揺れていた。その音と電線の揺れから見て明らかに車が電柱にぶつかったに違いない…。
とはいえオートサンはラテのリードを持っている関係上、率先して見に行くのもはばかれるし、すでにラテは異常に気がついたのか吠え始めている。

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※こうしていつもの通りボーちゃんと駆けっこを始めたのだが...


その公園の一面は歩道沿いにバス道路が通っている。日中はかなりの交通量だと思うが、日曜日のそれも早朝ということもあって行き来する車も少ないし人通りもほとんどないはずだが、事故には違いないと女房が見に行った。少し時間をおいてオトーサンも気になるのでラテと共に公園の端に行くと女房が呼んでいる。
やはり乗用車が歩道脇の電信柱に激突したらしく、救急車を呼ばなければと叫んでいるのだ。
自転車で通りかかった年配の男性が自分の携帯で110番に連絡し、同時に救急車の手配も頼んでいたのでまずは安心したが、そこには乗用車のドアが開き、倒れている人の姿があった。

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※衝突の激しさは電柱の根元が折れかかっていることでもわかる


近づいてみると70歳前後だろうか、女性がうずくまっているが意識はあり、外見は出血している様子はないものの胸が痛いと訴えている。
110番に電話をかけた男性が言うには車から僅かだが白煙が出ているし、前面は大きく破壊されているので万一車が炎上するとまずいから女性を車から離しましょうという…。
こういう場合はあまり身体を動かすのは得策ではないと聞いているが、車の前に回ってみるとエンジン部分までが酷く壊れているしコンクリートの電柱の根元がすでに破壊され傾いているほどの事故だった。したがって確かに車が炎上する可能性がないわけでもない。

早速その男性とオトーサンは女性に声をかけながら抱き上げて少しずつ車から離し、公園の周りを囲むようになっている石垣で背中を支える姿勢にして救急車の到着を待った。
しかし救急車やパトカーの姿は一向に現れない。
時計を見て計ったわけではないが非常に遅いと感じたのでオトーサンはiPhone 4Sで119番に催促の電話をかけた。そういえばiPhoneで119番を呼び出すことなど初体験である。
「○○公園の前の○○大通りで車両事故が起こり、負傷者が一人いるので救急車を頼んだがまだか…」と問い合わせると話しはきちんと伝わっているらしく「まもなく到着するので負傷者を安静にさせてお待ちください」と言われる。

最初の電話から10分ほどもかかった感じもするがやっと救急車の姿が通りの向こうに見えたときには正直ホッとした。そして続いてパトカーも到着した。

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※救急車とパトカーが到着


オトーサンはラテのリードを持っていては自由が利かないので公園歩道際にある鉄作に繋いで現場に行ったわけだが、恐がりのラテは事態が尋常でないことを知ってか吠えに吠えている(笑)。
友達ワンコのボーちゃんは大人しくしているが、ラテの吠え声だけが場違いに五月蠅い。

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※鉄柵につないだラテは尻尾が垂れ下がり怯えて吠え続けていた。実に五月蠅い(笑)


私は車の運転ができないので詳しい事はわからないが、エアバッグが装備されていない車種だったようで、運転者は衝撃で胸を強くハンドルにぶつけているらしい。
むち打ち症は免れないだろうし、車の壊れ具合を見れば肋骨の数本は折れているのかも知れない。
問題はなぜ事故を起こしたのか…だが、車が激突した電柱は対向車線側の歩道脇にあるのだ。ということは原因は不明だがハンドルを切り損ねた、あるいは居眠り運転のため対向車線を突っ切ってしまったと思われる。それにオトーサンの推理では激突音が凄かったこと、直前にブレーキ音を聞かなかったことなどから考えれば居眠り運転か、何らかの理由で一瞬意識を失っていたのかと思う。

ただし運転者には気の毒だが、不幸中の幸いだったのは日曜日の早朝だったことだ。
この道路の崖上には中学校があり、大通りはバス通りになっているから歩道にバス待ちの人や場合によっては学生たちが多々行き来するロケーションでもある。そして対向車線にも車がなかったこともラッキーだったといえよう。
運転者の女性がこの時間帯になぜ車を運転していたかだが、無論聞いたわけでもないので本当のところは分からない。ただしこれまた状況を推理すると車の進行方向は近隣の駅方面から逆に向かっていたこと。同乗者がいなかったこと。そして女性の服装が失礼ながら普段着であったことなどなどから、家族を駅まで送った帰り道だったのではないかと思う。

そんなことを考えながらオトーサンはパトカーから降りてきた警察官が繋いだラテに近づくのを見て駆け寄った。
なにしろ我が娘は警察官と見ると吠えかかるのだ。事実既に近づく警察官に向かって唸っているが、警察官は気にも留めずにラテの脇を通り過ぎようとしていた。オトーサンは万一のことを考えてラテのリードを引いて制御したが、そうでもしないとラテは警察官の臑にでも飛びかかる勢いで吠えている。
ノラ時代のトラウマでも残っているのかも知れないが、警察官だけでなく警備員などの制服を着ている人たちが嫌いなのだから困る。何しろ駅前の交番の前を通るとき、ラテはわざわざ交番に近づき、中にいる警察官に文句でも言うように吠えるのだから変なワンコである。
ともかくラテをなだめながら状況を見ていると負傷者はタンカーに固定され運ばれる体勢になっているのでオトーサンたちも一安心して公園を後にすることにした。

オトーサンたちもさすがに少々気疲れしたが、ラテも吠え続けたことでこれまた疲れたに違いない。帰りの道のりは大人しかった。

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主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。マネキン造形研究中。日本シャーロック・ホームズクラブ会員。日本リュート協会会員。ゆうMUG会員