ラテ飼育格闘日記(192)

あのマハトマ・ガンジーは 「その国の偉大さと道徳観のレベルは 人々の動物の扱い方を見ればわかる」と言っているが、だとすれば1人の愛犬家からみても私たちの国や地域は偉大であるどころか...道徳観のレベルも残念ながらいたって低いということになるに違いない。

 

これまでにも何度か取り上げているがいまひとつ釈然としないのが「ノーリード」(正しくはオフリード)の問題である。
オトーサンは条例で禁止されているそのことに対して文句をいうつもりはない。悪法でも法律は法律である。ただし法律とか取り決めといったものはある意味で施行側がどのように扱うかによりいかようにでも柔軟な発想ができることも確かだと思う。要は血の通ったものであるかどうかだし悪い点は直していけば良い...。
しかし現在のように面倒なことは形にはまったやり方が一番だといわんばかりの策は役人らしいというか血の通わない一方的な処置に思えて仕方がないのである。

一時は公園の真ん中にセンスのかけらもない素人が作ったようなノーリード禁止の立て看板がコンクリートに埋められて鎮座していた。しかしそれがなくなったと喜んだのもつかの間、今度は少し小振りではあるが同様な立て札が三カ所に増設されたのである(笑)。
まあ、子供たちの遊びにも邪魔になるであろう真ん中に立てるよりはマシだと思っていたが、しばらくしてその三カ所すべての横にまたまた新しい立て札がお目見えしたのである。

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※そのうち公園はこの手の看板で囲まれ、フェンスができあがるという噂も(笑)


ノーリード禁止の告知はともかくその看板の横には「幼児等に恐怖心をもたせる事例が発生しています。放し飼いを見かけたかたは、110番をお願いします」とあるのだ...。
「幼児等に恐怖心をもたせる事例が発生」とあるがそのような事があれば私たち飼い主仲間の耳にも入ってくる情報だと思うがこれまでそんなことは聞いたこともない。
確かにノーリードは禁止であり、そのノーリードのワンコがもし幼児や子供たちに恐怖心を与えたとすればそれはあってはならないことだし不幸なことに違いない。とはいえこの国は土地が狭いからなのか役人たちの肝っ玉も小さいようで、ワンコは繋ぎっぱなしにしておくべき動物だという意識しか持っていないことが腹立たしいのである。

私たちは「名犬ラッシー」や「忠犬ハチ公」の物語に感動するが、それらのストーリーはワンコがリードで繋がれていては成り立たないことを忘れては困る(笑)。
ラッシーがリードで繋がれていては学校まで子供を迎えにいけないし悪人に飛びかかることもできない。あるいはハチ公が鎖に繋がれていたのでは毎日駅まで可愛がってくれた教授を迎えに行けなかったことになる。
だからといってオトーサンはワンコをノーリードで街中を闊歩させろというのではない。広い公園の一部を時間を限って解放する、あるいは特定の公園に限り簡単なフェンスでも作ってノーリードで遊んでも良いといったことを実施して欲しいのである。

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※帰り道でちょっと休憩。何故かご機嫌のラテです


しかしガンジーの言葉を引き合いに出すまでもなく、昨今は自分の生んだ子供を餓死させたり、親が高齢で亡くなっても年金欲しさのためなのかミイラ化を放置したり、挙げ句の果てには親がどこにいるか知らないという子供(といっても高齢)がいる我々の国はどうなってしまったのか。現代の怪談である...。
そんな子供や親の命を粗末にする国民に犬猫の命などかまっている時間も余裕もないのだろうが、それではまさしく我々の国は末法そのものである。

ワンコ嫌いの人たちから言わせれば「公園に犬が入るのを禁止されないだけマシだと思え...」なのかも知れないが、結局嫌いな人の声がどうしても大きくなってしまうことを行政も考えてバランスをとっていただきたいものである。
オトーサンが毎日向かう問題の公園も病的に苦情を言い続ける人は特定の人のようなのだ。近隣の交番に詰めている警察官は様子を見に来たとき「苦情があれば対応しなければならないんですよ」といっていたが嫌いな人たちの声だけでなく愛犬家の声もきちんと取り上げるべきだと思う。

どうも「幼児等に恐怖心をもたせる」などとある種の人たちはワンコを危険視するが、ラテに限らないもののワンコたちと一緒に遊ぶのをなによりも楽しみにしている幼児や子供たちも現実に沢山いることを無視してはならない。
それに、公園にはどういうわけか現実的に取り締まりされることを見たことがない危険な遊びをやっている人たちもいる...。ゴルフクラブやバットを振り回している人、硬球でキャッチボールをしている人、消火の準備もせずに花火を打ち上げている人、それに蹴るボールが常に定まらないサッカー好きのオヤジだっているのだ。
例えば硬球キャッチボールだってもし人の頭にでも当たったらそれこそ命に関わる一大事だし、ゴルフクラブを振っている奴の近くに幼児が近寄らないという保証もない。

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※コーヒーショップでオトーサンが美味しい物を持ってくるのを待つ...


確かにワンコは噛む動物だし注意の上にも注意が必要なことは確かである。事故があると「うちの犬は普段は大人しいんですが」と首をかしげる飼い主が多いらしいがそれは飼い主の勉強不足でしかない。
犬種の違いや個体差もあるが、ワンコも生き物である限り恐怖や嫌悪に対して我慢の限界というものが存在する事を忘れてはいけない。したがってどのようなワンコでもワンコ自身の判断で(人間側の基準ではない点に注意)威嚇や攻撃する可能性は常にあると考えなければならない。
しかしここで重要なのはそもそもワンコは殺し合いを好む生き物ではないということだ。威嚇し合うこともあるが一方が逃げたり腹を出したりすればそれ以上は攻撃しないのが普通である。ましてや相手が子供を含めて人間だとすれば、病的なワンコは別にしてそうそう相手を噛んで傷つけるということはないばすだ。とはいえ飼い犬が人を噛むというニュースは意外に多いのは何故なのだろうか...。

実はそうした行為につながるひとつのポイントはリードそのものの存在が裏目に出る場合があると考えられること。もうひとつは我々人間自身、自分の行為がワンコをどれほど怖がらせるものなのかに気がつかない鈍感な生き物だということでもある。何しろどんなワンコも「お手」といえば喜んでお手をするものだと思っている人は多いのだ(笑)。

ワンコが対する人やワンコを噛むとき、特に人に対する場合のほとんどの動機は怒りというより恐怖のためだ。相手が怖いから攻撃をしてしまうのである。無論闘犬として訓練された犬や虐待を受けるなどで精神を病んでいる犬は別だが...。

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※お気に入りのぬいぐるみと遊ぶラテ


何故ならリードに繋がれているワンコは自分が自由に逃げられないことを知っている。1メートル程度のリードの範囲でしか逃げたくても逃げられないからこそ攻撃に転じるしか方法がなくなるのだ。もし怖いと思う相手が近づいてきたとき、それ以上近づくなと威嚇をする場合があるものの、攻撃することを訓練された犬であれば別だがまずは逃げられれば逃げるのがワンコの常道であろう。だから、ここで申し上げたいことはリードの存在が裏目に出ることがあるのだ。
昔、ラテがノーリードで近づいてきたワンコに前足を噛まれるということがあったがオトーサンはあのとき、ラテも同じくノーリードだったら噛まれるという結果にはならなかったのではないかと思っている。リードで自由を奪われていたラテは自由に攻撃もできなかったし逆に逃げることもできなかったのだ。

無論だからといってワンコのリードを自由にさせろというのではない。しかしワンコはそもそも常にリードに繋いで行動を制約するべきペットではないことを知って欲しいのである。
例えばドイツなどはノーリードで良いエリアが断然広いという。そしてスウェーデンの動物愛護基本法は特に「リードをつけるべし」といった定めはないという。しかし飼い主に対してはワンコへの監視の義務がきちんと述べられており「犬が決して他人に迷惑をかけるようなことがあってはならず、管理するのが飼い主の義務」というのが法の主旨だという。
理想を言えば、これがあるべき姿なのではないだろうか。
したがって「ワンコは常にリードで繋いでおくべき生き物」だとしか認識のない我々の国はガンジーではないけれど、残念ながら偉大な国でもなければ道徳観のレベルも地に落ちた国だということになる。悲しいことである...。

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主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。マネキン造形研究中。日本シャーロック・ホームズクラブ会員。日本リュート協会会員。ゆうMUG会員