いまや「TV会議」といった言葉は死語だろうが、私はSkypeやFaceTimeといった画期的なテクノロジーが確立される以前からなんとか金を掛けずに遠隔地と通話・会話をできないかを試行錯誤してきた一人である。 それはビジネスの最前線にいた1990年代、超マイクロ企業ながら縁あってというか、本社は新宿で支店が札幌という環境になっていた。 1番の問題は遠隔地故、仕事の進捗状況や社員らの日々の思いが本社にいる私に伝わらない…伝わりにくいことだった。いまこの場に相手がいるなら、即具体的な話しを相手の顔色を読みながらできるが札幌では如何ともしがたい。※Kenko マルチアングル 4K Webカメラ(KZ-DC4K)パッケージ 私にできることは日々なんらかの理由を付けて支店に電話をするだけでく、月1度札幌支店に出張し様子を伺うことだった。 出張も業務を予定通りに進行させるために重要な行動ではあったが、問題は費用が嵩むだけでなく私の時間が束縛されることだった。同時に電話による意思疎通は月額料金がマイクロ企業として無視出来ない高額になり得ることだった。 勿論当時も大規模ないわゆるTV会議システムは存在した。ソニーと取引があったこともあって品川の同社ビル内に備わっていた立派で豪華なTV会議システムを見せていただいたことがあったが、我々には無縁のものだった。 ちなみにP2P技術を使ったSkypeが登場したのは2003年であり、その年の11月に私の会社は解散したので間に合わなかったわけだ…。 しかし怪しいソフトウェアと雑な機器で遠隔地と金を掛けずに通話ができるという技術的な風潮はあったし、個人的に手に入るモノを次々と試しつつ落胆していた日々を送っていたから現在のFaceTimeやZoomの台頭はとても眩しく映るのだ。 さて前置きが長くなったが、久しぶりにウェブカメラを買った。これまで愛用していたIPEVO書画カメラが具合悪くなってきたからだが、今般はケンコー(Kenko)マルチアングル 4K ウェブカメラ(KZ-DC4K)にした。 特別新製品でもないしデザインがこれまた素晴らしいというほどでもないが、4K仕様とそのフレキシブルな使い方ができる点に注目した。※アングルが自在になるのが使いやすい 私の場合、ほとんどのオンライン会議の場合、自身の姿を捕らえるのはM1 iMac 24インチのフロントカメラだ。これは画質もかなり綺麗なので他のウェブカメラの出番はないが、ただひとつアングルを変えるにはiMac本体を動かすことになり現実的ではないのでそういう必要性がある場合はケンコーKZ-DC4Kを使う…。※パソコンとはUSB接続 ただし色味はiMacのそれと違うが画質的には十分だ。 ともあれケンコーKZ-DC4Kの主な出番はオンライン中にいまここにある…机上にある…ガジェットや資料などを見せたい場合にカメラを切替ることで相手に説明できる点で便利だ。※書画カメラとしても必要十分な機能を持っている アングルが自由だし書画カメラとしての撮影エリアも最大A3のサイズをカバーしているので十分なのだ。また一般的な印刷物の場合、小さな文字もきちんと読める解像度を持っているのでオンラインによる資料説明もまずまず実用となる。※手元の資料なども相手に伝えることが出来る KZ-DC4Kの顔となるカメラ部位はどこか映画「2001年宇宙の旅」に登場するHAL9000を思い出すがカメラの上部にはマイクロフォンが、下部にはLEDライトが装備されている。また背面にはオートフォース&反転ボタンとLEDライトボタンがあり明るさを3段階に調節可能だが、照明としては些か弱い。なおカメラヘッド部位は180°まで回転できる。※カメラ部位のフロント(上)と背面(下) 実際にM1 iMackの脇前面辺りに置いてみたがカメラ部位の他はフレーム枠であるからして視覚の邪魔にならないことに気づいた。良い意味で存在感が薄いのだ。 とはいえ全体はアルミ製でしっかりと出来ており、柔な感じはしない。また完全に折りたためば厚さは14mm、重さ365g なのでバッグに入れてノートパソコンと共に持ち歩くにも苦にならないだろう。※折りたたむと厚さ14mmほどの板状になる 最後にスペックをご紹介しておくが、イメージセンサーは1/3.06型CMOS、総画素数:1322万画素、有効画素数:1313万画素、レンズ:f=3.37mm F2.2、焦点距離:23.2mm(35mmフィルム換算)、撮影距離:0.1m~∞、ホワイトバランス:自動、手ブレ軽減機能:なし…といったところだがパソコンとの接続でドライバーは不要である。 なおパソコンの動作環境はmacOSの場合 12.0.1以降、Windowsの場合はWindows(32/64bit)~10(32/64bit)/Windows11 とのことだ。■Kenkoマルチアングル 4K Webカメラ
前回はラテが倒れ、一時はそのまま息を引き取るのではないかと思われたが、幸いなことにいきなり固形物を食べ始め、自力で立ち上がってゆっくりとではあるが歩くまでになったまでを振り返った。今回は行き掛かり上、その後…すなわちラテが亡くなるまでを、それこそ日記風に思い出してみたい。 燃え尽きる直前、一瞬これまでにも増して光り輝く…とは恒星の最後を綴った話しだと記憶しているし、我々人間も寝たきりだった者が死の直前、元気になったかのようにベッドに半身を起こす…といった話しも聞いたことがある。 ラテも後から考えてそうした事だったのかも知れないが、食事もせず、水も飲まず点滴だけで一週間ほど寝たきりだったラテが急に牛乳に浸したドッグフードを食べ始め、何と言うことか自力で立ち上がって歩いたのだから驚き喜んだ。 さらに今年(2022年)1月20日には信じられないことだったが、ラテはボール遊びに興じた…。無論飛び跳ねるようなことは出来ないまでも自力でボールをゆっくりと追いかけた…。その姿を見てオトーサンは思わず涙してしまったものだ。※ボール遊びを楽しんだラテ… 1月22日には介護散歩用として探していた大型のカートが届いたが組立に苦戦した(笑)。ともかくこれでラテは歩けなくてもカートに乗せて公園に連れて行くことができる。 しかしその間にオトーサンにもアクシデントが起こった。それは定期検診を受けているクリニックで心房細動の兆候ありと診断され大学病院で精密検査に行く羽目に…。そして24時間心電図をモニターする「ホルター心電計」を胸と腹に装着しつつラテの世話をすることに(笑)。※大型犬用のカートで近所の公園に連れて行くことができるようになった さて2月2日のこと、ラテのオシッコに血が混じっていた。医者いわくおむつの弊害かも知れず膀胱炎ではないかとのこと。取り急ぎ抗生剤を処方してもらった。心配が尽きないからか、オトーサンはその夜ラテをおんぶして道に迷っている夢をみた…嗚呼。 さらに首に出来ていた脂肪腫から突然の出血! 治療しようと近づいたときラテが「ブルブルブル」と首を振ったために周囲に血が飛び散り辺り一面血の海でオトーサンも平常心を失いかけた。しかし出血多量といった心配は無く、悪い血なのですべて出してしまう必要があり、そうなれば膨らみもへっこみラテも楽になるはずだからとオトーサンは自身を鼓舞して後始末にかかる…。※自力で立ち上がって「何してるの?」と顔を覗かせた この頃から別室でラテを寝かせているその姿をモニターしようと小型カメラを設置。ともあれ腺腫からの出血を別にすればラテはまずまず元気で食事も規定量をあっと言う間に平らげた。 2月10日の朝、オトーサンが起床の支度をしているとラテが笑顔で挨拶に出て来た。嬉しい~。 2月12日、天気も良くラテが外に出たがっていたので意を決し、カート無しで外に連れ出した。ハーネスを吊り上げるようにして歩かせ馴染みの公園に出向くとそこには大好きな女子たちがいて笑顔で迎えてくれただけでなく、オトーサンはバレンタインだからとチョコもいただいた。※公園でお馴染みの女子たちと出会え嬉しそうだ そういえば、おむつをしているのに排泄は外でしたいラテだから困る。で、外に出られる時間でもないのによたよたの体で玄関のドアに頭をぶつけながら出ようとする。 2月15日、ラテは食事を食べず元気がない。その原因の一つはおむつが嫌で💩を我慢するからか便秘のようだ。しかし真夜中に珍しくラテは便意を催したのか起きてきた。仕方がなく外気温2℃の中、外に連れ出したらやっと便秘は解消。まったく心配させやがって…。でもよかった、よかった。 2月18日、ラテをカートで公園に連れて行った。主な目的は💩をさせるためだが、昨日今日は足腰が定まらず自力で歩けないのでなかなか大変。家に戻っても抱き上げて玄関を入るというありさま…。具合は一進一退だ。 2月22日、ラテの腰の床ずれの傷を隠す為(包帯を取らないように)女房の古いTシャツを着せてみる。またこの日には万一のためと購入した酸素発生器が届く。 2月27日、午前12時半、1時、2時、3時過ぎとラテが鳴くので起こされる。寝返りをうちたくとも自力でできない事とどうやら視力と聴力の衰えで目が覚めると不安になるのではないかと思うが、オトーサンはラテの体の向きを変え、寄り添う事しかできないのがやりきれない。 3月1日、16時過ぎラテを外に連れ出した。相変わらず腰砕け状態で体重はオトーサンの腕に全部かかっている状態。それでも出すものを出したら優しい表情になった。 3月3日、天気も良し温かいからと3時過ぎにラテをカートに乗せて馴染みの公園に連れて行く。しかし少し前とは違いカートの中でも横になったままだし、外に出してみたものの立てずに終始横になったままだった。※この日、公園にカートで連れだしたがすでに脱力状態で立つこともできなかった 3月6日の未明、ラテが頻繁に弱々しい声を上げる。オトーサンはここの所完全に寝不足だが文句を言ってる場合ではないとパジャマのままラテのところに行くと笑顔を見せる。思わず椅子に座ったオトーサンはラテを両膝の上に乗せて抱きしめるがその痩せて骨張った体に唖然とするがそれでも10分ほど抱いている間は安心したのか声を上げずに目を瞑っている。 オトーサンは静かにラテを寝床に置き、再び布団に入るが明け方5時前後かラテが再び声を上げたが尋常ではない感じ…。見に行くと口を開け呼吸が荒いので酸素発生器で手製の酸素マスクをあてがうと多少は楽になったかに見えたが、ふと気がつくと開いた口から見える舌の色に血の気がなく白い!そして一瞬だが両眼が泳いでいる…。※呼吸が荒く舌の色にも血の気がない。オトーサンは急遽酸素吸入を始める 「これはさすがにその日が来たか」とオトーサンと女房は覚悟をせざるを得なかった。ただその日女房が出社の日でもあり手早く朝食を整え再びラテの所にいくと正しく虫の息だった。オトーサンは思わず「ラテ、ラテ!」「死ぬな!」と叫んでその頭を抱え込んだが数度浅い呼吸をしたように思えたラテは薄目を開いた状態で静かに息を引き取った。15歳9ヶ月の犬生だった。 オトーサンにできることはただただ泣くことだけだった…。※オトーサンと女房に看取られつつラテは穏やかに息を引き取った…
2021年10月に初めてレーザー加工機を手にしてからこの度4台目を迎えた。今回手にしたのはパーソナルユーザーだけでなくスモールビジネスの現場でも使え、機能や使い勝手もこのクラス最高・最良に属する xToolのM1という製品である。今回はその xTool M1 の魅力の概要をご紹介してみたい…。※xTool M1の化粧箱は附属品も含むのでかなり大きい xTool M1は、レーザー加工とブレードカッティングという2種類の加工を1台で実現できる革新的な製品だ。ということはこれまでレーザー加工機では扱うことができなかった素材を刃(ブレード)で切断することができるようになった。また、高解像度カメラとAIヴィジョンアルゴリズムを利用した独自開発のソフトウェアが、従来のレーザー加工機では実現できなかった革新的な機能を提供してくれる。 製品をレーザー加工機単体として見ても、その出力や精度は業界トップクラスの水準を満たすものであり、xTool M1は、家庭でのDIYからオフィスでの業務活用まで、あらゆる用途において活用できる製品といえよう…。※仕事部屋の一郭に設置した xTool M1 本体サイズは 557×453×230mm で重量は約 9.8kgだ。完全にユニット内は隠されており上部の蓋を閉じていればレーザー加工中に光源を覗いても安全だというし、そもそも可動中に蓋を開けると動作が停止される。 なお加工エリアはレーザーの場合は385×300mmでブレードの場合は365×300mmだ。 まずは最初に概要を知っていただくため、主なスペックを簡単にご紹介してみる。なお製品にはレーザー出力が5Wと10Wの二種類があるが、私が手に入れたのは10Wのそれであり以下スペックも出力ワットが違うだけで後のスペックは5W製品でも同じ…。 ① 組立済み ② CO2レーザーでは無く半導体レーザー ③ レーザー出力は10W ④ レーザー加工の他、ブレードカッティング機能搭載 ⑤ 安全な密閉型設計 ⑥ AIカメラ内蔵 リアルタイムプレビュー。位置合わせを視覚化できるだけでなく。専用ソフトXCS(xTool Creative Space)で多くの素材の加工を一度に完成させることができる。 ⑦ オートフォーカス オートフォーカスをクリックするだけで、xTool M1が素材を処理する準備が整い、複雑な手作業から解放される。 ⑧ ワンパスで3mmのアクリル、10mmの木板を切断可能 ⑨ 動作精度は0.01mm、0.08mmまで圧縮されたレーザースポットの高精細仕様。 ⑩ ソフトウェアは専用のXCS(xTool Creative Space) といったところだが、こうして文字に書くと通り一遍な機能のように思えるかも知れないが、これまで使ってきた組立式のフレーム型レーザー加工機と比べると専用ソフトのXCSを含め大げさで無く雲泥の違いを見せつけられる。 繰り返すがAIカメラを内蔵し、レーザー加工だけでなく1.5mm厚までの革も綺麗に切断できるブレード機能まで搭載されている。そして安全性に優れた密閉型デザインだが、機能満載だけに筐体サイズは些かデカイ!※愛犬の写真をレーザー刻印してみたが、それこそ写真と見間違うほど立体感のある結果になった さて、レーザー加工機で一番面倒だと思っていたことは位置決めだ…。このエリアに刻印しますよ…といったプレピュー機能はあったにせよ思う位置にセッティングするのは気を使うものだ。しかしxTool M1なら庫内の任意の位置に置いた物品を内蔵カメラがリアルタイムにパソコン上に映し出し、ユーザーはその映像の上に刻印したいテキストなりグラフィックなりを置けば良い。 さらに同じものを複数作りたいときもXCS(xTool Creative Space)なら庫内の任意の位置、角度で置いた例えばネームタグだとしても、同じテキストやグラフィックスをその1つに置き”スマート・フィル” アイコンをクリックすれば自動的に他のネームタグ上にも配置してくれる。コピー&ペーストさえ使う必要はない!※位置決めは見たままだしスマート・フィル機能で瞬時に同じデータを複数枚のアイテム上に自動配置してくれる。専用ソフトウェアXSCの画面 ブレードカッティングの刃の交換もユニットの取り外し・取り付けがマグネットで簡単だし、ベクターデータをXCSに読み込んでサイズと位置決め、そして材質や厚さを決めれば即カッティングができる。さらに材料の厚さも通常はボタン一つで自動計測してくれる。※熱転写用フィルムをブレードでカッティングし、オリジナルTシャツも作ってみた ただし、ソフトウェアは一般的なレーザー加工機で利用されているLaserGRBL、LightBurnとは互換性がない。専用のXCS(xTool Creative Space)が用意されているが、なかなかよく出来ている。勿論Windows版だけでなくMac版も用意されている。※M1 MacBool Air用のスリーブ(合成皮革)にレーザー刻印した例 なるべく大まかに…と記してみたが機能満載、出来ることが広いので具体的な使い方や特徴については別途発信していきたい。
ラテを亡くしてからYouTubeやインスタ、Twitterなどでワンコの映像を好んで拝見している。それらは文字通り様々な犬種、それぞれの気質を持ったワンコの姿がオトーサンを慰めてくれるが特にラテが保護犬だったこともあり、捨てられたりしたワンコがレスキューされ後に笑顔を見せる姿や、「虹の橋を渡りました」といった報告を飼い主さんが涙ながらに報告される姿を見る度にラテが倒れてから亡くなるまでの71日間がフラッシュバックされてまたまた涙する。 ラテが倒れてからもこの「ラテ飼育格闘日記」で毎週主な出来事をご報告してきたが、そのリアルな毎日の姿をお伝えするのは難しいし、憚れることも多く書けないあれこれも多いのが現実でもある。 でも最近、ラテの死に際…死に様にきちんと向き合うことはラテと過ごした15年3ヶ月という長い生活の決算報告を見つめることではないかと思うようになってきた。※2021年12月24日から寝たきりになった… とはいえ会計報告のようにすべて数字で、バランスシートで、物事の良し悪しや苦楽を推し量るというつもりはなく、オトーサンたちの思い出の中にきちんとコンプレッションして忘れないようにしようという試みのひとつなのだ。 無論このバランスシートはオトーサンたちにとっての良し悪しとラテにとっての良し悪しがある。繰り返すがワンコを飼った経験も無く、運命と言えばそれまでだが、ワンコの里親会でたまたまリードを預けられたワンコを家族に迎えて15年3ヶ月、文字通り24時間狭い空間で一緒に寝起きし、近隣を駆けずり回った…。 そして雨の日も台風の日も大地震の後も欠かさずラテと散歩に出た。 オトーサンにとっては毎日がそれこそひとつひとつ新しい経験として身に着け覚えていかなければならないことばかりだった。なにしろ事前に7冊ほど買い込んだマニュアル本がほとんど役に立たなかったし、早くも三日目には肩と膝に支障が生じた(笑)。 そんな時期にはご多分に漏れず、ラテが死ぬなんてことは絵空事でしかなくこの日々が永遠に続くような錯覚もあった。 2021年の12月24日、そう…クリスマスイブにラテが倒れた。それまでにも足腰は大分弱っていたからそんな日がいつ来るのかという漠然な恐怖があったが、それが現実になった。丁度女房も仕事が休みで一緒に散歩に出た夕刻だったが異変に気づいてそのまま動物病院に担ぎ込んだら注射や点滴、そして酸素吸入を施すことになった。 医師曰く、このまま放置していたら死んでいたよ…と。 ともかくその日から初めての本格的な看護が始まった。まったく食事もできず、オトーサンは注射器でチュールや流動食、人間用のゼリーなどを少しずつ口に流し込む毎日だったがほとんど受け入れない。つしてついに自宅で点滴を必要と診断され、オトーサンはラテの首筋に点滴の針を刺す日々が続いたし勿論排泄も自力では出来ないからと初めてオムツやパンツをはかすことになった。そして横になりっぱなしの常として骨盤に床ずれもでき、体の向きを変えるタイミングも重要だったしその治療も続けなければならなかった。※自宅で点滴を打つ毎日が続く… その時期、正直オトーサンたちは先は長くなく新年を迎えられたとしても死期は近いのではと覚悟せざるを得なかった。なにしろ、ろくに水はもとより餌も食べないので…。 12月27日の午前3時半…。15分ほどの間隔でラテの鳴き声に起こされる。特に息が荒いわけでもなさそうだがどこか痛いのか苦しいのか…。その度に寝返りをうたせ姿勢を変えるとまたしばらくは大人しく寝る…といった繰り返し。 12月30日の明け方「ギヤーッ」といった悲鳴を上げたのでいよいよ最後かと動揺したら結果寝込んでから初の💩だった。粗相することの無かったラテはオムツしたままの排泄が気持ち悪かったのだろう。後始末がメチャ大変だったが処置が終わったら天使の笑顔になった。※オムツを取り替えたらお腹を出して戯けた(笑) 年が明けた1月8日、なんと…10gのドッグフードを牛乳に浸して与えたら完食してくれたのだ。固形物を口にしたのは2週間ぶりだが、ダメ元でオトーサンがドッグフードのミルク浸けをマズルの側に置き続けたのが功を奏したのだった。ラテも生きたかったに違いない! 1月12日のこと、ラテは食欲が出て来たのと同時に自分で動こうとするが立てない…。そこでオトーサンはその日から少しずつ四つ脚立ちのリハビリを始めた。といっても腹を支えてやり、四つ脚の力具合の感覚を甦らせたいということだが、その甲斐があってかその日、7秒ほどだが二十日ぶりに立つことができオトーサンたちを喜ばせた。 そしてその日の夕刻、オトーサンたちが食事をしていると、何と言うことか奇跡が起こった。ラテがよたよたしながらも自力で寝床から立ち上がりオトーサンたちが食事している場所まで歩いて来てくれたのだ。※ラテはよたよたながらも自力で歩き、オトーサンたちのところまでやってきた! その後は食欲もほぼ戻ると同時に大分痩せたもののゆっくりと歩き回り笑顔を見せてくれるようになった。そのまま元気になるとは思わなかったがオトーサンたちの喜びようはお察しいたただけるものと思う…。 結局亡くなる3月6日までの1ヶ月少々、ラテ最後のサプライズだったのだろうが元どおりとは言えないもののラテと最後の一時を楽しむことが出来たのは幸いだったと思わなければ罰が当たるに違いない。 ともあれ、オトーサンたちにとって今年、2022年最大の出来事は間違いなくラテが亡くなったことだ。
これまで愛用していたiPhone XRからこの度iPhone 14 Proに機種変更した。オンラインのApple Storeに注文してから約一ヶ月ほど待たされたが10月9日にやっと届いた。iPhoneそのものは日本上陸のときからのユーザーなので基本的な目的意識としては見た事もない新製品を手にすることと比べれば新鮮味が欠けるものの…やはり心待ちしていたことは確か(笑)。 iPhone 14 Proはスペースブラックにしたが、化粧箱開けたときの中身を見た瞬間「セクシー」というか大人の色気を感じる…。写真やウェブで見る色味とは当然とは言え些か違うわけだが、どこかその不思議なブラック空間に吸い込まれるような気持ち。 そしてこの待ち期間中に数個のケースや保護フィルム、MugSafe関連製品などを集めて到着を待ち受けていた(笑)。 とはいえ、今更開封の儀でもないので早速机上に旧機種のXRと並べ、直接Wi-Fiを使ってデータ転送を試みることにした。その前にSIMをiPhone 14 Proへ移したが、データ転送そのものはトラブルなく完了した。 後は格安SIMとして使っているiiJmioのサイトから機種変更のための接続設定を行う…。具体的にはAPN構成プロファイルをダウンロード・インストールするだけ…。 その後念のためネットへの接続はもとより、通話の送受信などを確認して機種変更の手続きは終わった…。と思っていたら二日後に「変だな」と気づいた事がある。 それはiPhoneに届いたとあるメッセージがiMacのメッセージには届かないとか、アクセスの際にiPhoneの電話番号を2段階認証に設定しているサイトから確認のメッセージが届かないことに気づいた。 翌日AppleCareに問い合わせたがあれこれと設定をし直したりネット接続をやり直したりしたが埒が明かない…。結局5度目の問い合わせの際に電話口に出たサポート担当者が詳しい方でやっと原因にたどり着いたのだった。理由が分かればどうということもないわけだが、そこに至るまでが長かった(笑)。 AppleCareへ連絡する前に確認した事だが、iMacのメッセージアプリを起動し環境設定からiMessageのタブを見ると着信に使用するメルアド/電話番言のリストから電話番号が消えていることがわかった。しかしこのときにはこれが原因だとしてもなぜそうなのかについての答えは浮かんでこなかった。 またiPhoneの「設定」「メッセージ」の「送受信」を確認するとメルアドはリストアップされているものの電話番号部位にチェックはされてなく「確認中…」であることもわかった。 少し冷静になって考えつつ情報を集めた、無論最終的な解決のためのヒントは5度目のAppeCareへの問い合わせでやっと分かったのたが、要はiMessageとSNSの仕組みをどこか混同していたのがそもそも問題の理由に近づけなかった原因だった。 メッセージアプリの中にiMassageのタブがあったりと、どこかでiMessageという機能はSNS(メッセージ)の一機能であるかのように感じていたのだが、本来SNSとiMessageは別物であることを忘れていた。 要はなぜメッセージはメルアドだけでなく電話番号でもアクセスし得るのだろうか…。テキスト世界のシステムに本来電話番号は異質なはずでは無いか。 AppleCareのサポート担当者からの説明に遠い記憶が甦ってきた。メチャ簡単に言うならその本来メッセージに異質な電話番号というデータを橋渡しするのがiMessageという機能なのだった。 ということはiMessageが正常に機能していないことになる。要はiPhoneのデータ移行後に起こった iOS APN構成プロファイルが正常に完了されていないのではないか…という疑惑が持ち上がった。いや、無論このAPN構成プロファイルのダウンロードおよびインストールはやったはずなのだ…。しかしあらためて「設定」「一般」「VPNとデバイス管理」の項を確認すると構成プロファイルの表記がないではないか! そこで再度iOS APN構成プロファイルのダウンロードおよびインストールをし、半日ほど待っていたら前記したメッセージアプリのiMessageタブに電話番言も登録されていた! とまあ、原因は今となっては不明だが、やったつもりが途中で戻ってしまったか、勘違いで済んだと思ったのかはともかく正常な手続きが終わっていなかったのだ。 そのiPhone 14 Proはご承知のようにカメラの進化はもとよりダイナミックアイランド、常時表示そしてiOS16で進化したロック画面のカスタマイズなどなど見るべき点も多い。特にXRからの機種変更者としてはやはりカメラの素晴らしさに喜んでいる。 iPhoneはすでに我々にとっては単なる趣味のガジェットではなくライフラインを構成する重要で大切なアイテムである。日常生活にとってなくてはならないモノだが、ふと嫌な考えが頭をかすめた…。 それは「このiPhone 14 Pro が私にとって最後のiPhoneなのかも…」ということだ。それは今年の春から二度の入院はもとより、加齢から来る他体力低下を自覚せざるを得ない身から出た思いだ。 そもそも一昔前のようにiPhoneも新機種が出る度に買い換えていた時代とは違い、その基本機能としては今のところ必要十分な性能を持っているからそうそう買い換えの必要なアイテムではなくなっている。 事実iPhone XRからこのiPhone 14 Proに替えるまでは4年という間がある。したがって己の年齢を考えると、後4年後…5年後も新製品のiPhoneを楽しめる気力と気概、体力を保持できているかは些か心許ないからである。 そう考えると眼前にあるiPhone 14 Proは益々愛しくなってくる…。
ひさしぶりに、本当に久しぶりにApple AirPodsを買った。初代のAiriPods以来だが、今回購入したのは発表されたばかりのAirPods Pro 2だ。そういえば一昔前には私もご多分に漏れずスピーカーやレコードプレーヤーに凝ったり、ドルビーがどうのこうのと五月蠅いことを言い拘っていたが、いつのころからかただただ自分の好きな音を求めるだけになってきた…。 申し上げるまでもなく音の良し悪しは機器による計測の違いは明確だとしてもそもそもが私的な体験である。友人のAが「良い」という音が私にとって良いかどうかは別問題であるからして音響機器の選択は難しい。 とはいえ振り返って見ればモノラルの玩具みたいなレコードプレーヤーにソノシートを乗せて聞いたのが私の音楽体験の始まりだし、もっと遡れば鉱石ラジオから流れる微かでノイズが入った音が耳に馴染んでいたし、それらはろくな音では無かったはずだ。しかしそのとき、音が悪いといった考えは頭の中には生まれてこなかった。 また近年は加齢のため普段己で自覚していないものの確実に高音領域は意識として聞こえなくなっているはずだ。 要はそんな育ちの耳で音が良いとか悪いとか宣うのは些か気がひけるが、オーディオ歴も古いことでもありご勘弁を願いたい…。 まず結論めくが、そもそもAirPodsに限らないもののAppleの製品は単にデザインやスペックだけを取りだしての評価は正しいとはいえない。何故ならAirPods Pro 2にしてもAppleは音の良さだけで無く我々の日常体験を豊かにしようとする方向性を重要視しているからだ。 AirPods Pro 2はそれ単体で語るのではなく当然のことだがiPhoneとかApple Watchと共に語るというか…使うことに意味がある。それらのガジェットとシームレスに楽しく便利で日常生活に不可欠なガジェットとして存在することこそAppleの願いだといえるはずだ。 そういえばAirPods Pro 2はMugSafe対応の充電器でも充電可能であり、あのAirTag同様に万一見つからない場合でも「探す」アプリでその位置をいつでも探知できる。 とはいえAirPods Pro 2 はイヤホンとして見るべき点はないという意味ではない。その次世代のアクティブノイズキャンセリングと適応型環境音除去は一世代前のモデルと比べて最大2倍の雑音を消す機能を搭載し驚くほど周囲の雑音をこれまで以上に低減できるし、今や必然となった空間オーディオの臨場感はこれまで体験しなかったユーザーのリスニング体験を新しいレベルに高めてくれる…。 AirPods Pro 2 の…というかAppleのヘッドフォンやイヤホンのサウンドは一言で言えば奇をてらったものではなくナチュラルに原音再生に近づけようと努力していることがわかる。さらにアダプティブイコライゼーションは、AirPods Proの装着状態に合わせて出力を調整しどの音も本来の周波数で鳴ってくれる。 また、ユーザーの耳の形に一段とマッチしたサウンドを再生するために、パーソナライズされた空間オーディオはiPhoneのTrueDepthカメラと連係し、ユーザーの頭の形をもとにカスタムプロファイルを作成。 さらにアダプティブイコライゼーションは、AirPods Proの装着状態をもとに、ユーザーの耳に合わせて音楽をリアルタイムでチューニング。聴いている音を内向きのマイクが測定しながら曲の低周波から高周波まで調節し、どんな時も細部まで一貫したオーディオを再現してくれる…。 さて、前振りはこのくらいにして届いたAirPods Pro 2 を早速試してみよう…。 AirPods Pro 2を購入したためApple Musicが一ヶ月無料体験できるというので一番気になる空間オーディオとして登録されている音楽をいくつか聴いてみた。 「これは凄い…」という言葉が自然に口から出た。空間オーディオはAirPods MAXですでに体験済みだが、やはり装着感が違う。心地よいとは言えAirPods MAXと比べAirPods Pro 2 はまさしく着けていることを忘れる快適さだ。 気がついたことは低音が良く鳴ることだ…。といってもあくまで自然な感じだ。 そして、ふっと顔を右に向ければサウンドの音源は左側に移る…残る。そしてスネアドラムの音のリアルさに思わずその方向へ視線を向けてしまうほどだ。 空間オーディオは我が身をサウンドに包み、その空間を漂わせてくれる。 タッチコントロールも快適だしノイズキャンセリング機能も文句の無いレベルだ。そして特に外音取り込みモードは自然で驚く。例えば外音取り込みモードにし、自分で歌を歌うなりしながらAirPods Pro 2を耳から外してみると…装着しているときとほとんど変わらない。 要は装着も自然だし違和感が無いからとAirPods Pro 2を装着したままデスク回りで様々な作業をし、背後にある3Dプリンターを動かし、部屋の奥にあるレーザー加工機のセットアップと共に換気装置をONにする。 これだけで約60dbほどの騒音環境に置かれるわけだがAirPods Pro 2をノイズキャンセリングONすれば騒音はほとんど掻き消える…というレベルになるしそのまま音楽を流せば外部からの音は気にならなくなる。 このまま電話にも出られるし、人との会話が必要ならAirPods Pro 2を外さず外音取り込みモードにすればまったく問題なく会話ができる。無論外部音を遮断するのに問題がある場合には外音取り込みモードのまま音楽を流してもよい。 したがってAirPods Pro 2を身に着ける場合、最初にやることはイヤーチップが自分の耳に合っているかを確認することだ。まれにこの種のイヤーチップが体質に合わない方もいらっしゃるだろうが、それ以外の方はイヤーチップ装着状態の機能を使い、両耳がきちんと密閉されているかを確認しよう。 それが終わればAirPods Pro 2を着けて音楽の大海へと漕ぎ出そうではないか。そこにはなにかこれまで体験できなかった新しい世界が待っているかも…という物言いは大げさだろうか。でもそう思わせるほどの楽しさ、素晴らしい体験をさせてくれるのがAirPods Pro 2だ。 ここではH2チップがどうの…といった技術スペックについてはあえて触れなかったが、AirPods Pro 2は小理屈をひねり回す前にまずは自分の耳に装着し理屈無く音楽を楽しめば良いだけのガジェットだと思う。 どのみち我々は世界にある全てのイヤホンとAirPods Pro 2の聞き比べなど出来ようもない。それなら一世代のAirPods Proと比べて…あるいはソニーの○○と比べて…といった話しは橫に置いておき、AirPods Pro 2のサウンドそのものが好きか嫌いかの判断に委ねるだけで良いと思う。 特に空間オーディオはAppleの、AirPods Pro 2ならではの体感なのであり一度そこに身を浸してしまうと抜け出せないほどの快感だ。 円安の影響もあってAirPods Pro 2は正直安い買い物ではない。だからこそあまたのYouTuberの主張だけに惑わされること無く自分の耳で、自分の判断で選ぶことが大切だと考える。
「一日も忘れたことはない…」といった言葉はどこか嘘っぽく誇張しているように思えて当然だ。しかしオトーサンはことラテへの思いとなれば間違いなく一日も忘れたことはないし、時に触れ度々思い出しながら毎日を送っているといってよい。 とにかく15年三ヶ月、毎日一緒に生活していれば人間だってワンコだってその気質はもとより生き様が自然に身についてしまう。 いやこれは飼い主のオトーサンだけでなく、未就学時代からラテと一番遊んでくれたNちゃんが先日遊びに来てくれたとき面白いエピソードを話してくれた。 それは菓子のポッキーの食べ方だという…。 一時期オトーサンもポッキーが好きなので散歩の際にポッキーを持参し場合によっては顔見知りの子供たちにお裾分けしたりしていた。そうなれば当然ラテも欲しがることになる。ただしご承知のようにチョコレートがコーティングしてあるポッキーはそのままではラテに上げるわけにはいかない。 それならば…と考えたのがチョココーティングされていない2センチほどの持ち手部位を残して食べ、それをラテに上げるということだった。 発端はすでに11年ほど前になるが、広い公園にラテを連れて行くのが日課となって頃の話である。そこで小学4年生女子と知り合ったが、ラテをとても可愛がってくれた。自分のことをラテのオネーサンだと自称しワンコのオネーサンだから「ワンネエだね」と言って喜んでいた。 ある日オトーサンがポッキーのお裾分けをその女子に渡すと「ラテにあげてもいい?」と聞く。オトーサンは「ワンコはチョコレートを食べると病気になるんだ。だからチョコが付いていない部分なら少しならあげてもいいよ」と答えた。 とその瞬間オトーサンはドキリとした。女子はポッキーの柄の部分を自分の口元に挟み、一方をラテに差し出したからだ。オトーサンは思わずリードを引いてそれを制すると「大丈夫だよ。ワンネエとラテの仲だもの」と一層ラテに近づき自分の鼻がラテの鼻で押しつぶされるまでになった…。※ワンネエからポッキーを貰うラテ オトーサンは瞬間の出来事で制御できずに冷やっとしたが、ラテは上手にこの行為を受けワンネエの唇を傷つけること無くポッキーを食べた…。 しかし公園などでラテを可愛がってくれる子供たちの中でもさすがにそんなことをすると唇を噛まれるのでは…と実際にできる子供は限られていた。まあ当然だろう(笑)。 その後、引っ越しして現在の住居に移ってから、最初はオトーサンや女房が公園でときどきやってみせたのを見ていたのか「私もやってみたい」と限られた子供が手を上げ少しずつ広まっていったが正直オトーサンは気が気ではなかった。※ラテの大親友Nちゃんからも時折口移しのポッキーを貰っていた 言うまでも無くラテは自分にポッキーを差し出してくれる子供たちを噛む気など毛頭無いしそんな乱暴なワンコではない。しかしポッキー欲しさに夢中になることはあり得るし、子供たちにしてもいざラテの眼前に口元を差し出したとしても瞬間怖くなって口元をすぼめたりすれば時にラテの歯が当たってしまうかも知れない。 例えば飼い主であるオトーサンらが思いつきでやって歯を当てられ例えば唇から出血したとしてもそれは自己責任だが、子供たちを傷つけては洒落にならない。しかし念のため申し上げれば、こうした行為でラテに噛まれた事は一度もない。実に上手に小さなポッキーを口で受け取る。 また誤解があってはならないが、オトーサンが子供たちにポッキーの口移しを勧めたことなど絶対にないが興味第一の子供たちから強いリクエストがあるのだ。 ラテの顔を見ると「ラテにポッキーあげたい!」の声が飛び交ったものだ(笑)。 先のNちゃん曰く「ポッキーを食べると今でも柄の部分を残す癖があるの…」と。虹の橋の向こうできっとラテも喜び笑っていることだろう。