人物の全身写真をレタッチする「PortraitPro Body」ファーストインプレッション

人の全身を写した写真を編集するためのソフトウェア「PortraitPro Body」をあれこれと試している。このアプリを操作していると雑誌などに載っているスタイルがよく肌も綺麗で均整の取れた美しい女優やモデルたちの実体が信用できなくなってくる(笑)。無論そのほとんどはなにがしかの編集処理がなされていると見るべきなのだろうが...。


ここのところ、すでにご紹介した PortraitPro や Smart Photo Editor など Anthropics Technology社のアプリケーションにはまっている。
すでにご紹介した PortraitPro がデジタル・コスメチック・ツールだとすれば今般新たに購入した PortraitPro Body はその命名の通りフルボディへのレタッチを目的としたアプリケーションである。

ひとことで PortraitPro Body の目的はといえば、撮影した人物の全身骨格および肉付けを調整できるアプリケーションなのだ。例えば太めの被写体を細目にしたり、お腹を凹ましたりバストや腰の位置を変え、ウエストとヒップのサイズや腕と足の太さや長さまでをも編集できるアプリである。
無論例えばPhotoshopに精通したユーザーならその多くは可能だろうがPortraitPro Bodyを使えば誰でもが容易に、そして自然な形にレタッチできるのが特長なのだ。

ということで PortraitPro Body は日常のスナップ写真をあれこれレタッチするためのツールではなく、商用写真として撮影したモデルの姿や結婚式など "ここ一番" よりよく美しい写真を残しておきたいという場合に威力を発揮するツールだと言える。勿論ここでいうところのレタッチは申し上げるまでもなく元写真と分からなくなるようなことを求めるのではなく自然な形でより美しく健康な姿にするためのものだ。

では早速 PortraitPro Body の豊富な機能とその高度な能力の概要をご紹介したい。なお以下ほとんどの図版はクリックで拡大するので必要ならその詳細をご覧いただきたい。
まずは編集したい写真データを PortraitPro Body のメインウィンドウ内にドラッグ&ドロップして読み込ませる。ここで画面の構成を確認しておきたいが、中央に写真、左側には "Instruction" すなわち写真にどのような操作をすれば良いかの指示がステップ毎に表示される。また右側には主にスライダー操作で写真を変更できる "navigator" 機能が揃っている。

PortraitProBody_01.jpg


最初に行うことは写真の顔の鼻先をクリックすることだ。これで写真の中で顔位置が認識される。続いて性別を選択する。分かりやすい絵で選ぶので難しい事はない。

PortraitProBody_02.jpg


さてここからが PortraitPro Body 操作の真骨頂だが、それぞれ数度練習すれば理屈と上手いやり方はおのずと理解できると思うが常に "Instruction" にしたがってなるべく正確に操作することがポイントだ。

指示に従い人物の骨格をマーキングする。右腕、肩幅、左腕そして白色の逆三角形で胸のエリアを指定する。
続いて右足および左足の骨格を操作するが、もし使用する写真が腰までしかないような場合でも足部分があるものと仮定して両足のマーキングをしなければならない。

PortraitProBody_03.jpg


次は腕のカーブを外側と内側でマウスをクリックしながらマーキングする。このとき、それぞれ各クリック毎に白色の四角形の範囲内でポイントを指定する。

PortraitProBody_04.jpg


腕の次は胴体のカーブをマーキングする。無論両足も腕と同様に処理する。

PortraitProBody_05.jpg


こうして写真のスタイルへのマーキングが終わると "finish markup and edit body" および "(modify markup)" 選択のウィンドウが表示されるのでそれまでの作業が完了していれば "finish markup and edit body" をクリックして先に進む。これで "mark up" 作業は終了だ。

PortraitProBody_07.jpg


ここからは実際に写真を見ながら画面右サイドにある "navigator" エリアを操作し、写真の姿を編集することになる。編集は大別して "shape sliders", "shape tools", "skin", "face",そして "picture" の5つに分かれている。どの順番で操作してもよいが一般的には上から順に編集を行うことをお勧めする。

PortraitProBody_08.jpg


"shape sliders" は全体のスタイルを変更するスライドバーの他、 "torso", "arms", "legs","skeleton"とより個別に詳細部位を変型できるツールバーを備えている。これらの機能を使ってウエストのくびれやヒップあるいはバストのサイズおよび位置、腕や足の太さなどを微調整できる。
さらに"skeleton" では首の長さや頭の位置を整えることも可能だ。

PortraitProBody_09.jpg


次の "shape tools" はスライドバーではなく7つの用途別アイコンを選択しながら直接写真のポイントを操作することができる。これらを上手に使えば微細な箇所の形状、例えば顔の形状までをも変更できる。

PortraitProBody_10.jpg


スタイルの全体について変更が終わったら "skin" で肌の調節を行う。肌の荒れは勿論、傷やほくろといった部分を消すことができるわけだ。
最初は各機能が分からないと思うが、アイコンとスライドバーを実際に操作してみれば効果は一目瞭然に違いない。

PortraitProBody_11.jpg

PortraitProBody_12.jpg

※ "skin" による肌調節の例。胸のほくろを消去


続いて "face" だが、文字通り顔の編集に特化した機能だ。
最初に行うことは両目の位置の補正、鼻の一番高い部分にポイントが置かれているか、口の位置の補正および顔の下半分の形状確認を行う。

PortraitProBody_13_20170218103046896.jpg


その後この "face" に備わっているスライダーを見ればお分かりの通り、全体の形状の編集はもとより、目をより見開かせたり唇を僅かに変形させてスマイル度を強くしたり、あるいは肌の調整や照明などに関しても編集が可能だ。

最後の機能 "picture" に関して説明は不要だと思うが、編集が終わった写真自体の色味などを調節する機能である。
なお画面の左端にある "side by side" タブをクリックすれば画面の写真部位は左右二分割となり、左側にオリジナル、右に現時点での編集効果をならべて比較しながらの作業が出来る。

PortraitProBody_14_20170218103048df8.jpg

※効果をお見せしようと少々無理なレタッチをしてみたが、ウエストを細く腰の位置を高く、手足を細く、首を長く、そして目を大きく見開くようにして最後に肌調節を加えた例


そして写真上部の "flip to original" タブをクリックすれば写真が一画面の際にもマウスボタンのプレスでオリジナル写真に切り替わるのでこれまた効果の比較が容易に可能だ。
さらにメニューバーの "View" にある "Animate" を選択すれば、編集した変化をアニメーションで示してくれるので動的な確認ができる。



以上 PortraitPro Body の大まかな使い方を見ていただいたが、冒頭にも記したとおり本アプリケーションは目的の写真を当人と別人に仕立て上げるツールではなく、あくまでより美しくより綺麗で健康的な写真に編集するためのものだ。したがって例えば太めの人物をいたずらに細身にするのは最良の使い方ではないし度を越した変型は元写真のスタイルやバランスあるいは形状を壊すことにもつながるので心しておかなければならない。

なお蛇足になるが顔をより精緻に編集したい場合は PortraitPro というデジタル・コスメチックソフトウェアがあるので別途活用をお勧めしたい。

※ 本記事中に使用した女性モデルの写真は PortraitPro Body 開発元、Anthropics Technology社の正式な許諾を受けたものです。

PortraitPro Body








NuAnsのAndroid搭載スマートフォン「NuAns NEO [Reloaded]」発表

トリニティ株式会社は2月20日、Android搭載スマートフォン「NuAns NEO [Reloaded](ニュアンス・ネオ・リローデッド)」を発表し、本日ウェブサイトにて先行予約を開始の上、2017年5月より出荷をすると発表。


   201702_neo_campaign.jpg

すべてが新しい、すべてをこれひとつで。

△ 最新、最良をNuAns NEOに再装填

・最新Android 7を搭載
・安心のセキュリティパッチやアップデート配信
・Snapdragon 625採用
・Quick Charge 3.0対応
・3,450mAhの大容量バッテリー
・5.2インチフルHD液晶ディスプレイ
・曲面ガラスでも割れにくい「Dragontrail Pro」採用
・指紋認証センサー搭載
・おサイフケータイ対応
・大手キャリアすべてで使える最新のマルチバンド設計
・ソニー製センサー高性能カメラ採用
・防塵防滴仕様

△ 価格
 ・CORE(本体)
  46,111円(税別)
 ・TWOTONE(カバー)
  1,400〜1,833円(税別・素材によって異なる)
 ・FLIP(カバー)
  2,750〜3,680円(税別・素材によって異なる)

△ NuAns NEO [Reloaded] 予約特典キャンペーン

Trinity NuAns StoreでNuAns NEO [Reloaded]のCORE(端末本体)を予約いただき、さらにアンケートにお答えいただいた方にもれなくTWOTONEカバー(上下セット)もしくはFLIPケースをプレゼント。端末本体の価格のみでケースがついてくる、お得なキャンペーン。

△ 応募期間
  2017年2月20日(月)〜3月31日(金)まで

△ キャンペーン詳細

※TWOTONEカバーおよびFLIPケースの色/種類は選べない。
※プレゼント対象のTWOTONEカバーは、コルク、ストーン、デニム、パンチングスエード、GRAMASシリーズを除く。
※プレゼント対象のFLIPケースは、GRAMASシリーズを除く。

製品紹介




[小説]未来を垣間見たカリスマ 〜 スティーブ・ジョブズ第1部 ー 第29話 現実歪曲フィールド

還暦も遠の昔に過ぎた男、加賀谷友彦は久しぶりに出向いた Apple銀座 のエントランスで1976年にタイムスリップし、スティーブ・ジョブズの若かりし頃に出会う。厄介なのは加賀谷が持っていたiPhone 6s Plusをスティーブが見てしまったことだ。この事実が過去と未来に悪影響を及ぼすのだろうか。そんな危惧をよそに初対面の加賀谷をスティーブは自宅のガレージに引き入れた…。そして一緒に働くことになった。
ー 優れたビジョナリーといわれたスティーブ・ジョブズ。その若かりし時代の秘密に迫る!ー
※本編はフィクションです※

■第1部 ー 第29話 現実歪曲フィールド
Macintoshプロジェクトは相変わらずスティーブ・ジョブズとジェフ・ラスキンとで主導権争いが続いていた。しかしどう考えてもラスキンに勝ち目はなかった。私もラスキンから相談を受けた手前、何とか穏便にことを納められないかと画策してみたが妙案は浮かばなかった。

まだ社長のマイク・スコットが在職していたときのことだが、ラスキンもスティーブによる数々の圧力と妨害工作を受けつつ抵抗はした。目立ったこととしてラスキンはMacintoshプロジェクトを率いる能力がスティーブ・ジョブズにはないとした10項目ほどにわたった論証を文書でマイク・スコットに提出した。1981年2月19日のことだった。
私自身はその原文を見たことがなかったが後で聞いたところによれば以下のような内容だったという。

 1)常習的に打ち合わせのスケジュールを破る
 2)考えずに行動することで誤った判断が多い
 3)他人の成果を認めようとしない
 4)感情的に反応する
 5)一見温情的であるかのようだが不合理で無駄の多い判断をする
 6)人の話を聞こうとしない
 7)約束を守らない
 8)権威主義的な決断を行う
 9)すべての見込みに裏付けがなく楽観的
 10)無責任で思慮不足
 11)したがってソフトウェアプロジェクトのマネージャーとして最悪

この内容から想像すればラスキンは以前スティーブ・ジョブズが提案したように、すなわちハードウェアはスティーブが、ソフトウェアをラスキンが担当するということでやむを得ずとはいえ納得していたように思える。

ともかく論証メモの内容をスコッティから知らされたスティーブは怒り狂った。当のスコッティはこの厄介な問題をマイク・マークラに振り自分は関わらないようにした。それは厄介な話しから距離を置きたかったというだけでなくLisaプロジェクトからスティーブを外したことでもあり、自分の裁定ではスティーブが納得しないであろうことを考えたからだ。

「トモ、ラスキンって奴は思っていた通りのクソ野郎だ。大クソ野郎だぜ。こうも真っ向から俺の悪口を書かれては黙っていられない。これからマイク(マイク・マークラ)に奴をプロジェクトから外せと言ってくるよ」
スティーブは私のオフィスのドアを勢いよく閉め、大きな靴音をさせながらマイクのオフィスに入っていった。

スティーブはこれほど正面から自分の弱点を指摘されたことはなかったこともあって事の原因はともあれ怒るのも当然だと思えた。しかし反面ラスキンにしてみれば彼がスティーブに反論できることはこうしたことくらいしかなかったのだ。
その少し前、私が受付のシェリー・リビングストンと雑談していたとき、ラスキンが近寄ってきていった。
「トモヒコさん、少しお話しがしたいんですが」
正直私はラスキンとの話しよりシェリーとバカ話をしていた方が楽しかったが、仕事だからしかたがない。

受付が見えるホールの片隅にあるコーナーに我々は座った。後ろは壁だし左右に見通しは効いたものの、通る人たちに注視をすれば我々の話を聞かれる心配はほとんどなかったからだ。それに密室で彼と話しをするという事実はスティーブへの手前避けたかったからこうしたオープンな場所は好都合だったのだ。

「ジェフ、私がアドバイスできることがなくて心苦しいけどスティーブは着々とプロジェクトを自分が率いる準備をしているようだね」
私の話をラスキンは肩を落として聞いていたが、
「あなただからいうけど、私もこれほどスティーブが狡猾だとは思わなかったです」
といい大きなため息をつきながら、
「トモヒコさん、現実歪曲フィールドという言葉を聞いたことがありますか」
無論2016年からタイムワープしてきた私はその語句や意味を知っていたが、これまでアップルの社内で聞いたことはなかった。
咄嗟に私は、
「いえ、聞いたことありませんね」
と答えていた。

「トモヒコさんでも知らないことあるんですね」
嫌みないい方ではなく、私を買いかぶっている様子が見て取れたが私は苦笑するしかなかった。
「まったくスティーブのやり方には怒りしか感じません。一言でいうなら他人のアイデアを平然と盗むんですよ」
私の無言の促しにラスキンは小声ながら雄弁に話し出した。
それによれば、スティーブ・ジョブズは他人からの提案や意見を一蹴し鼻であしらっておいて、その数日後には (素晴らしいアイデアを考えついたよ)といいながらその主張を自己のアイデアとして通すというのだ。

私自身にスティーブはそうした思いをさせたことはなかったから気がつかなかったもののMacintosh用のBASICを開発していたプログラマーのドン・デンマンやアンディ・ハーツフェルドからも同様の話しを聞いたことがあるので本当のことらしい。だからドン・デンマンいわくスティーブに認めさせたいアイデアがあったら彼に話し、ダメだと一蹴させればよい。そうすれば一週間後にスティーブ自身が (よいアイデアを思いついた) とその案を披露し採用するからという皮肉を言っていた…。

「スティーブのこの卑怯な戦法が意識的なのか、あるいは無意識な行動なのかは分からないんですが私たちはこれを “現実歪曲フィールド” と呼んでるんです 」
ラスキンは (この後でマイク・マークラに呼ばれている)といいながら、(愚痴を聞いてくれてありがとう)と席を立った。このとき “現実歪曲フィールド” という名付け親はジェフ・ラスキンなのかと思ったが、後にアンディ・ハーツフェルドからバド・トリブルの命名だと聞かされた。

しかしスティーブを擁護するわけではないが、物事を見極めビジョンを具現化する道のりは単純ではない。スティーブにしても思いついたあれこれを翌日には否定することで知られているが、要はひとつの考えに執着する危険性を廃し、可能な限り様々な可能性を求める姿勢のために他人の意見をも躊躇なく取り入れる結果なのかも知れない。
無論最初その意見をいった本人からすれば自分のアイデアを奪われたと思うだろうし結局そうなのだが...。

私が (やれやれ) とため息交じりの重い気持ちで立ち上がったとき、受付にいるシェリーが手招きしているのに気がついた。
「ため息はいけないな…(ため息は命を削る鉋かな)という川柳かなにかがあったな」
私は自虐的ないいかたをしながらシェリーの前にいくと彼女はどうやら私の振る舞いを見ていたようで、
「話しは聞こえなかったけどジェフの話しはあの件しかないわよね。だけどトモ、あなたが気落ちする問題ではないわよ。それに、スティーブはもとよりだけどジェフも自尊心の強い人よね。いずれは衝突するということは誰が見ても明らかよ。両雄並び立たずってことだからトモが気を遣う問題ではないのよ」
となぐさめてくれた。

ちょうど外出先から戻ってきたロッド・ホルトが受付カウンターに両肘をついてシェリーと話しをしている私を見ながら、
「お二人さん、仲がいいねぇ」
ウィンクしつつ茶化しながら奥に入っていったが周りにほんのりとキャメルの香りが漂った。

そういえば “現実歪曲フィールド“ の意味だが、ジェフ・ラスキンやバド・トリブルらがいうところのニュアンスと私がワープする前、2016年あたりに意味していたものとはかなり違うことに気がついた。
理屈から考えれば「フィールド(field)」とは電場・磁場・重力場などの「場」を意味すると考えられる。そしてその前に「現実歪曲」と付くのだから文字通りその意味は「現実や事実を歪めてしまう場」といった意味になる...。
したがって近年私たちが認識している「現実歪曲フィールド」とは、スティーブ・ジョブズの持つカリスマ性が現実世界に及ぼす影響力を意味する言葉であり、不可能を可能にする交渉力といったニュアンスで使われていたはずだ。
例えば (ジョブズの現実歪曲フィールドが発動するや否や、一瞬で無理が有理に変化した…) などと使われるように。しかしラスキンらの話しではよい意味というより、人のアイデアを自分のアイデアとして転化し、ごり押しをすることだというニュアンスだったのだ。

そんなことを考えながら自分のオフィスのドアを開けようとしたとき、ひとつ離れたオフィスのドアが開きマイク・マークラが渋い表情をして手招きしていた。
今日はよく手招きされる日だと苦笑しながら私はマイクのオフィスに入るとそこはタダならぬ雰囲気だった。マイクの他、スティーブ・ジョブズと先ほど話したジェフ・ラスキンが睨み合っているではないか。

「トモ、頼むから君もこの場にいてくれないか。俺ひとりじゃ収集がつかないからな」
私が同席すれば少なくともスティーブはそうそう無茶なことはいわないだろうというマイクの思惑だったようだが、哀願するような顔でいわれたからには仕方なく空いている椅子に座った。マイクは自分の席に座りながら、
「二人の話を聞き、解決策をと考えているんだが話しが拗れすぎてしまったよ」
と私に向かって呟いたが、どこか諦めの気分が漂っていた。
ジェフ・ラスキンも私に視線を向けつつ、
「会長のスティーブとこうしてやりあって分が悪いことは私でもわかります。しかしスティーブのやり方はフェアではないし企業のトップがやるべきことではないでしょう。もっと正々堂々とプロジェクトのリーダーになりたいのなら正攻法で責めるべきです」
と口火を切った。
スティーブはと見ればすでに涙目になっている。どうにも彼は子供っぽいところがあり、自分の思うようにならないとすぐ泣くというのがスティーブの特技だと皮肉る人もいた。

ラスキンは、
「まずスティーブは人間として約束を守らなければなりません。自らハードウェアは自分が、ソフトウェアは私にと宣言したのにもかかわらず次第にソフトウェアにまで口を出すそのやり方は許せません」
一息入れて続けた。
「それに皆さんご存じのようにMacintoshプロジェクトは私が立案し私がスコッティやマイクの許可を受けて始めたものです。理由もなく誰にしても横取りされる覚えはありません。ましてや私の仕事自体までをも邪魔するというのではApple会長の名が泣くでしょう。こんな状態では私は一日たりともスティーブと一緒に仕事はできません」
「俺だってそうだ…」
スティーブも言い張ったがその言い方はどこか弱々しかった。

マークラの決断は予想されたものだったが、彼の立場からすれば他の選択肢はなかったに違いない。1時間ほどのミーティングが終わったときMacintoshプロジェクトのリーダーはスティーブ・ジョブズの手中にあった。マイクもこれが公正な決断であるとは思っていなかっただたろうが、社内のもめ事をこれ以上大きくさせ長引かせるわけにはいかなかった。
ラスキンには一週間の休暇しか与えられなかったしこれまでの苦労に対する賞賛の一言もなかった。肩を落としたラスキンは私の方にチラッと視線を送りながら会釈し静かにマークラのオフィスを出ていった。
休暇から戻ったラスキンには新しい研究部門のリーダーというポジションが提示されたが、ラスキンにとっては魅力のあるものではなかった。どうせ注目を浴びるプロダクトを考え出せばまたスティーブがずかずかと乗り込んでくるとも考えた。

結局翌年の1982年3月、ラスキンはAppleを去った。そして生涯アイコン操作のGUIよりも優れたインターフェースがありうるとし、かつMacintoshのコンセプトは自分が考えたものだという主張を繰り返したがすでに見てきたように製品化されたMacintoshはラスキンのコンセプトとはまるで違ったものだったしことの是非はともあれ、それは誰が見てもスティーブ・ジョブズのマシンだった。

(続く)

【主な参考資料】
・「パソコン革命の英雄たち~ハッカーズ25年の功績」マグロウヒル社
・「スティーブ・ジョブズの王国」プレジデント社
・「スティーブ・ジョブズ偶像復活」東洋経済新報社
・「アップル・コンフィデンシャル 2.5J」アスペクト刊



ラテ飼育格闘日記(533)

オトーサンのギックリ腰が長引いているのでラテも不満のようだ。散歩の時間が短くなりがちだからだが、こればかりは仕方がないし、それでも朝夕共に40分とか1時間近くは外で過ごしている。しかしギックリ腰も寒いところに長時間いるのは決して良いはずはない。


ギックリ腰なのでそもそも遠くへ散歩するつもりはないが、ラテはまったくオトーサンのことを考えていないのが辛い。なにしろ玄関を出るときに腰は明らかに曲がっている。それを自覚しつつ、少しでも目立たないように、痛みを感じないようにと姿勢を正しながら歩くわけだが、しばらく辛い思いをしてでも歩いていると少し楽になっている自分を感じる。
少なくとも椅子に座りっぱなしというよりは歩いた方が腰に良いように思うが、無論油断して無理すれば激痛が走り数十秒は固まってしまうことに…。

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※お子さんが作ったというカラフルな王冠をラテに。ちょっと迷惑そうかな(笑)


それでも朝夕の散歩を欠かすわけにはいかないとオトーサンは腰に湿布を貼りコルセットを絞めて出かけるが、ラテは夕方の散歩だと必ずといってよいほど近所の公園に向かうからか、朝はその反対方向にリードを引くことが多い。
そちらの方角に向かうとUターンでもしない限り小一時間の散歩となってしまうが、天気がよい場合にはゆっくりと注意をしながら歩くことにしている。

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※梅の花が見頃


時間的に急ぐわけではないので危ない事や汚い場所に立ち入るといったこと以外、出来るだけラテの行動を制約しないようにと心がけているオトーサンだが、ラテは実に優柔不断だ。
植え込みのピンポイントに気になる臭いがあるのかリードを強く引くのでオトーサンはリードを少し緩める。しばらくクンクンし、場所を10数センチ移動しながらまたクンクン。そしてまた踵を返して元の位置に戻ってまたクンクンと続くことも多い。1,2度、このままリードを引かずにいたらどれほど一箇所でクンクンし続けるのかを確認しようとしたことがあるが10分が過ぎたところでオトーサンがぶち切れた(笑)。

「我が娘はきっとレストランに入ってメニューを渡されても『あれもよいけど、こちらも美味しそう』となかなか決めることが出来ない女に違いない」とオトーサンは文句をいうが、オカーサンは「ワンコはメニューを見ないわよ」と冷静だ(爆)。
しかし氷点下の朝、こんなことをしていては腰が治るどころか風邪をひいてしまいそうでついついリードを引いてしまう。

特に朝の散歩はオカーサンの仕事の都合により家を出る時間が違うからバリエーションがあるといえばある…。一緒に近隣の駅へと向かえば大型団地の中をゆっくりと通っていくこともあり、その過程でこの時期は日の出を見ることができる。また時間帯によっては学童たちの登校時間帯にぶつかることもあるが、この場合は知り合いの子供たちと出会ったり、向こう側の歩道を歩いている女子たちから手を振られたりもする。
ただし道順にもよるものの時間帯が合わなければ小一時間の間、知り合いに合う機会はないのが普通だ。そりゃあそうだろう。この寒空の朝の時間帯だから通勤や通学といった用事がなければ誰が好き好んで歩き回るものか(笑)。

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※子供たちは腰の痛いオトーサンが羨ましく思うほど元気に軽々と飛び跳ねている


それでも保育園に子供を預けに向かう母親やときに父親がペダルを踏む自転車と多々すれ違うこともあるし、幼稚園の送迎バスや市バスの姿も見られる時間帯なので気は抜けない。
そうした道のりをラテは臭い重視でゆっくりと歩いて行く。幼犬の時にはオトーサンの前に出てリードを引くほど早く歩いていたラテだが、最近は気になるワンコにでも会わない限り確実ではあるがゆっくりと歩く。

途中休みの時間はほとんど入れないが、所々のベンチや大型施設の石畳で一休みしたり、水飲み場にオトーサンを引いて「水飲みたい」と意思表示をすることもある。
そうした少々時間を有する散歩の先にも小学校があり、時間帯によっては見知らぬ学童たちと多々すれ違うが、ラテはこちらに駆けてくる子供は自分のところに来るものだと思っているフシがあり、当然のことながらそのまま通り過ぎると見るからにがっかりした表情になる。
たまにワンコ好きの女子が「可愛い!」と近寄ってくると大変な喜びようだ。

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※見知らぬ学童たちに囲まれてラテは至福のときを過ごす


こうして朝の散歩は些か時間のかかるものになるし不確定要素の多い散歩となるのが常だ。対して夕方の散歩時にはワンコが好きな子供たちがいる可能性もあるし、お馴染みとなったファミリーの女の子や母親に会えるかもしれないとまずは近所の公園に向かうのが習慣になっている。
とはいえお会いする約束をしているわけではないしそれぞれの都合もあるわけで、公園に入ってみると人っ子一人いないときもあるし、サッカーや野球もどきの練習をしていて散歩ができない場合もある。

だからこそラテは好きな女の子やその母親に会えると飼い主のオトーサンが嫉妬したくなるほどの喜びようを示し、相手が許してくださる場合はそれこそ抱きつき顔を舐め回す。

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※可愛がってくださる母親の姿を見つけたラテの表情はきらめいている。そして飛びついて顔を舐める...


そんな風景を不思議そうに眺めている子供たちや母子の姿も目立つときがあるが、こればかりはワンコ嫌いな場合もあるからしてオトーサンはこちらから近づくようなことはしないように心している。
それでも「あっ、この犬まえに会ったことがある」「オオカミみたいだけど可愛い」「触ってもいいですか」などなどと近づき声をかけてくれる子供たちも多い。
そうした子供たちを仰ぎ見るラテの嬉しそうな顔を少しでも見たくてオトーサンは今日もラテのリードを引きながら散歩を続けるのであった。



マイクロフォーサーズ用250°魚眼レンズ「Entaniya Fisheye 250 MFT」発売

株式会社フラッシュバックジャパンは2月17日、ハイクオリティの360VR/ワンショットVRを実現するマイクロフォーサーズ用250°魚眼レンズ「Entaniya Fisheye 250 MFT」の販売を開始したと発表。


   250MFT.jpg

………………………………………………………………………………………………
 ■ Entaniya Fisheye 250 MFT とは
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 Entaniya Fisheye 250 MFT は、マイクロフォーサーズマウント規格に準拠するデジタルカメラに装着して利用できる魚眼レンズ。
 Entaniya Fisheye 250 MFT は、従来のアクションカメラを利用した機材と異なり、マイクロフォーサーズ規格のカメラに装着することができる。アクションカムと比較してイメージセンサーが格段に大きいマイクロフォーサーズ規格のカメラで利用することで、同じ4K撮影であってもシャープな映像を実現。併せて、アクションカムの弱点であった低光量により発生するノイズやディティールの潰れも、マイクロフォーサーズを利用することで解決することができる。

 視線を限定する乗り物系や、スポーツ観戦など正面がメインのVRなど、360度不要なシチュエーション、”ワンショットVR”の撮影においても、250度カバーしてシャープな映像を実現する Entaniya Fisheye 250 MFT は力を発揮。

 また、Entaniya Fisheye 250 MFTの販売開始にあわせ、魚眼レンズのリヤレンズを交換し、焦点距離(イメージサークルサイズ)の変換及び、絞りの変更を行う用交換パーツキット、「Entaniya Fisheye 250 MFT 後群キット」の販売も開始した。

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 ■ Entaniya Fisheye 250 MFT 製品仕様
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 ・製品名  :Entaniya Fisheye 250 MFT 2.3
 ・製品名ヨミ:インタニヤフィッシュアイ 250 MFT 2.3
 ・種類   :マイクロフォーサーズマウント魚眼レンズ
 ・通常価格 :419,040円(税込)
 ・特別価格 :399,800円(税込)※フラッシュバックジャパン特別価格

………………………………………………………………………………………………

 ・製品名  :Entaniya Fisheye 250 MFT 3.0
 ・製品名ヨミ:インタニヤフィッシュアイ 250 MFT 3.0
 ・種類   :マイクロフォーサーズマウント魚眼レンズ
 ・通常価格 :419,040円(税込)
 ・特別価格 :399,800円(税込)※フラッシュバックジャパン特別価格

………………………………………………………………………………………………

 ・製品名  :Entaniya Fisheye 250 MFT 3.6
 ・製品名ヨミ:インタニヤフィッシュアイ 250 MFT 3.6
 ・種類   :マイクロフォーサーズマウント魚眼レンズ
 ・通常価格 :419,040円(税込)
 ・特別価格 :399,800円(税込)※フラッシュバックジャパン特別価格

………………………………………………………………………………………………

 ・製品名  :Entaniya Fisheye 250 MFT 後群キット2.3
 ・製品名ヨミ:インタニヤフィッシュアイ 250 後群キット2.3
 ・種類   :Entaniya Fisheye 250 MFT 用交換パーツ
 ・通常価格 :70,200円(税込)
 ・特別価格 :69,800円(税込)※フラッシュバックジャパン特別価格


………………………………………………………………………………………………

 ・製品名  :Entaniya Fisheye 250 MFT 後群キット3.0
 ・製品名ヨミ:インタニヤフィッシュアイ 250 後群キット3.0
 ・種類   :Entaniya Fisheye 250 MFT 用交換パーツ
 ・通常価格 :70,200円(税込)
 ・特別価格 :69,800円(税込)※フラッシュバックジャパン特別価格

………………………………………………………………………………………………

 ・製品名  :Entaniya Fisheye 250 MFT 後群キット3.6
 ・製品名ヨミ:インタニヤフィッシュアイ 250 後群キット3.6
 ・種類   :Entaniya Fisheye 250 MFT 用交換パーツ
 ・通常価格 :70,200円(税込)
 ・特別価格 :69,800円(税込)※フラッシュバックジャパン特別価格

Entaniya Fisheye 250 MFT



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主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。マネキン造形研究中。日本シャーロック・ホームズクラブ会員。日本リュート協会会員。ゆうMUG会員