久しぶりに除湿機を買った。以前使っていた製品は引越の切っ掛けに破棄したが、最近また湿度が気になり始めたからだ。ひとつには3Dプリンターを使う環境が湿度65%を越えるようではフィラメントの扱いが面倒であること。そしてリュートという楽器を保護したいからでもある。無論そこで24時間生活する私自身と家族の健康を守るためでもある。 それにしても今年は雨が続き、湿度が高い日が多い。したがって本当ならもっと早く手に入れたかったのだが…。また天気が悪い日、洗濯物は部屋干しすることになるが、そうした際にも効果的だという除湿機であって欲しいと考えた。 問題は数ある製品の中からどれを選ぶかだ。相変わらずだが予算もあるし…と結局 iOCHOWというメーカーの「C2」という製品に決めた。※iOCHOW C2 乾燥除湿機のフロント側 価格も重要だが、1番はデザインでもあったし本格的なコンプレッサー式除湿機だったことだ。数ある製品の中で何故これが気に入ったのか…。後日のことTwitterに写真を挙げた際にある方が「一瞬、Mac Pro?かと思いました(笑)」というメンションをしてくださった。※iOCHOW C2 乾燥除湿機の背面側 なるほどなるほど、丸い穴が一面に並んでいることや取っ手があること…その佇まいがどこかApple Mac Proの筐体を思い浮かべる方もいらっしゃるかも知れない。そんなこんなで親近感を覚えたのかも知れない。 仕様としてはサイズ: (約) 幅27×奥21×高43.5cm で重量:10.8kg といった製品で縦長の四角形である。そしてキャスターが付き、繰り返すが上部には取っ手もある。数値で判断すると大きく感じるが実際には意外とコンパクトである。 正面上部には丸い穴が四角にレイアウトされているがここはファンの風が出てくる場所で、その下にあるリングは透明素材でタンクに溜まっていく水位が確認出来るようになっている。※タンクを手前に外したところ タンク容量は約1.5Lで満水になると運転を停止し、アラームを鳴らして知らせてくれる。運転音の大きさは約35デシベルの静音設計であり事実大変静かであり、24時間のオンオフ予約機能を持ち連続除湿モードもしくは自動除湿(初期設定は50%)でその湿度になればファンは作動するもののコンプレッサーは停止するモードがある。 また上面に配されたボタンの操作も簡単明瞭で、使い易い除湿機だ。しかし能力もなかなかで、14L/日(温度:30℃ 湿度:80%)の除湿能力を持ち、除湿可能面積(目安)も木造20畳/鉄筋35畳まで使えるという。※上面にまとまっている操作系はシンプルで分かりやすい 実際に運手中の環境を見てみると、いま外気温:23℃、湿度:91%のところ、 iOCHOW C2が稼働している仕事部屋は湿度47%と快適である。ただし本製品には冷房機能はないので閉め切った室内で使用すると室温が1℃から5℃程度上昇することがある。 そして約6時間ほどテスト運転を続けた結果、タンクに水が一杯となり停止した…。※背面のコード掛けも使わないときには電源プラグを挿しておく場所もありなかなかの気遣い設計だ ということで、洗濯物の部屋干し時に有効なことは勿論だが、先に記したとおりFDM式の3Dプリンターをほぼ毎日何からの目的で稼働させてることもありフィラメントを最良の状態で使うためにも心強い。そして仕事部屋に限ってのことだが前記のとおり部屋の湿度は45%から50%程度で保たれており、これはリュートやギターの保管に最適な湿度でもある。 iOCHOW C2、長い付き合いになりそうだ。
現在メインで使っている3DプリンターはJT-28-018 2020(JT-28-004-III)だが、昨年7月に購入して以来愛用してきた。今般新たに同じくJ&T Technology社の新製品JT-Maker-HC50を手に入れた。一昔前と違い今や3Dプリンターは多くのメーカーが存在し、多彩な製品がしのぎを削っているが、今回もJ&T Technology社の製品を選んだ理由は…。※J&T Technology社の新製品JT-Maker-HC50 ■JT-Maker-HC50を選んだ一番の理由 何故か…。それはサポートの良さに尽きる。現状の3Dプリンターは極々手慣れたユーザーを別にして確実にメーカーサポートを必要とする製品だ。そこが一般家庭電化製品と明らかに違うものなのだが、サポートは単に「購入後1年間」等とあるだけでは実際の対応の良し悪しは分からない。詳細な話になると差し障りがあるだろうから控えるが、とあるメーカーの3Dプリンターを国内正規販売店から購入し、即トラブルに巻き込まれたとき電話をかけたことがあった。 しかしその対応は思い出したくないほど実に酷いものだった。また保証期間も一年は標準だと思えるし最近国内で販売を伸ばしている製品は二年間の保守を謳っている。反して駆動部など一番トラブルの可能性がある部位の保証を90日間としているメーカーもある。 またご承知の方も多いだろうが業務用の機種は別にしてコンシューマー向け3Dプリンターのほとんどは中国製だ。したがって正確な日本語で重要なやりとりが出来ないメーカーもある。J&T Technology社も深圳の会社だがメールにしても電話による問い合わせにしても実に真摯に対応してくれてきた。そんな訳で今回も同社の製品にした…。 勿論製品自体も安定していてトラブルが少ないことも気に入っている理由のひとつだ。 ■JT-Maker-HC50の特長と主なスペック さてそれでは JT-Maker-HC50の特長およびこれまでのJT-28-018 2020(JT-28-004-III)と違う点を確認して見よう。 ① フィラメント供給がボーデン式 これまでJ&T社から購入してきた組立式の3Dプリンターはすべてダイレクト式だったので今回はこの種の製品としては初めてボーデン式を採用したことになる。それぞれ一長一短がある訳だが、ボーデン式はエクストルーダーが小型化できるのが特徴でもある。※フィラメント引込みギアの前にはフィラメント切れ検出ユニットを通す ② 最大造形サイズ 220 x 220 x 250mm 現在使っているJT-28-018 2020の最大造形サイズは310×310×410mmだから、JT-Maker-HC50の造型サイズは一回り小さいものの、日常多くの造型時には十分であると考える。無論それ以上のサイズが必要な時はJT-28-018 2020を使う。 ③ 25点(箇所)のオートレベリングを採用 JT-28-018 2020 はレベリングの補助機能は持ってはいるが本当の意味でのオートレベリングは搭載していない。その点JT-Maker-HC50は待ちに待ったオートレベリングを採用している。※オートレベリングはプラットホームの全域にあたる縦横25ポイントをチェックする 目立つ点はこんなところだが、その他電源オフ再開機能、電源オフデータ保存機能、フィラメント切れ検出機能は当然サポートしている。 造型サイズが一回り小さくなった関係で筐体サイズもJT-28-018 2020と比べ小振りになったがその他にも見るべき点は多い。 例えば独立していた箱形コントロールボックスが廃されフレーム下に組み込みという形になったこと。液晶画面がタッチ式でカラー化されたこと。最新散熱ターボファンを採用しており、散熱の安定、均一性がアップされたこと。フレームに強化型アルミ合金が採用され、さらなる安定性に貢献していることなどだ。※オペレーション用タッチディスプレイは本体向かって右側に固定する。ディスプレイはカラー化されていた 実際にJT-28-018 2020と見比べてみると部品点数も簡素化合理化されている。まずステッピングモーターだがエクストルーダーをZ軸に上下させるステッピングモーターがJT-Maker-HC50は向かって左側支柱だけになっている。またプラットホームの小型化にも関係するのか、プラットホームを支え前後移動をアシストするレールが中央一本となっている。 ただしJT-Maker-HC50のフレームは幅が40mmと幅広であり不安定感はない。 ■スライサーの問題も… そうした中で今回の目玉は何と言っても25点(箇所)のオートレベリング機能だ。今どきオートレベリング機能など珍しくはないが、J&T社のこのシリーズでは初めて搭載されたので楽しみだった。実際にテストプリントをやってみたが、オートレベリングを実行だけで綺麗なプリントができた。※テストプリントしたオブジェクトは積層痕も見られないほど綺麗な結果だった そして今回特に留意したことにスライサーの問題がある。新機種購入の際には国内で販売され人気を博しているとある機種も検討候補に上がったが、独自のスライサーを使わなければならない点で断念した。 現在スライサーはSimplify 3Dと時にUltimaker Curaを使っている。ということで是非ともSimplify 3DおよびUltimaker Curaと親和性がある3Dプリンターでなければと判断した結果でもある。※本体向かって右サイドにUSBコネネクタとmicro SDカードスロットがある 幸い組立も配線も問題なかったようで電源投入後のテストプリントも無事に終わった。そうした中で気づいた事は動作音が大変静かだということ…。事実上はファンの音が聞こえるだけでエクストルーダーなどの稼働音はまったくといって良いほどしなかった。 ちなみにiPhoneの㏈計測アプリで確認したところ3Dプリンター正面から1メートルのところで40デシベル前後だった。 ■終わりに 思い返せば2018年初頭に最初の3Dプリンターを手に入れてからこの3年半の間に7機種の3Dプリンターを使う結果になっている。気が多いという性格もあるが(笑)それ以上にこの数年の間の3Dプリンターの進歩はめざましいものがあるのだから仕方がない…。 また組立式(といってもゼロからでは無いが)の3Dプリンターも今回で4台目だからして、多少の仕組みや仕様が違う製品の組立も苦も無く不安も無く確実にできたことはそれなりの進歩だと自己評価している。
昨年12月18日発売のAirPods Max、買おうか買うまいかを半年間ずっと考え続けてきたが、精神衛生上よろしくないので買うことにした(笑)。ともあれ音響製品ほど他人の評価は当てにならないものはなく、己で確認しなければならない。音の良し悪しは人の感性や好みに大きく依存するからだ。 これまでヘッドフォンも様々なメーカーのものを使ってきた。古くはソニーやオーディオテクニカ、そして近年ではBOSE、Beatsも愛用していたし現在はParrotを使っている。そして当然のこととはいえ、どんな製品にも長所と短所があったし、己の加齢も含めてヘッドフォンの良し悪しを語るのは非常に難しい。※思い切って購入したAirPods Max(シルバー) ちなみに貴方の可聴範囲はどのくらいであろうか…。ウェブサイトの中には耳年齢診断(聴力測定)のサイト があるので一度お試しになることをお勧めする。要は個人差はあるものの我々は一般的に年齢と共に高音域が聞こえなくなっていく。 人の可聴領域、すなわち認識できるのは本来20Hzから20000Hzだというが、私の年齢ではすでに高音域はかなり聞こえなくなっておりテストした範囲では27Hzから7000Hz強までは聞こえるが8000Hzはすでに聞こえない…。 そんな者がやれ「高音域の伸びがどうのこうと…」とか宣ったところで説得力は無いし意味も無い。ということでここではあくまで全体的な音のバランスや聞きやすさ、音楽の楽しみ方への寄与といった点を強調してみたいと思う。無論音質は重要であるが…。 そもそも私はAppleのAirPodsもAirPods Proも買ってなかった…。ではなぜ今般遅ればせながらAirPods Maxなのかといえば「空間オーディオ」対応の発表があったからだ。 「空間オーディオ」とは耳慣れない言葉だがいわゆるサラウンドのこと…。私も長いオーディオ遍歴の中でやれ4チャンネルとかサラウンドというものを体現してきたが、Apple MusicではDolby Atmos(ドルビーアトモス)を採用している。 これまでAirPods Maxそのものに関しては賛否両論が飛び交ってきたが「空間オーディオ」に関しては総じて評価が高いようなので期待したわけだ…。 要は臨場感が増し、サウンドが自分を包み込むように、さまざまな方向から聞こえてくるという体験ができるという。 そしてその「空間オーディオ」を最大限に楽しむためにはAirPods Maxが最適だという。とはいえまだまだApple Musicに公開されている「空間オーディオ」対応済みの楽曲には好みのものは少ないし、日本のアーティストによる楽曲はほとんどないのが現状。しかし近未来に期待ということでヘッドフォンとしては高価なAirPods Maxを入手した次第…。 さて、ここでAirPods Maxのスペックや概要を細かく解説するつもりはないが、トピック的な特長についてはツィッター @mactechlab に断片的ではあるが記したのでそれをここで羅列させていただく。 結果私の個人的な評価は、iPhoneやiPadあるいはMacBookやiMacといった一連のApple製品を使っているユーザーならヘッドフォンとしてのAirPods Maxは最高の癒やしと快適さ、そしてサウンドを約束してくれると考える。 まず音質だが、BOSEを含めた多くのヘッドフォンのように低音や高音を強調するサウンド設計ではなくナチュラルというか自然なサウンドだ。したがって人によっては些か物足りないと感じるケースもあると思うが、AirPods Maxは良質のモニターヘッドフォンとも考えられる。 それを踏まえて個別の特筆すべき点を見てみよう…。 ■ヘッドフォンの左右確認は容易 AirPods Maxのカラーはシルバーにしました。ところでイヤーパッド内に R と L の文字が編み込まれているの…いいなあ ■iMac(macOS Mojave)でもペアリングできた AirPods Max をMacで使う場合、Apple サポートページによれば「Mac に macOS Big Sur 11.1 以降が搭載されていることを確認してください」とある。しかし私のiMacはまだmacOS Mojaveだけどペアリングできたぜぃ! ■ボタンは二つだけのシンプルさ AirPods Max はR側にノイズコントロールとデジタルクラウンの二つのボタンしかないシンプルさ。ノイズコントロールはアクティブノイズキャンセリングと外部音取り込みのモード繰り替えボタン。 ■電源ボタンがない AirPods Max には電源ボタンがない。ただし附属のスマートケースに収納するとスリープモードに入る。ただしバッテリーの持ちはとてもよい。 ■重量は384gと一般的な製品より100g程度重い AirPods Max の重量は384gで一般的な製品より100g以上重い。しかし装着感は最高なので長時間使用も問題ない模様。 ■ヘッドバンドは重さを吸収し軽減してくれる AirPods Maxのヘッドバンドはメッシュで頭側に出っ張っている。これは通気性を良くするだけでなく本体の重量を吸収する大きな役目を果たしていると思われる。耐久性が些か心配だが装着感は最高。 ■左右の収縮アームは無段階でスムーズ AirPods Maxの収縮アームは右の Parrot Zik 3と一見構造が似ているようだが全然違う。Parrotはギヤが入っておりガチガチっと言った感じで伸び縮みするがAirPods Maxは実にスムーズに抵抗なく伸び縮みするものの決めた位置を無段階でピタッと確保。 ■イヤークッションは容易に交換可能 AirPods Maxのイヤークッション部分はマグネット装着なので簡単に外すことが可能。またご承知のようにイヤークッションは別売されているので壊れたり汚れたりしても交換が簡単だ。 ■充電はLightning端子 AirPods Maxの充電はLightning端子。フル充電で約20時間の使用が可能で、5分の充電で1.5時間使えるという。なお製品附属のケーブルはLightning <-> type-C。 ■アクティブノイズキャンセリングはトップクラスで外部音取込モードは凄いの一言 AirPods Maxのアクティブノイズキャンセリングはトップクラスの完成度だと思うが、外部音取込モードは凄いの一言…。ヘッドフォンを装着しつつあたかも外したような感覚に陥るほど…。 ■メガネをかけていても痛くない AirPods Maxはそのイヤークッションの構造・素材故か、メガネをかけていても痛くならない。これはとてもよい点♫ ■表面的にはどこにもアップルロゴがない不思議なプロダクト AirPods Max、附属のケースも含め製品表面のどこにもアップルロゴがない不思議なプロダクト。ただしイヤーパッドを外すとカップ内にロゴを含めた説明が記されている。 ■デジタルクラウンによる音量調節は最高 AirPods Maxに備わっている二つのボタン類のうちのひとつがデジタルクラウン。これでボリューム調節するのがとてもシンプルで確実…快適。またその位置もベストポジションだと思う。 というわけで正直よく出来た逸品だといえよう。 例えばYouTubeを楽しんでいて、なにかの具合でAirPods Maxを外すとYouTubeの動画はその時点で止まり、再度頭に装着すれば自動的に感知し動画を再生してくれる。些細なことだが日々の使い方のなかで次第に至福感が膨らんでくる。 新型コロナによる引き籠もりもまだまだ続くだろうし、個人的な事だが一昔前みたいに外を出歩く機会も激減した。それだけに一人で過ごす時間も多く、音楽は益々私の生活において必要不可欠なものになっていくと思われる。無論AirPods Maxは音楽鑑賞だけのものではなく映画鑑賞はもとよりテレワークといった用途にも利便性を発揮してくれるに違いない。 それだけにAirPods Maxの存在意義は日々の生活においてテンションを上げる為にも相応しい製品だと思う。ただし一部に価格が「高い」という点を指摘する向きがある。しかし高いとか安いという感覚はこれまた全ユーザーが共有できる点ではないと思うし個人的に価値を見出すか否かで評価は大きく変わる。私がこうしたプロダクトに手を出そうとするスタンスとしては、無論買えなければ評価はしない。 また例が適切であるかどうかは分からないが、ポルシェという車は確かに高い。しかし車好きの方々は「ポルシェ高いから価格を下げろ」とは言わないだろう。ポルシェは性能を別にしても所有欲を大いに満たす希有なプロダクトなのだしレベルは違う物のAirPods Maxをただ単に高いと切り捨てることは避けたい…。 デザインや性能はもとよりだが、ブランドの持つ魅力と共に相応の価値は生まれてくるものだ。正直私にしても150万円のMac IIとかこれまた150万円の3Dソフトウェアを苦も無く買っていた時代の懐具合とは違い、今は安いにこしたことはない。だからAirPods Maxを楽々と何も考えずに買ったわけではないが、評価は刻々と変わっていくものだ。 あのiPhoneが2007年に発表された際にも「500ドルもするバカ高い携帯など誰が買うか?」といった酷評を他メーカーのキーマンが発言していたし、iPodのときもアナリストや専門家の多くは「1,000曲も持ち歩く必要性がどこにあるか」とか「単なるMP3プレーヤーとしては高すぎる」といった酷評を宣ったことを忘れてはならない。 但し、そのプロダクトが価格に見合う物なのかを評価できるのは自分の懐を痛めて手にした場合だけだ。だからこそメーカーからの貸出で評価することはどうしてもバイアスがかかるので避ける…というのも私の持論でもある。 ともあれAirPods Maxはこれまでになかった類のヘッドフォンであることは確かだし、もしかすると今後Appleファミリーの中核をなすデバイスに育っていくような気もする。 ということで気安くお勧めするつもりはないが、もしヘッドフォンを購入するご予定であればそのリストに加えていただくときっと良いことが起きるかも…。
久しぶりに仕事場の椅子を新調することにした。これまでの椅子は背もたれや座面がメッシュなので気に入ってはいたがいくつか問題が出て来たことに加え、利用環境も変わってきたので買い換えることにした。何しろ一日の多くの時間をこの椅子に座っているわけだから快適なものでなければならない。 さて、今般ゲーミングチェアを…と考えたのには大きな理由がある。それはまったく個人的なことだが日光アレルギーと共に服用していた薬の副作用で全身が痒く、結果掻き壊しも拡がって痒みで夜なかなか寝られないのである。それだけでなく喘息も加わり、布団に横になると咳が止まらないときがある。※梱包はかなり大きな物になるし重量も21Kgほど さらに周期性四肢運動障害らしく睡眠中に脚が無自覚に勝手に動き目を覚ましてしまう。文字通り三重苦だ…。周期性四肢運動障害は薬で大分楽になったが眠れないのは実に辛い。 それに私がガサゴソと寝返りを打ち、咳が続けば同じ部屋に寝ている女房もワンコも目を覚ましてしまう。そんなときには仕方なく布団から出て仕事部屋に行き、一時パソコンの前で気分転換をするが、せめてこのまま少しでも眠れると良いな…と考えた。※組立完成後、オットマンを引きだしたところ それまで使ってきた椅子も背もたれは頭をカバーするサイズだが、リクライニングは出来ても好きな角度で止めることはできない。 また私にとって重要な事だが、仮眠となれば両足も伸ばして寝たい。ということはある種のオットマンも必要だが嬉しいことにゲーミングチェアの中にはこのオットマンが収納されており、簡単に引きだして使える製品があることを知り、ゲームには縁遠いがゲーミングチェアを買ってみようと考えた。※組立中 ゲーミングチェアはその名の通り、もともとはオンラインゲームやeスポーツのためにつくられた製品だが、その快適さから、テレワークなどの在宅での仕事用に選ぶ人が増加中だという。 その為だろうか、多くの製品は体を包み込むようなデザインが多いが、その構成は頭の先まで包み込んでくれるチェアシート、首への負担軽減のためヘッドレスト附属、姿勢に合わせて快適な肘のポジションに調整可能なアームレスト、チェアシートの傾斜角度を変えられる、そして前記したオットマン装備、そして腰当てといったパーツが揃っているものが多い。※組立無事終了 そして実際に検索してみるとデザインやカラーリングはもとより様々な価格帯の製品がメジロ押しだ。とはいえ私が求める物は高級品である必要はないしそもそもが高価なものは買えない。低価格な製品でいくつかの要求を満たしてくれるものをと探してみた。 その内の重要な点について以下個別に検証してみたい。※背面から見た様子 ●デザイン ゲーミングチェアだからか、原色を使った派手なカラーリングの製品も多いが、私の用途はオフィスチェアだ。したがって可能な限り落ち着いたイメージの製品が欲しい。 ●座高 これは以外と見落とされがちだ。例えばリアルな店舗で実際に座ってみると大変具合がよいから購入したものの、自宅でいざ使うとなると具合が悪いことに気づく…ことがある。それは座面の高さである。店内で座る場合我々は靴を履いているが室内ではせいぜいスリッパだ。したがってその数センチが気になり結局何らかの足台を使う…等と言うことにもなりかねない。 無論座高は調節可能な場合が普通だが、最低何センチまでの調整が可能なのかを自分の体型に合わせて確認しておく必要がある。 ●枕と腰当て部位は高さ調整できるものを ゲーミングチェアにはヘッド枕と腰当てのクッションが付いているものが多い。確かにこれらがあると随分と楽だが、様々な姿勢を取ることを考えればそれらは高さ調節ができたり、場合よっては簡単に取り外せることが望ましい。 ●オットマン収納型 この点については前記したが、短い時間にしても仮眠となれば体を伸ばして寝たい。ということで今回の製品選びではオットマン収納型であることは必須であった。※オットマンが座部の下に収納できている ●リクライニングの角度と角度を付けてストップできるか ゲーミングチェアの殆どは160°とか180°までチェアシート(背もたれを)倒し固定できる。オットマンと共に体を真に伸ばして…ということなら180°が理想だが、ことはベッドや布団とは些か違い、水平より多少角度を付けた方が楽だという場合もある。※リクライニングレバーと座面の高さ調節レバーは右側に集中している ●布張りか革張りか ゲーミングチェアの表面素材にもさまざまな材質が使われているが、個人的には本革を含めてレザー張りはお勧めしない。確かに革製品は高級感があるし耐久性にも優れているが、私も以前に総革張りの椅子を使っていた時期があった。しかし座面が座ると滑るのである。 さらに長時間座っていると革は通気性が良くないからか、お尻に汗が溜まる…。ということで特に座面は布張りか滑らないメッシュ素材がお勧めだ。 ●アームレスト アームレストが無いゲーミングチェアはそれこそ無いと思うが、角度調節が出来る製品もある。しかし個人的には高さが調節できれば文句は無い。 ●サイズ感 ゲーミングチェアは繰り返すが体を包み込むような形状が多い。それは座している時には大変心地よいがいざ寝てみると両腕の置き場に困る。両腕が背もたれの内側にカーブしている部位に当たり、腕を納めるスペースがほとんどないからだ。無論チェアシートを大きく倒せばアームレストが遠くなり腕は置けない。部屋が広くてスペースにも十分余裕があれば大きめの製品を選ぶのもありだろうが、今度は座面の奥行きも長くなったりして座りにくい場合もある。これはやはり標準的なサイズを選ぶのが無難なようだ。 ●丈夫さ 最後にやはり数年は故障無く使い続けることかが出来るかどうかだが、こればかりは時間を経過してみないことには分からない。 以上、ゲーミングチェア選択についてのポイントを述べたが、私の様にネットで購入する場合は当該説明や解説が適切であるかどうかも正直分からないわけで、リスクは当然あるもののそんな中でも比較検討し自分が求めているものに近い製品を探し出さなければならない。 ということで今回、ゲーミングチェア選びは価格も含めてDowinxのLS-666801F(グレー&ブルー)に決めた。 本製品は布張地であることを含め、前項で検討した要素もほぼサポートしている。したがって通気性にも優れ座面にはコイルスプリングククッションも採用されている。キャスターも大変スムーズだし背もたれも最大170°まで角度調節可能だし無論オットマンも座面部位の下に収納されており、簡単に引きだして使うことが出来る。 そして座面の高さ調節は42cmから50cmまで可能だが、スペックとして身長160cmから180cmの人が快適に使える設計だというがMaxは190cmまで、そして体重は60Kgから80Kgをカバーするが最大135kgまで使用可能だとしている。 なお商品重量は21Kgだというが、組み立てる際は可能な限り二人でやるとよい。一人でも何とかなるが、支えが必要な場合も多々あり、サイズ的にも大ぶりだし何よりも重いので怪我をしないように十分注意をされたい。 一応日本語の取説がきちんと付いているので全体像を把握できれば組立も難しいところはないと思う。 そういえばウェブの説明には簡単に記してあったが、取説には一切記述もないものの、腰当てのクッションからUSBケーブルが出ており、別途モバイルバッテリーなどに繋ぐとバイブレーションしマッサージ機能として働く。これはなかなかに嬉しい機能だ。※腰当てクッションはUSB通電すると振動しマッサージ機能が期待できる 後は現実問題としてこれからは仮眠が出来るか、長時間の使用でも快適か…などなどを検証していきたい。
デジタル顕微鏡を手に入れた。まあまあ厳密な意味でいうならこの製品は価格的にも玩具の部類に入るものかも知れないが、個人的なツールとしては十分役に立ってくれるものと思われる。なお顕微鏡と言えばプレパラートをセットし両眼を接眼レンズに…といったイメージがあるが、これは附属の液晶モニターはもとよりパソコンやiPhoneなどの画面で見ることが出来るし写真や映像として保続することも可能だ。 使用頻度はそんなに高くはないが、ときどきこの種の機器があったら…と思う場面に遭遇する。無論一般的な拡大鏡で用が足せるなら簡単だが、回路基板やらの確認やミクロの世界を覗きたい場面がある。ともあれ顕微鏡とはいうが、この「液晶デジタル顕微鏡」は一般的な顕微鏡のイメージからは良い意味で違う点が多い…。 分かりやすくと考え、まずはスペックをご紹介しながら感想などを紹介したい。※デジタル顕微鏡で10円硬貨を覗く ■1080P&4.3インチハイビジョン画面 まず一番の特徴は200万画素、4.3インチの液晶画面を備えていることだ。したがって伝統的な顕微鏡のように一人しか確認出来ないというものではなく多くの人が同時に確認出来る点が素晴らしい。 この4.3インチの液晶画面だけでは満足できない方も多いと思うが後述するようにパソコンの大画面に映し出すことも可能なので嬉しい…。 ■最大拡大率は約1000倍 拡大率は最大1000倍と商品説明にあるが、現在液晶表示されている倍率をも確認出来るようにして欲しい。※1000円札の一部を拡大表示してみた ■Wi-Fi接続による撮影・録画 Wi-Fiを通じてスマホに接続でき、スマホの画面で映像を確認出来、撮影も可能。またUSBケーブルでパソコンと接続することで、より大きな画面で画像や動画を見ることができると共にSDカードでハイビジョン動画を撮影·保存したり、他者に転送することもできる。ただし例えばiPhoneに映像を映しても画質は綺麗なものの顕微鏡本体の液晶画面と比べて特にお大きいわけではないからiPadの方が実用的か…。 Wi-Fi接続する場合は本体のTFT/WiFi切替のスイッチをWi-Fi側にすることを忘れてはいけない。※WI-Fi機能を使いiPhoneに顕微鏡の画像を表示可能 ※USB接続でパソコンで画像を見ることも可能。例はZoomを使って表示 ■8つ調整可能なLED照明内蔵および1800 mAh容量のバッテリー内蔵 明るさを調節することができ、暗い環境においても物体を鮮明に観察、撮影することができる。また1800 mAhのバッテリーを内蔵し、約5時間連続使用が可能で、付属のUSBケーブルで充電できる。 ■調節可能な昇降レンズ デジタル顕微鏡のレンズは上下に昇降でき、観察距離と観察倍数を調節することができる。そしてプレパラートをセットする仕組みはないが物体の観察も可能 ■丈夫な金属構造 本体構造は金属製であり安定および耐久性がある スペック概要はこんなところだが、コンパクトなサイズ 軽量、バッテリー内蔵だからどこへでも移動して使うことが出来る。具体的な活用はこれからだが、Android 4.4/iOS 9.0/Win/7/8/10/MacOSX 10.8またはそれ以上のバージョンに対応しているという。 植物や昆虫の観察はもとよりだが、DIY指向の方なら一台側にあると便利なだけでなく新しい興味の発見に繋がるのではないかと思っている。 とにかく肉眼では確認出来ない世界を覗き込めることはそれだけでワクワクしてくるではないか…。