ラテ飼育格闘日記(606)

言いたくはないけど…暑い。毎年のことには違いないが、こちらの体力が年々衰えているわけで暑さはひとしお身にしみて辛い。それはラテも同様で、とにかく外には出たがるが排泄を済ませば日陰の涼しそうな場所を見つけてそそくさと腹ばいになる。それで散歩は終わりになることも多い(笑)。


ということでこの季節、夕方の散歩はこれまでより1時間ほど遅くに家を出る。要は夏時間ということになるが少しでも日射しが弱くなることを見込んでのことだ。
この季節、我々人間も熱中症に注意しなければならないがワンコは我々以上に熱中症にかかりやすい。

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※この時期、熱中症に注意しないとね!


ひとつにはそもそも暑さに弱いこともあるが、日射しより路面からの照り返しの熱でやられてしまうことが多いという。何故なら日中の間、ずっと日射しに照らされていたアスファルトの路面は外気温とは比較にならない高温になる。
事実先日、非接触温度計を持ち出してみたが、外気温が31℃のとき、とある交差点の路面温度は最高で45.8℃にもなっている箇所があった。

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※散歩途中の路面一部の温度が45.8℃の箇所もあった


その熱い路面に肉球を置かなければならないこと、そしてなによりもワンコは我々と比較にならないほど路面に近い位置にいる。
特にダックスフンドとかコーギーといった犬種は腹が路面に極端に近く、40℃以上にもなっている路面に触れるようにして歩くとなればあっと言う間に熱中症になりかねない。

したがって本来なら日の入り後に散歩に出るのが理想なのだが、オトーサン側にも事情があるから日の入り前だとしてもなるべく日陰を選んで散歩をすることになる。
ただしこうしたオトーサン側の配慮も実際にはほとんど無駄となる(笑)。なぜなら歩かないからだ…。

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※朝は通学時の子供たちに囲まれる


いつもの公園に行けば顔見知りの子供たちやファミリーのオカーサンが来ているかも知れない。オトーサンとしてはラテを少しでも喜ばそうとも考えてリードを引くが、ものの5分もしないうちに腹ばいになり19kgの重石と化す。
では歩けないのかといえばそうではない。
天敵のように出会えば猛烈に吠え合うワンコが遠目に現れるとすっくと立ち上がって駆け出したりもする。

それからオトーサンは冷蔵庫で冷やした水を散歩の時に必ず携帯する。これはオトーサンの飲み物ではなくラテ用なのだ。
中には「冷水を飲んでお腹を壊しませんか」と言われるワンコの飼い主さんもいるが、ラテは我が家に来てからずっと飲み水は浄水器を通し冷蔵庫で冷やした水を飲ませている。

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※おいっ!一休みが多すぎるぞ!


オトーサンたちの理由は明白である。それは「美味しい」からに他ならない。下手な清涼飲料水を飲むより我が家の飲み水は美味いと思っているし健康にも良い。その水をラテにも飲ませているわけだが、ラテもその冷たい水が心地よい・美味いということをよく知っている。
定まった場所に常に水が飲めるようにしてあるが、時折オトーサンたちがボールの水を替えるとラテはどこからともなく現れ、「水入れ替えてくれたね」とでも言いたげに美味そうに飲み始める。

その水をペットボトルに入れ散歩の時にも携帯しているが、なにが気になるのか、何が気に入らないのかそろそろ水を飲ませた方が良いとオトーサンが用意し差し出してもラテはプイと横を向いてしまうときがある。
先日もそんなことがあり、「まったく」と思いながらも仕方なくしまい込んで歩き始めたときラテが大好きなファミリーのオカーサンと出会った。
「相変わらず暑いですね」といった挨拶の後「いま水を飲まそうとしたんですが飲まないんですよ」とオトーサンがこぼすと「私があげていいですか」とオカーサンがラテに水を差しだしてくれた。

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※オトーサンが差し出したときには飲まなかったのにファミリーのオカーサンだと喜んで飲んだ(笑)


ものの5分も経たない前にプイと横を向いたラテが、そのオカーサンの差し出してくれた水を美味そうに飲んだのだ。ほっとした反面「こいつめ!」と思ったのも事実である(笑)。
気分屋なのか、反抗心なのか、ラテ飼育格闘の日々は今も続いているのです…。





3Dプリンター「FLASHFORGE Inventor」で多様なフィラメントを使うには

3Dプリンターの製品にもよるが「FLASHFORGE Inventor」はPLAやABSはもとより様々な樹脂フィラメントを使うことが出来る。とはいえ「使える」ことと実際に「使う」ことの間には距離があり、ネットで手に入れられる様々なフィラメントを手にしたところで困惑するに違いない。


MDF型3Dプリンターにフィラメントは不可欠だが、「FLASHFORGE Inventor」はフィラメントをスプール(リール)ごと本体左右に内蔵して使う仕様になっている。その為だろうが一般的に販売されているものが1kgであるのに対して「FLASHFORGE Inventor」用として販売されているフィラメントは600gでありスプルーの直径も小型になっている。

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※「FLASHFORGE Inventor」は庫内左右にフィラメントを装着して使うのが基本


例えばPLAフィラメントをと考えるとFLASHFORGE Japanで「FLASHFORGE Inventor」用として販売しているものはホワイト/レッド/オレンジ/グリーン/ブルーそしてブラックの6色でしかない。
しかしネットで販売されているものにはそれこそ多色なフィラメントが販売されているわけで、用途や目的にもよるがそうしたカラーを使ってみたいと考えても当然だろう。
またデュアルヘッドの利点を生かし、溶解性のフィラメントを使おうと考えるのもまた自然なことだと思う。

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※問題はフィラメントスプールのサイズおよびスプールホールサイズがメーカーによって様々なこと


粗悪品は別にして「FLASHFORGE Inventor」でもそれらの多くのフィラメントを使うことは可能だが、問題は1kgのものはスプルーのサイズが大きいため「FLASHFORGE Inventor」のラウンジトラフに納まらないことなのだ。
ラウンジトラフに余裕を持ってセットでき、エクストルーダー内に引っ張られるスプルーがスプルーごとスムーズに回転してくれないと困る。

調べるまでもなく、そもそも3Dプリンター業界にフィラメント・スプールの規格がないことだ。フィラメントの太さは通常1.75mmのものが標準とされているが、スプールの直径や幅そしてスプールの軸穴直径もまちまちだ。
なぜかといえばこれまで登場したコンシューマ向け3Dプリンターの多くがフィラメントスプールを3Dプリンター本体の外(頭上とか脇)に置いたりぶら下げたりして使う設計が多く、為に多少の違いは何の問題にもならなかったわけだ。

さて「FLASHFORGE Inventor」だが多種多様なフィラメントをどう使うか…。そろそろ業界もなんらかの統一規格を作ってほしいものだが、それを待ってはいられないので何らかの工夫をしなければならない。
まずスプルーの直径と幅が「FLASHFORGE Inventor」のラウンジトラフに納まるがスプルー軸穴のサイズが違う場合は付属の軸受けに合うよう、アダプターを作るのが一番だ。

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※スプールと軸穴サイズを自作のアダプターで対処できるフィラメントもある。また自作したスプールや空になったスプールにフィラメントを巻き付けようとしたが大変なので挫折


問題はスプルーの直径や幅が明らかにラウンジトラフに入らないフィラメントの対処は二つしか選択肢はない。
ひとつはラウンジトラフに入る空いたスプール、あるいは自作のスプールにフィラメントを巻いて使うことだが、試みてはみたもののとてもではないが簡単ではないことが分かって挫折。

後はシンプルに「FLASHFORGE Inventor」の外にフィラメントを何らかのホルダーを使って設置し、フィラメントを「FLASHFORGE Inventor」のサイドパネルのスリットからガイドチューブに誘う方法だ。これはスリットの場所選びを間違えなければ現実的な方法であり、何度か試みてみたがフィラメントホルダーの置き場所、置き位置が安定していれば問題は生じない。
ただし左側のサイドパネルのスリットはよいが、右側はエクストルーダーを前後に動かす際に配線がスリット前を行き来するので好ましくない。

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※スプールホルダーをプリンターの外側に設置し、フィラメントをサイドパネルのスリットからガイドチューブに誘う方法が現実的


ということで取り急ぎ左ヘッドに限るが外部から好きなフィラメントを引き入れれば改造も必要なく多様なフィラメントが使えること分かった。
くどいようだがその際に大切なのはフィラメントが滞りなくスムーズに供給できるようなスリットの位置やフィラメントの置き位置に注視しなければならない。



ラテ飼育格闘日記(605)

当該原稿執筆時はまだ梅雨時なので雨は仕方がないが、雨の日の散歩はレインコートを着せたり、戻ってから雨に濡れたラテの体をいつも以上に綺麗にするなど手間がかかって大変だ。しかし反面散歩の時間が極端に短くて済む場合もあるのでオトーサンにとっては恵みの雨であるともいえる。無論何日も続けばそれどころではなくなるが…。


さて、ラテが十二歳になったからといって特に何が変わることもない。アトピー以外は今のところ大きな問題となることはないし、足腰が歳相応に弱くなってきたのか歩く速度が遅くなったが、興が乗ればオトーサンや可愛がってくださるファミリーのオカーサンに遊びを挑んだりもする。

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※お陰様で元気です


とはいえ幼犬時代を振り返って見れば確実に落ち着いたし甘噛みや拾い食いもなくなった。しかし事実甘噛みは酷かったしあまりのパワーに圧倒されて散歩途中で出会ったワンコの飼い主さんに愚痴ったほどだ。

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※可愛がってくださるファミリーのオカーサンに遊びのポーズ


そのダックスフントの飼い主さんは「あと2,3年経てば、いまのこのパワーが懐かしくなりますよ。大人になればこちらが遊ぼうとしても乗ってこないわけで寂しいものですよ」と慰めてくださった。

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※最近少し抱っこ要求が多いかな…


今回は2006年12月10日に我が家に来たラテがほぼ一週間ほどたった日にラテを届けてくださった里親会のボランティアのK.Kさんにラテの近況報告をしたオトーサンのメールをそのままご紹介したい。
そういえばこれまでご紹介したことがなかったかも知れないが、”ラテ” という名は当然我が家に来てから名付けた名であり、里親会で出会ったときの仮の名は “かんな” と呼ばれていた…。

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※女房と並んで(笑)

2006年12月18日
K.K様

かんな改めラテをお世話いただいた松田です。
早いものでお連れいただいてから一週間となりましたのでご報告を兼ねてメールをさせていただきました。
ともかく毎日パワーいっぱいで、一日3回の散歩でも足りないかのように室内を駆けずり回ります。
橋の欄干とか塀、あるいは低めのブロックがあると前足を上に乗せて立ち上がり、向こうを見ようとしますが、この姿は最高に可愛いです。
訓練すると後足だけで歩けそうな気がします(笑)。

また、散歩時に子供に興味を持つのはわかる気もしますが、女性を見ると近づきたくてリードを強く引きます。さらに頻繁に後ろを振り向きます。なにか幼少時のトラウマなのでしょうか...(笑)。
とにかく人が好きなようで、バス停から下りてくる人たちをじっと見ていることもありました。
何故なのか、考えてもわかりませんが(^^;)、昨日ふと思いついたことがあります。それは、もしかしたらK.Kさんのお姿を探してるのではないかということです。
影響力ある時期、親身にお世話になったわけですから、強い記憶として残って当然です。

それから木曜日に駅に出かけた際に首輪が切れ、抱き寄せましたがすり抜けて駆け出し慌てました(^^;)。一瞬思い出したのは先日「呼べば戻る」とおっしゃっていたことです。こちらを見たとき、手元のリードを見せて呼ぶと大人しく戻ってきたので安心しました。
引きが強いのか、あるいは首輪が柔いのかは分かりませんが、本当に肝を冷やしました。
なお、現在は餌を見せてハウスに誘導できるようになりました。また夜などはハウス全体に布をかぶせて暗くすると比較的静かに睡眠に入りやすいことを知りました。ただおしっこの場所を覚えるのはまだまだかかりそうです。

引き続きご報告ですが、12月12日(火曜日)に動物病院に連れて行き、健康診断および狂犬病予防注射を打ちました。当日の便も持参しましたが、便/体温/耳の中/ノミなどに関して問題はありませんでした。ただたまたま自分で掻くしぐさや自身を噛むケースが見受けられるので念のためノミとダニ防止の投薬をいたしました。
体重は9.3Kg、後足がしっかりしているのでもう少し大きくなるとのこと。また歯はすでにすべて永久歯ではあるものの綺麗なので、年齢はやはり1年未満のようです。

ここからはお手数ながら名案があればご教授いただきたのですが、あま噛みが凄いことです。あま噛みの直し方は書籍にも多々記述があるものの、「褒める」とか、噛んだら即その場から立ち去る...といったものであまり現実味がありません。なにしろワンコの方は噛んでいるという認識すらあるのかどうかも分かりませんし...。
ともかく犬用の噛むオモチャもあっというまに噛んで壊しました(^^;)。ペットボトルなども凄い勢いで潰してしまいます。そして時にフローリングの床にまで歯を立て、私の手も頻繁に甘噛みします。
ちなみにスーパーのペットコーナーで販売していた噛みつき防止スプレーを使ってみましたが、スプレーした場所を平気で舐めていたのには呆れてしまいました(笑)。

また機会を見てご報告申し上げます。


この一週間程度で早くもオトーサンの腕と肩が痛み出した(笑)





3Dプリンター「FLASHFORGE Inventor」のサポート材にPVAフィラメントを使ってみた

3Dプリンター「FLASHFORGE Inventor」 による造形能力の全容を少しずつだが検証し続けている。かなりの時間がかかることになるが、何ができて何ができないのか、どうやったら上手くいくのか、あるいは難しいのかを知らなければ実用にならない。とにかく一番厄介なのはサポート材の処理だ。これを上手くコントロールできなければ複雑なモデルはプリントできないことになる。


私にとってFLASHFORGE Inventorは2台目の3Dプリンターだが、これまで大小のオブジェクトを多々プリントしてきた。しかし造形の仕上がりの良さはいつもサポート材をいかに綺麗に除去しその痕を消すかにかかっている。
皆が皆シンプルな形のプリントならいざ知らず、入り組んだ複雑なモデルをプリントすることを考えるとサポート材のあり方をいかに制御できるかがプリント成功の鍵となることは間違いない。

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※FLASHFORGE Inventor


私が2台目の3DプリンターにFLASHFORGE Inventorを選んだ大きな理由の一つが本機がデュアルヘッドを持つ製品だからだ。
普通は当然ヘッドは一つであるが、2つあればできることが拡がってくる。勿論ヘッドが1つより2つあれば全てが2倍良いことができるかといえば功罪相半ばといった部分もあるから単純にはお勧めできない。
ともあれ理屈からすればヘッドが2つあれば2色のプリントが可能となるが、私が拘ったのは一方のヘッドに溶解性フィラメントを使ってそちらをサポート材専用とすることでプリント後の処理が格段に簡単となり、かつ綺麗な造形結果となる理屈だからであった。

FDM方式の3Dプリンターで使える溶解性フィラメントには大別してHIPSとPVAの2種があるようだ。
HIPSは主にABS樹脂向けのサポート材らしいが、プリント後にリモネンという柑橘系溶剤に浸すことで溶かすことができるフィラメントである。ただしリモネンという溶剤は取扱が面倒なだけでなく価格も高いという欠点があり、主にPLAフィラメントを使っている私としては好んで使おうと思うアイテムではない。
一方PVAは水に溶解する(実際にはお湯が効果的)ので取扱も簡便だ。ただし一般的なABSとかPLAフィラメントと比較すると価格は3倍近くするものの背に腹は代えられずPVAフィラメントを2種購入してテストを始めた次第。

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※用意した2種類のPVAフィラメント。結局今回はESUNの方で造形した


無論サポート材を溶解性フィラメントに担当させることが可能なのはFLASHFORGE Inventor がデュアルヘッドの3Dプリンターだからだ。一般的なヘッドがひとつの製品では逆立ちしてもできない…。
とにかく簡単なモデルではPVAの神髄は分からないだろうとあえて難しいモデルに挑戦してみた。
それは大英博物館サイトで公開していた「水月観音像」である。オリジナルは12世紀の作品だというが、岩の上に座し、リラックスした独特のポーズで水面に写っている月を眺めている姿だという。

■サポートの設定
 早速スライサー「FlashPrint」にSTLファルを読み込み、サポート材を枝形で試みてみたものの自動サポートで進めたテストプリントは水月観音像の右手先が不出来に終わった。サポートをもっと追加しなければならなかったようだ。
ちなみに「FlashPrint」の場合、サポートは前記した枝形とライン形が指定できる。

一般的な道理からいえば、今回のモデルには枝形が適しているはずだが、どうにも不安定に思え、サポートを手動で多々加するに至って「どうせ、サポートは溶解できる」という前提で考えるなら造形には安定していると思われるライン形をあえて使おうと考えた。

いずれにせよスライサー上でのシミュレーションを確認すると枝形にしろライン形にしろ、フィラメント一種ではプリントした結果は目に見えている。旨く行くはずがない(笑)。
ボディはPLAを使ったが、もしこの複雑怪奇なサポート材をボディと同様PLAでプリントした場合、プリント後にサポートを綺麗に剥離するのはまず不可能だと思われた。

■デュアルヘッドの利点と欠点
 これから行うことはデュアルヘッドならではだが、サポート材をPVAフィラメントに指定し、なるべく左右のフィラメントが混ざらないようにとオプションの「壁」をONにした。なぜならデュアルヘッドで2種のフィラメントを扱う事は思ったほど簡単ではないことが分かってくる。

詳しい解説をするとそれだけで当該ページが埋まってしまうが、要はデュアルヘッドを生かして両方を使うとなれば、右のヘッドで積層しているとき左のヘッドも生きていることを忘れてはならない。
特にPLA樹脂はプリント中にホットエンドの熱でプリントされてないヘッドからも余分に樹脂が垂れてくる。極端に言えば右のPLAフィラメントでサークルを描いたとすれば左ヘッドのPVAフィラメントも同時にサークルを描く。フィラメントを熔解しノズルから押し出すことを厳密にON・OFFできないのだから仕方がない。

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※別の造形失敗例。右側の青い円形をPLAで積層するとPVA指定した左ヘッドも連動する時がある


結果どうなるか…。お互いの積層上にお互いのフィラメントを引きずり、混ざってしまうことが起こりうる。この問題を少しでも軽減しょうとする機能が「壁」オプションなのだ。
「壁」をONにすると文字通りオブジェクトを囲むような壁型のオブジェクトを同時にプリントすることでその壁で移動中のノズルから垂れた樹脂をブロックする感じでプリント中のヘッドクリーニングが可能になる。これによって2色プリントで左右ヘッドから押し出されるフィラメントカラーが混じったりするトラブルを回避できる理屈だが、完璧ではない。

■スライス
 スライサー「FlashPrint」によるスライス設定はどのような状態でプリントされるかビジュアルで確認出来る。なおオブジェクトは通常の座像のままスライスしてテストを繰り返したが、やはり下げた右手の先が綺麗にプリントできないことが多かった。
全体的にはこの座像のままの位置でプリントした方が積層が綺麗だと経験で理解しているが、そうした理由もあって今回はあえて像を寝かした形でスライスすることにした。

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※スライサーFlashPrintによるスライスシミュレーション


さらにこうすると後でサポート材が綺麗に溶けてくれる "はず" だとしても微小な顔にサポート材が不要になるからでもある。
そしてサイズを高さ13センチに設定し最後にプリント時間を短縮するため、像の背面を一部切断した…(あくまでテストプリントなので)。
こうしてGコードに出力したデータはプリント推定時間15時間と表示された。
データの準備はできたので今度はプリントする準備だ。

■PVAフィラメントのセッティング
 手に入れたPVAフィラメントはそのままでは純正品の600gフィラメントよりスプールおよびスプール穴の直径が大きく本体内のラウンジトラフに納まらない。

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※スプール穴のアダプターを3Dプリンターで自作しPVAフィラメントのスプールをセッティング


ウェブでググってみたら同じフィラメントを使うためにラウンジトラフを10mm上に位置させるアダプターを3Dプリンターで作ったという素敵な記事を見つけたので真似してみた。このアダプターをかまして補助用軸で取り付けると回転もスムーズだ。
今回の物よりもスプールの直径サイズや幅が大きなフィラメントは内蔵できないので何らかの工夫をし、外から引っぱり込む工夫をする必要があるが、それはまた後の楽しみとしよう。

■プリント開始
 今回2種類のPVAフィラメントを手に入れ、指定温度でサポート材の造形をやってみたが両方共にビルドシートに定着しない。当初はラフトもサポートも全部溶かしてしまえとばかり贅沢にもPVAに設定したが、ラフト造形の時点で端から剥がれてくる。

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※PVAによるラフトがビルドシートに定着しない。次の機会にはプラットフオームの温度を工夫してみよう


仕方がないのでラフトはPLAとし、前記した理由で横にしたオブジェクトをプラットフォームより数ミリ浮かしてスライスし直した。無論その隙間はサポートで埋まることになるがこれはラフトとモデル本体が造形後剥がれなくなることを避ける意味で有効なのだ。

結果、ラフトはPLAなのでビルドシートにしっかりと馴染み、その上にPVAサポートが造られ、さらにその上にオブジェクトが積層されるということになる。本来サポートは少ないほどよいが今回はPVAを使ったことで溶解できることを信じてふんだんに使ってみた。
またデュアルヘッドを使う訳で、2種のフィラメントが混じり合うことを極力避けるため、解像度設定のオプションである「壁」をONにしてある。なお「壁」の効用は前記「デュアルヘッドの利点と欠点」の通りだ。

■プリント結果
 これまで何度か2色プリントのテストをしてきたが思ったように仕上がったことはなかったから期待はしていなかった。ただただPVAがどれほど綺麗に溶解してくれるかの確認の方が期待値のウエイトが高かった。
さて、予想の15時間を軽く超えプリントが終了した結果を見て「これは大変だ」と思った。何しろ出来上がった姿は鳥の巣みたいでゴチャゴチャだったからだ。
いくらPVAとはいえ、これだけ複雑怪奇に絡み合った積層の中から「水月観音」だけ綺麗に取り出すのは無理かも知れないと絶望感一杯…。

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※プリント終了後の様子。絶望感一杯(笑)


ともあれ気を取り直しまずは手やニッパーで本体を傷つけないよう壁やバリ、ラフトを剥がしていくと思ったより綺麗なオブジェが現れたではないか。しかし当然とは言えPVAによるサポート材が複雑に絡んでおり、もしこれがオブジェと同じPLAなら綺麗に仕上げるのは到底無理だと諦めざるを得ない状況だった。

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※壁やバリ、ラフトを剥がしていくと思ったより綺麗なオブジェが現れた


早速洗面器に60℃程度の熱めの湯を用意してその中に造形したオブジェを浸した。
30分程度経ってから覗いて驚いた。ほぼPVAによるサポート材が溶けているのだ。後は歯ブラシを使い、残っているサポート材を丁寧に擦りとったところ想像していた以上に綺麗な結果となった。

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※PVAによるサポートが綺麗に溶解した【クリックで拡大】


■総括
 高さ13cmと小さな像だし使ったフィラメントがクリアという半透明な樹脂なので光の具合でディテールが見えにくいのが難点だが、目鼻立ちもきちんと出来ているし心配した右手指も問題なかった。

オブジェを横にしてのプリントは顔にサポート材を作らないために取った策でもあったが、本体の積層は立てて造形するより些か粗い感じになった。しかし一番の目的だったPVAフィラメントをサポート材として使うというテストは上首尾に終わった。

無論まだまだ検証すべき点は残っている。PVAフィラメントをビルドシートにいかに定着させるかも探りたいし、PLAとPVAをどちらのヘッドに割り振ったらより良くなるのか、あるいは同じなのか等など多々確かめてみたいと思っている。



ラテ飼育格闘日記(604)

先週の日記でラテは忖度が足りないと書いた。確かにオトーサンからすればもう少し日々可愛がっているオトーサンに愛想が良くても罰は当たらないだろうと思う。そんなラテだがこちらがオヤツでも持っていればまた話しはまったく違ってくる(笑)。


ラテの食事は朝夕の一日2度だ。オトーサンが昼飯を食べているときでも欲しがることはほとんどない。そんな良い子にしているときには食事が終わるとラテ大好物のオヤツを一本持っていくようにしている。この時のラテの態度がなかなかに可愛いからでもある。

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※小憎らしいけど可愛い(笑)


寝ているラテの横にオトーサンも腹ばいになり、オヤツを見せる。するとその腕…大体が手首辺りの場所にラテは前足をお手でもするように掛けてくる。
まあ事実ラテにとってはお手のつもりなのかも知れないし、お手をすればオヤツを貰えると思っているからでもある。

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※大好物のオヤツを持って行くと前足をオトーサンの腕に掛けてくれる


お座りしている時と違うのは、オヤツを食べ終わるまでオトーサンの手に絡ませた前足をそのままにしていることだ。そして面白いのは食べ終わると瞬時に前足を引っ込める(笑)。
シビアで現金な娘である。
ただし機嫌がよいからか、あるいは満足したのかは不明だが、オトーサンの手首に掛けた前足をそのままにして顎をシートに乗せ寝る姿勢を見せるときがある。

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※この日は機嫌が良かったのか食べ終わってもしばらくオトーサンの腕に駆けた前足はそのままだった


どこか、オヤツ貰ったんだからしばらくお手のままでいてあげよう…と思っている感じである。このようなことは他のケースでは全くといってよいほど無いことなのでオトーサンは嬉しいのだ(笑)。
だから「今日は食べ終わったら速攻で手を離すか」あるいは「しばらくそのままにしてくれるか」を何か占いでもするかのように楽しみでオトーサンはオヤツをラテの寝ているところに持参するのでした。

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※またまたオトーサンに抱っこ!


さて、ラテが12歳の誕生日を迎えた日、思いついてラテが我が家に来た直後の様子を振り返って見ようとメールのアーカイブを覗いてみた。
誕生から3か月(推定)で保護された後、我が家に来るまでの約6ヶ月の間、里親を探すために預かってくれていたボランティアのKさんと言う方とのやり取りを保存しているからだ。

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※大好きなAちゃんと


しかしラテのことならすべて覚えていると思っているオトーサンだが、当時のメールを見るとさすがに忘れている多くのあれこれを思い出す。
今回は我が家に来る16日前と家族となった翌日にKさんからいただいた2通のメールをご紹介させていただこう。
ラテという子犬が当時どのように観察されていたのかが分かって胸が熱くなるオトーサンなのだ。

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※通学の子供たちに囲まれた


2006年11月24日
早速ですが、月曜日にラテの避妊手術が無事済みました。
火曜日に帰ってきましたが、流石に疲れていたのでしょう。
大人しく休んでいました。
今日は何時もの様に、先住犬と遊びたがりましたが傷口が開かないよう、しばらくオアズケです。
12月10日までには、傷口も閉じ体力も回復していることと思います。
まだまだ子どもですので、いたずらが多い時期ですが学習期間と思っていただけると、楽しめる(?)かと・・・
少し臆病なところがありますが、甘え上手で可愛い子です。

2006年12月11日
戸惑いながらも、好奇心いっぱいのラテが目に浮かぶようです。
気になっておりました問題点、全てご披露しているようで・・・(^^;)。
私のトレーニングに一貫性がありませんでしたので、ラテに習慣として身に付かなかったと思います。
ちゃんと付いて歩くこともできたのですが、
耳をなびかせて走る姿が可愛かったものですから、かなり自由に散歩させておりました。
お手数をお掛けする事になり申し訳ございません。
ハウスに入らないとの事ですが、餌やおやつなど、食べ物はすべてハウスに入ったらあげるようにしてみてください。慣れてくると自分から入るようになると思います。
夜泣きがなく、本当に良かったです。
甘え上手な子ですので、ラテの罠に掛からないようお気をつけてください(笑)。


こうしてラテとの格闘の毎日が続くことになったのである。



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Author:appletechlab

主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。マネキン造形研究中。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。日本リュート協会会員。ゆうMUG会員