ラテ飼育格闘日記(221)
ラテを飼い始めてからオトーサンのライフスタイルは一変した。とにもかくにも自分で好んだ選択だから何を差し置いてもラテを中心にしようと決心したわけで、旅行はできないし睡眠時間だって土日や祭日でも早起きになってしまった。しかし思いもしなかったことだがラテを媒体にして子供たちと知り合えたこともオトーサンの楽しみのひとつになった。
先日の夕刻、ラテと一緒にいつもの公園に入っていった。向こうにはお馴染みの小学生の女子たちが楽しそうに遊んでいる姿が見える。オトーサンたちは公園の周囲を回りながら子供たちに近づいていった...。
ふと前方を見るとオトーサンと同年配に見える男性が女の子に声をかけているのが見えた。まだ距離があったのでどんな話しをしているのかは分からなかったが、男性は女の子と別れた後に頻繁に後ろを振り向くのがオトーサンにはちょっと不自然に思えたもののまあまあ特におかしな雰囲気ではないようなのでそんなに気にもせず男性とすれ違って子供たちの集団に入っていった...。

※ラテは何をされても子供たちには大人しい
ふと気がつくと小学校六年生の女の子が先ほどの女の子を含む低学年の子供たち数人になにやら注意をしているのだ。
耳をそばだてると「あ~気持ち悪い...。ねっ、あんたたちも絶対にあのオヤジについていってはダメよ。あれ怪しいからね。あ~嫌だ!」と嫌悪の表情をしている。
思わずオトーサンは「どうしたの?」と聞いたところ、いまのオヤジは子供たちが1人でいると近づいて「ツタヤってどこか教えてくれない?」と声をかけるのだそうだ。
ツタヤとはあの “TUTAYA/蔦屋” のことだが公園からだと木々といくつかの建物で見えないものの、国道の方向に出ればすぐに見える位置にあるからほとんどの子供たちも知っているはずだ。
だから「そこの道を出ればわかります」とかいうと「おじさんこの辺わかんないのでそこまで一緒に来てくれない?」とかいって誘うらしいのだ。それも1度ならそうかも知れないが子供たち曰く数度そうしたシーンを目撃したという。

※公園に咲く白梅が綺麗な季節
それが本当なら確かに怪しい。オトーサンは「同じオヤジがいうのも変だけど絶対に付いていってはダメだよ。男の人には『分からなかったら大人に聞いて』といってやんな...」そして「低学年の子を1人にしないようにね」というと「はい、皆に絶対に付いていかないように言ってあります」という。
まあまあ今の子供たちは本当にしっかりしているものの相手は大人でありもし悪意があれば子供たちの1人くらい力尽くでどうにでもなるだろうから...怖い。
無論そのオヤジにオトーサンは再び会ったことはないから子供たちの過剰反応なのか、あるいは本当に変な男なのかは分からないが注意をするに越したことはない。
しかしふと思い返してみるとオトーサン自身だってラテがいるからこうして子供たちと親しく話しをしたり遊んだりできるようになったが、お互いいまだかってどこの誰かも知らないわけだから、考えようによっては変なオジサンなのかも知れない(笑)。
とはいえ昨日今日に会ったばかりというわけではなくすでに三年以上も頻繁に出会っているから子供たち同士で情報が行き渡っているのかも知れない。
あくまで「ラテ、ラテ!」と駆け寄ってくれ、ある時は一緒に走り、ある時には自分たちの遊びにラテを誘ってくれ、ある時は抱きしめたりして可愛がってくれる子供たちなのだ。
彼女たち独特の世辞なのだろうが「ラテちゃん、大~好き」などと抱き寄せてくれるからオトーサンも悪い気はしない。

※友達ワンコを見つけたのか、笑顔で飛び出そうとするラテ
そのうち少しずつ子供たちも学校のことや友達のことを話すようになり、時には「人を好きになるって辛いことね...」などとおませな台詞までオトーサンの前でいう女子もいる(笑)。
オトーサンが近づくと「オジサン、あのね...」などと積極的に話しをしてくれる子供も多くなった。
またどういうことなのか、オトーサンに「はい、これっ!」と菓子を差し出してくれる女の子もいる...。
オトーサンも最初はいぶかしく「ありがとう」と言いながらも「これってラテ用かな?」と聞いてみたが「ラテにあげてはダメだよ、それ人間用だから」とのこと(笑)。
子供にとってクッキーひとつ、ポッキー一本でもそれは自分のものと考えるのが普通だろうから、オトーサンは正直感激してしまったのである。
オトーサンはその場で封を開け口に入れ「美味しいね、これ」「ありがとう」といった...。
とはいえそれが続くと、嬉しいもののオトーサンも些か負担になってくる(笑)。
自分の孫のような子供たちに「オジサン、これ」とお菓子を差し出されて嬉しくないはずはないが、大の大人が菓子ひとつとはいえ貰ってばかりではどうも居心地が悪い。でもまさか善意でくれるものを「オジサンは要らないよ」と断るのもせっかくの気持ちに傷をつけるようで嫌だ...。
そこである日、頂き物のお菓子を少しバッグに入れて散歩に出ることにしたのである。
それらの女の子に会ったとき「いつもお菓子ごちそうさま。今日はオジサンからこれお返しだよ。友達と分けて食べてね」と小さな箱を渡した。
ただしオトーサンは「お父さんやお母さんから、知らない人からものを貰ってはダメだと言われているだろう?」「しかしオジサンとは知らない仲ではないからいいかな?」と聞くのを忘れなかったがそれらの子は「ラテのオジサンは知らない人じゃあないもん」と嬉しそうな顔をしてお菓子を握りしめた。
それからたまに常連の子供たちにお菓子を持って行くことにしたが、子供だからこそモノを渡すのは難しい。
単にお菓子を配り歩く変なオヤジになっては困るし(笑)、子供たちがこれまた偏った”貰い癖” でもついたらそれはオトーサンの責任である。

※心地よい散歩の疲れからか、床でうとうとし始めるラテ
それからもうひとつオトーサンは子供たちに「もし箱や袋の捨て場所がなかったらオジサンの所に持ってきてね」というのを忘れなかった。なぜなら最近は公園でもセキュリティのためなのかゴミ箱が設置されていないのである。もし子供たちがそうした菓子の袋などを無造作に捨てるようなことがあればこれまたオトーサンの責任重大だ。
とはいえある日、ひとりの女の子が「オジサン、これ...」と空き袋を差し出したのを受取ながら「皆いい子たちだなあ」と頬が緩んだオトーサンであった。
そして子供たちはともかく屈託がない。オトーサンがお菓子を持っている、いないにかかわらず「ラテ、ラテ」と駆け寄って可愛がってくれる。
この良い子たちのためにもマジでこれからの日本が平和で住みよい国であって欲しいと願わずにはいられないオトーサンであった。
先日の夕刻、ラテと一緒にいつもの公園に入っていった。向こうにはお馴染みの小学生の女子たちが楽しそうに遊んでいる姿が見える。オトーサンたちは公園の周囲を回りながら子供たちに近づいていった...。
ふと前方を見るとオトーサンと同年配に見える男性が女の子に声をかけているのが見えた。まだ距離があったのでどんな話しをしているのかは分からなかったが、男性は女の子と別れた後に頻繁に後ろを振り向くのがオトーサンにはちょっと不自然に思えたもののまあまあ特におかしな雰囲気ではないようなのでそんなに気にもせず男性とすれ違って子供たちの集団に入っていった...。

※ラテは何をされても子供たちには大人しい
ふと気がつくと小学校六年生の女の子が先ほどの女の子を含む低学年の子供たち数人になにやら注意をしているのだ。
耳をそばだてると「あ~気持ち悪い...。ねっ、あんたたちも絶対にあのオヤジについていってはダメよ。あれ怪しいからね。あ~嫌だ!」と嫌悪の表情をしている。
思わずオトーサンは「どうしたの?」と聞いたところ、いまのオヤジは子供たちが1人でいると近づいて「ツタヤってどこか教えてくれない?」と声をかけるのだそうだ。
ツタヤとはあの “TUTAYA/蔦屋” のことだが公園からだと木々といくつかの建物で見えないものの、国道の方向に出ればすぐに見える位置にあるからほとんどの子供たちも知っているはずだ。
だから「そこの道を出ればわかります」とかいうと「おじさんこの辺わかんないのでそこまで一緒に来てくれない?」とかいって誘うらしいのだ。それも1度ならそうかも知れないが子供たち曰く数度そうしたシーンを目撃したという。

※公園に咲く白梅が綺麗な季節
それが本当なら確かに怪しい。オトーサンは「同じオヤジがいうのも変だけど絶対に付いていってはダメだよ。男の人には『分からなかったら大人に聞いて』といってやんな...」そして「低学年の子を1人にしないようにね」というと「はい、皆に絶対に付いていかないように言ってあります」という。
まあまあ今の子供たちは本当にしっかりしているものの相手は大人でありもし悪意があれば子供たちの1人くらい力尽くでどうにでもなるだろうから...怖い。
無論そのオヤジにオトーサンは再び会ったことはないから子供たちの過剰反応なのか、あるいは本当に変な男なのかは分からないが注意をするに越したことはない。
しかしふと思い返してみるとオトーサン自身だってラテがいるからこうして子供たちと親しく話しをしたり遊んだりできるようになったが、お互いいまだかってどこの誰かも知らないわけだから、考えようによっては変なオジサンなのかも知れない(笑)。
とはいえ昨日今日に会ったばかりというわけではなくすでに三年以上も頻繁に出会っているから子供たち同士で情報が行き渡っているのかも知れない。
あくまで「ラテ、ラテ!」と駆け寄ってくれ、ある時は一緒に走り、ある時には自分たちの遊びにラテを誘ってくれ、ある時は抱きしめたりして可愛がってくれる子供たちなのだ。
彼女たち独特の世辞なのだろうが「ラテちゃん、大~好き」などと抱き寄せてくれるからオトーサンも悪い気はしない。

※友達ワンコを見つけたのか、笑顔で飛び出そうとするラテ
そのうち少しずつ子供たちも学校のことや友達のことを話すようになり、時には「人を好きになるって辛いことね...」などとおませな台詞までオトーサンの前でいう女子もいる(笑)。
オトーサンが近づくと「オジサン、あのね...」などと積極的に話しをしてくれる子供も多くなった。
またどういうことなのか、オトーサンに「はい、これっ!」と菓子を差し出してくれる女の子もいる...。
オトーサンも最初はいぶかしく「ありがとう」と言いながらも「これってラテ用かな?」と聞いてみたが「ラテにあげてはダメだよ、それ人間用だから」とのこと(笑)。
子供にとってクッキーひとつ、ポッキー一本でもそれは自分のものと考えるのが普通だろうから、オトーサンは正直感激してしまったのである。
オトーサンはその場で封を開け口に入れ「美味しいね、これ」「ありがとう」といった...。
とはいえそれが続くと、嬉しいもののオトーサンも些か負担になってくる(笑)。
自分の孫のような子供たちに「オジサン、これ」とお菓子を差し出されて嬉しくないはずはないが、大の大人が菓子ひとつとはいえ貰ってばかりではどうも居心地が悪い。でもまさか善意でくれるものを「オジサンは要らないよ」と断るのもせっかくの気持ちに傷をつけるようで嫌だ...。
そこである日、頂き物のお菓子を少しバッグに入れて散歩に出ることにしたのである。
それらの女の子に会ったとき「いつもお菓子ごちそうさま。今日はオジサンからこれお返しだよ。友達と分けて食べてね」と小さな箱を渡した。
ただしオトーサンは「お父さんやお母さんから、知らない人からものを貰ってはダメだと言われているだろう?」「しかしオジサンとは知らない仲ではないからいいかな?」と聞くのを忘れなかったがそれらの子は「ラテのオジサンは知らない人じゃあないもん」と嬉しそうな顔をしてお菓子を握りしめた。
それからたまに常連の子供たちにお菓子を持って行くことにしたが、子供だからこそモノを渡すのは難しい。
単にお菓子を配り歩く変なオヤジになっては困るし(笑)、子供たちがこれまた偏った”貰い癖” でもついたらそれはオトーサンの責任である。

※心地よい散歩の疲れからか、床でうとうとし始めるラテ
それからもうひとつオトーサンは子供たちに「もし箱や袋の捨て場所がなかったらオジサンの所に持ってきてね」というのを忘れなかった。なぜなら最近は公園でもセキュリティのためなのかゴミ箱が設置されていないのである。もし子供たちがそうした菓子の袋などを無造作に捨てるようなことがあればこれまたオトーサンの責任重大だ。
とはいえある日、ひとりの女の子が「オジサン、これ...」と空き袋を差し出したのを受取ながら「皆いい子たちだなあ」と頬が緩んだオトーサンであった。
そして子供たちはともかく屈託がない。オトーサンがお菓子を持っている、いないにかかわらず「ラテ、ラテ」と駆け寄って可愛がってくれる。
この良い子たちのためにもマジでこれからの日本が平和で住みよい国であって欲しいと願わずにはいられないオトーサンであった。