当然のことだが、オトーサンたちが現在のところへ転居してから9年近くになるから当時から知り合ったワンコたちもそれだけ歳を重ねたことになる。したがって白内障になったとか耳が遠くなった...などなどということをお聞きする機会も増えた。 それだけではなく我々人間同様痴呆症が目立つようになるワンコもいる。昼と夜というか時間の感覚が分からなくなったり、悪戯に徘徊し歩き回ったり、怒りっぽくなったりすることもあるという。 しかし幸いな事に15歳9か月で亡くなったラテはいわゆる惚けといった様子はなかったように思う。 そういえばラテを飼い始めてから暫くして、ラテは聴覚に異常があるのかも...と心配したこともあった。なぜなら一般的にワンコはドライヤーや掃除機の音が嫌いなだけでなく、雷になるとパニックにてなるワンコもいる。為に当時はそうした音を収録したCDまで製品化されており、それを少しずつワンコに聞かせて慣れさせようという物だった。 しかしラテはドライヤーはもとより掃除機が傍を通っても平気だったからだ。さらにある日の午後に散歩中雷雨となり雷が激しくなってきた時があった。 この歳になってもオトーサンは雷が大嫌いで怖いのだが、ラテはルンルンで歩いていたことがあり、耳が遠いのかとも疑ったが普段の生活の中で呼びかけにはきちんと反応することからその心配はなくなった。 またものの本などによればワンコの視力は弱いという話もあったが、ラテは片側二車線の道路の向こう側にいる人間を見分けていたことから最後まで視力の心配は無用だった。 勿論嗅覚も視力も若い時と比較すれば衰えた部分もあったのだろうが、いずれも日常生活において不自由なことはなかった。そしてありがたいことに認知症とか痴呆症といった病気にも縁が無かった...。何よりもおむつを余儀なくされた時期でさえラテは律儀にもよおすと外に出たがったしなかなか自力で立てないはずなのに玄関へ向かおうとするその姿には感動したほどだった。 確かに2020年後半あたりから足腰に難が見えてきたし、その動作も血気盛んな時代と比較すれば動きもいささかスローになったし、悪戯にリードを強く引くこともなく、また見知らぬ人間に対してもあまり吠えなくなってきていた。 とはいえ挙動がおかしいということもなかったし反応がない訳でもない...。動きは緩慢にしてもその表情は洋犬時代に戻ったように...というより幼犬時代よりずっとずっと可愛い表情を浮かべていた。 そういえば昨日の事だ...。強風注意報が出ていたが、玄関のドアの隙間などから圧が加わるのだろう、リビングに続くドアがきちんと閉まっていなかったか「ギギッ」と小さな音をたてて少し開いた。 オトーサンは一瞬、ラテがマズルでそのドアを押し開けたのかと思い思わず「ラテ...」と呟いてしまった。
またまた猛暑…というより激暑とでも言いたくなるような暑さが続いている。なにしろ外気温が38℃とか39℃にもなるのだから体感としてはそれ以上だと思うし、屋外のアスファルトなどは注意しないと50℃前後にもなり、ワンコの肉球も火傷を負う熱さだ…。 室内でも電力不足で省エネがどうのと言われているもののエアコンのお世話にならざるを得ない。へたに電気代が…とか省エネのためにとエアコン利用をケチると熱中症の危険が大だ。 ましてや日中の外気温は半端ではなく、こんなときにワンコを連れだしては命の危険にさらすことになる。 そんなあれこれを考えると、ラテが亡くなったことはとても残念だが、この季節に散歩に出なくても済むことは有り難いとまで思うような暑さだ。 勿論15年の間に夏の季節は15回くるわけで(笑)幾多の経験を踏まえてラテに負担がかからないような工夫と気遣いをしてきたつもりだ。 朝は日の出前後に、そして夕方の散歩は日が沈んでからラテを連れ出すことを基本としていたが、それでも外気温はかなりの高温の日々が多いしオトーサンの都合でどうしてもそうした時間帯がとれない場合もあった。 そんなときにはラテの首に保冷剤を巻いたり、晩年は首周りを別にしても保冷剤を数個収納できるジャケットを着せて散歩にでるようにもしていた。 しかし「喉元過ぎれば…」の諺ではないが、毎年暑い夏ではあるけどどこかこの数年は年を追う毎に暑さが異常なレベルになっているようにも思える。 そういえば、回りに飼われているワンコたちで外飼いのワンコはオトーサンの知る限りいないが、もしワンコを外で飼っている人がいるとすれば、是非是非この異常な暑さの期間だけでも室内に入れてやっていただきたい。※近所のお仲間ワンコたちと いくら日陰であっても、犬小屋の中にいて水を飲ましたとしても暑さに弱いワンコにとってはまさしく昨今の暑さは寿命を縮めることになってしまうだろう。 ワンコは我慢強いからして飼い主が気がついたときには…などとならぬよう注意をしなければならない。 というわけでオトーサンは現実問題として暑い盛りに散歩という使命のために外出することはなくなってしまったが、おかしな事に歩いていると刹那左手に引っ張りの感覚を覚えるときがある…。15年もラテのリードを保持していたから、体が…脳がその感覚を忘れていないからかも知れないが、ちょっと慌てることがある。 不思議なもので、ラテの存在はオトーサンの全身に染み込んでおり、身近にいてくれる思いが日増しに増してくる昨今なのである。しかし本音はラテに会いたい…。オトーサンは寂しいゾ…。
長い間、本当に長い間パソコンと付き合う羽目になったが、私は自他共に認めるデスクトップ派ユーザーだ。無論これまでにも幾多のノートパソコンを手にしたが、ろくに使わずお蔵入りになった機種がほとんどである。そんな私がいま、AppleシリコンM2が話題の中心なのにM1チップ搭載のMacBook Airを買った…。 今年6月末にM1 iMac 24インチが届いたばかりだし、普通ならそれだけで十分なはずだ。特に若い時のようにノートパソコンを抱えてあちらこちらと飛び回る…だなんてこともないし、MacBook Airを生かす場所もない…いや、これまでは確かに無かったものの俄然あると便利な状況になったのである。※Apple M1 MacBook Air スペースグレイ それはCREALITYの3Dスキャナの存在だ。これまた手元に届いたばかりで試行錯誤中だが、M1 iMac 24インチと繋いで使っている。3Dスキャナは当然のことながらパソコンのパワーも必要だが幸いM1チップをもサポート済みなので良い環境だと考えているが困ったことに気がついた。※左はPowerBook 100。1991年10月21日に発表されたApple初のノート型Macintosh どういうことか…。それは iMacが設置してある周囲1メートル程度以内であれば、3Dスキャナ同梱のターンテーブルを置いたり、あるいは小物なら机上に置いてスキャンが可能な接続ケーブル長がある。しかし大きめなオブジェは勿論、リアルな人物をデジタル化したいとすればこの距離感や狭いスペースでは作業が出来ない。 さらに屋外に出て何かしらの作業をするとなれば、まさかiMacを運び出すことはできないわけで現状ではその活用はかなりの制約を受けることになる。 いや、実は手元にはMacBook Proがある…。しかしMid 2012年度版のこのマシンは3Dスキャンには非力すぎるし第一現状のOS環境では3Dスキャナの専用アプリ CRStudio2 が走らない。そもそもこのマシンはレーザー加工機のコントール用として中古品を入手した訳でOSにしても悪戯にアップデートすると今度はレーザー加工機関連のソフトがおぼつかなくなる…。 さてどうするか…。 やはりこの3Dスキャナを有効活用するには何らかのノート型パソコンが必要なことは間違いない。ということで意を決してM1 MacBook Air(スペースグレイ)を購入した。※このMacBook AirはCREALITYの3Dスキャナ用として手に入れた ただしストレージは256GB SSDのままだが、メモリは無理して16GB(ユニファイドメモリ)とした。 さて、M1 MacBook Airと言えば、なぜ最新のM2 MacBook Airにしなかったかと言われそうだが、3Dスキャナ専用アプリ CRStudio2 が現時点でM2チップをサポートしていない(メーカーサポートの回答)ことが決定的な理由だ。それに4K動画をいくつか同時に編集するといったユーザーは別にして、私らが日常行う作業の多くはスペック的にもすでにM1 MacBook Airはオーバースペックと言ってよい。そうした意味合いで考えればM2よりM1 Macの方がコストパフォーマンスが抜群なのだ。 システム構成: ・8コアCPU、7コアGPU、16コアNeural Engineを搭載したApple M1チップ ・16GBユニファイドメモリ ・256GB SSDストレージ ・True Tone搭載13インチRetinaディスプレイ ・Thunderbolt / USB 4ポート x 2 ・30W USB-C電源アダプタ ・Touch ID搭載バックライトMagic Keyboard - 日本語(JIS) ・感圧タッチトラックパッド ともかく月並みだが、手にしたその正直な感想はといえば、軽くて薄いに尽きる。比較するには適当では無いだろうが前記した2012年リリースのMacBook Proと比較すると笑ってしまうくらいの進化だ。具体的に記せばMacBook Pro(2012)の重量が約2Kgなのに対しMacBook Air M1は1.29Kgである。数値的にはそんなに大きく違わない印象もあるが、実際に手にしてみるとその感覚が全然違う…。※M1 MacBook Airのパワーは筐体の薄さと相俟って感動するほど… そしてパワーは勿論だがファンレスだし静かな上に熱くならないというのだから文句の付けようが無い。さらにインテル時代の製品と比較してバッテリーの持ちも驚くほど良くなっているので電源のない場所でも安心して一仕事できる。 というわけで早速3Dスキャナと接続してあれこれと始めているが、この軽快さはどう考えても3Dスキャナ専用機としてしまっては勿体ない…。よい機会だからM1 iMac 24インチのサブマシンとしての環境を順次整え活用してみたい。
CREALITY 3Dスキャン、CR-Scan Lizardはこのクラス最良の製品ではないかと思う。ただしクラウドファンディングで登場したこの製品は深圳にあるメーカーCREALITY(Creality 3D Technology Co, Ltd)のHPを見てもその情報は少ない…。 CREALITYは3Dプリンターを使う者にとってはよく知られているメーカーだ。私自身はいまだ同社の3Dプリンターを使った事はないがそのブランドは様々な場で見聞きする。またその3Dプリンターという製品自体、組立式のものも多く活用に至るまでにはユーザーの経験やスキルが必要な製品だということは間違いない。※三脚に据えたCR-Scan Lizard。但し撮影の為電源ケーブルは外してある 今回手に入れたCREALITY 3Dスキャン、CR-Scan LizardはそのCREALITYブランドであるからこそ購入(支援)に至ったわけだが、3Dプリンターに関してはまずまず知識を得たと自負している私にとってもある意味未知の製品である。 無論これまでにもXYZプリンティング社のハンドスキャナをはじめiPhoneを3Dスキャナとするソフトウェアなどを使い、3Dスキャンを体験してきたがハードウェアの仕様はもとよりその専用アプリケーションであるCRStudio2 に至っては初めての体験となる。 しかし実際にパッケージを手にして大げさのようだが呆然としたのは活用に至る情報が至って少ないということだ。近年はCREALITYに限らず、製品に同梱されている取扱説明書あるいはそれに類するドキュメンテーションに記されている内容は基本中の基本のことでしかないことが多い。 無論製品が比較的ベーシックで操作も単純であるならそれで事足りるかも知れないが、多くのユーザーが未知数の製品であろう3D スキャナのような製品は手順を追った詳細な説明とオペレーションの実際を提供しない限りユーザーは使いこなすことはできないだろうし、できたとしても多くの時間を要するに違いない。 いや…CR-Scan Lizardにもきちんとした日本語マニュアルが同梱されているが正直簡素すぎるだけでなく図入りで説明するその内容が実際のアプリケーションと違っているので(アプリのUIがアップデートしているから)なかなか見当がつきにくい。 またYouTubeにもいくつか製品説明の動画が上がっているが、多くは開封紹介といったものやスキャニングができた…といった程度のもので製品のスペックをきちんと引き出す内容ではない。そして繰り返すがCREALITY自らが提供している動画でさえ、肝心と思われるところをスルーしたり、その解説画面はWindowsのそれだったりでMacユーザーには苦痛でしかないのだ。 特にCR-Scan Lizardは3Dスキャンが可能なだけでなくカラーのテクスチャマッピングをもサポートしている秀悦な製品である(カラーキットが必要)。しかし現実問題としてCR-Scan Lizardのユーザーがテクスチャマッピングを活用しようとしても十分な情報がない。どこか「勝手に工夫してね」といった突き放された感じがする…。 さてさて、愚痴はこの程度にするが、ここではそのカラーテクスチャマッピングを実践するための情報を可能な限り順を追って説明していきたい。 ただし筆者とてやっとその入り口に到達した思いであり、勘違いや間違い、説明不足があるやも知れぬがご容赦いただければ幸いである。■テクスチャマッピングには3Dスキャナとは別にカメラが必要 カメラはスキャニングとは別にオブジェクトの写真を撮影しそのデータをマッピングのデータとするための機器となる。 CR-Scan Lizardは大別して2種類のカメラをサポートしている。第一はいわゆる一眼レフ級のカメラであり、それらをカラーキットに同梱のカメラコントローラー(USB機器)経由でこれまたカメラ側のインターフェースに合わせた8種の接続ケーブルのうち適合するケーブルでパソコンと接続することになる。※カラーキットに同梱のカメラコントローラー ふたつめはスマホを使うケースだ。現実問題としてMacユーザーならiPhoneを使うのが一番簡便で手慣れている分だけ使いやすいに違いない。 ここではiPhoneを使っての解説となる。■テクスチャマッピング時の撮影環境 撮影環境などと記すと大げさに聞こえるが、CR-Scan Lizardのオプション機器であるカラーキットには組立式の簡易スタジオボックスが附属している。※カラーキットに同梱のスタジオボックス。ケーブルをモバイルバッテリーなどへ繋ぐことで天板のLEDが点灯する 本来、テーブルスキャン…すなわち回転テーブルに乗る程度のオブジェクトならテクスチャモードでなくジオメトリモードの場合でもこのスタジオボックス内に回転テーブルを置いてスキャンするのが理想に違いない。 なぜなら照明も装備され明るくそして周囲・背景には雑多なものは入らないからオブジェクトに特化した理想的な撮影が可能なはずだ。ただし、現時点で筆者は調光が可能な別途サイズがいま少し大きな撮影ボックスを所持しているのでそちらを使っている。 しかしいくつかのテスト結果では背景がオブジェクトに極端に近い場合ではない限り、あるがままの背景のままにスキャニングあるいは写真撮影してもCR-Scan Lizardのシステム側はオブジェクト領域をきちんと認識してくれることが分かったので特別な場合を除きあまり神経質にならなくても良いと思う。■iPhoneによるマッピング写真撮影の準備 くどいようだが、このCR-Scan Lizardによるテクスチャマッピングの実現はスキャナ本体だけでは出来ず、カラーキットなるオプションパッケージが不可欠となる。 iPhoneをテクスチャマッピング用のカメラとするにはまずカラーキットに同梱されているカメラコントローラーなる代物をMacのUSBポートへ繋ぐことだ。とはいえマニュアルにもこの機器が何の為のものかといった説明がないのだから困ったものだ。 ① ともかくまずはCR-Scan LizardをMacと接続後に電源を入れこのカメラコントローラーなる代物をMacのUSBポートへ接続するとiPhoneのBluetooth接続リストに “CR-Scan_Lizard” のデバイス名称が表示されペアリンクが可能になる。したがってiPhoneとは物理的になにかのケーブル接続は必要ない。 ② テーブルスキャンモードを選択 CRStudio2を起動し、テーブルスキャンモードにする。現在の所、カラーテクスチャマッピングが可能のはテーブルスキャンモードのみのようだ。※カラーテクスチャマッピングが可能のは現在の所テーブルスキャンモードのみのようだ ③ テクスチャモードおよびVia BluetoothをONにする CRStudio2画面の右サイドの調整下をテクスチャモードにし、その下の Use External Texture Mapping をクリックし、続けてVia BluetoothをONにする。 するとメインウインドウ下に「Shoot」ボタンが追加される。■CR-Scan Lizardによる3Dスキャンを実行 ① 常通りCR-Scan Lizardでテーブル上のモデルをスキャンしプロセスの実行を済ますが、その際右サイドバーのプロセスリストの内、テクスチャマッピングだけはOFFにしておく。 ② スキャンを始めるとジオメトリモードと違いCR-Scan_Lizard中央LEDがスキャン中にフラッシュする。 ③ この時の注意だが、オプションのカラーキット附属のアイテムや一部のYouTubeの動画を見るとiPhoneとCR-Scan Lizardは並べて一緒の三脚上に設置するような解説がある。したがって当初オブジェのスキャンと連動して同時にiPhoneのシャッターが切れる…と思い込んでいたが実際は違う。※通常このような窮屈なセッティングはしなくても大丈夫… オブジェのスキャンを終えてから別途テクスチャ用の写真を撮る手筈となるのでスキャナとiPhoneを同時にターンテーブル前に据え置く必要はなく、スキャンが終わりプロセス化も終わったらスキャナと交換といった形でiPhoneを設置すればよい。※プロセスを実行 ④ ただしiPhoneのカメラアプリを起動後なるべくスキャナのプレビューで捕らえた同一フレーミング位置に置く。■iPhoneによる撮影 ① ターンテーブルが回っていることを確認しShootボタンクリック。そしてFliming Preparationsダイアログが表示されたらOKボタンをクリック。 ② iPhoneのカメラが自動的に連続的にシャッターを切り始めるので終わるのを待つ。■iPhoneによる撮影データを整える ① iPhoneの写真アプリに保存された複数のテクスチャー写真をMacに転送する。その際適当な名を付けたフォルダーにまとめて保存。 ② iPhoneでの撮影フォーマットが .HEICの場合は.jpgに変換しておく。その際はApowersoft HEIC Converterなどの一括変換ソフトを使うと便利。■テクスチャマッピング開始 ① CRStudio2 左サイドバーのテクスチャアイコンをクリック ② External texture mappingのウィンドウ表示。その Please select a folder to store texture photos …の部位をクリックし、先にiPhoneで撮影し写真をまとめたフォルダーを指定し開く。 ③ 左側に写真のjpgファイルがずらりとならび、一番上の写真が右に表示される。 ④ 多少の背景が写っていてもそのままオブジェ全体をカバーするようにマウスで矩形を描いてトリミング指定する。ただし現時点ではこのトリミングエリアの形は横型の矩形であり縦横比は変えられない。 したがって横サイズを写真枠一杯にマウスでトリミングしようとしても上下のサイズは固定なので自由なトリミング枠は望めないので注意が必要。またトリミング中にマウスボタンを離すとその後にトリミング枠の拡大縮小はできなくなるので注意のこと。 ⑤ Cut ボタンをクリック Cut ボタンを押しテクスチャマッピング確認ダイアログが出たらOKを押す。このマッピングはM1 Macでもかなり時間がかかるが、問題なくプロセスが終わるとメインウィンドウ内の表示がマッピングを施されたカラー表示になる。 ちなみにマッピング用写真があるフォルダ内を確認してみると Cut で新たにトリミングされた写真が “Cut” という名のフォルダ名に集約されていることがわかる。マッピングにはこちらの写真が使われているに違いない。※マッピングが完了した例 ⑥ マッピングされたデータを .OBJ ファイルとして保存するとカラーデータを持った3Dデータとなり、例えばXYZプリンティングのカラー3Dプリンターなどでプリントすれば文字通りのカラー造型が可能となるし別の3Dアプリで読み込むことができればカラー3Dオブジェクトとして二次利用できる。■総括 CR-Scan Lizardを評価するとなれば個人的には最大級の賛美を送りたい…。ただしこの製品が3DプリンターメーカーのCREALITYにとってどのようなコンセプトで製品化となったのかは知る由もないがどこか継子扱いのような印象を受けてしまう。 それは冒頭にも記したが情報の少なさでもありかつソフトウェア CRStudio2 の出来だけでなく製品全体がどこかアンバランスに思えて仕方がないからだ。 例えばMac版のアプリにWindows用マウスにある中央ボタンが不可欠なオペレーションをそのまま搭載したりと洒落にならないチョンボもあるし、Macのソフトウェア開発を生業にしていた一人として中途半端な部分が目立つのは残念でならない。 またそのソフトウェアにしても正規版のリリース以前に印刷物の取説を作ったり、幾多のYouTuberに評価依頼のために配布した結果作られた動画類もソフトウェアのインターフェースが正式版と大幅に違うため具体的な参考にならなかったりする…。 本当にこの製品をマジで世界に売り込むのだ…という気概がどうにも見えない(笑)。 まあクラウドファンディングでお披露目したこと自体、CREALITYの他製品とは一線を記すものであるわけだが、今少しマジで多くの人たちにその魅力を知らしめる努力をすべき製品だと思う。 3Dプリンターと比較してもこのCR-Scan Lizardは決して安価な製品ではないが個人的にはこのクラスで最良の3Dスキャナであると感じているし事実そのスペックや造型結果にも満足している。したがって是非是非、クラウドファンディングで成功し収支も上々…といっただけで製品の進化が尻つぼみにならぬよう努力して欲しいと願っている。
オトーサンはいまも毎朝ラテの霊前に「ラテ、おはよう。今日も宜しくな…」と声をかけ、就寝前には「お休み。また明日な…」と語りかける…。ラテの姿は見えなくてもいまでも一緒だという感覚で毎日を送っている…。 それにしてもラテが倒れてから息を引き取る七十六日間がいかにオトーサンたちにとって過酷な毎日だったかを思い知らされる。勿論そのまっただ中に、リアルタイムに入ってしまえば何とか対処せざるを得ないわけだが、後から振り返るとよくもまあ頑張ったなあと思うと同時にラテ自身もよくまあ頑張ってくれたと頭が下がる。 昨年12月24日…そう、クリスマスイブにラテが倒れたときから食事も食べなくなったし正直これで駄目かとも思った。ともかく酸素吸入と点滴で年を越すことになったが、まあ七十六日間というのは結果論であり、オトーサンたちはラテが亡くなった3月6日早朝にラテが息を引き取るまでその日が一日でも延びて欲しいと思っていた。だからこそラテに酸素吸入器を使い、何とか食事をと気遣い、薬を飲ませ、点滴を行い、そして無論下の世話を続けていたわけだ。※自力で立てないときはオトーサンが支えてリハビリもした… 特にオトーサンにとって体力的に辛かったのはおむつをしたラテを外に連れ出すことだった。外に出なければ用を足さないという習慣になってしまったから歩けない…立てないラテを支えつつ朝と昼、夕方と寝る前の一日4回、ラテに排泄させようと外に連れ出していた。 基本立てないのでラテの体重は腹に巻いた補助具を保持するオトーサンの片腕にかかるわけで、いま考えるとよくもまあ続いたものだと自分でも感心する。その場になってみれば…いわば火事場の馬鹿力ではないが、やらないわけにはいかないのだから仕方がない。※おむつ交換直後に戯けるラテ しかしオトーサンたちだけでなく毎日、死の直前までラテ自身も戦っていたことは明らかだった。勿論人間以外の動物には死という概念はないというのが定説で、それが本当であるならラテは死ぬまで自分が死ぬと言うことを知らなかったはずだ。ただただ生きよう、元気になりたいと考えていたに違いない。 ただし、体力的に辛いことは辛かったに違いない。歩けなくなり、おむつを着けるようになってからは夜も声を上げる頻度が高まった。 それを放置しておく訳にもいかず、オトーサンはその都度床から出てラテの体の向きを変えてやったり、しばし側にいてやったりしていたのでほとんど熟睡できる時間はなかった。※ラテと添い寝するオトーサン このまま衰弱してしまうのか…と悲痛な思いのオトーサンたちだったが、食べないと分かってはいても、もし気が変わり少しでも固形物を食べてくれれば嬉しいという思いで牛乳に浸したドッグフードを入れた容器をしばし口元に置くようにしていたが、奇跡が起こった。 1月8日の朝、同じように牛乳に浸したドッグフードを置いたらラテが食べ始めたのだ! 「あたし、元気になるの…」とでも言いたげにオトーサンに一瞬視線を送ると20gを完食した。それに味をしめたオトーサンは回を重ねる毎にドッグフードの量を増やしていくが、ラテは美味しそうに食べた。そしてその甲斐があって1月12日にはオトーサンの支えはあったものの20日ぶりに立ち上がった…。その後は驚異的な回復と思わせるほど自力で歩き、時にはボール遊びをせがんだりしたがこれまた後から考えるとラテ精一杯の…最後のサプライズだったのかも知れない…。 介護はメチャ大変ではあったし正直外に連れ出すのを休みたいと思ったこともある。しかし大変ながらもそれらの行為はまさしくオトーサンとラテとの絆の証しだったし、いまになって振り返ればラテとの思い出をより深いものにしてくれたと思っている。※ラテの笑顔は最高だった! オトーサンは痩せてあばら骨が浮き出るようになったラテの重みと暖かさの感触はいまもこの両手に残っているし、怖々ながらもラテの為だと自分を奮い立たせて打った点滴、おむつにカバーにされた💩の重み、そして立てないはずのラテが息を引き取る15分程前だったか、気丈にも排泄したいとよろよろと立ち上がり玄関まで歩いた姿を昨日のことのように覚えている。 なによりも、ラテ…お前の笑顔はまさしく可愛く天使の笑顔そのものだったよ…!