IPEVO Ziggi USB書画カメラ〜実用篇
「IPEVO Ziggi USB書画カメラ」に関連したアーティクル、「ハード篇」と「ソフト篇」をご紹介したが今回は「実用編」として実際にいくつかの利用・応用例をご紹介しながら「IPEVO Ziggi USB書画カメラ」の面白さと限界といったものを確認してみたい。
もともと私はスキャナとかビデオ・デジタイザという類の製品が好きなのだ。何しろApple IIの時代からこの種の製品を楽しんできたこともあって、私にとっては実用といった以前に体の良いオモチャでもある(笑)。
とはいえApple IIのビデオデジタイザといっても1980年代当時は価格がバカ高かったということだけでなく、そもそもが研究機関などで利用するための製品であり、決して個人ユーザーが扱うものではなかった。それを私はいち早くエンターテインメントへの活用と称して女優のポートレイトなどをスキャニングするために使ったのだから随分と回りから驚かれたものだ。
ともあれお仕着せの使い方だけでなく、もっと使い易く、もっと面白くて色々な方面に活用できないかといった工夫をすることが性分というか癖となってしまったことでもあり今回手にした「IPEVO Ziggi USB書画カメラ」もあれやこれやと自分なりの可能性を探り続けている...。

※IPEVO Ziggi USB書画カメラ
さて「IPEVO Ziggi USB書画カメラ」だけではないが、この種の製品評価をいろいろと確認してみると総合的にその評価はいたってよくない(笑)。
画質の問題や自炊に向いていないといったケースが多いようだ。ただし他のメーカーはともかく「IPEVO Ziggi USB書画カメラ」の日本語サイトでは自炊を謳い文句にしているわけではない。また実際に活用すると当然ながら欲というか要望も出てくる...。
例えばもっと高解像度が欲しい...いやハイビジョンレベルの映像が欲しい...などなどだ。ユーザーとしてはもっともな要望ではあるが、そうした要素は価格や使い勝手にも跳ね返ってくるわけでまずは手元にある製品をいかに有効に使えるかを考え、活用することが大切なように思う。
早速以下用途別に「IPEVO Ziggi USB書画カメラ」を実際に使ってみた感想を記してみる。
1】ウェブカメラとして
ウェブカメラとして「IPEVO Ziggi USB書画カメラ」を考えるなら使い勝手を含み大変良い製品であると思う。解像度も十分だし、人(自分)にカメラを向けるだけでなく机上の物体などに素早くそして確実にカメラを向けることができる。そして両手を使った説明などにも役だってくれるしFace TimeやSkypeのビデオチャット時にも例えばiMacの内蔵カメラと適宜切替て使うこともできる。

※Macに接続したZiggiとiPhone 5でFace Timeを使ったみた例。写真はiPhone 5側のもので表示している映像は当然Ziggiからの映像だ
その際には切替に若干時間がかかる場合もあるが、カメラのフレーミングが必要な場合は別途 “iGlasses” というユーティリティを活用するのも便利だ。したがって特にカメラ機能がないMac miniユーザーには利便性が高いのではないか。ただしマイクロフォン機能は付いていないのでマイク入力は別の適切なラインを選択する必要がある。
2】立体物スキャナとして
これも用途を割り切ればなかなか素晴らしい製品だと思う。くどいようだが解像度は最高でも1600×1200までだが、画質調節や露出補正機能があるのでピントさえきちんと合わせればブログに載せる写真程度なら十分ではないか。

※Ziggiと付属のアプリでコンパクト・デジカメを撮ってみた

※前記の状態を1600×1200でキャプチャし、1280×960ピクセルに縮小した例【クリックで拡大】

※缶パッチを撮影。影はともかく質感が綺麗に出ている
また私が確認した範囲ではカメラヘッド下部面を被写体に約35mmほど近づけてもピントが合うが、実際のキャプチャ時に注意することはカメラヘッドを被写体に近づけると光源位置にも関連するもののカメラヘッドそのものが影を作ってしまうことだ。したがって場合によっては適宜「IPEVO Ziggi USB書画カメラ」の置き場所を変える、間接照明を効果的に利用する、被写体を平面ではなく多少角度を付けて置き、それに合わせてカメラヘッドの角度調整も考慮するといった工夫も必要だ。なお蛍光灯を近づけるとリフレッシュレートのモアレが気になる。
3】ドキュメントスキャナとして
“ドキュメントスキャナ” の定義が「スキャニング後に自炊やデータをPDFとして保存するドキュメントのデジタル化」だとすれば「IPEVO Ziggi USB書画カメラ」は役不足だ。
解像度の問題もあるし、カメラとしての性能も自炊に向くような高性能なわけではない。そもそも例えばScanSnapのようにドキュメントに近接したCCDで読み取るのではなくカメラ式は被写体との距離もあるわけだし、第1「IPEVO Ziggi USB書画カメラ」付属のソフトウェアにはOCRの機能もない。また「IPEVO Ziggi USB書画カメラ」によるデータの保存はJPEGだが無論後でデジタル化した文章や図版などを確認できるものの、それをOCRに通したり印刷する...といった用途には向かない。

※Ziggi のクイックガイドを写した例。細かなテキストの判別もできる

※前記の状態を1600×1200でキャプチャし、1280×960ピクセルに縮小した例【クリックで拡大】。したがってテキストもすべて絵として保存するという程度に考えておくべきだろう。
4】デジタル・ビューアーとして
拡大は2倍から6倍まで可能だが、拡大といってもいわゆるデジタルズームなので拡大したからといってすべてが見やすくなるわけではない。しかし可能な限りカメラヘッドを近づけて等倍表示のウィンドウを大きめに設定するなど工夫次第で細かなテキストも読みやすくなる。また別途プロジェクターがあれば、Mac上でフルスクリーン表示した映像をそれこそプレゼンや教育現場で活用することもできる。


※iPad miniでiBooksの電子書籍ページを写した例(上)と2倍にズームし任意の領域を表示させた例(下)
なおデジタル・ビューアーの効用としてあらためて感じたことだが、書籍やドキュメント類を参照しながらMacで原稿書きをする場合、原稿書きのエディタと「IPEVO Ziggi USB書画カメラ」のウィンドウを並べて表示しておけば手元をいちいち参照するより視点移動が楽になる。
ともあれ「IPEVO Ziggi USB書画カメラ」を机上に置いて2週間以上経つが、大変便利に使っている。ただし「IPEVO Ziggi USB書画カメラ」のユーザー誰もがスキャナ類に精通しているわけでもないからメーカーへの要望としてはきちんとした日本語マニュアルを整備すべきだと思う。
もともと私はスキャナとかビデオ・デジタイザという類の製品が好きなのだ。何しろApple IIの時代からこの種の製品を楽しんできたこともあって、私にとっては実用といった以前に体の良いオモチャでもある(笑)。
とはいえApple IIのビデオデジタイザといっても1980年代当時は価格がバカ高かったということだけでなく、そもそもが研究機関などで利用するための製品であり、決して個人ユーザーが扱うものではなかった。それを私はいち早くエンターテインメントへの活用と称して女優のポートレイトなどをスキャニングするために使ったのだから随分と回りから驚かれたものだ。
ともあれお仕着せの使い方だけでなく、もっと使い易く、もっと面白くて色々な方面に活用できないかといった工夫をすることが性分というか癖となってしまったことでもあり今回手にした「IPEVO Ziggi USB書画カメラ」もあれやこれやと自分なりの可能性を探り続けている...。

※IPEVO Ziggi USB書画カメラ
さて「IPEVO Ziggi USB書画カメラ」だけではないが、この種の製品評価をいろいろと確認してみると総合的にその評価はいたってよくない(笑)。
画質の問題や自炊に向いていないといったケースが多いようだ。ただし他のメーカーはともかく「IPEVO Ziggi USB書画カメラ」の日本語サイトでは自炊を謳い文句にしているわけではない。また実際に活用すると当然ながら欲というか要望も出てくる...。
例えばもっと高解像度が欲しい...いやハイビジョンレベルの映像が欲しい...などなどだ。ユーザーとしてはもっともな要望ではあるが、そうした要素は価格や使い勝手にも跳ね返ってくるわけでまずは手元にある製品をいかに有効に使えるかを考え、活用することが大切なように思う。
早速以下用途別に「IPEVO Ziggi USB書画カメラ」を実際に使ってみた感想を記してみる。
1】ウェブカメラとして
ウェブカメラとして「IPEVO Ziggi USB書画カメラ」を考えるなら使い勝手を含み大変良い製品であると思う。解像度も十分だし、人(自分)にカメラを向けるだけでなく机上の物体などに素早くそして確実にカメラを向けることができる。そして両手を使った説明などにも役だってくれるしFace TimeやSkypeのビデオチャット時にも例えばiMacの内蔵カメラと適宜切替て使うこともできる。

※Macに接続したZiggiとiPhone 5でFace Timeを使ったみた例。写真はiPhone 5側のもので表示している映像は当然Ziggiからの映像だ
その際には切替に若干時間がかかる場合もあるが、カメラのフレーミングが必要な場合は別途 “iGlasses” というユーティリティを活用するのも便利だ。したがって特にカメラ機能がないMac miniユーザーには利便性が高いのではないか。ただしマイクロフォン機能は付いていないのでマイク入力は別の適切なラインを選択する必要がある。
2】立体物スキャナとして
これも用途を割り切ればなかなか素晴らしい製品だと思う。くどいようだが解像度は最高でも1600×1200までだが、画質調節や露出補正機能があるのでピントさえきちんと合わせればブログに載せる写真程度なら十分ではないか。

※Ziggiと付属のアプリでコンパクト・デジカメを撮ってみた

※前記の状態を1600×1200でキャプチャし、1280×960ピクセルに縮小した例【クリックで拡大】

※缶パッチを撮影。影はともかく質感が綺麗に出ている
また私が確認した範囲ではカメラヘッド下部面を被写体に約35mmほど近づけてもピントが合うが、実際のキャプチャ時に注意することはカメラヘッドを被写体に近づけると光源位置にも関連するもののカメラヘッドそのものが影を作ってしまうことだ。したがって場合によっては適宜「IPEVO Ziggi USB書画カメラ」の置き場所を変える、間接照明を効果的に利用する、被写体を平面ではなく多少角度を付けて置き、それに合わせてカメラヘッドの角度調整も考慮するといった工夫も必要だ。なお蛍光灯を近づけるとリフレッシュレートのモアレが気になる。
3】ドキュメントスキャナとして
“ドキュメントスキャナ” の定義が「スキャニング後に自炊やデータをPDFとして保存するドキュメントのデジタル化」だとすれば「IPEVO Ziggi USB書画カメラ」は役不足だ。
解像度の問題もあるし、カメラとしての性能も自炊に向くような高性能なわけではない。そもそも例えばScanSnapのようにドキュメントに近接したCCDで読み取るのではなくカメラ式は被写体との距離もあるわけだし、第1「IPEVO Ziggi USB書画カメラ」付属のソフトウェアにはOCRの機能もない。また「IPEVO Ziggi USB書画カメラ」によるデータの保存はJPEGだが無論後でデジタル化した文章や図版などを確認できるものの、それをOCRに通したり印刷する...といった用途には向かない。

※Ziggi のクイックガイドを写した例。細かなテキストの判別もできる

※前記の状態を1600×1200でキャプチャし、1280×960ピクセルに縮小した例【クリックで拡大】。したがってテキストもすべて絵として保存するという程度に考えておくべきだろう。
4】デジタル・ビューアーとして
拡大は2倍から6倍まで可能だが、拡大といってもいわゆるデジタルズームなので拡大したからといってすべてが見やすくなるわけではない。しかし可能な限りカメラヘッドを近づけて等倍表示のウィンドウを大きめに設定するなど工夫次第で細かなテキストも読みやすくなる。また別途プロジェクターがあれば、Mac上でフルスクリーン表示した映像をそれこそプレゼンや教育現場で活用することもできる。


※iPad miniでiBooksの電子書籍ページを写した例(上)と2倍にズームし任意の領域を表示させた例(下)
なおデジタル・ビューアーの効用としてあらためて感じたことだが、書籍やドキュメント類を参照しながらMacで原稿書きをする場合、原稿書きのエディタと「IPEVO Ziggi USB書画カメラ」のウィンドウを並べて表示しておけば手元をいちいち参照するより視点移動が楽になる。
ともあれ「IPEVO Ziggi USB書画カメラ」を机上に置いて2週間以上経つが、大変便利に使っている。ただし「IPEVO Ziggi USB書画カメラ」のユーザー誰もがスキャナ類に精通しているわけでもないからメーカーへの要望としてはきちんとした日本語マニュアルを整備すべきだと思う。
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