静かなブームとなっている「聴診器ブック」を手に入れた
書店で平積みされている面白いものが目についた。それは本物の聴診器がセットになっている「聴診器ブック」だったがいま静かなブームになっているという。そういえば内科に行けば必ずといってよいほど聴診器をあてられるが、これまで一度も本物の聴診器の音を聴いたことがない...。
聴診器を知らない人はまずいないだろうが、医者でもない限りこれを使ったことのある人は少ないはずだ。その聴診器もよくよく観察すると私らの子供の時とはデザインがかなり違っているものの、構造は相変わらずシンプルである。
まさしく聴診器は医者のシンボルであり、これが一般の人に使われるということはまずなかった。
この「聴診器ブック」の著者は医学博士の桐生迪介氏であり、昨年(2007年3月)の初版以来すでに7刷りと版を重ねている。

※日本実業出版社刊「聴診器ブック」
「聴診器ブック」には80ページほどのブックレットと共に厚生労働省から認可された一般医療機器すなわち現役の医者や看護師が使っている聴診器がセットになっている。そういえば書店には少し安価だが別途医療器具でないものも列んでいたが、「聴診器ブック」が先駆けである。
無論この聴診器はお医者さんごっこをするためのものではない(笑)。まあ、それも楽しいかもしれないが本意は「自分で家族で健康チェック!」を目指したものなのである。

※「聴診器ブック」のパッケージには80ページほどの解説書が付属している
これだけ医療機器が進化した現在も聴診器というシンプルな道具が医療の最先端で使われていることは考えてみれば面白いことだ。それだけ聴診器は便利で実用的なツールなのだろう。
それだけ便利な道具ならドクターやナースたちにだけ使わせておくのはもったいない。我々も聴診器を手に入れて自分や家族の健康管理に役立てよう...というのが本書のコンセプトなのである。
勿論聴診器を使うのに免許はいらない。
ところでこのシンプルな聴診器も始めから現在のような形であったわけではない。最初期のものは単耳型といい、ラッパのような形をした木製のものだったという。
これは1816年、フランスの医師ルネ・ラエネクが子供が木の棒に耳を当てて遊んでいたのをヒントに考え出したというのが定説になっている。そして1850年代になって現在のように音を拾う箇所にチューブをつないで両耳で聴くようなスタイルが考え出された。
この音を拾う先端箇所をチェストピースというが、そういえば私が子供の頃のチェストピースはベル型だったから、現在に至るまで改良が続いてきたわけだ。なぜならベル型そのままだと低音域が目立ってしまうからだそうで、呼吸音、心音、心雑音、血管雑音などを聴きやすくするため100Hz以下の低周波数をカットする膜をつけた膜型聴診器が考案された。
本書に付属のものもその膜型聴診器で振動板はガラスエポキシでできている。

※「聴診器ブック」に同梱されている本物(医療機器)の聴診器
なにはともあれ、この聴診器で自分の心臓の鼓動を聞けば「聴診器って結構よく聞こえる...」と驚くに違いない。
しかし、私は若い頃不整脈だと言われた時期があったが、いま自身の心音などが正常であるかどうかは素人ゆえにはなかなか分からない。分からないが正常時の心音や呼吸の音を聞き慣れていれば異常があったときには分かりやすいはずだ。
まあ、何か不安があったらまずは病院に出向くべきだが...。
そう、前後してしまったが聴診器を胸などにあてるとき、まずは清潔にしておかなければならないし、冷たいままではなく手で暖めてからあてるのがマナーだとか...。そして聴診器を耳にあてたまま、チェストピースをぶつけたり強い音を拾わないようにしないと耳を痛めることがあるそうだ。
さて、この聴診器を首にぶらさげると何だか医者になったような気分になるが、医者でもない我々はこの聴診器を胸や腹ばかりに押しつけていては面白くない(笑)。前記したように大きな音を拾わないように注意をしながらも、Macintoshのボディやハードディスクに押し当ててみるのも面白いだろう。
実際にこの聴診器という代物は機械類の故障箇所を見つけるためなどでも使われるからだ。
私はといえば、早速愛犬の胸にこの聴診器をあててみた。無論その良し悪しは分からないものの彼女はまだ若いからか、少なくとも私の心音よりははっきり、そしてしっかりしていたことは確かであった(笑)。
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自分で家族で健康チェック!「聴診器ブック」
2007年3月20日 初版発行
著者:桐生迪介(医学博士、医療法人社団桐生医院理事長)
監修:相澤好治(北里大学医学部 医学部長)
発行所:株式会社日本実業出版社
コード:ISBN 978-4-534-04206-4
価格:2,300円(税別)
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聴診器を知らない人はまずいないだろうが、医者でもない限りこれを使ったことのある人は少ないはずだ。その聴診器もよくよく観察すると私らの子供の時とはデザインがかなり違っているものの、構造は相変わらずシンプルである。
まさしく聴診器は医者のシンボルであり、これが一般の人に使われるということはまずなかった。
この「聴診器ブック」の著者は医学博士の桐生迪介氏であり、昨年(2007年3月)の初版以来すでに7刷りと版を重ねている。

※日本実業出版社刊「聴診器ブック」
「聴診器ブック」には80ページほどのブックレットと共に厚生労働省から認可された一般医療機器すなわち現役の医者や看護師が使っている聴診器がセットになっている。そういえば書店には少し安価だが別途医療器具でないものも列んでいたが、「聴診器ブック」が先駆けである。
無論この聴診器はお医者さんごっこをするためのものではない(笑)。まあ、それも楽しいかもしれないが本意は「自分で家族で健康チェック!」を目指したものなのである。

※「聴診器ブック」のパッケージには80ページほどの解説書が付属している
これだけ医療機器が進化した現在も聴診器というシンプルな道具が医療の最先端で使われていることは考えてみれば面白いことだ。それだけ聴診器は便利で実用的なツールなのだろう。
それだけ便利な道具ならドクターやナースたちにだけ使わせておくのはもったいない。我々も聴診器を手に入れて自分や家族の健康管理に役立てよう...というのが本書のコンセプトなのである。
勿論聴診器を使うのに免許はいらない。
ところでこのシンプルな聴診器も始めから現在のような形であったわけではない。最初期のものは単耳型といい、ラッパのような形をした木製のものだったという。
これは1816年、フランスの医師ルネ・ラエネクが子供が木の棒に耳を当てて遊んでいたのをヒントに考え出したというのが定説になっている。そして1850年代になって現在のように音を拾う箇所にチューブをつないで両耳で聴くようなスタイルが考え出された。
この音を拾う先端箇所をチェストピースというが、そういえば私が子供の頃のチェストピースはベル型だったから、現在に至るまで改良が続いてきたわけだ。なぜならベル型そのままだと低音域が目立ってしまうからだそうで、呼吸音、心音、心雑音、血管雑音などを聴きやすくするため100Hz以下の低周波数をカットする膜をつけた膜型聴診器が考案された。
本書に付属のものもその膜型聴診器で振動板はガラスエポキシでできている。

※「聴診器ブック」に同梱されている本物(医療機器)の聴診器
なにはともあれ、この聴診器で自分の心臓の鼓動を聞けば「聴診器って結構よく聞こえる...」と驚くに違いない。
しかし、私は若い頃不整脈だと言われた時期があったが、いま自身の心音などが正常であるかどうかは素人ゆえにはなかなか分からない。分からないが正常時の心音や呼吸の音を聞き慣れていれば異常があったときには分かりやすいはずだ。
まあ、何か不安があったらまずは病院に出向くべきだが...。
そう、前後してしまったが聴診器を胸などにあてるとき、まずは清潔にしておかなければならないし、冷たいままではなく手で暖めてからあてるのがマナーだとか...。そして聴診器を耳にあてたまま、チェストピースをぶつけたり強い音を拾わないようにしないと耳を痛めることがあるそうだ。
さて、この聴診器を首にぶらさげると何だか医者になったような気分になるが、医者でもない我々はこの聴診器を胸や腹ばかりに押しつけていては面白くない(笑)。前記したように大きな音を拾わないように注意をしながらも、Macintoshのボディやハードディスクに押し当ててみるのも面白いだろう。
実際にこの聴診器という代物は機械類の故障箇所を見つけるためなどでも使われるからだ。
私はといえば、早速愛犬の胸にこの聴診器をあててみた。無論その良し悪しは分からないものの彼女はまだ若いからか、少なくとも私の心音よりははっきり、そしてしっかりしていたことは確かであった(笑)。
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自分で家族で健康チェック!「聴診器ブック」
2007年3月20日 初版発行
著者:桐生迪介(医学博士、医療法人社団桐生医院理事長)
監修:相澤好治(北里大学医学部 医学部長)
発行所:株式会社日本実業出版社
コード:ISBN 978-4-534-04206-4
価格:2,300円(税別)
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