ラテ飼育格闘日記(238)

6月22日は夏至だった。なんだか一年中で一番昼が長い日はもっと先のような気もするものの、これからは毎日少しずつ昼が短くなっていくわけだが夏本番はこれからである。そして夏はオトーサンにとってもラテにとっても嫌いな季節なのだ。                                                                                        

若い頃、何故にあんなにも夏が好きだったのだろうか。毎週末になると自分の勤務先や友人の勤務先の施設である海の家に行き友人達と麻雀をしたりして時間を潰していたがあの時代の一日は長かったような気もする。
泳げないくせに海に行く...。砂浜でビーチパラソルの下、親友四人で雀卓を囲む。馬鹿なことを言い合いながら勝ち負けが楽しいわけでもなく時間をつぶすのがなんであんなに楽しかったのだろう...。

しかし昨今は仕事は仕方がないとして、電車に乗って出かけることさえ億劫なばかりか外出するとラテのことが気になって仕方がない。
そのラテは前回お話しした夏バテ行動が早くも顕著になりオトーサンを困らせている。無論オトーサンだってこの暑いのに好んで散歩に行きたくはないが、散歩は単なる排泄のためでなくワンコの社会生活を充実させるために大切なものだと思うから痛い足にサポーターを巻いてまで出ているのにこの娘はまったく「親の心子知らず」で自分勝手100%である。

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※久しぶりに自力で直立する姿を激写!なかなか背筋も伸びて姿勢がよい(笑)


今日の夕方は気温が33度から下がらないので出かけるのを少々遅らせたほど暑かった。それでもオトーサンはペットボトルに冷たい水を入れ、ラテのオヤツを充填して身支度の上出かけることにしたがリードを持ってラテを呼ぶが彼女は「仕方がないから付き合うか...」といった気のない歩き方でオトーサンに近寄ってくる。
散歩だと分かると目をランランにして飛び跳ねるワンコもいると聞くが、この違いはなんなんだろうか(笑)。
それでもオトーサンはリードをつけてラテと共に外に出るが空気は湿度を含んでかつかなり暖かく、ドアの外に出た途端に汗が噴き出る感じがするほどだった。
ラテは最初からやる気がない。自宅に戻ろうとするのをリードを強く引きながら遊歩道に誘導し何とか散歩モードに気持ちをスイッチさせる。

しかしいつも思うがなぜオトーサンはこの我が儘で牙を持ち、マズルが長い娘を可愛いと思うのだろうか...。人間の幼児を可愛いと思うのは当然だろうし例えば猫の顔は丸っこくて誰が見ても保護したくなるように思うに違いないが、この図体のでかくて態度もでかいワンコがなぜこんなにも可愛いのか...オトーサン自身にもよく分からない。
どうも我々の深層心理というかDNAにはワンコの姿や愛玩するような目つきに抵抗できない何らかのプログラミングが成されているとしか思えない...。

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※典型的な「遊ぼう」モード。この姿を見るとオトーサンはメロメロだ


そもそも私たちはイギリスの動物行動学者、ジョン・S・ケネディによれば「強迫的擬人観念愛好者」であるという。身の回りのあらゆる物の中に、人間社会の信号を見出してしまう...見出そうとする意志があるらしい。だから時に人間は無生物に対しても衝動的な親近感を感じてしまうらしい。
人間が人間以外の物にも意志や動機があると思いたがるのは、我々人類が他人から攻撃され裏切られないようにとする自己保護のため発達した心理なのだろう。他人の心を読めれば事前にトラブルに対処できるに違いないし事実私たちは他人の思いを共有できていると思っている。

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※対してこちらは大嫌いなレインコートを着せられ体を硬直させて沈み込むラテ


もともとワンコの祖先は我々人間たちが生み出す食べ残しを含む生ゴミに魅力を感じて人間社会に入り込んだと考えられている。当然それは生ゴミがなくなることで人間たちは利点を見出すが反面ゴミを漁る不浄の生き物としてワンコを嫌う傾向も出てくる。さらに病気をもたらすであろう野良犬たちは嫌われたに違いないが時にどうしようもなく抗しがたい親近感をも感じたはずだ。
例えばオトーサンがラテを叱るとき、この娘はうずくまり竦んだような態度をとる。本当に「悪かった」と感じているのではないのだろうが、オトーサンはその姿を見ると、どこかで罪悪感が頭をもたげるのだ。こんなにも反省しているのだからこれ以上怒るのは可哀想だ...と。
またワンコたちがテーブルの下に座り込み、じっと飼い主の顔を覗き込んで食べ物をおねだりする行為に抗うことができる人は少ないのではないだろうか...。

ともかくオトーサンたちの飼い犬であり、オトーサンたちの生活をより豊かで楽しいものにするために向かい入れたラテだったはずが心理的にはオトーサンが従属させられるような場面が出てきて自分でも唖然とする(笑)。
そのラテはここのところ相変わらず動かない...。特に暑くて雨模様の日など、玄関を出た途端に閉めたドアの隙間に鼻先を押しつけ、家に入りたいとだだをこねる。
前記したようにそのラテを宥めて遊歩道まで連れて行くが、十数メートルごとに座り込んだり腹ばいになってご休憩モードに入ってしまう。これでは散歩にならない。

やっと公園に入るが相変わらず腹ばいになったきりで動こうともしない。友達ワンコのアポロちゃんとオカーサンが近寄ってきてくれたけど、それでもガンとして動かない。これでは台車が必要だと笑うしかないが今度は帰るのが大変である。
結局この日も広い公園の端から向こうまでラテを抱っこして歩く始末...。後ろから「お嬢様、バイバイ」と声がかかる(笑)。ああ、何のため...誰のための散歩なのか。

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※はいはい、分かりましたよお嬢様!と20キロのラテを抱き上げるオトーサン


それでも抱っこしているラテに汗で火照ったほっぺたをひと舐めペロリとされたオトーサンは「ま、いいか」と上機嫌で公園を後にするのだった...。

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Author:appletechlab

主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。マネキン造形研究中。日本シャーロック・ホームズクラブ会員。日本リュート協会会員。ゆうMUG会員