Apple Watchに関する3つのキモい点!
先日発表されたApple Watchについて友人たち数人と喧喧諤諤の議論をしたが、全員一致をみたのが「Apple Watchはキモい部分がある…」ということだった(笑)。それは全員18Kモデルを買えない人たちなことを証明しているような、実に妬みに近い感情から出た意見だと見え見えだ(笑)。とはいえ確かにWatchの本質を突いている点もあると思うのでその要点をご紹介してみよう…。
念のためだが「キモい」という言葉は一般に対象物への形容としてのみ使われる若者言葉だ。そして本来は「気持ち悪い」の略だというが「見苦しい」とか「不快」「違和感」といったニュアンスで使われることも多く、場合によっては褒め言葉として使われることもあるという。
ここではApple Watchのラインナップに関してのささやかな違和感といった程度に受け取っていただきたい。
ともあれ友人たちは特に18Kを使ったモデルに対して辛辣である。「Appleらしくない」といった意見からこのままでは次のApple Watchにはダイヤモンドが散りばめられるに違いないとか、アップルロゴが18Kローズゴールドになるとか勝手な想像を膨らませた。要は中身や機能あるいはスペックへの値段ではなくガジェットに貴金属を使ったという点に批難が集中した(笑)。
以下そうした会話で交わされた「Apple Watchに関する3つのキモい点!」についてのお話しである。
1キモ)ガワの材質で松竹梅と差を付けたデジタルデバイスである点
これまでパソコンやスマホといった類にも、いわゆるバリエーションはあった。例えばMacBookの類には液晶サイズの違いやスペックの違いで価格も違っていた。またかつての iMacではトランスルーセントを採用し、カラーの違いや模様の違いで同じ性能なのにもかかわらず数種のバリエーションを揃えた。
勿論現在でもiPhone 6には大小の違いと共にそれぞれ3種類のカラーリングがあるし、3月9日(米国時間)のスペシャルイベントではiPhone 6同様に3種類のカラーリングを揃えた新しいMacBookが登場した。
とはいえそれらは材質の違いではなく彩色の違いであり、スペックが同一なら価格にも差はなく、ユーザーの選択肢を増やすのが目的だ。
対してApple Watchは性能の違いではなく外装の材質にアルミ、ステンレスそして18Kを採用し「Watch Sport」「Watch」「Watch EDITION」と大別する “松竹梅” 3つのカテゴリーが用意された。無論それらに合うバンドにもEDITION用は18Kが使われている。例えば38mm 18Kローズゴールドケースとホワイトスポーツバンドの組み合わせで価格は1,280,000円。さらに18Kゴールドモデルではベルトの組み合わせ次第で200万円を超えるモデルもあるというわけだ。対してSPORTモデルは4万円台からとなっている。ただしパッケージなどに違いはあっても中身は基本的に同じものである。

※Apple Watchは大別してこの3種類がリリースされる
iPhone 6のバリエーションが大小に別れているのは好みもあるものの、ユーザーの手の大きさなどにより直接使い勝手に関係する違いだ。しかしApple Watchの松竹梅はモロ、本体ケースの材質の違いであり、使い勝手には関係しない。さらに...その価格差が歴然としていることを考えれば18Kのモデルは好みはもとよりとしても、ファッションアイテムとしてのステータスシンボルとなり得る特別の品と考えられる。
まあ私らは18KのApple Watchはセレブ向けと考えて諦めるしかないが、同じ機能の製品をこれだけ価格差をつけて販売するアイテムもまた腕時計の姿をしているからこそ可能な理屈だろう。
しかし例えばとあるパーティー、それもIT業界のパーティーに参加したご婦人の手にこの18K Watch EDITIONがあったとすれば、よほどお似合いでない限りこれ見よがしの嫌みにしか思えないとの意見があった(笑)。無論それはやっかみからくる感情も含まれているに違いないが…。また日本ではともかく米国などでは下手に腕に巻いて人気のない場所でも歩けば略奪されかねない…危険なアイテムだろうとも ^^;
2キモ)デジタルガジェットに18Kを使ったこと
前記の指摘にダブるが、少し違う視点から見てみると...そういえばデジタルガジェットのボディに18Kを使うという事実はこれまでほとんど例がなかった。
いや、Apple Watchは腕時計であり装飾品であるからしてファッションアイテムだから...という指摘もあるだろうが、Apple Watchは間違いなく “腕時計の形をしたデジタルガジェット” である。
勿論18Kやそのメッキを由とするものは多々存在してきた。金は貴重であり高価であることから豊臣秀吉の金の茶室ではないが、富や権力を誇示するために使われることも多い。また実際問題として腐食せずいつまでもその美しさを保つことから美術品や工芸品に多用されてきたことはご承知のとおりである。

※ゴールドのインゴットイメージ
ただし精密機器とかコンピュータといったIT産業で金が使われるのはコネクタ類の接点やマザーボードの配線パターン程度ではなかったか...。
それが突如、ガジェットのケースそのものに使われ、片や4万円台と同じ中身でありながら200万円以上の価格帯で販売されるというのだから異色中の異色だ。そのうちAppleは18Kの iPhoneとかMacBookでも発表するのだろうか(笑)。これは些かAppleらしからぬプロダクト作りだというのが友人たちの総意だった。どうにも古参のAppleユーザーとしては金銀といった貴金属とAppleとが結び付かないのだが…。あっ、自分たちには縁がないからなんだけどね…。
3キモ)ハードウェアのアップデートは考えられないこと
Apple Watchもデジタルデバイスであり、ましてや今回は最初のリリースである。したがって申し上げるまでもなく来年や再来年にはApple Watch PlusとかApple Watch II など...名称はともかく次世代新型が登場するはずだ。その際にはApple Watch SPORTであろうがApple Watch EDITIONであろうが、ハードウェアのアップデートはないと考えるのが妥当に違いない。
iPhoneだって1年毎に新型が出て多くのユーザーは買い換えているわけだからApple Watchだって同じだと考えれば一見納得したくなるが、デジタルデバイスではあっても形が腕時計の製品を新型が出る毎に買い換える...という事になにがしかの違和感を感じる人は多いのではないだろうか。
勿論買い換える…買い換えないはユーザーの意志だが。しかしSPORTタイプはともあれ、200万円もするEDITIONモデルが一年やそこいらで外観はともかく機能的に陳腐化する可能性を考えると他人事ながら心穏やかではない…。
パテック・フィリップ、ヴァシュロン・コンスタンタンそしてオーデマ・ピゲなど高級腕時計は持ち主本人1人だけのものというより、父母から子へと受け継がれていくべきアイテムといったイメージがある。それは50年経ったとしても最高級腕時計としての気品はもとよりメカにおいても古びず、メーカーもメンテナンスを約束してくれるからだ。しかしWatch EDITIONはこれまで述べた通り、デジタルガジェットとしては数年で古くなるしそのうち新しいバージョンのiOSはもとより仕様が進化したアプリすらインストールやアップデートできなくなるに違いない。
無論バッテリーだってヘタってしまうし、あっと言う間に陳腐化してしまうだろう。そのような製品に18Kを使い、200万円もするガジェットがどれほどのステイタスになるのだろうか…。それとも18K側は新しいEDITIONを購入する際に下取りでもしてくれるのだろうか...と貧乏人の我々は強く主張するのである(笑)。まあ、真のセレブは新しいWatch EDITIONがでれば迷わず買い換えるのだろうが…。
【結論】
もともとは内輪の与太話だったわけだが「Apple Watchに関する3つのキモい点!」をご紹介した。ともあれひとついえることは18Kモデルは金(カネ)があるから買えるという至極当然の現実だけでなく、この種のアイテムをさりげなく、そして嫌みなく身につけることができる品性と身だしなみ…身のこなしが大切であり、そもそも我々が間違って手にしたところで笑われるだけだ…という結論に落ち着いた(笑)。
お後がよろしいようで…。
念のためだが「キモい」という言葉は一般に対象物への形容としてのみ使われる若者言葉だ。そして本来は「気持ち悪い」の略だというが「見苦しい」とか「不快」「違和感」といったニュアンスで使われることも多く、場合によっては褒め言葉として使われることもあるという。
ここではApple Watchのラインナップに関してのささやかな違和感といった程度に受け取っていただきたい。
ともあれ友人たちは特に18Kを使ったモデルに対して辛辣である。「Appleらしくない」といった意見からこのままでは次のApple Watchにはダイヤモンドが散りばめられるに違いないとか、アップルロゴが18Kローズゴールドになるとか勝手な想像を膨らませた。要は中身や機能あるいはスペックへの値段ではなくガジェットに貴金属を使ったという点に批難が集中した(笑)。
以下そうした会話で交わされた「Apple Watchに関する3つのキモい点!」についてのお話しである。
1キモ)ガワの材質で松竹梅と差を付けたデジタルデバイスである点
これまでパソコンやスマホといった類にも、いわゆるバリエーションはあった。例えばMacBookの類には液晶サイズの違いやスペックの違いで価格も違っていた。またかつての iMacではトランスルーセントを採用し、カラーの違いや模様の違いで同じ性能なのにもかかわらず数種のバリエーションを揃えた。
勿論現在でもiPhone 6には大小の違いと共にそれぞれ3種類のカラーリングがあるし、3月9日(米国時間)のスペシャルイベントではiPhone 6同様に3種類のカラーリングを揃えた新しいMacBookが登場した。
とはいえそれらは材質の違いではなく彩色の違いであり、スペックが同一なら価格にも差はなく、ユーザーの選択肢を増やすのが目的だ。
対してApple Watchは性能の違いではなく外装の材質にアルミ、ステンレスそして18Kを採用し「Watch Sport」「Watch」「Watch EDITION」と大別する “松竹梅” 3つのカテゴリーが用意された。無論それらに合うバンドにもEDITION用は18Kが使われている。例えば38mm 18Kローズゴールドケースとホワイトスポーツバンドの組み合わせで価格は1,280,000円。さらに18Kゴールドモデルではベルトの組み合わせ次第で200万円を超えるモデルもあるというわけだ。対してSPORTモデルは4万円台からとなっている。ただしパッケージなどに違いはあっても中身は基本的に同じものである。

※Apple Watchは大別してこの3種類がリリースされる
iPhone 6のバリエーションが大小に別れているのは好みもあるものの、ユーザーの手の大きさなどにより直接使い勝手に関係する違いだ。しかしApple Watchの松竹梅はモロ、本体ケースの材質の違いであり、使い勝手には関係しない。さらに...その価格差が歴然としていることを考えれば18Kのモデルは好みはもとよりとしても、ファッションアイテムとしてのステータスシンボルとなり得る特別の品と考えられる。
まあ私らは18KのApple Watchはセレブ向けと考えて諦めるしかないが、同じ機能の製品をこれだけ価格差をつけて販売するアイテムもまた腕時計の姿をしているからこそ可能な理屈だろう。
しかし例えばとあるパーティー、それもIT業界のパーティーに参加したご婦人の手にこの18K Watch EDITIONがあったとすれば、よほどお似合いでない限りこれ見よがしの嫌みにしか思えないとの意見があった(笑)。無論それはやっかみからくる感情も含まれているに違いないが…。また日本ではともかく米国などでは下手に腕に巻いて人気のない場所でも歩けば略奪されかねない…危険なアイテムだろうとも ^^;
2キモ)デジタルガジェットに18Kを使ったこと
前記の指摘にダブるが、少し違う視点から見てみると...そういえばデジタルガジェットのボディに18Kを使うという事実はこれまでほとんど例がなかった。
いや、Apple Watchは腕時計であり装飾品であるからしてファッションアイテムだから...という指摘もあるだろうが、Apple Watchは間違いなく “腕時計の形をしたデジタルガジェット” である。
勿論18Kやそのメッキを由とするものは多々存在してきた。金は貴重であり高価であることから豊臣秀吉の金の茶室ではないが、富や権力を誇示するために使われることも多い。また実際問題として腐食せずいつまでもその美しさを保つことから美術品や工芸品に多用されてきたことはご承知のとおりである。

※ゴールドのインゴットイメージ
ただし精密機器とかコンピュータといったIT産業で金が使われるのはコネクタ類の接点やマザーボードの配線パターン程度ではなかったか...。
それが突如、ガジェットのケースそのものに使われ、片や4万円台と同じ中身でありながら200万円以上の価格帯で販売されるというのだから異色中の異色だ。そのうちAppleは18Kの iPhoneとかMacBookでも発表するのだろうか(笑)。これは些かAppleらしからぬプロダクト作りだというのが友人たちの総意だった。どうにも古参のAppleユーザーとしては金銀といった貴金属とAppleとが結び付かないのだが…。あっ、自分たちには縁がないからなんだけどね…。
3キモ)ハードウェアのアップデートは考えられないこと
Apple Watchもデジタルデバイスであり、ましてや今回は最初のリリースである。したがって申し上げるまでもなく来年や再来年にはApple Watch PlusとかApple Watch II など...名称はともかく次世代新型が登場するはずだ。その際にはApple Watch SPORTであろうがApple Watch EDITIONであろうが、ハードウェアのアップデートはないと考えるのが妥当に違いない。
iPhoneだって1年毎に新型が出て多くのユーザーは買い換えているわけだからApple Watchだって同じだと考えれば一見納得したくなるが、デジタルデバイスではあっても形が腕時計の製品を新型が出る毎に買い換える...という事になにがしかの違和感を感じる人は多いのではないだろうか。
勿論買い換える…買い換えないはユーザーの意志だが。しかしSPORTタイプはともあれ、200万円もするEDITIONモデルが一年やそこいらで外観はともかく機能的に陳腐化する可能性を考えると他人事ながら心穏やかではない…。
パテック・フィリップ、ヴァシュロン・コンスタンタンそしてオーデマ・ピゲなど高級腕時計は持ち主本人1人だけのものというより、父母から子へと受け継がれていくべきアイテムといったイメージがある。それは50年経ったとしても最高級腕時計としての気品はもとよりメカにおいても古びず、メーカーもメンテナンスを約束してくれるからだ。しかしWatch EDITIONはこれまで述べた通り、デジタルガジェットとしては数年で古くなるしそのうち新しいバージョンのiOSはもとより仕様が進化したアプリすらインストールやアップデートできなくなるに違いない。
無論バッテリーだってヘタってしまうし、あっと言う間に陳腐化してしまうだろう。そのような製品に18Kを使い、200万円もするガジェットがどれほどのステイタスになるのだろうか…。それとも18K側は新しいEDITIONを購入する際に下取りでもしてくれるのだろうか...と貧乏人の我々は強く主張するのである(笑)。まあ、真のセレブは新しいWatch EDITIONがでれば迷わず買い換えるのだろうが…。
【結論】
もともとは内輪の与太話だったわけだが「Apple Watchに関する3つのキモい点!」をご紹介した。ともあれひとついえることは18Kモデルは金(カネ)があるから買えるという至極当然の現実だけでなく、この種のアイテムをさりげなく、そして嫌みなく身につけることができる品性と身だしなみ…身のこなしが大切であり、そもそも我々が間違って手にしたところで笑われるだけだ…という結論に落ち着いた(笑)。
お後がよろしいようで…。
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