ラテ飼育格闘日記(438)
最近、ワンコと人に関する研究成果の報告が目立つような気がする。先般も「人間と犬は互いに見つめ合って絆を深めている」との研究結果を麻布大と自治医大などの研究チームがまとめたというニュースが目に付いた。ワンコの飼い主からすれば "今更"といった感じもするが、それだけ犬という存在が重要な時代になってきたのかも知れない。
オトーサンの実感としてもこの数年ワンコに関するアカデミックな研究が多くなってきたように思える。ラテを飼うことになって本屋で数冊の飼育本やトレーニングの本を探した2006年当時はどれもこれもワンコの祖先はオオカミだから人との触れ合いも群れ社会に準じるものだと単純に主張するものばかりだったし、多くは二次・三次の…それも海外の古い情報を繰り返して紹介するに過ぎないものばかりで幻滅したことを覚えている。

※その瞳で何を見、その頭脳で何を考えているのだろうか?
そういえば獣医の野村潤一郎氏の著書「猫に関する100問 100答」に、猫の「ゴロゴロ」という声に関しての話題があり、それによればいまだにその仕組みがよく分かっていないとのこと。何故ならその理由はそんなメカニズムを研究しても金にもならず儲からないから誰も正面切って解明に取り組まないのだという意味のことが書いてあった。
確かに猫ならずもワンコに関してだって同様で、これまでアカデミックな研究が少なかった主な理由も同じに違いない。

※柴犬アンリちゃんのオカーサンに撫でられオトーサンに喜びの視線を送る(笑)
さて、麻布大と自治医大などの研究チームがまとめた研究成果だが、人間と犬は互いに見つめ合って絆を深めており、飼い主と犬の双方共にオキシトシンというホルモンの分泌が増えそれが安心感や信頼感を増していることの現れだという。
もともとオオカミもそうだが、ワンコ同士で見つめ合うことはほとんどしない。なぜならそれは威嚇となりそのままでは喧嘩となるからだ。ワンコ同士でも “ガンを付ける” とろくな事にはならないのだ(笑)。しかし面白いことに家犬は飼い主と見つめ合うことに躊躇はないことだ。

※もう少しここにいたいけど、いいでしょ?
前記した古いトレーニング本のひとつには「ワンコと見つめ合ったら飼い主は視線を外してはダメ」といったようなことも書かれていた。なぜならそれは視線を先に外すのは服従の印だとワンコに判断され、リーダーの立場を奪われかねないから…といった解説があった。しかしこれはバカバカしい話しで、人とワンコとの関係は群れの狼たちとは大いに違うのだ。犬の専門家と称する人たちの多くが旧態依然のこうした説で飼い主たちに蘊蓄をたれているのだから可笑しな話しだが、さすがに近年は若いドッグトレーナーや研究者たちが先進的な研究をしているようだ。

※ロビンちゃんのオカーサンにチューを迫る
人とワンコとの関係は良好な関係であればあるほどお互いに健康面でも良い影響を与え合ってきたことは昔から知られている。ワンコの体に触れて撫でたりすれば撫でた人は勿論,撫でられたワンコも血圧が下がるといわれている。それだけリラックスできるのだろう…。そして一定の年齢を過ぎた人たちはワンコを飼っている人の方が飼っていない人より長生きするという研究もあった。
さらに近年セラピー犬といった役割を果たしているワンコもいる。病院や老人養護施設などに出向いて患者や施設入居者らと触れ合うことでそれらの人びとの気持ちを解きほぐし、心や身体のリハビリを促す効果があるとされている。
過日観たテレビ番組ではほとんど会話をしなくなった認知症の女性の部屋にセラピー犬が訪問するというものだった。認知症が進み、他の人たちとも言葉を交わさず頑なに自分自身に閉じこもってしまった女性がセラピー犬には話しかけ、それが次第に周りの人たちとも会話を促すきっかけとなっていく様子が放映されていた。なによりもセラピー犬の訪問が重なるにつれ、女性の表情が柔らかなものとなり、時折笑顔をみせるようになったのは印象深かった…。

※オトーサンの両手で顔を挟まれ...いい気持ち(笑)
無論ワンコの存在は大人だけでなく子供たちにとっても素晴らしい人生の生き字引となる。そういえば詠み人知らずのようだが(イギリスの諺という説もある)「子供が生まれたら犬を飼いなさい」という一文がある。
子供が生まれたら犬を飼いなさい。
子供が赤ん坊の時、(犬は)子供の良き守り手となる。
子供が幼年期の時、(犬は)子供の良き遊び相手となる。
子供が少年期の時、(犬は)子供の良き理解者となる。
そして子供が青年になった時、(犬は)自らの死をもって子供に命の尊さを教えるだろう。
ワンコ好きの人たちには泣かせるフレーズである…。無論ワンコ自身は意識しているはずもないだろうが、日々の生活を一緒に送る家族の一員として飼い主たちに身を持って、人の一生とはどのようなものなのかを教えてくれるのだ。そのためには常にワンコと良い関係を築く努力も必要だし、ワンコを飼うと言うことは少なからず時間もお金も費やすことになるものの、他に類の無い得がたいものを飼い主たちに知らしめてくれることは間違いないのである。
オトーサンの実感としてもこの数年ワンコに関するアカデミックな研究が多くなってきたように思える。ラテを飼うことになって本屋で数冊の飼育本やトレーニングの本を探した2006年当時はどれもこれもワンコの祖先はオオカミだから人との触れ合いも群れ社会に準じるものだと単純に主張するものばかりだったし、多くは二次・三次の…それも海外の古い情報を繰り返して紹介するに過ぎないものばかりで幻滅したことを覚えている。

※その瞳で何を見、その頭脳で何を考えているのだろうか?
そういえば獣医の野村潤一郎氏の著書「猫に関する100問 100答」に、猫の「ゴロゴロ」という声に関しての話題があり、それによればいまだにその仕組みがよく分かっていないとのこと。何故ならその理由はそんなメカニズムを研究しても金にもならず儲からないから誰も正面切って解明に取り組まないのだという意味のことが書いてあった。
確かに猫ならずもワンコに関してだって同様で、これまでアカデミックな研究が少なかった主な理由も同じに違いない。

※柴犬アンリちゃんのオカーサンに撫でられオトーサンに喜びの視線を送る(笑)
さて、麻布大と自治医大などの研究チームがまとめた研究成果だが、人間と犬は互いに見つめ合って絆を深めており、飼い主と犬の双方共にオキシトシンというホルモンの分泌が増えそれが安心感や信頼感を増していることの現れだという。
もともとオオカミもそうだが、ワンコ同士で見つめ合うことはほとんどしない。なぜならそれは威嚇となりそのままでは喧嘩となるからだ。ワンコ同士でも “ガンを付ける” とろくな事にはならないのだ(笑)。しかし面白いことに家犬は飼い主と見つめ合うことに躊躇はないことだ。

※もう少しここにいたいけど、いいでしょ?
前記した古いトレーニング本のひとつには「ワンコと見つめ合ったら飼い主は視線を外してはダメ」といったようなことも書かれていた。なぜならそれは視線を先に外すのは服従の印だとワンコに判断され、リーダーの立場を奪われかねないから…といった解説があった。しかしこれはバカバカしい話しで、人とワンコとの関係は群れの狼たちとは大いに違うのだ。犬の専門家と称する人たちの多くが旧態依然のこうした説で飼い主たちに蘊蓄をたれているのだから可笑しな話しだが、さすがに近年は若いドッグトレーナーや研究者たちが先進的な研究をしているようだ。

※ロビンちゃんのオカーサンにチューを迫る
人とワンコとの関係は良好な関係であればあるほどお互いに健康面でも良い影響を与え合ってきたことは昔から知られている。ワンコの体に触れて撫でたりすれば撫でた人は勿論,撫でられたワンコも血圧が下がるといわれている。それだけリラックスできるのだろう…。そして一定の年齢を過ぎた人たちはワンコを飼っている人の方が飼っていない人より長生きするという研究もあった。
さらに近年セラピー犬といった役割を果たしているワンコもいる。病院や老人養護施設などに出向いて患者や施設入居者らと触れ合うことでそれらの人びとの気持ちを解きほぐし、心や身体のリハビリを促す効果があるとされている。
過日観たテレビ番組ではほとんど会話をしなくなった認知症の女性の部屋にセラピー犬が訪問するというものだった。認知症が進み、他の人たちとも言葉を交わさず頑なに自分自身に閉じこもってしまった女性がセラピー犬には話しかけ、それが次第に周りの人たちとも会話を促すきっかけとなっていく様子が放映されていた。なによりもセラピー犬の訪問が重なるにつれ、女性の表情が柔らかなものとなり、時折笑顔をみせるようになったのは印象深かった…。

※オトーサンの両手で顔を挟まれ...いい気持ち(笑)
無論ワンコの存在は大人だけでなく子供たちにとっても素晴らしい人生の生き字引となる。そういえば詠み人知らずのようだが(イギリスの諺という説もある)「子供が生まれたら犬を飼いなさい」という一文がある。
子供が生まれたら犬を飼いなさい。
子供が赤ん坊の時、(犬は)子供の良き守り手となる。
子供が幼年期の時、(犬は)子供の良き遊び相手となる。
子供が少年期の時、(犬は)子供の良き理解者となる。
そして子供が青年になった時、(犬は)自らの死をもって子供に命の尊さを教えるだろう。
ワンコ好きの人たちには泣かせるフレーズである…。無論ワンコ自身は意識しているはずもないだろうが、日々の生活を一緒に送る家族の一員として飼い主たちに身を持って、人の一生とはどのようなものなのかを教えてくれるのだ。そのためには常にワンコと良い関係を築く努力も必要だし、ワンコを飼うと言うことは少なからず時間もお金も費やすことになるものの、他に類の無い得がたいものを飼い主たちに知らしめてくれることは間違いないのである。
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