ラテ飼育格闘日記(384)

桜が満開だ!世間ではお花見はどこに行こうかなどと騒いでいるのかも知れないが、オトーサンたちは毎日朝夕2回むせ返るように咲き誇る桜、桜、桜を眺めながらの散歩をしている。なんとも贅沢な一時だが、そこは残念なことに我が娘のラテは「花よりオヤツ」の口なので下ばかり向いているのがしゃくに障る(笑)。


桜はともかく、時に雨が降り気温の変化も激しいのでオトーサンたちの着る物を決めるのも難しい。一張羅のラテを羨ましいとも思うが、ラテはラテでこれから次第に暖かくなると例年通りスムーズに歩かなくなるのではないかと懸念しているが、早くもその兆候を見せ始めている。

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※オトーサンたちの地域は桜が多く今が盛りである


真冬はオカーサンが買ってくれた周りが一段高くなっているワンコ用の寝床で寝ているのが常だった。しかしやはり室温も上がってきたからだろう、フローリングに薄いマットを置いただけの場所に好んで寝転ぶようになったし身体の半分はマットからはみ出ている(笑)。
またこの地に引っ越してから早くも半年ほどになるが、最近オトーサンの仕事部屋でラテが寝そべって過ごすことが多くなった。これは今まではほとんどなかったことなのでオトーサンは些か喜んでいる。なぜならすぐ側で寝ていれば目が届くし、今後室温が高くなり冷房を入れる時期になったときでも仕事部屋を中心にエアコンを付ければよく効率的だし省エネにもなる。
なにしろ以前はオトーサンの仕事部屋は2階だったしラテのホームポジションは1階のリビングだったからときに2部屋の冷房が必要だったのだ…。

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※オトーサン、アタシは桜よりオヤツがいい…ワン!


というわけでオトーサンとしては基本的に歓迎だし足元で寝息を立てている娘を見ながらMacに向かっているのも安心できて良いが、資料を取り出しに書棚に向かったりする際には実に邪魔だ(笑)。しかしラテはオトーサンが身体を跨ごうとしても平気で寝ているのはさすがに肝っ玉が据わっている(爆)。
せいぜい頭を上げてオトーサンを仰ぎ見、「踏まないでね」と言っているようなその表情は実にふてぶてしくも可愛い…。

ところでお陰様でここのところ、ラテのアトピー症状は小康状態のようで耳の洗浄を綿棒でやっても汚れはかなり少なくなっている。したがって頭を振ることもあまりなく随分と楽になっているようだ。
ただし肉球を舐めたり囓ったりすることは時々始まるので、それが熱心すぎると足裏などが傷つくから止めなければならない。無論我々人間が顔を洗ったり手を洗ったりするようにいわゆるメンテナンスをする本能もあるという。そうした自浄作業までいちいち止めてはストレスを増やしてしまうので難しいところでもある…。

ただし、最初の頃はラテの症状も酷かったしオトーサンもラテが足を囓るのを止めさせようと闇雲に手を出すと「ウッ」と唸りながら歯を向けることもあったが最近はそうした素振りも見せなくなった。それに止めさせようとオトーサンがその都度ラテの眼前まで行き「ダメ!」と叱るのも実に面倒だし辛い(笑)。
要はオトーサンが “ダメ” だと叱っていることが伝われば良い理屈だからと2年ほど前から一計をめぐらしたことが効果的を表してきた。

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※オカーサンと追いかけっこで最高の笑顔を見せる


それは自宅にいるとき、昼間ならともかく夜寝ているときにラテが肉球を夢中で囓りだしたとき、「ダメ!」と大声を出すわけにはいかない。本当はオトーサンが静かに布団を出てラテの側まで行き背中を軽く押したりしながら小声で「ダメだよ」といえば中止するのだが、酷いときには真夜中に数回も同じ事をしなければならないわけで、さすがに嫌になってくるし冬場などオトーサンの身体が冷えてしまう。それにその都度女房まで起こしてしまうことになる。
そこで「ダメ!止めなさい!」という意思表示のときにオトーサンが「チッ!」と舌打ちすることにした…。正直即効果は出なかったが次第にラテは離れた所からでもオトーサンが「チッ!」と舌打ちすると叱られたと判断して肉球を囓るのを止めるようになったのである。
無論そもそも舌打ちは不快の意を表す非言語と考えられているから、他者のいる前でやってはいけないし無礼であるばかりでなく時には因縁でもつけたのかと思われる…。したがってこれは室内専用の禁止コマンドであるが、そもそも乱発するわけでもなし、ラテに対してなら問題はないだろう(笑)。

ラテが本心どのように思っているかは不明だが、オトーサンの舌打ちは「ダメだよ」という言葉と同じかそれより強い否定と捉えているようなので、離れている場合でも小さく舌打ちをするとオトーサンを注視し、囓るのを止めるようになった。これなら隣で寝ている女房を起こす確率も少なくなるしオトーサンも楽だ。
夜中は勿論、例えば昼間でも隣の部屋でラテが首輪にぶら下げてある鑑札をじゃらじゃらさせ、足を噛んでいる気配に気づくとオトーサンは「チッ…チッ!」と舌打ちするとラテは「残念…見つかったか?」と思うのか、囓るのを止めてくれるようになった。そして最近では「チッ!」と音を立てないでもオトーサンの厳しい視線と右手の人指し指を口の前に置き「静かに」というポーズだけで止めてくれるケースが多くなってきた。ただしラテも馬鹿に出来ず、次第に音を立てずにサイレント囓りの技を編み出したようなので安心はできない(笑)。

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※おい、ラテ!聞いてるかぁ…(笑)


とはいえコマンドとしての舌打ちは特例で、ほとんどは普通の話し言葉とボディランゲージを使っている。遊びで時々「Go!」とか「OK!」「Good girl !」などと言うときもあるが(笑)、普通は「行け」「来い」「おいで」「伏せ」「お座り」「ダメ」「よし」「イイコだ」「可愛い」「ありがとう」「ボールを持ってこい」といったごく普通の言葉でラテと意思疎通している。ただしボディランゲージが入るとラテはより理解しやすい…というかこちらの意志の強さが伝わるようなのでオトーサンは自身の表情にも注意を払いながら、両手の使い方を工夫してきた。

まあまあ、我が娘はオトーサンの手にオヤツの一切れでもあると俄然言うことを聞くようになるのが悩みだが(笑)、時には言葉を発せず片手の動作だけで「お座り」とか「そこにあるボールを持ってこい」といった意志を伝えられるようになったのは嬉しい。
とはいえよくよく観察しているとオトーサンが次にどのようなコマンドを出すのか、いまの瞬間なにを言いたいのかをラテは先回りして表情を輝かせて待っているように思える。
もしかするとコントロールされているのはオトーサンの方なのかも知れない(笑)。



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Author:mactechlab
主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。また直近では「木挽町お鶴捕物控え」を発表している。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中であり2021年からはレーザー加工機にも目を向けている。ゆうMUG会員