ラテ飼育格闘日記(183)

犬を飼うということは単にワンコと暮らすというだけでなく自然に新しいコミュニティに参加することだ。今さらではあるがオトーサンにとって初対面の方々と知り合い、他愛もない話だとは言えお互いにコミュニケーションできるようになるとは思いもよらなかったが最近ではそれもひとつの生き甲斐になってきたように思う...。

 

オトーサンは目的があればどんな人ともそれなりに話を合わせることができる。それは長い間サラリーマンを経て後に小さいながらも会社を経営してきた課程で人との接触がいかに大切でかつ難しいな事なのかを身にしみて知っているからだ。しかし家族や友人たちとの会話は利害関係もなく楽しいものだが正直ビジネスが前提だと場合によっては人付き合いほど疎ましく心身を削られるものもないと感じるときが多々あった。
そんな経験を重ねたからワンコを飼おうとしたとき、もしかしたら深層心理は「人間より付き合いやすいワンコと生活したい」といった心の動きがあったのかも知れない(笑)。
というわけで3年半前、人生の1つの区切りという意味でもワンコを飼う決心をしたわけだが、ワンコなら四の五の言わずにオトーサンのいうことを聞くと思ったものの...そうは問屋が卸さなかったのである(笑)。

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※天気が良いとラテのご機嫌もよろしいようで...


ラテとの格闘は些か最初の頃と様子が違ってはきたものの、相変わらず体力戦および心理戦を戦っている毎日だ。しかしその戦いは決して仕事で付き合ってきた多くの人たちとのあれこれとは違い、心が豊かになることはあっても身を削られるようなマイナス面はない。
そして最初は考えもつかなかったがラテと暮らすようになり必然的に散歩などで行き交う方々との会話が増えてきた。
無論最初はワンコを連れている者同士としてすれ違ったら挨拶のひとつもするのが自然だろう...といった形式的な行動だったように思う。
ワンコ同士が行き交えば吠えたり吠えられたり、あるいはクンクンと臭いを嗅ぎ合ったりするわけで、その間リードを持っている人間同士が知らんぷりしているわけにもいかない(笑)。それにお互い犬同士仲良くすることも大切だしワンコ同士が友達になるにはその飼い主がそれを認めなければならない。
しかし面白いもので散歩を始めて数ヶ月も経つと気の合う方が自然にわかってきて何だか人付き合いの再発見とでもいうような心地よいものを感じ始めたのだった。

面白いといえばウィークディに公園で出会う飼い主さんのほとんどは年齢もまちまちな女性の方たち...奥さん方である。
しかし長い方だと3年半も公園で行き会っているにも関わらず、そのほとんどの方とは名前も知らず、住んでいるところも知らず、無論どのような境遇にある方たちなのかも知らないというのだから面白い。とはいえそれらの方々の何人かとは自然にお子さんの情報を含め家族構成や近況が分かったりもして親しみを感じる方々も多い。
無論散歩の途中でお会いしても難しい話をするわけではなく、ワンコの健康や食事のこと、近隣やワンコ仲間の動向といった話題が中心になる。そうした中で多少ではあるがお互いに個人的なことも会話に上ってくることもあるわけだ...。
一日中、何らかの形で人と接触していた昔と違い、日中1人でパソコンの前に座って仕事をしているオトーサンとしては公園などで出会うそうした方々との何気ない会話が心休まるものとなっていったのだからありがたいことである。

それから会話と言えば、ラテと散歩をしていると自然に子供たちとの接触が増える。なぜならラテが子供たちがいると好んで近づこうとして触れ合うきっかけが生まれることになる。まあオトーサンの歳になるとまさしく孫たちを見ているようで微笑ましくどの子供も愛らしいのだ。

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※女の子たちにもみくちゃにされながらもチュー攻撃をするラテ


オトーサンとラテの姿を見つけると「ラテちゃ~ん」と駆け寄ってくれ、最近ではラテに頬ずりし抱きつきもしてくれる。無論ラテはその子供たちが好きなのでされるがまま悦楽の表情をしている。しかしあまりにしつこくされるとさすがにラテもオトーサンに助けを求め抱っこを要求するときもあるが(笑)。
特に小学生の女の子たちが面白い。
木の上から「ラテちゃ~ん」と声をかけた後いきなり「バイバイ」と手を振る子。
ラテの正面に腹ばいになり「ラテ!ワンネエと呼んで」とラテとチューを交わす子。オトーサンが「ワンネエって何?」と聞くと「わたしラテのオネーサン、ワンコのオネーさんだからワンネエよ」という。
ラテに触るのが初めての子に「ラテは初対面の子は警戒するの。だから私と一緒にね」と現場を仕切る子。
ラテの首回りに抱きつき、「ラテちゃんの臭い、いいなあ」と頬ずりする子。

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※オトーサンの投げたボールを咥えて力走するラテ


そんな子供たちにある日いま話題のiPad (アイパッド)をバッグから取り出して見せた。
その場に居合わせた5人の女の子のうち2人が「あっ、それアイパッド」と叫ぶと同時に1人が「アイフォンだ」といったのには笑ったが...。しかしなかなかの知名度である。
早速1人の子供にiPadを渡すと初めてにもかかわらず、アイコンを次々にタップして自分の分かりそうなアプリを探す。結局ピアノアプリやお絵かきアプリを即使いこなす姿にオトーサンはあらためて驚いた次第。

翌日またラテと共に公園にいくと昨日はいなかった女の子が駆け寄ってきて「おじさん、アイパッドは?」と聞く。
「iPadを持ってると”もてる”」というのはどうやら本当のようである(爆)。
単刀直入な問いかけにオトーサンは少々たじろぎながらも「あっ、今日は持っていないよ。明日天気だったらまた持ってくるよ」と釈明を(笑)。雨の日は当然のことながら子供たちはこの場に遊びにこないからだ。
その翌日は幸い晴天だったからオトーサンは約束通りiPadをバッグに押し込んで散歩に出かけた。
本音を言うならバッグにはペットボトルに入った水や巻き取り式のリードなどが入っていて結構な重さなのだ。だからiPad単体ではあまり重さを感じないものの680グラムのiPadが加わると肩にグッと重みを感じるが約束は果たさなければならない。

事実公園に出かけ、子供たちが集まっている場所に行くと「あっ、ラテちゃんだ...」という声がかかる。オトーサンは昨日約束した女の子に「iPad持ってきたよ」と差し出すとその子の周りにはこれまでラテに近づかなかった男の子たちを含め8人ほどがワッと取り囲む。
子供たちの第一印象は「大きいぞ」ということだったがオトーサンが電子ブックとか写真の閲覧、お絵かきアプリの使い方を簡単に説明すると「スゲェ」と言いつつ全員が早くも手を出している。
正直オトーサンはiPadを落とされやしないか不安だったが、子供たちは嬉々としてアイコンを次々にタップし自分の理解できるものを探して遊んでいる。

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※iPadの周りにはあっという間にその場にいた子供たちの人垣ができる


ふと後ろにいた女の子から「おじさん、ラテちゃんのリード長くしてやって」と声がかかる。
オトーサンは沢山の子供たちが寄ってきたことでもあり、ラテが怖がったり吠えたりしないようにとリードを極端に短くして保持していたのである。そしてiPadを使う子供たちに気を取られてラテの様子を把握していなかったからリードが張ったままのためお座りも伏せも自由にできない状態だったようだ。
「ラテちゃん可哀想だから私が相手するよ」とその女の子は言いながらラテに頬ずりする。誠に気がつく優しい子である。
さすがに長い間ラテを放りっぱなしにしておくのも可哀想だからとオトーサンはiPadを持っている男の子に「では、またね!」と言いながらiPadを受け取ってバッグにしまう。男の子は感心なことに「ありがとうございました!」とオトーサンの背中に声をかける。オトーサンも「ありがとう」と言いながらその場を後にした。

iPadうんぬん以前にラテがいなければこうした子供たちとの接触もないに違いないしコミュニケーションなど取りようがない。こちらから積極的に近づいては単なる危ないオジサンになってしまう(笑)。
これすべてラテのおかげなのである。

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主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。マネキン造形研究中。日本シャーロック・ホームズクラブ会員。日本リュート協会会員。ゆうMUG会員