Apple Watchの予約が可能となる4月10日が近づいている。アップルのサイトでもオーダーの前に確認することとしてベルトのサイズやらで間違いのないようにと啓蒙にも力を入れているようだが、さて実際に予約日が近づくとすでに決めていたはずの選択に揺らぎが生じて心がザワザワしてくる(笑)。 ご存じのようにApple Watchは大別して「Apple Watch SPORT」「Apple Watch」そして「Apple Watch EDITION」の三種があるが、サイズ違いとして38mmと42mm幅というさらなるバリエーションがある。 また「Apple Watch SPORT」にはバンドのカラー選択ができるし「Apple Watch」となればよりバンドのバリエーションもあるので選ぶのは随分と迷うに違いない。※いまのところ最有力候補のシルバーアルミボディおよびホワイトスポーツバンド仕様の42mmと38mm Apple Watch ということであくまで個人的な趣味趣向と心許ない懐具合を考慮に入れつつ、選択のキモを考えてみたい…。 まあ始めに宣言しておくが「Apple Watch EDITION」は度外視である(笑)。 要は本体の材質だが「Apple Watch SPORT」はアルミ、「Apple Watch」はステンレスという違いがあり、双方共にシルバーアルミニウムとスペースグレイアルミおよびスペースブラックステンレスというバリエーションがある。また「Apple Watch SPORT」のガラスはIon-Xガラスだが「Apple Watch」だとサファイアクリスタルという違いがある。 さらに「Apple Watch SPORT」の裏蓋の材質はプラスチックのようだが「Apple Watch」はセラミックだという…。 当然なことにそれぞれ材質の違いはコストに反映されており、「Apple Watch SPORT」が4万円台からなのに対して「Apple Watch」は66,800 円が一番安くバンドによっては132,800 円にもなる…。無論重要なことはどのエディションであってもハードウェアとしての中身は同じだということだ。 さてそれでは選択のキーポイントはなにか…? 申し上げるまでもなくボディとガラスの材質を考えるとステンレススチールおよびサファイヤガラス仕様が一番無難であり美しいと思われる。後はベルトと本体のサイズをどうするか…となるだろう。 私はApple Watchが発表された当初はステンレススチールの筐体でベルトはホワイトスポーツバンド、そして42mmがいいかな…と考えていた。 42mmは腕時計として大きい方だが、もっとデカイ腕時計もある。それにサイズが大きい方が認識率もよいしバッテリーも38mmより持つという情報もあったからだ。 そう考えてはいたが、直前になってきて思いが少し変わってきた…。※筆者愛用の腕時計のひとつINVICTA。円形だが直径は突起を別にしても45mmほどと大きめだ。クラウンなどが9時の方向にあるのが特長 まず腕時計として常に腕に装着することを考えるとその装着感は大切だ。いつも身につけていることを第一に考えると軽くて邪魔にならないことが重要だ。どんなに魅力的なものでも腕に馴染まず、着けるのが苦痛なら意味はない。そう考えると38mmのサイズにしようかという気になってきた。これだと長袖のシャツでも邪魔になりにくいだろうからだ。 さらに…例えばApple Watchのステンレス製38mmの本体重量は40gだが「Apple Watch SPORT」のアルミニウム製38mmはなんと25gと大幅に軽いのだ。したがってベルトも丈夫で軽いと思われるスポーツバンドで十分だ…。 この選択は必然的に一番安い47,800 円(税別)となる。 さらにさらに…Apple Watchは初めて出荷される新製品である。過去の例を見てもiPodしかりiPhoneしかり、第1世代の製品と例えば第3世代といった製品とを比べると様々な点において大きな違いが見て取れることを我々は経験してきた。 正直言ってApple Watchのデザインは諸手を挙げて気に入っているとは言いがたいし、Apple Watchとはどのような製品なのか、どれほど我々の日常に食い込んでくる製品なのか等々を自身の腕に着けて体験・経験するにはなにも無理して体裁に拘る必要はないではないか…と考えるようになった。 なにしろハードウェアとしては皆同じなのだ。またどのように気を遣ったところで腕にはめていれば多少の傷が付くのを避けることはできないし、これはiPhone以上に実用品なのである。 まずは一番ベーシックなものでApple Watchのあれこれを堪能し、納得がいったら…いやどっちみち一年経てば新機種がでることは間違いないし、未発表の材質を使った製品も登場するという噂もあるではないか。Apple Watchはこれからどのような方向に向かうのか、それを見定めてから真に気に入ったものを選べばよいのではないか…。そう考えるようになったのである。※シルバーアルミニウム Apple Watchの裏面 Apple Watchは腕時計ではあるが、時計の機能はある意味カモフラージュだ。他の機能を使っていないときのホーム画面が時計表示なのであり、真に腕時計が欲しいのであれば他にいくらでも選択肢はある。 Apple Watchは iPhoneと共に働くデジタルデバイスであり、だからこそ進歩進化も早いだろうしすぐに陳腐化するに違いない。高級腕時計を選ぶと同じアプローチでApple Watchを選んでは後悔するのではないだろうか。まあ予算に余裕のある方にとっては意味のない考察かも知れないが(笑)。 ということで私は38mmのシルバーアルミニウムケースおよびホワイトスポーツバンド…すなわち一番安価なApple Watchにしようと堅く心に誓ったのである。が、まだ少し考える時間はある。心変わりは世の常だからして、もし裏切ったら…ゴメンナサイ(笑)。まあ問題はどのような選択であれ、思うものがスムーズに手に入るかどうかにかかっているのだが。
桜のつぼみもだいぶ膨らんできたこの頃だが、ラテも確実に季節の変わり目を実感しているようだ。なぜなら日中自宅内で横になるときに敷いてあるシートではなく直接フローリングや畳みに腹ばいになることが多くなった。それに早くも散歩途中に路面に腹ばいになって一休みすることが始まった…。多分に気持ちがよいのだろう。 外気温が上昇し一気に春めいてきた。それにしたがい室温もこれまでは12度程度だったものが暖房をいれずに20度近くにもなっているから、暑いのが苦手なラテとしてはオトーサンたちより敏感に季節の変わり目を実感しているに違いない。 これまで日の出前の真っ暗な道をラテと歩く日があったが、ここのところ同じ時間に家を出ても懐中電灯は不要な明るさになっているのは実にありがたい。勿論夕方の散歩でも特に遅くならなければ照明はいらなくなってきた…。※ラテは早くも気温の上昇が気になってきたらしい しかし散歩途中でラテが腹ばいになってご休憩モードになる頻度が高くなってきたし、ここしばらくは要求のなかった「抱っこ」も先日しばらくぶりでやらされる羽目となった。 歩き過ぎも辛いが、歩かない…休憩が多くなるラテの散歩はこれまた辛い。毎年のことながら憂鬱なことだ。路面にへばりついて「アタシ動かないわよ」とアイコンタクトするラテの脇を通っていく人たちも苦笑している(笑)。 それでもこれからの季節は着るものも軽くなるし桜を始め、散歩途中には様々な花が咲き乱れ、散歩するには実に美しく良い時期となる。また野鳥の歌声も派手になってくるしすでにウグイスの声が聞こえ始めた。オカーサンが一緒のときで天気のよい場合には必ず超ズームが使えるデジカメを持参して野鳥たちの姿を追うのも楽しみのひとつとなる。※ラテと元気より階段を駆け上がるオトーサン(上)と満足そうにオトーサンにアイコンタクトするラテ(下) オトーサンといえば相変わらず散歩に出る際にはパナソニック製ウェアブルカメラ HX-A500をヘッドセットにつけるのが習慣となっている。撮影を意識せずそして両手が使えるので安全面にも格好なのだ。最近では当「ラテ飼育格闘日記」のビジュアルにも大いに活躍しているビデオカメラでもある。 本来はこれで撮影したものを一般のデジカメのそれと同じように扱うには少々無理があるものの、オカーサンと一緒の散歩でないときにはリードを持ちながらデジタルカメラを操作するのは危険なのでウェアブルカメラ HX-A500は不可欠なのだ。 ウェアブルカメラ HX-A500なら両手が空くので安全だが、反面フレーミングが意図したようにはいかない事があるしそもそもが動きながら撮っているのでその動画からドンピシャの1枚を得るのはなかなか難しい。しかし画質がよいこともあるが、当ブログに載せる程度の写真を得るにはオトーサンには使い勝手が良いのだ。※ラテとの散歩で常用しているパナソニック製ウェアブルカメラ HX-A500 ところで写真は当然のことながら散歩中のラテの姿を記録するのが一番の目的なのだが、我が娘は大の写真嫌いなのだ(笑)。 友達ワンコの中には…柴犬が多いが…カメラを向けるとカメラ目線で笑顔を返してくれるワンコがいる。まさか写真を撮られるのが嬉しいというはずはないが、自身が注目を浴びているように思えるその事が嬉しいのかも知れない。 では何故ラテはオトーサンにしてもオカーサンにしてもカメラを向けると顔を背けたり、時にはお尻を向けたりするのだろうか(笑)。 これまでカメラを向けている途中で怪我をしたとか、カメラで頭を殴られた…といったアクシデントなどはなかったから負のエピソード記憶があるとは思えないのだ。それにカメラを向けると顔を背けるのはラテが我が家に来てからずっとそうなのだ。 それでもラテのポートレートを撮る手段がないわけではない。オトーサンが「ラテ!」と呼び、何事かとラテがこちらを向いた瞬間にシャッターを切るとか、かなり遠方からズームで狙う等々だ。これまでにもそんな感じで多くのシャッターチャンスを得てきたが正直成功率は低い(笑)。 なぜカメラを向けると嫌がるのか…。文明開化時代ではあるまいし、魂を抜かれると思っているわけではあるまい(笑)。理由が分かれば対処の方法もあるのかも知れないが、残念ながらラテは黙して語らずだ。 まあ一般的にワンコは犬同士にしても人間でも間近に視線を合わすのを由としないという。それは敵対の印であり強いプレッシャーだという。したがってカメラを近くで向けられると同じ不安感を感じるのだろうか…。 ということで本来はどうということのない顔のアップ写真でも気に入った1枚を撮るのはなかなか大変なのだ。その点ウェアブルカメラ HX-A500だとオトーサンの視線そのものであり、普通のデジカメを向けるのとは違って比較的リラックスしたまま、自然体なので具合がよい…。 ただしこれはオトーサンの視線の高さにあるわけでそのままでは常に上からの撮影となるし、目で見ているエリアと弱冠フレーミングに差がでること、さらにオトーサン自身が常に動きながら動画撮影しているわけでピントの合った良い写真を取り出すのはなかなか簡単ではないのだ。 今回使った写真も子供たちと対峙している写真はウェアブルカメラ HX-A500で撮ったものだ。こうしたチャンスがあるとオトーサンは意識して数秒間なるべく動かないことを心がけるようになった。それに子供たちにしてもあらためてデジカメを向けられるのは嫌だろうし、オトーサンもそうした時には撮影していることを知らせて了解をもらうが、ピントさえ合えばウェブで使うには十分な解像度で撮れるので非常に便利にしている。※団地の公園で遊んでいた子供たちに声をかけられて喜び勇んで近寄るラテ ただし顔の横に変な筒があるわけで、目立つといえば目立つことが困った点である。別に隠し撮りするわけではないからよいが、ラテと歩いているとたまに子供たちだけでなく大人から「それは何ですか?」と説明を求められることがあるのが鬱陶しい(笑)。 中にはビデオカメラだというと妙に詳しいオヤジがいたりして細かなスペックを教えろと迫られたこともある。 まあ、そうした場合は必ずといってよいほどオトーサンが答えらしい答えを言う前にラテがその人に向かって吠え始めるので話しは最後まで行き着くことがないのが幸いだ(爆)。 オトーサンはただただ「スミマセン…」と頭を下げてその場を離れるばかりである…。
高校生の頃だったと記憶しているが、自宅のテレビで洋画劇場とでもいった番組だったのだろうか、たまたま見てから忘れられずに探しに探した人魚映画については以前「念願の『彼と人魚 (Mr. Peabody and Mermaid)』を入手 」でご紹介したことがあるが、もうひとつ違う意味で強烈な印象を受け、これまた後年になってもう一度見てみたいと考えていた作品があった...。 タイトルも分からずにいたので探せなかったが、これまた先日偶然にもDVDが出ていることを知り早速手に入れた。それは旧ソ連時代に作られた初のホラー映画「妖婆・死棺の呪い」(原題 = ВИЙ)という1967年の作品で、ドストエフスキーなどその後のロシア文学に多大な影響を与えたといわれているロシアの文豪ニコライ・ゴーゴリの短編「ヴィイ(妖女)」を基にした映画だった...。 というわけで、今般その全容を初めて知ったが、意外に知られている作品のようで、ホラー作品とはいえ単に怖がらせるといったストーリーではないのが興味深い。いわば恐怖と笑いが交差するといったらよいのか…。 そもそもホラー映画は嫌いな私が再度見たいと探していた作品なのだから、いま風にいうなら「ゆるキャラ妖怪映画」といった感じでもある…。※「妖婆・死棺の呪い」(原題 = ВИЙ)1967年製作のDVDパッケージ ともかく強烈に記憶に残っているシーンはラストシーンだったようだ。神学生の主人公が礼拝堂の中央に結界として魔除けのサークルを描き、その中で祈祷するものの四方の壁から手が伸び、骸骨が躍り出てまるでインクブスあるいはスクブスといった感じの魔物や妖怪が壁から滲み出るように主人公に襲いかかる場面だった。 余談だが "ふなっしー" を最初に見たとき、悪いけどその時の魔物を思い出したっけ(笑)。 さらにどういう経緯かは覚えていないが、やはりというか…少年の私がボーっとするほどの美少女が登場していたはずなのだ...(笑)。 どうやらストーリーの後半を偶然に見たらしいが、好奇心旺盛な年齢でもあったからか、あるいはそうした物を好む性向だったのか、結界としての魔法のサークルというものに興味を持ち、一時は数種それらを描けるまでに至った。思えば変な少年だった(笑)。※エミール・グリヨ・ド・ジヴリ著/日夏響訳「悪魔の書」にある典型的な魔除けのサークルたち 魔除け/魔法のサークルなどといえばファンタジーあるいは戯言のように思われるだろうが、実在の人物でありエリザベス朝時代の高名な占星術師で錬金術師だったジョン・ディ博士が後にイカサマ錬金術師といわれたエドワード・ケリーと中央ヨーロッパを巡る流浪生活を送っていた際には度々降霊すなわち死人を甦られる口寄せの魔法を行ったという。 そのイメージは当時の版画で残されているが、霊媒となったケリーと松明をかざして臆しているようなディが魔法のサークル内で死者と対峙している姿が描かれている。※ジョン・ディとエドワード・ケリーが死人を呼び出している図。2人の足元には魔除けのサークルが描かれている さて話しは映画に戻るが、あらためて確認してみると、そのあらすじは…神学校が夏休みとなり新学生たちが悪ふざけをしながら帰省するシーンから始まる。 一人の若い神学生が帰省途中に泊まった宿で事件が起こる。老婆に背中に乗られたまま空中浮遊をした神学生は魔女に違いないと老婆を滅多打ちにすると美少女に変身し、結局神学生自身は望まない形ではあったが為に死んだ若い娘の祈祷を頼まれ、起き上がる娘の死体および妖怪たちに襲われるという怪奇幻想譚であった。 死んだ娘を供養するため、無理矢理頼まれ鍵をかけられた礼拝堂で三日三晩祈祷するはめとなった主人公を阻止しようと、悪霊たちが次から次へと現れる……。 主人公は神学者とはいえ神学校で哲学を学んでいる青年で、どうやら出来も悪くガラも悪いしまだまだ未熟だった。最初の晩で怖さを紛らわそうと礼拝堂のあちこちに蝋燭を灯して昼間のような明るさにするが、死んだはずの娘が起き上がる。神学生は夢中で自分の周りに魔除けのサークルを描いて神に祈るが、娘は結界を壊そうと飛び回る…。 2日目が何とか終わると恐ろしさに神学生の髪は真っ白になってしまう。試みた逃亡にも失敗した最後の3日目、恐怖を紛らわすために酒に酔っていたこともあってか、神学生は見てはいけない最強の妖怪ヴィイを見てしまったことで結界は破られ、翌朝死体で発見される...といったお話しだった。また記憶の底にあった美女だが、魔女役の女優(ナターリヤ・ウァルレイ) は記憶に残っていたとおり確かに神秘的な超美女だった(笑)。 ただしまるでファンタジーというか牧歌的な美しい音楽(カレン・スレノヴィチ・ハチャトゥリアン)といい、映像といい、怖がらせようという意図はほとんど見えず、まだCGといった技術もない時代だったし特撮もどこか稚拙でおとぎ話でも見ているような感じを味わわせる。さらにこの映画はてっきりモノクロだと思っていたが入手したDVDはカラーだった。 私の記憶違いなのか、あるいはそのテレビ放映を見たときのテレビがモノクロだったのか…。いまとなっては検証のしようもないが(笑)。それに高校生のときに見た...と思っていたが、本作品の制作が1967年とのことなので、考えてみるに少々時期的に不合理だ(笑)。制作公開された早々にテレビで放映されたとしても多分にもう少し後で見たと考えた方が合理的かも知れない。 まあ45年ほど前に偶然に、それも1度だけ見た記憶がすべて正確であるはずもないが、記憶の不確かさをあらためて認識した...。 ともあれ後年魔法だの錬金術あるいはカバラなどなど妖しいあれこれを澁澤龍彦などの著作を機会に好むようになったが、それはこの映画の影響かも知れない。 そういえば澁澤龍彦著「黒魔術手帖」桃源社刊(1971年)やエミール・グリヨ・ド・ジヴリ著/日夏響訳「悪魔の書」大陸書房刊(1975年)には死者を呼び出す口寄せの具体的な方法と手順も載っているが、意気地のない私はいまだに実験したことはない…(笑)。 本作品、話のネタに是非1度はご覧になることをお勧めしたい! 【作品データ】 ・原作:ニコライ・ゴーゴリ ・総監督:アレクサンドル・プトゥシコ ・監督:コンスタンチン・エルショフ/ゲオルギー・クロパチェフ ・脚本:アレクサンドル・プトゥシコ/コンスタンチン・エルショフ/ゲオルギー・クロパチェフ ・撮影:フョードル・プロヴェロフ/ウィクトル・ビシチャリニコフ ・音楽:カレン・ハチャトゥリアン ・出演:レオニード・クラヴレフ/ナターリヤ・ヴァルレイ/アレクセイ・グラズィリン/ニコライ・クトゥーゾフ他
フォーカルポイント株式会社は、米Mio社(ミオ)の3軸加速度センサーで速度や距離も測定可能なバックライト内蔵の心拍計付き腕時計「Mio ALPHA 2 心拍計付き腕時計」を全国の家電量販店およびスポーツ用品店などを通じて発売すると発表。同社の運営するオンラインストアでも各27,500円(税抜)で本日より販売を開始した。【Mio ALPHA 2 心拍計付き腕時計 について】 Mio ALPHA 2 心拍計付き腕時計(ミオ アルファ2 以下、本製品)は、Bluetooth SMARTでスマートフォンと連携する、3軸加速度センサーで速度や距離も測定可能になったバックライト内蔵の心拍計付き腕時計。継続的な心拍数を数多くのフィットネスアプリでリアルタイムに参照したり同期することができる。[製品仕様] 本体サイズ: 約45(W)×42(H)×15(D)mm リストバンド: 約28(W)×255(H)mm (幅は最短部) 重さ: 約54g パッケージサイズ: 約101(W)×141(H)×60(D)mm パッケージ重量: 約241g バッテリー容量: 170mAhリチウムポリマー電池 連続使用時間: 20時間〜24時間 使用可能日数: 最大3ヶ月(心拍計未使用時) 脈拍数表示: 30〜220拍 使用環境温度: 5°C〜45°C 防水性能: 30m防水 通信方式: Bluetooth SMART (Bluetooth 4.0) センサー: 光学式心拍計、3軸加速度センサー 測定可能データ: 心拍数、消費カロリー量、距離、ペース、速度[使用材質] ケース: ポリアミド樹脂+ガラス繊維 ケース背面: ポリカーボネート+ガラス繊維 ケース背面充電端子: ステンレス鋼 ストラップ: シリコン マグネット: ネオジム磁石[同梱品] ・Mio ALPHA 2 心拍計付き腕時計 本体 ・本体充電用USBアダプタ[対応モデル] ・iPhone 4s 以降 ・iPad (第3世代) 以降 ・iPad mini ・iPod touch (第5世代) ・Bluetooth SMARTに対応するAndroid 4.3以降のスマートフォン・タブレット端末[対応アプリケーション] ・Mio GO ・Endomondo Sports Tracker ・Map My Ride ・miCoach ・Run with Map My Run ・RunKeeper ・Strava Cycling ・Wahoo Fitness など カラーバリエーションはブラックとイエローの2機種。 定価はオープンプライスだが、オンライン直販価格:各27,500円(税抜)。 ■Mio ALPHA 2 心拍計付き腕時計
米国Vintage Computer社は3月25日、MacBook Pro Retina/Mid 2012〜Early 2013用の256GB, 512GB, 1TBのSSDを新発売したと発表。SSDの本体は Samsung、Crucial の有名ブランド製。なお iMac Late 2012にも使えるという。 ・Samsung 840 EVO 1TB SSD, MacBook Pro Retina 15用 ¥69,800 ・Samsung 840 EVO 1TB SSD, MacBook Pro Retina 13用 ¥69,800 ・Crucial M550 512GB SSD, MacBook Pro Retina 15用 ¥38,000 ・Crucial M550 512GB SSD, MacBook Pro Retina 13用 ¥38,000 ・Crucial M550 256GB SSD, MacBook Pro Retina 15用 ¥22,800 ・Crucial M550 256GB SSD, MacBook Pro Retina 13用 ¥22,800 なお取り付けツールは付属していない。 ■Vintage Computer, Inc.
日本で個人用コンピュータをパーソナルコンピュータではなく "マイコン" と読んでいた時代にいくつかのマイコン雑誌が登場した。最初に目に付いた雑誌としては「I/O」「RAM」「マイコン」といった月刊誌であり、その後に「アスキー」が市場をリードしていく。今回はマイコン雑誌に記事を投稿し始めたきっかけと当時の様子をご紹介したい。 先日仕事関係でお会いした若い方に「中学生時代からMac雑誌に載っている松田さんの記事を読んでました」と言われて驚いたと同時に感無量だったが、ライターになったきっかけを聞かれたことでもあり、思い出しついでに以下書き出すことにした…。 結婚した翌月だった1977年の12月、富士通のFACOM L Kit-8というワンボードマイコンを秋葉原で電源を含め10万円で購入したのがそもそも私がこの世界に足を突っ込んだきっかけだった。本来そうした製品は一般に販売されるものというより技術者たちの評価用として市場に登場したわけだが、時代は私のように何の予備知識もない人たちが手にするようにもなっていた。※ 机上の一式が富士通 FACOM L Kit-8 。キーボードや増設RAMボードなどを拡張した1978年春頃に撮影 しかし系統立てて学んだ人はともかく私のように興味だけでマイコンを手にしただけの人間は当然のことながら簡単に使いこなせるはずはない。基礎から学びたいと思っても現在のように日本語で読める様々な教則本があるわけでもないしネットで検索できる環境もなかったから、試行錯誤と僅かな情報に飛びつくしかなかった。 その貴重な情報源のひとつが1976年10月から発行されていた「I/O」という月刊誌だった。ただし私が同誌の存在を知り、毎月本屋で購入するようになった1978年には工学社の発行だったが、創刊時は出版人が星正明氏、編集人は当時大学生だった西和彦氏、その他郡司明郎氏、塚本慶一郎氏、吉崎武氏らと後にきら星のように大活躍する人たちが参画していた。そんな「I/O」だったが1977年5月には方針に関する意見対立から西和彦氏らが退社しアスキー出版を創業して同年6月には「月刊アスキー」が創刊された。 記憶している範囲では「I/O」「RAM」「月刊マイコン」そして「月刊アスキー」とすべての月刊誌を購読してそれこそ隅から隅まで目を通した。 それぞれ特色があったが「I/O」が一番投稿雑誌の色合いが深かったこと、そしてその編集方針が取っつきやすく映ったからだろう…大した内容ではなかったものの L Kit-8に関して自身の覚えたことなどを編集部に投稿するようになった…。 その動機を今風にいうなら「情報の共有」を望んだからだ。とにかく情報がないわけで、自分もそうした雑誌から役立つ情報を得、そこから生まれたなにがしかの成果はフィードバックすべきではないかと考えたのだ…。 勿論投稿した原稿全てが雑誌に採用されるはずもないことは承知していたが、意外なことにすぐ数編の原稿が採用されたときには純粋に嬉しかった。 残っている資料を確認する限り「I/O」誌への最初の掲載原稿は「L Kit-8でBASICを」という内容だった。1978年春に登場した4K BASICを走らせたレポートである。※「I/O」に載った「L Kit-8でBASICを」の投稿の一部 (1978年) その上驚いたことにいただく原稿料は当時としては十分な額であり「これは小遣い稼ぎになる」と思った。とはいえ当時L kit-8でBASICを走らせるためにメモリボードやインタフェースボード、さらにフルキーボード等のハードウェアオプションを購入しなければならず、それには20数万円もかかったわけだから決して元が取れるものではなかった(笑)。 そんなわけで自己満足を味わえるだけでなく原稿料が入ることに味をしめた私は「I/O」「RAM」「月刊マイコン」に投稿を継続的に始めたが、それがライターのきっかけといえばきっかけであり、私のマイコン/パソコン雑誌のライター歴は実に37年にもなり、この業界でのライターの先駆けとなった…。 とはいえ日本語ワープロが使える時代ではなかったから、原稿は手書きでありそれを封書に入れて郵送しなければならなかったし、記憶が間違っていなければ最初期の原稿料は現金書留で送られてきたはずだ(笑)。 「L Kit-8でBASICを」の他「I/O」誌へはBASICで書いた「家計簿プログラム」、ミニアンプをPET 2001に接続して「PETの芸術的(?)使用法」「宛名プリント・プログラム」、また「マイコン」誌へはL kit-8用の自作ケースを紹介した「ホームコンピュータのふんいきを!」などが記録に残っている。 >※「I/O」に載った「家計簿プログラム」、「PETの芸術的(?)使用法」、「宛名プリント・プログラム」(共に一部) また「月刊アスキー」誌へは同誌の表紙をTシャツにプリントした投稿やマイコン・ウィドウの話題に乗じて記事を投稿し掲載していただいたことがある。※「マイコン」誌に載ったL kit-8用の自作ケースを紹介した「ホームコンピュータのふんいきを!」(一部) ただしこの種の投稿は1980年あたりで一端途絶えている。理由はといえばパソコン自体が面白くて原稿など書いている時間がなくなったからだ(笑)。PET2001やCBM3032に専用デュアルフロッピードライブとプリンタを手に入れ、本格的なBASICの勉強を始めたのもこの頃だ。そして1982年には念願のApple II を使いはじめ、本郷のイーエスディラボラトリ社に頻繁に出入りをはじめた。原稿を書くより自身が吸収すべきことが山積みで寝る時間がもったいなく感じた時代である。 1983年にはApple II に関してそれなりの情報を得るようになり、金回りが良かったこともあってビデオ・デジタイザやシンセサイザーなど最新かつ高価なシステムも手に入れ、それを元にイーエスディラボラトリ社発行の「アップルマガジン」誌に原稿を書き始めた。※「アップルマガジン」創刊号 ある意味この「アップルマガジン」に関わったことがそれまで単なるアマチュアとしてのお遊びだった原稿書きが出版側から執筆依頼される形になってきたわけで、ライターとしての心構えは必然的に変わっていく。それにApple II 用の最新ハード&ソフトをいち早く手に入れて実戦していたこともあって事情通になっていくが、掲載原稿に関係しての個人的な問い合わせや取材依頼に苦慮し始めたのもこの頃だ…。 1984年1月24日、ご承知のようにMacintoshが発表された。ただし販売開始は4月からで私が買う気になったのはそれから半年ほど経った10月だった。この間意外に空白期間があったように思えるが別途「Macintosh 最初期国内カタログに見るミステリー? 」にあるような国内事情もあって販売が遅れたのかも知れない。 ともかく初代Macintoshをイーエスディラボラトリ社から購入したとほぼ同時に同社から「アップルマガジン」の編集長を依頼され1年間役目を果たすことになった。時に「アップルマガジン」のほとんどの原稿を多くのペンネームを使って書いた(笑)。 そうした環境下で得た一番重要なことはその後にさらなる多くの出会いを演出してくれたApple IIあるいはMacintosh仲間たちと出会えたことだ。松木英一さん、立野康一さん、大谷和利さん、そして評論家の紀田順一郎さんなどと直接間接に知り会えたことで人的ネットワークが大きく広がっていく。 1986年7月1日に「MACワールド日本語版」が発刊し、その編集部に度々通うことになり紆余曲折があって翌年の「MACLIFE」誌の発刊につながっていった。その「MACLIFE」には創刊からMacのグラフィック関係を主として多くの記事を書いた。そうしたご縁であるとき編集長の高木利弘さんからの紹介で大手広告代理店と接触を持ったことが2年後の起業に繋がるのだから縁とは奇妙なものだ。※「MACLIFE」創刊号 また1987年6月にNEC PC-9801向け、ジャストシステムのグラフィックソフト「花子」のリリースに合わせ単行本執筆依頼を技術評論社からいただき、1989年春には同社から「MacJapan」誌が登場する際には最初から連載を書くことになった。※「MacJapan」創刊号 この1989年は自身が起業した年でもあったが、生まれたばかりの会社名などどなたも知るはずもなかったが、MACLIFEやMacJapanに連載を続けていたこと、あるいは「花子」の単行本がベストセラーとなったこともあって会社代表者としてよりライターとしての名前を知っていただいたことがどれほどビジネスに役立ったか知れない…。 さらに1993年4月からは「Mac Fan」誌が刊行されたが、初代編集長の滝口直樹氏に依頼されここでも数々の記事を書かせていただいたし、後年(2000年)には「Macintosh業界発展のために活躍・貢献し、また多くのMacファンに支持された」と評価をいただきMac Fan MVP '99 特別賞 を授与された。※「Mac Fan」プレ創刊号 こうしたMac雑誌が刊行された当初はまだインターネットは我々の眼前にはなかったから雑誌から最新情報を得るのがユーザーの楽しみでもあった。したがってひとつひとつの記事に対する反応は怖いくらいに凄いときもあった。私の書いたMacのグラフィック関連記事を根拠に当時まだまだ高価だったMacのフルシステムを導入したという個人やデザイナー、企業が多々あったし、そうした情報を元に起業された人たちも出始めた...。 ライター冥利につきる反面、その責任の重さに緊張したものだ。しかし反面目立つということは反感を買うことでもある事を知る。 なぜならある編集部に立ち寄ったとき編集長との雑談の後「念のためですがこんなアンケート葉書への書き込みがあったのでお知らせしときます」といわれ、見せられた1枚の葉書があった。その「今月号でお気に入りの記事は?」との回答覧にはわざわざ「松田の記事以外の全部」とあった(笑)。 要は私の記事だけがお気に召さなかったということになる。その1枚のアンケート葉書から当人がどのような人でこれまでお会いしたことがあるのかないのか…などは分かりようもなかったが、多くの方に好感をもっていただくことは反面理由が不明ながら反感も買う事もあるのだと心したものだ。 しかし振り返って見るにご紹介した1970年代後半から1990年代後半までの約20年間は実に面白かった。3Dアプリケーションとして知られている「Shade」のMac版レビューを最初に書いたのも私だったし、グラフィック特集で1人で20数ページを書くはめになったこともあったが、こうした雑誌に書いた記事が多くのMacユーザーはもとより企業や出版社の方々の目に止まり、そこからまた新しい依頼事が舞い込むという連鎖反応が続いた時代だった。 あるとき、いつものようにとある編集部より新製品の評価記事を頼まれた。1冊の月刊誌に毎号いくつかのハード・ソフトの新製品紹介を兼ねて数人のライターが得意分野に筆を振るっていたわけだが、当該記事を参考にして読者は製品の選択をしたり、買う買わないといった決断をしていたわけで我々ライターも重い責任を課されていたといえる。 しかし原稿料をいただいて依頼された製品レピューを書くというのはなかなか簡単ではない。誉めればよいというわけでもないし、事実誉めるに値しないものを過大評価して良品として紹介することをやってはライターの存在意義にかかわるが、あるとき酷評の原稿を編集部に持ち込んだ…。 私はその製品に5段階評価の2をつけ、表現の仕方に気を付けつつ購入は勧めない旨を臭わせた。ところが編集部からはクレームが入った(笑)。要は新製品レビューにセレクトした同誌編集部としては最悪でも評価3でなければメーカーとの付き合い上まずいというのだ。そのページで取り上げること自体、編集部が市場にとって意義のある製品だと評価したことになるし、何とか再度よい評価を与えられるように書き直してくれという…。 世渡りが旨くない男だと自分でも思うが、私はその依頼を断り他のライターに書かせてくれとその場を去ったことがある。さらには自身が起業しアップルジャパンのデベロッパーとして様々なメーカーや同業者の方々にお会いする機会が増えたこともあって私はライター業をフェードアウトすることにした。 他のライター方はどのように評価するかは分からないが、この狭い業界内において最先端の情報を私なりに届けたいと努力をしてきたつもりだ。そして当然のこととはいえ持ち込まれる依頼の多くは同業者あるいはコンペチターの扱う製品だったからだ。 勿論優れたハード・ソフトも多々存在したが中にはどうしようもない製品もあったし、サポートもサービスも酷い会社も存在した。それをそのまま書けば記事として採用されないし、扱い業者や当該企業から営業妨害だとクレームがくるに違いない。とはいえ嘘を書いて読者を騙すなどは以ての外だった。その狭間にあって苦悩した結果私は書籍は別として当たり障りのない内容の依頼原稿しか書かないことに決めた。 そんな関係で時間的余裕があった時期にはこの業界とは無縁のクラシックギター月刊誌「現代ギター」にパソコンの話しを連載するなどしたが、それはある種のライター廃業宣言だったのである。 当該ブログにおいても新製品情報やレビューを載せているが、ニュースは別にしてレビューやレポートは実際に私が手にした正直な感想をお届けしているつもりだ。また時に販売店やメーカーさんからレビュー依頼もいただくが、自身にとって意味のない製品はお断りしているし、自身の懐から出した金で買っている製品に関しての評価は遠慮することもないので気が楽だ。 ただし内緒の話だが、当該研究所にはレポートやレビューに至らない製品もまた多々あることもご理解いただければと願う…。 大人の事情で酷評できないものは取り上げないで済むのが自身が主宰しているブログの一番の利点なのだ(笑)。
インスタグラムは3月23日、最大9枚までの写真を組み合わせ、1枚のコラージュ写真を制作できる単独アプリ「レイアウト(Layout from Instagram)」を発表した。タイマー付きの連写式セルフィー撮影機能「写真ブース」も搭載されており、セルフィー(自撮り)のコラージュも手軽に楽しめるアプリ。 現在、インスタグラム上では、月間アクティブ利用者の5人にひとりが、複数の写真を組み合わせたコラージュ写真をシェアし、写真をリサイズしたり回転したりして、様々な編集を施しながら、新しい写真の表現を生み出している。 そんなコミュ二ティのクリエイティビティからアイディアを得て、ひとつのアプリ内でコラージュ写真を完成させる新アプリ「レイアウト」が作られた。 また、インスタグラムでシェアされているコラージュ写真のうち、90%は人物を撮影したもので、かつコラージュ写真以外の通常写真のうちの50%も、人物を中心に撮影されている。友達との仲良しショットやセルフィーを自動で連写してくれる「写真ブース」機能や、スマートフォンに保存された写真の中から人物の顔が映った写真を簡単に探し出せる「フェイス」機能を活用すると、人物のコラージュ写真をこれまでになく容易に制作することができる。 そして、新アプリ「レイアウト」を使用することで、旅行で撮影した写真を1枚にまとめて友達にシェアしたい、景色の移り変わりや表情の変化を1枚の写真で見せたい、家族や大切な人の誕生日に、思い出の写真を1枚のダイジェスト版にまとめて送りたいなど、さまざまな目的に合わせて、プロ並みのクリエイティブなコラージュ写真を楽しく簡単に制作し、ワンタップでインスタグラムにシェアすることが可能となる。 ■Layout from Instagram
ガジェット類を開け修理修復する際にはドライバーといった道具が必要なだけでなく、対象物を傷つけず壊さず、さらに最小の努力で目的を達成して効果を上げるための適切なツールが必要だ。今般 iFixit のPro Tech ToolKit を手に入れたのでご紹介したい。 細かな作業となるからして十分に気を付けて行うリペアやパーツ交換などの際、トラブルなく可能にするには必要な知識を持っていることと同時に適切な道具があるかどうかにかかっている…。ドライバー1本でも+あるいは−といったことだけでなく、その場で必要な、役に立つ寸法のビットがなければネジ山を潰してしまう可能性も大だ。さらにコンピュータや周辺機器、あるいは各種ガジェットの中には一般的なドライバーでは役に立たず、ビットの形状が特殊な星型だったり六角形のものが必要になることも多い。※ iFixit のPro Tech ToolKit パッケージ さてこの度米国でApple製品の修理を手がけ、様々な製品やガジェットの分解記事などでお馴染み iFixit のブランド、「Pro Tech ToolKit 」という工具セットを手に入れた。 この種の工具の一部はこれまでにも必要な時にその都度購入してきたが「Pro Tech ToolKit 」の魅力は全部で70ものパーツが分かりやすく整然とセットになっていることだ。※ iFixit のPro Tech ToolKit セットとサイズ比較のために置いたiPhone 6 Plus 一応道具箱は "複数" 持っているが、系統立てて道具類が入っているわけでもなく、例えば換気扇が具合悪ければ必要なツールを探し、水洗トイレのタンクや洗面所の蛇口修理にはこれまた具合がよさそうなツールを引っ張り出し、さらにオールドMacをリペアする際には必要なツールを道具箱の底から探す...といったいい加減な対応なのだ。 必要なツールがあった場合はそれで良いが、適合するツールが見つからないときには収納棚のあちらこちらと探し回ることにもなり、結局後回しにしてしまうといったことにもなりかねない...。※セットカバーを開いた様子 とはいえ「Pro Tech ToolKit 」がいくら70ものツールがセットになっていても全ての目的に合致するはずもない。しかし特にガジェット類のようなアイテムを対象とする場合なら必然的に細かな作業となるからしてこのセットがあればまずは何とかなるに違いない。 ということで本来ならその70のツールを丁寧にご紹介したいところだが煩雑だし話しが長くなるので概要のみご紹介するが、パッケージに一覧が要領よく並べられ印刷されているのでまずはそれをご覧いただきたい…。※パッケージ背面に説明されているセット内容一覧 簡単にご説明するなら、一番目立つのは54個にもなる交換式ドライバーのビット(先端)だろう。例えば星型のビット、マイナスあるいはプラスのビット、六角のビットなどがカテゴリー別にそれぞれ6本ずつに別れてケースに収納されている。※54個ものドライバービットは圧巻 これらは同梱のドライバー軸に取り付けて使う訳だが、細かな作業であればほとんどのドライバーを使う場合には適合するに違いない。またドライバー軸の一方は軸がラバーで曲がるため、真っ直ぐなドライバーではビットが回せないような場合に重宝するに違いない。※ドライバーの一方(写真下)は軸がラバー製でフレシキブルな扱いが可能 あと目立つのは4本のプラスチック製オープニング・ツールだ。これはiPhoneといったガジェットを文字通り傷を付けずに開ける際に重宝するツール類だ。また静電気に弱いパーツを扱う際に必要な手首に巻く静電防止ストラップ、カッター、スケール、各種へら類などなど、眺めているだけでも楽しい(笑)。※セットカバーの左右に納まっているツールたち まあ、実際問題としてこれだけ揃っているツールではあっても使う物は限られているとは思う。それは承知としても iFixit のPro Tech ToolKit はそれ自体、私らのようにあれこれと小細工が好きなユーザーたちにとっては夢見る道具なのである。 おひとつ、いかがだろうか(笑)。
この1週間もラテにとって様々な出会いがあった。雨降りの日には散歩に出ても、ものの数分で自宅に戻ってしまうことがあるが、やはり外にでないことには人にもワンコにも出会えない。ラテが大げさとも思えるほどのアクションで喜ぶのは大抵が人の場合だが、1週間ぶりの子もいれば数年ぶりの人もいて、ラテの挙動を観察しているとなかなかに面白い。 まだ桜には早いものの、あちらこちらで梅が見事に咲き始めた。そんな中をオトーサンとラテ、そして仕事が休みのときはオカーサンも一緒に散歩に出る。 ある日の夕方、オトーサンがかかりつけのクリニックに立ち寄る用事があったので少し早めに出てそちら方面を回って散歩に替えようとオカーサンも一緒に自宅を出た。近道を通ろうと公園内からかなりの段数がある上り階段を使うが、ラテは軽快に登っていくもののオトーサンは最初から息が切れている。※笑顔のカメラ目線! 途中の踊り場に出たとき2人の女子が下りてきて「かわいい!」と声をあげた。無論ラテに対してであってオトーサンではないのは明白だ(笑)。いつもそうした声を待っている感のあるラテは瞬時に反応して女子たちへと近づこうとする。こうした時にこそオトーサンの腕の見せ所でもあるのだ…。 なぜならリードを持っているオトーサンがタイミングを外せば、相手はそのまま素通りしてしまうかも知れないし、かといって無防備にラテの引くままにリードを緩めては相手に失礼なだけでなく恐怖感を与えてしまうかも知れない。したがって迅速かつ慎重に状況を判断してラテを制御しつつ、まずはオトーサンが挨拶してワンコを近づけてよいかをお聞きすることになる。※長い階段の踊り場で出会った女子たちに向けるラテの笑顔は最高だ 日々沢山の人とすれ違ってはいるが、ラテの頭の1つも撫でて下さる初対面の人などそうそういる筈もないから、ラテの喜ぶチャンスをオトーサンが逃がしてはならないのである(笑)。 女の子のうちの1人は笑顔で「大きな犬、好きなんです」といってラテに手を伸ばしてくれる。初対面の女子たちを仰ぎ見るラテの表情を見ればどれほど喜んでいるかがわかるというものだ。ラテはキラキラした表情で女子たちの正面に座り込んだ。 また別の日の夕方、いつもの経路で散歩を続けようと歩道を歩いていると後ろから手を叩くような音がするのに気がついた。オトーサンが振り向くまでもなくラテは身体の位置を完全に180度変える…。見るとたまたまこの付近で下校途中に出会う男の子が「ラテ!」と声を出しながらこちらに駈けてくるではないか。それも笑顔で!※馴染みとなった男子が笑顔で駈け寄ってくる... それを察知したラテは耳を倒し遠吠えのような姿勢で「ワオ〜ン!ワンワンワン」と雄叫びを上げる。男の子のさらに後方にはスケボーに乗った友達が続き「おれ、吠える犬って苦手なんだ」と腰が引けている。馴染みの男の子はワンコの扱いをよく知っているようでいつものようにしゃがみ込みながら「嬉しくて吠えているんだから怖くはないよ」とラテが長い舌で口元を舐めているのをそのままにニコニコしている。男子たちが去った後もラテの表情は明るかった。 またまた別の夕方に昔は毎日通った広い公園に向かった。ゆっくり歩けば片道40分ほどかかる距離なのでこの地に来てからは毎日とはいかないが、ラテにとっては最初に公園デビューした場所でもあり多くの出会いを生んだ場所なのだ。しかし最近は残念ながらお仲間のワンコや飼い主さんと出会うことも少ないものの、それでもラテは週に2,3度はこの公園に行きたがる…。 公園に到着し周囲の歩道を歩いていると前方からこちらに来る4人の女子のうちの1人が「あっ,ラテかな…ラテちゃんだ」と声を出した。もう1人の子も「ホントだ」という。※女子のうちの1人とは約3年ぶりくらいの出会いだった ラテは女子たちの臭いを嗅ぎながらその女子たちが昔頻繁に出会った子供だったことを思い出したのか、早速愛想を振りまいている。オトーサンは挨拶をしながら女子たちの顔を確認したが、1人しか覚えていない…。1人が「ホントに久しぶりだねぇ、ラテ」と声をかけてくれたのでオトーサンも記憶を探りながら「3年ぶりくらいになるのかな」というと「そうそう!」という。それほど久しぶりな対面だったのである。※梅の花が美しい時期になった 久しぶりといえばこれまた印象的な出会いがあった。オカーサンが仕事から戻ってくるのに合わせて夜に駅までラテと迎えに行くことに…。時間どおりに改札から出てきたオカーサンに太めの身体を捻るようにしてステップを踏みながら喜びを表すラテだ。 そのとき「あらっ!」と後ろから女性の声がした。オトーサンたちの反応より早くラテが吠え始めた。突然の声がけに警戒したのだろう。オトーサンも緩めにしていたリードを引いてラテが飛びかからないようにしたが、手をラテの鼻面に出して下さった臭いでそれが誰だかわかったラテは途端に飛び上がって立っている方の口元に飛びつく…。※飛び跳ねながら声を上げて喜びを表すラテ 飼い主のオトーサンたちから見てもラテの喜びようは尋常ではない(笑)。大げさといえば大げさななのだが,ラテにしてみればそれが正直な喜びを表す行動なのだろう。 その方はラテが公園デビューした時期から前記した広い公園で度々出会っていたウェルシュ・コーギー犬の飼い主さんだった。ただしワンコ同士はガウガウ言い合う仲で遊ぶことはないが、ラテはその飼い主さんが大好きでチャンスがあれば近づこうとしていたし事実多々可愛がっていただいた。※オトーサンと再び滑り台で遊びました とはいえオトーサンたちが引越したこともあってお会いするチャンスはほとんどなくなっていた。そういえばこの地に引っ越してから1度だけお会いしたことがあった。 オトーサンたちがラテと共に自宅を出て歩き始めたとき、一台の車が近づき止まった。たまたま走行中に我々の姿を見つけわざわざ車から降りてきてご挨拶いただいた以来だからやはり1年はお会いしていなかったことになる。それが突然駅でお会いできたわけで、ラテの喜びようは尋常ではなかった。 その後しばらくラテの表情は面白いほどに明るく、オトーサンにアイコンタクトするその表情は目を見開き、口を開け「ね、オトーサン、嬉しいね」と言っている顔だった。
ロシア版「シャーロック・ホームズとワトソン博士の冒険」DVD2枚組をあらためて鑑賞した。国内リリースとしてはホームズ役のワシーリー・リヴァーノフとワトスン博士役、ヴィターリー・ソローミンの本シリーズは1作目の「シャーロック・ホームズとワトソン博士 」および2作目「バスカヴィル家の犬 」に続いて3作目の作品だ。 「シャーロック・ホームズとワトソン博士の冒険」DVD2枚組には、一部「恐喝王」、二部「決死の闘い」そして三部の「虎狩り」という全三部作が収録されているが、他のシリーズ同様に冷戦時代のソ連で1980年に制作されたものだという。 無論「恐喝王」は聖典(原作)でいうところの「チャールズ・オーガスタス・ミルバートン」、「決死の闘い」は「最後の事件」そして「虎狩り」は「空家の冒険」と訳されている物語を意味する。※「シャーロック・ホームズとワトソン博士の冒険」DVD2枚組、初回限定版パッケージ 特に「最後の事件」と「空家の冒険」はホームズがライヘンバッハの滝に落ち死亡したはずが生還するという物語であり、いわばホームズ物語全体としても大きなクライマックスとなった作品だが、この一連のロシア版シャーロック・ホームズ物語はあの英国グラナダTV制作、ジェレミー・ブレッド主演のホームズ物語とは別の楽しみを味合わせてくれる。 グラナダTV制作の物語が…後年の数作は別として…聖典と呼ばれる原書に忠実に作られているとすれば、このロシア版ホームズ物語は良い意味で意訳されて映像化したとも受け取れる新しい面白味があるのだ。しかしグラナダTV以前に、それも後述のように本場イギリスではなくロシア内で撮られたホームズ物語として原作の気品を漂わせている点は見事としか言いようがない。 この初回限定版のDVDパッケージに同梱されていたライナーノートによれば、脚本を書いたウラジミール・ヴァルツキーは「私にとって問題に思えたのは最初の2話があまりに真面目に始まっていることだ」として「ホームズの冒険や捜査自体はいささか素朴なものに思える。だから原作からもう少し離れ、もっと現代的な視点から見た方がいい」という。 続けて「総じて私は文字通りの映画化というものが理解できない。それは文字通りであればあるほど、多くを失う。なぜなら、文学と映画は別の芸術だから...」と...。 またホームズを演じているワシーリー・リヴァーノフは「作者に従って、この文学の正確な表現形式を見出すことだった」としながらも「私もソローミン(ワトソン役)も、子供のころコナン・ドイルを読んで熱中した。(中略)観客は皆この推理物を、発端から展開、そして結末にいたるまで子供の頃からよく知っており、ストーリーで特に(視聴者の)興味を引くことはできない...」とインタビューで語っている。 まさしくひとりのシャーロッキアンとしてこのロシア版ホームズ物語に引かれるのは、原作の本筋から離れない範囲で新しいシチュエーションを見せてくれるからなのだ。そしてそれらは決してストーリーを台無しにするのではなく、ある意味原作で描かれていない疑問点や不備を補うという役割も果たしている。だからストーリーをよく知っている者が見ると、ニヤリとしながらも納得する…。 そうした点は本作品に随所に見られ、新しい興味を生む原動力となっている。 例えば、死んだものと思われていたホームズを眼前にしたとき、生涯でただ一度という気絶をしてしまうワトソンだが、このロシア版ではその場にいたハドソン夫人も一緒に気絶してしまう(笑)。また2人の感激にホームズ自身も目頭を押さえるシーンがあり、原典より人間味のあふれた人物として描かれている点も面白い。 そしてライヘンバッハの滝でモリアティー教授と格闘したホームズいわく、上から銃で狙われているため必然的にモリアーティーと組み合っていなければならなかった…という合理的な言い訳もしている。そして自身も滝壺に落ちたと思わせるために悲鳴をあげ偽装している。 無論このことはモリアティーと組んずほぐれつしている間は敵は撃てないという意味、そして同時に銃で狙っている相手がみすみすホームズだけ助かった姿を見てその場から立ち去るわけがない事などを含め、我々ホームズファンが潜在的にこのライヘンバッハの滝におけるホームズとモリアティーとの丸腰の闘いに不自然なものを感じていたことに対するひとつの回答になっているわけだ。 さらに「虎狩り」で殺害されるアデア卿を見張っているワトソンが牧師の格好をしているがこうしたシチュエーションは原作にはまったくない。しかし思わず笑ってしまうのは事件が解決し懐かしのベーカー街211Bの部屋でホームズに「…牧師姿は止めた方がよい。君には似合わないから」といわれ、はにかむワトソンの姿は何とも愛らしい。※ロシア版シャーロック・ホームズに関する詳しいことは西周成著「ロシア版シャーロック・ホームズ完全読解」が参考書となる ホームズ物語が時代を超え、国や文化の違いを超えて愛されるのは単なる推理小説、探偵物語の醍醐味だけではなく、先のインタビューでワシーリー・リヴァーノフが述べているように、主人公たちの人間関係…すなわち男の友情の展開やハドソン夫人、レストレイド警部などといった人々との人間関係が良く描かれているからだろう。 そしてワシーリー・リヴァーノフが続けて言う…。「イギリスではシャーロック・ホームズとワトソン博士は一種の記号になり、人間的性格が消えてしまった。(しかし)私たちは彼らに日常生活のレベルでさえ人間関係を取り戻したのだ」と。 したがってホームズにしてもいたずらにエキセントリックな性格を描く必要はなく、ワシーリー・リヴァーノフのホームズは至極紳士でノーマルな人間として演じられている。 そして何よりもホームズが愛されるのはこれまたイーゴリ・マスレンニコフ監督がいうようにホームズの正義の精神のありかただ。 監督は、「私の考えでは...」とことわりながらも、この特筆はホームズだけのものであり、他の推理ものの主人公たち、例えばメグレやポアロを含めて、彼らはなによりも罪の証明と犯人逮捕に腐心し、そこでは全てが純粋に法学的な規則に基づいて展開する。しかしホームズは、ある時には捕まえ、ある時には罪人を犯罪者ではなく環境の犠牲者とみなして放免する…。 ホームズにとって重要なのは犯人逮捕ではなく、弱者に救いの手を差し伸べることなのだ...と。 そして何よりもホームズ役のワシーリー・リヴァーノフとワトソン役のヴィターリー・ソローミンは個人的にも大変親しい友人となったことは重要だ。後に2人が舞台の演出や監督として協力した時代もあり、リヴァーノフが書いた戯曲(元は小説)をソローミンが舞台で演じたりもしたという。さらにハドソン夫人役のリナ・ゼリョーナヤはリヴァーノフの少年時代からの知り合いという...。だからこそ解説の西周成氏も指摘しているように、ロシア版ホームズたちの集うベーカー街221Bには何とも言えない暖かく家庭的な雰囲気が漂っているのだろう。 なお本作のほとんどはレニングラード(現サンクトペテルブルグ)とその近郊でロケ撮影されている。その解説の一部は初回限定版DVDの特典映像に紹介されているが、そうした視点でも楽しめるロシア版「シャーロック・ホームズとワトソン博士の冒険」である。 それはそれとして、作品自体の価値とは関係ないが、発売元のアルトアーツ社が作るパッケージデザインはどうしてこうも素人臭いのだろうか(笑)。なお現時点で当該「シャーロック・ホームズとワトソン博士の冒険」は通常版のみ販売されているようだ。
トリニティ株式会社は3月18日、防水・防塵の国際規格「IP68」を取得、他社を凌駕する水深5mと、2mの耐衝撃性能を兼ね備えたiPhone 6用ケース「Catalyst Case for iPhone 6」の新色「マルサラ」を全国の家電量販店、および一部雑貨店を通じて3月25日より販売すると発表。なお、本製品はTrinity Online Storeでも取り扱いする。Catalyst Case for iPhone 6 [ カタリスト iPhone 6 完全防水ケース ] カタリスト iPhone 6 完全防水ケースは、防水と防塵の国際規格であるIP試験で最高の等級を表す「IP68」を取得、最大5mまで水中での使用が可能。 ゲレンデや風呂などでもiPhoneを楽しむことができ、さらにアウトドアやスポーツなどさまざまな環境で安心してiPhoneを使用することができる。 新色の「マルサラ(Marsala)」は、色見本帳のデファクトスタンダードであるPANTONE社が選ぶ今年の流行色で、イタリアのマルサラワインのような、くすみがかった赤と茶の中間ともいえる色になっている。 ・水深5m完全防水 ・2mの耐衝撃プロテクション ・最高レベルの耐塵性 ・JIS規格 最上級「IP68」取得 ・アメリカ国防総省 軍事規格「MIL-STD-810」準拠 ・容易な着脱 ・奥行き11.4mmの超薄型設計 ・特許取得マナーモード切替ダイヤル ・ハードコート光学カメラレンズ ・クリアなスピーカー音再生 ・ケース使用時にすべてのボタンと機能が使用可能 ・タッチスクリーン対応 ・指紋認証技術「Touch ID」対応 ・ストラップ同梱 価格はオープンだが市場予想価格は9,500円(税抜)。 ■製品ページ
先日発表されたApple Watchについて友人たち数人と喧喧諤諤の議論をしたが、全員一致をみたのが「Apple Watchはキモい部分がある…」ということだった(笑)。それは全員18Kモデルを買えない人たちなことを証明しているような、実に妬みに近い感情から出た意見だと見え見えだ(笑)。とはいえ確かにWatchの本質を突いている点もあると思うのでその要点をご紹介してみよう…。 念のためだが「キモい」という言葉は一般に対象物への形容としてのみ使われる若者言葉だ。そして本来は「気持ち悪い」の略だというが「見苦しい」とか「不快」「違和感」といったニュアンスで使われることも多く、場合によっては褒め言葉として使われることもあるという。 ここではApple Watchのラインナップに関してのささやかな違和感といった程度に受け取っていただきたい。 ともあれ友人たちは特に18Kを使ったモデルに対して辛辣である。「Appleらしくない」といった意見からこのままでは次のApple Watchにはダイヤモンドが散りばめられるに違いないとか、アップルロゴが18Kローズゴールドになるとか勝手な想像を膨らませた。要は中身や機能あるいはスペックへの値段ではなくガジェットに貴金属を使ったという点に批難が集中した(笑)。 以下そうした会話で交わされた「Apple Watchに関する3つのキモい点!」についてのお話しである。1キモ)ガワの材質で松竹梅と差を付けたデジタルデバイスである点 これまでパソコンやスマホといった類にも、いわゆるバリエーションはあった。例えばMacBookの類には液晶サイズの違いやスペックの違いで価格も違っていた。またかつての iMacではトランスルーセントを採用し、カラーの違いや模様の違いで同じ性能なのにもかかわらず数種のバリエーションを揃えた。 勿論現在でもiPhone 6には大小の違いと共にそれぞれ3種類のカラーリングがあるし、3月9日(米国時間)のスペシャルイベントではiPhone 6同様に3種類のカラーリングを揃えた新しいMacBookが登場した。 とはいえそれらは材質の違いではなく彩色の違いであり、スペックが同一なら価格にも差はなく、ユーザーの選択肢を増やすのが目的だ。 対してApple Watchは性能の違いではなく外装の材質にアルミ、ステンレスそして18Kを採用し「Watch Sport」「Watch」「Watch EDITION」と大別する “松竹梅” 3つのカテゴリーが用意された。無論それらに合うバンドにもEDITION用は18Kが使われている。例えば38mm 18Kローズゴールドケースとホワイトスポーツバンドの組み合わせで価格は1,280,000円。さらに18Kゴールドモデルではベルトの組み合わせ次第で200万円を超えるモデルもあるというわけだ。対してSPORTモデルは4万円台からとなっている。ただしパッケージなどに違いはあっても中身は基本的に同じものである。※Apple Watchは大別してこの3種類がリリースされる iPhone 6のバリエーションが大小に別れているのは好みもあるものの、ユーザーの手の大きさなどにより直接使い勝手に関係する違いだ。しかしApple Watchの松竹梅はモロ、本体ケースの材質の違いであり、使い勝手には関係しない。さらに...その価格差が歴然としていることを考えれば18Kのモデルは好みはもとよりとしても、ファッションアイテムとしてのステータスシンボルとなり得る特別の品と考えられる。 まあ私らは18KのApple Watchはセレブ向けと考えて諦めるしかないが、同じ機能の製品をこれだけ価格差をつけて販売するアイテムもまた腕時計の姿をしているからこそ可能な理屈だろう。 しかし例えばとあるパーティー、それもIT業界のパーティーに参加したご婦人の手にこの18K Watch EDITIONがあったとすれば、よほどお似合いでない限りこれ見よがしの嫌みにしか思えないとの意見があった(笑)。無論それはやっかみからくる感情も含まれているに違いないが…。また日本ではともかく米国などでは下手に腕に巻いて人気のない場所でも歩けば略奪されかねない…危険なアイテムだろうとも ^^;2キモ)デジタルガジェットに18Kを使ったこと 前記の指摘にダブるが、少し違う視点から見てみると...そういえばデジタルガジェットのボディに18Kを使うという事実はこれまでほとんど例がなかった。 いや、Apple Watchは腕時計であり装飾品であるからしてファッションアイテムだから...という指摘もあるだろうが、Apple Watchは間違いなく “腕時計の形をしたデジタルガジェット” である。 勿論18Kやそのメッキを由とするものは多々存在してきた。金は貴重であり高価であることから豊臣秀吉の金の茶室ではないが、富や権力を誇示するために使われることも多い。また実際問題として腐食せずいつまでもその美しさを保つことから美術品や工芸品に多用されてきたことはご承知のとおりである。※ゴールドのインゴットイメージ ただし精密機器とかコンピュータといったIT産業で金が使われるのはコネクタ類の接点やマザーボードの配線パターン程度ではなかったか...。 それが突如、ガジェットのケースそのものに使われ、片や4万円台と同じ中身でありながら200万円以上の価格帯で販売されるというのだから異色中の異色だ。そのうちAppleは18Kの iPhoneとかMacBookでも発表するのだろうか(笑)。これは些かAppleらしからぬプロダクト作りだというのが友人たちの総意だった。どうにも古参のAppleユーザーとしては金銀といった貴金属とAppleとが結び付かないのだが…。あっ、自分たちには縁がないからなんだけどね…。3キモ)ハードウェアのアップデートは考えられないこと Apple Watchもデジタルデバイスであり、ましてや今回は最初のリリースである。したがって申し上げるまでもなく来年や再来年にはApple Watch PlusとかApple Watch II など...名称はともかく次世代新型が登場するはずだ。その際にはApple Watch SPORTであろうがApple Watch EDITIONであろうが、ハードウェアのアップデートはないと考えるのが妥当に違いない。 iPhoneだって1年毎に新型が出て多くのユーザーは買い換えているわけだからApple Watchだって同じだと考えれば一見納得したくなるが、デジタルデバイスではあっても形が腕時計の製品を新型が出る毎に買い換える...という事になにがしかの違和感を感じる人は多いのではないだろうか。 勿論買い換える…買い換えないはユーザーの意志だが。しかしSPORTタイプはともあれ、200万円もするEDITIONモデルが一年やそこいらで外観はともかく機能的に陳腐化する可能性を考えると他人事ながら心穏やかではない…。 パテック・フィリップ、ヴァシュロン・コンスタンタンそしてオーデマ・ピゲなど高級腕時計は持ち主本人1人だけのものというより、父母から子へと受け継がれていくべきアイテムといったイメージがある。それは50年経ったとしても最高級腕時計としての気品はもとよりメカにおいても古びず、メーカーもメンテナンスを約束してくれるからだ。しかしWatch EDITIONはこれまで述べた通り、デジタルガジェットとしては数年で古くなるしそのうち新しいバージョンのiOSはもとより仕様が進化したアプリすらインストールやアップデートできなくなるに違いない。 無論バッテリーだってヘタってしまうし、あっと言う間に陳腐化してしまうだろう。そのような製品に18Kを使い、200万円もするガジェットがどれほどのステイタスになるのだろうか…。それとも18K側は新しいEDITIONを購入する際に下取りでもしてくれるのだろうか...と貧乏人の我々は強く主張するのである(笑)。まあ、真のセレブは新しいWatch EDITIONがでれば迷わず買い換えるのだろうが…。 【結論】 もともとは内輪の与太話だったわけだが「Apple Watchに関する3つのキモい点!」をご紹介した。ともあれひとついえることは18Kモデルは金(カネ)があるから買えるという至極当然の現実だけでなく、この種のアイテムをさりげなく、そして嫌みなく身につけることができる品性と身だしなみ…身のこなしが大切であり、そもそも我々が間違って手にしたところで笑われるだけだ…という結論に落ち着いた(笑)。 お後がよろしいようで…。
JBL/yurbuds(ユアバッズ) LIBERTY ワイヤレス スポーツイヤフォンを手に入れたがとても気に入っている。前回の準備編でも述べた通り、そのデザインは些か無骨で大ぶりに思えたが、耳から外れにくく装着感がよいことは期待以上だった。今回は肝心の音質についてのレポートである。 JBL/yurbuds LIBERTY ワイヤレス スポーツイヤフォン(以下yurbuds LIBERTY)の技術仕様として周波数特性は20Hz to 20kHzとこのクラスでは良好な仕様だが、問題は音の質とバランスそしてワイヤレスならではのBluetoothの特性も重要だ。※JBL/yurbuds(ユアバッズ) LIBERTY ワイヤレス スポーツイヤフォン なおリモコンの中央ボタンを3秒程度押したままにすれば「Power on」と音声で確認が入り、1度ペアリングが出来ていれば iPhoneとBluetooth接続が出来たことを知らせてくれる。無論再度リモコンの中央ボタンを長押しすればyurbuds LIBERTYが「Power off」となり接続が切れる。 >※ペアリングができるとiPhone上部のBluetoothアイコンがアクティブになりその右に小さくイヤフォンのバッテリー残表示が出る yurbuds LIBERTYはiPhone 6 Plusとペアリングして愛用するつもりなので試聴のすべてはその iPhone 6 Plusで行ったが、早速外出時にも使ってみた範囲では音が途切れることはほとんどなかった。また動画とのレポンスも良く、iPhoneで再生している動画とyurbuds LIBERTYで聞くサウンドに目立つ遅れもない…。 さて日々愛聴している馴染みの曲をあれこれと試聴してみたが肝心の音に関しては非常にナチュラルで素直な音、そしてクリア。一言でいうなら質実剛健なサウンドというべきか。 これまでの「モトローラS9-HD」と比較すると音の抜けがよい。アンサンブルの各楽器がかなり明瞭に聞き分けられるが低音はあまり強調されてはいないもののしっかりと鳴っている。無論価格が5倍ほど違うUltimate Ears TRIPLE.Fi 10vi Pro と比べるとサウンドの艶というか立体感が少々劣るが、この比較は酷だろう…。※愛聴している様々な曲をyurbuds LIBERTYで聴いてみたがクリアで素直な音だ したがってフルオーケストラとかロックというより私が好んで聴いているリュートやギターとそれらのアンサンブル、ピアノ独奏や室内楽、そして小編成のジャズといった類の音楽にピッタリではないかという印象だ。 ただし昨今のメリハリの利いた音作りを好む人からみれば、このJBLサウンドは大人しく面白味に欠けるという印象を受けるかも知れない。この辺はまったく好みとなるので良し悪しは難しいが yurbuds LIBERTY は気品のあるサウンドといえようか…。 私自身はこれまでJBLサウンドといったものを十分に体験する機会はなかったから「これがJBLの音だ」と偉そうには言えないが、バランスも良くユニットの装着感のよさと相俟って使っていても疲れない。なお3ボタンリモコンの操作は上中下のボタンの長押しとクリックにより曲送りと戻し、ボリュームのアップとダウン、そしてハンズフリー通話の応答および終了ならびにSiriモードと操作は一般的なこの手の操作系と同様なので特に煩雑なことはない。 最後に通話のテストをしてみた。使用中に電話がかかってくることは当然あるわけだが、3ボタンリモコン部にあるマイクはコードを首の後ろに通しているにも関わらず明瞭な通話ができた。通話相手にこちらの音声がどのように聞こえるかを確認してみたが直接 iPhone同士の通話より弱冠こもるようだが実用上は問題ないとの感想だった。※yurbuds LIBERTYのイヤフォンユニットは慣れるまで装着がし難い場合もあるが、装着感は抜群 こうして全体を確認してみるとJBL/yurbuds LIBERTY ワイヤレス スポーツイヤフォンは大変コストパフォーマンスが高い製品だということができるだろう。あえて使いにくい点をあげれば時にユニットの耳への装着が思うようにいかないことがあること、そして3ボタンリモコンの中央ボタン(凹んでいる部位)が押しづらく感知してくれないことがある…といった点ぐらいだろうか…。これらは慣れるための時間が解決してくれに違いないと期待している。
ラテとの生活も普段はいたって平凡な時間を過ごしている。朝夕の散歩以外のほとんどは自宅の中で寝ているラテだ。それも家中といってよいほどあちらこちらと寝る場所を変えているのは面白いが、ほぼ在宅しているオトーサンの存在を感じつつ安心しているのかも知れないが、実に邪魔な場所で横になっていることが多い。 まあ、広い家ではないから仕方がないが、ラテは和室の窓側に設置してあるホームポジションはもとよりだが、台所のマットの上、女房の部屋、オトーサンの仕事部屋の片隅、リビングテーブルの下などと場所を変えつつ寝ている。また夜になりオトーサンが布団を敷くと待ってましたとばかり掛け布団の上でベッドメイキングなのだろう…前脚を器用に使い穴でも掘るようにデコボコを作りうずくまったりもする。※ラテは好奇心旺盛、感情豊かなワンコに育った そうはいっても入り込むと困るエリアもある。オトーサンの仕事部屋は入り口付近にいつでもラテが横になれるように薄いマットを敷いているが、奥に入り込まれると様々な機材があるのでラテにとって危ないだけでなく壊されても困るものもあるわけで、こうしたエリアは立ち入り禁止だ。 とはいえ立ち入り禁止の柵があるわけでもロープを張っているわけでもないから入る気なら立ち入ることも出来る。ただし1,2度立ち入ったときに「ダメ!」と叱るとよほど興味が湧くなにかがなければ立ち入らないのであまり心配はしていない。 機材や資料が壊されたり破られたりするのも困るが、細かなものは飲み込んだら大変だし金属製の突起物もあるのでラテが怪我するのを恐れての立ち入り禁止である。 ただし何でも口に入れていた幼犬期とは違い、ペロリと舐めることはあっても食べ物ではないものを囓ろうとしたり口に咥えたりはまずしないが念のため注意は怠らないようにしている…。※散歩中、オトーサンと遊ぶラテ 助かるのは…ラテは幼犬時代から電気のコード類にはまったく興味を持たないことだ。ラテを迎入れるときに買った「犬の飼い方」といったノウハウ本には電源コードの類を噛み感電死する可能性に触れ、ワンコが動き回るエリアから電源コードを隠せとか、どうしても露出しなければならない場合はカバーのようなもので覆うようにと指摘があったからオトーサンもそれに倣った。しかし我が娘は最初からドライヤーや電気掃除機といった本体やその音を怖がることもなく、その電源コードにじゃれたりする気配はまったくなかったのには変に感心してしまった(笑)。 そんなわけで幼犬時代は薄いゴムボールをかみ切って食べてしまったりとオトーサンたちを大いに心配させたラテだが、家の中にいるときには基本的に手がかからない良い子に育った。ただ最近は夕食を終えた後にひと遊びしたくてオトーサンが定番の準備をしないと耳元で吠え続けるという困った癖がついてしまった。 オトーサンとしてはラテが起きている間は良い意味での刺激があるように、そして少しでも頭を使う遊びを考えようとそれなりに工夫しているわけだ。※近隣に住んでいるワンコとしてはラテが遊べる唯一のワンコが柴犬のアンリちゃんだ 例えばワンコ用のガム(牛革を加工しミルクの香りを付けた堅いおやつ)を食後の歯の掃除とストレス発散にも良いと考え、与えてきたがそのまま「はいよ!」と渡しては面白くも何ともない。そこで本来なら捨てるしかないキッチンペーパーやトイレットペーパーの芯(紙筒)の両端を折って塞ぎ、その中にガムや少量のオヤツを入れてラテに渡すことをやってみたらこれが大受けだった。それに万一こうした紙筒なら口に入ったり飲んでも害はないだろうし…。 ラテはどのようにしたら早く中のガムやオヤツを取り出せるかを試行錯誤している。最初は闇雲に紙筒を前脚で潰し、歯で紙筒を噛みちぎり破いて中身にアクセスするという単純な方法だったが、どうやら紙筒を潰してしまうと中身を取り出すのが難しくなることを学習したようだ。なぜなら最近は紙筒をなるべく潰さず扱い、両端の塞いだ折り目部分を開けて細かなオヤツを取り出す事を覚えた…。※キッチンペーパーやトイレットペーパーの芯を活用し、ラテが喜ぶオモチャにしている。写真では紙筒の片方しか塞いでいないが、ラテに渡すときには両端共に折って塞ぐ ただし筒を縦にすると落ちてくるという事にはまだ気がつかないようで、軽く紙筒を咥えて振り回し、その遠心力で中身を取り出している。それでもらちがあかないと紙筒を噛みきりながら吐き出し、筒の奥にあるオヤツに長い舌を突っ込む。大体がこれで紙筒の中には何も入っていない状態になり、そこでゆっくりと堅いガムを口に入れて噛み始めるといった順序となる。 ガム自体はラテにとってもそんなに美味しいものではないようだが、食後の口寂しさを紛らわし、人間同様普段は堅いものを噛むことが少ないなかで歯垢を軽減し歯茎を丈夫にしてさらにストレス発散も期待してのことだ。 結局10センチほどの長さのミルクガムを半分に切り、それを一日2度前記したような紙筒に入れてひとつの遊びとして…オモチャとしてラテに与えることにしたが、これが好評で(笑)ラテは自分の食事が終わると「紙筒のオモチャをよこせ」と催促するようになった…。 そのガムが入った紙筒は、時に布にくるんだり、オトーサンのボケットに入れたりしてラテの好奇心をより刺激するよう遊びのバリエーションを増やしている。とはいえこの遊びもマンネリにならないうちに新しい遊びに変えなければ…と考えているが、安全で費用もかからずそしてラテの好奇心を呼び起こし、良い刺激を与える効果的な遊びとオモチャ考案もオトーサンの役目なのだ。
Appleのスペシャルイベント(米国時間2015年3月9日)で待ちに待ったApple Watchのオフィシャル情報が公開された。個人的には安価なモデルを手にしたいと考えているが、実は Apple Watchに惹かれるのはデザインでもなければ腕時計としての機能でもない。それが私たちのライフスタイルを再び激変させるであろう予感があるからだ。 さて、Apple Watchはスティーブ・ジョブズが亡くなってから初めて登場する新製品である。思えば iPadの発表以来実に5年ぶりだ。ただし状況を考察するにApple Watchはジョブズの生前にそのコンセプトの一端はすでに存在していたと考えて良いだろう。※3月9日(米国時間)のスペシャルイベントでApple Watchに関してスピーチするティム・クック CEO なぜならまずスティーブ・ジョブズ自身も "腕時計" というアイテムが決して嫌いではなく、公のプレゼンなどの場では外していたものの、若い時からその左手首にはシンプルな腕時計をしていたことが幾多の写真に残っている。※上から1977年、1984年のスティーブ・ジョブズの左手首には腕時計が確認できる そしてまだ記憶に新しいところだが、2010年に登場した第6世代のiPod nanoはタッチスクリーンを備え数種類のダイアルデザインで時計表示する機能を持っていた。私も様々な工夫をしてそのiPod nanoを腕時計として使っていた…。したがってこの頃からAppleは腕時計という形を持った新しいデバイスの可能性を探っていたと考えられる。※写真奥が筆者がLunaTikという腕時計ケースにiPod nano 6thを収納して使っていたものだ 初めてApple Watchのデザインを見たとき、瞬時に連想したのが粒状ガムやのど飴の類だった。のっぺりしたそのデザインはいまでも100%納得できるデザインではない(笑)。とはいえApple Watchのフロントは液晶ディスプレイであり、ソフトウェアで柔軟な時計文字盤や各種情報を映し出すことができる。その為にはスクエアデザインで余計なベゼルのようなものがあってはならないのだ。したがって必然的にあのようなデザインになる...。したがって私には特に工夫したデザインとは思えない。ただしその仕上げの妙はAppleならではのもので欠点を探すのは難しい...。※初めてApple Watchのデザインを見たときの印象はこうしたのど飴か粒状ガムを連想した さて…ジョブズはともかく、ジョナサン・アイブたちも腕時計という製品そのものには敬意を払っているようだが、Appleは決してデジタル腕時計のメーカーとして新規参入を考えたわけではない。いわば iPhoneと連携して新しい世界を作り出す新しいガジェットは腕時計という形をしていた方が利便性もよく、そしてユーザーも受けいれやすいと考えたからに他ならない。 iPodもiPhoneも、Appleにとっては世界を変えうる最良の製品、最高のデザインだと自負していたにも関わらずファッション雑誌の小物として扱われることはあっても、まさかVOGUE誌に広告を載せるまでには至らなかった。しかし腕時計というアイテムはすでにそれ自体がファッションアイテムである。エルメス、グッチ、ヴィトンなどなど文字通り世界有数のファッションメーカーが自社ブランドの腕時計を出しているではないか…。したがってAppleのウェアラブルデバイスは腕時計の形をしているからこそ、ファッション界へのお披露目ができたわけだ。とはいえ繰り返すがAppleがこれらのファッションブランドの一郭に時計メーカーとして参画したいわけではあるまい...。 Appleがどのように考えているかはともかく、Apple Watchのコンセプトの中で腕時計としての占める機能はそんなに大きなものではない。いわばそれは特に用事の無いときのホーム画面だ…。 また18Kで飾られている外装の質感がすばらしく、高級腕時計を凌駕した仕上げだとしても、純粋にデジタル腕時計として使うだけでApple Watchを買う人は多くはないと考える。"Watch" という名、手首に装着する "腕時計" というコンセプトはそれが使いやすくアピールしやすいからに他ならない。ましてやこれまで腕時計というものを煩わしく思い、あえて使っていない人たちに再び時刻を知らせる目的で装着させるのは簡単ではないだろう。 そもそもデジタル腕時計という製品はこれまで腕時計という歴史のある市場において決して高い評価を得てきた製品ではない。腕時計の最高峰は今もってギアやネジ一本から手作りされ、その精度やデザインと共に他には真似の出来ない高度な技で組み立てられた機械式の製品なのだ。したがってApple Watchがいかに18Kとかプラチナといった高価な素材を使い、そのベゼルやインデックスにダイヤモンドを配したところでパテック・フィリップ、ヴァシュロン・コンスタンタンそしてオーデマ・ピゲらの高貴なデザインと肩をならべることは不可能である。※機械式腕時計のメカニズムイメージ 勿論Appleもそんなことは百も承知に違いない。そもそもApple WatchはiPhoneユーザーをターゲットにした製品だといわれ、iPhoneと連動連携してその機能を果たすのがコンセプトだ。とはいえApple Watchは単に iPhoneの付属デバイス、補助デバイスでは決してない。Apple Watchは iPhoneでは出来得なかった...というよりやりにくかったことを実現したわけで、iPhoneの拡張だといえる。したがって利用者にとっていわばApple Watchが主で iPhoneが付属のデバイスとなる。さらに後数年も経てばApple Watchだけですべての目的が果たせるように進化するかも知れない。 詳しいあれこれは実際にApple Watchを手にしてから考察してみたいが、携帯電話は勿論いわゆるスマートフォンというものが登場して以来、私たちの日常生活やビジネスがどれほど変わったかを振り返って見ればその恩恵がいかに大きいかがわかるものの、反対に失ったものも大きいと思う。 例えばいまスマホが、iPhoneがなかったとしたら我々は街角にたたずみ一時の休憩をするとき、ファーストフード店やコーヒーショップで、あるいは電車に乗っているとき何をしているのだろうか…。また我々は日常の多くの時間を使って齧り付いているスマートフォンから一体なにを得ているのだろうか。世界がボーダーレスとなったことは確かだが。 一見このツールは何でも出来そうだが、コミュニケーションとかスケジュール管理以外で具体的な生産性のあることに活用している方がどれほどいるのだろうか…。 Appleに請われ、iPhoneの日本語入力システムの開発者としても知られている慶応義塾大学環境情報学部教授の増井俊之氏は自著「スマホに満足してますか? ユーザインタフェースの心理学」で「…現在のスマホやパソコンが誰にとっても便利だと思っている人は、スティーブ・ジョブズやビル・ゲイツに代表されるコンピュータメーカーに騙されているのかも知れません。」と主張されている…(笑)。※増井俊之著「スマホに満足してますか? ユーザインタフェースの心理学」光文社新書刊 冷静に考えて我々は本当に必要な情報にアクセスしているのだろうか。それとも結局は暇つぶしの娯楽に過ぎないのか…。 こうした日常に何の不思議も感じないことこそ本来は危険なことだと思うが、AppleがApple Watchで主張したい1つの事由がそうした点にあるような気がする。 確かに我々はネットを活用しているが、そのほとんどは意味のある情報発信というより面白そうな…興味のある…自身の琴線に触れる…情報を得ているだけなのではないか…。その上現在のスマホはまだまだコンピュータの香りを残しているし、使いやすさの理想から見れば進歩・進化の余地は多々あると思われる。Apple WatchはiPhoneで当たり前になった我々の認識を再構築し、ウェアラブルデバイスとその活用の仕方を再発見させ見直すプロダクトになるだろう…。 それは確かなことだと考えるが...物の評価というものは実に難しい。美しくデザイン的に優れているというプロダクトはなおさらだ。ついその見栄えに魅惑されてしまう。しかし、かつてAppleのフェローだったこともある認知科学者、心理学者として世界的に知られているD.A. ノーマン博士は自著「誰のためのデザイン? 認知科学者のデザイン論」でデザイナーが陥りやすい問題について多々考察しているが、「日常のデザインが美しさ第一主義によって支配されているとしたら、毎日の生活は目には楽しいかも知れないが、あまり快適ではなさそうだ...」とある。※ノーマン博士から筆者に送られた書籍、D.A. ノーマン著/野島久雄訳「誰のためのデザイン? 認知科学者のデザイン論」と肉筆サイン インダストリアルデザインはアートではない。とはいえ特に身につけるアイテムは美しいことに越したことはないしそれはApple Watchにも言えることだ。そしてどうしてもそのデザインや仕上げに注目が向くがやはり肝心なのはデバイスとしての機能の高さ、使い勝手であり、実用性であることは間違いないわけで、その検証も重要に違いない。問題は...Apple Watchに...Watch EDITIONは別にしても5万円とか8万円の価値があるかどうかにある。 ともあれ、物の長所を引き出す賛美眼は大切だが、やはりいくらかの批判精神を懐に抱くことはすべてにおいて重要なように思える。その批判精神をしても尚便利であり持つ嬉しさ、楽しさがつのるApple Watchであることを夢想しつつ、4月24日の販売を楽しみにしようと思う。
Appleのデザイン部門を率いるジョナサン・アイブはスティーブ・ジョブズ亡き後、CEOのティム・クック以上にAppleの顔になりつつある。そして先般日経BP社から発刊された「ジョナサン・アイブ ~ 偉大な製品を生み出すアップルの天才デザイナー」を契機にして彼の仕事は益々高い評価を受けているようだ...。 そんなアイブの仕事や立場に私は「私がジョナサン・アイブへ不信感を持っている理由(笑) 」や「日経BP社刊『ジョナサン・アイブ』読了と危惧すること 」で "いちゃもん" を付けた(笑)。※リーアンダー・ケイニー著「ジョナサン・アイブ 偉大な製品を生み出すアップルの天才デザイナー」日経BP社刊表紙 無論それには私なりに理由があるわけだが、アイブ本人が承知している物言いではないだろうにしても「偉大な製品を生み出すアップルの天才デザイナー」といった謳い文句に神経を逆撫でするものがあるからだ…。それではまるでアイブ1人で iPodやiPhoneを作ったみたいな言いぐさではないか...と。 ただし多くのメディアやジャーナリストたちはジョナサン・アイブの仕事およびその仕事への姿勢に疑いもなく大きな賞賛を送っている。彼は類いまれな天才でありAppleに無くてはならない人物だと…。 確かに毎日ネットにあがる膨大な情報の一部ではあるものの、Appleに関連する多くの情報をそれなりに精査している中で、ジョナサン・アイブの仕事や業績についてネガティブな評価や意見はまず見ない...。私が感じてきたアイブへのささやかな不審感など個人的な言いがかりだと反省したくなるほど厳しい意見は見当たらなかった...。 …と思っていたらごく最近になってひとつ「我が意を得たり」と思う大変面白い視点からジョナサン・アイブの仕事を精査している意見があった。それはAppleで iPhoneの日本語予測変換開発などに携わった工学博士でユーザインターフェース研究の専門家、増井俊之氏(以後敬称を略させていただく)によるものだった。 内容はといえば、前記した書籍「ジョナサン・アイブ ~ 偉大な製品を生み出すアップルの天才デザイナー」を読まれた感想として述べられたものだが、「アイブ氏はどういう凄い功績があったのか知りたくて読んでみたのだが、 アイブ氏が何を『していないか』がわかるという結果になった。」というコメントから始まるユニークで些か辛辣なご意見であった。 増井俊之の詳しい主張は是非直接当該ウェブページ でご一読いただきたいが、要は「一番偉いのは iPhoneを作ったとか/ OSXの各種ソフトウェアを開発したとか/ 新しいサービスを立ちあげたとか/ といった人物であるはずなのに、ガワを作った人間が一番評価が高いというのはオカシイのではないか。」ということなのだ…。 もっともな話しではないか…。しかし私などが同じ事を述べれば石でも投げられるかもしれない(笑)。しかし増井俊之はAppleに請われ、iPhone開発時に力を貸した人物であり、いわば関係者であっただけに説得力が違う。 これまでジョナサン・アイブの評価に関して漠然としたモヤモヤ感が払拭できずにいたのはこうしたことを言いたかったのだと目から鱗の思いで繰り返しその指摘を読んだ…。 どういうことか…。これまでAppleは…スティーブ・ジョブズやジョナサン・アイブは「デザインとは見栄えだけではない」と繰り返し主張してきた。「ジョナサン・アイブ ~ 偉大な製品を生み出すアップルの天才デザイナー」の日本語版序文を書かれた林信行氏は冒頭で「…デザインとは、ただ電子基板に皮を被せて化粧を施すことではない」とし、機能、形状、使い心地を実現する手段と手順、そして流通、宣伝への配慮まですることであり、製品企画から開発、販売そしてアフターケアに至るまで、すべてにデザインすべき要素があると述べている。※ジョナサン・アイブ (Senior Vice President) まさしくAppleが主張したいことはそういう意味なのだろう。しかしAppleで、ジョブズに請われて働いた増井俊之はアイブの仕事をして「iPodの企画をしたわけではない」「iPhoneの企画をしたわけではない」「ネットサービスの企画をしたわけではない」「MacやiPhoneのインタフェースを設計したわけではない」「OSには全くかかわっていない」「アプリケーションには全くかかわっていない」そして「回路にも全くかかわっていない」と切り捨てている。 さらに返した刀で「ヒンジを工夫したとかアルミ筐体にこだわったとか、 見栄えにしかかかわっていないようである」といわれる…。これでは自身たちの主張に反してアイブは結局材質を含む “見栄えをデザインすること” しかやっていないことになるではないか…。 彼は初代 iMacのデザインやボンダイブルーのトランスルーセント(スケルトン)、アルミを使ったユニボディやガラス素材に拘りをもって様々な製品をデザインしてきた。それらが優越なものであったことは間違いないが、そうした仕事を敢えていうなら自身らが否定した…機能美を備えているとはいえ…「見栄えのデザイン」ではないのか...。 そもそもAppleに限らず、工業製品などがリリースされるとき、それらの開発製造に関わった人たちが紹介される機会は希である。 かつてMacintoshがリリースされたとき、その開発リーダーはまぎれもなくスティーブ・ジョブズ氏だったが、ビル・アトキンソン、アンディ・ハーツフェルドら数人の顔と名が多々露出した。それだけでなく開発関係者たちのサインがMacintoshのケース内側に誇らしげに刻印 されている。しかしそうしたことはどちらかといえば異例なことに違いない。※初代Macintosh開発に携わった主な人たち。左からアンディ・ハーツフェルド、クリス・エスピノザ、ジョアンナ・ホフマン、ジョージ・クロウ、ビル・アトキンソン、ビュレル・スミス、ジェリー・マノック 増井俊之の読書感想はご自身がエンジニアという立場からも、プロダクトの中枢となる部分に手を染めていないジョナサン・アイブへ過大な評価が集中することに違和感を感じられているのだろうし、同時に「エンジニアを冷遇しているのではないか…」という危惧から述べられたことに違いない。 いくらジョナサン・アイブが優秀だとしてもデジタル基板のデザインができるとは思えないし、ハードウェア的なロジックを熟知しているはずもない。当然OS XやiOSそのものの開発に携わった技術者ではない。アイコンなど一部の見栄えに関してを別にすれば基幹的なユーザーインタフェース開発に関わったはずもない。 Appleのプロダクトはより良いデザインでなければならないのは分かるしそうあって欲しいが、Appleの作るものは大量生産品であり、意図したように動かなければならないし故障があってはならない。それが最高最良のデザインであっても... iPhoneはまず iPhoneの役割を果たさなければ商品にならない。 勿論デザインは重要だ。とても大切だ。したがってアイブらの仕事は必要ないといいたいのではない...。しかしより良いプロダクトにとって大切なのはデザインだけではないということを我々はもっと認識しないとひとりのデザイナー、あるいはデザイン部門だけが働いている錯覚に陥る...。 実際のジョナサン・アイブがApple内部でどのように振る舞って評価されているかはともかく、CEOのティム・クックでさえ一目置かなければならないポジションにいるという。 先の3月9日(米国時間)に開催されたAppleスペシャルイベントで放映されたApple Watchや新しいMacBookの動画のナレーションまでジョナサン・アイブが担当している...。したがって嫌でも目立つ存在だ。その上、イベント終了直前に開発者らの労をねぎらおうとCEOのティム・クックは関係者をその場に立たせようと声をかけたが、その第一声はアイブの名を呼ぶことだった...。 繰り返すがひとつの、それも革命的なプロダクトを開発するためにはハードウェアおよびソフトウェアそれぞれの部門の多くの人たちの手が必要だし、間接部門の人たちでさえ大切な責務を担っているという自負があるからこそよい仕事ができるのだ。決してデザイン部門だけが新製品開発に関して高い評価に甘んじて良いはずはないのだ。 まあ、Appleやアイブに言われるまでもなくデザインは最初に目に付くものだ。それだけに注目されることは事実だしアイブ自身が「偉大な製品を生み出すのは IDg のデザイナーたちだ」と自惚れしているとは思えない。さらにアイブ自身、昨今の自身に対する報道の多くを迷惑と感じているかも知れない。 ともあれApple社内に不満分子が多々生まれないことを切に祈りたいし、一部ジャーナリズムやメディアが “ほめ殺し” を増長させているとすれば憂慮すべきことではないだろうか。 【追記 (3月12日)】 本アーティクルをお読み下さったFさんからご感想とご意見をいただいた。 それによれば「ガワのデザインが仕事だとしても、いうなればハードやソフトの制約から一番遠い存在でありながら、製品のトータルな仕上がりに責任を持つ人物がジョナサン・アイブであり、その彼がApple社内で大きな発言権を持つことができているということこそAppleの強さの源泉なのではないかと考えています。」とのこと...。 まさしく言い得て妙のご指摘だったのでここにご紹介しておきたい。
アップルジャパンは3月10日、最もパーソナルなデバイスであり、Appleのエコシステムに加わる最も新しく、革新的な製品となるApple Watchが、4月24日(金曜日)、日本、オーストラリア、カナダ、中国、フランス、ドイツ、香港、英国そして米国で発売されると発表。 Apple Watchは極めて正確なタイムピースであると同時に、身に付けて即座にコミュニケーションできるデバイスでもあり、また画期的な健康とフィットネスのためのパートナーでもある。Apple Watchは、自分を表現できるよう様々にカスタマイズできるほか、一目で情報を見たり、手首で使うために特別にデザインされたサードパーティー製のアプリケーションがもたらす様々な体験をとおして世界と対話することができる全く新しい方法を提供する。 Apple Watchには、画面をブロックせずに、流れるようにスクロール、ズーム、ナビゲートすることを可能にする革新的な方法のDigital Crownを含む革新的なテクノロジーが搭載されている。Apple Watchに使われている感圧タッチ対応のRetinaディスプレイは、タップとプレスの違いを感知し、関連するコントロールに素早く、簡単にアクセスするための新しい方法を提供。全く新しいTaptic Engineは、通知やメッセージが届くと、手首を控えめに優しくタップして知らせてくれる。 ■Apple Press Info
アップルジャパンは3月10日、まったく新しいMacBookを発表した。ノートブック製品の新しいラインとなるこのMacBookは、これまでで最も薄くて軽いMacを実現するために、あらゆる面から刷新されている。 新しいMacBookでは、重さわずか2ポンド(920グラム)で13.1mmという薄さのMacを作り出すために、すべてのコンポーネントが細心の注意を払って再設計されている。 新しいMacBookは、Macの中ではこれまでで最も薄い美しい12インチRetinaディスプレイを搭載し、Appleのデザインによる、これまでより劇的に薄く反応の良さも抜群なフルサイズキーボード、Macの操作に新たなインタラクティブ性を与える新登場の感圧タッチトラックパッド、驚くほどコンパクトながらもデータ転送、ビデオ出力、充電に単一のコネクタで対応できるUSB-Cポート、そして、スペースを隅から隅まで最大限に活用し1日中持続する駆動時間を実現した新デザインのバッテリーを特長としている。 さらに、MacBookは初めて、3種類の豪華なアルミニウム仕上げ、ゴールド、シルバー、スペースグレイで登場。 ■Apple Press Info
アップルジャパンは3月10日、米国報道発表資料抄訳としてAppleはResearchKitを公開し、これにより医療や健康に関する研究用に設計されたオープンソースソフトウェアフレームワークで、医師や科学者はiPhoneのアプリケーションを使って患者のデータを頻繁に、そして正確に収集できるようになると発表。 世界有数の複数の研究機関ではResearchKitを使用して、ぜんそく、乳がん、心臓血管疾患、糖尿病、パーキンソン病の研究用アプリケーションをすでに開発している。研究への参加と、自身のデータの共有方法については、ユーザ自身が選択できる。※ResearchKitについて解説するSenior Vice PresidentのJeff Williams氏 ResearchKitにより、iPhoneは医学研究のための強力なツールになる。ユーザが許可すれば、サードパーティのデバイスやアプリケーションで測定された体重、血圧、血糖値、ぜんそく用吸入具の使用といったデータをヘルスケアアプリケーションから収集することができる。HealthKitはAppleがiOS 8から新たに導入したソフトウェアフレームワークで、ヘルスケアとフィットネス関連のアプリケーションが互いにコミュニケーションできるようになる。ResearchKitは患者のiPhone上の加速度センサー、マイク、ジャイロスコープ、GPSセンサーへアクセスし、患者の歩行、運動機能障害、健康状態、言語能力、記憶力を把握することもできる。 ResearchKitでは研究機関の付近に住んでいる人だけでなく、様々な人口構成の患者にアクセスできるので、大規模な研究への参加者も募りやすくなる。そして研究参加者はアプリケーションから直接タスクの実行や調査結果の提出が可能なので、研究者はペーパーワークにかかる時間を短縮でき、データ分析により多くの時間をかけることができる。ResearchKitによって研究者はインタラクティブなインフォームドコンセントプロセスを推進することもでき、ユーザは参加する研究内容や、提供したいデータを研究内容ごとに選択できる。 ■Apple Press Info
米国時間3月9日、Apple のスペシャルイベントでWatchの全容が発表された。予約およびプレビューは4月10日からで、4月24日から世界9ヶ国で販売開始となる。幸い日本も含まれている。まずは概略イベントの流れをご紹介しよう。 ・ティム・クック CEO登壇 ・中国のApple Store旗艦店の紹介 ・Apple TVの話し ・米国ケーブルTV HBOのCEO登場 ・HBO NOW/Apple TVのみのストリーミング番組紹介 ・Apple TV $99から$69に価格訂正 ・iPhonek話題 ・7億台の出荷実績 ・世界で最も売れたスマートフォン ・顧客満足度99% ・Apple Payの話題 ・2500銀行と提携 ・米国70万店舗で採用 ・コカコーラの自動販売機に対応 ・iPhoneの話題に戻る ・CarPlay ・米国主要自動車メーカーがCarPlayに対応 ・HomeKitの話し ・Health機能の話し ・Senior Vice PresidentのJeff Williamsが登壇 ・900ものアブリがすでにある ・Medical Research 医療研究の話し ・Research Kitの発表 オープンソースとする 来月リリース ・5個のアプリ開発/iPhoneが診療ツールとなる パーキンソン病/糖尿病/心臓病/喘息/乳癌 ・Research Kitのデモビデオ公開 ・CEOが登場 ・Macについての話し ・10年間連続 PC業界の成長を上回ってきた ・デモビデオ ・新MacBook の紹介 ・フィル・シラー登壇 ・新MacBook登場 ・最も薄い ・900g 厚さ13.1 mm すべて金属の筐体 フルサイズキーボード ・キートップの仕組みはバタフライメカニズム採用 端を押しても安定入力 ・バックライト ・ディスプレイは12インチ レテナディスプレイ ・トラックパッドは圧力センサー採用 ・トラックパッドのクリック感を調整可能 強い弱いクリックが可能 ・新しいMacBookには冷却ファンは無い ・ロジックボードサイズも従来の 1/3 ・バッテリーで残りの空間を埋めた バッテリーライフが35%増えた ・1コネクター USB-C 採用 表裏なし ・3色で展開 シルバー ゴールド スペースグレー ・デモビデオ ナレーションはジョナサン・アイブ ・4/10から発売 ・CEOが登壇しApple Watchの話しへ ・どこでも貴方と一緒 ・時計 すばらしく正確 0.015秒の誤差 ・ダイアルの多様さ ・基本機能の紹介 ・コミュニケーター 時計で電話ができる ・健康管理機能 ・運動管理アプリ ・モデル CHRISTY TURLINGTON BURNSさんにテスト依頼の話題 ・ビデオ紹介 ・CHRISTYさん登壇 次の冒険について CHRISTYさんとCEOがハグ ・Watch Kitの紹介 ・Kevin Lynchが登壇しアプリの紹介 ・Apple Watchの使い道のあれこれ ・Apple Watchは iPhoneとWI-Fi Bluetoothで通信 ・ホテルではWatchがルームキーとなる ・流れている曲名を検索 ・遠隔で車庫のシャッターを開ける ・CEO登壇 ・iPhoneとWatchの連動の話し ・iOS 8.2は今日からダウンロード可能 ・Watchのバッテリーは終日約18時間持続 ・3種類の展開 ・Watch SPORT ・アルミ の話し ・ビデオ紹介 ナレーションはJony Ive ・349 /399ドルから ・Watch ・ステンレスの話し ・ビデオ紹介 ナレーションはJony Ive ・549/1049ドルから ベルトで価格が違う ・Watch EDITION ・1000ドルから限定店で販売 ・予約 プレビューは4/10日から ・4/24から 9ヶ国で販売開始 日本も含まれる ・ビデオ紹介 ・CEO登壇 ・おさらい ・チームを起立させジョニーの名を呼ぶ ・会場には社外取締役のゴア氏の姿も見えた ・1時間35分ほどでイベントは終了 【補足:日本における価格】 Watch SPORT 38mmが42,800円(税別)/42mmが48,800円(税別) Watch 66,800円(税別)から。大小とベルトにより価格が違う Watch EDITION 38mm 18K ローズゴールドケースとホワイトスポーツバンドで1,280,000円(税別)〜
株式会社バード電子は3月9日、2006年に発売したDJ4Sの後継機種としてサウンドミキサー DJ4B2 および DJ4S2の2機種を3月10日から発売すると発表。 サウンドミキサーは、簡単な操作で2つのオーディオプレーヤーの音をミックス可能。iPod等のオーディオプレーヤーが2台あればすぐに使うことが出来る。乾電池もACアダプターもいらない。2台の同じiPodがあればベストだがiPhoneやWALKMAN等のデジタルオーディオやCDプライヤーにも使用可能(ステレオヘッドホン出力端子のある機種)。 従来品と基本性能に変更はないが、抵抗値の精度を向上させて音量を安定させている。 DJ4B2は、ブラックメタルボディにエレキギター「ストラットキャスターモデル」のギターノブを採用。DJ4S2はグレーメタリックに同じくエレキギター「ストラットキャスターモデル」のギターノブを採用している。なお初回特典として両機種とももれなくステレオケーブル(ST3.5-1500D)を2本プレゼント。 価格はそれぞれ5,500円 (税別)。 ■サウンドミキサー NEW DJ4 ブラック ■サウンドミキサー NEW DJ4 グレーメタリック
外出時に使うイヤフォンを新調した。確認したところ9年ぶりである...。勿論イヤフォンやヘッドフォンの類は多種所持している。Apple純正品は当然として、最近では別途レポートした「Beats Studio ワイヤレス オーバーイヤーヘッドフォン 」を始めとして「Ultimate Ears TRIPLE.Fi 10vi Pro」などなどだ。ただし外出時にはこの9年間ずっとBluetooth仕様の「モトローラS9-HD」を愛用してきた。 いまとなっては少々無骨に思えるが、「モトローラS9-HD」はワイヤレスの快適さはもとよりその音質も最高とは言いがたいものの「SRS WOW HDテクノロジー」によりなかなか臨場感のある3Dサウンドを聴かせてくれる。思えば物持ちが良いとはいえないし新しもの好きなオヤジがよくもまあ9年もの間、これを使い続けたと自分でも感心している...。※JBL/yurbuds(ユアバッズ) LIBERTY ワイヤレス スポーツイヤフォンのパッケージ それはあくまで個人的な感覚だが、装着感も悪くないし通常ベルトクリップ式ケースに入れて携帯しているiPhone 6 Plusとペアリングして使ってきたが音切れもほとんどなく操作も慣れていることもあってその使い勝手もなかなかだと思ってきた。したがってよほどの事がなければまだまだ使い続けたいところだし不満足な点はないのだが、如何せんバッテリーが持たなくなってきた...。※モトローラS9-HD(左)とUltimate Ears TRIPLE.Fi 10vi Pro(右) 替わりの製品が欲しいと思ったが、まさか同じものを探すのも芸がないし面白くないのでいくつか候補をあげて選んでみた結果がJBL/yurbuds(ユアバッズ) LIBERTY ワイヤレス スポーツイヤフォンという結論になった。 最終選考にはこの他Beats PowerBeats2 ワイヤレスインイヤーヘッドフォンとどちらにするかを迷ったが、ノイズキャンセリングのBeats Studio ワイヤレス オーバーイヤーヘッドフォンを別途使っていることでもあり、同じメーカー製品より未知の製品を試してみたい誘惑に勝てなかった(笑)。無論価格もyurbuds LIBERTY はBeats Studio ワイヤレスと比較して約半額というのも魅力だった…。それに本製品は今年の1月6日より販売開始されたばかりの新モデルだという点にも興味を持った。※JBL/yurbuds LIBERTY ワイヤレス スポーツイヤフォンの同梱品 しかし、あらためて確認すると迷ってなかなか決められないほど多くの製品があることに驚いたが、yurbuds LIBERTY ワイヤレス スポーツイヤフォンを選択したことは間違いではなかったと思う。 そもそも音質の良否はかなり個人的なものだ。無論計測器によるデータとしての良否は重要だが、同じオーディオ装置で同じ音楽を聴いたとしてもその日の気分や環境によって感じ方はかなり違ってくる。※yurbuds LIBERTYの全体 よく知られているように人は一般に 20Hz から 20000Hz(20kHz)の音を聞くことができると言われている。したがってオーディオ機器もそれに合わせて製品作りをしているわけだ。ただし我々の聴力は特別な聴覚障害が無い場合でも年齢と共に低下する。そして特に高音域での低下が著しいのが特長で私らの年齢ほどになれば難聴といった問題がなかったとしても10,000Hz以上の高音は聞き取れなくなっていることが多い。だからといって音楽を楽しめないわけではないのは無論だ…。音の良し悪しは可聴域の問題だけではないからだ。※yurbuds LIBERTYのユニットはいささか異様なデザインをしている したがって過度にスペックに神経質になることもないし、もし「よいヘッドフォンとかイヤフォンの選び方」というものがあるとすれば、私見ながら性能はほぼ価格に正比例すると考えて良いと思っている(笑)。まあ…オーディオを論じる際には一部にオカルト的な理論もあるが、良いものはそれなりに高くなるものだ。ただし高いものが良いかは一概に言えないところが難しいところだ...。 ということでJBL/yurbuds LIBERTY ワイヤレス スポーツイヤフォンはその価格体からして高級品ではなく普及品というスタンスで評価すべきだろうが、反対に安物ではない。 ビジュアルとしての第一印象だが、JBL/yurbuds LIBERTY ワイヤレス スポーツイヤフォンは前記したBeats PowerBeats2 ワイヤレスインイヤーヘッドフォンなどと比較すればデザインは地味だし些か無骨な感じを受ける。しかし大きな売りは当然ながら JBL(ジェービーエル)サウンドを期待できる点だろう。※充電は右側ユニットにあるmicro USB端子を使う ご承知のようにJBLは米国カリフォルニアに本拠地がある世界有数のスピーカーメーカーで設立は1946年と歴史も古い。現在はハーマン・インターナショナルの傘下に入っているが、オーディオ世界の名門というかそのブランド力は依然光っている。 ところで "yurbuds" のコンセプトは独自形状のイヤチップを、ひねりながら耳に装着することで運動中でも耳から外れにくい独自のツイストロックテクノロジーをはじめ、アスリートにとって魅力的な性能が至るところに盛り込まれたスポーツ専用のヘッドフォンだという。 残念ながら私はスポーツマンでもなければ愛犬の散歩時にもこうしたアイテムは危険なので使わない。しかし運動能力が高い人たちが満足する仕様であるならば一般的な使い方ではなおさら安定した利用ができるに違いない。また防水仕様ではないが防汗仕様なので夏場でも問題ないだろう。 ちなみに同梱物だが、本体の他にはキャリングポーチ、2サイズのイヤチップ、マイクロUSB充電ケーブルが付いている。 早速装着感や音質を確認したいところだが、まずは付属のUSBケーブルで充電することに...。本製品のフル充電には約2時間ほどかかるが、再生は6時間可能だという。 さて、充電が済んだyurbuds LIBERTY ワイヤレス スポーツイヤフォンとiPhone 6 Plusをペアリングすることに…。iPhone側でBluetooth検出状態にしておきイヤフォン右側ユニット近くにある3ボタンリモコンの中央が凹んでいる所、センターボタンを5秒以上押し続けるとiPhoneのBluetoothデバイス名に “yurbuds Liberty Wireless” と表示されるのでそれを選択する。問題がなければ “接続済み” と出てペアリングは完了だ。 ペアリングができるとiPhoneの上部領域にBluetoothのアイコンと共にyurbuds LIBERTY ワイヤレス スポーツイヤフォンのバッテリー残量が表示される。 ただし1度ペアリングが済んだ後に再度電源をONにすると接続エラーとなる事があったが、iOSを8.2にアップデートしてからは相性がよくなったようだ。※iPhoneとのペアリングもいたって簡単 後は両耳に装着して好みの音楽を聴くだけだが、正直しばらくはツイストロック・テクノロジーと呼ぶ独自形状のイヤチップを、ひねりながら耳に装着する…というのが旨く行かずにイライラした。しかし要領がわかり慣れればどうということはなくなった。そしてその装着感だが、これまでこの種の製品を使ってきた中で最良といってよい着け心地である。その耳掛けの形状とあいまって外れにくく、私には極上の装着感に思える。無論長時間着けていても耳は痛くならない。なおイヤーチップは2サイズのイヤチップが同梱されている。※右側ユニット近くに3ボタンリモコンが装備されている さらに長さが約40センチほどのコードは耐久性のある編組コードでもあり、肌にべとつかず絡まりにくいのでとても具合がよい。 次回は実際に音楽を聴いてみた感想をお届けしたい…。
ラテと日々一緒に生活して丸8年が過ぎた。ワンコのビギナーだったオトーサンもその間に様々な事を経験したと同時に幾多の本などからも大いに学び、このワンコという生き物についての造詣を深めたつもりだ。したがって日常ラテの仕草や行動についてはかなり知り得たものと自負しているがいまだに不明なこともある。 いくら表情豊かだといっても人の言葉を話さないからしてラテの心情は推し量るしかないが、場合によっては足を怪我したふりして引きずるといった “演技” までするというワンコだから、人間同様その本心を知るのは簡単ではない。しかし通常はまさしく楽しいときには楽しそうな表情をするし、つまらない時には実に無愛想な表情をしつつ、その歩き方ひとつにおいてもその気持ちが正直に表れるのは面白い。※表情豊かなのは相変わらずだが、ラテも顔中に白いものが増えた... そんなラテではあるが、その本心というか…なぜそうした行動を取るのかいまだに分からないこともある。今回はそんなお話しをしてみたい…。 まず1つ目だが、幼児期にはどんなオモチャを好むのかが分からなかったから、それこそ様々なワンコ用のオモチャを買ってみては与えた。テニスボールくらいのゴムボールから子供用のバスケットボールほどの大きなボール、音が出るものや周りにオヤツを差し込むことができるボールなどなど。 また太めの縄の束をラテが咥えてオトーサンたちと引っ張りごっこするやつ、木製の棒状で囓って食べてしまっても大丈夫というやつなどはもとより、甘噛みする時代にはペットボトルやスリッパもオトーサンたちの思いとは別に牙の生えた娘のオモチャとなった。 そうした幾多の経験から娘が好むオモチャの傾向が次第にオトーサンにも分かってきたが、犬用ではない適度なサイズの縫いぐるみも彼女の好みの1つだと分かったものの、何しろ消耗が激しい(笑)。※色々なパッケージは絶好のオモチャになる。おい、ラテ...それ買ったばかりのApple TVの箱だぞ! そんな移り気のラテだが、面白いことに天然ゴム製の小ぶりなボールは子犬時代からずっと好んでいる。口に咥えてグチャグチャと潰し、頭をひねって放り投げ、それを追いかけて前脚ではじき、マズルで潰して跳ね上げまた追いかけるといったひとり遊びをする。たまにはオトーサンが放り投げるとそれをダイレクトキャッチして得意そうに持ってくる。ということでこの古びたボールはラテの大のお気に入りなのだ。 そのボールの扱いだが、不思議なことがある…。例えばオトーサンが散歩の準備を終えて「ラテ、散歩に行くからおいで!」と呼ぶ。あるいはオカーサンが会社から帰ってきてドアを開ける…といった、いわばお気に入りの行動…すなわちオトーサンにリードをつけてもらう段とか帰ってきたオカーサンに飛びつくといった段になるとなぜかそのボールを取りに行き「フガフガ」と得意そうに、あるいはこれ見よがしに咥え始めるのだ。 この行為はなにを意味するのかがいまだに分からない…。無論推測はできる。 例えばオトーサンたちに慌ただしく呼ばれたラテは「アタシもいま忙しいのよ」とデモンストレーションしているのか、あるいは大好きなボールを咥えて見せることでオトーサンたちに喜びの一端を行動で見せているのか…。 ストレートに考えれば散歩に出たくて待っていたのなら、一秒でも早く外に出たいと行動すればよいものを、その瞬間になってボールを探して咥えてくるという行為は何の意味・意図があるのか、オトーサンの探求は続く(笑)。※ラテはこのワンコには不思議と出会った最初からモーションをかけるが、残念ながら相手にその気がない...(泣) さて2つ目のミステリー(大げさ)だが、これはオトーサンとラテの間に横たわる根の深い問題に違いない。 例えば朝に目を覚ましたオトーサンは身支度をしながらラテを起こしたりかまったりする。このとき例えば「ラテ、オカーサンにチューは?」というとむっくりと起き上がり、ラテは素直に女房に近づいてその口元をペロリとする。オカーサンが嫌がるほど執拗に顔を舐めて起こそうとするときもある。それらはまあ日課みたいなものだ(笑)。しかし「オトーサンにチューは?」というとラテは奇異な行動を取る…。 まず素直にオトーサンにチューはしない。絶対にしない...(笑)。一瞬オトーサンに近づくものの、その太めの身体をよじるようにして顔を近づけるのを避けるだけでなくまだ片付けていない掛け布団などに頭を突っ込み、「クウ、ハア、グウ」といった声を出しながらマズルで横穴でも掘るような行為を繰り返し布団をめくり上げる。 オトーサンがくどく「チューは?!」と迫るとその行為がより激しくなるのだ…。※「ラテ、お前は小顔だねぇ」とオトーサン。「身体が太いのよ」とオカーサン(爆) そのタイミングと動作はオトーサンから見るとまるで照れて一時しのぎの誤魔化しの動作に思える。(なぜか)オトーサンとチューはしたくないが、あからさまにそっぽを向くのも角が立つからと…そこにある布団に頭を突っ込んで誤魔化そう…といった感じか(笑)。 勿論ワンコならではの意味があるのかも知れないが、これまた現時点でのミステリーなのだ。 それにしても…だ。オカーサンはもとより、散歩中に出会った初対面の子供たちでさえその口元を舐めようとするラテなのだが、なぜオトーサンとチューするのが嫌なのだろう…(爆)。これが最大のミステリー…いや問題なのだ。
先日ご無沙汰している方に久しぶりに電話をした。無論電話をかけるには相応の理由ときっかけがあるわけだが、最近は大企業の担当者にしても携帯電話に直接連絡を入れる事が多く、企業の代表電話にかけることはほとんどなくなったし、私としても久しぶりの体験だった。今回は与太話しだ...。 大手企業の代表電話への電話は一昔前なら交換手がまず出るところだが、さすがにそれはないものの秘書あるいは受付担当と思われる人が電話口に出てくるのは当然のことだ。しかし一昔前には当然と思っていたそうしたやりとりだが久しぶりのそれにはかなりの違和感があった。未知の人に「どのようなご用件ですか?」と問われても困るではないか…(笑)。 その会社の代表取締役の方とは古いお付き合いだが携帯電話の番号をお聞きしたことがなかった。もしかしたら立場上ビジネスではあえて携帯電話をお持ちでないのかも知れない…。ともかく会社の電話番号にかけるしかなかったのである…。 「松田と申しますが…」と口火を切るが、当然電話に出た方は私の名前を知っているはずはないし私も電話口に出た女性を知らない。そして日々セールスを始めとする不要な電話が多々かかってくることも想像できるからフィルターの意味でも「どちら様ですか」とか「ご用件は?」を問うのはマニュアル的だとはいえ当然のことだとは思う。しかしこちらの身になれば、勝手ながら不審な奴と思われるのは本意ではないしどこか面白くない(笑)。 ともあれ今更ながら電話というのは難しい…。確かに初めての方への電話なら「どちら様ですか」と問われたとしても「××様よりご紹介をいただいた松田ですが、Aさんとお話ししたいのですが」とか「突然で申し訳ありませんが、先日メールで本日お電話を申し上げるお約束になっていますので」とか言い様はあるだろう。 しかし、よく見知っている…それもビジネスに関わることだとしても些か微妙な話をしたくて電話をしたときに「どちら様ですか?」は当然としても「どのようなご用件ですか?」と問われても説明のしようがないではないか(笑)。 「え〜と…あの妖しいものではありません。事は微妙な話でして、直接ご本人とお話しをしたいのですが」だなんて言いぐさだと途中で電話を切られそうだ(爆)。とはいえ「...あの...用件を言わないと繋いでいただけないんですか? では申し上げますが、A社との秘密保持契約に関してですね、先方がですね、いや…先方というのはB社の△さんなんですがね。これが丸顔でよく飲むヤツで…あはは…」などと一から説明できるはずもない(笑)。 また「用件ねぇ、特に急ぐことではないのですがフト思いついたものですから…。あの、思いついただけで電話してはいけないということはありませんよね…。ああ、よかった!」。これではヨタロウである。 昔は…といういい方は好きではないが、少し前までビジネス上のコミュニケーションは電話が主役だった。新入社員も顔の見えない相手に不快感を与えないようにと新人教育の一環として「電話の正しい受け方・話し方」といった教育を受けたものだ。それがいつしかメールがコミュニケーションの主役となってしまったし、交換手や受付担当といったお目当ての人以外の人間を介して通話することは極端に少なくなってしまった。そして電話という文明の利器もその役割というか価値観が些か変わってきたように思えるし、それにつれてマナーや対応の仕方も変わりつつあるわけだ…。日々携帯電話が当たり前となった我々は未知の人がまず電話を取るであろう代表電話に戸惑いを覚えるようになった。 余談ながらパソコン関連出版社の編集部に立ち寄ったとする。まあどこの編集部も似たり寄ったりで雑然というより騒然としているのが普通だが、以前そうした職場では電話が鳴りっぱなしであった。その次々と鳴る電話をいかにさばくかも仕事の内だったし、その電話口で待たされることも多々あった。それが最近ではどうだろうか…。出版社の編集部とはいえ電話はほとんど鳴らず、いたって静かなのである。これほど世の中の仕組みというか物事の進め方が違ってきたのである。 携帯電話の普及で旧知の方々のほとんどとは直接会話ができるようになった反面、固定電話の場合となるとかける方も受ける方も何だかぎこちないやりとりになってしまうようだ。とはいえ勝手な言いぐさだが、例え誰であろうと電話を取ることは立派な仕事であり、あまりに白々しい型どおりの受け答えは企業の印象自体を悪くする。 電話に限らず、本来人と人との対話は古くさい言い方だが常に暖かい気持ちで対応するべきだと思う。 したがって電話を受けた側も誰彼かまわず、それも冷たい口調で「どのようなご用件ですか?」では正直「あなたの知ったことではありません」と言いたくなるではないか(爆)。 そうそう、私がかけた電話である…。「申し訳ありませんがA社長は私をご存じですのでお取り次ぎ下さい。万一ご都合が悪ければ後ほどおかけ直しをいたしますので...」と極めて冷静を装い、やっとご本人に繋いでいただいた。 しかし内心は「むっ!」としながらの会話だった(苦)。嗚呼…我ながら大人げないことではあったが…。 そうした電話口でのコミュニケーションは相手の顔が見えないSNSとかTwitterなどと同じ感覚でついつい思ったことをストレートに口に出してしまう人たちも多いようだが、電話はなかなかに怖いコミュニケーション機器なのである。何故なら電話口での会話が炎上する可能性もあるわけだが、炎上するとその害はネットの比ではないから...心しなければならない(笑)。
デジタルカメラを使っていると、当然のことながらSD/SDHC/microSDカードといった記録メディアを活用することになる。カメラ側の仕様に合わせたメモリカードを使うのは当然としてもこれまで幸いなことに大きなトラブルに遭遇したことはなかった。しかし先般 Panasonic ウェアラブルカメラ HX-A500で愛用していたmicroSDHCカード(32GB)に問題が起こった。 SDカードといったメモリカードに寿命があることは知っているが、ここでいう “寿命” とは一般的に記録したデータが数年後、あるいは十数年後までも安全に保存できるか...といった意味合いが強い。しかしもうひとつ、この種のカードは長期間の読み書きや消去を繰り返すと記録可能時間が短くなるとHX-A500のマニュアルにも記されている。しかしこの "長期間" というのがどの程度のことを意味するのかが明記されていないしあまりにも曖昧でピンとこない...。※Panasonic ウェアラブルカメラ HX-A500で愛用してきたTranscend社のmicroSDHCカード(32GB) Class 10 先日、相変わらず愛犬との散歩でいつものようにヘッドセットにHX-A500のカメラ部を取り付けて出かけたところ大分時間が経ってから気がついたら撮影が終了し本体の録画ボタンがOFFになっていた。 無論出かける際にはONにしてLEDが点灯するのを確認しているので何かの拍子にボタンを押してしまったのかと考え、あらためて録画ボタンを押して散歩を続けた…。 しばらく経ってふと確認するとまた録画がOFFになっているではないか...。これまで長時間録画し続けたためにバッテリーが切れ録画がストップしたことはあったが、まだバッテリーは十分残っている。 これは本体の故障か?と思いつつ、まだ散歩途中なので詳しい検証もできないまま、もしかしたらと一旦電源を切った上でmicroSDHCカードを取り出し、ティッシュペーパーで接点を拭いた上で入れ直してみたが結果は変わらずほんの2,3分で録画は切れてしまうことがわかった。 自宅に戻ってからHX-A500のマニュアルを確認したところ「…記録・消去の繰り返しにより記録可能時間が短くなる場合があります。本機でmicroSDカードをフォーマットしてください。」という記述があったので念のためにHX-A500でフォーマットしてみたが症状は変わらない。 これは明らかにmicroSDカードがダメになったに違いないと考えたが、データは先ほどの散歩時に撮った切れ切れのものだけだから失っても特に問題はない。ただし今後のことを含めてもし原因があるなら知っておきたいとも考えた。※愛用のPanasonic ウェアラブルカメラ HX-A500 その後も数回フォーマットを実行してみたものの症状は変わらなかったのでAmazonに新しいmicroSDHCカードをオーダーした。 翌日の夕方の散歩から新しいmicroSDHCカードで録画を開始してみたが何の問題もなく録画はできた。したがってやはりこれまで使ってきたメディア自体に問題が生じたことは明らかだった。 しかし…である。このmicroSDHCカードは果たしてスペック上の限界により使えなくなったのか、あるいは単純に故障したのだろうか? もし故障なら購入後まだ半年程度なので新しい製品と交換が可能かも知れない。ただし安価なものだし格好をつけるわけではないが、メーカーへの確認や返送などの手間を考えると正直面倒に違いない。しかし今後のこともあり、使い方に問題があるのか、あるいは埃でも入ったのか…といった原因を…原因があるなら知りたいではないか。 またもうひとつの要因、すなわち書込頻度や回数、あるいはフォーマットの回数などにより物理的な消耗であるならそれはそうした仕様なのだから仕方がない。そう認識してこれからも使うしかない…。 振り返って見るに意外と過酷な使い方をしていることは明白である。なぜならこのmicroSDHCカードのみで6ヶ月間使い続けてきたからだ。 具体的なことになるが、撮影モードは通常1920×1080/60pのフルハイビジョンモードで使っている。このモードでは動画記録が約20分毎のファイルに分割され記録される。何故ならSDHCカードはFAT32でフォーマットされているため、4GBより大きなファイルに対応できない。したがって撮影される動画の容量が大きいことから、容量が制限の4GB毎に分割して記録される仕様になっているらしい。 したがって例えば90分録画を連続で行ったとしてもメディアに記録されるのは約20分毎のファイル4つと10分ほどの録画ファイル1つの計5つのファイルということになる。ということは90分の撮影だとファイル容量は18GB程度となり、別項「パナソニック、ウェアラブルカメラ HX-A500で困ったこと 」で述べたとおり、一日の散歩では状況にもよるものの一日24GB以上にもなっている。※ある1日の動画記録ファイル。朝の散歩が2時間以上となり、途中でバッテリーが切れたがファイル数は6個。夕方の散歩では約45分の散歩でファイル数は3個。そして寝る前の5分ほどの散歩でファイル数は当然1個でこの日は合計10個のファイルとなり、その容量は31.85GBになっている。 そして散歩の時間は天候や私の都合、あるいは愛犬のやる気によってまったく違うが、1度の散歩で最長は2時間半を越えたこともあった…。まあこれは極端な例だが32GBのmicroSDHCカードを使っているものの帰宅してから日付単位のフォルダを作り、散歩ごとにパソコンのハードディスクにファイルをコピーし、後にメディアをHX-A500側でフォーマットする習慣をつけてきた。 となれば散歩は朝夕と寝る前にほんの5分か10分近くの小さな公園を回って排泄させるから一日のファイル数は10個程度となる。長短はあれどこれをHX-A100およびHX-A500購入時から約6ヶ月続けてきたのだから書込回数やフォーマット回数も一般的なデジカメによる利用と比べるとかなり過酷であることは事実である。 例えばもしファイル数が書込回数だと判断すればこれまでの書込回数は1800回ほどになる計算だし、一日2度フォーマットすればこれまでに360回ほどとなる理屈だ。そしてHX-A500をMacと接続してファイルコピーするためメディアにアクセスするわけで、アクセス頻度もかなり多いことになる…。 そもそもSD/SDHC/microSDカードといったものはかなり寿命が短いらしい。つまり書き込みしたファイルはそのままにしておいても数年で読めなくなる可能性があるし、フラッシュメモリは書き換え(消去)回数の制限があり、今回のように書込やアクセス、そしてフォーマットの頻度が激しいと2000回前後のアクセスで損傷が起きることは十分にあり得るようだ。 とはいえ故障なのか、あるいは寿命なのかを素人ユーザーが判断できるわけもないからとメーカーのトランセンドジャパン社にメールで問い合わせしてみた。使用状況を説明し、端的に「これは故障なのか、寿命なのか…」と。 早速同社のテクニカルサポートより回答をいただいた。素早い回答(メール)ではあったが当方の質問のキモである「故障か寿命か」については「製品本体の不具合の可能性がございます為、弊社にて製品の検査をさせて頂きたく、誠にお手数とは存じますが弊社宛てにご送付いただきますよう、お願い申し上げます。」とあり、その後に長々と不良品の送り方、その前のユーザー登録などのやり方が記してある…。 領収書やメールでの購入証明書類の用意、RMAリクエストフォームというウェブへの登録およびプリントアウト、製品型番入力、配送先の入力等々、当然だとは思うが非常に面倒だ。 その上、返品は輸送中の事故防止のために一般郵便ではなく宅配便を勧めるというのは良しとしても、購入後1ヶ月を超えると配送料はユーザー負担だという...。 そもそも本microSDHCカードはAmazonで1,750円で購入してからすでに6ヶ月ほどになるものの「無期限保証」と銘打っている製品だ。もし本当に製品不良であるなら送料は全面的にメーカーが追うべきものではないだろうか。いかに安価な製品だとしても...。 繰り返すが今回の問い合わせは決してクレーマーの真似事をするつもりではなく、もともと不良品だったとしても面倒な交換などするつもりはなかった。あくまで今後同種のメディアを使い続けることから…繰り返すが…たまたまの「故障」だったのか、あるいは書込や消去、アクセスといった当方の使用回数がこの種のフラッシュメモリの仕様上の限界値となったのかを知りたいがための質問であった。 メーカーとしても物理的な故障なのか、あるいは消耗なのかを証明するためには回答のように精密な検査をしなければトラブルの原因は分からない事は理解できる。しかし長々とした用意周到な回答からは「面倒だから不良品交換にしてしまえ…」となったのかも...と邪推したくなるし、正直スッキリしない...。 個人的な検証としては別のメーカーのmicroSDHCカードを同じように6ヶ月ほど使っていく過程で同様のトラブルが起こるのかどうかを確認するしかないと考えている。どうなるかは楽しみではあるが(笑)。 ともあれこの種のメディアは手軽で便利なものだが、重要なデータを長期間安全に保存するものとしては不適格であることを認識しつつ活用する必要があるというのが今回の教訓であった。 したがって私のようなある意味で過酷な使い方にはメディアを安定して活用するため、1枚のmicroSDHCカードを使い回すのではなく、例えば2枚のカードを交互に使うと言った工夫も必要なのかも知れない...。
フォーカルポイント株式会社は3月3日、MacBookやiMacのディスプレイにiPadやiPhoneを2ステップで取り付けできる小型軽量の画期的なマウントアダプタ「Ten One Design Mountie」を全国の家電量販店および雑貨店舗などを通じて発売すると発表。なお同社の運営するオンラインストアでも各3,480円(税抜)で本日より販売を開始した。【Ten One Design Mountie について】 Ten One Design Mountie (テンワンデザイン マウンティ 以下、本製品)は、MacBookやiMacのディスプレイ面に、iPadやiPhoneなどのタブレット端末やスマートフォンを2ステップで簡単に取り付けることができる画期的なマウントアダプタ。[製品の主な特徴] 1)MacのディスプレイにiPadやiPhoneを簡単取り付け MacBookやiMacのディスプレイ面に、iPad AirやiPad mini、iPhoneなど各種タブレット端末やスマートフォンを簡単に取り付けることができる。設置方法は、マウントの片方をMac側に挟み込んで固定して、もう片方を機種に合ったインサートパッドを使用してはめ込むだけの2ステップなので、誰でも簡単に取り付け可能。 2)iPadをセカンドディスプレイとして使う iPadを「Duet Display」や「Air Display」などのサードパーティ製アプリケーションを使ってMacのセカンドディスプレイとして使用する際にも最適。お使いのMacのすぐ横にiPadやiPhoneを設置して、まるで備え付けのディスプレイのように効率良く作業を進めることができる。 3)Macでは仕事、iPadではライブやSNSをチェック Macで作業をしている最中でも気になる番組やSNSをチェックしたい、そんなシーンで便利なのがMountie。本製品をMacのディスプレイの横に取り付けて、普段使っているiPad AirやiPhoneを装着するだけで、あなたにとっての専用ディスプレイが完成する。 4)ディスプレイを邪魔しないデザイン Mountieのマウント部分は細いベゼルを採用し、Mac側とタブレット・スマートフォン側のディスプレイを覆わないように設計されている。最小限のデザインにより、繋ぎ目を目立たせないほどの自然なセッティングが可能。 5)機器を傷つけないシリコン製インサートパッド 直接Macやタブレット、スマートフォンに接触するインサートパッドにはシリコン製素材を採用しているので、デバイスにやさしく、しっかりと固定していても本体に傷や跡は残らない。 6)幅広い機種に対応 本製品は、iPad AirやiPad mini、iPhoneはもちろん、多くのタブレット端末やスマートフォンに対応している。一定の厚みの範囲であれば、機種別に用意されたインサートパッドを交換するだけでお使いのデバイスをMacのディスプレイに取り付けることができる。 7)持ち運びに便利な小型軽量ボディ 本体には、軽量かつ頑丈なポリカーボネート素材を採用している。重さ約17g、長さ約10cmの小型軽量設計なので、出張や旅行の際にもかさばることなく持ち運びできる。[同梱品] ・Ten One Design Mountie 本体 ・インサートパッド(A / B / C / D / E) ・調整用ステッカー(4枚)[製品仕様] ・製品サイズ: 約65(W)×100(H)×22(D)mm ・重量: 約17g (インサートパッド除く)[PC対応モデル] ・MacBook Air ・MacBook Pro ・MacBook ・iMac (Late 2012) 以降[タブレット・スマートフォン対応モデル] ・iPhone 4 以降 ・iPod touch ・iPad Air 2 ・iPad Air ・iPad mini その他、厚さ5mm〜9mmのタブレット、スマートフォンに対応 定価はオープンプライスだが、オンライン直販価格: 各3,480円(税抜)。本日より発売 ■Ten One Design Mountie 製品ページ
米国時間の3月9日午前10時からサンフランシスコのYerba Buena Center for the Arts TheaterにてAppleがスペシャルイベントを開催するという。相変わらず様々な憶測が飛び交っているが、その主たるテーマはApple Watchだともっぱらの噂だ。 Apple Watchはスティーブ・ジョブズ亡き後、ティム・クックCEO率いる新生Apple初の新製品である。またその製品コンセプトはiPhoneユーザーをターゲットにしたものだからガジェットであるといえるが "Watch" という名の通り、それはユニークな機能以前に様々な顔を持った腕時計であることを主張している。そしてAppleは IT市場というおきまりのターゲットではなくApple Watchをファッション市場参入の足がかりにするらしいといわれてきたが、そのベールに包まれていた情報が徐々に明かされつつある。 Appleはファッション雑誌のモデルの腕にApple Watchを巻いてアピールを始めただけでなく、なんとファッション・ライフスタイル雑誌として最も知名度の高い "VOGUE" 誌3月号(米国版)に12ページ連続の全面広告を掲載した...。 "VOGUE" は米国を中心として世界18カ国とラテンアメリカで出版されているが、日本でもVOGUE JAPAN(ヴォーグ・ジャパン)と称して発刊されている。 変わり目の激しいファッション界にあって常にハイファッションの先鋒を走る "VOGUE" だからしてAppleの広告がどのようなものなのかを確認するため、早速当該 "VOGUE" 米国版3月号を手に入れた。※ "VOGUE" 米国版 2015年3月号 これまでまったく手にしたことがなかったわけではないが、まずはその雑誌の厚さに驚いた。背表紙の厚さを測ってみたが19ミリほどもあり、その内容は有名メーカーのファッションアイテム・カタログといった感じだ。 表紙を開けば、折り込みを含めてまずルイ・ヴィトンが、そしてシャネル、グッチ、ディオール、セリーヌ、プラダなどなど、この種のブランドに興味もない私でもよく知っているブランド広告が数ページずつ続く...。 余談ながら、かつてのMac雑誌もこれに負けない厚さと広告の多さを誇っていた時代もあったことを思い出してしばらく "VOGUE" 誌の重さと厚みを両手に感じていた...。※Mac月刊誌の雄だったMACLIFE誌はこんなに厚い時代もあった(1997年3月号) さて、まずはAppleの広告がどこにあるのか探そうとしたが、これも戦略の1つなのだろう…雑誌のほぼ中間に12ページの全面広告を打っていた…。それも前後の雑誌ページの紙質とは違い、カタログ誌を折り込みにしたような厚口仕様と小口が数ミリ短くなっているため、雑誌全体をパラパラとめくったとすれば必ず当該ページが開くであろうことになる(笑)。そしてどこかこの広告部分だけ本誌から外されることを望んでいるようにも思える。※Apple Watch広告ページの1ページ目。ページの横幅(小口)が数ミリ短い 広告デザインは大胆、あるいはシンプルというべきなのか、Apple Watch全体のビジュアルはページ中央に小さめに、そしてベルトのアップを別のページに載せるという贅沢きわまりないものだ。 またこの種のアイテムの広告の常として製品の詳しい説明などはなく、例えば "42mm Stainless Steel Case Milanese Loop" といった小さなテキストが配置されているだけだ。無論価格表記もないし各ページにそれがAppleの商品だという事を知らしめる記述もない。ただ最初のページに " WATCH" とあるのが唯一、これがiPhoneやiPadのメーカーであるAppleの広告なのだと知る...。※Apple Watchの広告ページ例 Appleとしてはこれだけまとまった広告を "VOGUE" 誌に載せるとなれば、予算はもとより、かなり余裕を持ったスケジュールで広告ページを押さえる必要があったはずだから思いつきというはずもなく周到な計画に基づいた結果だろう。そして間違いなくファッションアイテムとしてのApple Watchの存在を知らしめアピールすることに関しては成功したに違いないが、個人的にこの広告デザインは "VOGUE" に馴染んでいないと感じた(笑)。 確かに他のページにもプロダクトだけを大きく載せた広告もあるが、私見ながらAppleのそれは同社のウェブに載せているApple Watchのビジュアルの延長線上でしかなく、斬新であってもファッションアイテムというより、これまでどおりガジェット広告の範疇から抜け出ていないように思える。 それに...面白いといっては変だが、当該 "VOGUE" 誌の全ページをざっと確認した範囲では掲載広告は衣服、バッグ、化粧品、美容器具、宝飾品、靴、クレジットカード、デパート、車などがあるものの腕時計の広告はWatch以外はひとつもない...。 それから広告手法にも関係することだろうが、Apple Watchへの不安材料もある...。Apple Watchはスマートウォッチであり iPhoneと同期して新しいことが多々可能になる。一方ジョナサン・アイブ氏もこれは腕時計だという。腕時計だからこそファッションアイテムとなり得るのだ。しかしガジェットとしての機能に不安はないが、Appleが「腕時計」というこれまた独特なアイテムに十分な理解があるのか...については一抹の不安がついてまわる。 理屈になるが、腕時計好きの多くは機械式を好む。しかしそれは機能の多さで選ぶのではないし1秒も狂いのない時刻を知るためでもない。そしてケースやベルトがプラチナだから...ゴールドだからと単にファッションアイテムということだけでもない。それは脈々と続く人類の叡智をあの小さなケースに閉じ込めたミクロコスモスだからだ。 さらにジョナサン・アイブ氏はスマートウォッチとしてのデザインは四角の方がよいという。とはいえそれはユーザー側の好み以前にApple自身が...アイブ氏たちが機能や認識性をそこに表現しやすいからだろう。Apple Watchが真の腕時計としてファッションアイテムになるのだとすればやはり丸形デザインを無視しては通れないと思うのだが...。 そして現行のデザインはガジェットとしての利便性を考慮しなければならず全体的にのっぺりしたデザインであり、古参のアップルフリークで腕時計好きの私から見てもそのデザインの魅力は...例えばPATEK PHILIPPEやIWCといった高級腕時計メーカーには到底及ばない...。 実際Apple Watchに危機感を持つスイスの時計メーカーも黙ってはいない。すでにいくつかの高級時計メーカーがスマートウォッチを発表し始めた。これらのほとんどはベゼルや文字盤もアナログ時計そのものなデザインでありバッテリーも2年ほど持つものが多いという。 iPhoneなどのデバイスと一緒に新しいことへの可能性をさぐるには限界もあるだろうが、腕時計としては文句なくApple Watchよりこれらのデザインの方が秀逸である。Appleもうかうかとはしていられまい...。 果たしてガジェットはフッションアイテムになり得るのか? この "VOGUE" への広告掲載はAppleの心意気を示すことは出来たとしてもファッション側の視点からApple Watchがいかに評価されるかという試金石となるに違いない。 ということで、Apple Watchがファッションアイテムとして、そしてまたiPhoneユーザーが求める新しいガジェットとして成功するかどうかはわからない。事実早くも「私は買わない」と公言されている人たちも多いようだが、思えば iPodもiPhoneも発表された当初はそうした発言が目を引いたものだ…。 さて実際のApple Watchのあれこれはスペシャルイベントで明かされるだろう。それはそれとして当該 "VOGUE" 誌への広告はAppleの新しい試みの歴史に刻まれるべきことには違いなく、史料としても保存しておこうと考えている。