ラテ飼育格闘日記(152)
この11月でラテと出会ってから丸3年が過ぎ、4年目に入る。つきなみだがまことに長いようで短い3年間だった。子供の頃からの念願が叶いワンコを飼うことになったものの、最初は大変なことになったと困惑したが正直これほどどっぷりとはまるというか...心を奪われてしまうとは思いもしなかった。
「光陰矢のごとし...」とはよく言ったもので、この11月でラテと巡り会ってから丸3年が経過することになる。
「石の上にも三年」ともいわれるようにこの3年という歳月は決して短くはないが、オトーサンには一瞬のようにも思えるほど密度の濃い時間であった。

※お陰様でラテは良い子に育ちました。ちょっと太めだけど...(笑)
その間、これまで一度もワンコを飼ったことのないまったくのビギナーであるオトーサンが関連育児書を買い漁り、昼夜読み耽りつつ悪戦苦闘、格闘しながらの日々を過ごしたがその一端をこの「ワンコの"ラテ" 飼育格闘日記」に記してきた。
最初はこうしたウェブページに掲載するということで当然のことながら他者の眼を意識していたが次第に当該日記は文字通りラテを中心とする我が家の日記・記録という色合いが強くなってきた...。自分自身以前の記事を読むとすでに忘れていることもあり、懐かしく思い出されることもあって記事の出来はともかく楽しみなのだ。
ともかく毎週土曜日に「ワンコの"ラテ" 飼育格闘日記」の原稿をアップするようになって今回で152回目となったが、幸いその間一度も休むことなく続けることができた。
最初の頃と最近とでは原稿の量も写真の数も違うものの、例えば一回の原稿が平均約2,000文字だとすればそれは1ヶ月で8,000文字、1年で96,000文字、そして3年間で288,000文字...すなわち400字詰め原稿用紙で720枚ほども書いたことになる。
まあ量が多ければ良いということではないしその内容・出来はともかく続けてこられたということはなによりもオトーサンたちとラテとの絆が深いことを意味する証明だと思っている。
ありがたいことに毎週かなりの方々が読んでいただいていることは分かっているが、一度や二度休んだところでどうということもないこの日記をこれまでの3年間一度も休まずに続けてこれたというその事実はオトーサン自身も驚いている...。

※雨の朝の散歩シーン。雨の嫌いなラテは早々にオシッコとウンチを済ませて帰りたがる...
思えば2006年11月12日、横浜のとある動物病院の里親会に参加したときそこに集められた10匹ほどのワンコの中にラテがいた...。無論当時は別の仮名で呼ばれていたが。
そのほとんどが飼育放棄や放浪していたとき保護されたワンコたちだが、姿かたちがダックスフンドやキャバリアといった純血種の姿をしているワンコは人気があり、オトーサンたちが出向いた際にはすでにそのほとんどは里親希望者が複数いるといった状況だった。
そうした中で見るからに雑種であるラテのようなワンコは売れ残り状態だった。
これまで何回かそのときの様子をご紹介してきたのでまたまた繰り返すことに躊躇もあるが、もともと犬種に拘るつもりがなかったオトーサンはたまたま取り残されていたラテを偶然に引き取ったわけだ。ただしその時のラテは2時間もの間、一度も声を立てず、粗相もせず、リードを持ったオトーサンの帽子を唾液でベトベトにしていた。そして体を触っても口を強制的に開けても怒ったり唸ったりしないという良い子だったことが決め手となった。
正直当時推定5ヶ月というラテの姿は何と言ったらよいか...見映えはしなかったが(笑)、女房の「ワンコらしくて可愛いんじゃない」というひと言で決まった!
もうひとつオトーサンはワンコを飼うのであれば是非雌がいいと考えていた。これは自分が男だからといったことだけでなく動物行動心理学の権威でノーベル賞受賞者コンラート・ローレンツ博士の著「人 イヌにあう」(至誠堂刊)を読んでいたからだ。
その中でローレンツ博士は「よく心得たイヌの飼い主はみな、雌イヌがその性格のいくつかの点で雄イヌより好ましいという私の意見に同意されるだろうと思う」といい、続けて「雌イヌは雄イヌより忠実だし、その心の仕組みはより美しく、豊かで、複雑であり、その知力は一般にすぐれている。私は非常に多くのイヌを知っており、そのうえで確信をもっていうことができる。あらゆる生き物のうち、ものごとをわきまえる点ですぐれていること、および真の友情を分かちあえる能力において人間にもっとも近いのは雌イヌである」と…。
それが本当かどうかはともかくワンコの娘を欲したわけである(笑)。
オトーサンはまだまだ隠居できる身分ではないが、がむしゃらに働いてきたこれまでの生活に区切りを付け、この娘と10数年心持ちだけは多少なりとも豊かに暮らしてみたいと引越までしてラテを向かえた...。
ワンコに対して予備知識もなく経験もなかったが、愛情を持って接すれば言うことをきちんと聞き、毎日規則正しく生活できるだろうと単純に考えていた。そして信頼関係を築きワンコと一緒にコーヒーショップなどで微睡みながら時間を過ごしてみたいと夢見たのだが...ことは簡単ではなかった。
その原因はラテがどうのこうのというのではない。オトーサンが自分でも驚いたほど、こんなはずではなかった...と思うほど彼女に惚れてしまったのである(笑)。
ただし飼い主の責任として闇雲に「可愛い」というだけで接していれば済むわけではない。
ラテの欲するままに餌やオヤツを上げ、ラテの行動したいように散歩を続ければラテに好かれるだけでなくすべてが円く納まるならよいが、ワンコといえども人間社会の中でトラブルなくそして健康に過ごすには相応の躾や行動の規範が必要になってくる。したがって幼犬のときほど良い意味での躾が大切だというセオリーに従い、オトーサンは心を鬼にしてラテに厳しく対峙してきた(ホントカ...笑)。

※ビーグル犬のハリーちゃんと激しいバトルを楽しそうに繰り広げるラテ
その結果、総じて良い子に育ったと思うがその副作用ともいうべきなのかオトーサンを確かにリーダーとして力尽くでは適わない人間として認識したのだろう、信頼と愛情を寄せてはくれるものの甘えてくれることはほとんどない子に育ってしまったのである。
まあもともとラテは人間に自分から寄り添ってくるというタイプのワンコではないようでひと言で言うなら「寂しがり屋のひとり好き」といった性格を持っているようだ。
とはいえ女房には進んで絡みにいくし、公園で出会うワンコ友達の飼い主さんたちには抱きついたりチューを迫ったりする。
そんなとき、ラテのリードを持ちながらも嫉妬の感情がわき上がる自分にオトーサンは苦笑せざるを得ない(笑)。
いつも思うのだが、この鋭い牙を持ちもしその気になればオトーサンの手足の骨など一瞬にして砕いてしまうだろうワンコのどこがこんなに可愛いのかと...。
もう少し冷静に距離を持った信頼関係で良いとも思うのだが、毎日ラテに振り回され3年が過ぎた。
後から考えればもっと「ああしたかった...こうすれば良かったかな」と思う点もないではないが、ラテとはまさしくよい関係を築けたのではないかと思っている。
ラテが我が家に来たとき、いかにしたらラテの期待に応えつつ飼い主として好かれるのかが気になったが、ラテを引き取って40日ほど経過したときオトーサンは札幌に出向くため初めて一泊家を空けた。その間、女房に世話を頼んだが、一日半後に戻ったときのラテの顔は忘れられない。
目を細めて口を大きく開け、ほふく前身姿勢で近づきシッポをブルンブルンしながら飛びついてきた。そして私の顔を唾液でいっぱいにしてくれた。
その時、オトーサンは手前味噌だがこの子に嫌われてはいないことをあらためて感じ目頭が熱くなったものだ。

※オトーサンが部屋に入るとラテはこんなあられもない姿態で寝ていた(笑)
これは先日の事だが公園で友達のワンコ、アポロちゃんと遊んでいたときアポロちゃんがクリクリした目でオトーサンの足元に踞ったので空いていた右手で抱くようにして「よしよし...」とボディを撫でたらラテは珍しくオトーサンに近づき口元をペロっと舐めた。
明らかに嫉妬というか「アタシも忘れないでね」というサインだが、これまでオトーサンに対してこうした態度はほとんど取ったことのないラテだけにその後にあげたオヤツはいつもより少々大きかった(笑)。
「光陰矢のごとし...」とはよく言ったもので、この11月でラテと巡り会ってから丸3年が経過することになる。
「石の上にも三年」ともいわれるようにこの3年という歳月は決して短くはないが、オトーサンには一瞬のようにも思えるほど密度の濃い時間であった。

※お陰様でラテは良い子に育ちました。ちょっと太めだけど...(笑)
その間、これまで一度もワンコを飼ったことのないまったくのビギナーであるオトーサンが関連育児書を買い漁り、昼夜読み耽りつつ悪戦苦闘、格闘しながらの日々を過ごしたがその一端をこの「ワンコの"ラテ" 飼育格闘日記」に記してきた。
最初はこうしたウェブページに掲載するということで当然のことながら他者の眼を意識していたが次第に当該日記は文字通りラテを中心とする我が家の日記・記録という色合いが強くなってきた...。自分自身以前の記事を読むとすでに忘れていることもあり、懐かしく思い出されることもあって記事の出来はともかく楽しみなのだ。
ともかく毎週土曜日に「ワンコの"ラテ" 飼育格闘日記」の原稿をアップするようになって今回で152回目となったが、幸いその間一度も休むことなく続けることができた。
最初の頃と最近とでは原稿の量も写真の数も違うものの、例えば一回の原稿が平均約2,000文字だとすればそれは1ヶ月で8,000文字、1年で96,000文字、そして3年間で288,000文字...すなわち400字詰め原稿用紙で720枚ほども書いたことになる。
まあ量が多ければ良いということではないしその内容・出来はともかく続けてこられたということはなによりもオトーサンたちとラテとの絆が深いことを意味する証明だと思っている。
ありがたいことに毎週かなりの方々が読んでいただいていることは分かっているが、一度や二度休んだところでどうということもないこの日記をこれまでの3年間一度も休まずに続けてこれたというその事実はオトーサン自身も驚いている...。

※雨の朝の散歩シーン。雨の嫌いなラテは早々にオシッコとウンチを済ませて帰りたがる...
思えば2006年11月12日、横浜のとある動物病院の里親会に参加したときそこに集められた10匹ほどのワンコの中にラテがいた...。無論当時は別の仮名で呼ばれていたが。
そのほとんどが飼育放棄や放浪していたとき保護されたワンコたちだが、姿かたちがダックスフンドやキャバリアといった純血種の姿をしているワンコは人気があり、オトーサンたちが出向いた際にはすでにそのほとんどは里親希望者が複数いるといった状況だった。
そうした中で見るからに雑種であるラテのようなワンコは売れ残り状態だった。
これまで何回かそのときの様子をご紹介してきたのでまたまた繰り返すことに躊躇もあるが、もともと犬種に拘るつもりがなかったオトーサンはたまたま取り残されていたラテを偶然に引き取ったわけだ。ただしその時のラテは2時間もの間、一度も声を立てず、粗相もせず、リードを持ったオトーサンの帽子を唾液でベトベトにしていた。そして体を触っても口を強制的に開けても怒ったり唸ったりしないという良い子だったことが決め手となった。
正直当時推定5ヶ月というラテの姿は何と言ったらよいか...見映えはしなかったが(笑)、女房の「ワンコらしくて可愛いんじゃない」というひと言で決まった!
もうひとつオトーサンはワンコを飼うのであれば是非雌がいいと考えていた。これは自分が男だからといったことだけでなく動物行動心理学の権威でノーベル賞受賞者コンラート・ローレンツ博士の著「人 イヌにあう」(至誠堂刊)を読んでいたからだ。
その中でローレンツ博士は「よく心得たイヌの飼い主はみな、雌イヌがその性格のいくつかの点で雄イヌより好ましいという私の意見に同意されるだろうと思う」といい、続けて「雌イヌは雄イヌより忠実だし、その心の仕組みはより美しく、豊かで、複雑であり、その知力は一般にすぐれている。私は非常に多くのイヌを知っており、そのうえで確信をもっていうことができる。あらゆる生き物のうち、ものごとをわきまえる点ですぐれていること、および真の友情を分かちあえる能力において人間にもっとも近いのは雌イヌである」と…。
それが本当かどうかはともかくワンコの娘を欲したわけである(笑)。
オトーサンはまだまだ隠居できる身分ではないが、がむしゃらに働いてきたこれまでの生活に区切りを付け、この娘と10数年心持ちだけは多少なりとも豊かに暮らしてみたいと引越までしてラテを向かえた...。
ワンコに対して予備知識もなく経験もなかったが、愛情を持って接すれば言うことをきちんと聞き、毎日規則正しく生活できるだろうと単純に考えていた。そして信頼関係を築きワンコと一緒にコーヒーショップなどで微睡みながら時間を過ごしてみたいと夢見たのだが...ことは簡単ではなかった。
その原因はラテがどうのこうのというのではない。オトーサンが自分でも驚いたほど、こんなはずではなかった...と思うほど彼女に惚れてしまったのである(笑)。
ただし飼い主の責任として闇雲に「可愛い」というだけで接していれば済むわけではない。
ラテの欲するままに餌やオヤツを上げ、ラテの行動したいように散歩を続ければラテに好かれるだけでなくすべてが円く納まるならよいが、ワンコといえども人間社会の中でトラブルなくそして健康に過ごすには相応の躾や行動の規範が必要になってくる。したがって幼犬のときほど良い意味での躾が大切だというセオリーに従い、オトーサンは心を鬼にしてラテに厳しく対峙してきた(ホントカ...笑)。

※ビーグル犬のハリーちゃんと激しいバトルを楽しそうに繰り広げるラテ
その結果、総じて良い子に育ったと思うがその副作用ともいうべきなのかオトーサンを確かにリーダーとして力尽くでは適わない人間として認識したのだろう、信頼と愛情を寄せてはくれるものの甘えてくれることはほとんどない子に育ってしまったのである。
まあもともとラテは人間に自分から寄り添ってくるというタイプのワンコではないようでひと言で言うなら「寂しがり屋のひとり好き」といった性格を持っているようだ。
とはいえ女房には進んで絡みにいくし、公園で出会うワンコ友達の飼い主さんたちには抱きついたりチューを迫ったりする。
そんなとき、ラテのリードを持ちながらも嫉妬の感情がわき上がる自分にオトーサンは苦笑せざるを得ない(笑)。
いつも思うのだが、この鋭い牙を持ちもしその気になればオトーサンの手足の骨など一瞬にして砕いてしまうだろうワンコのどこがこんなに可愛いのかと...。
もう少し冷静に距離を持った信頼関係で良いとも思うのだが、毎日ラテに振り回され3年が過ぎた。
後から考えればもっと「ああしたかった...こうすれば良かったかな」と思う点もないではないが、ラテとはまさしくよい関係を築けたのではないかと思っている。
ラテが我が家に来たとき、いかにしたらラテの期待に応えつつ飼い主として好かれるのかが気になったが、ラテを引き取って40日ほど経過したときオトーサンは札幌に出向くため初めて一泊家を空けた。その間、女房に世話を頼んだが、一日半後に戻ったときのラテの顔は忘れられない。
目を細めて口を大きく開け、ほふく前身姿勢で近づきシッポをブルンブルンしながら飛びついてきた。そして私の顔を唾液でいっぱいにしてくれた。
その時、オトーサンは手前味噌だがこの子に嫌われてはいないことをあらためて感じ目頭が熱くなったものだ。

※オトーサンが部屋に入るとラテはこんなあられもない姿態で寝ていた(笑)
これは先日の事だが公園で友達のワンコ、アポロちゃんと遊んでいたときアポロちゃんがクリクリした目でオトーサンの足元に踞ったので空いていた右手で抱くようにして「よしよし...」とボディを撫でたらラテは珍しくオトーサンに近づき口元をペロっと舐めた。
明らかに嫉妬というか「アタシも忘れないでね」というサインだが、これまでオトーサンに対してこうした態度はほとんど取ったことのないラテだけにその後にあげたオヤツはいつもより少々大きかった(笑)。