磁性ワークマット「Magnetic Project Mat Pro」とは?

面白そうなアイテムを買ってみた。役に立つのか、あるいは好奇心だけで終わってしまうのかはこれからの問題だが、是非手にしてみたくなった...。それは「Magnetic Project Mat Pro」という製品だが、精密機器の分解や修理などのとき、ネジなど細かいパーツの紛失を防ぐワークマットである。


私自身 iPhoneやiPadを開けることはほとんどないが、古いMacはもとより時計や様々なガジェット類の修理あるいは修繕のためApple製品に限らずドライバーや専用工具を握る機会が結構ある。
その際に注意しなければならなことは小さなネジ一本でも紛失すると元に戻らなくなってしまうことだ。しっかりと把握していたはずなのに何かが足りなくなっている…ということは多々経験してきたから最近では小さなプラスチックの箱を数個おき、その中にグループ別にネジや細かなパーツを入れておくよう工夫をしてきた。

ただしそれほど注意したつもりでも問題は組み立て時に分解した手順が分からなくなったり、どこから外したパーツなのかを失念してしまうことがあり得る。本製品「Magnetic Project Mat Pro」はガジェットの分解ツールで有名な iFixit社製だが、そうしたトラプルをカバーするためのアイデア商品なのだ…。

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※「Magnetic Project Mat Pro」のパッケージ。これを見れば使い方は一目瞭然だ


「Magnetic Project Mat Pro」はサイズが約 200 x 254mmで厚さが約3mmの板状の製品だが、表面は升目が描かれたホワイトボード状になっている。そして表面全体に磁性があるため細かな金属(鉄製)のパーツがマットにくっつき四散を予防するというわけだ。また升目を利用して作業工程毎に分類すれば分解手順やパーツの位置などが分かりやすくなる。さらに付属しているドイツ製ステッドラー社製のペンでメモ書きすることができ、組み立て時の手順や分解作業の流れをマットに書き込むことで、その後の組み立て作業の効率化が図れるわけだ。

勿論マットに書いたものはペンの反対側のイレーサーで消すことが出来、繰り返しの使用が可能だ。ただし磁性というとパソコン周りの機器を扱う者にとってはハードディスクや精密機器に悪影響を与え、書き込んだデータを失うのではないかと危惧するが、磁性面は安全性が高くハードドライブや精密機器に影響は与えないとパッケージに明記されている。具体的にどのような理由で安全なのか…は不明だが、まあ注意をしながら活用することを考えておけば間違いはないだろう...。

実際手元にあったネジや工具を並べて見たが、置き方次第ではあるものの結構磁性も強く試しにマットを垂直に立ててドライバーやハサミといった道具を置いて見たが落ちずに貼り付いている。当然通常の使用ではマットは水平に置いて使うものだが、これだけ磁性が強ければ小さなネジなどの四散は間違いなく防ぐことができるだろう。

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※マットを垂直に立ててハサミとドライバーを置いた例。磁力は結構強い


ともあれ「Magnetic Project Mat Pro」は精密機器の分解や修理をおやりになる方にはひとつあると便利である事は間違いない。無論実際の使い方はユーザーのアイデア次第なことは申し上げるまでもないことだ。パーツを並べる時以外でも日常のあれこれや家族との連絡事項を書き込んでおくホワイトボードとして活用するなど応用は多々あるに違いない。

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※実際にスマートウォッチの修理過程に使ってみたが、このように極小パーツが多い分解作業にはありがたいアイテムだ


そう…一点購入直後に注意すべきことがある。当該マットの表面は薄い透明フィルムが貼ってある。一見これは未使用表面を保護するフィルムに見えるため実利用の際に剥がしたくなるが、剥がしてはいけない。なぜなら万一剥がすと磁性には影響ないものの粘着性が残り、その状態で付属のペンで書くとイレーサーで消せなくなるので念のため…。

秋葉館Magnetic Project Mat Pro



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Author:mactechlab
主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。また直近では「木挽町お鶴捕物控え」を発表している。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中であり2021年からはレーザー加工機にも目を向けている。ゆうMUG会員