ラテ飼育格闘日記(136)

ラテと過ごすために現在の住居に移ってからすでに2年半が過ぎた。この地は緑が多いだけでなく大小の公園も多々あり、ワンコとの散歩には大変恵まれている環境である。これまで長い間コンクリートに囲まれた中で生活していた者にとって毎日の散歩は思いがけない鳥や動植物に出会う場でもあり刺激的な毎日なのだ。

 

この付近は緑が多いからだろう...とにかく野鳥が多い。ハトやカラス以外にこれだけ多くの種類の鳥たちを身近に眺めることができるのはこの地に来て初めてである。なにしろラテと歩いているその10数メートル先をつがいの鴨が散歩しているという環境なのだから...(笑)。
それにウグイスの声をこれほど頻繁に聞いたのも生まれて初めてだった。何しろ7月に入っても「ホーホケキョ...ケキョケキョケキョ」と、それもスピーカーから出る録音ではなく正真正銘の生の声が頭上で聞こえるのだ。なかなかその姿は確認できないが、鳴き声は頻繁に耳にすることが出来る。無論ウグイスだけでなくさまざまな野鳥、例えばキツツキも見る...。

出会うのは野鳥だけではない。季節により蝶やトンボも多いし芝生にはバッタも見かける。
ただしこうした馴染みの昆虫たちの姿は心を和ませてくれるが、あまり会いたくない虫や生き物たちも多い理窟なので困惑するときもある。
この地に来てまず驚いたのがミミズが多いことだけでなく、これまで見たこともないほど大きいというか太いミミズがゴロゴロとしていることだ。最初は小枝と間違うようなミミズに驚愕したが、ミミズ自体は我々に害をもたらすようなことはほとんどないようだから無視すればよいのだろう...。しかし雨の後など場所によってはそれこそ足の踏み場もないほどのミミズに取り囲まれることがあるのでこれは正直気持ち悪い(笑)。

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※駆けずり回った後、満足そうな笑顔を向けるラテ


それ以上に嫌なのはコウガイビルという生き物が多いことだ。これまたこの地にきて初めて見たときにはびっくりしたものだが、なにしろ最初の出会いはオトーサンのジーパンの裾に貼り付いていたのである。それを他のワンコの飼い主さんが指摘してくださり「なかなか厄介だから取りましょう」とビニール袋を使って取って下さったのがコウガイビルを意識した最初であった。
何しろ動かずに地面にいれば紐でも落ちているとしか思えない生き物なのだ。ただしヒルという名がついてはいるものの人間やワンコに貼り付いたとしても血を吸ったりはしないようだがいたずらに取ろうとすると切れてしまったり、後にネバネバが残ったりと厄介な生き物なのだ。したがって道端に発見すればそれを避けて歩くようにしているし万一ラテの足にでも付けば毛足が長いから取るのはなかなか容易ではない。

またラテがリードを引き、草むらの一点を凝視するような時のほとんどはトカゲである。保護色のトカゲが多いのでオトーサンにはなかなか見つけられないが、その点ラテは目敏く見つけて追おうとする。
それから多くはないがカエルを見ることもある。かなり大きめな奴と雨蛙のように小さなカエルとこれまた色々といるようだが、トカゲやカエルで驚くようなオトーサンではないが、先日ついに出ましたアレが...。

日曜日の夕方の散歩から帰る途中、いつもの散歩道をラテのリードを引いて歩いていた。後ろから女房がカメラを首からぶら下げてついてくる...。
オトーサンはすでにクセになっているからラテの進行方向3メートル付近の地面を見ながらの歩きになっている。これは口にしては危ないモノが落ちていたり、ガラスなど踏んだらケガをするであろうモノを避けるためである。無論大きなミミズも踏まないように気をつけている。
ふと動く気配を感じてリードを引きながら足を止めるとオトーサンたちの前30センチほどに茶色の蛇が文字通り蛇行しながら径を横断していたのだ。
思わず「あっ、蛇だ!」と叫んでしまったが女房は悲鳴をあげてオトーサンの後ろに隠れる。しかしラテは何処吹く風だ...(笑)。これまで出会ったこともないし怖い思いをしたこともないからだろうが、トカゲに向ける興味ほども気がないようで静かにしている。

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※ラテのカメラ目線は真剣そのものだ(笑)


さすがにオトーサンも一瞬のことでありカメラを取り出して写真を撮る余裕がなかったが、見た限りは全身が茶色で全長は40センチほどの長さはあったようだ。しかし特に目立つ斑はなかったように思える。
子供の頃、近所にいわゆる生きた蛇をショーウィンドウ内に飾ってある漢方の薬局みたいな店があったから、縞蛇程度は見分けがつくがヘビの種類など知る由もない。
ともかくこの地に来てからは勿論、オトーサンの生涯で動物園など特別の場所は別にして一般道でヘビに出会ったのは今回が初めてなのだ。
問題なのはそのヘビが害のないものであれば別に騒ぐほどのことでもないが万一毒蛇でもあったら洒落にならない。早速インターネットであれこれと調べてみたが残念ながら思い当たるものには該当しなかったのでいまだに不明である。それに他の飼い主さんたちに聞いた話では別の場所ではマムシがいたという...。
それに昨今は蛇に限らず、人間が飼っていたものを捨てたりするケースがあるから油断はできないし、毒蛇だからといってその姿が毒々しい色をしているとは限らないらしいので心配である。
何しろラテに限らずワンコはよく草むらに頭を突っ込む...。そんなときに噛まれたりしたらと思うとオトーサンは気が気ではならないのだ。

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※散歩中にクンクンモードのラテ


毒といえばこの梅雨時だからだろうか、様々な種類の茸にも出会う。中にはまるで腰掛けのように巨大なものがあるかと思うと芝生のあちらこちらに真っ赤な見るからに毒々しい小さな茸も群生している。
さすがにワンコたちもそれらは口にしないようだが、これまた心配の種である。

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※こんな茸が公園中のあちこちに生えている...


まあまあこれらは散歩の途中で出会うわけで注意をしていれば避けることも可能だが、回りに緑が多く土も多いとなれば虫たちも家の回りは勿論、場合によっては家の中に入り込んでくることがあるので嫌なのだ。
無論、蚊や蠅あるいは蜘蛛などは一般的だろうが以外なのはゴキブリにはほとんどお目にかからないことだ。その反対にこれまで家の中では出会ったこともない例えばムカデに遭遇したことがある...。大概の虫を積極的に退治するオトーサンもこのムカデには尻込みせざるを得ない(笑)。
後はカマドウマ、いわゆる便所コオロギなども入ってくることもあるし今年はどうやら丸まってしまうダンゴムシが多く発生しているように思える。

ヘビは勿論だが虫たちにはわずらわされたくないものだし友達にもなりたくないし正直嫌いである。しかしオトーサンのような年齢になるとできるなら一匹の虫も殺したくはない。ムカデはムカデの、蛇は蛇の命がある。したがってきれい事のようだが外で出くわしたそれらは出来るだけそっとしておこうと思っている。ただしオトーサンの自宅に無断で上がり込んだ虫たちには容赦はしない(笑)。
本来なら積極的に殺虫剤なども撒きたいのだが、ラテが舐めたりしては困るのでなるべく控えざるを得ずその兼ね合いが難しい。
この梅雨時と真夏は虫たちの季節でもある。特に害虫との戦いも激戦になるが、残念ながらラテは戦力としてアテにならないのである(笑)。

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Author:mactechlab
主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。また直近では「木挽町お鶴捕物控え」を発表している。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中であり2021年からはレーザー加工機にも目を向けている。ゆうMUG会員