ラテ飼育格闘日記(325)
まあまあ幸い大きな事件はないものの、ラテとの毎日は文字通りの格闘であり体力勝負および神経戦といった模様を呈している(笑)。オトーサンの手の内はすべて解析済みか...と思わせるほど上手に策略を練るがまたそれが面白くて憎めないのが困ったことだ...。
日中のほとんどは寝ているラテだから、散歩のときに好きなワンコたちと出会えたときやオカーサンが帰ってきたときなどの喜びようは本当に絵になる。
しかしラテとの生活はすでに6年が過ぎたわけで、オトーサンたちの手の内はすべてと思うほどラテに見向かれているように思う毎日だ。

※砂地でオトーサンと追いかけごっこ中
夕食時もラテだけ早めに終わってしまうと我々の食べ物を欲しがるだろうと、なるべく食事時を一緒にするように考えているオトーサンだがラテの思惑はオトーサンたちの上を行っている(笑)。
面白いのは決して多くないドッグフードなのだが、それを5,6粒残すのである。最初はその意味が分からず首を傾げたが、残しておくとそれを食べさせようとして何か美味しい物を追加してくれる...という女房の行動を学習した上の期待だということがわかった(笑)。
したがってお腹が一杯だとか、嫌いだという理由ではないので追加支援があったらあったで、無かったらなかったでその5,6粒はきちんと平らげる...。
いま一番オトーサンが自宅で体力勝負になっているのが「だるまさんがころんだ」ごっこである。ごっこと書いたが決してそれはオトーサンが望んで遊んでいるわけではない。
要はラテが階下の自分のテリトリーで肉球を噛んだりしているのを2階のモニターで発見したオトーサンが階段を降りてリビングに続くキッチンの扉を開けると、どうしたことかラテはマットやマッサージチェアの上で静かに横になっている...。
仕方がないのでオトーサンは2階に上がり、モニターを見るとラテは早速足をガシガシとやっている姿が映っているので今度はオトーサンはなるべく足音をさせないように階段を降りて開いているドアから首を出すが、そこには「なんですか?オトーサン!」とでもいうように平然としているラテの姿があるというわけなのだ(笑)。

※オトーサン考案のガムボールで遊ぶ
これにはマジで頭にくる。オトーサンは完全におちょくられているわけで静かに階段を降りるといってもワンコの耳を欹てればオトーサンの移動を察することなど簡単なことなのだろう。
極希にガシガシやることに夢中になっていてオトーサンが入ってきたのに気がつかないときもあるが、その時のラテの表情は愉快だ。見つかってしまった照れとでもいうのだろうか、その場を取り繕うとしてあたふたする表情を見ていると怒る気も失せるが、噛むのを止めさせるのが目的とはいえつい声を荒立ててしまうオトーサンだからして疎まれるてしまう。
だって多いときには一日に数十回も繰り返すわけで、大した階段ではないけれど膝がガクガクになる。
そんなわけで...どうやらオトーサンが疎まれているから普段寄り添うようなことをしないのだろうと少々諦めているが、そもそも人間好きではあってもベタベタしないのがラテの流儀のようだと考えるようになってきた。
決して嫌いではないし、自身が生きていく上で必要な存在として信頼しつつ飼い主の足元にまとわりついて離れないというワンコではないのである。
呼んでも気が乗らないと来ないし(笑)、散歩中にはオトーサンの引く方向に行きたくないとガンとして座り込むこともある。これまた最初はトレーニングが行き届いていないのかとも思ったが、逆らうというよりラテにも意志があるということを日々実感してオトーサンも考え方を改めるようになった。
ラテは奴隷でもなければ機械でもない。1匹のワンコとして生まれてからオトーサンの所に来るまでにオトーサンたちの知らない体験もしているのだろうしトラウマもあるに違いない。我々人間同様に好きなことと嫌いなこともあるだろうし、苦手なことや興の乗らない場合もあると思う。だから何でもかんでもいうことを聞かせようと無理するのではなく...他に迷惑をかけなければ、いたずらにプレッシャーをかける必要はないのではないか。
オトーサンはそう思うようになってきた...。

※積雪の上にラテの足跡が梅鉢形に残っていく...
ちなみに先日、豆柴の飼い主さんと立ち話をする機会があったが、そのワンコは作業着姿の男性を見ると猛烈に吠えかかるのだという。
「ラテも警察官とか警備員を見ると吠えますよ」とオトーサンがいうと、豆柴の飼い主さんは「それは何らかの体験があったに違いない」といわれる...。
何故ならその豆柴ちゃんはとあるブリーダー&トレーナーから買い求めたというが、そのブリーダー&トレーナーが大変厳しいというか豆柴ちゃんにとって嫌いな人物だったらしいのだ(笑)。
以前そのブリーダーさんと再開する機会があったとき、幼犬時代の思い出が宿ったのか懐かしむということは一切無く終始猛烈に唸り吠えていたという。体罰の経験でもあったのだろうか。
そういえば前回ご紹介した本「ヒトはイヌのおかげで人間になった」の著者が飼っているベンジーというワンコは盲導犬になり損ねたワンコだが、一連の訓練が大の苦手だったという(笑)。
ある日、その訓練センターに出向く機会があったときベンジーは嫌がりその場で凍り付くようにして動かなかったという。
オトーサンが思うに基本的にワンコは自分が受けた行為に対して恨むとか根に持つということには無縁な生き物だと思っていたが、エピソード記憶自体はきちんと覚えているに違いないしそれだけの知能は間違いなく持っている。
10年も経ってパピーウォーカーの元に引き取られた盲導犬が、幼犬時代にたった1年間過ごした場所や遊び道具を覚えていたという涙を禁じ得ない映像を見たが、日々の体験はきちんと覚えているように思う。だから文字通り毎日の接し方が大切だしワンコだからといって疎かにできない。
したがって毎日五月蠅いオトーサンはラテにとって楽しく遊べる相手ではないのかも知れない。しかしそんなラテでも女房と一緒の散歩では可愛い一面を覗かせる。

※オカーサンと仲良く散歩
オトーサンとだけの散歩では出来得ないことだが、ラテが女房のリードで歩いているときオトーサンは隙を見て草むらに隠れ十数秒その気配を消すとラテは立ち止まり慌ててオトーサンを探す。そのとき女房いわくラテは不安なのだろうか、尻尾が下がってしまうことが多いという。
まるで隠れん坊遊びだが、様子を見ながらオトーサンが「ワッ!」と声を出してラテの前に姿を現すとき、ラテの姿はまことに愛らしい。
本当に驚いたかどうかは不明だが、両前足を投げ出し頭を下げ、いわゆる「遊ぼう」ポーズをしながら口を開け、目はキラキラと見開いて見るからに笑顔でオトーサンを歓迎する。そしてその場を駆けずり回る。
また地震があるとまずはオトーサンに駆け寄るし、散歩の時間近くになると階下からオトーサンを呼ぶ。また2階で寝るときラテを連れようと呼ぶが面白いことにオトーサンも上がって行かないと階段の途中で待っている(笑)。
五月蠅い飼い主には違いないが、いざとなればアテにされていることを実感しつつ、今日もオトーサンはラテとの格闘を続けている。
日中のほとんどは寝ているラテだから、散歩のときに好きなワンコたちと出会えたときやオカーサンが帰ってきたときなどの喜びようは本当に絵になる。
しかしラテとの生活はすでに6年が過ぎたわけで、オトーサンたちの手の内はすべてと思うほどラテに見向かれているように思う毎日だ。

※砂地でオトーサンと追いかけごっこ中
夕食時もラテだけ早めに終わってしまうと我々の食べ物を欲しがるだろうと、なるべく食事時を一緒にするように考えているオトーサンだがラテの思惑はオトーサンたちの上を行っている(笑)。
面白いのは決して多くないドッグフードなのだが、それを5,6粒残すのである。最初はその意味が分からず首を傾げたが、残しておくとそれを食べさせようとして何か美味しい物を追加してくれる...という女房の行動を学習した上の期待だということがわかった(笑)。
したがってお腹が一杯だとか、嫌いだという理由ではないので追加支援があったらあったで、無かったらなかったでその5,6粒はきちんと平らげる...。
いま一番オトーサンが自宅で体力勝負になっているのが「だるまさんがころんだ」ごっこである。ごっこと書いたが決してそれはオトーサンが望んで遊んでいるわけではない。
要はラテが階下の自分のテリトリーで肉球を噛んだりしているのを2階のモニターで発見したオトーサンが階段を降りてリビングに続くキッチンの扉を開けると、どうしたことかラテはマットやマッサージチェアの上で静かに横になっている...。
仕方がないのでオトーサンは2階に上がり、モニターを見るとラテは早速足をガシガシとやっている姿が映っているので今度はオトーサンはなるべく足音をさせないように階段を降りて開いているドアから首を出すが、そこには「なんですか?オトーサン!」とでもいうように平然としているラテの姿があるというわけなのだ(笑)。

※オトーサン考案のガムボールで遊ぶ
これにはマジで頭にくる。オトーサンは完全におちょくられているわけで静かに階段を降りるといってもワンコの耳を欹てればオトーサンの移動を察することなど簡単なことなのだろう。
極希にガシガシやることに夢中になっていてオトーサンが入ってきたのに気がつかないときもあるが、その時のラテの表情は愉快だ。見つかってしまった照れとでもいうのだろうか、その場を取り繕うとしてあたふたする表情を見ていると怒る気も失せるが、噛むのを止めさせるのが目的とはいえつい声を荒立ててしまうオトーサンだからして疎まれるてしまう。
だって多いときには一日に数十回も繰り返すわけで、大した階段ではないけれど膝がガクガクになる。
そんなわけで...どうやらオトーサンが疎まれているから普段寄り添うようなことをしないのだろうと少々諦めているが、そもそも人間好きではあってもベタベタしないのがラテの流儀のようだと考えるようになってきた。
決して嫌いではないし、自身が生きていく上で必要な存在として信頼しつつ飼い主の足元にまとわりついて離れないというワンコではないのである。
呼んでも気が乗らないと来ないし(笑)、散歩中にはオトーサンの引く方向に行きたくないとガンとして座り込むこともある。これまた最初はトレーニングが行き届いていないのかとも思ったが、逆らうというよりラテにも意志があるということを日々実感してオトーサンも考え方を改めるようになった。
ラテは奴隷でもなければ機械でもない。1匹のワンコとして生まれてからオトーサンの所に来るまでにオトーサンたちの知らない体験もしているのだろうしトラウマもあるに違いない。我々人間同様に好きなことと嫌いなこともあるだろうし、苦手なことや興の乗らない場合もあると思う。だから何でもかんでもいうことを聞かせようと無理するのではなく...他に迷惑をかけなければ、いたずらにプレッシャーをかける必要はないのではないか。
オトーサンはそう思うようになってきた...。

※積雪の上にラテの足跡が梅鉢形に残っていく...
ちなみに先日、豆柴の飼い主さんと立ち話をする機会があったが、そのワンコは作業着姿の男性を見ると猛烈に吠えかかるのだという。
「ラテも警察官とか警備員を見ると吠えますよ」とオトーサンがいうと、豆柴の飼い主さんは「それは何らかの体験があったに違いない」といわれる...。
何故ならその豆柴ちゃんはとあるブリーダー&トレーナーから買い求めたというが、そのブリーダー&トレーナーが大変厳しいというか豆柴ちゃんにとって嫌いな人物だったらしいのだ(笑)。
以前そのブリーダーさんと再開する機会があったとき、幼犬時代の思い出が宿ったのか懐かしむということは一切無く終始猛烈に唸り吠えていたという。体罰の経験でもあったのだろうか。
そういえば前回ご紹介した本「ヒトはイヌのおかげで人間になった」の著者が飼っているベンジーというワンコは盲導犬になり損ねたワンコだが、一連の訓練が大の苦手だったという(笑)。
ある日、その訓練センターに出向く機会があったときベンジーは嫌がりその場で凍り付くようにして動かなかったという。
オトーサンが思うに基本的にワンコは自分が受けた行為に対して恨むとか根に持つということには無縁な生き物だと思っていたが、エピソード記憶自体はきちんと覚えているに違いないしそれだけの知能は間違いなく持っている。
10年も経ってパピーウォーカーの元に引き取られた盲導犬が、幼犬時代にたった1年間過ごした場所や遊び道具を覚えていたという涙を禁じ得ない映像を見たが、日々の体験はきちんと覚えているように思う。だから文字通り毎日の接し方が大切だしワンコだからといって疎かにできない。
したがって毎日五月蠅いオトーサンはラテにとって楽しく遊べる相手ではないのかも知れない。しかしそんなラテでも女房と一緒の散歩では可愛い一面を覗かせる。

※オカーサンと仲良く散歩
オトーサンとだけの散歩では出来得ないことだが、ラテが女房のリードで歩いているときオトーサンは隙を見て草むらに隠れ十数秒その気配を消すとラテは立ち止まり慌ててオトーサンを探す。そのとき女房いわくラテは不安なのだろうか、尻尾が下がってしまうことが多いという。
まるで隠れん坊遊びだが、様子を見ながらオトーサンが「ワッ!」と声を出してラテの前に姿を現すとき、ラテの姿はまことに愛らしい。
本当に驚いたかどうかは不明だが、両前足を投げ出し頭を下げ、いわゆる「遊ぼう」ポーズをしながら口を開け、目はキラキラと見開いて見るからに笑顔でオトーサンを歓迎する。そしてその場を駆けずり回る。
また地震があるとまずはオトーサンに駆け寄るし、散歩の時間近くになると階下からオトーサンを呼ぶ。また2階で寝るときラテを連れようと呼ぶが面白いことにオトーサンも上がって行かないと階段の途中で待っている(笑)。
五月蠅い飼い主には違いないが、いざとなればアテにされていることを実感しつつ、今日もオトーサンはラテとの格闘を続けている。
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