ディレクトリ検証・修復ソフト「DiskWarrir5」がUSBメモリでリリース
DiskWarrior は2006年から使い始めたから今年で9年ほど愛用していることになる。MacのメンテナンスソフトとしてはこれまでNorton UtilityをはじめTechTool Pro、Drive 10、ドライブジーニアスなどなどを使ってきたが、個人的に一番信頼しているのがこのDiskWarriorだ…。この度長らく待たされたが、新バージョン “DiskWarrior5” がUSBメモリでリリースされたので早速使っている。
コンピュータのハードディスクは一般的にいえば、使用時間に比例して具合が悪くなるものだし意外に頑健かと思えば一瞬で壊れるものだ。常にメンテナンスが必要な消耗品という認識がないといざという時に被害は甚大になってしまう。やはり理想は大きな問題となる前に対処を怠らないことにある。
さてハードディスクのトラブルといっても多々あるが一番多いケースはディレクトリエラーではないだろうか。 ここでいうディレクトリとはOS Xの利用における地図のようなもので、ディスク上の全保存情報のありかを管理している領域を意味する。

※USBメモリで供給された “DiskWarrior5”
すなわち当該ディスク上にあるファイルやフォルダの数や名前、容量や場所情報といったディレクトリの情報を元にディスクは読み書きが行われている…。 そしてMacは作業高速化のため一時的にデータをメモリ内に保持する仕組み...いわゆるキャッシュを有効に使っているが、例えばクラッシュやカーネルパニックはもとよりアプリケーションのバグなどのため、誤動作したり動作途中でリセットボタンを押さなければならないケースが生じると当然のことにメモリにあった情報は失われ、ディレクトリ情報が正しく更新されなかったり一部の情報がきちんと保存されないといったケースが生じることになる。
本来それらのほとんどは微少な問題だが、トラブルも重なってくると問題が表面化し、ファイルへのアクセス不能、ボリュームがマウントしなくなったり、最悪マシン自体が起動しないという自体も起こりうる。
というわけでこれまで自分なりに調べそして実際に体験してきた結果、このディレクトリのメンテならびに万一の場合の修復にはDiskWarrior(ディスクウォーリア)が最良であると考え使い続けてきた。
DiskWarriorはディスクの検証と修復に特化したツールであり、他のディスク修復プログラムとは違いディスクに起こりうる多くの問題すべてを解決しようとするツールではない。あくまでディレクトリエラーを除去・修正することを主としているツールなのだ。とはいえディレクトリ以外にも、被害を受けたブート・ブロック、システムフォルダを必要な場合に修復してくれる強い味方となってくれる。

※ “DiskWarrior5” のアバウト画面
DiskWarrior はディレクトリを無傷の状態にまで戻し、エラーをひき起こしたトラブルの原因を除去し、損失ファイルを復元して、ディスクディレクトリを再構築する。
しかしアプリの名は控えるが、必要に迫られメンテや修復のためにと使ったソフトウェアが原因でMacがより深刻な状態となって起動しなくなったという例は珍しくない...。なぜならそうしたツールでは、ディレクトリの部分に継ぎはぎの部分(パッチ)と削除された部分の両方を作ってしまい、結果ディレクトリデータの消失を招き、ファイルにアクセスできなくなってしまう結果となりうるからだ。
対して DiskWarriorではディレクトリデータを失う危険はなく、ファイルへのアクセスに支障をきたす危険性もない。何故なら独自なアルゴリズムによりディスクに書き込まれる前に完全にエラーがなくなった置き換えディレクトリを検証し元のディレクトリと比較ができ、結果エラーがなくなったディレクトリで再構築するため問題が解消する理屈だ。さらに停電を含め、あらゆる中断の場合にも備えた安全設計となっていることも重要だろう。

※筆者のメインマシンの起動ボリュームを再構築中
そんなわけで随分と DiskWarriorには助けられたが、起動ボリュームを確実に検証・修復するためにはこれまでDVDで供給されたDiskWarriorから(あるいは別ボリュームにあるシステムを使って)起動させなければならないが、この数年最新のOS Xバージョンに適合する製品が更新されず、もしかしたらこのまま消滅するのではないかと危惧していた...。
また供給メディアがCDからDVDに至るとバージョンアップの度にシステムのサイズが大きくなり結果DVDからの起動にかなりの時間を費やす結果になり、仕方がないとはいえ使い勝手に影響を与えていた…。
この度リリースされた “DiskWarrior5” はインターフェースも変わったが一番のメリットは供給メディアがUSBメモリとなったことだ。これで起動はかなりスムーズになった…。
ただし注意する点もある。DiskWarrior USBメモリから起動すると、DiskWarrior は自動的に起動する。そしてDiskWarrior USBメモリは、OS X 10.4、10.5、10.6 が購入時にプリインストールされていたどのような Intel Mac でも起動できるよう出荷されている。しかし10.7 以降のOS X がインストールされている Intel Mac の場合はそのままでは起動できず、一旦 OS X 復元ディスクから起動してDiskWarrior を使うか、付属の DiskWarrior Recovery Maker を使ってDiskWarrior USB メモリを新しい Mac でも起動可能なようにアップデートする必要がある。
さらにFusion Drive を再構築する場合には10.8.2 以降のOS Xから起動する必要があるとマニュアルに書かれている。
それではそもそもDiskWarrior Recovery Maker とはなにか…。
DiskWarriorでディレクトリを再構築するにはまずコンピュータを起動する必要がある。しかし昨今はコンピュータやOSが変わったり、サポートメディアが廃止されたりすることが多くその度に、DiskWarrior の使い方を更新する必要が出てくるようになった。このためメーカーのAlsoft社は DiskWarrior Recovery Maker をリリースした…。

※DiskWarrior Recovery Makerのアプリケーションアイコン
DiskWarrior Recovery Maker は、コンピュータから起動して DiskWarrior の機能にアクセスする DiskWarrior 復元ディスクを作成するためのインターフェース・アプリケーションなのだ。
このユーティリティは、OS X 復元ディスクの内容とパーソナライズされた DiskWarrior アプリケーションをユーザーが別途用意した USBメモリにコピーして、使用するマシンに適合するDiskWarrior 復元メディアを作成することができるものだ。作成後はそのDiskWarrior 復元メデイアからコンピュータを起動しDiskWarrior を使うことができ、メンテナンスはもとより緊急時には無くてはならないものとなる。
私も取り急ぎマニュアル通り実行し、まずは起動システムのハードディスクのディレクトリを検証・修復した後に手持ちのUSBメモリにDiskWarrior Recovery Makerを使ってアップデートしたDiskWarriorの復元用システムを構築した。

※DiskWarrior Recovery MakerでOS X Yosemite 10.10.2で起動可能な復元用システムを手持ちのUSBメモリに構築した
ちなみにDiskWarrior5には選択したディレクトリの最適化指数を表示してくれる機能がついた。これによりそのハードディスクのフラグメンテーションの度合いを確認でき、最適化の指針とすることができる。
無論ディレクトリの損傷だけがデータへの脅威ということではない。物理的なハードウェアが故障した場合、ドライブのデータは失われ、データを回復させるには専門の業者に修復を依頼するしかない…。その点 DiskWarrior5は自動あるいは手動でドライブをチェックし、ドライブが故障する前にデータをバックアップする機会を与えてくれる。

※ハードドライブそのものの損傷を手動・自動で検証する機能もある
なお、前記したディレクトリ最適化指数確認の他にもDiskWarrior5には多くの利点、見るべき機能があるがその主なものをいくつか列記してみよう...。
• 大容量ディスクの処理を可能にする DiskWarrior 5 の 64 ビットアーキテクチャ
• 新しいディレクトリ最適化指数表示
• タイムマシン(Time Machine)バックアップディスクの修復
• パーティションテーブル損傷の修復
• 処理スピードの劇的な改善
• FileVault 2 暗号化ディスクのサポート
• OS X 復元ディスクから起動
なお旧バージョンからのアップグレード(有償)であっても供給メディアがDVDからUSBメモリに変わったこともあってシリアルナンバーは新しくなっている。
そう…勿論いくらDiskWarrior5をお勧めするといっても一介のユーザーがその安全性や優秀さを保証できるはずもなく(笑)、あくまで利用者が自身のシステムを注視しながら活用していただきたいと思う。
ともあれ私は嘗てそうだったように1ヶ月に1度程度はメインマシンの起動ボリュームをこのDiskWarrior5で検証・修復し大きなトラブルになる前に対処するつもりでいる。
信頼できるツールが強力にアップデートし戻ってきたことを喜びたい!
■亘香通商株式会社/ディスクウォーリア5
コンピュータのハードディスクは一般的にいえば、使用時間に比例して具合が悪くなるものだし意外に頑健かと思えば一瞬で壊れるものだ。常にメンテナンスが必要な消耗品という認識がないといざという時に被害は甚大になってしまう。やはり理想は大きな問題となる前に対処を怠らないことにある。
さてハードディスクのトラブルといっても多々あるが一番多いケースはディレクトリエラーではないだろうか。 ここでいうディレクトリとはOS Xの利用における地図のようなもので、ディスク上の全保存情報のありかを管理している領域を意味する。

※USBメモリで供給された “DiskWarrior5”
すなわち当該ディスク上にあるファイルやフォルダの数や名前、容量や場所情報といったディレクトリの情報を元にディスクは読み書きが行われている…。 そしてMacは作業高速化のため一時的にデータをメモリ内に保持する仕組み...いわゆるキャッシュを有効に使っているが、例えばクラッシュやカーネルパニックはもとよりアプリケーションのバグなどのため、誤動作したり動作途中でリセットボタンを押さなければならないケースが生じると当然のことにメモリにあった情報は失われ、ディレクトリ情報が正しく更新されなかったり一部の情報がきちんと保存されないといったケースが生じることになる。
本来それらのほとんどは微少な問題だが、トラブルも重なってくると問題が表面化し、ファイルへのアクセス不能、ボリュームがマウントしなくなったり、最悪マシン自体が起動しないという自体も起こりうる。
というわけでこれまで自分なりに調べそして実際に体験してきた結果、このディレクトリのメンテならびに万一の場合の修復にはDiskWarrior(ディスクウォーリア)が最良であると考え使い続けてきた。
DiskWarriorはディスクの検証と修復に特化したツールであり、他のディスク修復プログラムとは違いディスクに起こりうる多くの問題すべてを解決しようとするツールではない。あくまでディレクトリエラーを除去・修正することを主としているツールなのだ。とはいえディレクトリ以外にも、被害を受けたブート・ブロック、システムフォルダを必要な場合に修復してくれる強い味方となってくれる。

※ “DiskWarrior5” のアバウト画面
DiskWarrior はディレクトリを無傷の状態にまで戻し、エラーをひき起こしたトラブルの原因を除去し、損失ファイルを復元して、ディスクディレクトリを再構築する。
しかしアプリの名は控えるが、必要に迫られメンテや修復のためにと使ったソフトウェアが原因でMacがより深刻な状態となって起動しなくなったという例は珍しくない...。なぜならそうしたツールでは、ディレクトリの部分に継ぎはぎの部分(パッチ)と削除された部分の両方を作ってしまい、結果ディレクトリデータの消失を招き、ファイルにアクセスできなくなってしまう結果となりうるからだ。
対して DiskWarriorではディレクトリデータを失う危険はなく、ファイルへのアクセスに支障をきたす危険性もない。何故なら独自なアルゴリズムによりディスクに書き込まれる前に完全にエラーがなくなった置き換えディレクトリを検証し元のディレクトリと比較ができ、結果エラーがなくなったディレクトリで再構築するため問題が解消する理屈だ。さらに停電を含め、あらゆる中断の場合にも備えた安全設計となっていることも重要だろう。

※筆者のメインマシンの起動ボリュームを再構築中
そんなわけで随分と DiskWarriorには助けられたが、起動ボリュームを確実に検証・修復するためにはこれまでDVDで供給されたDiskWarriorから(あるいは別ボリュームにあるシステムを使って)起動させなければならないが、この数年最新のOS Xバージョンに適合する製品が更新されず、もしかしたらこのまま消滅するのではないかと危惧していた...。
また供給メディアがCDからDVDに至るとバージョンアップの度にシステムのサイズが大きくなり結果DVDからの起動にかなりの時間を費やす結果になり、仕方がないとはいえ使い勝手に影響を与えていた…。
この度リリースされた “DiskWarrior5” はインターフェースも変わったが一番のメリットは供給メディアがUSBメモリとなったことだ。これで起動はかなりスムーズになった…。
ただし注意する点もある。DiskWarrior USBメモリから起動すると、DiskWarrior は自動的に起動する。そしてDiskWarrior USBメモリは、OS X 10.4、10.5、10.6 が購入時にプリインストールされていたどのような Intel Mac でも起動できるよう出荷されている。しかし10.7 以降のOS X がインストールされている Intel Mac の場合はそのままでは起動できず、一旦 OS X 復元ディスクから起動してDiskWarrior を使うか、付属の DiskWarrior Recovery Maker を使ってDiskWarrior USB メモリを新しい Mac でも起動可能なようにアップデートする必要がある。
さらにFusion Drive を再構築する場合には10.8.2 以降のOS Xから起動する必要があるとマニュアルに書かれている。
それではそもそもDiskWarrior Recovery Maker とはなにか…。
DiskWarriorでディレクトリを再構築するにはまずコンピュータを起動する必要がある。しかし昨今はコンピュータやOSが変わったり、サポートメディアが廃止されたりすることが多くその度に、DiskWarrior の使い方を更新する必要が出てくるようになった。このためメーカーのAlsoft社は DiskWarrior Recovery Maker をリリースした…。

※DiskWarrior Recovery Makerのアプリケーションアイコン
DiskWarrior Recovery Maker は、コンピュータから起動して DiskWarrior の機能にアクセスする DiskWarrior 復元ディスクを作成するためのインターフェース・アプリケーションなのだ。
このユーティリティは、OS X 復元ディスクの内容とパーソナライズされた DiskWarrior アプリケーションをユーザーが別途用意した USBメモリにコピーして、使用するマシンに適合するDiskWarrior 復元メディアを作成することができるものだ。作成後はそのDiskWarrior 復元メデイアからコンピュータを起動しDiskWarrior を使うことができ、メンテナンスはもとより緊急時には無くてはならないものとなる。
私も取り急ぎマニュアル通り実行し、まずは起動システムのハードディスクのディレクトリを検証・修復した後に手持ちのUSBメモリにDiskWarrior Recovery Makerを使ってアップデートしたDiskWarriorの復元用システムを構築した。

※DiskWarrior Recovery MakerでOS X Yosemite 10.10.2で起動可能な復元用システムを手持ちのUSBメモリに構築した
ちなみにDiskWarrior5には選択したディレクトリの最適化指数を表示してくれる機能がついた。これによりそのハードディスクのフラグメンテーションの度合いを確認でき、最適化の指針とすることができる。
無論ディレクトリの損傷だけがデータへの脅威ということではない。物理的なハードウェアが故障した場合、ドライブのデータは失われ、データを回復させるには専門の業者に修復を依頼するしかない…。その点 DiskWarrior5は自動あるいは手動でドライブをチェックし、ドライブが故障する前にデータをバックアップする機会を与えてくれる。

※ハードドライブそのものの損傷を手動・自動で検証する機能もある
なお、前記したディレクトリ最適化指数確認の他にもDiskWarrior5には多くの利点、見るべき機能があるがその主なものをいくつか列記してみよう...。
• 大容量ディスクの処理を可能にする DiskWarrior 5 の 64 ビットアーキテクチャ
• 新しいディレクトリ最適化指数表示
• タイムマシン(Time Machine)バックアップディスクの修復
• パーティションテーブル損傷の修復
• 処理スピードの劇的な改善
• FileVault 2 暗号化ディスクのサポート
• OS X 復元ディスクから起動
なお旧バージョンからのアップグレード(有償)であっても供給メディアがDVDからUSBメモリに変わったこともあってシリアルナンバーは新しくなっている。
そう…勿論いくらDiskWarrior5をお勧めするといっても一介のユーザーがその安全性や優秀さを保証できるはずもなく(笑)、あくまで利用者が自身のシステムを注視しながら活用していただきたいと思う。
ともあれ私は嘗てそうだったように1ヶ月に1度程度はメインマシンの起動ボリュームをこのDiskWarrior5で検証・修復し大きなトラブルになる前に対処するつもりでいる。
信頼できるツールが強力にアップデートし戻ってきたことを喜びたい!
■亘香通商株式会社/ディスクウォーリア5
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