ラテ飼育格闘日記(437)

ラテとの散歩途中、様々なワンコおよびその飼い主さんたちとすれ違う。それぞれが意に合ったワンコとの向き合い方…飼い方をされているのだろうが、果たしてオトーサンとラテとの関係は他人から見てどのように映るのか…。満開の桜に酔ったのか、フッと思ったりした…。


先日夕方の散歩途中、少し遠くの公園に立ち寄った帰り道に後ろから年配の女性に声をかけられた。
「ワンちゃん、きちんと飼い主さんの横に付いているだけでなく、飼い主さんより前に出ないで歩いていますが厳しく訓練されたんですか?」と…。どうやら以前にワンコを飼っていた人らしい。
普段はそうしたことなど慣れっこになっている感もあって意識していないというか、当たり前すぎて良いとか悪いとか感じる時期は過ぎたというべきか…。

Latte437_01.jpg

※いまにも何か言い出しそうな表情だ...


そういえば前方に猫が横切った…といったようなことがない限り、ラテは通常確かにオトーサンの左右を行き来するものの、どちらにでもきちんと横に張り付いて歩く。また休みたいと座り込むことはあってもリードを強く引くこともほとんどなくなっている。さらに今年の6月で9歳となることと関係するのだろうか、興が乗ればオトーサンと砂場を走ったり、それこそ野良猫を追いかけたりもするが、普段の歩みは幼犬時代のそれと比較すると些か遅くなった。

Latte437_04.jpg

※路面で動かなくなったラテに覆い被さって遊ぶオトーサン(笑)。ラテも嬉しそうだ


まあ、オトーサンもラテを飼ってから同じだけ歳を重ねたから体力も落ちている。それでもオトーサンのせっかちな歩き方の方が弱冠早いためにラテがオトーサンの脇にピタリと付いても前に出すぎず飼い主を立てて歩いているように見えるのだろう。決してラテはオトーサンを立て「師の影を踏まず」というわけではないのだが(笑)。

しかしラテと散歩しているといろいろと声をかけて下さる方がいて楽しい。無論中にはカップ酒を片手に持って近づくオッチャンもいるが、やはり大人も子供も女性が圧倒的に多いのも1人の男として興味深い…。やはり母性も関係しているだろうし赤の他人に声をかけるという良い意味での優しさは女性特有のものなのか…と思いつつ、亡くなった母を思い出す。

Latte437_02.jpg

※ラテが一番嫌いなものはレインコート、2番目は雨だ


大正生まれの母は…というかその年代の人たちは総じてそうだったように思えるが、今で言う人と人との垣根みたいなものをまるで考えずに生きていたように思える。
電車に乗れば子供を抱いている見も知らずの母親に近づき赤ん坊をあやし始めるし、バスや新幹線では隣や前に座った人に必ずと言ってよいほど声をかけて世間話をする。それは人の良さというのではなく、時代の性なのだろうか。相手が新幹線から降りれば「あの人、見かけより歳いっているよ」などと悪たれもつく(笑)。

ラテに声をかけて下さるおばさんたちの姿を見ていると親不孝のオトーサンでもときに母の姿とオーバーラップしてくる。中には他人の空似とは分かっているものの亡き母の後ろ姿に生き写しのような人もいて思わずオトーサンは立ちすくむこともあった。それに人は歳をとると皆似てくるように思う(笑)。
中にはわざわざ乗っていた自転車から降りて「犬種はなんなの?」とか「いくつになった?」「老犬かい?」、あるいは「いい子だねぇ!」と近づいて来る人もいる。

Latte437_03.jpg

※桜に囲まれながらの散歩


とはいえほとんどの場合、ラテは声をかけられ視線を合わされると大人の場合は吠え始める。だから長話はできないのだが…。
「おかしいねぇ。私は大の犬好きでさぁ、犬に吠えられることってなかったけどねぇ。あなたはなんで吠えるのよ…」とラテに文句を言いながら去って行くおばさんもいる(笑)。

そのおばさんの背中に向かってなおも追い立てるように吠え続けるラテもラテだが、やはりラテにとっては子供たちが一番気を許せるようで、子供たちが数人遊んでいる所に出くわすとそれこそ見も知らずの子供たちにニコニコと笑顔で近づこうとする。そんなときまるでラテが大正生まれのオバサンみたいに思えてくるオトーサンであった(笑)。



関連記事
広告
ブログ内検索
Macの達人 無料公開
[小説]未来を垣間見た男 - スティーブ・ジョブズ公開
オリジナル時代小説「木挽町お鶴御用控」無料公開
オリジナル時代小説「首巻き春貞」一巻から外伝まで全完無料公開
ラテ飼育格闘日記
最新記事
カテゴリ
リンク
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

プロフィール

mactechlab

Author:mactechlab
主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。また直近では「木挽町お鶴捕物控え」を発表している。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中であり2021年からはレーザー加工機にも目を向けている。ゆうMUG会員