ラテ飼育格闘日記(301)
朝晩は一時より涼しげな風が吹いたりするが、相変わらず蒸し暑く散歩は一苦労の毎日である。そもそも一時期のように友達ワンコがいるかも知れない公園に向かうこともないし、あれほど通った駅前カフェに向かうことも少なく近間をぐるぐると行き来するだけで散歩を終える日が続いた。まあ、なるべく草むらや芝生には入れるなという医者のアドバイスもあるからとオトーサンはそれに甘んじているのだが…。
自宅に沿った車道の向こうには1キロに渡る遊歩道があり、多くのワンコが行き来しているしラテも基本的にはその遊歩道から散歩をスタートするのが普通だ。
遊歩道に入り、右に進めば一級河川があり天気の良い日なら格好の散歩コースである。反対に遊歩道を左に直進し、なおも道なりに進めば広い公園がある。ラテが公園デビューした場所だし、かつては多くのワンコが集結しそれは賑やかな一時期もあったが、いまでは知り合いのワンコに出くわす場合は少なくなったし、ましてや友達ワンコに出会うこともほとんど無くなってしまった。
それにたまたまかつて身体をぶつけ合って遊んでいた友達ワンコと出会っても鼻面をツンツンする程度でお互い実に落ち着いた対応をするだけで駆け回るといった気配も無い。
オトーサンはちょっと寂しいがお互いが大人になったという事なのだろう…。

※朝日を浴びてオトーサンとラテの影が長く伸びる
先日、どうしたことかラテはまだ蒸し暑い盛りだというのに珍しく公園方面に歩き続けた。オトーサンは「どうせ途中でUターンするだろう」と思っていたがクンクンとあちらこちらの臭いを嗅ぎながらも久しぶりに公園の入り口に来てしまった…。ただしその先はアスファルトの道に囲まれた広い芝生だからしてオトーサンはその中にラテを入れたくはなかった。さて、どうしようかと考えていたとき向こうからこれまた久しぶりにボーダーコリーのボーちゃんが…帰り道なのだろう、公園から出てきたところで行き会ったのだ。
ラテは肉球も些か痛い筈だし、前記したように芝生には入れたくないとは思ったが、久しぶりにボーちゃんと駆けっこでもしたいなら少しは遊ばせてやろうと思いつつ、ボーちゃんの飼い主さんと挨拶を交わした。しかしラテはボーちゃんの鼻先をツンツンとしただけで思いがけない行動に出た…。
身体を素早くこちらに回転させたので走り出すのかと思いオトーサンはリードを確認して身構えたが、ラテは後ろ足立ちして両前足をオトーサンの腰に上げ抱っこの要求(笑)。あれほど一緒に遊び回ったボーちゃんなのに、心なしかボーちゃんの表情も「ボーゼン」だった(笑)。

※遊歩道を通ってこれから散歩でーす
ボーちゃんに限らずビーグル犬のハリーちゃんに会ってもお互いに幼犬時代から遊んだなかだからガウガウしたりする心配はないものの落ち着いたもので我々飼い主の方が面白くないほどだ。しかしワンコ同士はそんな感じで皆大人になったのだと納得できるものの、興味深いのは人間に対してはその興味は失うことはなく逆に増していくように思える。
また過日も夕方の散歩でオトーサンにとって印象深い出来事があった。
この日の散歩も遊歩道の端までは進んだものの、その先にある公園に至る道には進まずラテはUターンし、来た道を車道側に戻ろうと進み始めた。幸いそれまでにウンチもしたし今日は早めに戻っても仕方がないな…と考えながら歩き始めた途端ラテの歩き方が急に変わったと思ったら「ウ〜アン、ワンワン」と吠えだした。
オトーサンは無意識にリードを引き、前方を注意するとマキちゃんのオカーサン(飼い主さん)が自転車に乗って近づいてくるではないか。
オカーサンは「ラテチャン!」とわざわざ自転車から降りてこちらに近づいてくれた。オトーサンは「ご無沙汰しています」とご挨拶したが、確かにマキちゃんともすでに2ヶ月以上は会っていないはずなのだ。それだけラテが公園方面に近づかないわけだが、それは必然的にお馴染みの飼い主さんたちにお会いする機会もないことになる。
マキちゃんのオカーサンは用事の帰りだそうで夕刻でもありお忙しいはずだが、自転車を止めて跪き「ブログで見たより顔の傷は良くなったようでよかったねぇ…」とラテを抱擁してくださる。ラテはもう忘我の境地でオカーサンに抱きついたり顔を舐めたり、膝元に丸まって入り込もうと大変な騒ぎだ。
こうした態度は残念ながらオトーサンに対しては皆無なラテだし、無論ワンコ同士との相対し方とも明らかに違う。
ワンコは自分を好いてくれる相手が分かるというが、それにしてもマキちゃんやハリーちゃんのオカーサンとお会いしたときのラテの喜びようは日々ラテと一緒にいるオトーサンでさえ驚くほどなのだから興味深い。
オトーサンも例えば公園に顔を見せれば、マキちゃんとかボーちゃんが駆けよってくれる。しかしその目的はオトーサンに会えて嬉しいという事ではなく確実にオヤツが貰えるからだ。それは当のオトーサンもよく理解している(笑)。
オトーサンがオヤツの入っている容器をしまってしまえばワンコたちは次の営業活動に勤しむ…。しかしマキちゃんのオカーサンやハリーのオカーサンたちはオトーサンと違い、オヤツでワンコの点数を上げようなどとはなさらない(笑)。それにも関わらずラテはたまにお会いできると満面の笑顔を振りまきながら執拗に抱きつき顔を舐め、足元に絡みつこうとする。その姿はどのワンコたちに対する態度と比較してもまったく異質なのだ。

※女房と格闘中(笑)。ラテに噛まれているように見えるが、通常ラテは絶妙な寸止めを行うから傷がつくことはない
多くのワンコ関連図書では、ワンコは我々人間もワンコたちと同じ仲間と認識するからこそファミリーを構成できるのだと説明している場合が多い。
例えば「犬の科学」という本の中で著者スティーブン・ブディアンスキーはいう。いわゆる社会化ができているワンコは…人間はワンコとそっくりそのままではないが、人間をワンコと同一視していると…。それは人間とワンコにはある程度共通しているものがあり、ワンコは人間の行為を何とかワンコ社会の枠組みの中に取り込み、解釈できるからだという。
しかしオトーサンがこの6年近く毎日ラテと一緒に生活し、観察し続けてきた範囲ではどう考えてもラテは「ワンコと人間を同一視していない」と判断せざるを得ない。
確かにラテとしては感情の表し方、態度や行動といったものはワンコという生き物の範疇を超えることができない。だから一見ワンコに対しても人間に対しても同じ行動に見えるかも知れないものの、ラテの意識としては確実に区別しているように思えるのだ。
さてさて、ひとしきりラテと付き合ってくださったマキのお母さんは「ラテちゃん、またね!」と自転車で公園方面への道を去って行かれた。ラテはそちらの方向に「ワンワン」と声を上げたが、続いてその後を追おうとオトーサンのリードを引くではないか(笑)。先ほどはこの場所でUターンして戻ろうとしたくせに...。
無論自転車のスピードに敵うほどオトーサンたちが走れるわけではないし、マキちゃんのオカーサンの姿は見えない。しかしオトーサンはラテの珍しい行動に興味を持ってしばらく付き合うことにしたのだった…。

※今年の夏は抱っこが多いような気がするオトーサンだ(笑)
ラテはといえば、すでに薄暗くなった公園の入り口まで元気よく歩いたが、マキちゃんのオカーサンの姿はもとよりだが、見渡した限り知っているワンコたちはいなかったからか、いきなりオトーサンに抱っこを要求(笑)。
オトーサンの両肩に腕を回し、この自分の体重の重さを理解していない我が儘な娘は抱かれたまま公園を後にしたのであった。
自宅に沿った車道の向こうには1キロに渡る遊歩道があり、多くのワンコが行き来しているしラテも基本的にはその遊歩道から散歩をスタートするのが普通だ。
遊歩道に入り、右に進めば一級河川があり天気の良い日なら格好の散歩コースである。反対に遊歩道を左に直進し、なおも道なりに進めば広い公園がある。ラテが公園デビューした場所だし、かつては多くのワンコが集結しそれは賑やかな一時期もあったが、いまでは知り合いのワンコに出くわす場合は少なくなったし、ましてや友達ワンコに出会うこともほとんど無くなってしまった。
それにたまたまかつて身体をぶつけ合って遊んでいた友達ワンコと出会っても鼻面をツンツンする程度でお互い実に落ち着いた対応をするだけで駆け回るといった気配も無い。
オトーサンはちょっと寂しいがお互いが大人になったという事なのだろう…。

※朝日を浴びてオトーサンとラテの影が長く伸びる
先日、どうしたことかラテはまだ蒸し暑い盛りだというのに珍しく公園方面に歩き続けた。オトーサンは「どうせ途中でUターンするだろう」と思っていたがクンクンとあちらこちらの臭いを嗅ぎながらも久しぶりに公園の入り口に来てしまった…。ただしその先はアスファルトの道に囲まれた広い芝生だからしてオトーサンはその中にラテを入れたくはなかった。さて、どうしようかと考えていたとき向こうからこれまた久しぶりにボーダーコリーのボーちゃんが…帰り道なのだろう、公園から出てきたところで行き会ったのだ。
ラテは肉球も些か痛い筈だし、前記したように芝生には入れたくないとは思ったが、久しぶりにボーちゃんと駆けっこでもしたいなら少しは遊ばせてやろうと思いつつ、ボーちゃんの飼い主さんと挨拶を交わした。しかしラテはボーちゃんの鼻先をツンツンとしただけで思いがけない行動に出た…。
身体を素早くこちらに回転させたので走り出すのかと思いオトーサンはリードを確認して身構えたが、ラテは後ろ足立ちして両前足をオトーサンの腰に上げ抱っこの要求(笑)。あれほど一緒に遊び回ったボーちゃんなのに、心なしかボーちゃんの表情も「ボーゼン」だった(笑)。

※遊歩道を通ってこれから散歩でーす
ボーちゃんに限らずビーグル犬のハリーちゃんに会ってもお互いに幼犬時代から遊んだなかだからガウガウしたりする心配はないものの落ち着いたもので我々飼い主の方が面白くないほどだ。しかしワンコ同士はそんな感じで皆大人になったのだと納得できるものの、興味深いのは人間に対してはその興味は失うことはなく逆に増していくように思える。
また過日も夕方の散歩でオトーサンにとって印象深い出来事があった。
この日の散歩も遊歩道の端までは進んだものの、その先にある公園に至る道には進まずラテはUターンし、来た道を車道側に戻ろうと進み始めた。幸いそれまでにウンチもしたし今日は早めに戻っても仕方がないな…と考えながら歩き始めた途端ラテの歩き方が急に変わったと思ったら「ウ〜アン、ワンワン」と吠えだした。
オトーサンは無意識にリードを引き、前方を注意するとマキちゃんのオカーサン(飼い主さん)が自転車に乗って近づいてくるではないか。
オカーサンは「ラテチャン!」とわざわざ自転車から降りてこちらに近づいてくれた。オトーサンは「ご無沙汰しています」とご挨拶したが、確かにマキちゃんともすでに2ヶ月以上は会っていないはずなのだ。それだけラテが公園方面に近づかないわけだが、それは必然的にお馴染みの飼い主さんたちにお会いする機会もないことになる。
マキちゃんのオカーサンは用事の帰りだそうで夕刻でもありお忙しいはずだが、自転車を止めて跪き「ブログで見たより顔の傷は良くなったようでよかったねぇ…」とラテを抱擁してくださる。ラテはもう忘我の境地でオカーサンに抱きついたり顔を舐めたり、膝元に丸まって入り込もうと大変な騒ぎだ。
こうした態度は残念ながらオトーサンに対しては皆無なラテだし、無論ワンコ同士との相対し方とも明らかに違う。
ワンコは自分を好いてくれる相手が分かるというが、それにしてもマキちゃんやハリーちゃんのオカーサンとお会いしたときのラテの喜びようは日々ラテと一緒にいるオトーサンでさえ驚くほどなのだから興味深い。
オトーサンも例えば公園に顔を見せれば、マキちゃんとかボーちゃんが駆けよってくれる。しかしその目的はオトーサンに会えて嬉しいという事ではなく確実にオヤツが貰えるからだ。それは当のオトーサンもよく理解している(笑)。
オトーサンがオヤツの入っている容器をしまってしまえばワンコたちは次の営業活動に勤しむ…。しかしマキちゃんのオカーサンやハリーのオカーサンたちはオトーサンと違い、オヤツでワンコの点数を上げようなどとはなさらない(笑)。それにも関わらずラテはたまにお会いできると満面の笑顔を振りまきながら執拗に抱きつき顔を舐め、足元に絡みつこうとする。その姿はどのワンコたちに対する態度と比較してもまったく異質なのだ。

※女房と格闘中(笑)。ラテに噛まれているように見えるが、通常ラテは絶妙な寸止めを行うから傷がつくことはない
多くのワンコ関連図書では、ワンコは我々人間もワンコたちと同じ仲間と認識するからこそファミリーを構成できるのだと説明している場合が多い。
例えば「犬の科学」という本の中で著者スティーブン・ブディアンスキーはいう。いわゆる社会化ができているワンコは…人間はワンコとそっくりそのままではないが、人間をワンコと同一視していると…。それは人間とワンコにはある程度共通しているものがあり、ワンコは人間の行為を何とかワンコ社会の枠組みの中に取り込み、解釈できるからだという。
しかしオトーサンがこの6年近く毎日ラテと一緒に生活し、観察し続けてきた範囲ではどう考えてもラテは「ワンコと人間を同一視していない」と判断せざるを得ない。
確かにラテとしては感情の表し方、態度や行動といったものはワンコという生き物の範疇を超えることができない。だから一見ワンコに対しても人間に対しても同じ行動に見えるかも知れないものの、ラテの意識としては確実に区別しているように思えるのだ。
さてさて、ひとしきりラテと付き合ってくださったマキのお母さんは「ラテちゃん、またね!」と自転車で公園方面への道を去って行かれた。ラテはそちらの方向に「ワンワン」と声を上げたが、続いてその後を追おうとオトーサンのリードを引くではないか(笑)。先ほどはこの場所でUターンして戻ろうとしたくせに...。
無論自転車のスピードに敵うほどオトーサンたちが走れるわけではないし、マキちゃんのオカーサンの姿は見えない。しかしオトーサンはラテの珍しい行動に興味を持ってしばらく付き合うことにしたのだった…。

※今年の夏は抱っこが多いような気がするオトーサンだ(笑)
ラテはといえば、すでに薄暗くなった公園の入り口まで元気よく歩いたが、マキちゃんのオカーサンの姿はもとよりだが、見渡した限り知っているワンコたちはいなかったからか、いきなりオトーサンに抱っこを要求(笑)。
オトーサンの両肩に腕を回し、この自分の体重の重さを理解していない我が儘な娘は抱かれたまま公園を後にしたのであった。
- 関連記事