ラテ飼育格闘日記(288)
先週のことだが、我が家で夕食の後、小さな小さな事件が起こった。それは我々夫婦が食事を終えた後、オトーサンは一端2階の仕事部屋に顔を出して簡単な後始末をしてからまた階下に降りていった。ダイニングに顔を出すと女房が床に這いつくばり「大変なことに…」と何かを探している。
聞けば女房が夕食後に飲む錠剤(薬)がどこかに行ってしまったとのこと…。何の薬かは伏せるが、直系数ミリの大変小さな錠剤で同種のものはオトーサンも飲んでいるものの胃腸薬ではない。
どうやらアルミの包装から取り出したときに手から転がってしまったらしい。問題はそれをラテが飲んだら困ったことになるに違いないということだ。
無論オトーサンたちは素人だからよくは分からないものの、人間の薬を飲めば物によるだろうが命に関わることにもなりかねないだろう。

※むせ返るような緑の中をラテと歩く
オトーサンたちの近隣には大学病院があるが、実はラテを飼い始めたときその脇道を通ったらたまたまなのかも知れないもののカプセルが二錠落ちていた。何の薬かは分からないが当時ラテは口に入るものはなんでも飛びつくワンコだったからオトーサンは咄嗟にリードを引いて難を逃れた経験がある。
ラテならずともワンコはバッチイ物を口にしたりしてもそれで体調を壊すことはほとんどない。例え他のワンコのウンチを食べたとしても人間から見て最悪のシーンではあってもそれで病気になったりとかお腹を壊すということはそうそうないに違いない。しかし人間用の薬、それも抗生物質をはじめ強い薬を飲み込んでしまったとしたら、これは大変なことになるかも知れない。したがってオトーサンたちも気を付けていたのだが、たまたまどうしたことか小さな錠剤が掌を離れてしまったという。
オトーサンが最初に確認したことはダイニングのテーブルの下でボールを咥えて遊んでいたラテがその錠剤をすでに飲み込んでしまったかどうかだ。しかし女房いわく、それはないと思うとのこと。即テーブルの下を探してラテを確認したらしい。
オトーサンは正直半信半疑ではあったが、もし飲み込んでなくてもこれからラテが見つけて飲んでしまう可能性もあるからとラテの首輪を掴み、強制的にリビングに追いやりフェンスを閉じておいた。

※大好きなハリーちゃんのオカーサンの膝元に深く潜り込もうとするラテ(笑)
さてダイニングとキッチンといったところで実に狭い家だから小さな錠剤ひとつだとしてもすぐに見つかるはずだ。オトーサンは散歩に使う懐中電灯を使ってダイニングに敷いてある絨毯の上をくまなく探したが見つからない…。絨毯の縁を折り返し、テーブルの上もそしてキッチンの隅まで探したが錠剤は出てこないのだ。
確かに極小の錠剤だから、どこにでも転がってしまうだろうし食器など湿っているものであれば貼り付いている可能性もある。
とにかくラテが飲んでいないという確証を得るには錠剤を探し出すことだからと可能な限り探したが出てこない。これはやはりラテの口元にでも転がったものをすでに飲み込んでしまったのではないかとオトーサンの心配は増していく。
女房が薬を落とした立ち位置、そして手の位置なども再現しながら可能性のある所をくまなく探したがどうにも出て来ないのである。
さて、どうするかだ…。オトーサンたちとしては隅から隅まで探したつもりだが、実際にはまだ見落としている箇所があり、そこに転がっている錠剤を後でラテが飲み込んでしまうということは避けたい。だとすればとにかく「これはラテが飲んだに違いない」と確証できるほど徹底した探し方をしないと後に悔いを残すと考え、もう1度最初から考えてみることにした。
ところで名探偵シャーロック・ホームズの台詞の中で「いかなる事実でも、漠然とした疑惑よりはましである」というのがある。最悪、もしラテが飲んでしまったとしてもそれが分かれば対処の仕方もあるだろうし、漠然とした不安を抱えながら時間を費やすのは避けなければならない。

※ラテは1人...いや一匹、何を思う?
いきなりシャーロック・ホームズが登場したが(笑)、実はオトーサンは日本シャーロック・ホームズクラブの会員でありシャーロッキアンを自称しているひとりだから、こうした際に冷静になる意味でも思い出すようにしている台詞がある。
シャーロック・ホームズはいう...。
「事実が一貫した推理に合致しないときには、必然的に他の解釈が可能だということだ」という台詞があるし、またより有名な台詞に「白面の兵士」という作品の中で言った「可能性がないないものをすべて排除したら、いかに可能性がなさそうでも、残ったものが真実である」というのがある。
オトーサンとオカーサンはとにかくダイニングとキッチンを可能な限り探したが錠剤は見つからなかった。探したけれど見落としている可能性はゼロに違いほど徹底的に探したが見つからなかった。したがってまだこのエリアのどこかにあるという事実はないと見なければならない。そしてまた女房のいうようにラテはまだそれを飲んでいないとすれば、残る可能性はどういうことなのだろうかとオトーサンは推理した…。
普通に考えたらほとんどあり得ないように思うが答えはひとつしかない。ダイニングとキッチンに続く向こうのリビングにあるのかも知れないと推理した。
女房の証言から推察すればいかに小さなものだとしてもカウンターで仕切られている数メートル先のリビングに錠剤が飛ぶはずはない。特に女房の向きはそのリビングを背にしていたのだから…。しかしオトーサンは珍しく閃いた!
これだけ探して見つからないのだから錠剤はダイニングにあると考えても良いかも...と。その可能性は一見なさそうだが、ひとつあるとすれば先ほど万一の場合を想定してラテをダイニングからキッチンへ強制的に移動避難させたが、ラテがテーブルの下で遊んでいたとき錠剤がその身体のどこかにくっついていたとすれば可能性はあるではないかと…。しかしだとすればラテはいま錠剤と共にあることになる(嗚呼)。

※おいおい、日射しで身体が熱くなってるぞ!
オトーサンは慌ててサークルを開けてラテを押さえつつフローリングのリビングの床を見回した。
驚いたことにあったのである!
それも絶対にありそうもないリビングの窓際下に落ちていたのだった。
室内には錠剤を空中に巻き上げるような強い風の流れがあるわけでもなし、手から離れた錠剤が飛ぶ距離・方向ではないとすればやはり錠剤はラテと共にリビングに運び込まれたと考えるしかない…。オトーサンたちが慌てて探している間、ラテは錠剤と同じエリアにいたのだった。
ともかく我が家の小さな小さな事件は幸いにも終結した。無論ラテはオトーサンたちがあたふたしている理由を知らないはずだが、それにしても錠剤が床に落ちていたことをラテは知っていたのだろうか?
オトーサンはホッとしてラテの首を抱きしめて頬ずりしようとしたが…逃げられた(笑)。
聞けば女房が夕食後に飲む錠剤(薬)がどこかに行ってしまったとのこと…。何の薬かは伏せるが、直系数ミリの大変小さな錠剤で同種のものはオトーサンも飲んでいるものの胃腸薬ではない。
どうやらアルミの包装から取り出したときに手から転がってしまったらしい。問題はそれをラテが飲んだら困ったことになるに違いないということだ。
無論オトーサンたちは素人だからよくは分からないものの、人間の薬を飲めば物によるだろうが命に関わることにもなりかねないだろう。

※むせ返るような緑の中をラテと歩く
オトーサンたちの近隣には大学病院があるが、実はラテを飼い始めたときその脇道を通ったらたまたまなのかも知れないもののカプセルが二錠落ちていた。何の薬かは分からないが当時ラテは口に入るものはなんでも飛びつくワンコだったからオトーサンは咄嗟にリードを引いて難を逃れた経験がある。
ラテならずともワンコはバッチイ物を口にしたりしてもそれで体調を壊すことはほとんどない。例え他のワンコのウンチを食べたとしても人間から見て最悪のシーンではあってもそれで病気になったりとかお腹を壊すということはそうそうないに違いない。しかし人間用の薬、それも抗生物質をはじめ強い薬を飲み込んでしまったとしたら、これは大変なことになるかも知れない。したがってオトーサンたちも気を付けていたのだが、たまたまどうしたことか小さな錠剤が掌を離れてしまったという。
オトーサンが最初に確認したことはダイニングのテーブルの下でボールを咥えて遊んでいたラテがその錠剤をすでに飲み込んでしまったかどうかだ。しかし女房いわく、それはないと思うとのこと。即テーブルの下を探してラテを確認したらしい。
オトーサンは正直半信半疑ではあったが、もし飲み込んでなくてもこれからラテが見つけて飲んでしまう可能性もあるからとラテの首輪を掴み、強制的にリビングに追いやりフェンスを閉じておいた。

※大好きなハリーちゃんのオカーサンの膝元に深く潜り込もうとするラテ(笑)
さてダイニングとキッチンといったところで実に狭い家だから小さな錠剤ひとつだとしてもすぐに見つかるはずだ。オトーサンは散歩に使う懐中電灯を使ってダイニングに敷いてある絨毯の上をくまなく探したが見つからない…。絨毯の縁を折り返し、テーブルの上もそしてキッチンの隅まで探したが錠剤は出てこないのだ。
確かに極小の錠剤だから、どこにでも転がってしまうだろうし食器など湿っているものであれば貼り付いている可能性もある。
とにかくラテが飲んでいないという確証を得るには錠剤を探し出すことだからと可能な限り探したが出てこない。これはやはりラテの口元にでも転がったものをすでに飲み込んでしまったのではないかとオトーサンの心配は増していく。
女房が薬を落とした立ち位置、そして手の位置なども再現しながら可能性のある所をくまなく探したがどうにも出て来ないのである。
さて、どうするかだ…。オトーサンたちとしては隅から隅まで探したつもりだが、実際にはまだ見落としている箇所があり、そこに転がっている錠剤を後でラテが飲み込んでしまうということは避けたい。だとすればとにかく「これはラテが飲んだに違いない」と確証できるほど徹底した探し方をしないと後に悔いを残すと考え、もう1度最初から考えてみることにした。
ところで名探偵シャーロック・ホームズの台詞の中で「いかなる事実でも、漠然とした疑惑よりはましである」というのがある。最悪、もしラテが飲んでしまったとしてもそれが分かれば対処の仕方もあるだろうし、漠然とした不安を抱えながら時間を費やすのは避けなければならない。

※ラテは1人...いや一匹、何を思う?
いきなりシャーロック・ホームズが登場したが(笑)、実はオトーサンは日本シャーロック・ホームズクラブの会員でありシャーロッキアンを自称しているひとりだから、こうした際に冷静になる意味でも思い出すようにしている台詞がある。
シャーロック・ホームズはいう...。
「事実が一貫した推理に合致しないときには、必然的に他の解釈が可能だということだ」という台詞があるし、またより有名な台詞に「白面の兵士」という作品の中で言った「可能性がないないものをすべて排除したら、いかに可能性がなさそうでも、残ったものが真実である」というのがある。
オトーサンとオカーサンはとにかくダイニングとキッチンを可能な限り探したが錠剤は見つからなかった。探したけれど見落としている可能性はゼロに違いほど徹底的に探したが見つからなかった。したがってまだこのエリアのどこかにあるという事実はないと見なければならない。そしてまた女房のいうようにラテはまだそれを飲んでいないとすれば、残る可能性はどういうことなのだろうかとオトーサンは推理した…。
普通に考えたらほとんどあり得ないように思うが答えはひとつしかない。ダイニングとキッチンに続く向こうのリビングにあるのかも知れないと推理した。
女房の証言から推察すればいかに小さなものだとしてもカウンターで仕切られている数メートル先のリビングに錠剤が飛ぶはずはない。特に女房の向きはそのリビングを背にしていたのだから…。しかしオトーサンは珍しく閃いた!
これだけ探して見つからないのだから錠剤はダイニングにあると考えても良いかも...と。その可能性は一見なさそうだが、ひとつあるとすれば先ほど万一の場合を想定してラテをダイニングからキッチンへ強制的に移動避難させたが、ラテがテーブルの下で遊んでいたとき錠剤がその身体のどこかにくっついていたとすれば可能性はあるではないかと…。しかしだとすればラテはいま錠剤と共にあることになる(嗚呼)。

※おいおい、日射しで身体が熱くなってるぞ!
オトーサンは慌ててサークルを開けてラテを押さえつつフローリングのリビングの床を見回した。
驚いたことにあったのである!
それも絶対にありそうもないリビングの窓際下に落ちていたのだった。
室内には錠剤を空中に巻き上げるような強い風の流れがあるわけでもなし、手から離れた錠剤が飛ぶ距離・方向ではないとすればやはり錠剤はラテと共にリビングに運び込まれたと考えるしかない…。オトーサンたちが慌てて探している間、ラテは錠剤と同じエリアにいたのだった。
ともかく我が家の小さな小さな事件は幸いにも終結した。無論ラテはオトーサンたちがあたふたしている理由を知らないはずだが、それにしても錠剤が床に落ちていたことをラテは知っていたのだろうか?
オトーサンはホッとしてラテの首を抱きしめて頬ずりしようとしたが…逃げられた(笑)。
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