ラテ飼育格闘日記(466)
ここのところ、ラテは散歩に出ても不満気味である。気温は下がってきたから体力的にはよく歩き、時に走るようになったが刺激が少ないのだ。ラテにとっての刺激とは友達ワンコに出会うこともそうだが、それ以上に大好きなワンコの飼い主さんや馴染みの子供たちと出会いたいわけだが、残念ながら最近はそうした機会がない…。
日没が早くなり、17時前に日の入りとなってしまう季節だ。そうなるとオトーサンも真夏とは違い、外気温も低いし出来ることなら明るいうちに夕方の散歩を終えたいと早めに自宅を出るようになる。これはいま始まったことではなくラテを飼い始めてからずっと同じである。

※最近ラテは少々不満顔が多い?
まあ、真夏のように自宅の周りを5分とか10分で戻ってしまうのでは出会いのチャンスなどあり得ないが、ラテもそれを知ってか、気温が下がったし最近片道30分ほどはかかる昔なじみの公園に足を向けた。途中オトーサンは帰りに愚図られては困るからと数度意図的にUターンしようとリードを引いたが、ラテはその度に「真っ直ぐ行く!」意志を示して直進するので仕方なくオトーサンも同意してその広い公園に向かった。
しかし馴染みの公園だとしても友達ワンコが多々遊んでいたのはラテが公園デビューしてから3年ほどまでであり、最近はワンコの姿自体もあまり見られなくなった。さらに公園の近くにあった小学校は生徒が少なくなったことで他の場所にある学校と併合となり、その小学校は廃校となってしまったから子供たちの姿もほとんど見かけなくなった。

※2007年、日曜日の夕方の公園はこんなに賑やかだった!
それでもその公園を友達ワンコと駆けずり回って大きくなったラテとしては思い出の場所なのだろうし記憶にある臭いもそこら中に点在しているのかも知れない。久しぶりに公園の中に入ると昔のように公園の入り口方向を向いてお座りし、誰か友達ワンコがこないかと待ちのポーズでじっとしている。
オトーサンとしては公園の真ん中でずっと立ちっぱなしというのも辛いので早く立ち去って戻るか、先に行くかを選択したいがラテのどこか真剣な表情を見ているとしばらくはこのままにしてやろうと仏心が起きてくる。無論10分、15分待ったから一昔前のように友達ワンコが遊びにくることもまずないだろうし、子供たちが「ラテち〜ゃん」と叫びながら走ってくることもないのだが、それでもラテはじっと待っている(笑)。
その様子はもしオトーサンがリードを引かなければ一晩でもじっとしているように思えるほど真剣なのでこちらが辛くなってくるほどなのだ。とはいっても現実は長い時間そこにいるわけにもいかないから、嫌がるラテを強く引き、あるいは抱っこして強制的に公園の外まで連れ出すことになる…。
勿論そうした遠方でなく、地元にも子供たちが遊んでいる公園があるし、自宅前の道路は方向が違う2つの小学校とひとつの中学校に向かう通学路でもあるから時間帯によっては子供たちと一緒に歩いたり、ドッジボールなどしている小学生の女子たちに出会うこともあるものの、わざわざラテに意識を向けてくれたり遊んでくれる子供などそうそういる筈もない…。
しかしラテはそうした子供たちを見つけるとお尻ごと尻尾を振り、姿勢を低くし耳を倒し、口を開けながら近づいて「可愛い!」などと声をかけてくれるのを待つのが習性なのだ(笑)。オトーサンたちにはそのポーズがへりくだった精一杯の笑顔の挨拶だと知っているが、ワンコが嫌いとか怖いと思っている子供たちにはどこか獲物でも狙って近づく姿に映るのか…逃げていくことも多い。

※散歩途中、ベンチで一休みです
そんなときラテは見るからに残念で寂しそうな「クウ〜ン」といった声を出してオトーサンにアイコンタクトする。またときには「オトーサン、逃げられてしまったね」とばつの悪そうな表情を見せるときもある。
オトーサンが何とかできるのであれば何とかしたいが、こればかりはどうしようもないし、そうしたチャンスをなるべく無駄にしないように心がけるしか術はないのが悲しい。
そんな日々が続いていたある日の朝、いつもと同じ道を歩いていた。時間はちょうど8時だったか…。
ウィークディなので保育園に子供を預けにいく母親の漕ぐ自転車が多々通るのを注視しながら歩いているとラテの歩みが違ったことに気づいた。と思ったら「ウォォォォォ〜ン」とまるで遠吠えのような声を出した。見ると前方からサッカーのユニホームを着てランドセルを背負った男の子が「おはようございます」と言いつつニコニコしながら近づいて来た。
その男子とはこれまで5,6回出会っただろうか…。とにかくワンコ好きなようで初対面からラテの前にしゃがみ込みラテを抱えるように可愛がってくれた子供だった。しかしここのところ4,5ヶ月は出会ってなかったが、ラテは10数メートルの距離で早くもその男子であることに気がついたのだ。

※久しぶりに出会った男子に体中で喜びを表すラテ
勿論遠吠えのような声は喜びの雄叫びだが、いくら子供好きなラテでも初対面の子供にそんな吠え声をあげたら逃げられてしまうし、事実そうした態度は取らない。あくまで自分が知っている男子であることに素直に喜びを表したに違いない。
それからの数分間、ラテは興奮状態だった(笑)。男子は「おはよう」といいながらラテの前にしゃがみ込んでくれたが、ラテはといえば太めの体を捻るようにして男子の前でひとはしゃぎし、さらに男子に飛びついてその口元を舐めにいく。それが数回続いた(笑)。


※男子に喜びの雄叫びをあげるラテ(上)。そして男子にすがりつくラテ(下)
無論オトーサンはそうしたラテの行為をその男子が喜ぶことがあっても嫌がる子供ではないことをこれまでの出会いで知っているから適度にリードを引きながらも映画の一場面でも観るような感覚で眺めていた。
男子もさすがにラテの喜びようにはタジタジだったが、ラテが口元を舐めにいったときも仰け反りながらその右手はしっかりとラテの背中を抱いてくれていた。
ものの数分間の出来事だったが、ラテにとっては久しぶり…本当に久しぶりに好きな子供に出会え、そして例え一時でも遊んでもらえたことは大きな喜びだったに違いない。
オトーサンたちは男子に心から「ありがとうございました」とお礼をいいながら分かれたが、「ラテ、また会えるといいね!」
日没が早くなり、17時前に日の入りとなってしまう季節だ。そうなるとオトーサンも真夏とは違い、外気温も低いし出来ることなら明るいうちに夕方の散歩を終えたいと早めに自宅を出るようになる。これはいま始まったことではなくラテを飼い始めてからずっと同じである。

※最近ラテは少々不満顔が多い?
まあ、真夏のように自宅の周りを5分とか10分で戻ってしまうのでは出会いのチャンスなどあり得ないが、ラテもそれを知ってか、気温が下がったし最近片道30分ほどはかかる昔なじみの公園に足を向けた。途中オトーサンは帰りに愚図られては困るからと数度意図的にUターンしようとリードを引いたが、ラテはその度に「真っ直ぐ行く!」意志を示して直進するので仕方なくオトーサンも同意してその広い公園に向かった。
しかし馴染みの公園だとしても友達ワンコが多々遊んでいたのはラテが公園デビューしてから3年ほどまでであり、最近はワンコの姿自体もあまり見られなくなった。さらに公園の近くにあった小学校は生徒が少なくなったことで他の場所にある学校と併合となり、その小学校は廃校となってしまったから子供たちの姿もほとんど見かけなくなった。

※2007年、日曜日の夕方の公園はこんなに賑やかだった!
それでもその公園を友達ワンコと駆けずり回って大きくなったラテとしては思い出の場所なのだろうし記憶にある臭いもそこら中に点在しているのかも知れない。久しぶりに公園の中に入ると昔のように公園の入り口方向を向いてお座りし、誰か友達ワンコがこないかと待ちのポーズでじっとしている。
オトーサンとしては公園の真ん中でずっと立ちっぱなしというのも辛いので早く立ち去って戻るか、先に行くかを選択したいがラテのどこか真剣な表情を見ているとしばらくはこのままにしてやろうと仏心が起きてくる。無論10分、15分待ったから一昔前のように友達ワンコが遊びにくることもまずないだろうし、子供たちが「ラテち〜ゃん」と叫びながら走ってくることもないのだが、それでもラテはじっと待っている(笑)。
その様子はもしオトーサンがリードを引かなければ一晩でもじっとしているように思えるほど真剣なのでこちらが辛くなってくるほどなのだ。とはいっても現実は長い時間そこにいるわけにもいかないから、嫌がるラテを強く引き、あるいは抱っこして強制的に公園の外まで連れ出すことになる…。
勿論そうした遠方でなく、地元にも子供たちが遊んでいる公園があるし、自宅前の道路は方向が違う2つの小学校とひとつの中学校に向かう通学路でもあるから時間帯によっては子供たちと一緒に歩いたり、ドッジボールなどしている小学生の女子たちに出会うこともあるものの、わざわざラテに意識を向けてくれたり遊んでくれる子供などそうそういる筈もない…。
しかしラテはそうした子供たちを見つけるとお尻ごと尻尾を振り、姿勢を低くし耳を倒し、口を開けながら近づいて「可愛い!」などと声をかけてくれるのを待つのが習性なのだ(笑)。オトーサンたちにはそのポーズがへりくだった精一杯の笑顔の挨拶だと知っているが、ワンコが嫌いとか怖いと思っている子供たちにはどこか獲物でも狙って近づく姿に映るのか…逃げていくことも多い。

※散歩途中、ベンチで一休みです
そんなときラテは見るからに残念で寂しそうな「クウ〜ン」といった声を出してオトーサンにアイコンタクトする。またときには「オトーサン、逃げられてしまったね」とばつの悪そうな表情を見せるときもある。
オトーサンが何とかできるのであれば何とかしたいが、こればかりはどうしようもないし、そうしたチャンスをなるべく無駄にしないように心がけるしか術はないのが悲しい。
そんな日々が続いていたある日の朝、いつもと同じ道を歩いていた。時間はちょうど8時だったか…。
ウィークディなので保育園に子供を預けにいく母親の漕ぐ自転車が多々通るのを注視しながら歩いているとラテの歩みが違ったことに気づいた。と思ったら「ウォォォォォ〜ン」とまるで遠吠えのような声を出した。見ると前方からサッカーのユニホームを着てランドセルを背負った男の子が「おはようございます」と言いつつニコニコしながら近づいて来た。
その男子とはこれまで5,6回出会っただろうか…。とにかくワンコ好きなようで初対面からラテの前にしゃがみ込みラテを抱えるように可愛がってくれた子供だった。しかしここのところ4,5ヶ月は出会ってなかったが、ラテは10数メートルの距離で早くもその男子であることに気がついたのだ。

※久しぶりに出会った男子に体中で喜びを表すラテ
勿論遠吠えのような声は喜びの雄叫びだが、いくら子供好きなラテでも初対面の子供にそんな吠え声をあげたら逃げられてしまうし、事実そうした態度は取らない。あくまで自分が知っている男子であることに素直に喜びを表したに違いない。
それからの数分間、ラテは興奮状態だった(笑)。男子は「おはよう」といいながらラテの前にしゃがみ込んでくれたが、ラテはといえば太めの体を捻るようにして男子の前でひとはしゃぎし、さらに男子に飛びついてその口元を舐めにいく。それが数回続いた(笑)。


※男子に喜びの雄叫びをあげるラテ(上)。そして男子にすがりつくラテ(下)
無論オトーサンはそうしたラテの行為をその男子が喜ぶことがあっても嫌がる子供ではないことをこれまでの出会いで知っているから適度にリードを引きながらも映画の一場面でも観るような感覚で眺めていた。
男子もさすがにラテの喜びようにはタジタジだったが、ラテが口元を舐めにいったときも仰け反りながらその右手はしっかりとラテの背中を抱いてくれていた。
ものの数分間の出来事だったが、ラテにとっては久しぶり…本当に久しぶりに好きな子供に出会え、そして例え一時でも遊んでもらえたことは大きな喜びだったに違いない。
オトーサンたちは男子に心から「ありがとうございました」とお礼をいいながら分かれたが、「ラテ、また会えるといいね!」
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