ラテ飼育格闘日記(464)

ラテとペット美容室の続きである…。前回ご紹介したように、これまでその店の前を通るのさえ嫌がり、通過するだけで尻尾が下がってしまうラテだったし、オトーサンに抱かれて店内に入れば怖いのだろう…ブルブルと震えるラテがどうした気の迷いか自分からお店の階段を一段だけだが登ったのだった…。


そのペット美容室にお世話になっているのは幼犬時代からだった。不定期ながらも2ヶ月から3ヶ月毎に身体全体のトリミングはもとより本格的なシャンプーと爪切り、肛門腺絞り、耳掃除そして歯磨きといったサービスを受けてきたから慣れても良さそうなものだが、水をかけられるのが嫌いなだけでなくオトーサンたち以外の人に体を触られるのが嫌なのだろうか…。

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※マズルは白くなったが表情はとても若々しい!


実際にラテがどのように扱われているかといった一連のサービスを見届けたことはないから詳しい事は分からないものの、動物病院のように注射をしたりと痛い目に合うことはないはずなのだが...とオトーサンは考えてしまう。
前記した頻度でそのお店に連れて行ったわけだから、この9年の間、例えば 2.5ヶ月毎に通ったとすれば40回以上もお世話になっている計算になる。

ラテは長毛種のワンコであり、見かけより毛は抜けにくいものの2ヶ月程度過ぎればお尻周りはもとより四つ脚の先や肉球回りの毛が伸びて見栄えがわるいだけでなく汚れやすく、またフローリングの床では滑りやすくもなるのでマズイのだ。

また普段なかなか本格的なシャンプーを嫌がるラテだからしてプロにお願いするこの機会はラテの健康を維持する大きな役割を果たしているとオトーサンは信じている。
それにこの美容室は来店したワンコを作業完了後に写真を撮り、ブログに掲載しているが、それを見る限りラテはまずまずの笑顔で写っている。そんなに嫌な目にあっているとは思えないのだが…。

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※電車の通る脇をラテと散歩


ともかく予め予約しておいた10月14日の水曜日、オトーサンは約束の時間帯にラテを連れ出した。日中に散歩というケースはまずない事から、ラテは玄関を出てすぐに警戒モードに入り、動きが重くなる(笑)。すでにどこに行くかを察知しているようだ…。
それでもオトーサンは鼻歌を歌いながらルンルンと進む。なに、5分も歩かないうちに着いてしまう美容室だからチョロいもんだ。それにラテは先日やっと自分の意志で美容室の階段を上がったしその際には尻尾も下がっていなかったから「美容室嫌い」は少しだとしても克服したのかも知れないし…と漠然と考えながら抵抗するラテを店の中に連れ込んだ。

しかし入ったはいいけどオトーサンの思惑は外れ、ラテは見るからに震えている。まあ、あれは…この店の階段に前足をかけたのは気の迷いだったのかと思いながらカウンターで受付手続きをしながらふとラテを見ると床が大きく濡れているではないか…。ラテが大量のオシッコをしてしまったのだ!
オトーサンは一瞬なにかの間違いかと思った。オトーサンたちが入ってきたときすでにオシッコの跡があったのかも知れないと…。しかしその様はどう見てもラテの仕業だ。今度はオトーサンが慌ててしまった。

お店の方に謝りながら、ラテがオシッコをしてしまったことを告げると馴染みのオネーサンは「大丈夫ですよ」といいながら手慣れた手つきで始末してくれたが、この9年の間、店内で粗相したのは始めてなのだ。
朝の散歩でいつもの通り排泄は済ませたから今日が特別我慢させたというはずもないが、よほど嫌だったのか、それとも些か歳のせいなのか…と思ったら急に愛しくなって震えているラテを抱き上げた。

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※一泊旅行で留守をしたオカーサンを迎えにいった。出会った瞬間のラテの態度は実に大げさだ(笑)


オネーサンの「では、ラテちゃんをお預かりします」の声に我に返ったオトーサンはリードが付いたままラテを床に下ろしてオネーサンに渡した。ラテは諦めたのか大人しくオネーサンに連れられて店の奥に入っていったその姿を見ながらオトーサンは「よろしくおねがいします」と美容室を後にした。

出たついでにコンビニに寄っていこうと歩き出したオトーサンだったが、散歩用にと着用してきたベストに違和感を感じて確認すると前身頃の半分が濡れているではないか…。無論これはラテを抱き上げたときに後ろ足やお尻に染み込んだオシッコがベストを汚したに違いない。
オトーサン自身はともかくこのままコンビニに入るのは申し訳ないと一旦自宅に戻ることにした。

ラテを預けて2時間半ほど経った頃、オトーサンの iPhoneが鳴った。それは美容室からで「終わりました!」とのこと。時間的に夕方の散歩にしては早いが少し歩かせようかと散歩のフル装備をして迎えに行った。
先ほどの粗相をあらためてお詫びをしながら料金を支払っているとリードに繋がれたラテが別のオネーサンに引かれて出てきた。キラキラしたその表情を見てオトーサンはまず一安心したが、オネーサンは「すっかり皮膚が綺麗になりましたね」と言ってくれた。

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※お馴染みのペット美容室へラテを迎えに行く。綺麗になったラテはキラキラした表情で出てきた


アトピーが原因で一時は肉球やお腹は血が滲み、目の周りまで掻きむしった時期があったからだ。とはいえまだ薬は飲み続けているわけでアトピーが完治したわけではないのだが、見るからに綺麗にトリミングされたラテを見ているとオトーサンも幸せな気分になってくる。

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※美容室で巻いてくれたハロウィンデザインのバンダナが素敵


お礼を言いながら店の外に出て首輪を確認するとハロウィンがデザインされたオマケのバンダナが着いている。
近所を一回りしようとアイコンタクトしなから歩くオトーサンとラテの足取りは軽かった…。




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Author:mactechlab
主宰は松田純一。1989年Macのソフトウェア開発専門のコーシングラフィックシステムズ社設立、代表取締役就任 (2003年解散)。1999年Apple WWDC(世界開発者会議)で日本のデベロッパー初のApple Design Award/Best Apple Technology Adoption (最優秀技術賞) 受賞。

2000年2月第10回MACWORLD EXPO/TOKYOにおいて長年業界に対する貢献度を高く評価され、主催者からMac Fan MVP’99特別賞を授与される。著書多数。音楽、美術、写真、読書を好み、Macと愛犬三昧の毎日。2017年6月3日、時代小説「首巻き春貞 - 小石川養生所始末」を上梓(電子出版)。続けて2017年7月1日「小説・未来を垣間見た男 スティーブ・ジョブズ」を電子書籍で公開。また直近では「木挽町お鶴捕物控え」を発表している。
2018年春から3Dプリンターを複数台活用中であり2021年からはレーザー加工機にも目を向けている。ゆうMUG会員