カラー3Dプリンタ「ダヴィンチColor mini」の長所と短所〜私的考察

極一部を除きこの世界のあらゆる事物には何らかの色が付いている。まあ、ここでは赤に見えるのは我々が赤と認識できる光の反射があるから…といった理屈はともかくとしてそれらは自然の色もあるし我々が意図的に付けた色もある。そうした事物…現実として存在するしないにかかわらず…を3Dプリンターで再現しようとするなら色があった方が自然だしリアルということになる。


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※待望のXYZ printing社カラー3Dプリンタ「ダヴィンチColor mini」


とはいえこれまでの3Dプリンターはご承知のように単色のフィラメントで造型する仕組みだった。無論、何とか多色を実現したいとヘッドを二つ持つ機種やプリントの途中で色の違うフィラメントに取り替える…といったことで多色表現を試みることもあり得たが、それらは例えば花瓶といったオブジェクトならデザインの一環として良いものの、人の顔をリアルに…といった造型には向かない。

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※こうした造型がプリント後の彩色を必要とせず一発で出来るのは素晴らしい


どうしてもフィギュア作りなどで自然な多色表現が必要なら造型後に別途彩色するしかなかった。勿論業務用の超高価なシステムならカラーの3Dプリンターは存在するが、これまで一般ユーザーが手元に置いて活用するのは夢の又夢の世界だった。
それがXYZプリンティング社の「ダヴィンチColor」の登場でデザイナーといった仕事をなさる方など小規模なビジネスの現場でもフルカラー3Dプリンター活用が実現することになったしそのコンパクト版/安価版の「ダヴィンチColor mini」ならなんとか個人でも手が届く価格になった。
私が手にしたのはその「ダヴィンチColor mini」だが、一ヶ月半ほど使ってみて個人的に感じた長所と短所を記してみたい。

ただし始めにお断りしておくが、実利用としての「ダヴィンチColor mini」の不満点は明らかに違いない。それは造型サイズが縦横高さ共に130mmと小さいし、なによりもフルカラー造型の仕組上、プリントに大変時間がかかる。
それも一般的な3Dプリンターの倍程度というのではなく、十数倍の時間がかかる場合もあるから場合によっては取り組んでいられないケースもあるだろう。

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※左の一般的な単色プリントなら1時間もかからないところだが、右のフルカラーでは8.5時間ほどかかる


さらにシアン・マゼンタ・イエローの三色一体型インクカートリッジの発色は良いものの、ベースとなる専用フィラメントには艶があり、造型後に艶消しスプレーなどの後処理が必要となる場合もある。そして専用フィラメントおよびインクカートリッジはランニングコストがかかる…。

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※「ダヴィンチColor mini」の一体型カラーインクジェットカートリッジ部


勿論「ダヴィンチColor mini」はカラーの造型だけでなく単色の造型もできるしオプションでレーザーモジュールも用意されているが、申し上げるまでもなくその存在意義はカラー造型にあるわけだ。
とはいえ前記した不満点はここではあえて短所としては捉えないことにする。なぜならカラー3Dプリンターとしての「ダヴィンチColor mini」は個人が手にすることが出来る製品としては現時点で精一杯のスペックだからと考えるからだ。違う物言いをするなら「ダヴィンチColor mini」は良い意味で時代の最先端を見せてくれる製品だが、そのスペックはまだまだ発展途上にあるともいえる。

余談ながら「ダヴィンチColor mini」を使っているとすでに40年近く前に手に入れたApple II を思い出す。Apple II は往時としてカラーが簡単に扱える唯一といってもよいパーソナルコンピュータであり、高価だったが拡張性も高く優れた周辺機器とソフトウェアを多々排出してきた。
それらの最先端のツール、例えばカラーのライトペンやイメージデジタイザを活用し私はモジリアニの絵などを模写していたが、パソコンに詳しくない友人に見せたところ「きったねえな」と言下に切り捨てられた(笑)。
当人としてはコンピュータで絵を、それもカラーの絵を描くことが出来たことに感激していたものの冷静に眺めるならカラーモニターに表示されたそれは色が滲み、細部ははみ出したりしてとてもとても現代のコンピュータアートとは比較にならない出来だったのだ。

パーソナルなカラー3Dプリンター「ダヴィンチColor mini」もある意味そうした過渡期にある製品ではないかと評価している。あと5年とか10年経てば価格はもとより3Dプリンターといえばカラーであることが当然という時代がくるに違いないしその造型も飛躍的に進歩しているに違いない。
だから、造型サイズの問題やプリント時間が膨大にかかること、あるいはその細密さといった点について欠点とは捉えないことにしよう。現時点では詳細なスペックを論ずるより、カラー造型が可能な3Dプリンターが存在するという事実に拍手をすべきなのだと思う。
ということで早速「ダヴィンチColor mini」の長所短所についてである。無論個人の感想であり万人が頷いてくれるとは限らないが…。

【長所】

・デザインがよい
 好みはあると思うが基本ブラックと一部にレッドが使われたキューブ直方体のボディは引き締まった印象を受けるし好ましい。間違っても安っぽさは感じられない。

・筐体は頑強な作り
 基本は金属フレームで支えられた頑強な作りである。したがって動作中の筐体の歪みも心配は無い。また私の手元にある製品に関しては雑な作りの部分はなくとても素敵である。

・ファームウェア/ソフトウェアの簡便さ
 その操作は前面にあるカラー液晶画面で行うが、ファームウェアの出来も日本語表示ができることも含めて分かりやすく使いやすい。またスライサーは無料でダウンロードできる「XYZprint」という専用ソフトウェア(Macにも対応)だが、シンプルで割り切りのよい簡便な仕様になっている。

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※全面のカラー液晶パネルは使い勝手がよい


例えばピッチのパラメーターだが、オープンなスライサー「Cura」ではプロファイルとしていくつか推奨の設定もあるものの、0.06mmとか0.15mmといった自由度の高い指定が可能だが、「XYZprint」では0.1mm、0.2mm、0.3mmに限られているといった具合。

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※専用スライサー「XYZprint」は思い切りのよい仕様になっている


・自動レベリング機能搭載
 個人的にこの「ダヴィンチColor mini」で3Dプリンターは5台目になるが、本格的な自動レベリング機能が搭載されている製品は初めてだ。別途Z軸、すなわちノズルとプリントベッドの距離は名刺などの紙を挟んで調節する必要があるが、ベッドの水平調整はこの自動レベリング機能に任せておけばOKなようだ。

・停電復帰機能搭載
 停電などのアクシデントでプリント中に電源が落ちても再度電源を入れると直前の位置から正確にプリントを再開できるので万一の場合も安心できる。ということは長時間かかるプリント時に夜間騒音が問題を起こすなら一旦電源を切り、翌朝又再開することができる理屈になる…が、まだやっていない。

・印刷中のフィラメント補充可能
 これも最近の機種には搭載されていることが多い機能だが、プリント途中でフィラメントを交換できることで使用中のフィラメントが切れかかった際は勿論、単色プリントの際にフィラメントの色変えも可能になる。

【短所】

・一部稼働部位の無償サポートが90日間
 FLASHFORGE JAPAN社がきっちりと1年間無償保証を謳っているしその新製品Adventurer3Xでは2年の保証を謳っているのに対して(無論消耗品部位は別)XYZ prontint社の「ダヴィンチColor mini」はその部位により細かく保証期間を分けており、 1年保証適用箇所部位はメインボード、基盤類、ワイヤレスモジュール、タッチパネルだけであり印刷モジュールは勿論、ヒーター、温度センサーなど印刷プラットフォーム関連部分、モーター、モーターケーブル、軸、軸固定部品、センサー、センサーケーブル、ベルト、プーリーなどモーターモジュール関連部分、そしてインクホルダー、インクステーション、インクステーションモーター、ケーブルなどモーターモジュール関連部分…いわゆる稼働部分の無償保証は90日間である。
ユニット化されているエクストルーダー本体などは当然としてもヒーター、温度センサーやモーターモジュール関連部分の90日間はいかにも短すぎる。

・天井に蓋がない
 「ダヴィンチColor mini」はフロントのドアを閉めればすべての面が閉じられると思うかも知れない。しかし意外なことに上面は開いており蓋もカバーもないのだ。ここだけでも開いていれば室温に直接影響も受けるし、上面でもあり埃なども気になる。オプションでカバーが欲しいところだが、取り急ぎ使わないとき限定として他の3Dプリンターでオリジナルの蓋を作っておいた。

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※天井の空きを塞ぐ(未使用時)カバーを自作した


・電源スイッチが背面にある
 置き場所というか設置の環境にもよるが、私の場合は部屋の角に設置したので筐体のサイズも大きいし、電源スイッチに手を回し触れるのが些か大変なのだ。無論不用意に電源を切ってしまうような位置は避けたいが、両サイドのどこかの方が使い易い。

・インクカートリッジの扱いが面倒
 マニュアルやメーカーのウェブサイトなどによれば、インクは揮発性なので乾きやすく、例えば丸一日使わないときがあればカートリッジを取り外し、アルコールでインクヘッドをクリーニングしてから購入時のカバーを付けて保管せよとある。それは良いとしても再度カートリッジを取り付けた際にはカートリッジのインクヘッドをレンズ拭き布やレンズ紙に押しつけ正常に転写されているかを確認してから取り付けろとある。
これらは面倒だが、それ以上にカートリッジを取付直す度にインク位置のチェックのため校正作業を行わなくてはならないという。システム構成上仕方がないと言われればそれこそ仕方がないが…。

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※インク位置のチェックのためのプリント校正作業

 
・電話によるサポートに不満
 設置後のフィラメントロード時にトラブルが生じた。幸い購入後すぐに製品登録を行ったからだろう「この度は、3FCM1 をご購入いただき、誠にありがとうございました。」というメッセージメールが届いていた。そしてそのCustomer Serviceの項に「ご質問がございましたら、弊社サポートセンターへご連絡をお願いいたします。050-55XX-XXXX(日、祝祭日を除く 9:00-18:00)」と明記があった。局番の050が怪しいと思ったがとにかく電話をしてみたら「現在使われておりません」とのこと(笑)。
詳しい経緯は省くが、別途購入前に多々営業部署の担当者にメールや電話を含めてお世話になったがとても真摯に対応していただいた。しかしサポートの電話口に出た担当がたまたま外れだったのか近年例の無い気分の悪い対応だった。
そういえば、FLASHLOGEはホームページでサポートの電話番号が公開されているし、J&T Technologyも製品購入後に一度メールをしたらサポートの電話番号を教えてくれたし何度も利用させていただいている。
しかし、XYZ printingのホームページにはユーザー登録してログインしてもメールによる問い合わせはできるが探した範囲では返金受付の専用電話番号しか記述がない。結局他の部署経由でサポートの番号を教えていただき電話したのだが…。
現状の3Dプリンターはメーカー側がどれほど完成度の高さを謳ったとしてもある意味で一般家電とは違い未成熟の製品であり、メーカーのサポートは不可能だと考える。
サポートの良し悪しは企業の存続を左右する重大事だと考えるが改善を望みたい…。

ということで「ダヴィンチColor mini」は他に類を見ない魅力ある製品だが、価格はともあれいまの時点で3Dプリンターを手にしたいすべての方にお勧めできるものではないとも思う。
それは闇雲に使い始めたとしてもやはり前記したような制約が現実問題として足枷となるかも知れず、専用フィラメントはともかくインクカートリッジのランニングコストも馬鹿にならないからだ。
ただし目的と対効果などをきちんと考えた上で活用すれば大きな戦力となるに違いない。そして個人的には前記したようにApple II によるカラーグラフィックスをいち早く体験したのと同様、時代とテクノロジーの転換点に己がいるということに興奮を覚えている。



フルカラー3Dプリンター「ダヴィンチ Color mini」最初の躓き覚書

XYZプリンティング社フルカラー3Dプリンター「ダヴィンチ Color mini」でテストプリントを続けているが最初の躓きに関して記憶に留めておきたい。個人的にFDMとかFFF方式と言われる3Dプリンターは「ダヴィンチ Color mini」で5台目であり、ユーザーとして知るべき最低限の知識は持っているつもりだ。


そうしたユーザーの一人として申し上げる事はまだまだ3Dプリンターを本格活用することは簡単容易なことではないということ…。
メーカー側は簡単容易を謳いたいのだろうが、3Dプリンターは一般家電のように電源を繋いだら間違いなく用が足せるという域には達していないし、そもそも構造やら仕組みといった事を知らずして使いこなせる製品ではない。

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※フィラメントのローディングも問題ないように思えたが…


よく私が口にすることだが「現在の3Dプリンターはメーカーサポート必須の商品」ということだ…。ユーザー側にある程度の知識と技量がなければ本来の機能が発揮されない。そして事実トラブルも多々あり得る。
「ダヴィンチ Color mini」は完成品なので理屈はセットアップすればすぐに使える筈だし、ベッドの水平出しキャリブレーションも自動なので確かに簡単だ。しかしインクの調整とインク位置のキャリブレーションをやろうとしたときトラブルに見舞われた。

それはフィラメントのロード中に筐体外にあるフィラメント送りユニットのガイドチューブが外れてしまうのだ。それに伴い必要以上にフィラメントが送られてしまう…。
事前の情報でこのガイドチューブはしっかりと押し込まないと外れるという情報を得ていたのでそれこそしっかりと取り付けたはずだが…。

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※フィラメントフィーダー側のガイドチューブが外れるというトラブルに見舞われた


こうなれば一旦フィラメントをアンロードしセッティングし直してからやり直すしかないがそれでもやはり結果は同じ…。
仕方がないのでメーカーのサポートへ問い合わせるが電話が自動応答の繰り返しで先に進まず、やむを得ず以前お世話になった営業部署に電話をかけると、サポート担当者から電話をくれるというので待つことに。
その待っている時間も勿体ないとまたまた同じ事をやってみるがやはりダメだったが、ふと手元に買い置きしていたガイドチューブがあることを思い出し念のため比較してみた。

デジタルノギスで直径を測ってみると同梱のガイドチューブは4mm弱、そして手元の在庫品は4mm強なので試しに手元のものと取り替えてみると当然といおうかきつめになりフィラメントのロード時に外れなくなった。
一方サポート担当者からの電話によるとそれはチューブを差し込むフィッティングピン(継手パーツ)の爪が弱いのだろうとの事で交換用の部品とチューブを郵送するとのことだった。
確かに二日後には交換部品が届いたが、メーカーサイトの「よくある質問」ページに「ガイドチューブの長さは72センチ以下にならないようにしてください。」と明記してあるにもかかわらず送られてきたチューブの長さは70cmしかなかったのは…まあご愛嬌だ(笑)。

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※交換用にとメーカーから送られてきたガイドチューブとフィッティングピン


トラブルの理由と対処ができた後で考えれば大したことではないのかも知れないが購入しセットアップができなかったことは確かであり、こうしたことを自力で解決できる例は多くないと思う。
そしてユーザー側から考えれば製品の保証期間中に問題点はなるべく洗い出しておくべきで本体保証は一年でも印刷モジュール、印刷プラットフォーム、モーターモジュールといった製品の心臓部は90日間保証でしかなくガイドチューブなどの保証も同様に90日間で、後は消耗品扱いとになり自費で別途購入しなければならなくなるからだ。
ということでフィラメントのロードに関するトラブルは解消した。

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※3Dスキャンしたピザとホットドッグを「ダヴィンチ Color mini」でプリントした例


「ダヴィンチ Color mini」はこれまでの単色3Dプリンターとは別次元の魅力を見せてくれる製品だ。私は主に3Dスキャンで得たカラーオブジェクトのプリントに「ダヴィンチ Color mini」を活用したいと手に入れたが、期待に違わぬ出来映えをみせてくれる。
「ダヴィンチ Color mini」よ!酷使するつもりはないが元気で働いてくれ…。




今年の冬は「電熱ベスト」と「電熱パンツ」で乗り切るぞ!

昨年冬に初めて「電熱ベスト」なるものを経験した。モバイルバッテリーで体の前後を温めてくれるという製品である。犬の散歩などで外出する際は勿論、室内でも真冬は底冷えを感じる年齢でもあり何らかの対策は必要だが一般的な暖房はどちにかというと苦手でもあるので着衣そのものが暖かいのであれば理想的だ。


一応仕事部屋にも冷暖房が完備してあるがまずエアコンの暖房は空気が乾きすぎるのが苦手である。その他パネルヒーター、温風ヒーターもあるが暖房効率は良くないし一人のために600Wとか1000Wを一日中ONにしていては電気代も大変だ。
もっとコストパフォーマンスがよくて体に合う物はと探した結果、電気膝掛けと足温器を使うようになった。これなら電気代もたかが知れているし足腰の冷えも防げる。

確かに効果はあるし消費電力も膝掛けが50W、足温器は40Wという代物なのでコストパフォーマンスはよい。しかし欠点もある…。
当然のこととはいえ、仕事中の足腰回りを温めるために揃えたわけだが、椅子から離れれば恩恵には与れない。そして電気膝掛けの電源コードがやたらと椅子に絡まるので心配になってきた…。

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※DEWBU 電熱パンツ。図版はAmazon販売ページから借用。カラーは二色


一方、愛犬との散歩のときは去年から電熱ベストという製品を使い始めた。これはモバイルバッテリーを使い、ベストの腰と背中を温めてくれるというものだがとても具合が良いので今年の冬もお世話になるつもりだ。そして電熱ベストがあるなら電熱パンツもあるのではないかと思って調べたら結構な種類があった。
そうした中で一番違和感なくファッショナブルなものを買ってみた…。

いささか疑っていた感もあるが手元に届いたパンツは縫製もしっかりしており、実用的なものだった。裏地はフリースになっておりそれだけで防寒効果は期待できるし防水仕様なのがよい。
附属の5000 mAh リチウムバッテリーで両足の膝あたりを温めてくれる。
温度は右サイドボケット下にあるボタンで3段階に調節でき、約55℃、約45℃、そして38℃に切り換えられる。暖房効果はLowモードの38℃で最大10時間だという。

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※専用リチウムバッテリーは附属。右再度のジッパー付きポケット内に接続ケーブルがある


実際に穿いてみると動きやすいしウエストも一部伸びるから具合がよい。ただし購入時はサイズを間違えないように注意をする必要があるが私はXLを選んだ。裾が多少長めとなったがウエストは楽でよい。
そして肝心の保温だが今のところは室内ならLowモードで十分だしとても暖かい。

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※電源ボタンも右サイドポケット下にある(写真は鏡に映った映像を撮影したため左右逆となっている)


バッテリーは右サイドのジッパー付きポケットに収納するが、サイズにもよるかも知れないものの私の場合は異物感もなく快適だ。
また安全性にも考慮されており、電源ONでHIGHモードが5分間経過すると、HIGHモードからMEDIUMモードに自動的に切り替わる。また異常に温度が高くなるとすぐに動作を停止しするし短絡が発生するとシステムは自動的に電源を切断してくれるという。

基本的にはこれからは床も底冷えする季節なので室内用として購入したわけだが防水仕様だという点を考えるともともとアウトドア向けなのだ。したがって雨はもとより雪の場合にも愛犬との散歩で役立ってくれるに違いない。
というわけで同じ製品の色違いを追加オーダーすると共に専用バッテリーも交換用としてひとつ購入しておいた。
これからの冬場はこれら「電熱ベスト」と「電熱パンツ」で快適に乗り切る覚悟でいる。




スマートセラミックマグ「Ember 10 oz.Temperature Control Mug 2」レポート

Apple StoreでEmberのスマートセラミックマグ「Ember 10 oz.Temperature Control Mug 2」を買った。個人的には "スマート○○" といったプロダクトにはあまり興味はなかったが普段コーヒーをよく飲むので試してみたいと思った。


「Ember 10 oz.Temperature Control Mug 2」(以下「Mug 2」)は文字通りマグカップである。そのマグカップに "スマート" と冠を付けるということはどのような機能があるのだろうか…。
個人的に「Mug 2」に期待したのはiPhoneやAppleWatchから飲み物の温度設定が正確に出来るだけでなく温度を1時間半ほど保つという機能だ。さらに「Mug 2」をソーサー型専用充電コースターにおいておけば一日中冷めることはないという点だ。

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※スマートセラミックマグ「Ember 10 oz.Temperature Control Mug 2」


これからの季節は室温も低くなるから暖かい飲み物もすぐに冷めてしまう。
ということでこれまで冬場は高い保温効力を持つ真空二重構造の「アクティブ・マグ」といった製品を使ってきたが、これにしても冷めることは冷めるわけで、それが1時間半ほどの保温力や専用充電コースターにおいておけば一日中冷めることはないというのだから魅力ではないか…。

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※ソーサー型の充電器


さらにLEDインジケータは、飲み物がまだ熱いことや、ちょうどいい温度になったこと、あるいは充電が必要になったことなどを知らせてくれる。なお温度範囲は50~62.5°Cだ。
普段Macの前で作業を続ける一人としては、つい眼前の事象に気を取られ、せっかく暖かい飲み物を煎れても気がついた時には冷めているということが多いので助かるのだ。

「Mug 2」本体だが、そのデザインは奇抜なところはなく、真横から見ると少々背の高めなマグといった感じ。カラーはブラックで容量は “10 oz. = 10オンス” すなわち約295ml入るというからたっぷりの量を楽しめる。愛用の全自動エスプレッソマシン「デロンギEAM1000BJA」でダブルを指定すれば丁度良い量だ。
ちなみにサイズは高さ : 10.67cm、幅 : 10.92cmで重量は410gだ。

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※マグの底中央が電源スイッチになっている


そしてカップ類で重要な点のひとつはカップ縁回りの口当たりだと思っている。好みもあるだろうが紅茶の場合は薄くてもよいもののコーヒーの場合は適度な厚みがあった方が味わい深い。
その点「Mug 2」はセラミックコーティングもざらつきが感じられず一般的な陶器の感触と遜色がないのが良い。そして厚みも丁度よい。
ただし実用上問題はないが持つと手にずっしりと感じる。

材質はステンレス製の本体に耐久性に優れたセラミックコーティングを施してあり外側には熱を通さないし、洗うことも考え水洗いにも対応するIPX7定格の耐水性を持っているという。
したがって普通に手洗いなら問題ないが、充電トレーは洗えないので汚れたら拭く程度にすべきだ。

さて実際に「Mug 2」で日々楽しんでいるエスプレッソを煎れて飲んでみた…。無論その前にカップを充電した上で別途専用アプリをApp Storeからダウンロードしインストールを済ませておく。そしてiPhoneとBluetoothによるペアリングを行えば準備は完了だ。
なお「Mug 2」を100%充電するには約1時間半ほどかかるが充電が済むとLEDが緑色に変わる。

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※充電が済むとLEDが緑色に変わる


まずマグカップの底にある電源スイッチをONにする。ペアリングができていればiPhoneアプリの表示は「空」となるはず…。そこで保持したい温度をスライドバーで設定するが最高は62.5℃だ。

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※ペアリングされたがマグカップにはまだ珈琲は注いでいない状態のiPhone画面


熱い珈琲を注ぐと即座に表示はその温度を表示するが、次第に温度は下がり設定した温度まで下がるとその温度を保持し続けてくれる。

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※設定温度を保ってくれる


私は熱めの方が好みだが一般的にホットコーヒーの香味を引き出し、美味しく飲める適正な温度は「60度~70度」だというから62.5℃の珈琲は適切な温度なのだ。
ともあれ、単なるマグ?に13,000円(税込)ほどをかけることは馬鹿げたことかも知れないが、こうした機能を求めていた者にとっては素敵な毎日を送れる大切なアイテムとなるに違いない。




iPhone XRとScandyProによる3Dスキャン覚書

そこにある人物やオブジェクトをそのままスキャンし、3Dモデルとして形成すめ3Dスキャンは大変魅力的だがまだまだ技術的な壁や予算面の壁が厚くて高い分野でもある。無論数百万もの予算があれば実際に使い物になるであろう製品やシステムは存在するが一般ユーザーには手も足も出ない。


しかし調べて見ると市場には五万円とか十万円といった価格で入手できる3Dスキャナーも存在する。しかしMacで使えるものはほとんどないが、そんな中で少し前にMacサポートを歌う製品のひとつであるXYZプリンティング社の3Dスキャナーを幸いにも借り受けることができた。
これで大げさだが夢が叶うかと驚喜しあれこれと試行錯誤を続けたがMacの環境で使うソフトウェアに問題があり購入は断念せざるを得なかった。

3Dモデルを3Dプリンターでプリントする…ことはすでに珍しい事ではなくなっているが、そのためにはモデリングをやらなければならない。そしてその為の優秀なソフトウェアも存在するが、人の顔を代表とするような複雑な形状を易々と作り出せる者ばかりではないし、架空のフィギュアならまだしも、そこに実際にいる人物…私自身でも良いし愛犬でも良いが…を瓜二つの正確さでモデリングすることは難しい。しかし3Dスキャナーであればそんな夢のようなことが実現できる理屈なのだ。

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※ScandyProによる3Dスキャン例。画面は各種編集モード


実際に結婚式やらの記念にと新郎新婦の全身をスキャニングして十数センチのフィギュアにしてくれるようなビジネスも存在する。無論そうしたことを実現するためには前記したような高価で場合によっては大がかりなシステムが必要となる。
しかしなんとかそこそこの性能でもよいから使えるシステムはないかと色々と調べてきたが、ここにきてiOS向けのアプリで魅力的な製品が登場してきた。

その大きな要因はiPhone X以降に搭載された「TrueDepthカメラ」による。TrueDepth(トゥルーデプス)カメラとは、Appleが開発しiPhone Xのインカメラにはじめて搭載したカメラシステムの呼び名であり、顔認証システム「Face ID」をはじめ複数の機能に活用されるものだ。

TrueDepthカメラは赤外線カメラ、環境光センサー、ドットプロジェクタ等のユニットを総称した呼び名であり、各種センサーがユーザーの顔の特有の形状を正確に読み取ることで精度の高い顔認証を実現し顔の傾きや表情なども高精度で読み取り可能な先進のテクノロジーだ。
要はこのカメラを3Dスキャナーとして使おうというアプリがいくつか登場した訳である。

それらの中で今回私が選んだのは “ScandyPro” というソフトウェアだ。例えばiPhone XRのインカメラに搭載された7メガピクセルのカメラの場合、解像度設定は実用1MMまで活用できる。
アプリのインストール自体は無料だが、スキャンしたデータの保存など実用とするには内部課金を必要とするが実によくできたアプリケーションだ。
なにしろiPhone X以降のユーザーなら必要な予算はサブスクリプションの僅かなものだけだ。
ただしiPhoneとScandyProをいかに上手に使ったとしても、それだけでモデリングが完成するわけではない。実際には別途パソコンにデータを取り込み、Meshmixerといったアプリを使い、データ修復のプロセスもセットで学ぶことが必要である。

アプリの細かな機能説明はここではやらないが、保存したデータの補正やエフェクト、スキャンしたデータを現実風景に合成して表示させるAR機能、あるいは操作過程の録画保存の機能まである。

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※スキャンしたデータを実写風景に表示させるAR機能もある


ちなみに別途人の顔だけのスキャンに特化したアプリもあり、大変優秀なものだったが課金が高いしカラー情報(カラーマッピング)を保持したデータ保存ができないのでScandyProに落ち着いた次第。
ScandyProなら出力フォーマットもテクスチャーすなわちカラー情報を含んだPLYをサポートの他、PBJ/ STL/ USDZ/ GLB でも保存可能だ。

さてScandyProはとてもよく出来たアプリだが、実際の3Dスキャニングにはいわゆるコツを会得する必要がある。理屈はインカメラを適切な距離で対象物に向け、ゆっくり…丁寧にカメラを回り込ませるように移動するわけだがこれがなかなか旨く行かない。動きが速かったり角度が違ったりとデータ取得が不連続になると画面が赤くフラッシュすると同時にバイブレーションする。このエラーをなるべく少なく、そして素早く回避しつつスキャンニングしなければならない。

ただしいわゆる慣れというかコツを掴めば少しずつ上手になるが一番の問題はスキャニングするのがインカメラだということ。具体的な対策については別途ご紹介するつもりだが、自撮りするならともかく対面のオブジェクトや人物などにカメラを向ければ必然的に液晶が見えなくなる(笑)。液晶画面が見えなければ対象物をきちんとフレーミングして捕らえることが出来なくなる理屈で旨くいくはずはない…。

この自己矛盾の解決する方法はScandyPro自身がサポートしている別のiPhone/iPadでリアルタイム映像をモニター可能にする機能がある。同一Wi-Fi環境下でモニター側を確認しながらメインのiPhoneを対象物に向けることが出来るわけだ。ただしこの方法は当然ながらデバイスが2台必要となる。
また対象に向けるiPhoneの動きを別のiPhone/iPadで確認といえば簡単そうだが、両デバイスの位置関係が離れていると実にやりにくい。

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※ScandyProにはスキャン画像を別のデバイスにモニターさせることができる機能がある


ということで1台のiPhoneでなんとか正確なスキャニングが出来る方法はないかと考えた末に鏡を使うことを思いついた。
TrueDepthカメラに45度の角度で鏡を置けば、iPhoneの先端部位を対象物に向けつつ液晶画面を確認することが出来るというわけだ。

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※自作の「ミラーアダプター」。鏡は安全性と薄さを考慮しステンレス製を使った


早速3DプリンターでiPhoneに取り付ける「ミラーアダプター」を作ってみたが、結果は上々だった。しかしスキャニングしたデータの左右が逆になること、鏡の精度が悪ければスキャニングの結果にも影響が出ること、そしてアダプターの寸法やらをしっかりとしないとiPhoneを傷つけてしまいかねないことなどの問題もある。私はiPhoneにクリアケースを着けたままで装着できるアダプターを作った。

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※iPhone XRに「ミラーアダプター」を装着したところ


「ミラーアダプター」はそれなりの成果を出したが優秀なiPhoneの光学系に鏡を介在させた映像を…という点が気になったし、幸い個人的には買い換え前のiPhone6s Plusを残して置いたため、前記した2台のデバイスを同時に使う手法を考えてみた。
要はiPhone同士の背を合わせる形にセッティングできる器具を用意すれば良い理屈で、それを片手で持てるよう工夫すればiPhone XRのインカメラで捕らえた映像がリアルタイムでその背面のiPhoneにモニターできる。
そしてこれであれば位置関係に混乱を起こさずに操作できることになる。

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※自作の「デュアルiPhoneグリップ」にiPhone XRとモニター用iPhone 6s Plusを取り付けた例


結局手元にあった同じ形のスマホホルダーを2台取り付けるグリップを3Dプリンターで作ってみたらなかなかに便利だったし、正確で緻密なスキャニングができるためスキャン結果にもミスが少なくなったからデータも綺麗に取り込めるようになった。

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※「デュアルiPhoneグリップ」で3Dスキャン実施中


後はいかにスムーズに、対象物を囲むようにスキャンできるかだ。
ちなみに私の目的・目標は人のバストアップまたは頭部をスキャニングし、それをカラー3Dプリンター(まだ持っていないが = 笑)で1/6程度のサイズで再現することだ。そして愛犬の姿もリアルなフィギュアとして残しておきたい…。
以下3つのスキャニング例を動画でご紹介しよう。



※iPhone XRとScandyProによる3Dスキャン_バストアップ例




※愛犬を3Dスキャン




※頭部のみ360度スキャン例


で、使い始めてから一週間ほど経ったがまだまだ理想にはほど遠い結果だが日々少しずつ進歩しているつもりである。
特に人の顔は少し歪めば別人になってしまうし、オリジナルの人物と分からないような結果では意味が無い。それだけ高いハードルだと思っているが急がずノウハウを蓄積していきたい。
結論めくが、3Dスキャンは2D写真撮影より難しいし忍耐と繰り返しの実戦が重要。ただし一旦旨く行けば素晴らしい結果が得られる。なにしろスマホから優れた3Dコンテンツを作成でき、3Dプリンターの活用や3Dデザインプロジェクトをすぐに開始できるのだ。イライラしないで挑戦し続けることが大事。

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Author:appletechlab

主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。マネキン造形研究中。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中。ゆうMUG会員