ラテ飼育格闘日記(448)
ラテの嫌いなものは雨とレインコート、そして暑さである。したがってこれからの季節で雨の日はラテにとって気の乗らない1日となるが、オトーサンにも雨や暑さはどうしようもないし、なるべくレインコートを着せずに散歩できるタイミングを図るしかない…。
ラテに聞いたことがないので分からないが(笑)、雨とレインコートのどちらがより嫌いかといえばそれはレインコートではないだろうか。しかし飲み水は別だが、濡れるのを嫌うのは笑ってしまうほどで雨の日は散歩に出てもそそくさと戻ってしまう。
さて、今では笑い話でありオトーサンにとっても愉快な思い出のひとつだが、ラテがわが家に来て間もない頃、はじめて本格的な雨降りの中、散歩に連れ出したときのことだ。

※ご機嫌で〜す!
オトーサンはまだまだ慣れないものの、ラテのリードを引く要領が少しは分かったと思えるある日のことだった。その日は本降りの雨だったから当然傘を差してでかけた。ワンコを飼われている方にはあらためて説明する必要もないが、ワンコのリードを持ちつつ一方の手で傘を差すというのは両手が塞がるのでなかなか大変だ。その上に幼犬のラテは当時リードの引きも強く、オトーサンはその引きの強さをコントールすべくラテと格闘を始めていた。
その日は雨ではあったがラテはレインコートを着ていなかった。というよりまだ買ってはいなかった…。
ラテがわが家に来たのは2006年12月10日、はじめてレインコートを着せたのは翌月(翌年)1月3日だった。したがってその約20日間ほどの間の出来事だったことになる。

※初めて買ったラテ用のレインコートを着せるオカーサンと険しい顔で硬直するラテ。2007年1月3日撮影
オトーサンは自分が濡れるのもかまわずになるべくラテが濡れないようにと傘を差し出しながら歩くが、ラテは珍しく自宅の玄関から出るのを嫌がった。オトーサンもそれはラテが雨が嫌いだからだと察したが、ともかく一旦外に連れ出した後は時折濡れた身体をブルブルと振るわせながらも機嫌良く歩いていた。
オトーサンもラテを飼うためこの地に引っ越ししたばかりであり、近隣のロケーションには当然のことながら疎かったがなるべく幅が広い歩道を選んで歩くことにした。
しばらくすると雨も小降りになったがアスファルトの路面がデコボコでもありオトーサンの靴に早くも水が浸透してきた。気持ちが悪いので濡れた靴下を直そうとラテのリードを短く持ち、傘を開いたまま肩に掛ける形でその場に座り込んだ。
目の前にいるラテが動く気配にオトーサンが顔を上げた途端、思ってもいなかったことが起こった。
ラテは後ろ足で立ち上がり、両前足を…なんとオトーサンの両肩に乗せたのだ!一瞬何事かと思ったが、ふとラテの体越しに前方を見ると大きく深そうな水たまりがあるではないか。なるほど、ラテはその避けられない水たまりを渡りたくないのだとオトーサンは直感した。

※ラテがオトーサンに抱っこされるまでの分解写真(笑)。ラテの体重は20kgを越えているので慣れていないと腰を痛める...
オトーサンは雨に濡れるのも構わず傘をたたみ、当時10キロ程度の体重だったラテをそのまま抱き上げた…。ラテの前両足はオトーサンの両肩に巻き付き、まるで人間の子供を抱き上げたようになった…。これが今でも「珍しいわねぇ」と笑われながらも続いているラテの抱き方でありその時が最初だった。
大きな水たまりを通り過ぎてからラテを降ろそうとしたとき、我が娘の前脚爪がジャケットを通しても痛いほどオトーサンにしがみついているのが分かって驚くと共にオトーサンは至福の一瞬を味わったのだった。
雨は嫌だが、こうした体験ひとつひとつがラテとの絆をより太いものにしていったのだと考えている。
そういえば、台風の時もラテと散歩に出た。なかなかラテがウンチをしてくれないので強風で大雨の中、かなりの距離を歩いた。まだまだ勝手がわからない時期でもありオトーサンは何とかラテにウンチをさせようと頑張っていたが、いま思えばラテはラテでびしょ濡れの路面ではもよおさなかったのだと思う。

※体重20kgのラテをバランス良く抱き上げて歩くのは長年の格闘のおかげ(笑)
勿論ラテもびしょ濡れになった。やっととある草むらで用を足したラテの落とし物を片付けて帰ろうとしたとき、アイコンタクトするラテと眼が合った…。
思わずオトーサンは声を出して笑った。びしょ濡れのラテは無残にも長めの体毛が顔中にへばりついて何とも気の毒なご面相になっていたからだ(笑)。その上にオトーサンの笑いに誘われたのか、ラテもレインコートは着ていたものの雨が顔を伝いながらも笑顔を向けてくれた。ラテから見ればオトーサンだって傘が役に立たないほどの雨風で上着だってよれよれだったから惨めな姿だったに違いない。

※路面にへばりついて動かないラテ(笑)
何だかオトーサンとラテがお互いの酷い姿を見て笑い合っているようでそれが可笑しくも楽しかった。
帰り道は直径15センチほどもある木が倒れて道を塞いでいたが、それほど激しい台風だった。幸い無事に自宅の玄関にたどり着きドアを開けてくれたオカーサンが驚くほど我々はびしょ濡れだった。しかし正直、そのラテとの帰り道は往路とは違いラテと気持ちが通じ、同じ体験をしたという一体感で些か楽しかったのである。
ラテに聞いたことがないので分からないが(笑)、雨とレインコートのどちらがより嫌いかといえばそれはレインコートではないだろうか。しかし飲み水は別だが、濡れるのを嫌うのは笑ってしまうほどで雨の日は散歩に出てもそそくさと戻ってしまう。
さて、今では笑い話でありオトーサンにとっても愉快な思い出のひとつだが、ラテがわが家に来て間もない頃、はじめて本格的な雨降りの中、散歩に連れ出したときのことだ。

※ご機嫌で〜す!
オトーサンはまだまだ慣れないものの、ラテのリードを引く要領が少しは分かったと思えるある日のことだった。その日は本降りの雨だったから当然傘を差してでかけた。ワンコを飼われている方にはあらためて説明する必要もないが、ワンコのリードを持ちつつ一方の手で傘を差すというのは両手が塞がるのでなかなか大変だ。その上に幼犬のラテは当時リードの引きも強く、オトーサンはその引きの強さをコントールすべくラテと格闘を始めていた。
その日は雨ではあったがラテはレインコートを着ていなかった。というよりまだ買ってはいなかった…。
ラテがわが家に来たのは2006年12月10日、はじめてレインコートを着せたのは翌月(翌年)1月3日だった。したがってその約20日間ほどの間の出来事だったことになる。

※初めて買ったラテ用のレインコートを着せるオカーサンと険しい顔で硬直するラテ。2007年1月3日撮影
オトーサンは自分が濡れるのもかまわずになるべくラテが濡れないようにと傘を差し出しながら歩くが、ラテは珍しく自宅の玄関から出るのを嫌がった。オトーサンもそれはラテが雨が嫌いだからだと察したが、ともかく一旦外に連れ出した後は時折濡れた身体をブルブルと振るわせながらも機嫌良く歩いていた。
オトーサンもラテを飼うためこの地に引っ越ししたばかりであり、近隣のロケーションには当然のことながら疎かったがなるべく幅が広い歩道を選んで歩くことにした。
しばらくすると雨も小降りになったがアスファルトの路面がデコボコでもありオトーサンの靴に早くも水が浸透してきた。気持ちが悪いので濡れた靴下を直そうとラテのリードを短く持ち、傘を開いたまま肩に掛ける形でその場に座り込んだ。
目の前にいるラテが動く気配にオトーサンが顔を上げた途端、思ってもいなかったことが起こった。
ラテは後ろ足で立ち上がり、両前足を…なんとオトーサンの両肩に乗せたのだ!一瞬何事かと思ったが、ふとラテの体越しに前方を見ると大きく深そうな水たまりがあるではないか。なるほど、ラテはその避けられない水たまりを渡りたくないのだとオトーサンは直感した。

※ラテがオトーサンに抱っこされるまでの分解写真(笑)。ラテの体重は20kgを越えているので慣れていないと腰を痛める...
オトーサンは雨に濡れるのも構わず傘をたたみ、当時10キロ程度の体重だったラテをそのまま抱き上げた…。ラテの前両足はオトーサンの両肩に巻き付き、まるで人間の子供を抱き上げたようになった…。これが今でも「珍しいわねぇ」と笑われながらも続いているラテの抱き方でありその時が最初だった。
大きな水たまりを通り過ぎてからラテを降ろそうとしたとき、我が娘の前脚爪がジャケットを通しても痛いほどオトーサンにしがみついているのが分かって驚くと共にオトーサンは至福の一瞬を味わったのだった。
雨は嫌だが、こうした体験ひとつひとつがラテとの絆をより太いものにしていったのだと考えている。
そういえば、台風の時もラテと散歩に出た。なかなかラテがウンチをしてくれないので強風で大雨の中、かなりの距離を歩いた。まだまだ勝手がわからない時期でもありオトーサンは何とかラテにウンチをさせようと頑張っていたが、いま思えばラテはラテでびしょ濡れの路面ではもよおさなかったのだと思う。

※体重20kgのラテをバランス良く抱き上げて歩くのは長年の格闘のおかげ(笑)
勿論ラテもびしょ濡れになった。やっととある草むらで用を足したラテの落とし物を片付けて帰ろうとしたとき、アイコンタクトするラテと眼が合った…。
思わずオトーサンは声を出して笑った。びしょ濡れのラテは無残にも長めの体毛が顔中にへばりついて何とも気の毒なご面相になっていたからだ(笑)。その上にオトーサンの笑いに誘われたのか、ラテもレインコートは着ていたものの雨が顔を伝いながらも笑顔を向けてくれた。ラテから見ればオトーサンだって傘が役に立たないほどの雨風で上着だってよれよれだったから惨めな姿だったに違いない。

※路面にへばりついて動かないラテ(笑)
何だかオトーサンとラテがお互いの酷い姿を見て笑い合っているようでそれが可笑しくも楽しかった。
帰り道は直径15センチほどもある木が倒れて道を塞いでいたが、それほど激しい台風だった。幸い無事に自宅の玄関にたどり着きドアを開けてくれたオカーサンが驚くほど我々はびしょ濡れだった。しかし正直、そのラテとの帰り道は往路とは違いラテと気持ちが通じ、同じ体験をしたという一体感で些か楽しかったのである。
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