ラテが死んでから早くも3週間になろうとしている。オトーサンはラテがいなくなった現実だけはなんとか認められる精神状態にはなったが、反面日々そこのドアの隙間から顔を覗かせるのではないか…といった感覚に落ちいっているのも事実…。

※いま無性にラテに会いたい…
毎日朝になるとオトーサンはラテの慰霊・遺骨に「おはよう!」と挨拶し、グラスに注いだ水を取り替え時には陰膳を置いたりする毎日だ。友人知人たちは「ラテは万一お前が地獄に落ちたら、天国から尻尾を垂らしてくれるよ」等と慰めて?くれた。

※オトーサンと共に走るのも好きだった
まあラテは間違いなく天国へ行っただろうが、オトーサンが何故地獄なのかが分からない(笑)。しかし、個人的な事だが若い時から仏教やキリスト教といった宗教の成り立ちや歴史を学び、人の心や神といった概念を勉強してきた結果としてオトーサンはこの歳になって…結局神や仏は存在せず、したがってあの世…天国や地獄なども存在しないう結論に達している…。まあまあこんなことを言い出すと異論やお叱りも多々飛んでくるかと思うが、個人的にそう考えるに至ったのだから仕方がない。だからこそ現世の縁とか付き合いは一期一会だからして貴重なのだと理解している。
そりゃあオトーサンも天国が存在し、近未来にオトーサンの命が尽きたとき、あの世と呼ばれる世界でラテに会えることがあり得るならそれは嬉しい。メチャ嬉しい。しかしそんなことはあり得ないと理性で考えているわけだが一方で、あの世でまたラテに会いたいと切に願っている自分もいて…心が痛い…。
そう言えば…医師であり根っからのカトリック信者である山浦玄嗣氏が古代ギリシャ語原本からケセン語(気仙沼地方の方言)に翻訳した聖書(四福音書)には「天国」「地獄」とか「愛」という言葉がない…というより意図的に追放したという。
そもそもこうした日本語に訳したことこそがキリスト教の真意をねじ曲げ、誤解を生む要因となったと断言している。ちなみに誤解があっては困るので付け加えるが、山浦玄嗣氏の著書はゲテモノではない。当該「ケセン語訳聖書」はローマ教皇庁に献上され、ヨハネ・パウロ2世から祝福を受けており、2019年には文化庁長官表彰も授与されている。

※山浦玄嗣氏訳、ケセン語新訳聖書四福音書「ガリラヤのイェシュー」
まあ…オトーサンはキリスト教の信者ではないものの時折聖書は読む…。要するに歴史、史実としてのイエスの生き様や教義には興味があるがいわゆる宗教としての現キリスト教には興味が無いということなのだ。
ともあれ「天国」や「地獄」という語も山浦先生によればいわゆる誤訳だというわけなのだが、ラテの死を目の前にしてそのオトーサンが「ラテ、天国で待っててくれよ…」だなんて慰霊に手を合わせる気持ちになるのだから人の心は弱いものだ。

※さあ、散歩に行くぞっ!と張り切る(2016年1月撮影)
しかしそんな偏屈なオトーサンでも前記したように身近にラテの気配を感じたりするし先日など就寝時にラテの吠え声で飛び起きた。無論それは現実ではなく夢の中のことなのだろうが長い間の習性が身についてしまった故のことに違いない。とはいえ就寝中に起こされるということは、リアルな時には正直寝不足の原因となって辛かったが、オトーサンはいま…慰霊に「ラテ、たまには出てきてくれ」と馬鹿なことを呟いている(笑)。

※ペットボトルの狭い飲み口に舌を入れ上手に水を飲んでた
こればかりは理性と感情が一致せずいまだに心理的にまいっているし、馬鹿な思いとは承知の上でいまとても…とても…ラテに会いたい!

※オトーサンはラテの遺骨を入れた小さなカプセルをいつも身に着けている
せめてもの慰め、そしてラテといつも一緒にいたいという願望からオトーサンの胸には小さなカプセルのペンダントが首から下がっているが、その中には微小なラテの遺骨が入っている…。
ラテが死んだ。そのご報告をきちんとすると丁度次回の連載800回目にもなるだろう…。で、ちょうど切りも良いしそれこそ足掛け16年続けてきたこの「ラテ飼育格闘日記」も潮時だからして終えようかと思った。しかしオトーサンの頭の中はまだラテのことで一杯だし、書かなかったこともあるからと暫くはラテの思い出話しをさせていただこうと考えている。
さて、ワンコの飼い主なら同意していただけると思うがオトーサンにとってラテは単なるワンコ、犬ではなかった。種は違うがまるで自分の子供の…あるいは孫のような感覚で接し15年の間24時間一緒に生きてきた。いま、その我が子が亡くなったという事実をなかなか受け入れることができないでいる。

※オトーサン夫婦にとってラテはまさしく我が娘だった。賢く可愛くそして我が儘な我が子だった…
ラテの重み、体の温かさ、鼻先の冷たさ、そして甘え声などはもとより、その豊かな表情はすっかりオトーサンの五感に焼き付き染みついている。そうした感覚が突然リアルなものではなくなったとしてもすぐに忘れられるわけはないし事実いまでも何かの拍子にラテの息づかいを感じたり、甘え声が聞こえたように思えたりもする。

※息をひきとった直後のラテ。女房が脱糞したラテのお尻を綺麗にしてくれた
思えばラテは可笑しな…いや、可笑しいが語弊があるなら個性的なワンコだったと思う。一言で言うなら「臆病」「ヤキモチ焼き」そして「子供好き」のワンコだった。特にラテの子供好きは有り難い性格だったといえる。一般的にワンコは挙動が安定せず高い声を出す子供を嫌うことが多いというが、ラテは不思議に初対面でも子供たちにはフレンドリーだったから結果としてオトーサンの交友関係の輪を大きく広げてくれることになった。さらに親バカを承知でいうならとても「賢い」ワンコでもあった。

※公園で会った二人の未就学女子にいきなり頭と腰に抱きつかれてもラテは怒らなかった(2016年10月撮影)
そういえば、2006年11月のこと…横浜の動物病院で開かれた里親会を紹介されたオトーサンたちはそこで初めて生後5ヶ月だという雑種のワンコと出会った。
出会ったといってもオトーサンたちの興味は当初他のワンコたちにあったが、ボランティアの方に「すみませんがこの子のリードを持っていてくれませんか」と託されたのがラテ(その時の仮の名はカンナ)だった。新しい飼い主に見初められるためにと綺麗にカットされたその子犬はどこかアンバランスで他に十数匹いたワンコたちとは違っていた。

※2007年8月、暑いだろうと体毛を刈り込んだときのラテ。皆に笑われた…
他のワンコたちは狭い場所を駆け回り、吠え、中には粗相をしてしまったワンコさえいたが、オトーサンが手にしたリードのワンコはお座りをしたまま静かに我々夫婦の顔を眺めつつ、手を舐め、オトーサンのキャップを噛んで唾液だらけにしつつも叱られないと感じたのか、次にオトーサンの顔をベロベロと舐め始めた。
後にオトーサンの常套句になったが「オトーサンにはこの初対面のときが一番フレンドリーだった」と言わせるほど濃密な時間を過ごさせてもらった。
過酷な現実としてキャバリエ、ダックスといった姿形をしているワンコは早々に里親が決まっていった。そしてそうした場に慣れていないオトーサンたちとラテは取り残されていく…。要はラテは売れ残りとなっていった。
しかしオトーサンたちはワンコを飼いたいと埼玉からわざわざ多摩に引っ越しを決めたのだが肝心のワンコが決まっていなかった。

※2016年4月、桜が咲き始めた頃のオトーサンとツーショット
女房は「ワンコらしいし、この子でいいんじゃあない」と呟いた。その言葉でこのどこか滑稽に見えたワンコをオトーサンたちの家族に迎入れることになったが、後から思うに熱心で熱いオトーサンたちへのアプローチは「この場は己の将来を決める…命をつなぐ重要な場」であることを本能で知っていたからに違いない。
そのときまるで「犬のクセに猫を被っていた」としか思われない良い子を演じていたのかも知れない。そして一ヶ月後の12月10日、すでに避妊手術を無事終えたラテは茨城から車で我が家に連れて来られたのだ。しかしオトーサンたちといえばボランティアの方に言われた最低限必要なアイテムは揃えたもののワンコを飼った経験も知識も皆無だったこともありここに「飼育格闘日記」が始まった…。
長い間可愛がっていただいた愛犬ラテが3月6日午前7時半に亡くなりました。最後は用意していた酸素吸入器で呼吸しつつ穏やかに息をひきとりました。15年8ヶ月の犬生でしたが多くの方々に名を覚えていただき可愛がっていただいたことに改めて御礼申し上げます。とても幸せなワンコだったと思います…。
この三日ほど、自力では歩けなくなり馴染みの公園へ連れて行っても立ち上がれず横になったままでした。ただし食事は用意した量の90%以上を食べ大好きな牛乳を飲み干していたので突然のことでした。
一昨日夜半から…特に夜になると声を上げることが頻繁になってきました。夜中に吠えれば放っておくわけにもいかず「どうした、ラテ」と様子を見て、体の向きを変えたり水を飲ませたりするわけですが、その間隔が15分とか30分と短くなってきたのでオトーサンはこの三日ほどほとんどまともな睡眠は取れませんでした。

※ラテは2022年3月6日午前7時半に永眠しました
集合住宅でもあり、昼はともかく夜は気遣いをしなければなりませんがこればかりは「静かに!」といって効果があるわけでもなく、隣接のご家庭には事情を説明してあらかじめご承知置きいただいてました。
とにかくラテを中心に我が家は回っていましたが、昨年末に倒れてからは一層介護に手がかかるようになりました。床ずれに優しいというベッドを、また万一の場合にと酸素発生器、そして歩けないラテを馴染みの公園に連れて行こうと大きなカートを買うなどは勿論、正直なところ薬代も大変でした。

※その後は酸素吸入器で呼吸しつつこの15分後に息をひきとりました
それでもラテの表情を見るとオトーサンたちが元気になるわけで、足腰への負担はもとより睡眠不足にもなんとか対処してやってきましたが、いまはただただ呆然としています。
息をひきとる未明、声を上げる頻度が多くなったこともありオトーサンはパジャマから普段着に着替えていつでもラテの様子を見守れるようにと準備をしましたが、いま思えばラテ最後の呼びかけだったのかも知れません。
あまりに五月蠅いのでこれまでやったことはなかったのですが、オトーサンは椅子に座り、ラテを膝に抱き上げて10分ほどあやしていたことが顔と顔を見合わせた最後の一時となりました。しかし軽くなり骨張ってしまった体を抱きつつオトーサンは涙ぐんでいましたがラテは確かに…しばしとても嬉しそうな表情をしていました…。

※息をひきとった直後、ラテを可愛がってくださったファミリーのオカーサンと中学女子が来て下さりラテの手を握ってくださいました
その後我々夫婦も起床しなければならない時間になったのですが、ラテは排泄要求らしき動きを始めたので女房が対処しオトーサンはラテの分も含む朝食の支度を始めましたが、おむつ取り替えにしてもまったく立ち上がれないまま対処せざるを得ずベッドへ寝かせましたがそのときには口を開け息が荒くなってきました。オトーサンはこうした日のためにと買って置いた酸素発生器とラテの為に自作した吸入マスクをセットしラテのマズルを包むように置きました。
ラテの開いた口を眺めていたとき、舌の色に血の気がなく妙に白っぽいことに気づきました。これは来るときが来たのかと両眼を確認するとすでに白眼を剝いた感じに…。繰り返しますが昨夕ご飯をまずまず食べてくれたラテの急変ぶりに驚くと同時にオトーサンたちはパニック状態!
酸素マスクをあてがってから20分ほど経った頃、ラテは声も上げずそのまま静かに息をひきとりました。こうした日が近々来るであろうことは理屈では覚悟していましたが、いざ現実となるとただただ呆然とし涙が流れ出るだけです…。

※早速動物病院から紹介された葬儀社が来てくれ、納棺・出棺となりました
この「ラテ飼育格闘日」も毎週土曜日にアップすると己に課せてから一度も休まず798回目となりました。多くの方々に目を通していただきただただ感謝しかありませんが、この辺で連載を止めようかとも思いつつ、オトーサンの頭の中はラテのことで一杯です。

※翌日にラテは小さくなって戻ってきました(泣)
したがって近接で書き漏らしたことは勿論、我が娘ラテの思い出をしばらくは綴ってみたいと考えています。
感謝…そして合掌!
Appleは本日、ユーザーが夢のスタジオを作るために必要なすべてのものを得られるよう設計した、まったく新しいMacのデスクトップとディスプレイである、Mac StudioとStudio Displayを発表しました。

パーソナルコンピューティングにおいて画期的なMac Studioは、M1 Maxと、パーソナルコンピュータ用として世界で最もパワフルなチップである新しいM1 Ultraを搭載しています。デスクの手の届く範囲に置ける信じられないほどコンパクトなデザインに、かつてないレベルのパフォーマンス、幅広い接続性、まったく新しい能力を備えた、はじめてのコンピュータです。Mac Studioによって、膨大な3D環境のレンダリングや18本のProResビデオストリーム再生など、他のどんなデスクトップでもできないことをユーザーは実行できます。
1 Studio DisplayはMac Studioと相性は抜群で、どのMacとも美しく合います。広々とした27インチ5K Retinaディスプレイ、センターフレームに対応した12MPの超広角カメラ、空間オーディオに対応した原音に忠実な6スピーカーサウンドシステムを搭載しています。Mac StudioとStudio Displayを組み合わせれば、あらゆる作業空間がクリエイティブでパワフルな場所に変化します。これまでで最も強力で最もパワフルなAppleのMacラインナップに加わるMac StudioとStudio Displayは、本日から注文可能となり、3月18日(金)よりお客様へのお届けを開始します。
■Newsroom
Appleは本日、驚くような価格で卓越した機能と性能を備えた、象徴的なデザインのパワフルな新しいiPhoneであるiPhone SEを発表しました。iPhone SEはコンパクトかつ耐久性の高いデザインで、iOS 15と共にシームレスなユーザー体験を提供します。

新しいiPhone SEでは、先進的なカメラ機能を実現するA15 Bionicの性能など、目覚ましいアップグレードが施され、写真の編集からゲームや拡張現実のようなパワーを駆使する操作まで、ほぼすべての体験が向上します。5G、より長いバッテリー駆動時間、向上した耐久性を備えたiPhone SEは、ミッドナイト、スターライト、(PRODUCT)REDの美しい3つのカラーでお届けします1。iPhone SEの予約注文は3月11日(金)から、販売は3月18日(金)から開始します。
■Newsroom
Appleは本日、iPhone 13 ProとiPhone 13の2つのまったく新しい、美しいカラー、アルパイングリーンとグリーンを発表しました。

iPhone 13のラインナップは、Ceramic Shieldの前面カバーによってさらに耐久性が高くなったなめらかなデザインを特長とし、画期的なA15 Bionicチップ、先進的な5G体験、美しい写真やビデオのための最先端のカメラシステム、飛躍的に向上したバッテリー駆動時間を備えています。iPhone 13 ProとiPhone 13 Pro Maxは、10Hzから最大120Hzのアダプティブリフレッシュレートに対応するProMotionを採用した鮮やかなSuper Retina XDRディスプレイを搭載し、iPhone 13とiPhone 13 miniも明るいSuper Retina XDRディスプレイを搭載しています。新しいアルパイングリーンのiPhone 13 ProとグリーンのiPhone 13は、3月11日(金)から予約注文を開始し、3月18日(金)から販売を開始する予定です。
■Newsroom
Appleは本日、Appleが設計したM1チップを搭載し、パフォーマンスが飛躍的に向上した新しいiPad Airを発表しました。

新しい多彩なカラーで展開するiPad Airは、より自然なビデオ会議体験のためのセンターフレームに対応した新しい超広角フロントカメラ、転送速度が最大2倍速いUSB-Cポート、セルラーモデルでは超高速の5Gを搭載し、お求めやすい価格で提供します。先進的なカメラと最新のアクセサリに対応する互換性は、コンテンツクリエイター、ゲーマー、学生などのユーザーが、創造力、生産性、自己表現の限界を押し広げることを可能にします。新しいiPad Airは3月11日(金)から注文可能となり、3月18日(金)から販売が開始されます。
■Newsroom
Appleは本日、AppleシリコンとMacにとって次の大きな飛躍となるM1 Ultraを発表しました。かつてないレベルのパフォーマンスと能力を持つシステムオンチップ(SoC)を作り出すために、2つのM1 Maxチップのダイを相互接続するAppleの革新的なパッケージングアーキテクチャであるUltraFusionを搭載したM1 Ultraは、業界をリードするワット当たりのパフォーマンスを維持しながら、新しいMac Studioに息をのむような演算能力を提供します。

新しいSoCは、パーソナルコンピュータ用チップでは史上最多の1,140億個のトランジスタで構成されています。M1 Ultraは、20コアCPU、64コアGPU、32コアNeural Engineがアクセス可能な、最大128GBの高帯域幅、低レイテンシのユニファイドメモリで構成可能で、コードをコンパイルするデベロッパ、これまではレンダリングが不可能だった膨大な3D環境で作業するアーティストに驚くほどのパフォーマンスを提供します。映像のプロは、Afterburner搭載の28コアのMac Proよりも最大5.6倍速いProResビデオのトランスコードが可能になります。
■Newsroom
実は、とあるアップル製品を買おうかと考えていた予算の半分が家庭用酸素発生器に変わった…。無論愛犬のためであり、嫌なことは考えたくはないものの近々また酸素吸入が必要になるのではないかと危惧しているからだ。
※愛犬ラテはこの3月6日に息をひきとりました※
昨年ラテが倒れたとき、動物病院で最初にやった治療のひとつが酸素吸入器を使うことだった。その際、もし家庭内で常用する必要がある場合はレンタルがあるからとアドバイスされた。そのための酸素発生器を必要とする期間が短いのか長きに渡るのかについては神のみぞ知ることだが、例えば三ヶ月程度のレンタルを考えてもかなりまとまった額になる…。

※Genki Techno製 家庭用酸素発生器
これまでラテがゼイゼイとなったときには応急処置として市販の酸素缶も使ってみたが、ものの数分でなくなってしまうし酸素を出し続けるには指でボタンを押し続ける必要がある。また例えばアスリートが激しい運動をした後に酸素補給するのとは違い、人間にしてもペットにしても30分とか1時間といった長い時間高濃度の状態を続けなければならないケースでは役に立たない。それに1本1000円程度する。それならいつでも自由に酸素を供給できる酸素発生器を買った方が負担は少ないと考えた。
ただしこの家庭用酸素発生器はペット用のものではなく本来は人間用であり、嫌な話しだが先日心房細動を疑われた私だっていつ酸素吸入が必要になるか、分かったものではない…。

※加湿ボトルに水(蒸留水 or 純水)を入れて使う
それに、いわゆる高濃度酸素療法は使い方を間違えなければアスリートは勿論、一般の人も血流改善・疲労回復、免疫力向上、睡眠改善などなどが認められているという。
とはいえ酸素発生器もピンキリで医療現場で使われているものから家庭用のものまで様々だ。結局今回手に入れられる範囲の価格帯で様々な製品比較をして見た結果 Genki Techno 家庭用酸素発生器(OZ-1-11TMO)に決めた。サイズは310mm×200×250だから大ぶりの加湿機や炊飯器といった感じか…。
この家庭用酸素発生器に関してはかなり怪しい製品もあるらしいが、ともあれGenki Techno家庭用酸素発生器は日本国内で検品されPSE認証も受けた製品であり、1年間の補償はもとより日本語マニュアル附属であること、そしてデザインも奇異なものではなくシンプルな形であること、運転音が45dB、重量も比較的軽いことなどを考慮して決めた。勿論本来はペット用に開発された物ではなく人間用だ。
ちなみに空気中の酸素濃度は20.9%程度だというが、本製品は最大93%濃度、流量は1から7L/minまでの能力があるという。
操作全般は上部の液晶パネルから行うが、ヘッドセット式吸入器と鼻カニュラ(鼻用吸入チューブ)の2つの方法で高濃度の酸素補給が可能となるしタイマー機能も付いている…。

※ヘッドセット式吸入器
とはいえ人間の場合ならこうした附属品を使えば即活用できるが、ラテの場合はそうはいかない。人間用として用意された吸引機器などはそのままでは役に立たないからだ。ではどうするか…。
ひとつの選択肢はある種密閉された箱状のケージを用意し、そこにワンコを入れ常時酸素を供給する方法だ。このケージはダンボールなどでも作ることは出来るが見栄えはもとより使い勝手は犠牲になる。また安価な製品も存在するがなにしろ場所を取る…。

※分かりやすい操作パネル部分
それに我々素人は箱といった密閉空間なら酸素濃度も薄まらず効果がありそうだと単純に考えるが、同時に二酸化炭素も溜まるというデメリットもあるし、広めの空間に例えば酸素濃度40%程度を安定供給することを考えるなら家庭用機器では能力不足で業務用の大型器を必要とする計算になるらしい…。
無論通気性をよくすれば酸素濃度が上がらないといった具合にゲージ式はリスクと共に管理が難しいという。
無論寝たきりで常時酸素吸入が必要になれば、医者と相談してなんらかこうしたケージを使うかも知れないがまず短時間の使用にはやはりマスクが欲しい。しかしどうやらペット用の酸素マスクだなんてものは売ってはいないようなのだ。
なければ作るしかない…。取り急ぎ頭に浮かんだことは形状から漏斗を少し加工してラテ用のマスクをと考えてみた。もうひとつは2リットルのペットボトルをキャップ側10数センチで切断し、切り口を安全にテーピングすることだった。この種の事はネット検索してみるとすでに実施している方々がおられるようだが、安価で簡便な方法でもある。

※酸素供給パイプに自作ラテ用マスクを取り付けてみた
現在の所、立ち上がったりする場合にハアハアするときもあるが横になっているときの呼吸は落ち着いている。しかし体調が悪そうなときには使ってあげようと考えている。
とはいえ当然のことながら医療用機器と家庭用機器とでは流量が違ってくる。どういうことかと言えば、一分間に高濃度の酸素を注入できる能力を持つ医療用機器あるいは高価格の製品と私が手に入れた家庭用機器には差があるということ…。したがって我々人間が呼吸困難となり酸素治療が必要になったとしても家庭用機器では流量が間に合わないわけで命を繋ぐには不足である。
無論酸素も高ければよいということではなく場合によっては酸素中毒にもなりかねず、当然のこと実際には医師の指導が必要になる。
しかし、ペットの場合では些か違ってくるらしい。ネットの情報によれば動物病院専用に設計されたとあるメーカーの酸素発生器では45%の酸素濃度で毎分10ℓの高流量に設計されているという。ただしこればゲージ型のスペースに供給することを前提にしている。
対して今回手に入れた家庭用機器は毎分7ℓの流量がMAXで、この際の濃度は32%から33%だから大いに不足のようにも思えるが、ゲージ式への供給ではなくロスの少ない方法…何らかのマスクやノズルでワンコのマズルに隣接して吸引させることを考えると応急処置としては使えるのではないかと思う。ただしこれまた容体の如何によるわけで医師の指導を仰ぎ、不足であればときに専用機をレンタルしなければならないかも知れない。
また犬猫は人間のようにマスクを付け続けることはできないし嫌がるし怖がる場合もある。したがってマズルに固定するというよりはマズルの前に置いて酸素供給を続けるというのが現実的な方法と思われる。
実際にヘッドセット型の吸入器で使ってみた感じだが、うん…よい感じだ。動作音そのものも1メートルほど離れて計測してみると確かに45dB程度だったが、個人的には動作音そのものよりまるで生き物が呼吸しているような音の方が気になった。これは窒素を排出する音なので正常なのだが…やはり気になる。
なお附属品だが、リモコン、ヘッドセット式吸入器、鼻カニュラ、ネブライザーマスク、携帯用酸素バッグ、二人同時吸入用分配継手そしてエアフィルター(2個セット)がそれぞれ1個ずつと日本語取扱説明書が同梱されていた。

※同梱附属品一覧
最後に開梱して初期不良がないかどうかを確認のためセットアップし電源を入れた。不明な点が二つ生じたので販売店の “いろは株式会社” というところへ電話をした。結果問題点・疑問点は解決したわけだが電話口の女性が真摯に対応してくれたのには安心しこの製品を選んで良かったと確信を持った。
皆様に長い間可愛がっていただいた愛犬ラテが今朝(3月6日)7時30分亡くなりました。詳しくは別途ご報告させていただきますが最後は用意しておいた酸素吸入器で呼吸し穏やかに息をひきとりました。多くの方々にお気遣いいただきましたことに改めて感謝し、取り急ぎご報告させていただきます😭
一時的かも知れないが、ほんの少し気温が上がってきたようだ。少しでも温かいのは助かるが、過去の例からも4月に積雪がある可能性もあり、春はまだまだ遠いといった感じ。桜が咲き、ラテが少しでも意欲があればカートに乗せて花見に行ってみたいが、体調は急変するかも知れず予断を許さない。
ラテの体調は見るからに一日ごとに違う…。表情が生き生きとし、歩けないながらも意欲を感じられる日もあれば、眼に力がなくただただ寝ているだけといった日もある。そして食事をほとんど食べない日があると思えば、完食する日もあるといった具合にころころと変わる。

※この日は表情に活気が見られたのだが…
そうしたラテの介護という立場から飼い主として大変なことが多々ある。まずはいわゆる排泄の世話と後始末だ。現在ラテはおむつをしているため、室内を汚すことはまずないもののそれだけに💩の後処理でお尻回りを綺麗にするのが大変。またラテが願っているようなので少しでも外の空気を吸わせてやろうとカートを使ったりは勿論、オトーサンの腕力頼りに歩かせるといった方法を適宜とっているがこれまた飼い主の体力を消耗する。

※自力で歩いているように見えるが、ラテの体重のほとんどはオトーサンの右手にかかっている
そんな中でいま一番苦労というか苦悩しているのが睡眠だ。いや、ラテの睡眠ではなくオトーサンたちの睡眠不足が著しいので困っている。
それは夜寝かせたラテが頻繁に声を上げることが多いからだ。山の奥の一軒家ならいざ知らずマンション住まいでは寝静まってからのワンコの吠え声、鳴き声は響いて近所迷惑となる。

※よたよたでも排泄が済んだからか表情が明るくなった
本来なら声を上げたら飼い主が飛んでくる…だなんて癖をつけてはいけないのだろうが、いまラテは年齢的な問題と腺腫や褥瘡(床ずれ)の傷で苦しんでいる。そうしたラテが悲しそうな声を上げれば放ってはおけない…。
寝床から重い体を起こし、上着を羽織ってラテの寝ている部屋に様子を見に行くことになるわけだが、これが一度ならともかく何度も起こる。
例えば先日では午前12時半、1時、2時、3時過ぎに起こされた。ラテが声を上げる理由は想像するに2つあると考えている。ひとつは褥瘡やかなり痩せて骨張っているのでクッションがよい寝床だとしても同じ姿勢では辛くなるということだ。無論健康な体なら寝返りをうち体勢を楽な姿勢にすればよいのだが、いまのラテでは自力でそれが思うようにならない。だからオトーサンたちが声を上げたラテの体の向きや寝方を強制的に変えてやると安心して寝始める。

※寝顔は実に可愛い(笑)
いまひとつは精神的なことではないか…。犬の睡眠は浅いと聞いたことがあるが屋外の雑音やらで目を覚ましたとき、健康ならどうということはないのだろうが視力も弱り聴力もかなり弱っていると思われるラテとしては体の不調も自覚しつつ不安なのだろう。
したがって少し体を向きを変えてあげ、頭などを撫でつつしばらくそのままにしていると安心して寝始める。
ともあれこれが酷い時には15分おきといったことになればオトーサンたちは寝られない。事実ここのところそうした状況が続いている…。
面白い事に、いや面白くはないが夜寝られなければせめて昼寝をしようとオトーサンが布団に横になるとまるでカメラでモニターされているみたいにそのタイミングでラテが騒ぎ出す…。
いや、本当なんです!

※食事中のラテ。奥から牛乳、ドッグフード+牛肉トッピング、水を置いてある
昼間はともかく夜泣きされると困るが、かかりつけの医者曰く痴呆の例だという。したがって特効薬はないと言われたがオトーサンはともあれ女房は仕事があるからより睡眠不足は仕事にも支障をきたすことになる。この原稿を書いていた朝の通勤で女房は一駅寝過ごしたそうだ。睡眠不足はこうした注意不足や集中力の欠如に繋がるし万病の元でもあるから十分注意をしなければならないが、何とか工夫をしつつ乗り切らなければならない。