ラテ飼育格闘日記(25)

ワンコを室内で飼うことは現在では一般的になっているが、実生活への悪影響もないわけではない。そのひとつが臭いであり、もうひとつが抜け毛ではないだろうか。現実に犬のアレルギーで困る人もいるわけだ...。 


一昔前のワンコはほとんど室外にいた。良くて小さな犬小屋があったものの、軒下がワンコの住み処だったりしたケースも多かった。事実私の子供の頃は小型犬にしても室内で飼っているという話は聞いたことがなかった。しかし現在ではよい意味でワンコとの生活をエンジョイする風潮が定着してきたこともあり、多くのワンコは室内飼いが一般的になっている。 
実際にワンコを室内で飼い、それこそ朝から晩まで一緒に過ごすとなれば単純に「可愛い」と言ってばかりはいられない。悪戯もするし、家具やスリッパなどを囓ったりもするだろうが、まず解決しなければならないのが臭気の問題だ。 
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※食べてはいけないものを拾い食いしたので、ラテの口を開けて取り出そうと格闘する女房


なぜなら室内にワンコ専用の完全個室の一部屋を用意できる人はともかく、多くはリビングなどの片隅にワンコのスペースを作っている。そしてワンコはそこでオシッコもすればウンチもする。また私たち人間がそうであるように、いつもワンコを清潔にしていたとしても多少の体臭もあるから、何らかの対処を考えないとその一室は悪臭にまみれてしまうことになる。 
もっとも臭気といっても程度問題だし、人によって感じる程度も違う。第一その中にいると慣れてしまうこともある(笑)。しかし、ラテがハウスで寝るときハウス内を暗くするために布の覆いをかけるが、朝になってそれを外してドアを開けるとラテの体臭が充満していることに気づく。私は決して嫌な臭いとは思っていないしその臭いはウンチやオシッコのような悪臭ではないが、犬嫌いの人なら顔をそむけるかも知れない...。 
そもそもそこに浸っている私自身もきっと犬クサイに違いないと思う(笑)。 

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※リビングの一番よい環境はラテの遊び場所だ


臭気の問題だけでなく、部屋を清潔に保つためにすることは決まっている。オシッコやウンチをしたら即片付け、消臭剤などを使って臭いを消すと同時に除菌・掃除をして常に綺麗にすることは最低限必要だ。無論ワンコ自身の身体も清潔に保たなければならない。散歩後に身体をよく拭くことや、定期的なシャンプーを欠かさないこと、そして口の中を清潔にしておかないと口臭がきつくなることもあるという。 
また、前記した個別の対策の他に部屋全体を常に清潔にし、換気をよくすることが大切だ。私の場合には換気扇はほぼ回し放しにしているし、臭気を消す機能を持っている空気清浄機を常時ONにしている。 

春先は臭気以上に気になるのがワンコの抜け毛である。現在は一時期よりだいぶ落ち着いてきたが、犬種によっても抜けやすいワンコとそうでもないワンコがあるようだ。シングルコートのラテは普段抜け毛はほとんど気にならなかったものの、3月と4月あたりにはかなり抜け毛が目立つようになった。 
毎日数回、ラテの全身をブラッシングするが、その度にも掃除機をかけないと、ラテが自分の抜け毛で犬アレルギーになってしまうのではないかと思うほど、大量の抜け毛が散乱する(笑)。そして掃除機の紙パックを捨てるときに確認すると、ラテの抜け毛で小さなクッションでも作れるのではないかと思うほど大量なのに驚く。 

無論私たちの服や髪の毛にもラテの毛は付着している。電気掃除機の他、粘着式のローラーなどでこまめに取り除くようにしているものの、時には食器や私の口の中にさえ入り込む。まあ、この程度のことを気にしてはワンコと一緒の生活はできない。清潔にすることは勿論としても、あまり細かなことに神経を尖らせていてはワンコと生活は出来ない。 
いまは亡き母が若い頃、近所のワンコに飼い主が口移しで餌を与えているのを見て「きたないねぇ...」と言っていたが、その当人が猫を飼い始めたら同じ事をやっていたので苦笑したことがある。 
実際ワンコを飼う前と比較すれば一日に手を洗う回数は桁違いに増えたが、反面気にしすぎては生活ができない。 
というわけで、毎日数回ラテのいるリビングは掃除機をかけなければならないが、本人はいたってのんきなものだ...。掃除が終わり掃除機の爆音がしなくなったからだろうか、掃除機を片付け終わったその瞬間、後ろ足を使って首根っこなどをバサバサとかいてまたまた大量の抜け毛を床に落とす...。 

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※掃除を終えた直後からラテはまたまた身体を掻き始める(笑)


ワンコに文句を言ったところでどうなるものでもないことは分かっているが、思わず「片付ける前にやれ!バカァ!」などと口走ってしまう...人間が出来ていないオトーサンなのであった。

何故CalculatorはMac OS 9までそのまま使われたのか?

Mac OS Xに至ってウィジェットによる電卓はやっと近代的なデザインに変更されたが、Macintosh 128KからMac OS 9まで長い間使われたデスクアクセサリの電卓(Calculator)はほとんど変わらずに続いた。何故なのか? 


先日知人とMacintoshまわりのデザインの話しで楽しいひとときを過ごした。Macintosh本体デザインの変遷から、スーザン・ケアがデザインした多くのビットマップアイコンたちの話し等々...。 そんな中でデスクアクセサリの「計算機」すなわちCalculatorの話題になった。 

面白いというよりおかしなことに、Mac OS 9まで使われたこの「計算機」の機能ならびにそのデザインは、1984年に登場したMacintosh 128Kに付属していたものと基本的に変わってはいない。 
Macintoshが登場してからすでに久しい。その間にはハードウェアの進歩は目まぐるしく変わったし無論OS環境も大きく変わってきた。しかしこの「計算機」のデスクアクセサリは変わっていない…。 

実際にこの「計算機」が現実にどれだけ実用になるのかはともかく、無くならないばかりか、そのデザインもそのままに綿々と存在し続けてきたところを見るとそれなりの存在意義があるのだろうとも思う。しかし、何故もっと使いよく実用的な電卓に進歩しないのかを不思議に思っていた...いや不思議というより不自然な感じを受けていた。 

電卓(Calculator)

 ※図は漢字Talk 7.1の「計算機」


そんなことを漠然と考え続けていたわけだが、先日本棚に置いてあるオイラリー・ジャパン刊「レボリューション・イン・ザ・バレー」のページを何気に捲っていて「これだ!」と思う記述を見つけた。 
本書はMacintosh 128Kの開発に深くたずさわったプログラマのアンディ・ハーツフェルドが書いたもので、Macintoshに関わる多くの開発秘話が語られている一冊である。 

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※オイラリー・ジャパン刊「レボリューション・イン・ザ・バレー」(Andy Hertzfeld著)表紙


問題の計算機だが、要約すると事は1982年2月、Apple社最初期からの最も若い社員であったクリス・エスピノザ(Chris Espinosa)〜【社員番号8番】が、今で言うところのデスクアクセサリの計算機(電卓)を作った。自分ではとても見た目がよいと考えたが、承諾を得るためスティーブ・ジョブズに見せ、息を殺して彼の反応を待ったという。 
「...初めはこんなものだろう」と言いつつ、ジョブズはあれこれ欠点をあげつらう...。クリスはジョブズのOKが出るまで改良すると言ったが、その後も見せる度にジョブズは新たな欠点を指摘する。 
そうした連続の中でついにクリスは名案を思いついた。 
それは新しい電卓を作り続けるのではなく「Steve Jobsの自分でできる電卓組み立てセット」というのを作って提示したいという(笑)。 
それはプルダウンメニューを使い、計算機のグラフィカルな属性を選ぶことができ、線の太さ、ボタンの大きさ、背景パターンといった様々なものをカスタマイズできるものだった。まあ、それは「Calculator Constraction Set」のビジュアル編集機能だけを取り出したようなものなのかも知れない。 
スティーブ・ジョブズはそれを見て早速新しい電卓をデザインし始め、ようやく自分で気に入るものを完成させる。 
中身の演算処理は別のプログラマが担当したが、結局アンディ・ハーツフェルドはジョブズが作ったその計算機を実装することにした。 

ジョブズがAppleに在籍していなかった時代はともかく、デスクアクセサリの計算機がMac OS Xに至るMac OS 9の時代まで面々と変わらずに続いた最大の原因は、それがスティーブ・ジョブズの作ったものであり、彼自身気に入ったものだったからなのだ(笑)。きっとそうに違いない。 
さらに勘繰れば、Macintosh 128KからPlusに至るまで、筐体内部に自分たちのサインを残したジョブズであり、Macintoshは自身の分身だと考えていたジョブズだ。だとすれば本体もOSもすべて進化・進歩し、ジョブズ自身がAppleに復帰してリリースしたiMacにしても、さすがにMacintosh 128Kの面影は薄れたわけだが、デスクアクセサリーの計算機に自身の刻印を託していたということなのではないだろうか...。 

そんな勝手な想像を展開していたとき、近所から「ホーホケキョ」というウグイスの声で現実に引き戻された...。春の日差しの中、そんなことを語りながら知人と数時間を過ごした。


ラテ飼育格闘日記(24)

ワンコにも好きなものと苦手なものがあるわけだが、これまたワンコによっても大きく違うように思う。ラテは好きなものはともかく、苦手といわれるモノに対しては「犬の育て方」といった一般的な本に書いてあることと大きく違うのが面白い。 


手元にある10冊くらいのワンコの飼い方・育て方といった類の本を総括すると、多くのワンコには程度の違いはるものの共通の苦手なアイテムがあるという。それは玄関のチャイム音であり、掃除機、ドライヤーといったもの(音)を恐がり、あるいは逆に威嚇して吼え立てるという。 
究極の嫌いな音としては雷があるらしい。たまたまリードを離したときに雷鳴が聞こえると、恐怖で飼い主のそばから走り出して帰ってこないワンコもいるほど錯乱することもあるという。したがって子犬の時から雷の音が収録されているCDなどで徐々に慣らすとよいと書いてある。また例えばドライヤーも最初は電源を入れずにワンコのそばに置き、そしてスイッチを入れたり切ったりして風が出ることを覚えさせ、その風を少しずつワンコに当てるという段階を経て慣れさせる作戦をしなければならないと本にはある。 

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※公園で友達のワンコたちの到着を待つラテ


しかしラテはわが家に来たときから掃除機もドライヤーも嫌がらないのである。掃除機をかけると本体には近寄らないものの平気でその側で遊んでいる。掃除機の先が自分の身体に当たる直前になって掃除機を避けるといった具合である。機嫌がよいときは掃除機の先が行き来するのに合わせて走り回っている。 
ドライヤーも温風の出口に鼻先を入れようとするくらいである(笑)。そして玄関のチャイム音では決して吼えないし、寝ているときもチャイム程度では起きない...。 

さて雷だが、先日の土曜日は散歩の途中で強烈な雷雨に見舞われたのである。家を出るときには小雨が降り出していたからラテにはレインコートを着せ、私と女房は傘を持参して外に出た。そしていつものカフェに向かう途中、5分ほど坂道を歩いたあたりで強風と共に大雨と雷に遭遇したのである。 

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※いつもの公園は土日の朝と夕刻になると、ワンコ20匹以上と飼い主の一大イベント会場と変貌する(笑)


科学的根拠はともかく、例えば新宿の街中で雷に遭遇しても回りには高い建物が多々あるし避雷針も回りにあるだろうから、自分にはほとんど害がないように思える(笑)。しかし隠れるところのない場所で雷鳴を聞きながら歩くのはやはり気持ちが良くない...。 
そして「こりゃあ、ラテが騒ぎ出し暴れたりしたら大変だ」とリードをしっかり手首に巻き付けていたが、何とラテは雷鳴を一向に怖がるでもなく、普通に歩いている(笑)。どちらかというとへっぴり腰なのはオトーサンであった(爆)。 
そして這々の体でカフェについたが、ワンコは当然店の中には入れない。したがって土砂降りの雨を何とかしのげるひさしのあるテラスの一郭でコーヒーを飲むことに...。勿論目の前は大雨と共に稲妻が光り雷鳴が轟く。 
ラテは...と振り返るとガラス越しに店内で遊んでいた3,4歳の女の子とチューをしていた(笑)。まったくいい気なものである。 

意外なことと言えば、もうひとつある。フィラリア検査とその予防薬をもらいに動物病院にいったとき、ラテはまだ若いし歯が綺麗だが、早めに歯磨きの習慣をつけておくとよいとのアドバイスをもらった。というわけで、ワンコ用の歯ブラシと歯磨き粉に当たるジェルを買ったが、この歯磨きが大変なのだ。 

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※棒状のおやつを上手に両手で立てて食べる姿は愛らしい


当然大人しく口を「あ〜ん」と開けているわけはない(笑)。指を口の中に入れても本気で噛むことはないが、頭を回して口を開け続けるのを回避しようと抵抗する。それに負けまいとオトーサンは指に巻いた歯磨き用の不織布にジェルを塗って奥歯まで擦るのだから大変である。なにしろ鋭い牙は噛まれなくても触れるだけで痛いのである。 
だから、最初に歯磨きをしたとき、随分と抵抗したから「これは懲りたかな?」と思った。 
その二日後に再挑戦しようと、指にジェルを塗ってラテに近づいた。はじめから嫌がられるのを承知で...。しかしそのときオトーサンはラテの態度に思わず吹き出し、指に載せたジェルを取り落としてしまったのである。 
なんと、ラテは逃げたりするのではなく、私に近づき"お手" をするではないか(笑)。 
それは要求である。歯磨きをやってくれというお願いのお手なのだ。 
はいそれでは...と口を開けさせると、これはじっとしているわけではなく何とか私の手を口から離させようともがく...。どうやらジェルの味が気に入ったらしいのだが、複雑な娘である。 
一端ラテと離れてみると、ラテは逃げるどころかジェルを舐めさせろと舌なめずりしながら近づいてくるのだから始末が悪い。 

変なワンコとの格闘は続く...。

打ち合わせのため、多摩美術大学八王子キャンパスに出向く

多摩美術大学の先生や旧知の大谷和利さんらとの打ち合わせのために多摩美術大学八王子キャンパスへ出向いた。本来の話しもエキサイティングだったが7月6日に正式オープンするという図書館が凄い...。


昨日は天気も良く、その青空に広々としたキャンパスが眩しい。つきなみな言い方だが、こうした素晴らしい環境で勉強できる学生たちは本当に幸せである。

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※多摩美術大学八王子キャンパス。左に見えるのが図書館


ところで7月6日にオープンするという図書館へ特別に立ち入らせていただいた。最新設備を装備してあることは申し上げるまでもないが、そのコンクリート打ちっ放しの建物がアーチで構成されているため、冷たい感じがしない。どこか中世の回廊にでもいるような感覚さえ覚えて大変落ち着く空間である。
面白いのは1階のフロアーがスロープ...すなわち傾いているのである。無論それも空間デザインの一種なのだが、広々とした空間だからこそできる遊び心なのだろう。

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※7月6日に正式オープンするという新設の図書館。素晴らしい環境と設備である


さて、メインの打ち合わせに関係することでもあるが、同大学ならびに関係者が所有しているという歴代のパーソナルコンピュータを保管している部屋に案内していただいたが、いやはやよだれが出そうだった(笑)。
無論すべての機種が揃っているわけではないし変色が著しいマシンもあるが、AppleのLisa、Apple IIe、Apple IIcはもとより多くのMacintoshやプリンタ類、あるいは周辺機器が所狭しと並んでいる。また私も使っていたコモドール社のPET2001もあればシャープのMZ80、そしてNeXTキューブの姿も見える。そして...タイガー計算機まであるではないか。

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※パーソナルコンピュータ関連機器が保管されている一室(一部)。凄いのひと言!


我々がなにを企んでいるのかは現在の所、私の口から申し上げる訳にはいかないが(笑)、多摩美の恵まれた空間と設備、そして熱心な先生方に支えられて面白いことが始まるはずである...。
勿論、当Macテクノロジー研究所としても積極的に協力ならびに応援をさせていただくつもりであり、近々何らかの具体的な成果のお知らせができることを楽しみにしている。

■多摩美術大学

ラテ飼育格闘日記(23)

ラテはお陰様で元気だ。しかし元気すぎてもいろいろと心配だが、反対にいやに静かにしていても具合が悪いのかと心配になる...。なんだが毎日お互いの心理の探り合いである(笑)。そのラテが最近少し変なのだ...。


こちらの考えていること...例えば怒ったり喜んだりということは敏感にラテに伝わっているように思う。彼女は何をしたら私が怒り、あるいは注目するかを毎日の観察の中で学習している。 
またラテ自身がその意志を私に伝える表現もこの5ヶ月間で何とか少しずつ分かってきた。 
モノの本にはワンコをあまり擬人化することはよくないことだとあるが、その主旨や理由はよく分かるものの、ワンコの思考やその意志表示のやりかたなどをずっと見ていると、擬人化どころかその言動(?)は私たちの思考方法に大変近いと思わずにいられない。それに楽しいときにはどう見たって楽しい表情をしているし、嫌なときには見るからに嫌だという表情と態度に出る。 

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※親ばかは承知だが、とても良い表情をするようになった


私が二階でMacintoshに向かっていると、階下から女房の怒鳴り声が聞こえた。「ダメ! こらっダメでしょ!!」などと...。 
何事かと下りて見ると、囓ってはいけないところをまた囓ったという。しかし女房が甘いのをラテはよく知っているからその制止も聞かずに囓り続けていたらしい。 
面白いのは私がドアから顔を出した瞬間、ラテの態度が変わることだ。普段は飽きてしまって見向きもしないオモチャを突如咥え出し、さも今までこれで遊んでいましたよ...と取り繕うのだ(笑)。 
明らかにラテは叱られることを承知で囓っている。逆に言うなら、女房にかまってもらいたいとか私を呼びたいために囓っているようにも思える。 
私の顔を横目でチラと見た瞬間、後は目を合わせずにずっとオモチャで遊んでいましたという下手な芝居を打つその姿はまさしく幼児の思考そのもののようだ...。 
またその知能もなかなかのものである。ボールをラテが容易に届かない場所に置き、それをどうしたら取れるかを教えている(笑)。最初は単に届かないからと諦めるが、私がボディランゲージで「このソファに乗り、こうしたら取れるだろ!」と何回か説明するとその通りやるではないか! 
究極は段ボールが積んであり、その上にボールを置いたときのことだ。高さ的には絶対届かないし回りに経由する椅子などもない。さて、どうするか...。ラテは取りたい一心で吼えるが、吼えただけでボールは落ちてこない。そこで私が段ボールを両手で叩いてみせた。段ボール箱は当然のことながら揺れ、その上に不安定に置いてあったボールは苦もなく転げ落ちてラテの口に収まった(笑)。 
凄いのはその後、再度ボールを段ボール箱の上に置いたら、即マネをして段ボールを両手で叩きだしたのである! 
オトーサンは思わず拍手喝采であった。 

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※散歩の途中で出会う小学生の女の子にベタベタのラテ(笑)


ハウスの中ではなく、フェンスで仕切られたリビングにいるとき、「ワン...ワン」と同じ強いトーンでふた声なくときの多くは「オシッコしたよ」というサインであることが多い。オトーサンは「はい、はい」とトイレシートを取り替える毎日である。 
また私たちの朝食時、最初はあれほど吼えに吼えたラテだが、今では意外と静かにしている。ただしドッグフードの袋を開ける音を覚えているし、電子レンジでサツマイモの冷凍したやつを解凍し、それをトッピングすることも知っているから、一連の動作音がすると独特の鳴き声を発する。「ワンワン」ではなく「ぴぃ〜」とか「きゅんきゅん」といった、何だか鳥の鳴き声みたいな声を出して催促を始める。 
ともかく食い気は何ものにも増して最重要のことなのだ...。 

しかしそのラテが最近少し違うのである。変なのだ...。 
朝食の支度時にハウスの中であれほど「出せ!」と吼えていたのに静かなのである。最初オトーサンは「具合が悪いのかも...」と動物病院に出向くスケジュール調整を頭の中でシミュレーションしたほどだ。しかし食事を出すと食欲は普段通り旺盛だし、デザートと称して食後に私の余りものの(わざと少し残すのだが)プレーンヨーグルトを出すとピョンピョンと喜んで跳ねる...。元気なのだ。 

で、好奇心旺盛のオトーサンはひとつ実験をしてみたのである。ラテお気に入りのオモチャのひとつとワンコ用のカルッキーガムという牛皮で作ったという大変固い食べ物(ストレス予防や歯垢をとるのにも良いというオヤツの一種)を両手に持ち「どっちが欲しいか?」と差し出した。まったく意地の悪いオトーサンである。 
これまでだったら絶対に、何が何でも、天地がひっくり返っても食べ物の類に突進するラテであった。それが、いやはやどうしたことかオモチャを欲しがるのである(笑)。 
何かの間違いだとオトーサンは再度...再再度両手に持ったガムとオモチャの両方をきちんとラテが認識しているかを確かめるために差し出すが、間違いなくラテはオモチャがよいという。嗚呼、この子はどうしたんだろうか(笑)。 

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※実験に使った(笑)オモチャ(噛むと音が鳴る)とカルッキーガム


この1,2週間、言葉ではうまく表現できないのだが、ラテは変わったように感じる。例えて言うなら、ゲームのワンステージをクリアしたといった感じか...。 
食べ物は基本的に必ず一日2回もらえるものと信頼し始めたのかも知れない。そして飼い主側の生活パターンや思考回路も彼女なりにわかってきたからこその余裕なのかも知れない。 
何といったらよいのか、ラテは幼児期から少女期に変貌したような気がしてオトーサンは少々ドキマギしている春のひとときなのであった。

Apple本社から届いた株主総会案内と決算報告書を見て...

住所転送されたため、だいぶ遅れてApple Inc.からの郵便物が届いた。株主総会は現地時間5月10日の午前10時からだという。まあ、毎回のことだが出席できるわけではないので急ぐものではないが...(笑)。


Appleの株主には間違いないわけだが、まったくの形だけであってもこうして正式な株主総会案内や業績の詳しいレポートが届くのを毎年楽しみにしている。その業績やAppleという企業の推移や変化についてはインターネットをはじめとして日々多くの情報が飛び交うが、こうして送られてくる100数十ページにもおよぶ詳しい業績に関する資料は後になっても貴重な資料となる。

さて今年の株主総会も業績としてはすでに発表があるように良好だから何の問題もないだろう。ただし例のストックオプション問題がどのように株主総会で釈明されるか...されないかに興味もあるが、すでに取締役会も現CEOのスティーブ・ジョブズ氏を後押ししていることもあり、大きな混乱はないものと思う。

送られてきた書類をざっと眺めてみると、2006年度の売上額は前年度比39%もの増額となっている。日本市場も31%増と頑張っているが伸び率は米国本土、ヨーロッパ、リテイルストア、そしてその他の販売の中で一番伸び率は低い。
興味深いのがプロダクト毎の売上高だ。iPodは相変わらず伸び率が凄く、前年度比69%増だ。それにも増して凄いのが"Other music related products and services"という項目で前年度比110%の伸び率をたたき出している。これにはiTunes Storeの売上、iPodサービス、サードパーティへの課金であるiPodブランドセールスなどが含まれている。

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※年次株主総会案内(上)と米国証券取引委員会からのApple決算内容(下)


iPodが好調なのは変わらないが、Macintosh本体の成績はどうなのだろう...。これは、売上高の面から見ると全体で前年度比18%増だからなかなかの成績だったと思えるが、Portable...すなわちMacBook, iBook, MacBook Pro, PowerBookの販売は前年度比43%増と大きく健闘しているが、Desktop...すなわちiMac, eMac, Mac mini, Mac Pro, Powr Mac, Xserveといった類は前年比3%減と少なくなっているのが気にかかるところだ。
しかし企業全体としてみるなら、今どきの企業としては類を見ない優良企業であることは間違いない。そして今年2007年の6月にはあのiPhoneが発売開始となるし、リリースが遅れたが10月にはMac OS X Leopardの出荷も待ち受けている。

こんなことをまとめているとき、Forbes.comでは2006年度米国上位500社CEOの報酬ランキングを発表し、それによればAppleのスティーブ・ジョブズ氏は1位だという。祝着至極である...。
是非iPodやiPhoneで稼いで、MacintoshあるいはMac OS Xの未来に投資をしていただきたいと思うのは私だけではないだろう(笑)。


ラテ飼育格闘日記(22)

ワンコを飼おうと決意したとき、ドッグカフェに一緒に行くとか、ワンコを膝に乗せて読書をしたり、あるいは一緒にソファなどで仮眠する...といったことを夢見なかったといえばウソになる(笑)。


これまでにご紹介したように、近所にワンコと一緒に行けるカフェがあり、最初の希望は叶えられた。しかしラテは自分の気をひこうとして私の膝に飛び乗り、ディープキスをすることはあっても(笑)、そのまま私の膝の上に長く留まってくつろぐといった行動はまだしてくれない。 
それならば...とこちらから抱きしめると暴れることはないものの嫌がって離れていく...。オトーサンとしてはちょっと寂しいぞ...と思っていた。 
そもそもラテはチワワとかトイ・プードルといった小型犬種ではなく、すでに体重が12Kgを超えた中型犬である。したがってそんなワンコに飛び乗られても大変だし、小型犬のように気軽に抱っこしたまま散歩ができるはずもない。 

しかしである...。 
ある日、公園の散歩時に「ラテ...帰ろう」とリードを引くが、回りに数匹のワンコもいたからだろう...四つ足を踏ん張って動こうともしない。多少のことなら時間延長もかまわないのだが、それまでにも帰ろうとするとお馴染みのワンコが登場するといったことを繰り返し、すでに公園での滞在時間は90分を超えていたのである。 
オトーサンにも都合というものがある(笑)。 

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※散歩の途中には鯉のぼりが目立つ


仕方がないので広大な公園の芝生からラテを抱え上げて舗道のところまで運ぼうと思った。可哀想だが、それなら踏ん切りが付くだろうと...。 
ただしそのとき、単にラテを横向きのままに抱え上げるのは重いので、人間の赤ちゃんを抱っこするようにラテの胸を私の胸に合わせ、右手でお尻を、左手でラテの背中を抱え、そして前足それぞれを私の左右の肩に置くかたちで持ち上げてみた。したがってラテの顔は必然的に私の肩の上であり、私の顔と並ぶ。無論嫌がって暴れるかな...と思いつつ。 
しかし、抱き上げた私が少々驚いたほど、ラテは大人しくされるがままに静かにしているのだ。そればかりでなく肩に置いた両前足は落とされないように...と思うのか、少し力が入って自分から胸を合わせてくる(笑)。 
結果的にこの抱き方は安定した抱き方であり、ラテにとっても苦痛ではなかったのかも知れないが、そのまま数百メートル歩いて下ろすとき、これまた「もっと!」という感じで下りたくない素振りを示した! 
まあ、ワンコをそんな甘えさせてはいけないとお叱りを受けるかも知れないが、オトーサンとしては「やった〜」といった気分であった。 
それがきっかけで、たまにラテを抱き上げるときにはその抱き方をするようになった。ラテも嫌がらないのでワンコ仲間からも「不思議ねぇ...」といった声がかかるほどだ。 
実際に中型犬をそんな抱き方するケースはあまり見ないからだろうが、単に嫌がらないといっただけでなくある雨の日の午後、オトーサンを感涙させることが起きたのだった...。 

雨の日にも散歩は欠かせないが、ラテも濡れることはそれなりに避けようとしているようだ。なぜならワンピースなどを着せようとすると今でも恨めしそうな目をして嫌がるが、薄手のレインコートは被せるだけだからだろうか...まったく嫌がらない。これを着れば少しは雨に濡れないで済むということを学習したようにも思える。 
またリードを引いて歩くとき、ラテは私の左足に沿って歩くが、雨の日には所々で離れることに気がついた。拾い食いでもするのかとリードを引こうとして気がついたが、その行動は水たまりを避け、鋳物製のマンホールを避けているのだった。ラテにとってそれらに踏み入れるのは冷たくもあり、感触が良くないからだろうと思う。 

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※雨が降り出したのでポケットレインコートを着て散歩するラテ


さて、かなり強い雨の日、散歩の途中で私の靴に雨水がしみこんできた。このままでは気持ちが悪いので立ち止まり、ラテに「待て!」と静止させ、傘を肩に担いだ形でしゃがみ込み、靴の具合を確認した。ふと傘と共に顔をあげるとラテの鼻先が私の鼻についている...(笑)。 
何事かと思った瞬間、ラテは例の抱っこをさせる姿勢、すなわち両前足を私の正面から両肩にかけたのだ!これは明らかに「抱っこして」のサインに違いない。こんなことは初めてだった。 

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※すっかり板に付いたラテの抱っこ姿。しかし重い...(笑)


ふと前方を見ると舗道を遮るような大きな水たまりがあった...。もしかすると、この中を歩きたくないと抱っこをせがんだのだろうかと思いつつ、オトーサンは自分が濡れるのもかまわずラテを抱っこしたまま大きな水たまりを渡った。 
渡った後にラテをそっと下ろすと大人しくまた歩き出す。やはり水浸しになるのが嫌だったに違いない。 
オトーサンは自分の靴の中が水浸しになったことや、上着が濡れラテの泥まみれの足で汚れるのも気にせず、ラテの暖かい体温を感じてニコニコ顔で帰途についたのだった...。 
その晩、ラテの夕食は少し多かった(爆)。

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Author:mactechlab
主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。また直近では「木挽町お鶴捕物控え」を発表している。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中であり2021年からはレーザー加工機にも目を向けている。ゆうMUG会員