映画に見るイエス・キリストの顔ベストワンは?
ここの所、以前に観たものを含めてイエス・キリストの生涯を描いた映画を複数鑑賞した。私は信徒ではないがイエスの生涯には強い興味を持ち続けている1人だ。ふと思いついて、この機会にひとつの目的を持ってそれらの作品を見ることにした...。
まあまあ大したことではないのだが、最近 iTunesでリリースが始まった「サン・オブ・ゴッド」を購入して観たことがこんなことを考え出したきっかけとなった。
なにかといえば「どの作品中のイエスが一番好きか?」「イメージに合っているか?」を再考してみようという罰当たりなお遊びである(笑)。
いわゆる聖なる人を演じるのは役者としてのキャリアや上手いヘタといったことだけでなく、やはりその顔立ちや姿が重要だ。勝手ながらいくら映画やドラマとはいえ、例えば貧相な...あるいは悪人面したイエス・キリストには同化できないではないか…。やはりその姿の前では自然にひれ伏してしまうほどの神聖を感じさせる人でなければならない。なにしろイエス・キリストなのだから。
とはいえそれぞれの作品のキャスティングは当然のことながら監督や制作側の意志が含まれているはずだが、生身の俳優が聖人を演じるのはやはりなかなか大変なことなのではないか。
ところで私たちはすでにイエス・キリストといえばこうでければならない…というイメージを持っている。多くの人たちのイメージをといえば、端正な顔立ち、面長で少し波打った真ん中分けの長髪と髭を蓄えた白人ということだろうか...。いわゆる色白で面長で金髪(黒髪の場合も)碧眼のヨーロッパ人に近い感じか。

※19世紀の画家、ギュスターヴ・ドレによるイエスの肖像 (部分)
しかし2001年4月に英BBCテレビが科学ドキュメンタリー番組『神の子』を放送し「イエス・キリストの顔を復元」するという特異な企画を実践した。その結果は、黒い巻き毛と浅黒い肌色の、丸顔で丸い鼻をした中東の男性の顔だったそうだ。
それは...まさかイエスの頭蓋骨から復元したわけでもなくエルサレムで大量に発見された紀元1世紀のユダヤ人の人骨群の中から、当時の典型的なユダヤ人男性の頭がい骨を選出して復元したというのだから、どこに信憑性があるのだろうか。
確かにイエスはその時代のユダヤ人の1人であったことは間違いないようだが、典型的な顔であったという証拠もないではないか…。
まあ個人的には番組で提示されたような顔の男なら奇跡のひとつくらい見せてくれたとしても自分の人生をかけてみようと思う面ではないのは明らかだ...(笑)。
とはいえ4世紀頃、ローマ・聖ペトロのカタコンベに描かれた死者ラザロを生き返らせたという場面のイエスなどはアフロヘアの短い髪、肌は白人というより前記のBBCテレビの復元の人物のような感じなのだ。したがって真実など知らない方が良いこともある…。
さて、いま我々が持っているイエス・キリストの顔のイメージはどうやら第5の福音書とも称されトリノの聖ヨハネ大聖堂に保管されているあの有名な聖骸布が知られるようになってから、あるいはその一部とも考えられたマンデリオンから窺えるイエスの顔がきっかけだという説もある。

※トリノの聖骸骨布に見えるイエス・キリスト(?) の顔
そうした事実はともあれ映画やドラマに登場するイエスの姿はやはり端正な顔立ち、面長で少し波打った真ん中分けの長髪と髭を蓄えた姿でなければならないだろう。
今回比較する映画は以下の9作品だが、世界で一番多く読まれているのが聖書だと言われるほどだから、それを題材にした映画やドラマもまた多いに違いない。しかし現在入手できる作品のうちで私が鑑賞したのがこの9作品なのだ。後、例えば「マリア」といった映画もあるが、これはイエスの誕生までを描いた物語なので今回は数に入れられない。
・偉大な生涯の物語(1965年製作)
主演:マックス・フォン・シドー
・ナザレのイエス(1977年製作)
主演:ロバート・パウエル
・最後の誘惑(1988年製作)
主演:ウィレム・デフォー
・JESUS 奇蹟の生涯(1999年製作) テレビ映画
主演ジェレミー・シスト
・ジーザス(1999年製作)
主演:クリスチャン・ベール
・新訳聖書~ヨハネの福音書(2003年製作)
主演:ヘンリー・イアン・キュージック
・パッション(2004年製作)
主演:ジム・カヴィーゼル
・「新約聖書〜イエスと二人のマリア〜」(2012年製作)
主演:アンドレーアス・ピーチュマン
・サン・オブ・ゴッド(2015年製作)
主演:ディエゴ・モルガド
今回の趣旨はあくまで個人的な好みに終始するものの、作品内におけるイエス・キリストの姿、あるいは顔立ちがイメージに合致したものであるかを問い、9作品のうちで最も私がイエスの顔立ち...姿として気に入ったものを選ぼうとしたものでその他の意味はない。
「偉大な生涯の物語」
マックス・フォン・シドーは9作品のうちで最も顔が長いイエスだ。顔の長さといえば前記した聖骸骨布の人物も面長のようだが、マックス・フォン・シドーの顔つきはなにかのっぺりした感じで好きになれない。

※マックス・フォン・シドーのイエス
「ナザレのイエス」
ロバート・パウエルは目力はあるものの口元に締まりがないし少々貧相にも感じる。ただし映画としてはマリア役にオリヴィア・ハッセーなど大スターたちの姿が観られるのは楽しい。

※ロバート・パウエルのイエス
「最後の誘惑」
イエス・キリストを悩める人間として描いた問題作。しかしウィレム・デフォーのイエスは役柄も破天荒だしワイルドといえば聞こえは良いが粗野な感じで受け入れがたい。

※ウィレム・デフォーのイエス
「JESUS 奇蹟の生涯」
ジェレミー・シストはどこか「サタデー・ナイト・フィーバー」のジョン・トラボルタを彷彿とさせる面立ちだ。現代的な印象で明るく良く笑うイエスだが、少々健康美過ぎるかも知れない。

※ジェレミー・シストのイエス
「ジーザス」
クリスチャン・ベールはカリスマ性を感じるが可もなく不可もなくといった感じか。彼はスティーブ・ジョブズ役にも白羽の矢が立った

※クリスチャン・ベールのイエス
「新訳聖書~ヨハネの福音書」
ヘンリー・イアン・キュージックはどこか「マトリックス」のキアヌ・リーブスを思い出させる風貌だ。カリスマ性はあまり感じられないが貴公子然として優しさに溢れるイエス

※ヘンリー・イアン・キュージックのイエス
「パッション」
ジェームズ・カヴィーゼルは意志の強さを感じさせるし気品もあり正統派のイメージか...。

※ジェームズ・カヴィーゼルのイエス
「新約聖書~イエスと二人のマリア~」
アンドレーアス・ピーチュマンのイエスはどういうわけか抵抗なく観ることができた。カリスマ性とか神性といったものより行動的な善意の男として友達になりたい人物といったらよいのだろうか…。現代風のイケメンというべきか。まあ俳優は現代の人なんだが(笑)。

※アンドレーアス・ピーチュマンのイエス
「サン・オブ・ゴッド」
ディエゴ・モルガドは威厳と優しさを併せ持った感じが出ていてなかなかよい。私に従いなさいとイエス...。漁師ペトロが「何故?」と問うとイエスは「世の中を変えるためだ」と答える。その瞬間若かりし頃のスティーブ・ジョブズを思い出した(笑)。ジェレミー・シストはスティーブ・ジョブズ役にもピッタリかも知れない...。当該映画で「セクシーでイケメン過ぎる」とクレームがあったとか(笑)

※ディエゴ・モルガドのイエス
と以上9作品のイエスを取り上げたが、1人だけを選ぶなら私は「サン・オブ・ゴッド」のディエゴ・モルガドにしたい。前記したようにセクシー過ぎるとかイケメン過ぎるというクレームもあったというが、神の子イエスとしてはその顔を拝み見ただけで「これは!?」と思わせる魅力がなくてはならないと思うからだ。
作品が作られた時代背景にもイメージは依存するのだろうが「偉大な生涯の物語」のマックス・フォン・シドーや「ナザレのイエス」のロバート・パウエルによるイエスは全体的に暗いイメージが拭えていない。聖書に登場するイエスは大酒飲みの大食らいだと批難されているとおり、大いに笑う人物だったに違いない…と私は考えている。
そうした意味では「JESUS 奇蹟の生涯」のジェレミー・シストは太めのイエスではあるが、誰にでも愛される人物像としては好演していると思う。これは劇場用の作品ではなくテレビ映画だったことも関係しているのかも知れないが…。またヘンリー・イアン・キュージックのイエスも繰り返すがカリスマ性には欠けるものの、個人的には合格点をさしあげたい。
次の機会は聖母マリアとかマグダラのマリアについて比較してみようかと “密かに” 考えている。
まあまあ大したことではないのだが、最近 iTunesでリリースが始まった「サン・オブ・ゴッド」を購入して観たことがこんなことを考え出したきっかけとなった。
なにかといえば「どの作品中のイエスが一番好きか?」「イメージに合っているか?」を再考してみようという罰当たりなお遊びである(笑)。
いわゆる聖なる人を演じるのは役者としてのキャリアや上手いヘタといったことだけでなく、やはりその顔立ちや姿が重要だ。勝手ながらいくら映画やドラマとはいえ、例えば貧相な...あるいは悪人面したイエス・キリストには同化できないではないか…。やはりその姿の前では自然にひれ伏してしまうほどの神聖を感じさせる人でなければならない。なにしろイエス・キリストなのだから。
とはいえそれぞれの作品のキャスティングは当然のことながら監督や制作側の意志が含まれているはずだが、生身の俳優が聖人を演じるのはやはりなかなか大変なことなのではないか。
ところで私たちはすでにイエス・キリストといえばこうでければならない…というイメージを持っている。多くの人たちのイメージをといえば、端正な顔立ち、面長で少し波打った真ん中分けの長髪と髭を蓄えた白人ということだろうか...。いわゆる色白で面長で金髪(黒髪の場合も)碧眼のヨーロッパ人に近い感じか。

※19世紀の画家、ギュスターヴ・ドレによるイエスの肖像 (部分)
しかし2001年4月に英BBCテレビが科学ドキュメンタリー番組『神の子』を放送し「イエス・キリストの顔を復元」するという特異な企画を実践した。その結果は、黒い巻き毛と浅黒い肌色の、丸顔で丸い鼻をした中東の男性の顔だったそうだ。
それは...まさかイエスの頭蓋骨から復元したわけでもなくエルサレムで大量に発見された紀元1世紀のユダヤ人の人骨群の中から、当時の典型的なユダヤ人男性の頭がい骨を選出して復元したというのだから、どこに信憑性があるのだろうか。
確かにイエスはその時代のユダヤ人の1人であったことは間違いないようだが、典型的な顔であったという証拠もないではないか…。
まあ個人的には番組で提示されたような顔の男なら奇跡のひとつくらい見せてくれたとしても自分の人生をかけてみようと思う面ではないのは明らかだ...(笑)。
とはいえ4世紀頃、ローマ・聖ペトロのカタコンベに描かれた死者ラザロを生き返らせたという場面のイエスなどはアフロヘアの短い髪、肌は白人というより前記のBBCテレビの復元の人物のような感じなのだ。したがって真実など知らない方が良いこともある…。
さて、いま我々が持っているイエス・キリストの顔のイメージはどうやら第5の福音書とも称されトリノの聖ヨハネ大聖堂に保管されているあの有名な聖骸布が知られるようになってから、あるいはその一部とも考えられたマンデリオンから窺えるイエスの顔がきっかけだという説もある。

※トリノの聖骸骨布に見えるイエス・キリスト(?) の顔
そうした事実はともあれ映画やドラマに登場するイエスの姿はやはり端正な顔立ち、面長で少し波打った真ん中分けの長髪と髭を蓄えた姿でなければならないだろう。
今回比較する映画は以下の9作品だが、世界で一番多く読まれているのが聖書だと言われるほどだから、それを題材にした映画やドラマもまた多いに違いない。しかし現在入手できる作品のうちで私が鑑賞したのがこの9作品なのだ。後、例えば「マリア」といった映画もあるが、これはイエスの誕生までを描いた物語なので今回は数に入れられない。
・偉大な生涯の物語(1965年製作)
主演:マックス・フォン・シドー
・ナザレのイエス(1977年製作)
主演:ロバート・パウエル
・最後の誘惑(1988年製作)
主演:ウィレム・デフォー
・JESUS 奇蹟の生涯(1999年製作) テレビ映画
主演ジェレミー・シスト
・ジーザス(1999年製作)
主演:クリスチャン・ベール
・新訳聖書~ヨハネの福音書(2003年製作)
主演:ヘンリー・イアン・キュージック
・パッション(2004年製作)
主演:ジム・カヴィーゼル
・「新約聖書〜イエスと二人のマリア〜」(2012年製作)
主演:アンドレーアス・ピーチュマン
・サン・オブ・ゴッド(2015年製作)
主演:ディエゴ・モルガド
今回の趣旨はあくまで個人的な好みに終始するものの、作品内におけるイエス・キリストの姿、あるいは顔立ちがイメージに合致したものであるかを問い、9作品のうちで最も私がイエスの顔立ち...姿として気に入ったものを選ぼうとしたものでその他の意味はない。
「偉大な生涯の物語」
マックス・フォン・シドーは9作品のうちで最も顔が長いイエスだ。顔の長さといえば前記した聖骸骨布の人物も面長のようだが、マックス・フォン・シドーの顔つきはなにかのっぺりした感じで好きになれない。

※マックス・フォン・シドーのイエス
「ナザレのイエス」
ロバート・パウエルは目力はあるものの口元に締まりがないし少々貧相にも感じる。ただし映画としてはマリア役にオリヴィア・ハッセーなど大スターたちの姿が観られるのは楽しい。

※ロバート・パウエルのイエス
「最後の誘惑」
イエス・キリストを悩める人間として描いた問題作。しかしウィレム・デフォーのイエスは役柄も破天荒だしワイルドといえば聞こえは良いが粗野な感じで受け入れがたい。

※ウィレム・デフォーのイエス
「JESUS 奇蹟の生涯」
ジェレミー・シストはどこか「サタデー・ナイト・フィーバー」のジョン・トラボルタを彷彿とさせる面立ちだ。現代的な印象で明るく良く笑うイエスだが、少々健康美過ぎるかも知れない。

※ジェレミー・シストのイエス
「ジーザス」
クリスチャン・ベールはカリスマ性を感じるが可もなく不可もなくといった感じか。彼はスティーブ・ジョブズ役にも白羽の矢が立った

※クリスチャン・ベールのイエス
「新訳聖書~ヨハネの福音書」
ヘンリー・イアン・キュージックはどこか「マトリックス」のキアヌ・リーブスを思い出させる風貌だ。カリスマ性はあまり感じられないが貴公子然として優しさに溢れるイエス

※ヘンリー・イアン・キュージックのイエス
「パッション」
ジェームズ・カヴィーゼルは意志の強さを感じさせるし気品もあり正統派のイメージか...。

※ジェームズ・カヴィーゼルのイエス
「新約聖書~イエスと二人のマリア~」
アンドレーアス・ピーチュマンのイエスはどういうわけか抵抗なく観ることができた。カリスマ性とか神性といったものより行動的な善意の男として友達になりたい人物といったらよいのだろうか…。現代風のイケメンというべきか。まあ俳優は現代の人なんだが(笑)。

※アンドレーアス・ピーチュマンのイエス
「サン・オブ・ゴッド」
ディエゴ・モルガドは威厳と優しさを併せ持った感じが出ていてなかなかよい。私に従いなさいとイエス...。漁師ペトロが「何故?」と問うとイエスは「世の中を変えるためだ」と答える。その瞬間若かりし頃のスティーブ・ジョブズを思い出した(笑)。ジェレミー・シストはスティーブ・ジョブズ役にもピッタリかも知れない...。当該映画で「セクシーでイケメン過ぎる」とクレームがあったとか(笑)

※ディエゴ・モルガドのイエス
と以上9作品のイエスを取り上げたが、1人だけを選ぶなら私は「サン・オブ・ゴッド」のディエゴ・モルガドにしたい。前記したようにセクシー過ぎるとかイケメン過ぎるというクレームもあったというが、神の子イエスとしてはその顔を拝み見ただけで「これは!?」と思わせる魅力がなくてはならないと思うからだ。
作品が作られた時代背景にもイメージは依存するのだろうが「偉大な生涯の物語」のマックス・フォン・シドーや「ナザレのイエス」のロバート・パウエルによるイエスは全体的に暗いイメージが拭えていない。聖書に登場するイエスは大酒飲みの大食らいだと批難されているとおり、大いに笑う人物だったに違いない…と私は考えている。
そうした意味では「JESUS 奇蹟の生涯」のジェレミー・シストは太めのイエスではあるが、誰にでも愛される人物像としては好演していると思う。これは劇場用の作品ではなくテレビ映画だったことも関係しているのかも知れないが…。またヘンリー・イアン・キュージックのイエスも繰り返すがカリスマ性には欠けるものの、個人的には合格点をさしあげたい。
次の機会は聖母マリアとかマグダラのマリアについて比較してみようかと “密かに” 考えている。
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