ラテ飼育格闘日記_855

早いもので…というべきか、あるいは長く感じたというべきか、ともかくも来週3月6日は愛犬ラテが亡くなって2年目…すなわち三回忌となる。犬を飼いたいと引越までして生後6ヶ月の保護犬を迎え入れたわけだが、これほどまでにオトーサンの人生にとって重要なというか大切な位置を占める存在になろうとは当初考えもしなかった。


ラテと名付けたメスのワンコは例えば縫いぐるみみたいに見るからに可愛いビジュアルでは無かった。幼犬だからしてだろうが頭が大きく目はどちらかといえば腫れぼったく痩せ細っていた。
後から考えればラテとの出会いはなかなかにドラマチックで運命的なものを感じるが、正直オトーサンにとって当時はどのような犬種であっても良かったともいえる。

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※我が家に迎えて小1ヶ月後に初めて美容室へ。戻った直後の写真


とはいってもいい加減な気持ちで飼い犬を探したわけではない。しかし初めての経験でもあり当初ネットの保護犬を譲って貰おうとしたもののどうにもタイミングが悪く失敗…。
おかしな事にワンコを飼うために最良の環境をと引越までしたものの肝心のワンコが決まらないという有り様だった。

ともあれラテと名付けたワンコを向かえたのが2006年12月10日。医者によれば推定生後6ヶ月だということなので誕生日は2006年6月10日と決めた。
それから15年9ヶ月の間、ラテはオトーサンたちの最愛の娘であるとともに最良の友となった。無論オトーサンはラテを粗略に扱ったことはない。ワンコとして躾は少々厳しかったかも知れないが出来うる限りの愛情を注ぎ込んで育てたが、失ってみてその存在の大きさにあらためて驚いている。

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※ラテファミリー。2014年3月21日、雪の降った公園で…


どこを歩いてもラテとの思い出が沢山詰まっている。だからして散歩するのも些か切なく気が進まない日が続いてきたが先日面白い事に気づいた。
女々しいと笑われるかも知れないが、近隣を歩くときラテのリードを引いているつもりで歩くとなかなかに楽しいのである。いわゆる「エアー散歩」とでも言ったらよいのだろうか。

すでにラテの癖というか習性は分かっているからこういった草むらがあれば…こんなことをするだろう。向こうから別のワンコが来たらきっとこんな感じで吠えるかも知れない…などとあたかもラテと一緒に歩いているかのように意識して歩くとそれこそ当時の神経の使い方といったものが甦ってくる。
そして時にはラテ特有のアイコンタクトでオトーサンに視線を送ってくれる姿が目に浮かぶのだ。

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※アイコンタクトをしながらの散歩


一匹のワンコがこれほどオトーサンの心深く入り込んだことは自身些か驚くと同時に戸惑ってもいるが、ラテの存在は間違い無くオトーサンの人生の終盤において強烈な光を放って生きる大切さや人を愛する大切さを身をもって教えてくれたようにも思える。
最後にこれまで未公開のものをひとつご紹介したい!

これは数年前に近隣でよく出会う小学生の女子から渡されたメッセージカードだ。オトーサンは誰に対しても名前を聞いたり年齢や学校、ましてや住所などプライベートなことは一切聞かないようにしているのでこの女子の名前は知らず、彼女も単にラテというワンコの名を知っているだけに過ぎなかった。出会ったときだけのお付き合いである。

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※クリックで拡大表示します!


ともあれ手前味噌ではあるが、この女子にわざわざメッセージカードを書いてオトーサンに渡そうとした動機があったわけでそれがメッセージによく現れていると思う。
要はありがたいことに、大変嬉しいことにラテはこうして近隣の沢山の子供たちに愛されていたしラテは回りを笑顔にしてくれる存在だった。無論ラテ自身も皆に愛されていたことを知っていたからこそ進んで子供たちに近づいたと思われる。
ラテは実に幸せなワンコであった!




文学通信刊「土偶を読むを読む」 KIndle版を手にして…

縄文時代に興味を持ち、土偶や土器などを愛でる一人として久しぶりに大変楽しい読書時間を過ごせた1冊が文学通信刊「土偶を読むを読む」 だ。本書は竹倉史人著「土偶を読む」(晶文社)を大検証!…と銘打ったもので竹倉史人著「土偶を読む」の主論である土偶は「植物」の姿をかたどった植物像…という説に緻密な検証をしながら論破していく1冊…。


まず印象深いのは著者望月昭秀の筆がとても分かりやすく読みやすいことだった。とかく専門的な話になるこの種の著作は読みにくく途中で放り投げたくなるものだが本書は素人の読者を上手に導いてく…。

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※文学通信刊「土偶を読むを読む」表紙


始めに申し上げておくと私は竹倉史人著「土偶を読む」(晶文社)は読んでいない。第43回サントリー学芸賞を受賞し、養老孟司氏やいとうせいこう氏推薦を掲げる本書だが「土偶は植物の姿をかたどった植物像という説」には始めから大きな違和感を感じ一種のトンデモ説と受け取ったからだ。

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※左から遮光土偶、ハート型土偶、みみずく土偶のミニチュア


確かに土偶に関して残念ながらいまだに「何の為に」作られたについては幾多の説があり問題は解決していない。
女神、崇拝の対象であるとか呪術の対象、精霊、病気の身代わり、豊穣の神、あるいは宇宙人である等々さまざまな論議が続いているものの "これぞ" といった決定的なものはないとされる。
そこに「土偶は日本最古の神話を刻み込んだ植物像…」と主張し「日本考古学史上最大の謎の一つがいま、解き明かされる。」とセンセーショナルに登場した「土偶を読む」は大いに注目されマスコミもこぞって取り上げ、結果第43回サントリー学芸賞まで受賞した。しかし養老孟司の言うとおり「学問は必ずしも専門家のものではない」はそうだとしてもその検証が偏ったものであれば単なる個人の感想に過ぎない…。

私も縄文時代、特に土器やら土偶に関して深い興味を持つ一人であるからして幾多の書籍を読んできたが結果論として竹倉史人著「土偶を読む」(晶文社)は読む気にさせなかった。というか、考古学の専門家たちからはほとんど評価をされていないという。
そこに本書文学通信刊「土偶を読むを読む」 が刊行された訳でこれは読んでおこうと少しずつ読み始めていた…。

本著の内容には深くは触れないが冒頭に記したように著者望月昭秀の筆がとても分かりやすく読みやすいことだ。
そして結論めくがその誠実な導きと検証には頭が下がると同時に拍手を送りたい。と共に単なる検証の本というよりこの1冊で土偶に対する知見が深まると共に思った以上に考古学の分野は科学的・理化学的な手法で解明されつつあることも知った。
縄文文化に興味のある方には是非お勧めしたい一冊である。

■土偶を読むを読む
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2023年度、MacTechnology Lab.的ベスト10プロダクトの紹介

最初に申し上げておくが、昨年の2022年度に大物はほとんど買い尽くしたので今年は買う物が無い(笑)。まあそれは冗談だが事実、M1 iMac 24"、M1 MacBook Air、10世代iPad、iPhone 14 Pro、AirPods ProといったApple製品はもとより、xTool M1 レーザー加工機、CREALITY 3Dスキャナ、ELEGOO 光造型3DプリンターMars 3/4Kなどなどと買い尽くした感じなので2023年の今年は予算も尽きたし欲しいものも限られてきた感も…。

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それでも以下ご覧いただくように自分なりに日々の生活を楽しく豊かにしてくれるアイテムを手に入れたのでそれらを「2023年度、MacTechnology Lab.的ベスト10プロダクト」として簡単にご紹介したい。
なおリンクが貼ってあるアイテムはブログで紹介したアイテムなので、より詳しいあれこれをご覧いただけます。

Apple Watch Ultra
 はやり1位はこのアイテムとなる…。4年ぶりにApple Watchを買った。今回はやはりというべきかApple Watch Ultra(GPS + Cellularモデル)- 49mmおよびオレンジアルパインループの組合せである。Apple Watch Ultraが登場したとき、アウトドアやスポーツユーザー向けを強調していたことでもあり私には無縁だと考えていたが、最近そのスペックやデザイン、認識性の良さを考えるとアップルのプロモーションの方が些か考えが偏っているように思い始めた…。

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Apple Watch Ultraの売りは確かにそのハード的な頑強・屈強さにある。100メートルの耐水性能、MIL-STD 810H準拠、IP6X等級の防塵性能などは山に登り、海に潜り、ランニングやトレーニングにも欠かせないスペックである。
しかしApple Watch Ultraには他にも見るべき点が多いのも事実だ。このApple Watch Ultraを日々左腕に巻いているが良き相棒である。

Donner 電子ピアノ 88鍵盤 ハンマーアクッション 3本ペダル付 ブラック DDP-90
 私は30歳代に一年半、ピアノ教室に通ったことがあったが、近年両手が腱鞘炎となりギターやリュートが思うように弾けない。

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しかし音楽は鑑賞するものではなく演奏するもの…とも考えている1人としてこの電子ピアノを手にした次第。人に聴かせるという目的がない分プレッシャーも気負いもないが、音楽は偉大だ。例え思うように弾くことができないにしても日々鍵盤を叩くのは実に楽しい。

XITの○□アイウェア
 タイトルだけ見ると何のことか分からないと思うが、これは眼鏡である。詳しいことはブログでご紹介してあるのでご一読いただきたいが奇をてらうという意味ではなく大げさにいえば己の意識改革でもある。視力の悪い者としては中学のときから眼鏡は手放せなくなったがいつもいつも同じようなデザインばかりで、有難味も感じないアイテムであった感がある。

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ということで人の目を気にせず、楽しいと思うものを使おうとする己を鼓舞する意味も含めフランス、マルセイユから取り寄せてもらった逸品なのだ。

Creality K1 600mm/s 爆速 3Dプリンター
 2018年に最初のFDM(FFF)式の3DプリンターBIQU-Magicianから数えて今回で9台目になる。同じようなものを買い換えても…とお考えの方もいらっしゃるかも知れないが、この種の製品は新しい物だけに未完成な部分も多かったものだが近年の進化・進歩はめざましいものがあるのだ。そしてFDM式3Dプリンターの最大の欠点といえばそれは造型に時間がかかることだと思うが本製品は私が所持していた製品と比較してスペック比較すれば何と10倍ほどもプリント時間が短縮できる。

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したがってこれまで24時間造型に時間が必要なプリントが文字通りの1/10はともかく5時間とかで完成するわけでこれは凄いことなのだ。ただしそれだけに新しいトラブルにも見舞われると覚悟をしているがそれさえも知的好奇心をくすぐる製品だといえる。
本製品、実用となるまでには些かトラブルもあったが、現在ではよき相棒である。

Atmoph Window 2
 これはメチャ乱暴に言えば液晶モニターを窓に見立て、そこに世界中の魅力的な景色(動画)を映し出すという製品で「世界中の風景を見せてくれる窓」なのである。そのサイズが638 x 372 x 57mmとちょっとした小窓サイズなのでリアル感満載なのだ。

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壁に掛けたりデスクに置くだけで、美しい4Kで撮影された繊細な風景と臨場感あふれるサウンドで、一瞬にしてその場にいるかのような気分になれるという製品である。
しかし単なるスマートディスプレイでなく、例えば画面に窓を開けたような…まさしく窓から覗いているような窓枠まで表示するデコレーション機能もある。
とかく日中は一室に籠もりがちな生活を送っている一人の私にしてもAtmoph Window 2は風景を楽しむだけでなく雑踏や人の声、波の音、鳥の声といったリアルな世界を感じさせてくれるアイテムでもあり癒やしにもなっている。

PULWTOP M1 iMac 24インチ・ドッキングステーション
 Apple M1 iMac 24インチは素敵だしM1チップの搭載で動作も実用的だが問題があるとすれば拡張性であろうか…。無論現代では外付けSSDは勿論、さまざまなHUB類も存在するが、できることならM1 iMac 24インチのミニマムなデザインを壊さずに拡張ができたらと考えていたとき本製品に出会った。

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PULWTOP M1 iMac 24インチ・ドッキングステーションはiMacのスタンド下にシームレスにおける20mmほどの台だが、その中に最大2TBのSSDがセットできる。さらにその右サイドにはUSB-Aタイプが3つとCタイプが1つの拡張コネクタおよびSDカードとマイクロSDカードスロットがあるという製品だ。そしてなによりもそのカラーがM1 iMac 24インチのそれと同色なのが素敵なのだ。

⑦EPSON A3版インクジェットカラー複合機EP-982A3
 インクジェットカラープリンタはそうそう毎日使う物ではないが、私にとって必要不可欠の機器でもある。しかしこれまで使ってきた製品はA4版専用機であり、時にA3版のプリントが必要となった場合も対処できなかった。とはいえいつもいつもA3を必要とするわけではなく図体が大きなA3版プリンタを購入するのは憚れていたが、「いつもはA4、時々A3」を謳う本機を知り早速手に入れた次第。

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それに新製品ではないので安価だったものの、それ以前に使っていた同メーカーの製品よりは進化していたので大変気に入っている。そしてスキャナしたデータのプリント結果の色味が正確なことは特筆すべきだ。

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契約&工事不要な買い切り型フルプリペイド「リチャージWi-Fi」
 少々怪しい…大丈夫かと疑いつつも気になっていた「リチャージWiFi」なるフルプリペイド型モバイルポケットWi-Fiを買った。現役時代は出張や外出も多かった為にいわゆるポケットWi-Fiにお世話になった。しかし現在は出張はないしそもそも外出する機会も減ったもののゼロな訳ではないのが悩ましい…。
なにしろ買い切り型なので契約も必要なく月額料金も不要。そして使わなくなったとしても返却も解約も不要という夢のようなポケットWi-Fiなのだ。したがって手にした後は即設定すれば使える…。

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当初の100ギガもなんと1年間使える。したがって使用頻度が低い私のようなユーザーも使いきらずに残したデータ容量のまま期限切れとなってしまうことは少ないと考えられるし無論使い切ったら有料で30ギガとか50ギガといった感じで追加購入も可能だ。
回線は物理SIMも使えるが、今回私が使うのは物理SIMが不用ないわゆるクラウドSIMという奴…。そしてマルチキャリアとかで、docomo・au・Softbank・Rakutenをサポートしその場所で一番適切な回線に自動接続だというが現実はほぼソフトバンクのようだ。
幸いいまのところ問題なく使え、先月の京都旅行の際にも大活躍してくれた。

TORRAS「COOLIFY 3 ネッククーラー」
 今年の夏はホント、このTORRAS「COOLIFY 3 ネッククーラー」にお世話になった。この種の首掛け扇風機あるいはネッククラーと呼ばれる製品群としてはトップクラスのもの。必然的に価格も高い。ただし安価な製品はそれこそ扇風機そのもので風を吹き出すだけであり、例えば35℃といった炎天下に持ち出してもまず効果はないが本製品はマジで冷える。

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また特筆すべきは夏場だけでなくこれからの季節はなんと、ネックウォーマーにもなるという優れものなのだ。

⑩ logocoolのPOP KEYSキーボード & ロジクール POP MOUSE
 logocoolのPOP KEYSキーボード(K730YL)というメカニカル・ワイヤレスキーボードは正直興味本機で手に入れた。日常のテキスト入力はAppleの純正キーボードで問題なく可能だが、いまいち面白味がない。
その点、logocoolのPOP KEYSはカラフルだけでなくキートップがタイプライターを彷彿とさせる円形だし、そのメカニカルキーは打鍵時のカチカチとしてレトロ感溢れる音も魅力的で、手応えといったものを感じさせてくれる。またすぐに絵文字が送れるカスタマイズ可能な4個の絵文字ショートカットキーと絵文字メニューキー装備も楽しい。

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ということでキーボードに続き、同色のロジクール POP MOUSEも手に入れて楽しんでいる。

【番外編】
トーマス・マックナイトのリトグラフ作品「Ca'D'Oro カ・ドーロ~館~」
若い時から私はシャガールとかホアン・ミロ、キース・ヘリングあるいはアンディ・ウォーホルらの作品が好きだったが、何故かトーマス・マックナイトの作品は特別で、一時期はわざわざ新作発表会まで出かけて作品を購入したこともあった。そして起業してからは十点ほどの作品を所持していた時代もあったものの、その後会社を整理する過程でトーマス・マックナイトだけではないがすべての絵を処分し現在に至るが、どうしても一点でよいからマックナイトの気に入った作品を飾りたいという希望を持ってきた。
と言うわけで大げさになるが今般偶然が重なって念願のトーマス・マックナイトのシルクスクリーン作品「Ca'D'Oro」~カ・ドーロの館~と名付けられた1991年製作のリトグラフ作品を手に入れる事が出来た。

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マックナイトの作品数はそれこそ膨大な数になるが、それらの中でもこの「Ca'D'Oro」はピカイチだと思う。無論真作であり作者のサインはもとより作品証明書付の作品だ。
トーマス・マックナイトのことを「幸福を描く画家」と称賛する声もあったが、彼のほどよい抽象的・シンボリックな画風は正しく私をして至福のひとときに誘ってくれるのである。

②ギネス認定書
 昨年11月22日、実業家前澤友作氏らと共にMZDAOのコミュティ・オンライン会議に臨んだ際にその参加者数が33,819人に達したことでギネス認定を申請していたとのこと。参加者の1人としてギネス正式な認定書をいただいたわけだが、そもそものMZDAOコミュティは残念ながら私の意図するというか望む方向性とは違ってきたと考え入会一年を前に退会している。それはともあれ、ギネス認定書など普通ならまず縁がないから貴重品です👍

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【終わりに】
今年2023年という一年は本当に早かった。それだけ歳を取るのも早いということなのだがともあれ、幸いなことにコロナにもかからず、寝込むこともなく済んだので𠮷としようか…。
ともあれ本年も当ブログにお付き合いいただきありがとうございました。


ラテ飼育格闘日記_854

いよいよ今年もあと僅かになった。このアーティクルをアップする23日土曜日の翌日はクリスマスイブとなる。オトーサンたちは別にクリスチャンでもなくただケーキを食べるという程度のことしかやらないが一昨年(2021年)の24日にラテが倒れてから、12月24日は別の意味で特別な日になってしまった。


その日、ちょうど女房も仕事が休みだったこともあって夕方の散歩も一緒に近隣の公園に向かった。とはいえその頃のラテは確実に足腰が弱り遠出はできなかったから形だけの散歩のつもりだった。

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※2021年12月24日夕刻の散歩の様子


しかし暫くしてラテの様子が変なのに気づいた…。足腰がままならないのはいつもの通りだったが、ゼイゼイといった感じで呼吸が苦しそうに思えた。

女房と相談して散歩は打ち切り、そのまま近所の動物病院に運び込んだが早速診察してくれた医者は「このまま家に帰っていたら死んでたよ」と言った…。
ラテは注射を打たれ、別の部屋でしばし酸素吸入器を宛がわれた。

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※動物病院で酸素吸入器を宛がわれるラテ


幸いなことに命は長らえたもののその日からラテは寝込むことになった。オムツはもとよりだが食事を受け付けなくなったため点滴に頼らざるを得ない。数度歩けないラテを抱えるようにして動物病院に通って点滴を打ってもらったがそれも大変だと医者の勧めでオトーサン自身がラテに点滴を打つことになった。いやはや、命を繋ぐには欠かせない点滴だとは言えオトーサン自身がラテの体に針を刺すのは辛かった。それでもラテは排泄時には外へ出たかったようで、オトーサンは全体を引き上げるようにしてささえながら外に連れ出したりもした。

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※自力では立てないのでオトーサンが引っ張り上げながら少しずつ進む


しかしこのままではいつ息を引き取ってもおかしくない…。医者もいわゆる老衰だから元に戻ることは期待しないようにと言っていた。痩せ細り寝ているラテを見るのは実に辛かったが、オトーサンたちにできることはなかった。
ただ、期待はしていなかったものの「もしかして…」とオトーサンは寝ているラテの横にドッグフードを牛乳に浸した容器を置くようにした。

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※オムツ姿で戯けて甘えるラテ


勿論ラテは当初見向きもしなかったが、点滴が一週間を過ぎようとしたときかラテがその牛乳入りドッグフードを食べたのだ!
僅かな量ではあったが完食したのを見たオトーサンは文字通り飛び上がって喜び、量を増やしていったがラテはそれを食べるようになったからか何と立ち上がるようにもなったのだ。

やはり食事ができるようになったことで一時的にしろ体力と気力はかなり戻った感じで室内でのボール遊びに興じるまでになった。
とはいえ一時的なことであるのは明白で結局年を越した3月6日の早朝に息を引き取ったが、ラテ自身ももっと生きたかったのだろうがなによりもオトーサンたちに2ヶ月半ほどの期間、最後最高のサプライズを送ってくれたことになる。

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※ママちゃんに手を握って貰いながら安心して眠る


いや、そもそも12月という月はラテとオトーサンたちにとって中々に縁のある月で、2006年12月10日にラテは我が家に連れて来られて家族になったのだった。
そう考えるとクリスマスがどうのこうのではなくオトーサンたちの人生の終盤においてラテ自身が何とも得がたいプレゼントだったことに思いを馳せている…。


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プロフィール

mactechlab

Author:mactechlab
主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。また直近では「木挽町お鶴捕物控え」を発表している。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中であり2021年からはレーザー加工機にも目を向けている。ゆうMUG会員