今日は当研究所の引越日

このアーティクルがアップされる10月25日(金曜日)、我が家には朝早くから引越業者が入り作業が始まっているはずだ。今回所帯を持ってから4度目の引越となるが、若い時とは違ってあらゆる面にパワー不足は否めず引越はきついことこの上ない…。これまでの引越でもその都度所持品の処分整理をしてきたつもりだが、今回はより思い切った荒療治をせざるを得なかった。


まずは当該引越に際して当研究所のブログ更新がいささか遅れる可能性があることをご容赦いただきたいと願う。なるべくいつものペースで記事を更新したいと考えてはいるが、なにせ資料のすべてをダンボール箱に詰め込んでしまったので詳細な確認ができない。
したがって今後1週間か10日の間は、更新やメンテナンスに遅れが出るかもしれないことをご報告しておきたい…。

さて、どのような引越も楽なはずはないだろうが、昨今予算があれば貴重品を除く荷物の梱包から開封にいたるまで、すべてを引越業者がやってくれるというから、まさしく「引越の沙汰も金次第」である。
とはいっても予算がないことは勿論、自分の大切にしている資料類の梱包などを他人の手に委ねるのはどうにも精神衛生上よくないと思ってしまう文字通りの貧乏性だからして、今回もすべての梱包を自分でやることにした。

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※ダンボールの山が日増しに大きくなっていく


現在の住居は2006年12月に引っ越ししてきたから7年ほどになる。親元を別にすれば所帯を持ったのは公団住宅だったしその3年後に小さなマンションを手に入れて移り住んでからずっといわゆるマンション暮らしだった。
大げさに言うならこのコンクリートジャングルという環境は決して嫌いではなく、自分は自然とか緑の多さなどなどといった環境には無縁だと思っていた節がある。しかし2006年の夏に突然「犬を飼いたい」という思いが膨らみ,結果犬と一緒に暮らせる環境をと考慮し、2階建て戸建形式の賃貸住宅にお世話になった。

ところで新しい環境を探す条件…というか、希望が5つあった。
ひとつは現在より家賃が安いこと。2つ目は広さは最低3LDKでありたいこと。3つ目は戸建てではなくマンションであること。4つ目は現在の場所から遠く離れたくないこと。そして最後に愛犬を連れて行ける物件というかなり難しい縛りがあった。
無論賃貸でかつ100%思い通りの住宅などあるはずもないことは承知の上で、もしかしたら…私にとって年齢的なことも含め生涯終焉の場所になるかも知れないわけで、できるだけ条件に合う、気に入る場所を探したいと考えた。

この7年間、よかれと思い階段のある2階建てで庭のある環境に住んできたが、スペース的には気に入っていた物のいささか住みづらく感じる点も出て来た。
ひとつにはあの大地震を経験したことがあげられる…。幸いこの地は地盤がしっかりしているとかで近隣でも木造住宅が一部でも倒壊したという話は聞かない。しかし一時はダメかと思うほど揺れたし、木造モルタル造りだからして台風はもとより強風にも家が揺れるのがわかるのはどうにも平静でいられない(笑)。またあれほど憧れた階段も足腰が弱ってきたからか、日々の上り下りが辛くなったし、持ったことのない庭は手入れが全然行き届かず、雑草ジャングルのまま放置している有様なのだ。

やはり鉄筋コンクリートの方が何かと安心していられるからと、新しい物件はマンションを探すことにした…。
とはいっても現実には妥協をせざるを得ない部分もあるわけだが、ペット可の物件であることは譲れない。しかしこれがなかなか難しかった。
7年前も犬を飼おうとしたとき、それまで26年間住んでいた埼玉の地では条件に合う物件が探せなかったこともあり、より自然に恵まれ、かつ都心にアクセスのよい現在の地に引っ越した訳である。

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※新しい住居はマンションとなった...


「ペット可」とか「ペット相談可」といった物件について喜んで調べて見ると小型犬のみだというケースが多く,中型犬では許可が出ないものばかりが目立った。
最近の新築マンションではペット可の物件が多くなったと聞いていたが、実際に探してみるとかなりの遠方ならともかく利便性のよい場所ではペットを思うように飼える物件は意外に少ないのである。

近隣の不動産屋に出向いた結果、まずまずの物件があったので女房と相談して決めたが、その後の数週間はまさに梱包地獄といった毎日だった。
引越業者が持ってきたダンボール(小)50箱は使い切り、ダンボール(大)30箱も残りは少ないという有様。
そういえばダンボールに詰める以前に処分するものが多くて困難を極めた。まず88鍵の電子ピアノを専門業者に依頼して引き取って貰ったが、かなりの量が残っていたレコードとレーザーディスク、そして膨大なCDの多くを思い切って関連業者に売ることにした。無論価格は二束三文だが、昨今は捨てるにも金がかかる時代だから例え数千円でも手元に残るなら手間は惜しんではならないと考えた…。

本も捨てたり売ったりした。この種の作業で重たい物を掴む時間が長いからか、心なしか指紋まで薄くなってしまった感もするし、その影響かどうかは不明ながらiPhone 5sの指紋認証が上手くいかないケースが増えたようにも思うほどだ(笑)。
ともあれ、捨てたり処分するものをセレクトしながらの作業が続いたが、一番の問題というか注意が必要なのが古いMacintoshなどのハードウェアの梱包である。
Apple IIはともかくMacintosh 128K、512K、Plus、SE、Classic、ColorClasscらはすべてブラウン管仕様だからモニターが割れたら大変だし、そもそもが古いものだから振動にも弱い。しかし最大の難関はなんといってもLisaである。

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※オールドMacなどの梱包作業中(一部)


他のマシンはブラウン管部位にダンボール板を置き、大粒のエアークッション(プチプチ)で包んで運びやすさを考えて紐をかけることにしたが、Lisaだけは二層のダンボール箱に大量のエアークッションを入れて運ぶことにした。 
こうした引越のための当然の作業をしながらも、不動産屋との折衝ならびに支払は勿論、電気や水道あるいはガスといったライフラインの移転手続き、そして何といってもインターネット環境をなるべく寸断することなく移転する作業に明け暮れてきた。
とはいえ一時とは違い、インターネットの移転も新しい環境にVDSLとはいえ回線が引かれているのでトラブルはほとんど無いと思うし残された課題はBSアンテナを設置する程度のはずだ…。

新しいマンションの一室は「Apple / Macテクノロジー研究所」として利用するわけだが、なにしろ整理したとはいえまだまだ荷物が多すぎる。特に書籍を含む資料類が多いので、これらを以前のように日々活用できるようにするためにはやはり1ヶ月や2ヶ月では無理なように思えて心が萎えてくるが、スローライフで望みたいとはやる気持ちにブレーキをかけているこの頃である。
ということで冒頭にも記したように、ブログ更新やメンテに些かの支障が出てくるかも知れないが、しばらくはお許し願いたい。



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Author:mactechlab
主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。また直近では「木挽町お鶴捕物控え」を発表している。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中であり2021年からはレーザー加工機にも目を向けている。ゆうMUG会員