写真でモザイクイメージを作成する「photo mosaic」レポート
「photo mosaic」は複数のデジタル写真をモザイクの素材として使い、1枚のイメージをモザイク・イメージとして再構成するMac用アプリケーションだ。勿論この種のツールがこれまでなかったわけではないが、「photo mosaic」は使う気にさせる様々な魅力を持ったソフトウェアである。
皆さんもときにこの種のイメージを目にしたことがあるだろう…。例えばスティーブ・ジョブズの写真ではあるが、よく見るとイメージが構成されているドットというべき細かな明暗やディテールがそれぞれ皆1枚毎の写真であり、それらがAppleの歴代製品の写真だったりする…といった感じだ。
※アップルグッズなどの写真をモザイクの素材として使い、スティーブ・ジョブズ氏の顔写真を構成した例
無論それらを元イメージの明度と彩度に合わせて写真を選択し、極小にした写真をマニュアルで貼り付けていく…などの作業は到底やりたいくもないが、コンピュータなら簡単に実現できるし、巧くツボにはまった1枚ができれば魅力あるイメージとなること請け合いである。
※「photo mosaic」のアバウト画面
早速アプリケーションを起動してみよう。
「photo mosaic」はメイン機能が3つに分かれている。それらは「Overview」「Divisions」そして「Settings」であるが、ツールバー左の「Settings」にある3つのアイコンがそれぞれの切替タブになっている。
※ツールバー左に「Overview」「Divisions」「Settings」のモード切替タブがある
起動直後は通常「Overview」のモードになっているはずだが、まず最初にやることは “Drop Master Image Here” と書かれているウィンドウ内に文字通りのマスターイメージ、すなわちモザイクで1枚のイメージを作ろうとしている元絵、元写真をドラッグ&ドロップで登録することだ。
※「photo mosaic」にモザイク写真として作成するイメージを登録
登録したイメージはクロップされた範囲が対象となるので適宜、その位置と範囲を決めておく。また実際の作業ではアウトプットの用途を考慮しウィンドウ右にある「Output Quality:」も適切に選択しておく必要がある。
続いての作業はモードを「Divisions」にしてみよう。
※「Divisions」モード 【クリックで拡大】
このモードではイメージを構成するモザイクの密度を設定することになる。切替直後はイメージが文字通りモザイク表示になっているかも知れないが「Horizontal」と「Vertical」双方のDivisionsのバーを操作するとわかるが、右にスライドするほど密度が高い設定となり、Tiles(Max)の値がリアルタイムに変わるはずだが、それが設定密度時のタイル数ということになる。
また「Blendback Original Image」の設定は右すなわち “100” に近づくほどモザイク効果はなくなり、オリジナルイメージに近くなるが、これらのパラメータを調節して自身のイメージに近づくようにレンダリングを繰り返せば良い。
三つ目の設定だが、当該ウィンドウの左側エリアにモザイクとなるべき複数の写真をドラッグ&ドロップしなければならない。この複数の写真1枚1枚がモザイクの素材となる。ただしどの写真がどのように使われるかは基本的に自動なので選択はできない。
※「Settings」モードでモザイク素材となる写真を複数登録する 【クリックで拡大】
問題はどれほどの数が必要か…だが、元イメージおよび目的により違ってくるので一概にはいえない。しかし多ければ良いというものでもないが数枚では少なすぎるだろう。また素材となる写真も結果として元絵を構成する素材として適切な写真とそうでない写真があり得る…。例えばスティーブ・ジョブズのモザイク写真があったとして、その写真が構成されているモザイク写真らが例えば文具や一般的な風景といったものでは意味がないに違いない。
「photo mosaic」で1枚のモザイク写真を作るということは本来何らかのコンセプトがあるはずだし、作り手の意図するものがなければ面白くない。したがってスティーブ・ジョブズのモザイク写真が構成する素材なら、例えば多くのジョブズ自身の写真だったり、あるいはAppleの歴代マシンの写真だったりする方が自然だし意味が出てくるわけだ。したがって繰り返すが何の写真でもよいということではないものの、練習中は手元にある適当な写真を使ってまずはやってみよう…。
ちなみに本例では愛犬の写真なので、モザイクとなる写真らはこれまで撮りためた約200枚ほどの愛犬および散歩の途中で撮影した写真を使ってみた。
さて素材の登録が終わったら右側にある各種パラメータの設定を試みてみよう。
「Tiles Setup」にはモザイク化にあたり、フレームの設定や背景設定などが、「Tile Shape」はひとつひとつの写真が四角いままなのか、あるいは角丸か、円形にするか…といった形状設定と、元絵に対してモザイク写真の占める範囲を決める「Tile-Shrinkage」、モザイクのマッチングをカラーあるいはブライトネスで実行するかを決めるパラメータ、そしてモザイクのタイルサイズを指定するパラメータなど多様なものがある。これらはそれぞれ1,2度値を変えて実行することでその意味が理解できると思う。
最後に重要なのは最初のモードである「Overview」の右エリアにある「Preset」だ。ここにスクロールする18種のビジュアルがあるが、これがモザイク表現のバリエーションを決めるプリセットだ。これまた実際にそれぞれのプリセットがどのような効果を生むかを実際に試して見なければ習得はできないので是非遊び感覚であれこれと実践していただくことをお勧めしたい。
そして最終的に3つのどのモードにあってもグリーン色の「Goボタン」をクリックすることでレンダリングが始まる。
※パラメータを違えたモザイク写真2例 【クリックで拡大】
その処理時間は元絵となる写真のサイズやパラメータの設定に依存するが、面白いのは前記した「Qutput Quality :」の中に「Movie」という指定があることだ。これを選んでレンダリングすると無論静止画イメージより時間がかかるが、モザイクが集結して1枚のイメージになる過程が数秒のアニメーションとして作成できるから面白い。
※モザイクの過程を数秒のアニメーションとして作成する機能もある
勿論思い通りに出来たイメージはJPEG、PNG、PDF、TIFFなどで保存でき、iPhotoやApertureにエクスポートあるいはMailやFlickerなどへ転送もできる。
「photo mosaic」は常用するツールではないと思うが、ひとつ手元に置いて練習しておくとどこかで役に立つ類のソフトウェアかも知れない。
■photo mosaic - cf/x
皆さんもときにこの種のイメージを目にしたことがあるだろう…。例えばスティーブ・ジョブズの写真ではあるが、よく見るとイメージが構成されているドットというべき細かな明暗やディテールがそれぞれ皆1枚毎の写真であり、それらがAppleの歴代製品の写真だったりする…といった感じだ。
※アップルグッズなどの写真をモザイクの素材として使い、スティーブ・ジョブズ氏の顔写真を構成した例
無論それらを元イメージの明度と彩度に合わせて写真を選択し、極小にした写真をマニュアルで貼り付けていく…などの作業は到底やりたいくもないが、コンピュータなら簡単に実現できるし、巧くツボにはまった1枚ができれば魅力あるイメージとなること請け合いである。
※「photo mosaic」のアバウト画面
早速アプリケーションを起動してみよう。
「photo mosaic」はメイン機能が3つに分かれている。それらは「Overview」「Divisions」そして「Settings」であるが、ツールバー左の「Settings」にある3つのアイコンがそれぞれの切替タブになっている。
※ツールバー左に「Overview」「Divisions」「Settings」のモード切替タブがある
起動直後は通常「Overview」のモードになっているはずだが、まず最初にやることは “Drop Master Image Here” と書かれているウィンドウ内に文字通りのマスターイメージ、すなわちモザイクで1枚のイメージを作ろうとしている元絵、元写真をドラッグ&ドロップで登録することだ。
※「photo mosaic」にモザイク写真として作成するイメージを登録
登録したイメージはクロップされた範囲が対象となるので適宜、その位置と範囲を決めておく。また実際の作業ではアウトプットの用途を考慮しウィンドウ右にある「Output Quality:」も適切に選択しておく必要がある。
続いての作業はモードを「Divisions」にしてみよう。
※「Divisions」モード 【クリックで拡大】
このモードではイメージを構成するモザイクの密度を設定することになる。切替直後はイメージが文字通りモザイク表示になっているかも知れないが「Horizontal」と「Vertical」双方のDivisionsのバーを操作するとわかるが、右にスライドするほど密度が高い設定となり、Tiles(Max)の値がリアルタイムに変わるはずだが、それが設定密度時のタイル数ということになる。
また「Blendback Original Image」の設定は右すなわち “100” に近づくほどモザイク効果はなくなり、オリジナルイメージに近くなるが、これらのパラメータを調節して自身のイメージに近づくようにレンダリングを繰り返せば良い。
三つ目の設定だが、当該ウィンドウの左側エリアにモザイクとなるべき複数の写真をドラッグ&ドロップしなければならない。この複数の写真1枚1枚がモザイクの素材となる。ただしどの写真がどのように使われるかは基本的に自動なので選択はできない。
※「Settings」モードでモザイク素材となる写真を複数登録する 【クリックで拡大】
問題はどれほどの数が必要か…だが、元イメージおよび目的により違ってくるので一概にはいえない。しかし多ければ良いというものでもないが数枚では少なすぎるだろう。また素材となる写真も結果として元絵を構成する素材として適切な写真とそうでない写真があり得る…。例えばスティーブ・ジョブズのモザイク写真があったとして、その写真が構成されているモザイク写真らが例えば文具や一般的な風景といったものでは意味がないに違いない。
「photo mosaic」で1枚のモザイク写真を作るということは本来何らかのコンセプトがあるはずだし、作り手の意図するものがなければ面白くない。したがってスティーブ・ジョブズのモザイク写真が構成する素材なら、例えば多くのジョブズ自身の写真だったり、あるいはAppleの歴代マシンの写真だったりする方が自然だし意味が出てくるわけだ。したがって繰り返すが何の写真でもよいということではないものの、練習中は手元にある適当な写真を使ってまずはやってみよう…。
ちなみに本例では愛犬の写真なので、モザイクとなる写真らはこれまで撮りためた約200枚ほどの愛犬および散歩の途中で撮影した写真を使ってみた。
さて素材の登録が終わったら右側にある各種パラメータの設定を試みてみよう。
「Tiles Setup」にはモザイク化にあたり、フレームの設定や背景設定などが、「Tile Shape」はひとつひとつの写真が四角いままなのか、あるいは角丸か、円形にするか…といった形状設定と、元絵に対してモザイク写真の占める範囲を決める「Tile-Shrinkage」、モザイクのマッチングをカラーあるいはブライトネスで実行するかを決めるパラメータ、そしてモザイクのタイルサイズを指定するパラメータなど多様なものがある。これらはそれぞれ1,2度値を変えて実行することでその意味が理解できると思う。
最後に重要なのは最初のモードである「Overview」の右エリアにある「Preset」だ。ここにスクロールする18種のビジュアルがあるが、これがモザイク表現のバリエーションを決めるプリセットだ。これまた実際にそれぞれのプリセットがどのような効果を生むかを実際に試して見なければ習得はできないので是非遊び感覚であれこれと実践していただくことをお勧めしたい。
そして最終的に3つのどのモードにあってもグリーン色の「Goボタン」をクリックすることでレンダリングが始まる。
※パラメータを違えたモザイク写真2例 【クリックで拡大】
その処理時間は元絵となる写真のサイズやパラメータの設定に依存するが、面白いのは前記した「Qutput Quality :」の中に「Movie」という指定があることだ。これを選んでレンダリングすると無論静止画イメージより時間がかかるが、モザイクが集結して1枚のイメージになる過程が数秒のアニメーションとして作成できるから面白い。
※モザイクの過程を数秒のアニメーションとして作成する機能もある
勿論思い通りに出来たイメージはJPEG、PNG、PDF、TIFFなどで保存でき、iPhotoやApertureにエクスポートあるいはMailやFlickerなどへ転送もできる。
「photo mosaic」は常用するツールではないと思うが、ひとつ手元に置いて練習しておくとどこかで役に立つ類のソフトウェアかも知れない。
■photo mosaic - cf/x
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