ファッション市場への足がかり? フルボディのマネキンが専属モデルとして当研究所に!
ヘッドマネキンが予想以上の成果をあげたことでもあり、「思い立ったが吉日」「人生勢いが大切」と等身大フルボディのマネキンを当研究所二人目の専属モデルとして迎えることになった。今度のは全身のマネキンだからして演出の幅が大きく広がるが関節人形ではないので自由なポーズをとらすことはできず、そもそものコンセプトに合わせて座った姿勢のマネキンを選んだ。
言い訳めくがヘッドマネキンにしてもこのフルボディのマネキンにしてもそれを愛でるのが目的ではないしマネキン相手の老いらくの恋でもない(笑)。あくまでとある企画の演出手段であり、撮影仕事の文字通りの小道具といった位置づけなのだが、言い訳すればするほど「怪しい」となるらしい…。

※当研究所、二人目の専属モデル嬢
ともあれ前回でも記したとおり花とか果物といった静物とは違い、例え人形だとしても人の形をしている...それもなかなかリアルで美形なマネキンが相手だと些かアプローチの心構えが違ってくるから面白い...。
友人の1人は「いい歳してとち狂ったか?」と笑うが、私はもともと凝り性でマニアックな人間だし、1977年にワンボードマイコンを手にした時も友人知人たちはもとより親類からも理解者はおらず変な奴と思われた。コモドールのPET2001を手に入れた時も「30万円も出してアメリカ製のゲーム機を買った変人」と言われた(笑)。
今風の言葉で言うならある種のオタクだったからこそ、周りに理解者が1人もいない状況でも趣味的な世界にひたすら没頭できたのだと思う…。
ただしマネキンを扱って撮影するなど初めての経験ということでもあり、このリアルマネキンはパソコンやさまざまなデジタルガジェットを扱っているのとは別次元の意識を使い、かつ面白さを味わっているのも確かだ。「人間同じことばかりに頭を突っ込んでいては世界を狭くする」ことになるとつくづく思う…。
ピグマリオンコンプレックス、すなわち "人形愛" といった心情にはほど遠いと自分では思っているが、実際にリアルな "ヒトガタ" を眼前にしているとそうした気持ちも理解できる感じがしてくる。
要はこのマネキンもある意味私にとってマイコンやパソコン、デジカメといったものと同じであり、これまで知らなかった...体験したことがなかった世界だけに新鮮で愉快なのかも知れない。まあ、常に新しもの好きなのであって大げさに言うならマネキンひとつで仕事への意欲が湧くと言うことは決して悪い事ではないだろう...。
さて本題だが、ヘッドマネキンと違い、例え組立式だとはいえ送られてきた梱包はかなりでかかった。これを組み立てると高さが40cmの椅子(専用台)に座らせた寸法として、高さが125cm、前後が左足のつま先まで100cmとなる。立ち上がらせることはできないが想定の身長は175cmで11号サイズとのことだ。


※届いた荷物はやはり大きなパッケージだった(上)。梱包を解いたアイテムすべて(下)
梱包を開けると頭部と一体になったボディと共に両腕/腰と左足、そして右足と分離して梱包されている。これを組み立てればOKだがウィッグは付属していない。
この両肩と両手首そして右足がばらせるのは梱包を小さくしようとする工夫だけでなくマネキンに衣装を着せる際に有効だからでもある。

※取り急ぎ組み立てついでに用意しておいた衣装とウィッグを着けてみたが、ジーンズのお尻が入らず(泣)
きちんと組み立てるとモデル嬢のポーズというか姿勢は椅子に座り、多少前屈みながら右足はつま先立ちして膝を折って手前に引き、左足は前方に投げ出す形になる。そして両手は両足の膝上に交差し重ねられる形だ。なお両手首は掌を上にすることも可能なので例えば本を読んでいる姿勢...といったポーズにも使えるが、基本的には腕を上げるとか足の位置を変えるといった姿勢変更はできない。


※ウィッグを変更すると印象はがらりと変わる(上)。両手はこんな感じ(下)
一応無難な服を選んで着せてみたが、撮影時にはコンセプトに応じた衣装となるものの普段着は私の好みだ。しかしすぐ近所に大きな洋品店があるものの正直そこに女物の衣類を買いに行く勇気は無い(笑)。ネットショップで探すことができる時代でよかった... 。
そうして最低限の衣類とおよびウィッグ数種は早めに用意しておいたので組み立てついでに衣服を着せながら行うものの、その際サイズが合うかが心配だった。一応モデル嬢のスリーサイズは公表されていたのでそれらに合わせたつもりだが、女物の衣類をゼロから選ぶなどこれまた初体験なので要領がまったくわからない。事実ジーンズは大きめのものを買ったはずだがサイズが小さくお尻が完全に入らなかった(笑)。

※後ろ姿の造形は一瞬人の気配を感じるほど...
それから繰り返すが、両腕と腰、そして右足が取り外しできるわけだから衣服を着せるのは容易だと考えていたが、物にもよるものの意外と難しい。直立しているマネキンなら容易なのかも知れないが、なにしろ座った形だからしてワンピースやスカートといったものならともかくジーンズを履かそうとしたが慣れないこともあり悪戦苦闘した...。
ともかく一通りの組み立てを終え、ウィッグも被せると俄然存在感が違ってくるから不思議だ。愛犬が不思議がって飛びつき口元を舐めるのには困ったが、座ったポーズではあるものの高さは前記したとおり125cmだ。隣に常用の椅子を置いて列んでみるとマネキンの頭は私の頭の高さとほぼ同じ位置となる。身長は私より高いが足が長く座高は低いということか(笑)。

※これはヘッドマネキンの方だが、愛犬が撮影の邪魔をする(笑)
ひとつ問題があるとすれば、専用の椅子に座らせたとしても固定はできないのでかなり不安定なことだ。足でも引っかけるまでもなく多少の力が加わればバランスが崩れて転倒するだろうから注意が必要だ。これまたなにかより安定して座らせる工夫をしなければならない。



※組み立て部位。上から腰と上半身、両肩、そして手首。手首だけはねじ式になっている
ということで当研究所の専属モデルさんにはこれからいろいろと働いてもらうことになるが、このサイズでは撮影もMacの隣に設置している簡易スタジオでは使い物にならない。別途滅多に使わなかった人物撮影用の組立式大型バックドロップを設置して撮影することにした。

※人の実サイズなので撮影環境をこれからきちんと整えようと思っている
そう...問題の顔だが、ヘッドマネキンと比べるといささかリアリティに欠け、どこかアニメ的といった印象もあるが、まずまずといったところか。
ということで現在...原型制作者の欠田 誠著「マネキン 美しい体の物語」、日本マネキンディスプレイ商工組合発刊「マネキンのすべて第2弾」、(株)INAX刊「マネキン 笑わないイヴたち」そして林 雅之著「mannequins マネキン」といった著作をむさぼり読みながら、マネキンの歴史やその役割、なりたちや製造過程、ビジネスとしてのポイント、ウィンドウディスプレイやデザイン・アートとの関わり合いなどについて勉強中である。

※マネキンの歴史やデザインあるいはアートなどとの関わり合いなどを勉強中!
さてさて、これからマネキンとオジサンの戦いが始まる!
言い訳めくがヘッドマネキンにしてもこのフルボディのマネキンにしてもそれを愛でるのが目的ではないしマネキン相手の老いらくの恋でもない(笑)。あくまでとある企画の演出手段であり、撮影仕事の文字通りの小道具といった位置づけなのだが、言い訳すればするほど「怪しい」となるらしい…。

※当研究所、二人目の専属モデル嬢
ともあれ前回でも記したとおり花とか果物といった静物とは違い、例え人形だとしても人の形をしている...それもなかなかリアルで美形なマネキンが相手だと些かアプローチの心構えが違ってくるから面白い...。
友人の1人は「いい歳してとち狂ったか?」と笑うが、私はもともと凝り性でマニアックな人間だし、1977年にワンボードマイコンを手にした時も友人知人たちはもとより親類からも理解者はおらず変な奴と思われた。コモドールのPET2001を手に入れた時も「30万円も出してアメリカ製のゲーム機を買った変人」と言われた(笑)。
今風の言葉で言うならある種のオタクだったからこそ、周りに理解者が1人もいない状況でも趣味的な世界にひたすら没頭できたのだと思う…。
ただしマネキンを扱って撮影するなど初めての経験ということでもあり、このリアルマネキンはパソコンやさまざまなデジタルガジェットを扱っているのとは別次元の意識を使い、かつ面白さを味わっているのも確かだ。「人間同じことばかりに頭を突っ込んでいては世界を狭くする」ことになるとつくづく思う…。
ピグマリオンコンプレックス、すなわち "人形愛" といった心情にはほど遠いと自分では思っているが、実際にリアルな "ヒトガタ" を眼前にしているとそうした気持ちも理解できる感じがしてくる。
要はこのマネキンもある意味私にとってマイコンやパソコン、デジカメといったものと同じであり、これまで知らなかった...体験したことがなかった世界だけに新鮮で愉快なのかも知れない。まあ、常に新しもの好きなのであって大げさに言うならマネキンひとつで仕事への意欲が湧くと言うことは決して悪い事ではないだろう...。
さて本題だが、ヘッドマネキンと違い、例え組立式だとはいえ送られてきた梱包はかなりでかかった。これを組み立てると高さが40cmの椅子(専用台)に座らせた寸法として、高さが125cm、前後が左足のつま先まで100cmとなる。立ち上がらせることはできないが想定の身長は175cmで11号サイズとのことだ。


※届いた荷物はやはり大きなパッケージだった(上)。梱包を解いたアイテムすべて(下)
梱包を開けると頭部と一体になったボディと共に両腕/腰と左足、そして右足と分離して梱包されている。これを組み立てればOKだがウィッグは付属していない。
この両肩と両手首そして右足がばらせるのは梱包を小さくしようとする工夫だけでなくマネキンに衣装を着せる際に有効だからでもある。

※取り急ぎ組み立てついでに用意しておいた衣装とウィッグを着けてみたが、ジーンズのお尻が入らず(泣)
きちんと組み立てるとモデル嬢のポーズというか姿勢は椅子に座り、多少前屈みながら右足はつま先立ちして膝を折って手前に引き、左足は前方に投げ出す形になる。そして両手は両足の膝上に交差し重ねられる形だ。なお両手首は掌を上にすることも可能なので例えば本を読んでいる姿勢...といったポーズにも使えるが、基本的には腕を上げるとか足の位置を変えるといった姿勢変更はできない。


※ウィッグを変更すると印象はがらりと変わる(上)。両手はこんな感じ(下)
一応無難な服を選んで着せてみたが、撮影時にはコンセプトに応じた衣装となるものの普段着は私の好みだ。しかしすぐ近所に大きな洋品店があるものの正直そこに女物の衣類を買いに行く勇気は無い(笑)。ネットショップで探すことができる時代でよかった... 。
そうして最低限の衣類とおよびウィッグ数種は早めに用意しておいたので組み立てついでに衣服を着せながら行うものの、その際サイズが合うかが心配だった。一応モデル嬢のスリーサイズは公表されていたのでそれらに合わせたつもりだが、女物の衣類をゼロから選ぶなどこれまた初体験なので要領がまったくわからない。事実ジーンズは大きめのものを買ったはずだがサイズが小さくお尻が完全に入らなかった(笑)。

※後ろ姿の造形は一瞬人の気配を感じるほど...
それから繰り返すが、両腕と腰、そして右足が取り外しできるわけだから衣服を着せるのは容易だと考えていたが、物にもよるものの意外と難しい。直立しているマネキンなら容易なのかも知れないが、なにしろ座った形だからしてワンピースやスカートといったものならともかくジーンズを履かそうとしたが慣れないこともあり悪戦苦闘した...。
ともかく一通りの組み立てを終え、ウィッグも被せると俄然存在感が違ってくるから不思議だ。愛犬が不思議がって飛びつき口元を舐めるのには困ったが、座ったポーズではあるものの高さは前記したとおり125cmだ。隣に常用の椅子を置いて列んでみるとマネキンの頭は私の頭の高さとほぼ同じ位置となる。身長は私より高いが足が長く座高は低いということか(笑)。

※これはヘッドマネキンの方だが、愛犬が撮影の邪魔をする(笑)
ひとつ問題があるとすれば、専用の椅子に座らせたとしても固定はできないのでかなり不安定なことだ。足でも引っかけるまでもなく多少の力が加わればバランスが崩れて転倒するだろうから注意が必要だ。これまたなにかより安定して座らせる工夫をしなければならない。



※組み立て部位。上から腰と上半身、両肩、そして手首。手首だけはねじ式になっている
ということで当研究所の専属モデルさんにはこれからいろいろと働いてもらうことになるが、このサイズでは撮影もMacの隣に設置している簡易スタジオでは使い物にならない。別途滅多に使わなかった人物撮影用の組立式大型バックドロップを設置して撮影することにした。

※人の実サイズなので撮影環境をこれからきちんと整えようと思っている
そう...問題の顔だが、ヘッドマネキンと比べるといささかリアリティに欠け、どこかアニメ的といった印象もあるが、まずまずといったところか。
ということで現在...原型制作者の欠田 誠著「マネキン 美しい体の物語」、日本マネキンディスプレイ商工組合発刊「マネキンのすべて第2弾」、(株)INAX刊「マネキン 笑わないイヴたち」そして林 雅之著「mannequins マネキン」といった著作をむさぼり読みながら、マネキンの歴史やその役割、なりたちや製造過程、ビジネスとしてのポイント、ウィンドウディスプレイやデザイン・アートとの関わり合いなどについて勉強中である。

※マネキンの歴史やデザインあるいはアートなどとの関わり合いなどを勉強中!
さてさて、これからマネキンとオジサンの戦いが始まる!
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