ラテ飼育格闘日記(414)

先日、気温も低くなりラテがよく歩くようになったのでラテのリードを引くままに夕方の散歩時に以前通っていたお馴染みの公園まで足を伸ばすことにした。そこに行けばもしかしたら馴染みの飼い主さんやワンコに会える可能性もあるわけだが、片道スムーズに歩いても30分はかかる距離でもあり、頻繁には行けない場所となった。


その公園はラテが我が家に来てから約7年間、毎日といってよいほど通っていた場所であり多くの思い出が詰まっているところでもある。一時は土日の夕方など、十数匹のワンコたちと飼い主さんたちが集まり、ワンコの大半は広い公園を文字通り駆けずり回っていたものだし、馴染みの子供たちがラテと共に ”ダルマさんが転んだ” を遊んだりこれまた一緒に駆けっこをしていた。しかし年を経るにしたがって集まって来るワンコたちは減ってきたし、近年はほんの一握りの方たちしかお見受けしなくなってしまった。

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※ご機嫌なラテはオトーサンにちょっかいを出しながらステップを踏み...歩く


そんなあれこれを考えながらラテのリードを引き、もう少しで公園入り口に至る大きな歩道橋にさしかかろうとしたとき、十数メートル前の十字路を右から走ってきた1台の自転車がブレーキをかけた…。瞬間それまで普通に歩いていたラテの動きが止まった…と思ったら駆け出す準備みたいにピョンとステップを踏んだ。
オトーサンたちもその方がラテが大好きなワンコ…マキちゃんのオカーサン(飼い主さん)だと分かった。オカーサンはわざわざ自転車を降りてこちらに向かってくださったが、ラテはオトーサンが持っていたリードを強く引いて駆けだした...。

もともとマキちゃんのオカーサンとはラテが公園デビューした当時からのワンコ仲間だったが、ビーグル犬のハリーちゃんのオカーサンたちと共にラテを可愛がってくださったからだろう、ラテはお会いする度に大げさと思うほど歓喜の言動を表す…。「ウァオ~ン」と声を上げながらワンコ独特の遊びのポーズをしたり、太めの身体をひねるようにしてステップを踏み喜ぶ。そしてリードで引かれなければ飛びつき、許されれば膝に乗り顔や口元を舐め回すという行為をするが、ラテのような中型犬でオトーサンの周りではこれだけ大げさとも思える喜びを表すワンコはほとんど見たことがない。第一オトーサンに対してだってほとんどしないのだから(笑)。

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※一年ぶりで出会ったマキちゃんのオカーサンに大喜びするラテ


マキちゃんのオカーサンは自転車から降りてラテを抱えるように腰を屈めて下さったのを良い事にラテは早速抱きついている(笑)。こうした抱きつき行為は止めさせるべきだと書いてあるトレーナー本もあるが、ワンコ仲間の方々だからこそ大目に見てくださるのでつい甘えてしまう。

オトーサンたちがその公園に向かうとき、マキちゃんはもとよりハリーちゃんやクロちゃん、またはボビーちゃんたちに会えるといいね…と話しながら歩いて来たことは確かなのだが、それはこちらの勝手な願望であり皆さんお勤めに出ているしそれぞれお忙しい毎日のはずだ。そして昔ほどワンコを散歩させる時間帯も一致していないようだし、そもそも待ち合わせをしたり散歩のルートなどを取り決めているわけではないのだから、お会いできることは滅多にないことなのだ。

そのマキちゃんのオカーサンにお会いするのも一年ぶりである。自宅に戻り確認してみたらやはり昨年この地に引っ越しした直後、ラテと共に同じ公園を訪れたときマキちゃん共々お会いしたとき以来だった…。
しばらくの間、近況など立ち話をさせていただきお別れして我々は公園内に入った。広い公園には中学生か、部活なのかフリスビーなどの練習や走り込みをしている子供たちが目立ったがワンコはまったくいなかった。愚痴をいってもはじまらないのだが、沢山のワンコが遊んでいた記憶がオーバーラップしてちょっと悲しくなってくる…。

ともあれラテは排泄もしてくれたし暗くならないうちに帰路につこうと少々ぐずるラテを引っ張って戻ることにした。そして先ほど通ってきた歩道橋を渡りかけたとき女房が前方を指さして「あれ?マキちゃんじゃないの?」と声を上げた。確かに先ほど分かれたオカーサンとマキちゃんに違いない...。我々がまだ公園にいるだろうとわざわざ帰宅したばかりなのにマキちゃんを連れてきて下さったようだ!

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※女房が指さす歩道橋の向こうにはマキちゃんとオカーサンの姿が!


しかし、ワンコは凄い…素晴らしい。これまた久しぶりなのにマキちゃんはまっしぐらにオトーサンたちの方へ走ってくる。走ってラテと鼻面をつき合わせ、形だけの挨拶が終わったら早速女房の前に座り込みオヤツ頂戴ポーズだ(笑)。ラテもそうだけどワンコというと嗅覚で物事を判断するというイメージが強いが、我々同様視覚による判断も優れていることがわかる。何故って数十メートル離れている我々が何者であるかを知ったからそこ勇んで走ってくるのだから…。

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※久しぶりのマキちゃんは営業活動に忙しい(笑)


その後嬉しいことにマキちゃんと共に途中までご一緒に散歩することができた。ラテは嬉しさのあまりマキちゃんと列んで歩きながら「ワン!オ~ン!」と数度雄叫びをあげている。

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※マキちゃんと一緒に歩き始めるとラテは雄叫びを上げ始めた...


ラテが大喜びしたとはいえ、マキちゃんのオカーサンにはお疲れの所申し訳ないと感謝しつつ、マキちゃんのオヤツ催促の鼻面を手に感じながらオトーサンたちは落葉激しい桜並木の一本道を歩いた。

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※すでに帰路は夕闇に包まれ、月が綺麗だっ


とある歩道橋のところでマキちゃんたちとお別れし、我々も本格的な帰路についたが、あたりは既に闇に包まれ始めていたものの、心なしか見慣れた街灯の明かりが美しく...暖かく感じたラテファミリーだった。



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Author:mactechlab
主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。また直近では「木挽町お鶴捕物控え」を発表している。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中であり2021年からはレーザー加工機にも目を向けている。ゆうMUG会員