ラテ飼育格闘日記(111)

 ラテが女房の口元に歯を当てた!女房の唇と顎は出血するはめとなったが、瞬間ラテのシッポは垂れ下がり自分からハウスに入り込んでしまった。しかし女房には悪いがことはラテだけを責めるわけにはいかないのだ...。

 

ワンコの中には食事中飼い主でさえ食器に手を触れたりするとその手を噛むワンコがけっこういるという。しかしラテはオトーサンだけでなく女房に対しても食事中に中身に触れようが威嚇したり噛んだりすることはこれまで起きていない。

例えばオトーサンがオヤツを囓ってるラテの横顔にチューしてもなんということはないが、オトーサンが差し出した食べ物を食べるその場所に女房がいると話がややこしくなる。勿論女房がワンコ用のオヤツを取るわけはないのだが、ラテはオトーサンが差し出すオヤツを注視しながらも左右や背後を見回して女房がいないかどうかを確認する(笑)。

おかしいのは女房自身からオヤツをもらう時には女房を警戒しないばかりか指や手を噛むことはまったくないし、たまにアイスクリームなどを口移しで上手にもらっているラテなのだ。

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※なにを思うか...虚ろな目をしているラテ

 
女房がいけないのは “からかって” ラテに不安を抱かせるような刺激を与えるからだ(笑)。ワンコに冗談は通用しない!
例えば私がおやつをラテに見せて「お手!」とやると勿論ラテは即お手をするが、そのオトーサンの手のひらに乗ったラテの手の上に女房もお手をしたりしてラテを慌てさせる...(爆)。こうした行動の積み重ねがラテにライバル意識を増幅させたと思うのだが...。

ラテはオトーサンからのおやつを女房に取られるかも知れないと焦り、先日も女房の鼻に歯を当て小さな傷を負わせたばかりなのだ。
それなのに女房は懲りずに...というかラテが可愛くて仕方がないからついついかまって挑発行為をしてしまう...。

このとき、オトーサンがラテに渡したおやつを食べているその横へ女房が平行に伏せた。オトーサンは「危ないから止めな!」と言おうとした瞬間ラテは「ガウ...」と振り払うように女房の口元に歯を当てたのである。
女房の下唇の右側付近と左顎の傷はラテの左上と右下の犬歯がそれぞれ当たったものと思われる。

傷口から出血したので消毒し、念のため顎の傷にはキズ絆を貼り事なきを得たが、さすがにラテも噛んではいない。無論噛んだらこんな傷では済まないことは明白だが、あの鋭い犬歯だから当たっただけで傷が付く。
ラテはといえば、しまったと思ったのか尻尾が下がってしまい、そのまま自分でハウスに逃げ込んでしまった。

女房は手当の後2階に上がったが、オトーサンは叱るためにハウスからラテを引き出した。
ラテは怒られるのを分かっているのだろう、尻尾は両後ろ足の間に巻き込むようになったままで両耳は後ろに引き脅えた表情だ。

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※お尻側からの激写(笑)。このふさふさの尻尾も自慢なのです

 
中公文庫刊「犬の行動学」の著者エーベルハルト・トルムラーによれば犬の感受性を低く評価してはならず、自分の周囲において何か過ちが冒されると、犬は正常でない行動を取る傾向があるという。
人間は通常理性で感受性をコントロールすることができるが、感受性が人間とは比較にならないほど高い犬は即行動に出てしまうという。
続けてエーベルハルト・トルムラーは、「なぜ犬は人を噛むのか?」という問いに、まず人間に対し十分な刷り込みのなされた犬は、人間を自分と同類と見なしているという。そして健康で正常な犬が人を噛むのは相手を同種とみなしているからこそと説明している。
健康で正常な犬(ここが重要なのだが)は正当な理由のある場合のみ同種を攻撃するものだという。無論 “ワンコにとっての正当な理由” という意味であり人間側の価値観ではない。
さらにエーベルハルト・トルムラーは、「私は自分を噛む犬を恨んだりしません。逆に、私が何か過ちをした時に噛まない犬をまったくの馬鹿だとさえ思うのです」とさえ言っている。

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※オトーサンからオヤツをもらうラテ。真剣な眼差しである

 
くどいようだがラテは女房を噛まなかったが傷を負わせた。しかし女房はこのときエーベルハルト・トルムラー式にいうならワンコにとっての感受性を刺激し過ちを冒したのだといえる。
なぜならワンコにとって食べ物は我々人間のように時に遊び半分に食すものではなく生命維持のための本能であり、ワンコにとっての日常は食べることができるかできないかの真剣勝負なのだ。なにしろ日常考えることの大半は「食べる」「食べたい」ということなのだから...(笑)。
指先ほどの小さな食べ物をもらうためにお手を繰り返し、お座り、伏せまでするのだからワンコも大変である。そしてその時の彼ら彼女らの眼を見れば真剣な眼差しであることがわかるだろう。
女房の行動はまさしくオトーサンがラテと対峙し、オヤツをあげたそれを横取りしようとする行動と受け取られたわけだ。

繰り返すが女房自身がラテに食べ物を与えるとき、ラテはきちんと女房に従い、がむしゃらに食べ物に向かって女房を傷つけることはまったくない。しかし今回の場合、ラテから見ればオトーサンからもらったオヤツに対して女房は立派なライバルなのである。
そもそもラテに対して女房は甘すぎるのであり、これまでリーダーシップ的な行動を意識的にとってこなかったこともこうしたことが起こる要因でもある。

オトーサンは初めて飼うワンコに対してリーダーシップを取らなければならないからと毎日の散歩や食事の支度は勿論、マズルコントロールやコマンドを教えるという教育を意識的にやってきた。そして最初期には危険な悪さをした時、手加減をしながらも張り倒したこともある。
勿論女房にもオヤツをひとつあげる場合も必ず「お座り!」と命令しそれにしたがったら渡すことやマズルコントロールなどをやれと言い続けたが優しい女房はただただ「可愛い」とか「可哀想」といった理窟を掲げてリーダーシップを取るべき行動をやってこなかったのである。とにかく甘い関係なのは良いが、ラテは女房を同輩か友達と思っているのかも知れない(笑)。

普段オトーサンには積極的に近寄って来ないのに女房には抱きつき、チューをし、観察しているとその視線は女房の一挙一動に注がれている。オトーサンが嫉妬するほど普段は仲が良いのである。
しかし真剣勝負の食べ物、それも三角関係のオトーサン(笑)からのオヤツを横取りしようとした(取ろうとした訳ではないのだが)女房に対してラテはその行動をたしなめたともいえる。

とはいえオトーサンとしてはそのまま放っておくわけにもいかない。事の問題を諭しても分かるとは思わないがラテを座らせ、おまえのやった行為はいけないことであり「ママに誤ってこい」と諭した(笑)。
一階のリビングとキッチンの間にある柵を開け、オトーサンが2階に上がるとラテは素直に後から付いてきた。そして2階の和室にいた女房に対して尻尾をぶるぶると振り、姿勢を低くしながら近づき、絆創膏と口元をペロペロと舐め回した...。

女房もその行為を受け、両手でラテを抱き寄せ仲直りは終わったが、食べ物がからむトラブルが一番多いのも事実なので注意をしなければならない。
まあ、人間世界だって「食べ物の恨みは恐ろしい」というではないか...。
女房にとっては災難だったが、大きなキズでなかったのは幸いだった。そしていかにお利口さんだとしても相手は人間ではないことをあらためて実感させられた1日だった。

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主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。マネキン造形研究中。日本シャーロック・ホームズクラブ会員。日本リュート協会会員。ゆうMUG会員