ラテ飼育格闘日記(73)
オトーサンはワンコを飼おうと決心したとき、可能な限り雌犬にしようと心に決めていた。ラテを選んだ要因のひとつにはこうした意図もあったのである。ではなぜ雌犬なのか...オトーサンが単に女好きだというのは当たらない(笑)。
愛犬を選ぶには色々な選択肢が存在する。まずは小型犬から中型犬そして大型犬のどれを選ぶかが問題となる。これは単に飼い主の好みの問題だけに留まらず、住居が賃貸の場合にはワンコを飼うことが許可されていても中型犬までという条件が付いていたり、購入マンションでも管理組合の総意で小型犬に限るといった取り決めがなされている場合があるからだ。
またそうした点を考慮にいれるにしても一番の問題はどのような犬種を飼いたいのか家族間でも意見が分かれるかも知れないし、その上で雄がいいのか雌がいいのかも選ばなければならないだろう。
たまたまラテは雑種だったから、遺伝的にはいろいろな気質が混じり合ってもっともワンコらしいワンコだと思っているが、純血種を選ぶときには飼い主はもっともっと犬種に拘るべきだという。
「友達のAさんがダックス飼っているから、うちもダックスにするか!」だなんて選択はまるでWindowsマシンを買う場合の台詞みたいで好ましくないというより、飼い主のライフワークを無視することでもある(笑)。なぜならワンコは確かにチワワもセントバーナードも遺伝的にはひとつであり学名もカニス・ファミリアリスとされている。しかし現在700種ほどある犬種はそれぞれ人間が役割を意識して作り上げたものだ。だから気質や本来持っている基本的な性格はかなり違うことになる。
オトーサンは中型犬に分類されるであろうラテをいわゆる室内飼いして実体験しているが、単純に狭い家だから小型犬...扱いやすいだろうから小型犬といった選択は大きな間違いだと思う。一般的には小型犬種の方が活動的であり良く吠える傾向にあるし、噛む事故も小型犬だから少ないわけではないらしい。したがって小型だから扱いやすいという発想はオモチャや家具ならともかく、生き物を選択する上では相応しくないと思う。
ムツゴロウ動物王国の石川利昭氏は著書「飼育マニュアルに吠えろ!」で「...どうか皆さん犬種にもこだわってください」としたと後で「世界中で700犬種の犬たちは700の異なった生き物なのです」と書いている。

※昼寝のひととき...オトーサンに撫でられてウトウトするラテ
さて、我が家でワンコを飼おうとしたとき、すでに何度もご紹介したとおり最初はペットショップで手に入れようとしたが、世の中には飼育放棄や捨てられて保護された不幸なワンコが沢山いることを知った。そしてそうしたワンコを世話しているボランティアや里親募集団体があると聞き、雑種でよいから適当なワンコが欲しいとネットで探し始めたのがきっかけだった。
結局実際に自分で選ぶべきワンコに合う必要があると感じて里親会に出席しラテに巡り会ったが、その際の決断には姿形とか性格の良さはもとよりだがラテが雌犬だったこともオトーサンが気に入った点なのだ。
里親会でお世話いただく条件のひとつとしては必ず去勢あるいは避妊手術を行うことが条件だったから、雄でも雌でもよいという意見もあるかも知れない。しかし去勢あるいは避妊手術後にある種の行動や性格に変化が出る場合もあるらしいが、雄は依然として雄であり雌は雌だ。例えば雄犬は強いテリトリー意識を持ちマーキングが激しいのが普通である。場合によっては訓練の最初は家中オシッコしまくるというワンコもいるが、雌犬は比較の問題ではあるもののそうしたケースは少ないという。そしてラテは家の中でマーキングしたことは一度もない。
無論オトーサンはラテが最初の飼い犬であり、雌犬と雄犬の顕著な違いについては自身で体験していない。しかし一般的にいわれていることは雌の方が性格が穏やかでサイズも小型なことが多く初心者向けだという。何故なら雄は雌より活発で気性も荒い場合が多く、さらに雄は他のワンコに対して攻撃的であり放浪癖を持つ場合も多いという。対して雌は飼い主に対して愛情を求める傾向があり、人なつっこく従順で訓練もやりやすいといわれる。

※いまだにラテは好奇心旺盛である。駅にある植え込みをのぞき込むのも日課だ(笑)
一般論はともかく、なぜオトーサンは雌犬がよいと思ったのか...。それは個人的な好みでもあるからして現に雄のワンコを飼っている方たちは気を悪くしてはいけない(笑)。
まあ、正直にいえばオトーサンは男より女の方が好きである(爆)。そしてワンコに対して多少の擬人化を許していただるなら、男親として娘と一緒に遊び回るというシチュエーションは大いに魅力だったのである。
確かに公園などで出会うワンコたちを観察していると雄と雌ではその気質は違うことが分かるし、ラテと1年以上も付き合っていると女の子らしい(と思われる)細かな気遣いを見せるときがあってオトーサンを喜ばせることも多い。
だから飼い始めた頃に「雄ですか?」と多々聞かれるのに腹を立て、スカート型の服を着せたときのオトーサンのときめきをご想像いただきたい(笑)。とはいえ散歩の道すがら、雌なのにそのスカート姿で片足を上げマーキングするのは興ざめだったが、いまではそれも可愛いと思うようになった...。最近では身体も大きくなり、スカート型の洋服を着せようにも既成ではほとんど見あたらないし第一贔屓目に見てもボーイッシュな方が似合うのが難点なのだ...。

※昨年(2007年)2月のスナップ。スカート型ワンピースを着たときのラテ
ただしワンコは雌がよいといった趣向はオトーサン独自の勝手な物言いだけではないことも知っていただきたい。
例えば1973年にノーベル賞を受賞した動物行動学の世界的権威であるコンラート・ローレンツ博士は名著「人 イヌにあう」でいみじくも次のように言っている。
「よく心得たイヌの飼い主はみな、雌イヌがその性格のいくつかの点で雄イヌより好ましいという私の意見に同意されるだろうと思う」とした後で「雌イヌは雄イヌより忠実だし、その心の仕組みはより美しく、豊かで、複雑であり、その知力は一般にすぐれている。私は非常に多くのイヌを知っており、そのうえで確信をもっていうことができる。あらゆる生き物のうち、ものごとをわきまえる点ですぐれていること、および真の友情を分かちあえる能力において人間にもっとも近いのは雌イヌである」と...。オトーサンもそう思いたいし、そうであって欲しいと願うが、ローレンツも男性であることを差し引かなければならないかも知れない...(笑)。
ともかく毎日ラテとの生活の中でオトーサンの認識は少しずつではあるが変わってきた。それは、最初ワンコを飼いたいと考えた動機のひとつにともかく飼い主と飼い犬との温かい信頼関係の絆を味わってみたいという目標があった。そうした絆はお陰様でまずまず達成出来ていると思う。
ともかく最初は、雨の日にずぶ濡れで一軒のベランダ下にうずくまっていたという子犬に何がしてやれるだろうか...飼い主としてラテに幸せだと感じてもらいたいといった “うのぼれ” があったことも事実だった。それが彼女と暮らす中で、どれほどオトーサン自身がこの子から得ているものの方が大きいかにあらためて気づく毎日なのである。
そのラテも後一ヶ月半程度で丸2歳になる。人間の年齢ならぴちぴちギャルであり、健康で一段といい女になってくれることを願うばかりだ。
愛犬を選ぶには色々な選択肢が存在する。まずは小型犬から中型犬そして大型犬のどれを選ぶかが問題となる。これは単に飼い主の好みの問題だけに留まらず、住居が賃貸の場合にはワンコを飼うことが許可されていても中型犬までという条件が付いていたり、購入マンションでも管理組合の総意で小型犬に限るといった取り決めがなされている場合があるからだ。
またそうした点を考慮にいれるにしても一番の問題はどのような犬種を飼いたいのか家族間でも意見が分かれるかも知れないし、その上で雄がいいのか雌がいいのかも選ばなければならないだろう。
たまたまラテは雑種だったから、遺伝的にはいろいろな気質が混じり合ってもっともワンコらしいワンコだと思っているが、純血種を選ぶときには飼い主はもっともっと犬種に拘るべきだという。
「友達のAさんがダックス飼っているから、うちもダックスにするか!」だなんて選択はまるでWindowsマシンを買う場合の台詞みたいで好ましくないというより、飼い主のライフワークを無視することでもある(笑)。なぜならワンコは確かにチワワもセントバーナードも遺伝的にはひとつであり学名もカニス・ファミリアリスとされている。しかし現在700種ほどある犬種はそれぞれ人間が役割を意識して作り上げたものだ。だから気質や本来持っている基本的な性格はかなり違うことになる。
オトーサンは中型犬に分類されるであろうラテをいわゆる室内飼いして実体験しているが、単純に狭い家だから小型犬...扱いやすいだろうから小型犬といった選択は大きな間違いだと思う。一般的には小型犬種の方が活動的であり良く吠える傾向にあるし、噛む事故も小型犬だから少ないわけではないらしい。したがって小型だから扱いやすいという発想はオモチャや家具ならともかく、生き物を選択する上では相応しくないと思う。
ムツゴロウ動物王国の石川利昭氏は著書「飼育マニュアルに吠えろ!」で「...どうか皆さん犬種にもこだわってください」としたと後で「世界中で700犬種の犬たちは700の異なった生き物なのです」と書いている。

※昼寝のひととき...オトーサンに撫でられてウトウトするラテ
さて、我が家でワンコを飼おうとしたとき、すでに何度もご紹介したとおり最初はペットショップで手に入れようとしたが、世の中には飼育放棄や捨てられて保護された不幸なワンコが沢山いることを知った。そしてそうしたワンコを世話しているボランティアや里親募集団体があると聞き、雑種でよいから適当なワンコが欲しいとネットで探し始めたのがきっかけだった。
結局実際に自分で選ぶべきワンコに合う必要があると感じて里親会に出席しラテに巡り会ったが、その際の決断には姿形とか性格の良さはもとよりだがラテが雌犬だったこともオトーサンが気に入った点なのだ。
里親会でお世話いただく条件のひとつとしては必ず去勢あるいは避妊手術を行うことが条件だったから、雄でも雌でもよいという意見もあるかも知れない。しかし去勢あるいは避妊手術後にある種の行動や性格に変化が出る場合もあるらしいが、雄は依然として雄であり雌は雌だ。例えば雄犬は強いテリトリー意識を持ちマーキングが激しいのが普通である。場合によっては訓練の最初は家中オシッコしまくるというワンコもいるが、雌犬は比較の問題ではあるもののそうしたケースは少ないという。そしてラテは家の中でマーキングしたことは一度もない。
無論オトーサンはラテが最初の飼い犬であり、雌犬と雄犬の顕著な違いについては自身で体験していない。しかし一般的にいわれていることは雌の方が性格が穏やかでサイズも小型なことが多く初心者向けだという。何故なら雄は雌より活発で気性も荒い場合が多く、さらに雄は他のワンコに対して攻撃的であり放浪癖を持つ場合も多いという。対して雌は飼い主に対して愛情を求める傾向があり、人なつっこく従順で訓練もやりやすいといわれる。

※いまだにラテは好奇心旺盛である。駅にある植え込みをのぞき込むのも日課だ(笑)
一般論はともかく、なぜオトーサンは雌犬がよいと思ったのか...。それは個人的な好みでもあるからして現に雄のワンコを飼っている方たちは気を悪くしてはいけない(笑)。
まあ、正直にいえばオトーサンは男より女の方が好きである(爆)。そしてワンコに対して多少の擬人化を許していただるなら、男親として娘と一緒に遊び回るというシチュエーションは大いに魅力だったのである。
確かに公園などで出会うワンコたちを観察していると雄と雌ではその気質は違うことが分かるし、ラテと1年以上も付き合っていると女の子らしい(と思われる)細かな気遣いを見せるときがあってオトーサンを喜ばせることも多い。
だから飼い始めた頃に「雄ですか?」と多々聞かれるのに腹を立て、スカート型の服を着せたときのオトーサンのときめきをご想像いただきたい(笑)。とはいえ散歩の道すがら、雌なのにそのスカート姿で片足を上げマーキングするのは興ざめだったが、いまではそれも可愛いと思うようになった...。最近では身体も大きくなり、スカート型の洋服を着せようにも既成ではほとんど見あたらないし第一贔屓目に見てもボーイッシュな方が似合うのが難点なのだ...。

※昨年(2007年)2月のスナップ。スカート型ワンピースを着たときのラテ
ただしワンコは雌がよいといった趣向はオトーサン独自の勝手な物言いだけではないことも知っていただきたい。
例えば1973年にノーベル賞を受賞した動物行動学の世界的権威であるコンラート・ローレンツ博士は名著「人 イヌにあう」でいみじくも次のように言っている。
「よく心得たイヌの飼い主はみな、雌イヌがその性格のいくつかの点で雄イヌより好ましいという私の意見に同意されるだろうと思う」とした後で「雌イヌは雄イヌより忠実だし、その心の仕組みはより美しく、豊かで、複雑であり、その知力は一般にすぐれている。私は非常に多くのイヌを知っており、そのうえで確信をもっていうことができる。あらゆる生き物のうち、ものごとをわきまえる点ですぐれていること、および真の友情を分かちあえる能力において人間にもっとも近いのは雌イヌである」と...。オトーサンもそう思いたいし、そうであって欲しいと願うが、ローレンツも男性であることを差し引かなければならないかも知れない...(笑)。
ともかく毎日ラテとの生活の中でオトーサンの認識は少しずつではあるが変わってきた。それは、最初ワンコを飼いたいと考えた動機のひとつにともかく飼い主と飼い犬との温かい信頼関係の絆を味わってみたいという目標があった。そうした絆はお陰様でまずまず達成出来ていると思う。
ともかく最初は、雨の日にずぶ濡れで一軒のベランダ下にうずくまっていたという子犬に何がしてやれるだろうか...飼い主としてラテに幸せだと感じてもらいたいといった “うのぼれ” があったことも事実だった。それが彼女と暮らす中で、どれほどオトーサン自身がこの子から得ているものの方が大きいかにあらためて気づく毎日なのである。
そのラテも後一ヶ月半程度で丸2歳になる。人間の年齢ならぴちぴちギャルであり、健康で一段といい女になってくれることを願うばかりだ。