ラテ飼育格闘日記(178)

ワンコは思った以上に表情が豊かである。寝ている顔も飼い主にとっては可愛いが、散歩の途中途中にアイコンタクトや休憩中に見せる笑顔はなにものにも代え難い宝物である。オトーサンはラテの笑顔には笑顔で答えることにしているのだ(笑)。

 

手元に小型な一冊の本がある。アスペクト刊「あなたの愛犬を笑わせる97の方法~ドッグ・スマイル」という本だ。
基本的には一種のワンコ・ミニ写真集といった感じの本でさまざまな犬種のワンコ97匹が無類のカメラ目線でいわゆる ”いい顔” して写っている。そしてそれに合わせて97種類のワンコを笑わせる...楽しませる方法・遊び方が紹介されているといったものだ。
その表紙を飾っているのはピットブルのアーチーという雄のワンコだが、その表情はどう見ても笑っている。実に幸せそうに笑っている。だからその表情を見るこちらも自然に頬が緩んでくるではないか...。

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※アスペクト刊「あなたの愛犬を笑わせる97の方法~ドッグ・スマイル」表紙


私たちは人と話をするとき、相手の表情を読みながら会話を進める。相手がいまの会話を楽しんでいるのか、あるいは面白くないと思っているのかは普通その表情や態度に出ると考えてよいだろう。
ワンコとの “会話” も同じなのだ。そしてワンコは空気の読めない人間より余程人の気持ちを図っていると思われる。
オトーサンは散歩の途中はもとよりだが、自宅に戻りラテの体を拭いているときなど、なるべく顔を合わせながら喋ることにしている。それに面白いことだが、人が1人でブツブツ言っていればおかしな奴というレッテルを貼られてしまうがワンコを連れ、ワンコに話しかける分には誰も不思議に思わないのも不思議だ...。
そういえば映画「オズの魔法使い」ではドロシー役のジュディー・ガーランドの台詞の半分近くはトト役のワンコに向けられている。

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※オトーサンに撫でられ、ご満悦のラテ


オトーサンがラテに話しかけるとき、ラテの表情にはそんなに変化はないが尻尾は常に緩やかに振られ「オトーサンの話、聞いてるわよ」といっているように思えるのだ(笑)。また散歩しながらオトーサンが鼻歌や小さく声を出して歌やメロディーをくちずさみながら歩くとラテの機嫌も良い。時々オトーサンにアイコンタクトするその顔は「あたし聞いてるよ」とでもいうように口を開けてキラキラした視線を送ってくる。
まあ、ラテがオトーサンの話をそのまま理解しているとは思わないが確かなことはワンコほど素晴らしい聞き手はいないということだ。
たまにオトーサンの話に興味がないような素振り...顔を別の方向に向ける...などをしたときオトーサンはすかさずラテの両頬を両手で挟んで視線をこちらに向けさせて話を続ける。ラテにとっては迷惑この上ないことだとは承知の上だが、沢山話しかけることは少しでもわかり合える可能性が増すことだという気がするからだ。
そして時に...時にではあるが、もしかしたら「オトーサンの言ってることはすべて理解しているのではないか」と思うような反応を示すこともある。

面白いことにラテは単にオトーサンたちのいうことを良く聞き、そしてその通りに行動するだけではない...。どうやらオトーサン的な観察からいうなら、ラテにもプライドというような確固たる気持ちがあるように思えるのだ。
例えば散歩の時間が近づいているとき、オトーサンはラテのいるリビングに続くキッチン側に入り準備を始める。無論ラテはオトーサンが散歩用のバッグを持ち出し、ペットボトルの水を入れ替え、うんち袋を用意するなどの一連の行動が何を意味するかなど承知の上だ。
しかしたいていの場合、彼女は特に喜び勇んで駆け寄るということもなく床とかマッサージ・チェアの上で横になりながらオトーサンを観察している。
慎重なラテはオトーサンが散歩の支度をしていることは理解してもそれが即外に出られるとは限らないことを知っているからなのだろう。
支度には相応の時間がかかるし、もしかしたら支度は終わってもオトーサンに急用ができて外出が遅れるかも知れない...。だからオトーサンが散歩の支度をしているからと大喜びするのはまだ早いというわけだ。
オトーサンが散歩用のバッグを肩にかけ、リードを持ってリビングに入ってくるまでは散歩は確定ではないと思っている節がある...。慎重な娘である(笑)。

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※散歩中にツグミを激写!


ではオトーサンの支度が終わり、時間もちょうどよいからとリードを持ってラテのいるリビングに入るとラテは喜び勇んでオトーサンの足下に飛んでくるか...といえばこれがおかしな事にそう単純ではないのである。
支度をしているとき、ラテは明らかに柵の向こうでオトーサンの一挙一動を観察している。だからリードを持って柵を開け、リビングに入るということは散歩に行くことを意味することは間違いない。それも待ちに待った散歩に違いない。本来なら飛びついてきてその喜びを表すのがまっとうなワンコだと思っていたが...ラテは違うのである。嫌な娘である(爆)。

繰り返すがオトーサンが支度中はリビングとキッチンの間を仕切っている柵の向こうでオトーサンを観察しているラテだがオトーサンが準備を終え「ラテ、散歩に行くぞ!」とリードを持ちながら柵を開ける...。と、途端にラテは手近のオモチャとか犬用ガムの切れ端などを咥えて振り回し始めるのだ!
何だか「オトーサン、いまアタシ忙しいのよ」とでも言っているみたいだし、まるで取って付けたようではあるが、心待ちしていたことを感づかれないようにカモフラージュしているようにも思える。そう考えないとその行動の説明が付かない...。
それはひとつの自己主張であり、ある種のプライドなのだろうか。
「別に散歩、心待ちにしていたわけではないけどオトーサンが行くなら一緒に行ってもいいよ」と言われているみたいでオトーサンは複雑な気持ちなのだ。
ともかくやっとオトーサンにの足下に近づき、リードを付けろということなのだろう首や頭を押しつけてくる。

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※初対面のミニチュア・ピンシャーとご挨拶


同様に散歩の途中で疲れたのか、あるいは気に入らないのか急に地べたに張り付いたようになりオトーサンがリードを引いても「アタシ動かないもん!」と言っているように固まってしまうことがある。
オトーサンも最初は「愛犬に舐められてたまるか」とばかりリードをバシッ、ばしっとばかり引き、時には上に引っ張り上げて抵抗解除を試みてきたがそうした場合は1度立ち上がってもまたすぐに伏せ状態になる...。まったく何を考えているのか分からないが頑固な娘なのだ。
しかし最近は要領がわかってきたというよりラテの行動パターンが理解できてきたのでそうした場合でもオトーサンは動じない。無論それが道路の真ん中などでは危ないから抱え上げても移動させるが歩道や公園ならそのまま30秒とか1分ほど待つようにしたのである。
ラテがペタッとへばりついたことにまるで感心がないようにそのまま放っておく。少しするとラテはオトーサンを見上げてアイコンタクトしてくる。それを合図のようにしてリードを「チョン」と軽く引くとラテは納得したように立ち上がるのである。
これまたラテの自尊心をくすぐるというか、プライドをダイレクトに傷つけることなくオトーサンに従わせるノウハウなのだ。

愛犬と散歩といえばのんびりと歩いているだけ...といった印象を受ける方もいるかも知れないが、オトーサンは日々ラテと心理戦を含む格闘を続けているのである。

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主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。マネキン造形研究中。日本シャーロック・ホームズクラブ会員。日本リュート協会会員。ゆうMUG会員