ラテ飼育格闘日記(418)

今年も12月10日が近づいている。ラテが我が家に連れてこられて家族となった記念日だ。怒濤のような丸8年が経過したわけだが、とはいってもこのお嬢様は実に我が物顔で日々を過ごしているように思えるものの、さて本人(犬)はどう感じているのだろうか。


最近特に思うことは人間とワンコという種の違い…大きな溝というか壁はあるものの、お互いに手の内をすべてみせたという気がする。
どういうことかといえば、オトーサンからラテを見るとき、ラテの性格や性向はもとより、好き嫌いや瞬間瞬間に出会う様々なシーンや出来事に対してラテがどのように反応するのかが分かってきたということだ。そしてラテから見ればオトーサンたちの日常の生活パターンやその動きは勿論のこと、好き嫌いや弱点までもを理解しているように思える…。

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※ダイエットをしなければ...


正直、オトーサンにしても最初の2, 3年はラテの行動にはまだまだ多くの未知数な部分が隠されていると思わざるを得なかった。例えば子供と対峙したとき、子供が尻尾を引いたり背中にまたがったりしたときにラテがどのような反応、すなわち怒り出して噛みつこうとするのか、それともされるべきままにしているのか、あるいは逃げるという行動を起こすのかといったことが分からなかったから常に不安要素を抱えていた。

日常の散歩のときならずとも、多くの見知らぬ人間やワンコたちが行き来しており、それらの人々やワンコの存在を無視してオトーサンたちの生活も成り立たない。すれ違い様にワンコ同士がいがみ合う場合もあるし逆に気が会って尻尾を振り合う場合もある。とはいえワンコ同士は通常お互いがリードで繋がれていることもあってそうそうトラブルはないが、やはり気を遣うのは対人間の場合だ。

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※オカーサンと一緒


勿論ラテはこれまで人に噛みついたことはないし室内ではほとんど吠えない。しかし「よい番犬になれるね」と皮肉交じりに言われることも多々あったほど外では吠えるケースが目立った。多分に怖がりなのだと思うが、すれ違い様に吠えられた方は驚くだろうし気持ちのよいことではないだろう。
当然他人と近距離ですれ違う場合にオトーサンはリードを短く持ち、ラテの急な動きにも対処できるように、そして吠えないようにと注意を怠らない。

ただしワンコを飼っている方はよく知っているはずだが、我々が「吠える」と一言で切り捨てるその行為も実は様々な気持ちのバリエーションがあるようで決して吠えたから攻撃しようとか噛みつこうとするものではない…。ワンコは我々のように言葉は喋れず、声を出せば吠え声になってしまう傾向があるが、ワンコ嫌いの人にとってはその違いなどに興味もないだろうし、ただただ怖くて不快なことに違いない。

事実、ラテの吠え方を観察してきたが一見同じように思えても「嫌いだ、あっちへ行け」「来るなら戦うぞ」といった攻撃に結び付く吠え方だけでなく「久しぶりだね」「会いたかったよ」といった挨拶のための吠え方もあることがわかる。その挨拶の吠え方はそもそもがこれまでに会ったことがある、かつラテが好きな人たちがほとんどなので問題はないがそれでも吠えながら近づくワンコには尻込みする子供もいるわけで吠えないに越したことはない…。

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※大嫌いなレインコートを着せられて出かけるのを嫌がる...


とはいえ近年はラテが吠えそうな場面や人たちがオトーサンにもわかるようになったから可能な限り事前に対策を講じることができるようになった。まあ気疲れするが…(笑)。
面白いといっては語弊があるが、ラテが人に対して吠える場合はいくつかのパターンがある。一昔前は警察官やガードマン、あるいは工事現場の人たちといったような制服を着ている人たちに警戒して吠えたが最近はほとんど吠えなくなった。ただしラテが吠える場合の相手(人間)はひとことでいえばオトーサンが見ても一瞬不審に思うケースが多いのだ。

例えば夜にラテを短時間連れ出すことがあるが、マンションを出て交差点を渡ろうと歩き出したとき自動販売機や電柱の前に一人ぽつんと立っている人がいると、そこに近づけばまず吠えると思って間違いない…。その人にとってはそこにいる理由があるに違いないが、街灯や自販機の周り以外は真っ暗なのだからラテ以前にオトーサンだって意識をして通り過ぎるわけで…失礼ながら確かに妖しいのだ(笑)。また歩道の真ん中に立ちスマホを操作していたり、お年寄りが腰を曲げて一休みしている…といった姿もラテにとって平常時の姿ではないと思うらしい。ましてやそのお婆さんがすれ違い様に「あら、ワンちゃん!」などと声をかけたりすればラテは間違いなく吠え出す…。

その他にも多々ある。紙袋を沢山ぶら下げていたり、長い棒や工事の鉄パイプなどを抱えているオニーサン、歩道の車止めのパイプを使ってストレッチをしているオジサン、杖をつき身体を大きく揺らしながら歩いてくるお年寄り…などなどは申し訳ないがラテにとっては注意を要する相手のようなのだ。
しかしこの我が娘は好きな人たちには意外と積極的で、小学生女子数人が楽しそうに遊んでいると立ち止まって座り込む。勿論それは子供たちが声をかけてくれるのを待つ姿勢だから可笑しい。あわよくば一緒に遊びたいのだろうが、多くの子供たちはワンコが座り込んでハアハアしている姿を見て怖いと思うのだろう、声をかけてくれるどころか近づいてくれなかったり片側に寄り添って通り過ぎるとラテはさも残念といった感じで肩を落とす(笑)。見え見えのラテの行動だ…。

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※子供たちが声をかけてくれるのを座り込んで待つラテ(笑)


しかしラテの好みというか行動パターンの多くは理解しているつもりのオトーサンだが、過信は禁物だと自分に言い聞かせてもいる。どんなことでも分かったつもりで慣れてくるころに油断が出るものだ。喜怒哀楽が激しいラテだが、まだまだオトーサンたちに見せていない顔や姿があるのかも知れない。
ともあれ今年の12月10日という記念日をまたまた健康で祝うことができるのは何よりも嬉しい…。


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Author:mactechlab
主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。また直近では「木挽町お鶴捕物控え」を発表している。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中であり2021年からはレーザー加工機にも目を向けている。ゆうMUG会員